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【医師監修】帯状疱疹は再発する?再発率としやすい人の特徴を解説

「帯状疱疹は一度かかれば、もうかからない」と思っている方も多いのではないでしょうか。実は、帯状疱疹は一生に一度とは限らず、再発することがある病気です。「あのピリピリした感じ、また帯状疱疹では」と不安に感じている方もいるかもしれません。
本記事では、帯状疱疹の再発率のデータや、再発しやすい人の特徴、単純ヘルペスとの見分け方、再発が疑われたときの対処法、そして2025年から定期接種が始まった予防ワクチンについて、公的機関や学会の情報にもとづいて解説します。
この記事を読めば、帯状疱疹の再発について正しく理解でき、予防や早めの対処に役立てられますので、ぜひ最後までご一読ください。
帯状疱疹の後に長く続く痛み(帯状疱疹後神経痛)でお悩みの方には、再生医療という治療の選択肢もあります。
再生医療とは、患者さまご自身の血液や細胞が持つ自然治癒力を活用し、損傷した神経や周囲組織の修復を促す治療法です。
【こんな方は再生医療をご検討ください】
- 帯状疱疹が治った後も、ピリピリ・ズキズキする痛みが長く続いている
- 鎮痛薬や神経障害性疼痛の薬を使っても痛みが十分に取れない
- 神経ブロックを受けても改善がみられない
- 手術はできるだけ避けたいと考えている
目次
帯状疱疹は一生に一度ではない|再発の実態と確率について
| 項目 | データ |
|---|---|
| 一般の人の再発率 | 1〜6%(長期観察では5〜6%) |
| 国内大規模調査(宮崎スタディ) | 約6.41%(女性7.63%>男性4.73%) |
| 初発から再発までの平均期間 | 約13.7年(1年以内の再発はまれ) |
| 再発率が高くなる年齢 | 60〜79歳頃が70歳代でピーク |
「帯状疱疹は一度かかると二度とかからない」という考えは、医学的には正確ではありません。原因となる水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)は、症状が治まった後も体内の神経に潜み続け、再び活性化することで再発し得ます。(文献1)
以下の記事では、帯状疱疹後神経痛のメカニズムについて詳しく解説しています。
一般の人の再発率は1〜6%
免疫が正常な一般の人における帯状疱疹の再発率は、生涯を通じておおむね1〜6%の範囲と報告されており、長期にわたる観察研究では5〜6%とやや高い傾向が示されています。(文献2)
国内で行われた大規模な疫学調査(宮崎スタディ)では、約34,877人を追跡した結果、約6.41%に再発が確認され、女性(約7.63%)が男性(約4.73%)よりも高い傾向でした。決してまれとは言えない数字です。(文献3)
再発までの平均は約13.7年
同じ調査では、初発から再発までの平均期間は約13.7年と報告されています。帯状疱疹にかかった直後は、ウイルスに対する免疫が強く高まるため、1年以内に再発することは極めてまれです。(文献1)
しかし、この免疫は年月とともに少しずつ弱まっていくため、時間が経つほど再発のリスクが再び高まっていきます。
帯状疱疹が再発する理由と再発部位について
帯状疱疹が再発する背景には、体内に潜み続けるウイルスと、それを抑え込む免疫の力のバランスが深く関わっています。
「一度かかって抗体ができたはずなのに、なぜまた発症するのか」と疑問に思う方も多いでしょう。
ここでは、抗体があっても再発する理由と、再発した帯状疱疹が初回とは違う場所に出やすい理由を、体内で起きている仕組みから解説します。
体内に潜むウイルスとT細胞免疫の低下
子どものころに水ぼうそう(水痘)にかかると、そのウイルス(VZV)は治った後も神経の根元(神経節)に潜伏し続けます。
