圧迫骨折でやってはいけないこと一覧|動作・姿勢の禁忌事項や早く治す方法【医師監修】

圧迫骨折 やってはいけないこと
公開日: 2025.07.31 更新日: 2026.06.30

「圧迫骨折をしたけど、どんな動きがNGなのかわからない……」
「やってはいけない姿勢や動作を知らずにやって、症状が悪化したらどうしよう……」

このような不安を抱えていませんか。

圧迫骨折とは、腰や背中の骨にある椎体(腰椎・胸椎)が押しつぶされるように変形・破損する骨折です。

そのため、完治するまでは、患部に負担がかかる姿勢や動作をしてはいけません。無理に動かすと骨の変形が進んだり、回復が遅れたりする可能性があります。

本記事では、圧迫骨折でやってはいけないことを一覧で紹介します。早く治す方法も紹介するので、参考にしてみてください。

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圧迫骨折でやってはいけないこと一覧

圧迫骨折をした方がやってはいけないのは、骨折した部分に負担がかかる姿勢や動作です。圧迫骨折は腰や背中の椎体に起こるため、これらの部位に負荷をかける動きは症状を悪化させる恐れがあります。

以下は、圧迫骨折でやってはいけないこと一覧です。

1つずつ具体的に見ていきましょう。

前かがみになる

前かがみになる動作は、腰や背中の椎体に強い圧力をかけるため、圧迫骨折している方は避けなければなりません

以下は前かがみの動作を伴う日常生活の例です。

  • 床掃除をする
  • 落ちていたものを拾う
  • 靴を履く/靴紐を結ぶ
  • 洗濯物をカゴから取り出す

これらの動作をする際は、背筋を伸ばした状態で膝を曲げてしゃがむと椎体への負担を軽減できます。

重い物を持ち上げる

重い物を持ち上げる動作も腰や背中の椎体に負荷がかかるため、控えたほうが良いです

重い物をどうしても運ばなくてはならないときは、以下の方法を試してみてください。

  • 他の人に頼んで持ってもらう
  • 荷物を分けて1つ分の重量を軽くする
  • 台車やキャスター付きの道具を使用する

これらの工夫により、椎体への負担を最小限に抑えられます。

体をひねる

体をひねる動作は、腰や背中の椎体にねじれの力が加わり、骨折部位に悪影響を与えます

以下は日常生活で体をひねる動作の例です。

  • 後ろを振り向く
  • ベッドで寝返りを打つ
  • 車を運転中に後方を確認する

振り返るときは、首や腰だけをひねらず、足や体全体を回して向くようにしてください。

長時間座る

圧迫骨折している方は長時間座っている状態も控えましょう

同じ姿勢で座っていると、腰や背中の椎体に持続的な圧力がかかり続けます。

以下は長時間座る動作の例です。

  • 映画を見る
  • デスクワークを続ける
  • ゲームを長時間プレイする
  • 車やバスで長距離を移動する

長時間座り続けると、腰や背中に負担がかかりやすくなります。座り続けて作業する際は、時間を決めて作業をしたり、こまめに立ち上がって休憩を挟んだりする工夫をしてみてください。

仰向けに寝る

仰向けに寝る姿勢は、腰が反りやすくなり、椎体に過度な負担がかかる場合があります。また、骨折部位によっては骨の癒合(骨がくっつくこと)を妨げる可能性があるため、注意が必要です。

寝るときは横向きになると骨折部への負担を軽減できます。

自己判断でストレッチをする

自己判断でのストレッチは、診断がつくまで控えましょう。原因や状態に合わない動きは、かえって症状を悪化させる恐れがあるためです。

ストレッチやリハビリは、医師や理学療法士の指導のもとで、時期や方法を確認しながら進めることが大切です。痛みが強いときは、まず安静を心がけてください。

なお、圧迫骨折の痛みや日常動作にお悩みの方は、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEからお気軽にご相談ください。再生医療に関する情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。

