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ギラン・バレー症候群って何?医師が解説

ギランバレー症候群とは 医師が解説
公開日: 2025.02.10 更新日: 2025.02.26

突然ですが、手足のしびれや筋力低下を感じたことはありませんか?もしかしたら、それはギラン・バレー症候群の初期症状かもしれません。

聞き慣れない病名かもしれませんが、年間10万人あたり1~2人が発症する身近な病気で、2021年のLancet誌では世界で最も一般的な急性弛緩性麻痺の原因と報告されています。

免疫システムが誤って自分の神経を攻撃してしまうこの病気、実は風邪や下痢といった感染症がきっかけで発症することも。

重症化すると呼吸困難に至るケースもありますが、早期発見・早期治療で後遺症を最小限に抑えることが可能です。

この記事では、ギラン・バレー症候群の症状、原因、治療法、予後まで、詳しく解説します。正しく理解し、もしもの時に備えましょう。

ギラン・バレー症候群を理解する3つのポイント

ギラン・バレー症候群は、あまり聞き慣れない病名かもしれません。しかし、誰にでも起こりうる可能性のある病気であり、決して他人事ではありません。

正しい知識を持つことで、早期発見・早期治療につながり、後遺症を最小限に抑えることができるのです。

この章では、ギラン・バレー症候群を理解するための3つのポイントを、わかりやすく丁寧に解説します。

ギラン・バレー症候群とは?

ギラン・バレー症候群は、自分の免疫システムが誤って自分の末梢神経を攻撃してしまう自己免疫疾患です。通常、免疫システムは細菌やウイルスなどの外敵から体を守る大切な役割を担っています。

しかし、ギラン・バレー症候群では、この免疫システムが正常に機能せず、味方であるはずの神経を攻撃してしまうのです。

この攻撃によって末梢神経が炎症を起こし、神経を覆うミエリン鞘という部分が損傷を受けたり、神経線維そのものが障害されたりします。

その結果、脳からの指令が筋肉にうまく伝わらなくなり、手足のしびれや筋力低下といった症状が現れます。

ギラン・バレー症候群は、世界中で年間10万人あたり1~2人が発症すると言われており、年齢や性別を問わず、誰にでも起こりうる病気です。

小児から高齢者まで、どの年齢層でも発症の可能性があり、男性にやや多い傾向が見られます。

2021年のLancet誌の報告によれば、ギラン・バレー症候群は世界で最も一般的な急性弛緩性麻痺の原因であり、多くの患者さんが進行性の運動弱化の前に、上気道感染症などの先行感染症を経験するとされています。

ギラン・バレー症候群は、一般的には急速に症状が進行しますが、自然に回復していくことが多いのも特徴です。

多くの患者さんは数ヶ月で回復に向かいますが、約20%の方は1年後も何らかの後遺症が残る可能性があります。また、再発する可能性も2~5%程度存在します。

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ギラン・バレー症候群の原因とメカニズム

ギランバレー症候群とは

ギラン・バレー症候群の明確な原因は、まだ完全には解明されていません。しかし、多くの場合、風邪や下痢などの感染症がきっかけとなって発症すると考えられています。

例えば、カンピロバクター・ジェジュニという細菌による食中毒が、ギラン・バレー症候群の引き金になることが知られています。

2022年のInternational Journal of Molecular Sciencesに掲載された研究では、ギラン・バレー症候群の約3分の1はカンピロバクター・ジェジュニ感染が原因であると報告されています。

これらの感染症に対して、私たちの体は免疫システムを活性化させ、体内に侵入してきたウイルスや細菌を攻撃します。

しかし、この免疫反応が過剰に起こったり、制御が効かなくなったりすると、本来攻撃すべきでない自分の神経を攻撃してしまうことがあるのです。

これがギラン・バレー症候群の発症メカニズムの一つと考えられています。

具体的には、病原体の表面構造と神経の構成成分が類似している場合、免疫システムがこれらを誤認識し、神経を攻撃してしまう「分子模倣」という現象が関与していると考えられています。

カンピロバクター・ジェジュニ関連のギラン・バレー症候群では、この分子模倣によって引き起こされる自己抗体媒介性免疫プロセスが関与している強力な証拠があるとされています。

ギラン・バレー症候群を引き起こす可能性のある感染症には、カンピロバクター・ジェジュニ以外にも、サイトメガロウイルスなどのヘルペスウイルス、マイコプラズマ属の細菌、腸管系のウイルスなどが挙げられます。

