LINEポップアップ
  • HOME
  • トピックス
  • 脂質異常症改善のための正しい運動とお茶の選び方|生活習慣の見直しポイントを医師が解説
  • 内科疾患、その他
  • 内科疾患

脂質異常症改善のための正しい運動とお茶の選び方|生活習慣の見直しポイントを医師が解説

Improvement of dyslipidemia
公開日: 2025.07.31

「健康診断で脂質異常症と診断された」

「脂質異常症を改善したい」

脂質異常症と診断され、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。数値が高いままでは動脈硬化や心筋梗塞のリスクが高まると言われており、何から始めるべきか迷っている方も少なくありません。

本記事では、脂質異常症の改善に役立つ運動やお茶の選び方について、現役医師が詳しく解説します。また、生活習慣の改善ポイントについても紹介します。

手軽に始められる生活習慣の見直しポイントを実践することで、血液検査の数値改善と将来のリスク軽減につながります。

\公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ リペアセルクリニック 公式LINE画像

LINE限定で無料オンライン診断を実施中!
>>簡単30秒で診断してみる

脂質異常症とは

脂質異常症は、血液中のコレステロールや中性脂肪の値が基準より高い、または善玉コレステロールが低い状態を指します。自覚症状がほとんどなく、健康診断で初めて指摘されることが多いです。

しかし、放置すると動脈硬化が進行し、心筋梗塞や脳卒中など重大な疾患につながるリスクが高まります。日々の食事や運動、生活習慣を見直すことが、数値の改善には欠かせません。早期から意識的に取り組むことで、薬に頼らずに健康な状態を目指せます。

脂質異常症の診断基準や、高脂血症との違いについては以下の記事で詳しく解説しています。

【関連記事】

【医師監修】脂質異常症の診断基準|総コレステロールなど各数値の正常値と治療法を解説

脂質異常症と高脂血症の違いを医師が解説!

脂質異常症を改善するための正しい運動方法

正しい運動方法 詳細 注意点
有酸素運動 ウォーキング、ジョギング、水泳、サイクリングなどを毎日30分以上実施 息が弾む程度の強度、無理のない範囲で継続、ストレッチの実施
筋力トレーニング(レジスタンス運動) スクワット、腕立て伏せ、ダンベル運動などを週2~3回取り入れる 自分の体力に合わせて無理なく行う、フォームを意識、怪我予防
日常生活での身体活動量を増やす 階段の利用、こまめな歩行、家事や庭仕事など日常動作の積極的な実践 長時間の座位を避ける、こまめな休憩、疲労や体調不良時は中止

脂質異常症の改善には、継続的な運動が効果的です。運動によってエネルギーが消費されると、体内の中性脂肪が分解・燃焼されます。

有酸素運動は中性脂肪を減らす効果があり、HDL(善玉)コレステロールを増やす働きも期待できます。また、脂肪燃焼が進むことでLDL(悪玉)コレステロールの減少にもつながり、肥満の改善や予防、血管の柔軟性の向上に役立つため、動脈硬化のリスクが減少します。(文献1

有酸素運動

有酸素運動が脂質異常症に効く理由 内容
体内の脂肪をエネルギーとして燃やす 蓄えられた脂肪や血液中の中性脂肪を優先的に消費
悪玉コレステロール(LDL)の減少を助ける 脂肪燃焼の促進による体全体の脂質バランスの改善
善玉コレステロール(HDL)を増やす期待 血管のお掃除役であるHDLコレステロールの増加、動脈硬化予防への寄与
継続が大切 毎日少しずつ、無理なく日常生活に取り入れることが重要

文献1

脂質異常症の改善には、ウォーキングやジョギング、サイクリングといった有酸素運動が有効です。これらの運動は脂質代謝を促進し、とくに中性脂肪を減らす効果が期待できます。

週に150分以上を目安に、1日30分程度の運動を無理なく続けることが大切です。心拍数を軽く上げる程度の負荷で、日常生活の中に取り入れやすい点も特徴です。(文献2

筋力トレーニング(レジスタンス運動)

