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血栓性静脈炎とは|原因や何科を受診するべきか医師が解説

血栓性静脈炎
公開日: 2025.05.30

「ふくらはぎが張っている」

「脚が赤く腫れてきた気がする」

脚やふくらはぎの違和感を加齢や疲労だと考えていませんか。その症状、血栓性静脈炎と呼ばれる静脈の異常が関係しているかもしれません。

血栓性静脈炎は静脈に血のかたまり(血栓)ができ、炎症が起こる状態です。放置すると血栓が肺などに移動し、命に関わる合併症を引き起こす恐れがあります。本記事では以下について解説します。

  • 血栓性静脈炎の症状
  • 血栓性静脈炎の原因
  • 血栓性静脈炎における受診すべき診療科
  • 血栓性静脈炎の治療法
  • 血栓性静脈炎の再発防止策

記事の最後には、血栓性静脈炎に関するよくある質問をまとめておりますので、ぜひ最後までご覧ください。

血栓性静脈炎とは

血栓性静脈炎とは、静脈の中に血栓(血のかたまり)ができ、その部分に炎症が生じる病気です。とくにふくらはぎなどの下肢に多くみられ、腫れや熱感、赤みなどの症状を引き起こします。発症の原因としては、長時間同じ姿勢でいることや、血流が滞る生活習慣、基礎疾患などが挙げられます。

血栓が肺に流れ込むと、肺塞栓症と呼ばれる重大な合併症を招く恐れがあるため、早期の対応が必要です。血栓性静脈炎は軽い症状で始まることが多く、見逃されやすい特徴があります。脚の腫れや熱感などを感じたら、早めに医療機関を受診しましょう。

血栓性静脈炎の症状

病気の概要 静脈の壁に炎症が起こり、血の塊(血栓)ができる
発症しやすい部位 とくに脚の静脈に多く見られますが、腕などにも起こることがある
主な種類
主な種類 血栓性静脈炎には、皮膚の浅い部分に起こる比較的軽症の表在性血栓性静脈炎と、筋肉内の深い静脈にできて重症化しやすい深部静脈血栓症(DVT)の2種類がある
代表的な症状 患部の違和感・腫れ・赤み・熱感・しこりなどが見られる
原因 血液が固まりやすい状態、血流の停滞、血管の損傷などが関係している
放置した場合のリスク 深部静脈血栓症や肺塞栓症に進行すると命に関わる可能性がある

文献1

血栓性静脈炎の代表的な症状は、ふくらはぎや脚の腫れ、皮膚の赤み、熱感、押したときの硬さなどです。初期には違和感や張りを感じる程度のこともありますが、時間の経過とともに患部が熱をもち、歩行時に重さを感じるようになることもあります。

血栓性静脈炎には軽症が多い表在性と、重症化しやすい深部静脈血栓症(DVT)の2種類があります。DVTは気づかないうちに進行し、肺塞栓など命に関わる合併症を引き起こすこともあるため、早期に医療機関で診断と治療を受けることが大切です。

血栓性静脈炎の原因

原因 概要
血管の病気(ベーチェット病・バージャー病) 血管に炎症を起こす病気により、血管が傷つき血栓ができやすくなります。とくに喫煙者や持病がある方は注意が必要
血流の滞り(うっ滞) 長時間同じ姿勢や運動不足により血流が滞ると、血栓ができやすくなる
血管内皮細胞の損傷 血管の内側が傷つくと血液が固まりやすくなり、血栓ができやすくなる
加齢による影響 年齢とともに血管が硬くなり血流が悪化し、血栓ができやすくなる