また、ジカウイルス感染症やCOVID-19の後に発症するケースも報告されています。

さらに、免疫チェックポイント阻害薬という、一部のがん治療薬の副作用として発症するケースもあるため、注意が必要です。

患者さんの約60%で、抗ガングリオシド抗体という物質が血液中に見つかることが知られています。

これは、免疫システムが神経の特定の部分を攻撃している証拠と考えられています。

ギラン・バレー症候群の種類と分類

ギラン・バレー症候群は、大きく分けて「脱髄」が優勢なタイプと、「軸索」が侵されるタイプの2つに分類されます。

  1. 脱髄が優勢なタイプ:神経線維を覆っているミエリン鞘という部分が壊れてしまうことで、神経の情報伝達が阻害されます。

    代表的なものとして、急性炎症性脱髄性多発ニューロパチー(AIDP)が挙げられます。これはギラン・バレー症候群の中で最も一般的なタイプです。

  2. 軸索が侵されるタイプ:神経線維そのものが傷ついてしまうことで、神経の情報伝達が阻害されます。

    代表的なものとして、急性運動軸索神経障害(AMAN)が挙げられます。

また、フィッシャー症候群(またはミラー・フィッシャー症候群)と呼ばれるタイプも存在します。

これは、眼球運動障害、体のバランスがとりにくくなる運動失調、腱反射の消失といった症状が見られますが、手足の筋力低下はあまり見られないという特徴があります。

2013年のNeurologic clinics誌に掲載された論文では、このフィッシャー症候群を含め、純粋感覚型変異、自律神経症状の限定的な発現、咽頭・頸部・腕神経叢型パターンなど、他のまれな表現型の変異についても報告されています。

これらの種類によって、症状や経過、予後が異なる場合があるため、正確な診断が重要です。

ギラン・バレー症候群の症状と診断

ギラン・バレー症候群は、初期症状が他の病気と似ていることが多く、診断が難しい場合があります。

風邪のような軽い症状だと安易に考えて放置してしまうと、後遺症が残ってしまう可能性もあるため、早期発見・早期治療が非常に重要です。

この章では、ギラン・バレー症候群の代表的な症状と、どのように診断されるのかについて詳しく解説します。

初期症状:しびれや筋力低下

ギラン・バレー症候群の初期症状は、両手足の指先しびれやチクチクするような感覚が現れることが多いです

まるで手袋や靴下を履いているような感覚で、左右対称に症状が現れる点が特徴です。

患者さんの中には、「最初は足が少しジンジンするだけだったのに、数日のうちに両足全体がしびれて、歩くのもつらくなった」と訴える方もいます。

このように、症状の進行は非常に速く、数時間から数日のうちに急速に悪化していく場合もあるため注意が必要です。

また、しびれと同時に、筋力低下も現れ始めます。具体的には、次のような症状が現れることがあります。

  • ボタンを留める、箸を使うといった細かい動作が難しくなる。
  • ペットボトルの蓋を開けられない。
  • 文字を書くのが困難になる。
  • 歩行がふらつく。
  • 階段の上り下りが難しくなる。

これらの初期症状は、風邪や疲れなど、他の原因によるものと勘違いしやすいので注意が必要です。

特に、症状が急速に悪化する場合は、ギラン・バレー症候群の可能性を疑い、すぐに医療機関を受診することが大切です。

症状の進行:歩行困難や呼吸麻痺

ギラン・バレー症候群の初期症状が現れてから数日~数週間で、筋力低下はさらに進行し、手足の麻痺へと繋がっていきます。

「最初は足がしびれる程度だったのが、今では杖がないと歩けない」というケースも珍しくありません。

症状が進行すると、歩行が困難になるだけでなく、日常生活における様々な動作に支障をきたすようになります。

例えば、衣服の着脱、食事、洗面、トイレといった動作が一人では行えなくなることもあります。

さらに重症化すると、呼吸に必要な筋肉や、食べ物を飲み込むための筋肉も麻痺し、呼吸困難や嚥下障害を引き起こす可能性があります

最悪の場合、人工呼吸器の装着や経管栄養が必要となるケースもあり、まさに生命の危険に晒される状態となります。

2015年のPrimary care誌の報告によれば、認識されず、または治療されなかった場合、ギラン・バレー症候群は著しい罹患率と死亡率につながる可能性があります。

診断方法:神経伝導検査や髄液検査

ギラン・バレー症候群の診断は、患者さんの症状や経過、神経学的診察、神経伝導検査、髄液検査などの結果を総合的に判断して行います。

2014年のNature reviews. Neurology誌に掲載された論文では、腰椎穿刺と電気生理学的検査は、診断を裏付け、脱髄型と軸索型のGBSを鑑別するのに役立つと報告されています。

神経伝導検査:神経伝導検査では、神経に電気刺激を与えて、その伝わる速度や反応を測定します。ギラン・バレー症候群では、神経の伝導速度が遅くなったり、反応が弱くなったりするといった異常が見られます。

