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コロナ後遺症はいつまで続く?倦怠感や症状について現役医師が解説
新型コロナウイルスに感染後、倦怠感や頭痛、味覚・嗅覚の異常などの症状が長期間にわたって続く「コロナ後遺症」に悩まされている方が増えています。
「コロナ後遺症によって日常生活に支障がある」「どうしたら症状が改善するのかわからない」などと不安を感じる方も多いでしょう。コロナ後遺症は数週間から数カ月にわたって症状が続き、生活の質を低下させる原因にもなります。
本記事では、コロナ後遺症はいつまで続くのか、主な症状や対処法とあわせて解説します。コロナ後遺症に関するよくある質問もまとめているので、ぜひ参考にしてください。
目次
コロナ後遺症がいつまで続くかは個人差がある
コロナ後遺症は、新型コロナウイルス疾患後、感染症が治癒してからも続くさまざまな症状を差します。具体的に現れる症状は人それぞれで異なるほか、いつまで続くかも個人差があります。
コロナ後遺症に関する研究は進んでいるものの、いまだに原因や完治までの期間は解明されていません。そのため、コロナ後遺症と診断された場合には、症状別の適切な対処が不可欠です。
数カ月から1年以上にわたって症状が続くケースが多い
コロナ後遺症がいつまで続くかは、一人ひとりの症例によって異なります。実際に、数カ月で症状が改善する場合がある一方で、1年から1年半以上にわたって症状が続いているケースも報告されています。
コロナ後遺症によって倦怠感や疲労感、嗅覚障害などが長期間にわたって続くことで、仕事を休みがちになったり、休職したりする人も珍しくありません。現在は、コロナ後遺症を専門とした外来診療を行っている医療機関も増えています。症状が長く続いて不安な場合は、医療機関へ相談しましょう。
リペアセルクリニックでは、コロナ後遺症に対する再生医療を行っています。メール相談やオンラインカウンセリングも実施しているので、コロナ疾患後に続く体調不良でお悩みの方は、ぜひ気軽にご相談ください。
新型コロナウイルスの後遺症とは
コロナ後遺症は風邪やアレルギー症状とよく似ており、たとえ症状が続いていても本人が後遺症とは気づかない場合もあります。
そもそもコロナ後遺症とはどのようなものか、以下で定義と症状について解説するので、ぜひ参考にしてください。
WHO(世界保健機関)の定義
WHO(世界保健機構)は、コロナ後遺症を「新型コロナウイルスに感染した人に見られ、少なくとも2カ月以上続き、ほかの疾患による説明ができない症状」と定義しています。医療機関では、WHOの定義のもとコロナ後遺症の診断をしています。
コロナ後遺症は、原因や治療法を解明するために今も多くの研究が進められている分野です。
参考:World Health Organization「Coronavirus disease(COVID-19): Post COVID-19 condition」
代表的な症状は倦怠感や味覚・嗅覚障害
コロナ後遺症の主な症状は、以下の通りです。
症状 |
|
倦怠感 |
体がだるくエネルギーが湧かない |
味覚障害 |
食べ物の味を感じにくくなる |
嗅覚障害 |
匂いを感じにくくなる |
頭痛 |
慢性的な頭痛や偏頭痛がある |
咳や痰 |
咳が止まらず、痰が出る |
発熱 |
微熱が長期間にわたって続く |
動悸や息切れ |
心拍数が異常に速くなったり息が切れたりする |
脱毛 |
髪の毛が抜けたり薄くなったりする |
コロナ後遺症の症状は、感染からしばらく経過しても改善せず、生活に影響を及ぼします。また、回復傾向にあるように思われても、なかなか症状が完治ないケースもあるでしょう。コロナ後遺症の症状は、身体的かつ精神的に大きな負担がかかります。
いつまで続くかわからないコロナ後遺症の対処法
コロナ後遺症による症状がいつまで続くかわからず、不安を感じる方も少なくありません。コロナ後遺症の症状を改善するためには、生活習慣を見直したり、適切な治療を受けたりする必要があります。
以下で、コロナ後遺症の対処法を解説するので、ぜひ参考にしてください。
生活習慣を見直す
コロナ後遺症の症状を改善するためには、生活習慣を整えることがポイントです。十分な睡眠や適度な運動は、身体の回復を促進します。また、規則正しい生活は、精神的な安定にもつながります。
具体的には、1日7〜8時間の質の良い睡眠を心がけ、無理のない範囲でウォーキングや軽いストレッチなどをすると良いでしょう。また、ストレスによって症状が悪化する場合もあるため、深呼吸してリラックスできる時間を作ることもポイントです。
免疫力の維持や回復に努める