血栓性静脈炎の発症には、複数の要因が関与しています。とくに静脈の血流が滞りやすい状況、血管が傷つき、血液が固まりやすくなると、血栓性静脈炎のリスクが高まります。

ベーチェット病やバージャー病などの血管に関する病気

要因 詳細
血管の炎症 ベーチェット病やバージャー病では血管の壁に炎症が起こり、血管が傷つくことで血栓ができやすくなる
免疫異常 自己免疫の異常により免疫が血管を攻撃し、血栓形成が助長される
血流の特徴 静脈は血流が遅いため、血栓ができやすく、炎症によってそのリスクがさらに高まる
喫煙との関連 バージャー病は喫煙者に多く、血管の閉塞や炎症を引き起こしやすくなる

文献2

ベーチェット病やバージャー病は血管に炎症を起こし、血管内が傷つくことで血栓ができやすくなります。とくに静脈は血流が遅いため、血栓が生じやすい状態です。

ベーチェット病は免疫異常により血管が攻撃され、バージャー病は喫煙と深く関係し、手足の血管に炎症や閉塞を起こします。これらの病気がある方は、足の腫れや赤みに早く気づくことが大切です。

静脈血流のうっ滞

原因 概要
血液成分の接触時間が長くなる 血流が遅くなると血液成分が静脈壁に長く接触し、凝固しやすくなる
凝固因子の蓄積 血液が滞ると凝固因子が流されずにたまり、血栓ができやすくなる
血管内皮細胞の機能低下 血流が悪いと血管内皮の働きが低下し、血栓を防ぐ力が弱まる
長時間の不動(旅行・手術後など) 足を動かさない時間が長いと血液が滞り、血栓ができやすくなる
下肢静脈瘤 静脈の弁が壊れやすくなり、血液が逆流・滞留して血栓ができやすくなる
ギプス固定 筋肉が動かせないことで静脈の血流が悪化し、血栓のリスクが高まる
肥満・妊娠 腹部が圧迫され、足からの血流が悪くなり血栓の原因になる

文献3)(文献4

血栓性静脈炎は、血流の滞り(うっ滞)によっても発症しやすくなります。とくに長時間のデスクワーク、飛行機や車での長距離移動、運動不足などで引き起こされます。

血流が滞ると血液が一カ所にとどまりやすくなり、血栓ができるリスクが高まります。エコノミークラス症候群のように、長時間足を動かさない状態も原因の一つです。とくに加齢や下肢静脈瘤がある方は、血液が心臓に戻りにくく、リスクがさらに増します。違和感があれば、早めの受診と生活習慣の見直しが大切です。

血管内皮細胞の障害

項目 概要
損傷による影響 内皮細胞が傷つくと血液が固まりやすくなり、血栓ができやすくなる
損傷の原因 喫煙や高血圧、糖尿病、感染症、外傷、カテーテルの留置などが原因になる
予防のポイント 生活習慣の改善と基礎疾患の管理が内皮細胞を守る鍵となる

文献5)(文献6

血管内皮細胞は、血管の内側を覆い、血流を保ちつつ血栓の予防に重要な役割を果たしています。しかし、喫煙や高血圧、糖尿病、感染症、外傷、カテーテルの留置などにより内皮細胞が傷つくと、血液が固まりやすくなり、血栓ができやすい状態になります。

血栓が静脈内にできると血栓性静脈炎を引き起こす可能性があり、とくに深部静脈に生じた場合は命に関わる合併症につながることもあります。内皮細胞を守るには、生活習慣の見直しと持病の適切な管理が大切です。

加齢に伴うもの

加齢による変化 血栓性静脈炎との関係
血管内皮細胞の機能低下 内皮細胞の抗血栓作用が低下し、血液が固まりやすくなる
静脈弁の機能低下 血液の逆流や停滞が起こり、静脈うっ滞が血栓の原因になる
血液凝固系の変化 血液が固まりやすくなり、血栓形成のリスクが高まる
活動量の低下 ふくらはぎの筋肉のポンプ作用が弱まり、血液が滞りやすくなる
基礎疾患の増加 疾患による血管への影響や凝固異常が血栓形成を助長する

