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突然の肩こりは脳梗塞の前兆?受診すべき症状や予防法を医師が解説

突然の肩こりは脳梗塞の前兆?
公開日: 2025.02.07 更新日: 2025.02.10

突然の肩こりや、中々治らない肩こりに悩まされていませんか。

原因が思い当たらない肩こりが数日間続いたり、急に症状があらわれたりすると「ただの肩こりじゃなかったらどうしよう」「脳梗塞の前兆かもしれない」と不安になる方もいるでしょう。

突然の激しい肩こりが、実は脳梗塞の前兆である場合があります。「ただの肩こりだから」と軽視して放置すると病状が悪化する恐れもあるため、早期に医療機関を受診し、原因を的確に見極めることが大切です。

本記事では、肩こりが脳梗塞の前兆になる理由や、その他気を付けるべき症状について詳しく解説します。

最後まで読むことで肩こりから脳梗塞を早期に見つけられる方法がわかり、悪化を防げる可能性が高まるでしょう。

ぜひ本記事を参考に、今の肩こりが脳梗塞の前兆であるかどうかをチェックしてみてください。

当院「リペアセルクリニック」では、幹細胞を用いて脳梗塞の後遺症改善や再発予防を目指した治療を行っています。メール相談またはオンラインカウンセリングにて無料相談を受け付けておりますので、気になる症状がある方はぜひ当院までご相談ください。

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「突然の」肩こりは放置厳禁!脳梗塞のリスクもあり

多くの人が肩こりを放置しがちですが「突然の」肩こりは、脳梗塞の前兆の疑いがあるため、注意が必要です。

脳梗塞から起こる肩こりは、首周辺の血流の滞りや神経の麻痺によって引き起こされます。その影響で筋肉が凝り固まり、肩周りの神経の動きが低下するため、肩こりがあらわれる可能性があります。

とくに以下の症状を伴う突然の肩こりの場合は、脳梗塞の前兆であるため注意が必要です。

  • 片側だけ鋭い痛みを感じる
  • 短時間で急速に痛みや肩こりが悪化する
  • 目がかすんだり、見える範囲が狭くなったりする

ほとんどの肩こりの場合は単なる筋肉のコリや重労働が原因であり、脳梗塞である可能性は非常に稀です。

しかし、デスクワークのしすぎや重たい荷物を持つといった原因が思い当たらないのに、突然原因不明の肩こりがする場合は注意が必要です。

軽視せずに他の症状が出ていないかを確認し、異変を感じたら自己判断で放置せず早めに医療機関を受診しましょう。

「首の後ろの痛み」も脳梗塞の前兆の可能性あり

肩こりと同様に、突然あらわれる「首の後ろの痛み」も脳梗塞の前兆である疑いがあります。

その理由の一つが、首の後ろを通る血管が損傷する「椎骨(ついこつ)動脈解離」です。

椎骨動脈解離が起こると、頭の後ろから首の付け根にかけて激しい痛みが生じ、めまいや吐き気を伴うことがあります。この状態が進行すると脳梗塞やくも膜下出血へ発展する可能性があります。文献1

