むち打ち症(頚椎捻挫)を早く治すために注意したいこと
公開日: 2024.04.29更新日: 2024.10.07
目次
むち打ち症(頚椎捻挫)を早く治すために注意したいこと
むち打ち症(頚椎捻挫)を早く治すために注意することは大きく分けて3つ有ります。今回は、この3つの注意点に対して詳しく解説していきます!
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早く治すための注意点
- ・受傷したらすぐに病院へ行きましょう
- ・急性期(症状で変わりますが受傷から約2週間くらい)は安静に しましょう
- ・急性期を過ぎたら痛みが出ない範囲で首や肩周りを動かしていきましょう
むち打ち症(頚椎捻挫)とは?
むち打ち症について解説していきます。むち打ち症は正式には頚椎捻挫といい、自動車の追突事後やスポーツ中の衝突により首が過剰に動き、首の筋肉や靭帯に損傷が起こることです。それらの症状について詳しく見ていきましょう。
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①首や腕が痛い(頚椎捻挫型)
自動車の交通事故やスポーツでの衝突の際に首の周りの筋肉や靭帯が引き伸ばされ、首周 りの組織(軟骨や椎間板)に損傷が生じてしまいます。首や腕の痛みの他に肩こり、頭痛 などもこの症状に含まれます。
②腕の痺れ(神経根症状型)
自動車の交通事故やスポーツの衝突により首のから出ている神経が圧迫され脳からの指令 が伝わらなくなり、手指、手、腕の痺れや筋力低下が起こります。
③頭痛・耳鳴り・吐き気等(バレ・リーウー型)
首の痛みと共に、頭痛・耳鳴り・吐き気・難聴・視力低下・飲みにくい等の症状が起こる タイプです。自動車事故やスポーツの衝突により自律神経の働きに異常が生じて起こるも のです。事故後の安静(急性期の対応)が不十分だと起こりやすいと言われています。
④足の感覚異常(脊髄型)
足の痺れや感覚異常が、首の症状よりも強く起こるタイプです。自動車事故やスポーツの 衝突により脊髄が損傷されるため、足の症状と場合によっては排尿や排便がしづらくなる こともあります。
むちうち症(頚椎捻挫)の対処方法
受傷してしまった後の対処方法について解説します。
①受傷後、すぐに病院に行くことをおすすめします。
受傷してしまった直後は あまり症状を感じていなくても時間が経ってから急速に症状が出現してくる事も有りま す。また、受傷後すぐ(急性期)は首に負担をかけないことが望ましいため、場合によっ ては頚椎カラー(首を固定するもの)の装着が必要なこともあります。
その他鎮痛剤の処方をしてくれることもあるため、まずは病院を受診しましょう。
②受傷後2週間ほどは激しい運動は控えましょう
先ほども解説した通り首の筋肉や靭帯に損傷が起こっている状態の為、この時期は症状が軽いケースでも安静にする事が大切です。むやみに動かし過ぎると症状を長引かせる原因になることもある為注意しましょう!
③痛みが落ちつけば痛くない範囲で動かそう
今 まで解説してきたことも大事ですが、これから紹介することがとても大切になってきます。痛みが落ちつき痛みが出ない範囲で首や肩周りを動かしましょう。
実はこの頚椎捻挫(むちうち症)でとても多いのが、受傷から6ヶ月以上経っても 『強い痛みは無いけど首や肩周りが突っ張る』『なんとなくスッキリしない』といった、 慢性症状が残ってしまうケースです。
何故、慢性化してしまうかというと、自動車事故やスポーツ中の衝突により起こった筋肉の緊張した状態が治っていないからです。筋肉や靭 帯の損傷は安静にする事で治りますが、筋肉の緊張状態は安静にしていることでどんどん 固まってしまい緊張状態が強くなってしまいます。
その為、適切に動かしていくことが大切です。基本的に首や肩周りの筋肉が緊張している状態にある時は肩がすくんでいて巻き肩になっていて、顔が前に出て、顎が上がっている状態のことが多いです。
デスクワーク やスマホを見る習慣が多い現代人のほとんどがこういった姿勢となってしまっています。 この姿勢を治すためには肩甲骨や胸椎(両方の肩甲骨の間にある背骨)を動かすような体 操や顎を引く運動、胸の前の筋肉をほぐすストレッチをすることが大切です。
こうした運 動やストレッチをしておくことで症状の慢性化を防ぐことができます。
病院受診時の流れ
次に一般的な病院での受診時の流れについて解説していきます。
まず、病院といってもどんな病院に行けば良いのか疑問に思う方もいるかと思いますが、一般的には整形外科で す。また整形外科といってもリハビリテーション専門のスタッフ(理学療法士や作業療法士)がいない整形外科もある為、できれば理学療法士や作業療法士のいる整形外科へ行くのがおすすめです。
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①診断(以下を聴取します)
- ・医師の診断、レントゲンやMRI撮影を行う
- ・骨折や脱臼、脊髄への影響等を確認
- ・身体所見(首の可 動範囲、痛み、筋力、感覚異常)を。
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②安静
- ・患部の安静
- ・投薬 症状が軽度であれば投薬や患部の安静
- ・症状が強い場合は頚椎カラーをして患部の安静をサポート
- ・どちらにせよ患部の安静をして急性期症状を落ち着かせる必要がある
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③リハビリテーション
- ・骨折や脱臼がない場合
- ・早期からリハビリテーションで痛みがない範囲で動かす
- ・医師からの指示で理学療法士や作業療法士によるリハビリテーションを実
- ・理学療法士や作業療法士が在中していない場合、温熱療法や牽引療法、電気治療も処方
まとめ・むち打ち症(頚椎捻挫)を早く治すために注意したいこと
ここまで頚椎捻挫(むち打ち症)解説してきましたがいかがでしたか。
おさらいになりますが、まずはむち打ち症(頚椎捻挫)を受傷してしまったら、直ぐに病院を受診して下さい。受傷直後は興奮状態で痛みを感じないこともありますが数日経ってから症状が出る場合もありますので早めの受診をおすすめ致します。
次に患部の痛みが落ち着くまでは安静を心がけましょう。首まわりの組織が損傷している事もある為、無理に首を動かすと組織の回復を遅らすこともあり、仏痛緩和を阻害してしまう原因となってしまいます。
最後に患部の痛みが落ち着いてきたら痛みの出ない範囲で首や肩甲骨周りを動かしていきましょう。
動かさない期間が長くなってしまうと筋肉が固まってしまい、首や背中の重だるさや 頭痛の原因となってしまい、慢性化することもある為、十分気をつけましょう。むち打ち症は、頚椎捻挫 といい、誰にでも起こる可能性がある怪我な為、この記事を読んで適切な対応を取ることの手助けになれれば幸いです.
▼以下も参考にしていただけます
むちうち症(頚椎捻挫)の治療期間と治療方法について