文献7

加齢により血管内皮細胞の働きが低下し、血栓を防ぐ機能が弱まると同時に、血液が固まりやすくなる変化も起こります。加齢により静脈弁や筋肉の働きが弱まると血流が滞りやすくなり、血栓ができやすくなります。さらに、高血圧や糖尿病といった病気のリスクも高まることで、血栓のリスクが一層増加します。

とくに高齢者は、加齢による感覚の鈍化や持病との区別がつきにくいため、初期症状に気づきにくく、発見が遅れてしまうケースも少なくありません。ふくらはぎの腫れや赤みなどの違和感が出た場合はすぐに医療機関を受診しましょう。

血栓性静脈炎における受診すべき診療科

受診するべき診療科 受診の目安 特徴
皮膚科 皮膚が赤く腫れ、浅い血管がミミズ腫れのように見える場合 皮膚の見た目の異常が中心であり、軽症ならここで十分対応可能
血管外科・心臓血管外科 下肢が強く腫れている、再発を繰り返している、深部静脈が疑われる場合 エコー検査や抗凝固療法など、治療が必要なときに行われる
内科・総合内科 症状の原因がわからない、高齢者や持病が多く全身の管理が必要な場合 最初の相談窓口として適切

皮膚の赤みや軽い腫れといった症状がある場合は皮膚科で対応可能です。しかし、腫れが強い場合や血栓が深部に及ぶ可能性がある場合は、血管外科や心臓血管外科といった専門診療科の受診が推奨されます。

また、症状の判断が難しいときや持病が多い方は、まず内科や総合内科を受診し、医師に相談するのがおすすめです。受診先に迷った場合は、まずはかかりつけ医に相談し、必要に応じて適切な診療科へつなげてもらうのも方法です。

血栓性静脈炎の治療法

治療法 対象となる状態 治療の内容 特徴
保存療法 軽度の血栓性静脈炎、初期段階 安静・脚の挙上・弾性ストッキング・冷却など 身体への負担が少なく、自宅でも実施可能
薬物療法 炎症や血栓が進行している場合 抗炎症薬で炎症軽減、抗凝固薬で血栓形成予防 再発予防にも有効で、長期的な継続が重要
手術療法 重度または再発を繰り返す場合 血栓除去術やバイパス術で血流回復 侵襲が大きいため慎重な判断が必要
再生医療 既存治療で効果が乏しい、血管損傷が広範囲な場合 幹細胞などを用いた血管修復の研究的治療 保険外治療で実施施設が限られる

血栓性静脈炎の治療は、症状の程度や進行状態によって方針が異なります。治療の目標は、血流を回復させて血栓の拡大や移動を防ぐことです。

保存療法

対処法 目的 効果的な活用方法 注意点
安静 炎症の悪化を防ぎ、違和感を軽減する 無理のない範囲で日常生活を送りつつ、患肢を休ませる 活動の範囲は医師と相談が必要
挙上 静脈の血流を促進し、腫れを軽減する 寝るときや座るときにクッションで足を高く保つ 長時間の同じ姿勢は避け、適度な動きも必要
弾性ストッキング 血流改善・腫れ予防・血栓拡大の防止 医師の指示に従い、適切なサイズと方法で着用する 着用時間や圧迫度合いは個別に調整が必要
湿布(NSAIDs) 患部の炎症と違和感を軽減する 医師・薬剤師の指導に従って使用し、貼付時間を守る かぶれや副作用に注意し、皮膚に異常があれば中止する

文献8

保存療法は軽度の血栓性静脈炎に用いられる治療で、安静や脚の挙上、弾性ストッキングの着用、湿布などで血流を改善し炎症を抑えます。自己判断で行わず、医師の指示に従い、違和感があればすぐに相談しましょう。

