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脊柱管狭窄症とは?症状・原因からやってはいけないことを解説

脊柱管狭窄症でやってはいけないこと
公開日: 2022.10.06 更新日: 2025.02.10

脊柱管狭窄症を発症すると、日常の何気ない動作が痛みやしびれを悪化させる原因になる場合があります。

とくに、腰を反る動作やストレッチ、反り腰の姿勢は、腰への負担が大きく症状を悪化させる要因です。

本記事では、脊柱管狭窄症を発症した方がやってはいけないことを詳しく解説します。NGな動きやリハビリの取り組み方などを紹介しているので、早期回復を目指している方は最後までご覧ください。

脊柱管狭窄症とは?

脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)とは、その名の通り脊柱管がなんらかの原因により狭くなってしまい、脊柱管を通る神経や血管を圧迫している状態を指します。

脊柱管狭窄症でやってはいけないこと※出典「日本整形外科学会

脊柱は24個の背骨(椎骨)で構成されており、それらが連なることで縦に長いトンネルができます。そのトンネルが脊柱管と呼ばれ、脳から伸びる脊髄神経が通る場所になります。

なお脊髄神経は、脳からの指令を手脚に伝えたり、手で触れたものなどの情報を脳に伝える役割をしており、その脊髄神経を保護する役割を担うのが脊柱管です。

脊柱管狭窄症は、50代以降の中高年に多く発症する傾向があります。

脊柱管狭窄症の症状

脊柱管狭窄症の症状で特徴的なものに間欠性跛行(かんけつせいはこう)があります。しばらく歩いていると下肢の痛みや痺れがひどくなり、歩くのが困難になります。

しかし、しばらく座ったり前屈みになったりして休んでおくと、症状が落ち着き歩けるようになるのが特徴です。間欠性跛行以外にはさまざまな症状があります。

  • おしりから脚にかけての痛みや痺れがある
  • 脚に力が入らない
  • 長く歩いたり、立ったままになるのが辛い
  • 歩いているときに症状が出ても少し休憩すれば症状が和らぐ
  • 体を反らす動きがしづらい
  • 体を前屈させると症状が楽になる
  • 尿漏れなどの排尿・排便障害がある