これは、神経線維を覆っているミエリン鞘という部分が損傷を受けたり、神経線維そのものが障害されていることを示しています。

髄液検査:髄液検査では、腰椎穿刺という方法で採取した髄液を調べます。

ギラン・バレー症候群の特徴的な所見として、髄液中のタンパク質が増加している一方で、細胞数は正常であるという「蛋白細胞解離」が見られます。これは、神経に炎症が起こっていることを示唆する重要な指標です。

ギラン・バレー症候群と類似する疾患との鑑別

ギラン・バレー症候群は、他の神経疾患と症状が似ている場合があり、鑑別が難しいケースもあります。

特に、重症筋無力症、ボツリヌス症、ポリオ、ダニ麻痺症、ウエストナイルウイルス感染症などは、ギラン・バレー症候群と似たような症状を示すことがあります。

これらの疾患とギラン・バレー症候群を鑑別するためには、症状の持続時間や対称性、感覚異常の有無、自律神経症状の有無など、様々な要素を考慮する必要があります。

医師は、これらの要素を詳細に確認することで、正しい診断を下し、適切な治療方針を決定します。

例えば、重症筋無力症は、ギラン・バレー症候群とは異なり、筋力低下が日内変動を示すことが多く、また、眼瞼下垂や複視などの眼症状を伴うことが多いです。

ボツリヌス症は、眼球運動障害や嚥下障害、構音障害などの症状が特徴的で、ギラン・バレー症候群のように四肢の筋力低下が対称性に起こることは少ないです。

このように、それぞれの疾患に特徴的な症状や経過を把握することで、鑑別が可能となります。

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ギラン・バレー症候群の治療法と予後

ギラン・バレー症候群は、適切な治療を行うことで多くの場合回復に向かう病気です。

しかし、重症化すると呼吸困難など生命に関わる危険性もあるため、早期の診断と治療開始が非常に重要です。

ここでは、ギラン・バレー症候群の治療法と予後について、より詳しく解説していきます。

治療方法:免疫グロブリン療法や血漿交換

ギラン・バレー症候群の治療の中心は、免疫グロブリン療法血漿交換です。

これらの治療は、免疫システムの働きを調整することで、誤って自分の神経を攻撃している状態を鎮め、症状の改善を促します。

2021年のLancet誌の報告によれば、免疫グロブリン療法と血漿交換は同等の効果があり、どちらの治療法も発症早期に開始することが重要であるとされています。

免疫グロブリン療法免疫グロブリン療法は、健康な人の血液から精製された免疫グロブリンを、点滴で投与する方法です。

免疫グロブリンは、過剰に反応している免疫システムのバランスを整え、神経への攻撃を抑える働きがあります。

点滴による投与のため、入院が必要となるケースが多いです。

副作用として、まれに頭痛、発熱、吐き気、血管痛などがみられることがあります。

これらの副作用は一過性であることがほとんどですが、気になる症状が現れた場合は、速やかに医師に相談することが大切です。

血漿交換:血漿交換は、血液中の液体成分である血漿を専用の機器で取り出し、神経を攻撃している抗体などを含む血漿成分を除去し、代わりに新しい血漿やアルブミン製剤を補充する方法です。

この治療法も入院が必要となります。

副作用としては、血圧の低下、アレルギー反応、出血、血栓塞栓症、低カルシウム血症などがみられることがあります。

免疫グロブリン療法と血漿交換は、どちらも有効な治療法ですが、患者さんの状態やアレルギーの有無、合併症の有無などによって、どちらが適しているかは異なります

医師とよく相談し、最適な治療法を選択することが重要です。

2014年のNature reviews. Neurology誌に掲載された論文では、静脈内免疫グロブリンと血漿交換は効果的な治療法であることが証明されていると報告されています。

リハビリテーション:機能回復のための運動療法

ギラン・バレー症候群では、筋力低下や麻痺といった症状がみられるため、リハビリテーションも治療の重要な一部です。

リハビリテーションの目的は、低下した身体機能の回復を促し、日常生活への復帰をスムーズにすることです。

ギランバレー症候群とは

リハビリテーションの内容は、患者さんの病状の進行度や年齢、体力、合併症の有無などを考慮して、個別に設定されます。

初期段階で症状が重い時期には、関節の拘縮を防ぐため、関節可動域訓練や寝たきり状態を防ぐための体位変換などが中心となります。

症状が軽快してくると、筋力トレーニングや歩行訓練、日常生活動作訓練など、より積極的な運動療法が開始されます。

理学療法士や作業療法士などの専門家と連携しながら、無理のない範囲でリハビリテーションに取り組むことが大切です。

焦らず、少しずつ身体機能の回復を目指していくことが重要です。

予後:後遺症や再発の可能性

ギラン・バレー症候群の予後は、多くの場合良好で、数ヶ月から1年程度で回復に向かいます。

2015年のPrimary care誌の報告では、多くの症例は後遺症を残さずに回復しますが、そうでない場合は、著しい持続的な衰弱が残る可能性があるとされています。