運動名 詳細 注意点
スクワット 太ももやお尻など大きな筋肉を効率よく鍛える 自分の体力に合わせて回数や強度を調整、無理をしない
腕立て伏せ 胸や腕、肩周りの筋肉を鍛える。膝をついて負荷調整可能 フォームを意識し、無理なく継続できる範囲で行う
腹筋運動 お腹周りの筋肉を鍛え、体幹を強化 急激な動作を避け、ゆっくり丁寧に行う
継続のポイント 週2~3回実施し、筋肉を休ませる日を設ける 筋肉の回復を促し、継続のモチベーション維持につなげる

文献3

筋力トレーニングは、基礎代謝の向上や血糖・脂質のコントロールに役立ちます。スクワットや腕立て伏せなど、器具を使わない自重トレーニングから始めるのがおすすめです。

週2〜3回を目安に取り入れることで、体脂肪の減少や筋肉量の維持が期待できます。有酸素運動と組み合わせることで、より効果的な脂質管理が期待できます。筋肉量の維持・増加は、長期的な脂質異常症の予防にも不可欠です。

日常生活での身体活動量を増やす

日常生活で身体をよく動かすことは、脂質異常症の改善に効果的です。特別に運動の時間を取らなくても、階段を使う、一駅分歩く、家事や庭仕事を積極的に行うといったこまめな動きで、エネルギー消費量を増やせます。

日々のちょっとした活動で中性脂肪が減り、脂肪が燃えやすい体質になります。運動以外の活動を意識し、座っている時間を減らし、デスクワークやテレビの合間に立ち上がって身体を動かす習慣をつけましょう。

歩数計アプリで目標を設定したり、何かのついでに動く工夫をすると、無理なく続けやすくなります。日常生活の中で意識的に体を動かすことが、血中脂質の改善と健康維持につながります。

脂質異常症を改善するための正しいお茶の選び方

種類 詳細
カテキンを豊富に含むお茶 緑茶(とくに煎茶、二番茶・三番茶)はカテキンが多く、コレステロール吸収抑制や脂質代謝をサポートする
ポリフェノールを多様に含むお茶 ウーロン茶や紅茶は、カテキン以外にもテアフラビンなどさまざまなポリフェノールを含み、抗酸化作用が期待できる

脂質異常症の改善には、お茶に含まれる成分が脂質の吸収や代謝に影響するため、選び方と飲み方が重要です。緑茶やウーロン茶に含まれるカテキンやポリフェノールには、悪玉コレステロールの吸収を抑え、排出や合成を抑制する作用があります。食事中にお茶を飲むことで、これらの成分を効果的に摂取できます。

一日3~4杯を目安に、無理なく継続することが大切です。とくに夜間やカフェインに敏感な方は、ノンカフェインのお茶を選びましょう。

特定保健用食品のお茶は効果が科学的に示されていますが、あくまで補助的な役割です。お茶だけに頼らず、食事や運動と組み合わせて生活全体を見直すことが必要です。

カテキンを豊富に含むお茶を選ぶ

カテキンの働き 詳細
悪玉コレステロールの吸収を抑える 食事で摂取したコレステロールの体内吸収を穏やかにし、余分なコレステロールが血液中に増えるのを防ぐ
中性脂肪の分解・燃焼を促す 脂肪をエネルギーとして使う酵素の働きを活発にし、体内の中性脂肪の分解・燃焼をサポート
抗酸化作用で血管を健康に保つ 細胞や血管を酸化ストレスから守り、動脈硬化の進行を抑える
カテキンが豊富なお茶の例 緑茶(とくに煎茶・抹茶)、特定保健用食品(トクホ)のカテキン高含有茶
継続摂取が大切 毎日美味しく飲み続けられるお茶を選び、バランスの良い食事や運動と組み合わせて活用

文献4

緑茶に多く含まれるカテキンには、LDLコレステロールの酸化を抑えて動脈硬化の進行を防ぐ働きがあります。また、食事と一緒に摂ることで脂肪の吸収を抑える効果も期待できます。