薬物療法

薬の種類 作用・目的 使用されるケース 注意点
抗凝固薬(ヘパリン・ワルファリン・DOAC) 血液が固まるのを防ぎ、血栓の拡大や新規形成を防ぐ 深部静脈血栓症(DVT)の治療、表在性でも進行リスクが高い場合に使用 出血リスクあり。医師の指示を守る。定期的な検査が必要な薬もある
血栓溶解薬(tPAなど) すでにできた血栓を溶かす 肺塞栓症など重症例で、発症初期に限定的に使用される 出血のリスクが高く、入院下で慎重に使用される
NSAIDs(内服・湿布) 炎症や違和感を抑える。血栓を直接溶かす作用はない 表在性血栓性静脈炎での腫れや違和感の緩和に使用 胃腸障害や皮膚のかぶれに注意。長期使用は医師の指導が必要

文献9

血栓性静脈炎の薬物療法では、抗炎症薬や抗凝固薬が使用されます。抗炎症薬は炎症による腫れや赤みを軽減し、抗凝固薬は血液を固まりにくくする作用があり、新たな血栓の形成を防ぐために使用されます。

中には血栓を溶かす作用のある薬剤(血栓溶解薬)が用いられることもありますが、使用には出血のリスクを伴うため、慎重な判断が必要です。薬物治療は医師の指導に基づいて継続的に行われます。薬の量を自己判断で変えたり中止したりすると、効果が下がるだけでなく副作用のリスクが高まるため注意が必要です。

手術療法

手術法 有効な理由 手術の概要 注意点
血栓除去術(血栓摘出術) 巨大な血栓で血流が遮断されている場合、迅速な血流回復を目指す 静脈を切開し、血栓を直接取り除く手術。麻酔下で行われる 出血や感染のリスク、再発の可能性がある
下大静脈フィルター留置術 肺塞栓のリスクが高いが抗凝固薬が使えない場合に、血栓の肺移動を防止する カテーテルで下大静脈にフィルターを設置し、血栓を物理的に捕捉します フィルター自体が血栓の原因になる可能性があり、長期留置はリスクになる
静脈瘤手術 繰り返す表在性血栓性静脈炎の原因である静脈瘤を取り除くことで再発を予防する 静脈を切除、閉鎖、焼灼、注入など方法は多岐に渡る 急性炎症時は避け、落ち着いてから手術を行う、方法により侵襲度も異なる

文献10)(文献11)(文献12

重度の血栓性静脈炎や再発を繰り返す場合には、手術療法が選択肢となることがあります。血栓除去術やバイパス手術などが代表的で、主な目的は血流を回復させて患部への負担を軽減できます。

手術療法を受けた後も、血栓の再発を防ぐためには、薬物療法や弾性ストッキングの使用を継続しましょう。ただし、手術は体への負担が大きいため、保存療法や薬による治療で十分な効果が得られない場合に限り検討されます。手術の実施にあたっては、出血や感染などのリスクもあるため、医師と十分に相談した上で判断する必要があります。

再生医療

再生医療は、幹細胞などを用いて損傷した血管細胞を修復・再生させることで、血管の機能を回復させ、症状の改善や再発の予防を目指します。通常の治療で効果が得られなかった場合や、血管のダメージが広範囲に及ぶ場合に、新たな選択肢として検討される治療法です。

再生医療は、新たな血管をつくる力を活用し、体内に血流の通り道(バイパス)を形成することで、血流の改善が期待できます。注意点としては、適用できる医療機関が限られているため、事前に実施しているかの有無を確認する必要があります。

以下の記事では、再生医療について詳しく解説しています。

血栓性静脈炎の再発を防止するには

予防法 内容
生活習慣の改善 禁煙を徹底し、脂肪の多い食事を見直す。青魚・海藻・野菜などを取り入れ、ストレスや過度な飲酒も控える
適度な運動の実施 ウォーキングやストレッチ、かかとの上げ下げなどを日常的に取り入れ、長時間同じ姿勢を避ける
弾性ストッキングの着用 医師の指導のもとで適切な圧のストッキングを選び、朝から夜まで装着する
水分補給を怠らない 水や麦茶などでこまめに水分をとり、脱水を防ぐ

