脳梗塞の前兆は?見逃さないためのチェックリストを公開中
公開日: 2022.10.31更新日: 2024.10.05
脳梗塞は多くの方が発症を恐れる疾病のひとつです。脳梗塞の前兆をいかに見逃さずに医療機関に早期受診するかが、重症化しないためのカギといえます。
そこで本記事では、脳梗塞の前兆を見逃さないためのチェックリストを提供します。ひとつでもチェックが当てはまるようであれば注意が必要なので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
脳梗塞の前兆を今すぐチェック【チェックリスト付き】
脳梗塞の前兆は突然現れます。
以下は、万が一に備えていただくために「脳梗塞の前兆を症状で判別いただくためのチェックリスト」です。ひとつであっても当てはまるものがあれば要注意です。
※ 一つでも当てはまるようなら、すぐに病院にご相談ください
【運動障害】
☐ 片半身が動かしにくくなる
☐ 片側の顔に力が入らない
☐ 箸や鉛筆が持てない
☐ 片足を引きずってしまう
☐ 呂律が回らない
【言語障害】
☐ 言葉が出てこない
☐ 言葉の意味がわからない
☐ 相手に話が伝わらない
【感覚障害】
☐ 片半身が痺れる
☐ 触られてもわからない
【視覚障害】
☐ものが二重に見える
☐ 視野が狭くなる
☐ 目の前が真っ暗になる
【平衡感覚障害】
☐ 体が傾く
☐ まっすぐ歩けない
脳梗塞の前兆を確認したら早期受診を!
上記のような症状が急に現れると驚かれ多くの方は医療機関を受診されますが、中にはすぐに良くなってしまうこともあります。
その場合「気のせいか」「まあ良いか」と意図的に良い方に考えて医療機関を受診されない方が一定数いらっしゃいます。実際に2週間も症状が続いたにも関わらず、その後ようやく医療機関を受診した方もおられました。
症状が一時的であっても再度同様の症状を起こし、今度は生涯を棒にふる危険性もあります。上記のチェックリストに一つでも該当する場合は、早急に医療機関を受診しましょう。
また、当クリニックにご相談いただくことも可能です。「チェックリストの項目に当てはまって心配なんだけど…」とお悩みの方は、お気軽にお問い合わせください。
そもそも脳梗塞とは?
脳梗塞は脳血管障害の一種で、脳の血管が細くなると同時に固まった血液が脳の血管に詰まり、血液の流れが止まってしまう怖い病気です。
重度の脳梗塞だと呂律が回らなくなる言語障害や、言葉が出づらくなってしまう失語障害、体の片側に力が入らなくなる運動障害を前兆として引き起こします。
対して症状が軽い場合は、自然に治ったりと前兆に気が付けないケースあります。
【脳梗塞の前兆】一過性脳虚血発作とは
一過性脳虚血発作は、名前の通り一時的に脳梗塞のような症状が出現し、時間経過とともに(多くは30分程度)自然に改善する病態です。
地震にたとたとえると余震であり、本震の前兆・前触れとして認識するとわかりやすいかと存じます。
つまり、数日以内に「本格的な脳梗塞を起こす可能性」があるため、見逃すことのできない重要な疾病です。実際に、一過性脳虚血発作患者の約15%が90日以内に脳梗塞をきたすとされています。
- ・年齢(60歳以上)
- ・血圧(140/90mmHg以上)
- ・臨床症状(片麻痺、言語障害)
- ・症状の持続時間(10分以上)
- ・糖尿病
脳梗塞が起きる原因
前述のとおり、脳梗塞は細くなった血管に血液が固まり、詰まりを引き起こす病気です。脳梗塞の要因はさまざまで、加齢や常習的な喫煙・飲酒等が主に挙げられます。
また、脳梗塞は大きく分けて次の3つに分類されます。
動脈硬化によるアテローム血栓性脳梗塞
アテローム血栓性脳梗塞は高血圧・高脂血症・糖尿病などの生活習慣病に伴い、血管壁にコレステロールが溜まる「動脈硬化」が主な原因です。
食事や運動に気を付けることや薬物治療を通して「動脈硬化の進行」を抑えることが予防につながります。
血栓による心原性脳塞栓症
心原性脳塞栓症は、不整脈の心疾患が原因で心臓内に血栓が生成され、血流に乗って脳血管に運ばれることで引き起こされます。
心疾患の早期発見・治療が最善の予防策です。
比較的細い血管が詰まるラクナ梗塞
ラクナ梗塞は「高血圧」が主因とされ、日々の血圧管理が予防につながります。
まとめ|脳梗塞の前兆を確認したら脳専門病院を受診しよう
本記事で紹介した前兆が現れたり、症状に心当たりがあった場合、脳神経内科・脳血管内科・脳外科など脳を専門としている病院を受診しましょう。診療科名は病院によって異なるため、ホームページの確認や、電話で問い合わせをすると良いでしょう。
脳梗塞の前兆発生時は一刻を争うため、ためらわず救急車を呼ぶ必要があります。
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