脳梗塞や椎骨動脈解離はMRIやCTなどの検査でわかる場合が多いため、首の後ろの痛みがあれば早めに受診しましょう。

また、首の後ろの痛みは「くも膜下出血」の疑いもあります。くも膜下出血からくる首の後ろの痛みについて詳しく知りたい方は以下のコラムも参考にしてください。

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【要チェック】肩こり以外脳梗塞の前兆4つ

肩こり以外の脳梗塞の代表的な前兆には、以下の症状があります。

  1. 痙攣・麻痺
  2. 言語障害
  3. 視覚障害
  4. 歩行困難

違和感のある肩こりがある方は、本章で解説している症状も一緒に出ていないかどうか確認してみてください。

1.痙攣・麻痺

脳梗塞の代表的な前兆として痙攣や麻痺があげられます。

脳梗塞が起こることで血管が詰まり、血流が遮断され、神経の働きが阻害されます。その結果、痙攣や麻痺といった症状が現れるのです。

痙攣や麻痺が脳梗塞によるものかどうかは「突然発症したものか」「片側だけに生じているか」がポイントです。

早期に治療を行うと後遺症が軽くなる可能性が高まります。片側のみや突然の痙攣・麻痺がみられる場合は、迅速に医療機関を受診しましょう。

2.言語障害

脳梗塞の初期症状で知られているのが「ろれつが回らない」「言葉を発するときに言葉が出てこない」といった言語障害です。

言語障害は、会話や言葉を理解する能力に関わる「前頭葉」や「側頭葉」などの脳部分が脳梗塞により損傷を受けることで生じます。(文献2

また「簡単な文章を書けない」「滑舌が突然悪くなった」といった症状も多く見られます。

このような言語障害が「突然」あらわれた場合は脳梗塞の可能性があるため、注意が必要です。

3.視覚障害

「視覚障害」も脳梗塞の初期症状としてあらわれる可能性があります。

脳梗塞で脳の血液の流れが滞り、視覚に関わる脳の部位が損傷すると視覚障害が起こるため、注意が必要です。

脳梗塞による視覚障害として、以下のような症状があげられます。

  • 視野欠損(片側だけ欠けて見える)
  • 複視(物が二重に見える)
  • 突然の視力低下

見え方に突然違和感をもった場合は、早めに脳神経外科へ受診しましょう。

4.歩行困難

筋肉の麻痺による歩行困難があらわれるのも脳梗塞の前兆のひとつです。

脳梗塞により筋肉が無意識に収縮して硬直し、スムーズに体を動かせなくなります。このため、いつも通り歩くのが難しくなり、独特な歩き方となります。(文献3

脳梗塞による歩行困難として、以下のような兆候が知られています。

歩行困難の種類

特徴

内反尖足(ないはんせんそく)

つま先が下を向いたり、足首・足裏が内側に向いたりする

膝関節伸展

膝関節をまっすぐに伸ばして歩く

股関節屈曲

股関節が曲げられなくなる

脳梗塞の前兆のチェック項目については以下の記事で詳しく解説しております。気になる方は、合わせて参考にしてください。

肩こり含む脳梗塞の前兆が治っても油断は禁物!早急の受診が大切

前兆が治まった場合でも、再発リスクは否定できません。「脳梗塞の前兆かもしれない」と感じた症状が軽くなっても、その後すぐに受診しましょう。

症状が消失した場合「一過性脳虚血性発作(TIA)」の可能性があります。TIAは一時的に脳への血流が滞り、短時間のみ脳梗塞の症状があらわれるものの、24時間以内に回復する状態です。

TIAは脳梗塞の前触れ症状ともいわれています。TIAが消失したとしても、その後脳梗塞に発展するリスクが高いため、早急の処置が必要です。

脳梗塞の前兆が治っても放置せず、速やかに受診して専門医の治療を受けましょう。

また、脳梗塞を含む脳卒中のセルフチェックについては以下の記事で詳しく解説しています。気になる方は合わせてご確認ください。

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【今すぐできる】脳梗塞の予防方法3選

突然の肩こりを引き起こす脳梗塞は、日常生活でできる対策をすると未然に発症リスクを下げられます。

本章で紹介する方法を実践し、脳梗塞のリスクを減らしましょう。

1.減塩食を心がける

脳梗塞の予防には「減塩食」が欠かせません。

脳梗塞の大きな要因のひとつは「高血圧」です。塩分を摂りすぎると体内の水分のバランスや血管の負担が増えてしまい、血圧が上がり脳梗塞に発展するリスクがあります。そのため、日頃から塩分を控える食事を心がけることが大切です。

今すぐできる減塩食の対策には、以下の方法があります。

  • いつもの調味料を減塩タイプに切り替える
  • 加工食品(ハムやソーセージなど)を避ける
  • 揚げ物から蒸し料理・焼き料理へ調理方法を変更する

また、厚生労働省は「日本人の食事摂取基準(2020 年版)」において、高血圧の重症化予防のために成人の塩分摂取量を、男女ともに1日6g未満に抑えることを推奨しています。(文献4

減塩を心がけ、脳梗塞の予防に努めましょう。

2.積極的に魚を取り入れる

脳梗塞を予防するもう一つの食事のコツは、積極的に「魚」を取り入れることです。

魚に含まれるEPAやDHAは、悪玉コレステロールや中性脂肪を減らして血液をサラサラにする効果があります。そのため血栓がつくられるのを抑えるため、脳梗塞の予防につながるでしょう。