とくに、濃いめに抽出した緑茶や粉末タイプの緑茶を取り入れると、効率よくカテキンを摂取できるのが利点です。

ポリフェノールを多様に含むお茶を選ぶ

ポリフェノールの種類 主な働き・効果 含まれるお茶の例
重合ポリフェノール(プーアール茶) 脂肪やコレステロールの吸収抑制、脂肪分解酵素リパーゼの活性化、肝臓での脂肪燃焼促進、抗酸化作用 プーアール茶
ウーロン茶重合ポリフェノール 食事で摂取した脂肪の分解・吸収を穏やかにし、血中中性脂肪の上昇を抑制 ウーロン茶
ゲニポシド酸など(杜仲茶) 血圧安定作用、脂質バランスの調整、生活習慣病予防のサポート 杜仲茶
没食子酸・カテキン・タンニン(プーアール茶) 悪玉コレステロール減少、善玉コレステロール増加、動脈硬化リスク低減、抗酸化作用 プーアール茶

お茶にはカテキン以外にもさまざまなポリフェノールが含まれており、これらの抗酸化作用によって血中脂質のバランスを整える効果が期待できます。

プーアール茶、ルイボスティー、紅茶、ウーロン茶などには、それぞれ異なる種類のポリフェノールが含まれているため、日替わりで取り入れるのも効果的です。

これらのお茶を習慣的に飲み続けることで、代謝の促進や血管の健康維持にも役立ちます。

脂質異常症の改善を目指す際の注意点

注意点 詳細
過度な運動やお茶の摂取は行わないようにする 身体への過剰な負担や副作用のリスク回避 激しい運動のやりすぎ、カフェインの多量摂取
身体に異変を感じた場合は早急に医師に相談する 体調不良や症状悪化時の早期対応の重要性 動悸、息切れ、胸痛、めまい、極端な倦怠感
改善や予防は継続的に行う 一時的な取り組みではなく、日常的な習慣化の必要性 毎日の適度な運動、バランスの良い食事、定期的な健康チェック

脂質異常症の改善を目指す際は、過度な運動やお茶の摂取を避け、身体への負担や副作用のリスクに注意しましょう。動悸や息切れ、胸痛など身体に異変を感じた場合は、速やかに医師へ相談することが重要です。

また、改善や予防は一時的な取り組みではなく、日常生活の中で継続的な実践が効果につながります。無理のない範囲で、適度な運動やバランスの良い食事を続けることが、脂質異常症の管理と健康維持の基本です。

過度な運動やお茶の摂取は行わないようにする

脂質異常症の改善を目指すなら、無理のない範囲での継続が大切です。過度な運動は心臓への負担を増加させるため、不整脈のリスクを高める可能性があり、逆効果になることもあります。

また、お茶(とくに濃縮カテキン)は1日800 mg以上のEGCG摂取で肝酵素の上昇を引き起こす可能性があり、サプリメントなどの過剰摂取は避けるべきです。文献4

適度な運動とお茶の摂取量を意識し、継続しやすい習慣を作りましょう。

身体に異変を感じた場合は早急に医師に相談する

症状の種類 具体的な症状
心血管系 胸の違和感・圧迫感、息切れ・動悸、急なめまい、呼吸困難
筋肉・関節 強い筋肉痛や筋力低下(とくにスタチン服用中に左右均等でない違和感)、関節の違和感やこわばり
消化器系 胃痛や激しい腹痛、黄疸(皮膚や白目の黄色化)、暗色尿(コーヒー色の尿)
神経・全身 手足のふらつき、しびれ、ろれつ障害、急な疲労感・全身のだるさ

脂質異常症は「サイレントキラー」とも呼ばれ、自覚症状が乏しいのが特徴です。放置すれば心筋梗塞や脳梗塞などの重大疾患に至るリスクがあります。

また、運動・お茶・薬などによる改善策でも胸痛・めまい・胃痛・筋肉痛など身体変化が現れた場合、体質に合わないサインの可能性があります。軽症のうちに医師に相談することで、治療方針の修正や重症化防止につながります。

