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外側の肘が痛いときの治し方|痛みのレベル別で対処法を解説

肘が痛い 外側 治し方
公開日: 2025.04.30

「肘が痛い、とくに外側がズキっとする……」そんなときの治し方がわからず悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

たとえば、手首をひねる動作で痛みを感じる場合、軽度であれば安静にすると回復する場合がほとんどです。

今回は、外側の肘が痛いときの治し方を痛みのレベル別にわかりやすく解説します。痛みを緩和するストレッチ方法や、よくある質問への回答も紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。

外側の肘が痛い原因

日常生活においてふとした瞬間に外側の肘が痛む理由には、主に以下の原因が考えられます。

  • テニス肘の可能性
  • テニス肘以外の疾患や原因がある可能性

以下で、それぞれ詳しく見ていきましょう。

テニス肘の可能性

外側の肘が痛いと感じたら、一番に疑われる原因は「テニス肘(上腕骨外側上顆炎)」です。テニスラケットを振る動作で、肘の外側を痛める人が多い理由から「テニス肘」と名付けられたといわれています。

テニス肘と呼ばれていますが、テニス経験がない方にも起こる可能性がある症状です。日々の動作のなかで、腕や肘に負荷がかかる状態が続くと、痛みを引き起こすおそれがあります。

テニス肘の症状や原因については、以下の通りです。

主な症状

  • 手首を反らせたりひねったりする動作で、肘の外側から前腕まで痛みが出る
  • パソコンのマウス操作を長時間続けると、手首や肘に痛みが生じる
  • 症状が進行すると、動かさなくても肘が痛む

主な原因

  • 腕を酷使すると肘の付け根部分(外側上顆)に負担がかかり、腱が傷つき炎症や痛みが生じると考えられている
  • 加齢により筋力が低下し、肘の腱の強度も弱くなり発症しやすくなる

発症しやすい年齢

30~50代以降に多くみられる

肘は日ごろからよく使う部位なので安静が難しく、一度発症すると慢性化する例も珍しくありません。

肘の外側に痛みや違和感を感じた場合は、原因を見極めることが大切です。

テニス肘について詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。

それ以外の疾患が原因の可能性

テニス肘だけでなく、他の疾患によって肘の外側に痛みが生じている、以下のケースもあります。

病名

症状

原因

変形性肘関節症

  • 肘を動かすと痛む
  • 肘の可動域が狭くなる
  • 加齢や長年の肘の酷使による軟骨の摩擦
  • 野球や建設作業による肘の酷使
  • 骨折や転倒による外傷

橈骨近位端骨折(とうこつきんいたんこっせつ)

  • 肘の痛みや腫れ
  • 肘や前腕の筋力低下
  • スポーツや転倒、事故による外傷

橈骨神経症候群

  • 肘の外側や前腕に鋭い痛み
  • 手や指のしびれ
  • 前腕の手首や腕を伸ばす筋肉による橈骨神経の圧迫
  • 過度な前腕の使用

変形性肘関節症とは、関節への長年の負担によって肘の軟骨がすり減り、骨が変形する病気です。進行すると、肘の内側を走行する神経が圧迫され指のしびれが起こるケースも少なくありません。

また、橈骨神経症候群は、テニス肘と症状が似ており自己判断でテニス肘と誤解されるケースがあるため注意が必要です。

リペアセルクリニックでは、メール相談オンラインカウンセリングを実施しています。外側の肘の痛みでお困りの方は、お気軽にご相談ください。

\まずは当院にお問い合わせください/

【レベル別】外側の肘が痛いときの治し方

外側の肘に痛みがある場合、主に以下のような治療・ケアが行われます。

  • 過度な肘の使用を避け安静にする
  • サポーターの活用やストレッチをする
  • 日常生活に影響が及ぶようであれば、手術療法や再生医療を視野に入れる

ここでは、痛みの強さに応じて軽度・中度・重度の症状をそれぞれ解説します。

【軽度】肘に違和感がある|安静にする

肘の外側に軽い違和感やハリ感、手を動かすとわずかな痛みを感じるときは無理をせずに腕を休めます。軽度の痛みだと、日ごろから腕の使い過ぎは控え、安静にすると痛みが和らぐケースがほとんどです。

安静にしても、痛みがひかないときは氷で10~15分ほど冷やします。アイシングは炎症や腫れを軽減させる効果が期待できます。

仕事中や何かの作業中に、肘に痛みや違和感が出始めたらこまめに休憩をとり腕を休ませましょう。

【中度】肘の痛みが続く|ストレッチやサポーターをつける

肘の痛みがなかなかおさまらない場合、ストレッチやサポーターを活用してみましょう。必要に応じて痛み止めの内服薬を併用すると、痛みの緩和が期待できます。

動いていないときでも違和感がある場合や、痛みが引かないときは中度の症状が疑われます。重たい荷物を持ったときに鋭い痛みが走ったり、握力が弱くなって物が持ちにくくなったりするのは、中度の症状の一例です。