とくに以下のような「青魚」は魚類の中でもEPAやDHAを多く含むためおすすめです。

  • サバ
  • サンマ
  • イワシ

食生活に乱れがあった人は、魚を日々の食事に取り入れてみてください。

また、脳梗塞予防に避けるべき食品については、以下のコラムで詳しく解説しています。詳しく知りたい方は、あわせて参考にしてください。

3.筋トレと有酸素運動を定期的に行う

運動面で脳梗塞予防に効果的なのが、定期的に筋トレと有酸素運動を両方行うことです。

運動を定期的に取り入れることで、高血圧が改善したり血行が良くなったりします。そのため、脳梗塞予防にも効果的です。

また、筋トレと有酸素運動は以下のように得られる効果が異なります。両方取り入れるとより健康により効果をもたらすでしょう。

運動の種類

効果

運動例

筋トレ

基礎代謝量を増やして体脂肪を減らす

  • スクワット
  • 腕立て伏せ
  • 懸垂

有酸素運動

心肺機能を向上させ血の巡りを改善する

  • ジョギング
  • 水泳
  • ウォーキング

脳梗塞のリスクを下げるためにも生活習慣に合った運動を無理のない範囲で取り入れてみてください。

まとめ|突然の肩こりは脳梗塞の前兆の可能性あり!放置せず早めに受診しよう

何気ない「突然の肩こり」は、脳梗塞の前兆である可能性が否定できません。軽視せずにいつもの肩こりと違いがないか観察して適切な対策をとることが大切です。

とくに麻痺や言語障害など脳梗塞の代表的な症状と一緒にあわらわれた場合は、早急に医療機関を受診しましょう。

当院「リペアセルクリニック」では、再生医療による脳梗塞の後遺症改善・再発予防治療を行っています。

メール相談またはオンラインカウンセリングにて無料相談を受け付けておりますので、気になる症状が出ている方や脳梗塞の後遺症にお悩みの方はぜひ当院までご相談ください。

\まずは当院にお問い合わせください/

脳梗塞の前兆についてよくある質問

肩こりはくも膜下出血の前兆ですか?

突然の肩こりは、くも膜下出血の前兆の可能性もあります。

突然の肩こりや首の後ろの痛みを伴う場合は、血管が破裂しかけている可能性も否定できないため注意が必要です。違和感を感じた場合は、迅速に受診しましょう。

くも膜下出血の原因と症状についてより詳しく知りたい方は、以下のコラムを参考にしてください。

軽い脳梗塞の前兆はどのような症状ですか?

軽い脳梗塞の前兆の一例は、以下のとおりです。

  • 片側の手足に力が入らない
  • 言葉がスラスラと出てこない
  • 視界の一部が見えにくい

脳梗塞の前兆が軽度だったり一時的なものであると見過ごされるケースもありますが、のちに脳梗塞を発症するリスクが高まります。

予後が大きく変わるため放置せず、早めに受診して適切な治療を受けましょう。

参考文献

(文献1)
弘中 康雄,西村 文彦 ほか「椎骨動脈解離に対する外科治療 ─再出血予防と穿通枝温存を目指した microneurosurgery─」脳卒中の外科(44)」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/scs/44/1/44_31/_pdf

(文献2)
MSDマニュアル「脳の機能障害の概要」
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/home/09-%E8%84%B3-%E8%84%8A%E9%AB%84-%E6%9C%AB%E6%A2%A2%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E3%81%AE%E7%97%85%E6%B0%97/%E8%84%B3%E3%81%AE%E6%A9%9F%E8%83%BD%E9%9A%9C%E5%AE%B3/%E8%84%B3%E3%81%AE%E6%A9%9F%E8%83%BD%E9%9A%9C%E5%AE%B3%E3%81%AE%E6%A6%82%E8%A6%81

(文献3)
川手信行,中島卓也「脳卒中歩行障害の総論|日本義肢装具学会誌 2022(38,3)」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspo/38/3/38_190/_pdf/-char/ja

(文献4)
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf

監修者

圓尾 知之(医療法人美喜有会 脳神経外科 部長)

圓尾 知之 医師 (医療法人美喜有会 脳神経外科 部長)

Tomoyuki Maruo

日本脳神経外科学会 所属

脳神経外科の最先端治療と研究成果を活かし、脳卒中から1日でも早い回復と後遺症の軽減を目指し、患者様の日常生活の質を高められるよう全力を尽くしてまいります。

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