健康なときは、体内のT細胞を中心とした免疫がウイルスの活動を抑えていますが、加齢や強いストレス、過労、基礎疾患、免疫を抑える薬などによって免疫の力が低下すると、ウイルスが再び増え始め、神経に沿って皮膚に痛みを伴う水ぶくれ(帯状の発疹)をつくります。(文献1)
再発は初回と違う場所に出やすい|神経の線維化という理由
再発した帯状疱疹は、初回と同じ場所に出ることは少なく、多くは初回と異なる部位に現れるのが主な特徴です。
一度激しい帯状疱疹を起こした神経では、強い炎症によって神経が傷んで線維化(瘢痕化)し、ウイルスが再び活性化しにくくなると考えられています。その一方で、これまで活性化していなかった別の神経に潜むウイルスが、全身の免疫低下に乗じて活動を始めるため、初回とは違う部位に症状が出やすいとされます。
帯状疱疹を再発しやすい人の特徴
帯状疱疹の再発リスクは一律ではなく、年齢や性別、基礎疾患などによって大きく変わります。次のような方は、より注意が必要です。
50歳以上・女性(男性の約1.6倍)
再発する人の年齢は50歳代から増え始め、60〜70歳代で明確に多くなります。(文献2)
加齢によって免疫の力(免疫老化)が低下することが背景にあります。また、性別では一貫して女性の再発率が男性より高いことが報告されています。
糖尿病・がん・アトピー性皮膚炎などの基礎疾患
糖尿病では、慢性的に血糖が高い状態が続くことで免疫のはたらきが低下し、ウイルスの監視がゆるみやすくなります。(文献1)
また、がん(とくに血液のがん)や、抗がん剤・ステロイド・免疫を抑える薬による治療を受けている方は、免疫が強く抑えられているため再発リスクが高くなります。近年では、アトピー性皮膚炎のある方も再発率が高いことが報告されています。
以下の記事では、糖尿病について詳しく解説しています。
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初発が「軽症」だった人ほど再発しやすい(初発軽症パラドックス)
初回の帯状疱疹で水ぶくれが少なく、痛みも軽かった人ほど、将来の再発率が高いことが報告されています。
初回の発症時にウイルスの増殖や組織のダメージが軽かった場合、体の免疫が十分に刺激されず、ウイルスに対する免疫の記憶が短期間で弱まってしまうためと考えられています。「軽く済んだから大丈夫」とは言い切れない点に注意が必要です。
これって再発?帯状疱疹と単純ヘルペスの違いと見分け方
「何度も帯状疱疹になる」と感じている場合、帯状疱疹の再発ではない可能性もあります。
帯状疱疹とよく似た症状を出す病気に「単純ヘルペス」があり、両者は再発の頻度や症状の出方に違いがあります。
年に何度も繰り返すなら単純ヘルペス(HSV)の可能性
| 項目 | 帯状疱疹(VZV) | 単純ヘルペス(HSV) |
|---|---|---|
| 原因ウイルス | 水痘・帯状疱疹ウイルス | 単純ヘルペスウイルス |
| 再発の頻度 | 生涯に1〜2回程度(再発率は数%) | 年に数回など、頻繁に繰り返す |
| 皮疹の範囲 | 体の片側に、神経に沿って帯状に広がる | 口唇・性器など狭い範囲に集まる |
| 痛み | 皮疹の前から強い前駆痛(ピリピリ・ずきずき) | かゆみや軽いピリピリが中心 |
| 後遺症 | 帯状疱疹後神経痛(PHN)が残ることがある | 皮膚症状の消失とともに痛みも治まることが多い |
「年に何度も帯状疱疹を繰り返している」と感じる場合、その多くは帯状疱疹(VZV)ではなく、単純ヘルペスウイルス(HSV)による単純ヘルペスの再発です。
帯状疱疹は生涯に1〜2回程度であるのに対し、単純ヘルペスは口唇や性器などに年に何度も繰り返すのが特徴です。(文献1)
頻繁に繰り返す場合は、自己判断せず皮膚科で確認してもらいましょう。
