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【医師監修】狭心症の薬について|種類や役割・副作用・服用時の注意点を解説
「狭心症と診断されて、いろいろな薬が処方された」
「どうしてこんなに種類があるんだろう」
「副作用が心配」
薬の量や種類を目の当たりにすると、多くの方が不安に感じてしまいます。
狭心症の薬にはいくつかの種類があり、それぞれの役割があります。副作用が心配である、もしくは症状が良くなったからなどの理由で中断したり減らしたりすると、狭心症の悪化や心筋梗塞発症などのリスクがあります。そのため自己判断は禁物です。
本記事では、狭心症の薬の種類や役割、起こりうる副作用、服用時の注意点などについて解説します。薬と上手に付き合い、治療をすすめていくためにも、ぜひ最後までご覧ください。
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狭心症の薬に関して疑問や不安がある方は、お気軽にご登録ください。
目次
狭心症の薬を処方・服用する目的
狭心症の薬が処方される目的は、大きく分けると以下の2つです。(文献1)
- 主症状である胸痛発作を軽減し生活の質を改善する
- 症状の重症化および心筋梗塞発症を予防する
狭心症の薬は、患者さんの病状や治療目標に応じて処方されます。自己判断で中止せず、医師の指示に従って服用しましょう。
狭心症の治療に関しては、下記の記事でも詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
狭心症の薬の種類と役割
狭心症には、目的が異なる複数の薬が存在します。
主な種類は以下のとおりです。
- 発作時に使用する薬
- 発作を予防する薬
- 血栓を防ぐ薬
- 動脈硬化の進行を抑える薬
発作時に使用する薬
発作時には硝酸薬(しょうさんやく)が使われます。血管を広げて心臓への負担を軽減し、心筋への血流を改善するものです。
硝酸薬の代表的なものが、ニトログリセリンです。狭心症発作時の舌下錠や舌下スプレーとして用いられます。
発作時の硝酸薬連続使用は、5~10分おきの2回程度までが安全とされています。(文献1)
発作を予防する薬
発作を予防する薬としては、主に、カルシウム拮抗薬とβ遮断薬があります。
カルシウム拮抗薬は、血管を広げて心臓への負担を軽減し、心筋への血流を改善して狭心症発作を予防するものです。冠攣縮性狭心症の第一選択薬としてあげられるほか、労作性狭心症でも用いられます。(文献1)
主な薬剤は、アムロジピン、ニフェジピン、ジルチアゼムなどです。
β遮断薬は、心拍数や心臓の収縮力を抑え、心筋の酸素消費量を減らして狭心症発作を予防するもので、労作性狭心症の第一選択薬として用いられます。
主な薬剤は、ビソプロロール、メトプロロール、カルベジロールなどです。
高度徐脈・高度房室ブロックといった不整脈の方は使用できません。また、喘息や糖尿病患者さんの場合は、慎重に使用する必要があります。
心筋梗塞を予防する薬
心筋梗塞予防の主な薬剤としてあげられるものは、抗血栓薬です。血小板の働きを抑え、血栓の形成を防ぐことで心筋梗塞の発症を予防します。狭心症の予後改善を目的として使用されることもあります。(文献2)
主な薬剤は、アスピリンとクロピドグレルです。
狭心症では低用量アスピリンが基本であり、アスピリンが使用できない場合はクロピドグレルが推奨されます。
動脈硬化の進行を抑える薬
動脈硬化の進行を抑える薬の代表例が、脂質低下薬のスタチンです。LDLコレステロールを低下させ、動脈硬化の進行を抑えます。心筋梗塞の再発予防のために使用される場合もあります。(文献2)
主な薬剤は、ロスバスタチンやアトルバスタチンなどです。
動脈硬化の進行予防と関連して、高血圧や糖尿病の治療薬が使用されることもあります。
下記の記事では、動脈硬化と糖尿病の関係について解説していますので、あわせてご覧ください。
狭心症の薬で起こりうる副作用
狭心症の薬で起こりうる副作用は、以下の2つにわかれます。
- よく見られる副作用
- 注意が必要な副作用
よく見られる副作用
狭心症の薬の種類によって、あらわれやすい副作用は異なります。
ニトログリセリンをはじめとする硝酸薬では頭痛や顔のほてり、めまいなどがみられます。
アムロジンやアダラートといったカルシウム拮抗薬であらわれやすい副作用は、めまいや低血圧、むくみなどです。
インデラル、テローミなどのβ遮断薬では、徐脈(遅い脈)やめまい、食欲不振、倦怠感などがみられることがあります。
多くは一時的なものですが、症状が続く場合は医師や薬剤師に相談しましょう。
注意が必要な副作用
注意が必要な副作用としてあげられるものを以下に示しました。
- 出血傾向
- 血小板減少
- 肝機能障害
- 劇症肝炎
- 房室ブロック(不整脈の一種)
- 横紋筋融解症
横紋筋融解症は、脂質低下薬のスタチンにおける重大な副作用です。主な症状としては、筋肉痛や筋力低下、赤褐色または茶色い尿などがあげられます。(文献3)
このほかにも、強い胸痛や不整脈が続く、出血が止まらない、意識がもうろうとするなど、重篤な症状が現れた場合は速やかに医療機関を受診しましょう。
下記の記事では、肝機能の数値異常と薬の関係性について解説していますので、あわせてご覧ください。