改善や予防は継続的に行う

継続のポイント 詳細
動脈硬化の進行は長期間 血管の変化は何年もかけて進行するため、改善や予防も長期的な継続が必要
リバウンド防止と安定維持 数値が良くなっても生活習慣を維持し続けることが大切
健康的な生活習慣の定着 食事・運動・禁煙などを無理なく日常に組み込み、習慣化することが重要
健康寿命の延伸 継続的な取り組みで、元気に過ごせる期間を長く保つことができる
定期的な健康チェックの実施 医療機関での血液検査や医師との相談を定期的に行い、現状把握と生活習慣の見直しに役立てる
モチベーション維持 医師との対話や検査結果の確認が継続の励みになる

文献5

脂質異常症は自覚症状が乏しく、健康診断で初めて気づくケースが多くあります。血管への動脈硬化は長年かけて進行するため、食事・運動・生活習慣の改善は一時で終わらせず、日々の習慣として定着させましょう。

短期間で効果が出てもリバウンドの危険があるため、無理なく長期継続できる自分に合った方法を見つけることが大切です。さらに、定期的に医療機関で血液検査を受けることで、脂質値を正確に把握し、必要に応じて生活習慣や治療方針の見直しができます。

このような継続的な積み重ねが、健康寿命の延伸や将来の重大な病気予防につながります。

改善しない脂質異常症は放置せず早めに医療機関へ

脂質異常症は放置すると心血管疾患や糖尿病のリスクが上昇します。運動や食事の見直しを続けても数値に変化が見られない場合、必要に応じて医師の診断を受けることが大切です。

脂質異常症と密接に関係する糖尿病やメタボリックシンドロームにお悩みの方は、当院「リペアセルクリニック」へご相談ください。糖尿病やメタボリックシンドロームに対しては、再生医療によるアプローチが根本的な治療につながる可能性があります。

ご質問やご相談は、「メール」もしくは「オンラインカウンセリング」で受け付けておりますので、お気軽にお申し付けください。

\無料オンライン診断実施中!/

無料の再生医療ガイドブックはこちらから!>>

脂質異常症の改善におけるよくある質問

脂質異常症の改善においてどのような食べ物に注意するべきですか?

脂質異常症の改善には、飽和脂肪酸やトランス脂肪酸を多く含む食品を控えましょう。具体的には、脂身の多い肉、加工肉、揚げ物、スナック菓子、マーガリン、ショートニングなどが挙げられます。

また、白米や菓子パンなどの精製された炭水化物の摂りすぎにも注意が必要です。野菜や魚、全粒穀物などを中心とした食事を心がけましょう。

以下の記事では、脂質異常症において食べてはいけないものを一覧で紹介しています。

脂質異常症の改善にサプリは役立ちますか?

サプリメントにはDHA・EPA、植物ステロール、食物繊維など、血中脂質の改善に役立つ成分が含まれるものがありますが、その効果は限定的です。

中性脂肪やLDLコレステロールの管理には、まず食事や運動といった生活習慣の見直しが重要です。サプリメントはあくまで補助的手段と考え、使用前には医師や管理栄養士への相談が望まれます。

以下の記事では、脂質異常症の薬物療法について詳しく解説しています。

脂質異常症に改善が見られないのですがどうすれば良いですか?

脂質異常症の改善には個人差があるため、食事・運動・睡眠・ストレスなど複数の生活習慣を見直すことが重要です。まずは現在の生活を客観的に振り返りましょう。飲酒・喫煙、ストレスや睡眠状態も影響します。また、いつからどの程度取り組んでいるかも重要です。

改善には時間がかかるため、焦らず継続することが基本です。それでも改善が見られない場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

以下の記事では、脂質異常症で現れる症状のひとつとして現れるしびれについて詳しく解説しています。

参考文献

(文献1)

脂質異常症を改善する運動療法|公益財団法人長寿科学復興財団

(文献2)

The Impact of Aerobic Exercise on HDL Quantity and Quality: A Narrative Review|PMC PubMed CentraI

(文献3)

脂質異常症|日本循環器協会

(文献4)

Green Tea|National Library of Medicine

(文献5)

脂質異常症診療のQ&A|一般社団法人日本動脈硬化学会

イメージ画像トップ