脊柱管狭窄症の症状が疑われたら、病院の受診を検討しましょう。

脊柱管狭窄症になる原因

脊柱管狭窄症は、さまざまな要因によって引き起こされます。

加齢に伴う自然な変化や生活習慣、姿勢、遺伝的要因も影響することがあります。

脊柱管狭窄症を引き起こす3つの主な原因について詳しく見ていきましょう。

1.加齢により骨や軟部組織の変性が起こる

人間の体は20歳代半ばをピークに成長し、30歳を超えたあたりから機能が落ちてくると言われています。とくに中高年では、加齢に伴う体の変化が顕著です。

以下は、加齢に伴う身体の変化です。

  • 椎骨の変形
  • 椎間板の変性
  • 靭帯の肥厚

これらの背骨を構成する部位に変化が生じて、脊柱管が狭くなり、中を通る神経が圧迫されて症状が現れます。

2.先天的な疾患によるもの

脊柱管狭窄症には、先天的に発症するケースも存在します。発育段階で脊柱管い状態となっているため、比較的若い年代でも症状が現れることがあります。

このような先天性の脊柱管狭窄症は非常にまれなケースですが、症状がみられる場合は、医療機関で詳しい検査を受けましょう。

3.普段の姿勢や体の使い方によるもの

加齢による骨や靭帯組織の変性と合わせて主な原因となるのが、日々の姿勢や動作習慣です。とくに反り腰の人に多くみられます。

背骨は首から骨盤まで繋がっているため、反り腰の原因は腰だけではありません。胸椎や骨盤、股関節の可動性の低下が影響します。

また、デスクワークなどで猫背になりがちな方や、長時間同じ姿勢をとり続ける方も要注意です。

これらの不自然な姿勢が継続することで、脊柱への負担が増加し、症状の発症や悪化につながる可能性があります。

脊柱管狭窄症の診断

脊柱管狭窄症の診断には主にレントゲンやMRIなどの画像診断が用いられます。

とくに分かりやすいのがMRIで、骨以外の靭帯や椎間板の変性も確認しやすく、診断の手助けとなる検査法の1つです。

また、神経圧迫の程度や他の腰部疾患との鑑別のために、腱反射や感覚検査、筋力測定も行います。

脊柱管狭窄症の治療方法

脊柱管狭窄症の治療法はさまざまあります。大まかにいうと、内服やリハビリ、装具などを用いた保存療法と、外科的な処置を行う手術療法に分けられます。

保存療法

脊柱管狭窄症の治療において、保存療法は初期段階で試みる治療法です。

薬物療法、装具療法、そしてリハビリテーションが主な選択肢となります。これらは手術を避けるために有効とされており、症状の軽減や日常生活の質向上を目指します。

次に、これらの療法の具体的な内容についてご紹介します。

薬物療法

神経障害性疼痛という神経由来の痛みに効果的なお薬が処方される場合があります。また、局所の炎症を抑え、血液循環を良くする目的に神経ブロック注射を行うケースもあります。

いずれも痛みの悪循環を断つ目的で行う治療法です。

装具療法

腰椎の不安定性がある状態や、圧迫により症状が緩和する場合はコルセットを処方される場合があります。コルセットは、腹圧を高めるサポートをし、背骨を安定させ、余分な筋肉の緊張を緩和する効果があります。

ただし、長期間装着すれば腹筋の筋力が低下する可能性もあるため、注意が必要です。

リハビリテーション

リハビリテーションは、疼痛の緩和を目的とした物理療法と、関節の動きの改善、筋力の向上、体の使い方を改善させる運動療法からなります。

物理療法でよく採用されるのは、電気刺激を与えて痛みを緩和させる電気刺激療法や温めることで痛みを緩和させる温熱療法です。いずれも運動療法との併用により高い効果が得られます。

運動療法は、理学療法士が中心となって、関節の動きや筋力の改善をサポートします。脊柱管狭窄症では、腰だけでなく、上部体幹(首や胸椎、胸郭など)や骨盤、下肢関節の動きも悪くなっているケースも少なくありません。

ストレッチや筋力トレーニング、姿勢の指導などその人に合わせたリハビリテーションを提供するのが特徴です。

手術療法

保存療法で症状の改善が見込めない場合や、神経の高度の圧迫により症状が強く出ている場合などには、手術療法を選択するケースがあります。

手術療法の1つに、狭くなった脊柱管を広げる方法があります。それは、椎弓と呼ばれる脊椎の一部と、肥厚した靭帯を部分的に切除する方法です。この手術により狭窄が解消でき、症状の改善につながります。

また、別の手術療法に、固定術というのがあります。腰椎分離症やすべり症といった背骨の不安定性を伴う脊柱管狭窄症の場合、神経を圧迫している場所の上下の背骨を固定する方法です。

