TFCC損傷は、どこに、どんな痛みが出るのか
公開日: 2022.02.08更新日: 2024.10.07
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TFCC損傷は、どこに、どんな痛みが出るのか
「手首が痛い!」というとき、それは捻挫かもしれないし、腱鞘炎かもしれません。
転倒した際、手をついたり、その後に痛みが出れば「捻挫」かもしれない?と思うかもしれませんし、手首を酷使するような仕事やスポーツをした後なら「腱鞘炎」を疑うかもしれません。
しかし、実際に病院に行ってみたところ「TFCC損傷」だと診断されることがあります。ただ、多くの場合、TFCC損傷と言われても聞きなれない言葉で、どんな症状か不明なことが多いと思います。
そこで今回は「TFCC損傷について」どんな痛みが、どんな時に起こるのか解説してみたいと思います。また、併せてTFCC損傷の治療法についてもご紹介しましょう。
TFCC損傷は、「小指側の手首の付け根の部分」に痛みが出ます。ただし、安静にしているときは傷みません。
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また、痛みを感じる場面としては調理時、フライパンや、水の入ったヤカンや鍋などの重みのあるモノを持つと痛みを感じます。スポーツではテニスのラケットを握ったときなどに痛みが出ます。
TFCC損傷の診断は難しい
実は、TFCCは骨の損傷ではないのでレントゲン写真では異常が見られず、捻挫として診断されてしまうことが多くあります。しかし、上記で紹介したような動作をしたときに痛みが出たり、痛みが長引いたりするようであれば、TFCC損傷の可能性があります。
そんな意味でも上で示したような痛みの部位と、痛みが出る動作を覚えておき、専門の医療機関を受診すると共に、その旨を伝えて正しい診断を得るようにしてください。
尚、TFCC損傷の診断は、触診、MIR検査や関節造影などを用いて行われます。
TFCC損傷の治療法
TFCC損傷の治療法は、安静を保つ保存療法が一般的で、保存療法では改善が見られない場合は手術を選択することもあります。しかし、TFCC損傷は完治が難しいです。
そこで紹介したいのが、体の自然治癒力を生かして完治を目指す「再生医療」という治療法です。
TFCC損傷の治療に効果的な再生医療「PRP療法」とは?
血液の中には多くの成長因子をもつ血小板が存在し、血小板は、損傷を受けた部位を修復する機能を持っています。
患者さん自身の血液から血小板を取り出し濃縮し、濃縮されることによって修復能力が増幅した血小板を損傷個所に注入し、修復するのがPRP療法です。
プロ野球選手の肘の治療にも使われるなど、スポーツ医療の分野で注目を集め、話題になっています。「慢性化した痛みがある」「早くスポーツに復帰したい」「薬剤アレルギーがある」などに当てはまる方にはおすすめの治療法です。
まとめ/TFCC損傷は、どこに、どんな痛みが出るのか
TFCC損傷は、安静時に痛みは出ず、手首の小指側にひねると痛みが出ることが特徴です。
痛みは、大きなストレスになりますし、日常生活や仕事に影響が出ることもあります。早く治すためにも自分に合った最善の治療法を選ぶことが必要です。近年、話題になっている再生医療による治療も、選択肢の1つとして検討してみてはいかがでしょうか。
以上、TFCC損傷は、どこに、どんな痛みが出るのかについて記させて頂きました。参考にしていただけるなら幸いです。