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脊柱管狭窄症は整体で治るのか?メリット・デメリットや改善方法を解説

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公開日: 2025.03.31

「脊柱管狭窄症は整体で治るの?」

「整体を受けていても病院で治療を受けた方が良いの?」

上記のような疑問を持たれている方もいらっしゃることでしょう。

結論から申し上げますと、脊柱管狭窄症の根本原因は背骨の変形であるため、整体での根本治療は困難です。整体は、下肢の痛みやしびれといった症状を緩和する役割であると覚えておきましょう。

本記事では、整体のメリットやデメリットに加えて、脊柱管狭窄症における整体以外の改善方法を紹介します。

脊柱管狭窄症と整体に関するよくある質問も掲載しておりますので、整体について関心をお持ちの方はぜひ最後までご覧ください。

【結論】脊柱管狭窄症は整体で治せない!

結論から申し上げますと、脊柱管狭窄症を整体で完全に治すことは困難です。

脊柱管狭窄症の主な原因は、背骨の変形です。整体は骨の変形を治せないため、脊柱管狭窄症の根本的な治療はできません。

ただし、下肢の痛みやしびれといった症状の緩和は可能です。整体院ではセルフケアのアドバイスもおこなっています。施術に加えて、セルフケアの実践によっても、症状の緩和が期待できるでしょう。

整体による施術やセルフケアで症状が改善しない場合は、整形外科を受診しましょう。

脊柱管狭窄症の症状や原因などについては、以下の記事で解説していますので、あわせてご覧ください。

脊柱管狭窄症において整体を受けるメリット

脊柱管狭窄症において整体を受けるメリットは、以下のような施術を受けられる点です。

  • 骨盤のゆがみを矯正する
  • 骨格を改善する
  • 筋肉のコリをほぐす

これらの施術により、正しい姿勢を維持できます。

正しい姿勢をとることは背骨への負担軽減、ひいては、下肢の痛みやしびれといった症状の緩和につながります。

脊柱管狭窄症において整体を受けるデメリット

脊柱管狭窄症において整体を受けるデメリットは、主に以下の2つです。

  • 無資格者による不適切な施術と健康被害
  • 長時間の施術による悪影響

無資格者による不適切な施術と健康被害

整体は医業類似行為の1つとされており、施術者に法的資格はなく、明確な定義もありません。

あん摩マッサージ、はり灸、指圧などとは異なり、無資格でも施術可能です。

無資格の施術者は知識や技術が不足していることも多く、有資格者よりも健康被害を引き起こすリスクが高い状況です。

国民生活センターは2012年8月2日、整体やマッサージ等の医業類似行為で危害が発生した相談が、2007年度以降の約5年間で825件寄せられたと報告しました。(文献1)

このうち3割は、3週間以上の治療を要したと報告されています。

整体の事例としては、以下のようなものがあげられました。

  • 身体のゆがみを直すために整体を受けたところ、腰痛が発生した
  • 椎間板ヘルニアの持病がある人が整体を受けたところ、腰から足にかけて激痛が発生したため、救急病院を受診した

整体を受けて症状が悪化した場合や、新たな症状が現れた場合は整体の施術を中止し、早急に医療機関を受診して治療を受けましょう。

長時間の施術による悪影響

長時間整体やマッサージを受けると、筋肉や筋膜が損傷する可能性があります。筋肉の損傷が原因で炎症が起きた結果生じる現象が、いわゆる「もみ返し」です。

筋肉組織は損傷から回復する過程で厚くなって繊維化してしまい、最終的には柔軟性が失われます。

整体やマッサージを受ける際に、長時間受けることを希望する方も多いのですが、施術時間と効果は比例しないと覚えておきましょう。

脊柱管狭窄症における整体以外の改善方法

脊柱管狭窄症における整体以外の改善方法としてあげられるのは、以下の2つです。

  • 生活習慣の改善
  • 整形外科での治療

生活習慣の改善

適正体重に近づける

体重が多いと腰や椎間板に負担がかかり、痛みやしびれを引き起こします。肥満(BMI25以上)の方は、適正体重を目指して減量しましょう。

適正体重の範囲はBMI18.5から25までです。(文献2)

BMIは体重(㎏)÷身長(m)÷身長(m)で計算できますので、「自分は肥満ではないか」と気になる方は、実際に計算してみましょう。

正しい姿勢を心がける

座るときは骨盤を立てた姿勢を保ちましょう。椅子に深く座ってお尻を背もたれに付けてから、身体を起こします。腰を反らせすぎないようにしてください。

長時間立ち続けると、痛みやしびれを引き起こす可能性があります。立ち仕事をするときは、5~10㎝程度の台に、ときどき片足を載せてみましょう。

寝るときは、膝と膝の間にまくらやクッションを挟みながら、横向きの姿勢をとることで、痛みが和らぎます。

整形外科での治療

整形外科における脊柱管狭窄症治療法は、主に以下の3つです。

  • 保存療法
  • 手術療法
  • 再生医療

保存療法

保存療法の1つにあげられるのが、薬物療法です。

痛み止めである消炎鎮痛剤や、神経の血流を改善する経口プロスタグランジンE1製剤などを医師の指示どおり内服します。それ以外の薬としては、ビタミンB12や筋弛緩薬などがあります。

