変形性膝関節症の発症原因!運動、スポーツで注意すべきこと
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変形性膝関節症の発症原因!運動、スポーツで注意すべきこと
変形性膝関節症は、重症化すると歩行などの動作に支障をきたす厄介な病気です。また、この病気を発症する原因の1つに「運動」が挙げられます。今回は、運動と変形性膝関節症の関係についてまとめました。
膝関節は、私達の日常動作をスムーズにしてくれています。例えば、歩くのはもちろんですし、立ったり座ったり、飛び上がったり踏ん張ったり…これらの動作をするのにも欠かすことができない部分です。
このように膝関節が稼働することで日常生活以外でもスポーツなどではランニングやマラソンといった走る競技はもとより、水泳、野球、バスケットボール、ラクビー、スキー、テニス、ゴルフと数え上げればきりがないほど膝の動きは大切です。
膝のスムーズな曲げ伸ばしや、稼働に重要なのが働きをしているのが膝関節の軟骨です。しかし、この膝関節の軟骨は、年齢を重ねるごとに、すり減ってしまうことを知っておきましょう。
注意すべき人は?
特に、若い頃、膝に強い負荷がかかるようなスポーツをしていた人、競技スポーツなど日頃から激しい運動をしていたりしていた人。
また、肥満体型など常に膝に負荷をかけ続けている人の場合、軽いスポーツであっても膝への負担が大きくなるので「変形性膝関節症」を発症しやすくなります。
このように、運動やスポーツを頑張りすぎた場合、「膝の軟骨がすり減って変形性膝関節症になる」と聞いたりすると「だったら運動はやめておこう」という極端な人も出てくるかもしれません。
ですが健康な体や、正常な関節を維持するためにはある程度の運動は必要で精神的にも体を動かすことは大切です。気を付けたいのは痛みを感じた時の対処法です。
例えば変形性膝関節症は急に症状が進行したり、急に痛くて歩けなくなることは無いからです。この病気の場合は、段階を経て重症化していくため、痛みが出た時に適切な対処法を心がけることが必要です。
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普段から「運動している人」が注意すべきこと
普段から運動する習慣がある人は、多少の痛みを感じても無視してしまいがちな傾向があります。そのため、炎症に気が付かず運動を続けてしまい、症状が悪化する可能性が高いです。
痛みが一晩休めば治まる程度であれば、さほど問題はありませんが、翌日まで続くようであれば、一旦運動をお休みし、安静にしましょう。
休む期間は3日から1週間。休んでいる間に痛みが治まったら運動を再開しても良いですが、以前と同じレベルの運動をいきなり再開するのではなく、痛む前の半分程度の運動から始めると良いでしょう。
休んでも痛みが治まらない、運動を再開したら再度痛みが出たというような場合は、変形性膝関節症の症状が進行している可能性があります。早めに病院を受診してください。
普段ほとんど「運動しない人」が注意すべきこと
普段ほとんど、或いは全く運動しない人は、急に長時間の運動をする時に注意が必要です。
例えば、登山やハイキングなどで長時間歩くというようなことをすると、急に膝関節に大きな負担がかかるため、軟骨がすり減り炎症が起きる、つまり変形性膝関節症を発症する可能性があります。
急な炎症が起きると、炎症による痛みや膝の腫れ、水がたまるなどの症状が出ることもあります。
もし、運動の最中に痛みを感じたら、それ以上の運動は控えてください。そして安静にしましょう。痛みが長く続くようであれば、早めに医師の診察を受けてくださいね。
運動が変形性膝関節症を予防することはできる?
運動することによって、変形性膝関節症を発症しやすくなるという場合もありますが、適度な運動を無理なく行うことは変形性膝関節症を予防する効果もありますし、健康そのもの維持に役立ちます。
具体的に、「変形性膝関節症を防ぐには、脚に筋力をつけることがポイント」です。筋肉が鍛えられると膝の関節が安定するので、自然と軟骨のすり減りも抑えられるのです。
運動は毎日無理なく続けましょう
運動は無理のない範囲で、そして出来れば毎日行うことが望ましいです。
ウォーキングや軽めのジョギング、水泳なども良いでしょう。運動するのは苦手、外を出歩くのはあまり好きではないという方は、ラジオ体操やスクワット、テレビで放送されるテレビ体操などにチャレンジしてみるのも良いでしょう。
ただし、無理は禁物!運動中に膝が痛み出した場合は、運動を中断し、安静にするよう心掛けてください。
まとめ・変形性膝関節症の発症原因!運動、スポーツで注意すべきこと
変形性膝関節症の発症には、運動が関係します。しかし、運動をすることは健康維持のために必要不可欠ですし、「変形性膝関節症の予防」にも繋がります。
運動やスポーツが変形性膝関節症の原因や軟骨のすり減りの原因とはいうものの病気を注意するために運動やスポーツをしないのは本末転倒。運動は無理のない範囲で行うことが必要です。
ただ痛みに注意して、無理のない範囲で行うようにしてください。
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No.S035
監修:医師 加藤 秀一