副作用が気になるときの対処法
副作用と思われる症状が出た場合は、自己判断で薬を中止せず、症状や服用状況を記録し、医師や薬剤師へ相談しましょう。
副作用の程度や患者さんの状態に応じて、薬剤の変更や用量の調整などが行われます。
「注意が必要な副作用」で紹介した症状が現れているときは、医療機関を受診してください。
狭心症の薬を服用するときの注意点
本章では狭心症の薬を服用するときの注意点を解説します。ポイントを以下に示しました。
- 飲み合わせに注意が必要な薬および食品
- 薬を飲み忘れた場合の対処法
- 正しく服用するためのポイント
飲み合わせに注意が必要な薬および食品
ニトログリセリンなどの硝酸薬とシルデナフィル製剤(バイアグラやレバチオなど)は併用できません。併用により血圧を下げる作用が強まり、急激な血圧低下を起こす危険があります。
カルシウム拮抗薬とグレープフルーツの同時摂取も注意が必要です。グレープフルーツの成分が薬の吸収や代謝に影響を及ぼし、血圧を下げる作用が強まる可能性があるためです。(文献4)
市販薬やサプリメント内服でも相互作用が起こる可能性があります。狭心症の薬を飲んでいる方が、市販薬やサプリメントを利用するときは、必ず医師や薬剤師に相談しましょう。
下記の記事では、高血圧の薬とグレープフルーツの関係について解説しています。あわせてご覧ください。
薬を飲み忘れた場合の対処法
薬の飲み忘れに気付いたら、添付文書や医師・薬剤師の指示を確認しましょう。
次の服用時間が近い場合は1回分を飛ばします。2回分をまとめて服用しないでください。薬の血中濃度が上がり、作用が強くなる、もしくは副作用が出現する可能性が高まるためです。
発作時に使用する舌下ニトログリセリンは、定期的に飲む薬とは扱いが異なります。正しい服用方法について、薬剤師から説明を受けてください。
飲み忘れが頻繁にある場合は、薬の管理方法を見直す必要があります。服用時間をアラームで知らせるスマートフォンアプリを活用する、お薬カレンダーを利用するなどです。
飲み忘れたときの対処法は薬によって異なるため、判断に迷う場合は医師または薬剤師へ相談しましょう。
正しく服用するためのポイント
薬を正しく服用するためにも、医師や薬剤師に指示された用法・用量を必ず守りましょう。症状が改善しても自己判断で中止・変更しないでください。
ほかの病院を受診するときは、おくすり手帳を持参し、服薬状況を伝えましょう。薬の重複や飲み合わせによる副作用を防ぐためにも、おくすり手帳は大切です。
副作用や気になる症状が生じたときには、医師や薬剤師に相談してください。
狭心症の薬の服用期間
狭心症の薬を服用する期間は薬によって異なりますが、症状によっては長期間の服用が必要です。
自己判断で服用を中止しないようにしましょう。
その理由を本章で解説します。
長期間の服用が必要な理由
狭心症の薬は、一定期間飲み続けることが必要です。病状によっては、長期間の服用が必要になります。
長期間の服用が必要な理由は、主に以下の3点です。
- 狭心症の再発や悪化を予防するため
- 心筋梗塞発症を防止するため
- 動脈硬化の進行を抑えるため
動脈硬化が進行すると、狭心症の悪化につながります。
自己判断で中止してはいけない理由
狭心症の薬は自己判断で中止しないでください。狭心症発作の悪化や再発、および心筋梗塞発症の可能性があるためです。
症状がないときは、「もう飲まなくて大丈夫かもしれない」と考えがちですが、自己判断は禁物です。
症状が変化したときは、必ず医師・薬剤師に相談して、指示に従いましょう。
狭心症の薬を正しく理解し治療を続けよう
狭心症の薬には、発作を予防するものや、病状の悪化を予防するもの、心筋梗塞発症を予防するものなどさまざまな種類があります。
複数の薬を長期間にわたって内服する場合も多いですが、いずれも患者さん本人の病状に合わせて処方されたものです。自己判断での中断や減薬は行わないでください。
副作用が出てきたときや、症状に変化が現れたときなどは、医師や薬剤師に相談しましょう。
薬と上手に付き合うことが、狭心症の治療の大切なポイントです。
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狭心症の薬に関するよくある質問
狭心症の薬は一生飲み続ける必要がありますか?
狭心症の薬を一生飲み続けるかは、病状や治療内容によって異なります。狭心症の発作予防や心筋梗塞発症予防を目的とした薬は、長期間服用するものが多いです。
症状が改善していても、自己判断で服用を中止すると再発や病状悪化を招きかねません。服用期間の変更や中止は、医師が判断します。
薬について不安なことは、医師や薬剤師に相談しましょう。
狭心症の薬にジェネリック医薬品はありますか?
狭心症で使用される多くの薬にはジェネリック医薬品(後発医薬品)があります。
ジェネリック医薬品は、先発医薬品と同じ有効成分・効能・効果を持ち、国の審査を経て承認されている薬です。開発費が少ないため、先発医薬品より安価なことが特徴です。
ただし薬によっては、ジェネリック医薬品がない場合もあります。ジェネリック医薬品への変更を希望する場合は、医師または薬剤師へ相談しましょう。
参考文献






















