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手根管症候群を自分で治す方法は?自分でできるストレッチとマッサージを紹介

手根管症候群を自分で治す!ストレッチとマッサージでセルフケア
公開日: 2023.01.13 更新日: 2025.01.31

本記事では、手根管症候群に対する自分でできるケアの方法を中心にご紹介します。家事に追われている主婦や、妊娠中の女性、手をよく使う建築業の方など、手の痛みや痺れに悩まされている人にはぜひ読んでいただきたいです。

手根管症候群を自分で治す方法を紹介

手根管症候群を治したい場合、自分で気できる方法として手指と手首のストレッチやマッサージがあります。この章では、ストレッチやマッサージの具体的なやり方についてご紹介します。

手関節のストレッチ

手根管症候群の原因である手関節にはさまざまな筋肉がたくさんついています。また、曲げる方向によって働く筋肉がそれぞれ違います。この章では手関節のストレッチの方法と、筋肉について詳しく説明していきます。

手関節屈曲筋のストレッチ

手関節屈曲筋は手首を手のひら側に曲げる筋肉の総称です。手首を反らす方向に曲げると、手関節屈曲筋を伸ばすことができます。対象となる筋肉と、ストレッチの具体的な方法については以下の通りです。

【対象となる筋肉】

  • ・橈側手根屈筋
  • ・尺側手根屈筋
  • ・浅指手根屈筋
  • ・深指手根屈筋

①手のひらから手指にかけて把持し、その手で、手首を手の甲側に反らす 

ストレッチ1

②その状態を保ったまま、ゆっくり肘を前方に伸ばす

ストレッチ2

③前腕につっ張り感を感じたところで、20〜30秒キープ

ストレッチ3

手関節伸展筋のストレッチ

【対象となる筋肉】

  • 長橈側手根伸筋
  • 短橈側手根伸筋
  • 尺側手根伸筋
  • 総指伸筋
  • 示指伸筋

①手の甲から指先までを軽く包み込むよう把持し、手首を手のひら側へ曲げ、ゆっくり肘を伸ばす

ストレッチ①

②前腕の外側部分に張りを感じたところで20〜30秒キープ

ストレッチ②

手指の腱のエクササイズ

手根管を通る腱の動きを滑らかにする運動

①手指をまっすぐ伸ばした状態から始める

エクササイズ1

②指の第一、第二関節から曲げていく

エクササイズ2

③①の状態に戻すように指を伸ばしていく

④これを10〜20回繰り返し行う

手内在筋(手のひらの筋肉)のエクササイズ

虫様筋(手のひらにある筋肉)の運動

①手指をまっすぐ伸ばした状態から始める

エクササイズ1

②指の第一、第二関節は伸ばしたまま、第三関節(指の付け根)から指全体がお辞儀をするように曲げる

エクササイズ2

③直角近くまできたら、①の状態に戻るよう起こしていく
④これを10〜20回繰り返し行う

横手根靭帯のマッサージ

①手首と手のひらの境目ぐらいを反対の手の親指、人差し指で押さえ、つまむようにそれぞれの指を近づけていく

マッサージ1

③次にそれぞれの指を離すように広げていく

マッサージ2

④これを繰り返し行う

手根管症候群はストレッチだけでなく、他にも自分でできる対処法があります。安静を意識することや手を使う頻度を見直すことは、症状の緩和につながる可能性があります。ストレッチ以外の具体的な方法は次の通りです。

なるべく安静にする作業量を見直す

手根管症候群は、日常生活や仕事などで手をよく使う人になりやすい傾向があります。手指の曲げ伸ばしを伴う作業や、手首の動きが多い作業を繰り返し長い時間行うと、手根管内にある正中神経が圧迫されやすくなります。手を使う頻度をできるだけ減らし、手指や手首に負担をかけないようにすることが大切です。

サポーターを使用する

仕事や家事などで手を休めたり作業量を減らしたりすることがどうしても難しい場合は、サポーターや装具を使用することも検討しましょう。サポーターや装具を使用することで、手にかかる負担を軽減できます。サポーターや装具を選ぶ際は、自分に合ったものを選ぶことが大切です。どのようなものを選べば良いか迷った場合、まずは病院に相談することがおすすめです。