帯状疱疹の再発が疑われた場合の受診について
帯状疱疹の再発が疑われたら、できるだけ早く皮膚科を受診することが大切です。治療の鍵は、皮疹が出てからなるべく早く(一般に5日以内、できれば72時間以内)に抗ウイルス薬を始めることです。(文献4)
早期の抗ウイルス薬が帯状疱疹後神経痛(PHN)を防ぐ
抗ウイルス薬を早く始める目的は、皮膚の症状を早く治すだけではありません。ウイルスによる神経のダメージを最小限に抑え、急性期の激しい痛みや、後遺症である帯状疱疹後神経痛(PHN)へ移行するのを減らすことにあります。(文献4)
PHNは、皮膚の症状が治った後も、焼けるような痛みやピリピリした痛みが長く残る状態で、早期治療がその予防につながります。
1日1回で腎機能調整が不要な新薬「アメナリーフ」
帯状疱疹の抗ウイルス薬には、従来から使われるバラシクロビル(バルトレックス)やファムシクロビル(ファムビル)に加え、新しい仕組みの薬「アメナリーフ(アメナメビル)」があります。
アメナリーフは1日1回の服用で済み、腎臓のはたらきに応じた用量調整が原則不要なため、高齢の方や腎機能が低下した方でも使いやすいのが特徴です。どの薬が適しているかは、体の状態に応じて医師が判断します。
帯状疱疹の後に長く続く痛み(帯状疱疹後神経痛)でお悩みの方には、再生医療という治療の選択肢もあります。
再生医療とは、患者さまご自身の血液や細胞が持つ自然治癒力を活用し、損傷した神経や周囲組織の修復を促す治療法です。
【こんな方は再生医療をご検討ください】
- 帯状疱疹が治った後も、ピリピリ・ズキズキする痛みが長く続いている
- 鎮痛薬や神経障害性疼痛の薬を使っても痛みが十分に取れない
- 神経ブロックを受けても改善がみられない
- 手術はできるだけ避けたいと考えている
帯状疱疹の再発を防ぐ定期接種ワクチンについて
帯状疱疹を過去に経験した方でも、時間の経過とともにウイルスに対する免疫は低下していくため、再発予防の目的でのワクチン接種が有効とされています。(文献2)
2025年度からは、帯状疱疹ワクチンが予防接種法に基づく定期接種の対象になりました。(文献5)
シングリックス(組換え)と生ワクチンの効果・持続の比較
| 項目 | シングリックス(組換え) | 生ワクチン(水痘) |
|---|---|---|
| ワクチンの種類 | 不活化サブユニットワクチン | 弱毒生ワクチン |
| 接種回数 | 2回(筋肉内注射・約2カ月間隔) | 1回(皮下注射) |
| 発症予防効果 | 約97%(50〜69歳) | 約50%前後(年齢とともに低下) |
| PHN予防効果 | 約89%以上 | 約67% |
| 効果の持続 | 長い(接種後10年ほどでも高い効果を維持) | 短め(数年で低下) |
| 免疫が低下した人 | 接種可能 | 原則接種できない(禁忌) |
※数値は国立感染症研究所のファクトシート等に基づく目安で、年齢や条件により異なります。(文献2)
日本で使える帯状疱疹ワクチンには、組換えワクチン(シングリックス)と、生ワクチン(乾燥弱毒生水痘ワクチン)の2種類があります。『帯状疱疹診療ガイドライン2025』では、予防効果の高さや持続性の観点から、シングリックスがより強く推奨されています。(文献4)
2025/2026年の定期接種制度の対象者と費用助成
2025年度からの定期接種の基本の対象は、その年度に65歳になる方です。(文献5)
加えて、制度導入からの経過措置として、2025〜2029年度の5年間限定で、該当年度に70・75・80・85・90・95・100歳になる方も対象に含まれます。(文献5)
また、60〜64歳でHIVによる重い免疫の障害がある方も対象です。自己負担額や予診票の送付時期は自治体によって大きく異なるため、お住まいの市区町村の公式情報を事前に確認しましょう。