ストレッチをすると前腕伸筋群を伸ばせるため、腕の痛みの緩和が期待できます。以下にストレッチ方法を紹介しますので、参考に行ってみてください。

  1. 右腕を伸ばして、左手で右腕を持つ
  2. 左手で右手首を手のひら側に曲げる
  3. 手首を曲げたままで、指も曲げる
  4. 反対側の腕も同じようにストレッチする
  5. それぞれ30秒を3セットずつ行う

ストレッチは、痛みを感じたら無理に伸ばさないようにしましょう。

また、サポーターの装着もおすすめです。肘専用のサポーターを使うと、肘にかかるストレスを減らし痛みの軽減にもつながります。サポーターはきつく締めれば、より効果があるわけではないので締めすぎには注意が必要です。

【重度】日常生活に支障が出る|手術療法や再生医療を検討する

外側の肘の痛みが重症化した場合は、専門的なリハビリや、必要に応じて手術や再生医療の治療も選択肢として考えましょう。薬の服用やセルフケアを続けても改善がみられず、日常生活にも支障が出てきている場合は、治療の選択肢を広げる必要があります。

症状が悪化すると、肘の外側が腫れたり肘の可動域が狭くなったり、物を持つことが困難になります。さらに、痛みを放置すると腱が断裂するおそれがあり、手術を要する可能性も否定できません。

手術療法を選択される場合には、「関節鏡視下手術」か「腱切離手術」があります。「関節鏡視下手術」は肘の関節内にカメラを入れて痛みの原因になっている組織を取り除く手術です。

「腱切離手術」は炎症を起こしている腱を手術で切除する方法です。ただし、手術後に残存痛が生じるリスクがあるため、最終手段として選択されます。

また、近年注目されている再生医療は、手術以外の選択肢として有効な手段の一つです。幹細胞治療やPRP療法などによって、肘の痛みの根本にアプローチできます。

肘の痛みの治療に関しては下記の記事でも紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

外側の肘の痛みが続く場合は医療機関を受診しよう

セルフケアを行っても症状の改善がみられない場合は、医師の診察を受けましょう。

外側の肘に違和感や痛みがあっても、自然におさまる場合はありますが、放置すれば慢性化して治りにくくなるおそれがあります。炎症が広がると手や肩にまで痛みが及ぶおそれがあり、最悪の場合、腱が損傷して手術になる例も珍しくありません。また、長期間腕を酷使して負担をかけていると骨や関節にも影響が出てしまいます

医療機関では、痛みや炎症を抑える保存療法が行われており、テニス肘と診断された方の80~95%は保存療法で回復するともいわれています。

痛みが長引くようであれば、早めに医師の判断を仰ぐことが大切です。

リペアセルクリニックでは、メール相談オンラインカウンセリングを実施しています。肘の痛みが続いている場合は、お気軽にご相談ください。

\まずは当院にお問い合わせください/

外側の肘が痛いときの治し方まとめ

外側の肘が痛いとき、腕の酷使を控え安静にすることが基本です。それでも、痛みが続くようであればストレッチやサポーターを試してみましょう。

荷物を持ったときに激しい痛みがあったり、握力が弱くなったりしたときは、無理をせず医療機関を受診するようにしてください。

痛みを放置すると症状が慢性化し、治りにくくなることもあるため早めの対処が大切です。

外側の肘が痛いときによくある質問

肘の外側の痛みに湿布は効きますか?

肘の外側が痛いときに、湿布を使うと痛みの緩和が期待できます。炎症が原因と考えられる痛みに対して、消炎鎮痛成分が配合された湿布が症状の緩和に役立つ可能性があるので、一度使ってみるのもよいでしょう。

湿布を貼る場所は、痛みを感じる肘の外側にある骨の出っ張りあたりを目安に貼ります。

また、湿布は長時間貼り続けると、肌がかぶれることがあるため注意してください。

肘の骨を押すと痛い原因はなんですか?

肘の骨を押すと痛みを感じる場合、テニス肘が疑われます。肘の関節は目立った腫れや赤みが現れにくいため、症状があっても気づきにくいことが特徴です。

とくに、肘の外側にある骨の出っ張り(外側上顆)が痛い場合はテニス肘の症状といえるでしょう。

肘の外側が痛いのは「50肘」の可能性もありますか?

外側の肘に出る痛みの一因として「50肘」の可能性も考えられます。「50肘」とは正式名称ではなく、俗称です。正式には「上腕骨外側上顆炎(テニス肘)」と呼ばれています。50代前後の中高年に発症することから、50肘と呼び名がついています。

テニス経験の有無に関わらず、腕を酷使する仕事や重労働をしていると発症につながるおそれがあります。痛みが継続するようであれば、早めに医師に相談してみてください。

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