しかし、患者さんによっては後遺症が残る場合もあり、軽度の筋力低下やしびれ、倦怠感などが挙げられます。また、稀に再発することもあります。

予後は、発症時の症状の重さ、治療への反応、年齢、基礎疾患の有無など、様々な要因によって影響を受けます。

重症例や高齢者の場合、後遺症が残る可能性が高くなる傾向があります。

再発は2~5%程度とされています。再発した場合も、初回と同様の治療が行われます。

最新の治療法と研究

ギラン・バレー症候群の治療法は、現在も研究開発が続けられています。新しい治療薬の開発や、既存の治療法の改良など、様々な研究が行われています。

例えば、補体阻害剤などの新しい治療薬の臨床試験が進行中です。これらの治療薬は、神経へのダメージをさらに軽減する効果が期待されています。

また、国際的な共同研究も盛んに行われており、ギラン・バレー症候群の病態解明や新たな治療法の開発に役立てられています。

2021年のLancet誌の報告では、全てのギラン・バレー症候群患者への治療アクセス改善と、神経損傷の程度を制限できる効果的な疾患修飾療法の開発が必要であるとされています。

ギラン・バレー症候群の日常生活の注意点

ギラン・バレー症候群を発症すると、日常生活に様々な支障が出てきます。症状が落ち着くまでは、無理をせず安静にすることが大切です。

また、日常生活を送る上での工夫も必要になります。

日常生活の注意点:

  • 転倒のリスクを減らすために、手すりや杖などを活用する。
  • 入浴時には、滑り止めマットを敷いたり、浴槽の縁に手すりを取り付けたり、シャワーチェアを使用するなど転倒防止に努める。
  • トイレには、補助便座や手すりなどを設置する。
  • 衣服は、着脱しやすいものを選ぶ。ボタンやファスナーの代わりに、マジックテープやゴム紐を使用するのも良いでしょう。
  • 食事の際は、介助が必要な場合は家族などに手伝ってもらう。食事内容も、食べやすいように工夫する。

また、精神的なサポートも重要です。不安や恐怖、焦りを感じやすい時期なので、家族や医療従事者と積極的にコミュニケーションをとるようにしましょう。

周囲の理解とサポートが、回復への大きな力となります。

まとめ

ギラン・バレー症候群は、末梢神経が自分の免疫システムに攻撃される自己免疫疾患です。

手足のしびれや筋力低下といった症状が現れ、進行すると歩行困難や呼吸麻痺に至ることもあります。

原因は明確には解明されていませんが、感染症がきっかけとなることが多いと考えられています。

治療は免疫グロブリン療法や血漿交換、リハビリテーションなどがあり、多くの場合、数ヶ月から1年で回復に向かいます。

しかし、後遺症が残る場合や再発の可能性もあるので、早期発見・早期治療が大切です。少しでも異変を感じたら、早めに医療機関を受診しましょう。

症状が改善した後も、日常生活で無理をせず、周りのサポートを受けながら、焦らずに回復を目指してくださいね。

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参考文献

  1. Shahrizaila N, Lehmann HC, Kuwabara S. “Guillain-Barré syndrome.” Lancet (London, England) 397, no. 10280 (2021): 1214-1228.
  2. Finsterer J. “Triggers of Guillain-Barré Syndrome: Campylobacter jejuni Predominates.” International journal of molecular sciences 23, no. 22 (2022): .
  3. Dimachkie MM, Barohn RJ. “Guillain-Barré syndrome and variants.” Neurologic clinics 31, no. 2 (2013): 491-510.
  4. van den Berg B, Walgaard C, Drenthen J, Fokke C, Jacobs BC, van Doorn PA. “Guillain-Barré syndrome: pathogenesis, diagnosis, treatment and prognosis.” Nature reviews. Neurology 10, no. 8 (2014): 469-82.
  5. Ansar V, Valadi N. “Guillain-Barré syndrome.” Primary care 42, no. 2 (2015): 189-93.
  6. ギラン・バレー症候群ガイドライン2023

監修者

坂本 貞範(医療法人美喜有会 理事長)

坂本 貞範 (医療法人美喜有会 理事長)

Sadanori Sakamoto

再生医療抗加齢学会 理事

再生医療の可能性に確信をもって治療をおこなう。

「できなくなったことを、再びできるように」を信条に
患者の笑顔を守り続ける。

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