ストレッチや筋力トレーニング、ホットパックなどの理学療法も、保存療法の1つです。

以下の記事では、脊柱管狭窄症におすすめのストレッチについて解説しています。あわせてご覧ください。

ブロック注射も、保存療法に含まれます。

圧迫されている神経の近くにある脊柱管内に局所麻酔薬やステロイド剤を注射する方法が、硬膜外ブロック注射と呼ばれるものです。もう1つは、神経根ブロック注射と呼ばれるもので、圧迫されている神経の根元に局所麻酔薬やステロイド剤を注射します。

手術療法

手術療法の適応になるケースは、主に以下の3つです。

  • 保存療法の効果が認められない
  • 下肢の筋力低下が著しい
  • 膀胱直腸障害が見られる

手術療法には、「除圧術」と「固定術」の2つがあります。(文献3)

除圧術とは、神経を圧迫する原因となっている骨や靱帯を削り、脊柱管を広げる手術です。

固定術とは、骨や靱帯を削って除圧した部分に、金属やネジ、人工骨などを入れて背骨を固定する方法です。固定術は除圧術と併用して行われることが多いとされています。

再生医療

整体や保存療法で症状が改善されない方や、「できれば手術を受けずに治したい」と考えている方への選択肢としてあげられるのが、再生医療です。

再生医療の1つに「幹細胞治療」があります。幹細胞とは、人間の体に存在している特殊な細胞で、身体の機能を修復する役割を持っています。

リペアセルクリニックで実施している再生医療の1つが「自己脂肪由来幹細胞治療」です。自分自身の脂肪から採取して増殖させた幹細胞を注射することで、脊柱管狭窄症の改善や回復が期待できます。

リペアセルクリニックでは、メール相談オンラインカウンセリングを行っています。脊柱管狭窄症でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

\まずは当院にお問い合わせください/

脊柱管狭窄症は整体ではなく医療機関で治療しよう

脊柱管狭窄症は、整体だけでは根治しないものです。整体はあくまでも症状を一時的に和らげるためのものと認識しておきましょう。

脊柱管狭窄症の診断には、MRIやCTなどの画像検査が必要です。まずは医療機関で正確な診断を受けることが治療の第一歩となります。脊柱管狭窄症の根本治療を受ける場合は、整形外科をはじめとする医療機関を受診しましょう。

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脊柱管狭窄症と整体に関するよくある質問

脊柱管狭窄症で整体を受ける場合は保険が適用されますか?

基本的に整体は保険適用外です。整体師は民間の資格者であり、整体は医師法で定義されている医療行為に該当しないためです。

整骨院や接骨院で、柔道整復師による施術を受ける場合は、保険適用になるケースもありますが、範囲は限られます。(文献4)

病気からくる痛みやこりに対する施術は、保険適用外です。

脊柱管狭窄症で整体を受ける場合は、全額自己負担であると覚えておくと良いでしょう。

脊柱管狭窄症を手術しないで治すことは可能ですか?

脊柱管狭窄症による各種症状の原因は、神経の圧迫です。(文献3)

根本治療のためには、神経の圧迫を取り除く手術が必要です。

整体や保存療法で経過を観察しつつ、症状の改善が見られなければ、手術が必要になるでしょう。

脊柱管狭窄症でやってはいけないことは何ですか?

腰を強く反らす姿勢は、避けてください。この姿勢は脊柱管を狭めてしまい、症状が悪化する可能性があります。

痛みがあるときのストレッチや筋トレも、避けましょう。症状の悪化につながります。

ストレッチや筋トレなど筋力低下防止のために身体を動かすときは、痛みがない程度で、腰を反らさない姿勢で行いましょう。

運動のために歩くときは、背筋を伸ばし過ぎないように心がけてください。杖やシルバーカーなどを使うと前かがみの姿勢になるため、痛みを軽減できます。

以下の記事でも、脊柱管狭窄症でやってはいけないことを紹介しています。あわせてご覧ください。

参考文献

(文献1) 独立行政法人国民生活センター「手技による医業類似行為の危害-整体、カイロプラクティック、マッサージ等で重症事例も-」,2012年8月2日 https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002lamn-att/2r9852000002latt.pdf (最終アクセス:2025年3月16日)

(文献2) 厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト eヘルスネット「肥満と健康」eヘルスネット[情報提供] https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-02-001.html (最終アクセス:2025年3月16日)

(文献3) 独立行政法人国立病院機構 相模原病院「腰部脊柱管狭窄症について」相模原病院ホームページ https://sagamihara.hosp.go.jp/sinryouka/sekitsui-center-youbu.html (最終アクセス:2025年3月16日)

(文献4) 全国健康保険協会 協会けんぽ「柔道整復師(整骨院・接骨院)のかかり方」全国健康保険協会ホームページ https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/sb3070/r141/ (最終アクセス:2025年3月16日)

監修者

坂本 貞範(医療法人美喜有会 理事長)

坂本 貞範 (医療法人美喜有会 理事長)

Sadanori Sakamoto

再生医療抗加齢学会 理事

再生医療の可能性に確信をもって治療をおこなう。

「できなくなったことを、再びできるように」を信条に
患者の笑顔を守り続ける。

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