手根管症候群を自分で治す際の注意点

手根管症候群を自分で治すための、簡単なセルフストレッチやエクササイズを紹介しました。

自分でストレッチをやる際、力加減には十分に気をつけなければなりません。強い力を出せば、効果が出やすいと思っている人も多いかもしれませんが、ストレッチやマッサージは、強い力や、痛みが出るほどの伸張感で行ってしまうと、かえって硬くなることがあります。これが防御性収縮と呼ばれるものです。

いずれのケアも、力の入れ過ぎには注意し、効いているのか効いていないのかわからないくらいの力加減で行うようにしましょう。

手根管症候群の痛みが治らない場合の治療法

手根管症候群の痛みについて自分で治す方法でも改善しない場合、薬物療法やステロイド注射など病院で受ける治療を検討する必要があります。具体的には次の通りです。

薬物療法

病院で手根管症候群の診断が下されたら、消炎鎮痛剤や非ステロイド性抗炎症薬、ビタミンB12などの飲み薬、塗布薬といった薬物療法で保存的に治療を行います。薬物療法の主な目的は、痛みや腫れを軽減させ、炎症を抑えることです。また、ビタミンB12には末梢神経痛を改善させる効果があります。

軽症の場合は薬物療法や、サポーターや装具を使った保存療法で対応していきます。

ステロイド注射

副腎皮質ステロイドの注射を使用して、腱の炎症を抑える場合もあります。内服による薬物治療は、大量に摂取すると胃や肝臓、腎臓に負担をかけてしまうので、注射で直接手根管に薬剤を入れていきます。手根管はとても狭いため、注射を打つには正しい解剖の知識と技術が必要です。

万が一神経に針が刺さってしまうと、神経を痛めてしまうため、注射を行う際はエコーと呼ばれる超音波検査機器を使用します。エコーを使って神経の場所を確認し、神経をよけながらステロイドを注入していきます。軽症の場合、ステロイド注射により痺れの症状が改善しやすいです。

手術療法

痛みや痺れが治らず薬物療法やステロイド注射でも効果がみられない場合や、親指の付け根の筋肉である母子球が痩せてしまった萎んでしまった場合は手術療法を検討します。具体的な手術は大きく分けて手根管開放術と鏡視下手根管開放術の2種類です。手根管開放術では横手根靭帯を切開し、正中神経の圧迫を取り除きます。

また、鏡視下手根管開放術は皮膚に小さな穴をあけて内視鏡を挿入し、圧迫を取り除いていく手術です。どちらの手術も日帰りで行えます。鏡視下手根管開放術の方が、傷が小さく、術後の痛みが少ないことが特徴です。

まとめ|自分で治す以外の選択肢も知っておこう

手根管症候群を自分で治す方法として、ストレッチやマッサージをお伝えしました。ストレッチやマッサージは手軽にできるメリットがありますが、やり方を間違えると症状を悪化させるリスクも少なくありません。また、症状が重度の場合、ストレッチやマッサージだけでは症状の改善は見込めないでしょう。

病院やクリニックなどの医療機関で早めにみてもらった方が、症状が早く治る可能性があります。痛みや痺れなどは、日常生活や仕事にも支障を及ぼすため、症状が続くのであれば医療機関を早めに相談しましょう。

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手根管症候群についてよくあるQ&A

手根管症候群について、よくある質問を以下にまとめています。

Q.手根管症候群は自然に治りますか?

手根管症候群は継承の場合、自然に治ることがあります。原因がはっきりとわかっているもの以外は、まずは手首の安静やできる範囲でのストレッチ、抗炎症薬やビタミン12の投与といった保存的治療で経過をみていきます。安静だけで自然に治る人も少なくありません。妊娠がきっかけで手根管症候群になった場合、出産後には治っている場合がほとんどです。

ただし、症状が進行してしまった場合手術が必要となります。安静にしていても症状の改善がみられなければ、ただちに医療機関を受診することが必要でしょう。

Q.手根管症候群の際に湿布はどこに貼れば良いですか?

手根管症候群で湿布を貼る場合、手首から手のひらにかかるように貼りましょう。とくに痛みが強く感じる部分に直接貼ることがおすすめです。湿布には痛みを緩和させる鎮痛作用が期待できます。

さらに湿布の上からサポーターや弾性包帯で手首を固定することで、手首の使い過ぎを防ぐことができます。手根管症候群は手指や手首の使い過ぎが原因で起こり、動かすことによって症状が悪化する可能性があるため、湿布で痛みを取りながらできるだけ安静にしましょう。

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