帯状疱疹にかかった人はいつワクチンを打てる?(罹患後6〜12カ月が目安)
すでに帯状疱疹にかかった方がワクチンを受ける場合は、急性期の症状が完全に治まり、体調が十分に回復してから接種するのが一般的です。
目安としては、罹患後6〜12カ月ほど間隔を空けて接種を検討することがすすめられます。接種の時期については、かかりつけ医に相談してください。
帯状疱疹後神経痛(PHN)が長引くときの選択肢
帯状疱疹の後遺症である帯状疱疹後神経痛(PHN)は、皮膚の症状が治った後も、ピリピリ・ズキズキとした神経の痛みが数カ月から数年にわたって続くことがあります。
まずは抗ウイルス薬の早期治療や、神経障害性疼痛の薬(プレガバリンなど)、神経ブロックといった治療が行われます。
こうした治療でも痛みが十分に取れず長引く場合には、再生医療という選択肢もあります。詳しくは帯状疱疹後神経痛の解消法や、帯状疱疹後神経痛に効く薬、神経障害性疼痛の薬一覧もあわせてご覧ください。
再生医療についてご興味がある方は「LINE」や「メール」「オンラインカウンセリング」でご相談を受け付けております。お気軽に当院へお問い合わせください。
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帯状疱疹は再発しうる!早期受診とワクチン接種が大切
帯状疱疹は「一生に一度」とは限らず、一般の人でも1〜6%程度が再発すると報告されています。とくに、50歳以上・女性・糖尿病やがんなどの基礎疾患がある方、そして初回が軽症だった方は、再発に注意が必要です。再発した帯状疱疹は初回と違う部位に出やすく、「ピリピリ」といった前駆痛のあとに帯状の発疹が現れます。
再発が疑われたら、できるだけ早く(できれば72時間以内に)皮膚科を受診し、抗ウイルス薬による治療を始めることが、後遺症である帯状疱疹後神経痛(PHN)の予防につながります。あわせて、2025年から定期接種となったワクチンによる予防も有効な選択肢です。
帯状疱疹後神経痛でお悩みの方は、当院「リペアセルクリニック」へご相談ください。帯状疱疹後神経痛では、再生医療が治療の選択肢となる場合があります。
脂肪由来の幹細胞には、さまざまな細胞へ変化する「分化能」があり、症状や全身状態によっては適応を検討できる可能性があります。
ご質問やご相談は、「LINE」や「メール」、「オンラインカウンセリング」で受け付けておりますので、お気軽にお申し付けください。
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帯状疱疹の再発に関するよくある質問
帯状疱疹は一度かかればもう再発しないのですか?
いいえ、再発することがあります。一般の人でも1〜6%程度が再発すると報告されており、決してまれではありません。
ただし、かかった直後は免疫が高まるため、1年以内の再発は極めてまれで、多くは10年以上たってから再発します。
年に何度も帯状疱疹を繰り返しているのですがなぜですか?
年に何度も繰り返す場合は、帯状疱疹ではなく単純ヘルペスの再発である可能性が高いです。
帯状疱疹は生涯に1〜2回程度ですが、単純ヘルペスは口唇や性器などに頻繁に繰り返します。頻繁に症状が出る場合は、皮膚科で原因を確認してもらいましょう。
過去に帯状疱疹にかかりましたがワクチンは受けたほうが良いですか?
時間の経過とともに免疫は低下するため、再発予防の目的での接種は有効とされています。
罹患後6〜12カ月ほど間隔を空けてから検討するのが一般的です。2025年度から定期接種の対象年齢の方は費用助成が受けられる場合があるので、お住まいの自治体の情報を確認の上、かかりつけ医に相談してください。
参考文献


