血栓性静脈炎は、一度治療を終えても再発の可能性があるため、日常生活での予防が大切です。

生活習慣を改善する

項目 対策
血液の凝固能の正常化 水分をこまめにとり、栄養バランスの良い食事で血液を固まりにくくする
静脈血流の改善 軽い運動や姿勢の工夫、体重管理によって下肢の血流を促進する
血管内皮細胞の健康維持 禁煙と抗酸化成分の多い食事、適度な運動で血管を健康に保つ
基礎疾患の管理 高血圧や糖尿病などの生活習慣病を適切にコントロールして血栓のリスクを下げる

血栓性静脈炎の再発を防ぐには、禁煙や食生活の改善が欠かせません。タバコは血流を悪化させ、血栓のリスクを高めるため控えましょう。

動物性脂肪を減らし、青魚や野菜など血液をサラサラに保つ食品を取り入れることも効果的です。過度な飲酒やストレスも血管に悪影響を与えるため、日常生活の中で無理なく見直していくことが予防につながります。

以下の記事では生活習慣の改善について詳しく解説しています。

適度な運動を取り入れる

静脈の血流を促すには、無理のない範囲で定期的に体を動かすことが大切です。とくに、ウォーキングや軽いストレッチ、かかとの上げ下げ運動など、下半身の筋肉を使う運動が効果的です。また、血管の健康を保ち、血液がサラサラになることで再発リスクを減らします。

運動は医師の指導を受けた上で、自分の体調に合わせて無理のない範囲で行うことが大切です。

以下の記事では有酸素運動のほかに高血圧の予防や改善方法について詳しく解説しています。

弾性ストッキングを着用する

項目 要点
静脈の拡張抑制と血流 適切な圧迫で静脈の拡張を防ぎ、血流を促進して血栓のリスクを低下させる
静脈弁の機能サポート 弁の働きを補い、血液の逆流を防ぐことで血液の滞りを軽減する
腫れの軽減と血栓予防 余分な水分を戻し腫れを軽減、血管への負担を減らす
着用時の注意点 医師の指示に従い、適切なサイズと方法で毎日清潔に着用する

弾性ストッキングは、足に一定の圧をかけて血液の流れを補助する医療用の靴下です。ふくらはぎから足首にかけて圧力を加えることで、静脈内の血液が滞るのを防ぎます。使用する際は、医師の指導のもと適切な弾性ストッキングを選ぶ必要があります。

市販の弾性ストッキングを自己判断で使うと、かえって症状が悪化する恐れがあります。医師の指示に従い使用しましょう。

水分補給を怠らない

血栓性静脈炎の再発を防ぐには、日ごろからこまめな水分補給が大切です。体の水分が不足すると血液が濃くなり、流れが悪くなることで血栓ができやすくなります。

また、血管の内側を守る血管内皮細胞の働きも低下しやすくなり、血液の流れがさらに悪くなる原因になります。水分をしっかりとることで、血液がサラサラに保たれ、血栓ができにくい状態が維持されます。

なお、コーヒーやアルコールなど利尿作用のある飲み物は逆効果になるため、水や麦茶などを選びましょう。日常の小さな意識が、再発の予防につながります。

血栓性静脈炎の疑いがある方は早急に医療機関の受診を

脚に腫れや赤み、熱っぽさを感じたとき、それが血栓性静脈炎におけるサインの可能性があります。その症状を放置してしまうと血栓が移動して肺塞栓症などの重篤な合併症を引き起こすため、早急の医療機関への受診が必要です。

ふくらはぎにしこりのような感触がある、押すと硬さを感じるといった場合は要注意です。症状が軽いうちに受診すれば、保存的な治療で改善が見込めるケースもあります。

当院リペアセルクリニックでは、再生医療を用いた血栓性静脈炎の治療を行っております。症状にお悩みの方は、「メール相談」や「オンラインカウンセリング」を通じて、お気軽にご相談ください。

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血栓性静脈炎に関するよくある質問

血栓性静脈炎は自然に治りますか?