いずれも重度な脊柱管狭窄症に用いられる手術療法ですが、その後のリハビリや生活習慣の見直しが重要となります。

脊柱管狭窄症になった人がやってはいけないこと

ここでは、脊柱管狭窄症になった人がやってはいけないことを解説します。主なNG行為は以下の3つです。

  • 反り腰になる動き
  • 腰を反るストレッチや運動
  • 痛みを我慢したリハビリ

症状を悪化させないためにも、これらの行為は意識的に避けるようにしましょう。

反り腰になる動き

脊柱管狭窄症の方は、できるだけ反り腰になる動きをとらないようにしてください。

腰を反ると脊柱管が狭くなって神経を圧迫し、痛みやしびれといった症状を悪化させるリスクがあるからです。

普段の姿勢で反り腰になっている方は、背筋を伸ばして顎をひく姿勢を意識してください。また、上にある荷物をとるときには、腰が反れないように常に意識しましょう。

腰を反るストレッチや運動

脊柱管狭窄症の方は腰を反るストレッチや運動も避けたほうが良いでしょう。

理由は先ほどと同様で、腰を反ると脊柱管が狭くなって神経を圧迫し、症状が悪化する可能性があります。

例えば、ブリッジや背中をひねる体操は、腰を反る動作が含まれるため、脊柱管狭窄症の方はやってはいけません。

リハビリを兼ねたストレッチや運動がしたいなら、前屈や腰を丸める動作といった脊柱管を広げる動きを取り入れてみてください。

痛みを我慢したリハビリ

リハビリに通われる患者さんの中には、「歩くことが大切だから」と、痛みを我慢してでも長距離を歩こうとする方がいらっしゃいます。

しかし、脊柱管狭窄症では間欠性跛行が特徴的な症状として現れます。この状態で無理に歩行を続けることは、かえって症状を悪化させる可能性があるため注意が必要です。

また、痛みをこらえながら歩くことで、体への負担を避けようと不自然な姿勢になってしまうことも懸念されます。

痛みがある場合は無理にリハビリを続けず、症状が落ち着くまで安静にしましょう。

近年、脊髄損傷の治療においては「再生医療(幹細胞治療)」も選択肢として挙げられます。

幹細胞治療は、自己再生能力を持つ幹細胞を利用して、損傷した組織の修復を目指す治療法です。

当院「リペアセルクリニック」ではメール相談オンラインカウンセリングにも対応しています。再生医療について興味がある方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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脊柱管狭窄症になった人がやったほうが良いこと

次に、脊柱管狭窄症になった人がやったほうが良いことも紹介します。

  • 定期的な受診
  • 腰に負担のかからないストレッチや運動
  • 姿勢改善

意識的に行動して、症状の改善に取り組んでみてください。

定期的な受診

脊柱管狭窄症の代表的な治療法は保存療法と手術です。

どの治療を選んだ場合でも、専門医の診察を定期的に受けましょう。症状の進行を防ぐためには、専門家による継続的な観察や治療が必要だからです。

例えば、保存療法の装具療法では定期的に装具を調整すると腰の守りを強化できます。また、手術後は専門の理学療法士と継続的にリハビリをすれば、回復が期待できます。

受診やリハビリを怠ると、症状が悪化するリスクもあるため、定期的な診察を心がけましょう。

腰に負担のかからないストレッチや運動

症状の改善のためには、腰に負担のかからないストレッチや運動をしたほうが良いです。

先ほどは「腰を反るストレッチや運動はNG」と説明しました。反対に以下のような腰を丸めたり、前屈したりする動きは、良い効果が期待できます。

  • 仰向けで膝を軽く抱えるストレッチ
  • 椅子に座ったまま背中を丸める運動
  • 前屈姿勢での軽いエアロビバイクの運動

専門家に相談のもと、自身の状態に合った運動メニューに取り組んでみましょう。

姿勢改善

反り腰になっている方は、姿勢の改善に取り組んでいきましょう。反り腰の状態だと脊柱管が狭くなり、症状を悪化させるリスクがあるからです。

姿勢改善にはサポーターの着用が効果的です。適切な圧力が加わり、正しい姿勢を保ちやすくなります。

また、座っているときは、骨盤を立てて、上から引っ張られているように背筋を伸ばすのを意識すると自然な姿勢がキープできます。

日頃から正しい姿勢を意識すれば、症状改善につながっていくでしょう。

まとめ|脊柱管狭窄症でやってはいけないことを守って早期回復を目指そう

脊柱管狭窄症は一朝一夕で完治する病気ではありません。

脊柱管狭窄症は完治が難しく、内服や注射、手術、リハビリと多くの治療法が用いられています。

症状を緩和するのは大事なことですが、普段の姿勢の改善や無理な動作をしないなど、身体を根本から変えていく意識も大切です。

腰の痛みや痺れ、歩きづらさで悩んでいる方は、医療機関でしっかりみてもらうと同時に、普段の生活の中で負担になっている動きがないか、偏った姿勢をとっていないか見直してみましょう。

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