免疫力の維持や回復も、コロナ後遺症の症状を改善できる可能性があります。栄養バランスの良い食事を心がけるほか、サプリメントを摂取して免疫力の向上に努めることもおすすめです。
たとえば、ビタミンCやビタミンDなどの各種ビタミン、亜鉛をはじめとするミネラルは、炎症を抑えて免疫を正常化する効果が期待できます。ただし、サプリメントの過剰摂取は症状を悪化させたり、ほかの疾患を引き起こしたりする可能性もゼロではありません。そのため、サプリメントは医師の助言のもと摂取するようにしましょう。
医療機関を受診する
コロナ後遺症による症状が長引く場合は、医療機関を受診して適切な治療を受けることが大切です。
コロナ後遺症の治療は、症状に応じた対症療法が中心です。動悸や息切れが続く場合は、運動療法を中心とする呼吸リハビリテーション、慢性的な頭痛には鎮痛薬の処方など、多角的なアプローチが効果的だとされています。
また、慢性的な倦怠感や抑うつ感などが続く場合は、精神的なケアも必要になるでしょう。カウンセリングや心理療法などが、症状の改善につながる場合があります。
リペアセルクリニックでは、メール相談やオンラインカウンセリングを実施しています。コロナ後遺症の症状がなかなか改善せずに悩んでいる方は、ぜひ気軽にご相談ください。
コロナ後遺症がいつまでも続く場合の受診目安
コロナ後遺症による症状が続く場合は、以下を目安に医療機関を受診するようにしてください。
- 倦怠感が3カ月以上続いている
- 日常生活に支障をきたしている
- 睡眠や休息を取っても回復しない疲労感が数週間続いている
- 徐々に症状が悪化している
- 精神的な症状が現れている(不安、抑うつ、集中力の低下など)
すでに医療機関を受診してコロナ後遺症の診断を受けている場合でも、症状が続く場合は、迷わず再受診しましょう。
コロナ後遺症は幹細胞治療による改善効果が期待できる
近年、コロナ後遺症の改善に有効な治療法として、幹細胞治療が注目されています。リペアセルクリニックでは、幹細胞治療でコロナ後遺症の倦怠感や吐き気が改善した症例があります。
コロナウイルスの感染をきっかけに、2年前から疲れやすさや気分の落ち込みなどの症状が現れた方は、当初更年期障害を疑われました。ホルモン検査をしても異常が見つからず、うつ病と診断されて内服薬を開始してからも、症状は改善されなかったようです。そして、根本的な治療として、幹細胞治療を選択しました。
具体的には、下腹部の脂肪細胞から採取した幹細胞を分離・培養し、静脈から点滴をします。幹細胞を3回点滴投与したところ、頭痛がなくなり、よく眠れるようになったなどの効果が現れました。このように、当院では幹細胞治療によってコロナ後遺症が改善に向かった症例があります。
▼ 幹細胞治療によってコロナ後遺症が改善した症例について詳しく知りたい方は、以下をご覧ください。
まとめ・コロナ後遺症がいつまで続くか不安な場合は早めに受診しよう
コロナ後遺症は個人差が大きく、数カ月で回復する場合もあれば、長期間にわたって症状が続くケースも珍しくありません。
コロナ後遺症には、生活習慣の見直しや免疫力の回復など、自分で取り組める対処法もあります。しかし、症状が長期間にわたって続く場合や徐々に悪化する場合には、早めに医療機関を受診し、専門的なサポートを受けることが重要です。
コロナ後遺症の治療に関しては、今も研究が進められています。また。幹細胞治療をはじめとする新しい治療法も注目されています。コロナ後遺症がいつまで続くか不安な場合は、専門家に相談し、自分に合った治療法を選択しましょう。
コロナ後遺症に関するよくある質問
ここでは、コロナ後遺症に関するよくある質問をまとめました。
コロナ後遺症は自然に治る?
一般的にコロナ後遺症による症状の多くは、時間の経過とともに改善するとされています。一方で、症状が長期的に残ったり、悪化したりするケースも少なくありません。
とくに症状が軽度の場合は、コロナ後遺症を風邪と同じように考えがちです。しかし、症状が改善しない場合や徐々に悪化する場合は、自己判断で放置せず、医療機関を受診しましょう。
リペアセルクリニックでは、メール相談やオンラインカウンセリングを実施しています。コロナ後遺症かどうか自分で判断できないときは、ぜひ気軽にご利用ください。
コロナ後遺症を予防する方法はある?
コロナ後遺症を予防する最も効果的な方法は、新型コロナウイルスに感染しないことです。以下をはじめとする感染症対策の基本を心がけましょう。
- 手洗いやマスクの着用を徹底する
- 密閉空間を避ける
- 部屋を十分に換気する
- ワクチンを接種して感染リスクや重症化リスクを低減する
感染対策を徹底するほか、感染した場合でも軽症で済むように、ワクチン接種をしておくのも効果的な方法の一つです。