表在性の軽い血栓性静脈炎は自然に治ることもありますが、すべてが自然治癒するわけではありません。深部に広がるリスクや強い症状がある場合は、命に関わる合併症を防ぐためにも、早めに医療機関を受診しましょう。

血栓性静脈炎は再発しやすいですか?

血栓性静脈炎は、原因となる静脈瘤や血液の凝固異常、血管の損傷が残ると再発しやすくなります。再発予防には、原因疾患の治療、薬や弾性ストッキングの継続使用、生活習慣の改善、定期的な経過観察が重要です。

血栓性静脈炎は重症化するとどうなりますか?

血栓性静脈炎が重症化すると、血栓が深部静脈に進展し、肺に移動して肺塞栓症を引き起こす恐れがあります。突然の息切れや胸の違和感、呼吸困難、場合によっては意識消失やショックなど命に関わる状態になることもあります。

慢性的な腫れや色素沈着などの後遺症が出るケースもあるので、早期に医療機関を受診しましょう。

 

参考資料

(文献1)

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA「表在静脈血栓症」MSD マニュアル 家庭版,2023年12月

https://www.msdmanuals.com/ja-jp/home/06-%E5%BF%83%E8%87%93%E3%81%A8%E8%A1%80%E7%AE%A1%E3%81%AE%E7%97%85%E6%B0%97/%E9%9D%99%E8%84%88%E3%81%AE%E7%97%85%E6%B0%97/%E8%A1%A8%E5%9C%A8%E9%9D%99%E8%84%88%E8%A1%80%E6%A0%93%E7%97%87(最終アクセス:2025年5月10日)

(文献2)

重松宏ほか.「血管型ベーチェット病の診療ガイドライン案」『厚生労働科学研究費補助金(難治性疾患等政策研究事業)分担研究報告書』, pp.1-18

https://mhlw-grants.niph.go.jp/system/files/2019/192051/201911043B_upload/201911043B202005290902054150008.pdf?utm_source=chatgpt.com(最終アクセス:2025年5月10日)

(文献3)

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA「慢性静脈不全症および静脈炎後症候群」MSD マニュアル プロフェッショナル版,2022年9月

https://www.msdmanuals.com/ja-jp/professional/04-%E5%BF%83%E8%A1%80%E7%AE%A1%E7%96%BE%E6%82%A3/%E6%9C%AB%E6%A2%A2%E9%9D%99%E8%84%88%E7%96%BE%E6%82%A3/%E6%85%A2%E6%80%A7%E9%9D%99%E8%84%88%E4%B8%8D%E5%85%A8%E7%97%87%E3%81%8A%E3%82%88%E3%81%B3%E9%9D%99%E8%84%88%E7%82%8E%E5%BE%8C%E7%97%87%E5%80%99%E7%BE%A4(最終アクセス:2025年5月10日)

(文献4)

伊藤 正明.「肺血栓塞栓症および深部静脈血栓症の診断,治療,予防に 関するガイドライン(2017年改訂版)」, pp.1-93, 2018年3月23日

https://js-phlebology.jp/wp/wp-content/uploads/2020/08/JCS2017.pdf(最終アクセス:2025年5月10日)

(文献5)

川﨑富夫.「DVT の病態と臨床 ―DVT の診断,治療について―」『血栓止血の臨床─研修医のために II』, pp.1-4, 2008

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丸山征郎.「血管内皮細胞障害と血栓」『第42回 河口湖心臓討論会』, pp.1-7

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大谷 真二ほか.「大伏在静脈の静脈瘤に合併した上行性血栓性静脈炎の 2 手術例」, pp.1-5, 2005年

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