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【動作別】圧迫骨折を悪化させない過ごし方

とくに腰椎の圧迫骨折の場合、ちょっとした動作の工夫で骨折部への負担を減らせます。ここでは、日常生活の場面別に悪化させない過ごし方を解説します。

それぞれ見ていきましょう。

寝るときの姿勢と起き上がり方

腰椎が圧迫骨折している場合、以下の寝姿勢を意識してください。

  • 仰向け:膝の下にクッションを入れると、腰が反りにくくなり、負担を軽減しやすい
  • 横向き:膝を軽く曲げて両膝の間にクッションを挟むと、腰や骨盤まわりの姿勢を保ちやすい

また、起き上がるときは、背骨に急な負担がかからないよう、体をねじらずゆっくり動くことが大切です

具体的な手順は、以下のとおりです。

  1. 仰向けで両膝を立て、上半身と下半身を一体にしてゆっくり横向きになる
  2. 横向きのまま、両脚をベッドの外へ下ろす
  3. 上側の肘と手でベッドを押すようにして、体を支えながら起き上がる

文献1

なお、腰椎に負担がかかる恐れがあるため、すべての動作は焦らずにゆっくりと行ってください。

座るときの姿勢と立ち上がり方

座るときは、背中を反らさない姿勢を意識しましょう。背もたれと背中のすき間にクッションを入れると、腰の反りを防げます。(文献1

また、良い座り方と避けたい座り方は、以下の表を参考にしてください。

良い座り方 避けたい座り方
・深く腰掛けて背もたれを使う
・背中とのすき間にクッションを入れる
・太ももが床と水平になる高さの椅子を選ぶ
・浅く腰掛けて背中を丸める
・低すぎる椅子に長く座る
・あぐらや脚を伸ばした座り方を続ける

なお、立ち上がるときや低い物を取るときは、腰を曲げず、膝の曲げ伸ばしを使うようにしてください。また、長く同じ姿勢が続かないよう、こまめに体勢を変えることも大切です。

圧迫骨折を早く治す4つの方法

ここでは、圧迫骨折を早く治す方法を解説します。

主な方法は以下の4つです。

取り入れられる方法を実践して、早期回復を目指しましょう。

安静にする

まずは安静が第一です。

骨折中は、無理に体を動かしたり、激しい運動をしたりすると症状の悪化や再び骨折する恐れがあります。

痛みが治まり、ベッドから起き上がれるようになるまでは絶対安静を保ちましょう。

コルセットを着用する

圧迫骨折した際は、コルセットを着用すると自然治癒がスムーズに進みます。

やってはいけない姿勢や動作を物理的に抑制して、骨の癒合を促進するからです。

実際に、脊椎圧迫骨折の患者様に対し、早期から体幹ギプスによる固定と体幹筋の筋力強化を行った報告があります。脊柱を支える筋力を補うことで、安静にする期間が短縮されたとされています。(文献2

また、コルセットの着用期間は、おおよそ2カ月間とされています。

なお、長く装着しすぎると関節可動域や周辺の筋力が低下する可能性があるため、コルセットは医師の指導のもとで使用しましょう。

リハビリに取り組む

安静期を過ぎたらリハビリを開始します。

最初は、関節の可動域を広げるための訓練から始めるのが一般的です。ベッドで長期間安静にしていると、筋力が低下して関節を動かせる範囲が狭まります。

無理のない範囲で関節を動かし、徐々に可動域を回復させていきます。

ベッドから起き上がれるようになったら、次の段階は足の筋力トレーニングです。安静期に落ちた筋力を段階的に回復させていきます。

なお、以下の記事では脊椎圧迫骨折のリハビリ方法を詳細に解説しています。ぜひご覧ください。

骨粗しょう症を治療する

骨粗しょう症が原因で圧迫骨折した方は、骨粗しょう症の治療が根本治療につながります

骨粗しょう症は、骨がもろくなっている状態で、代表的な治療法に「薬物療法」と「食事療法」があります。それぞれの治療内容は以下のとおりです。

治療法 治療内容
薬物療法 ・骨が溶け出すのを防ぐ薬を服用する
・骨を新しく作る力を高める薬を服用する
食事療法 骨の形成に関与する栄養素(カルシウム・ビタミンD・ビタミンK)を意識的に摂取する

文献3

骨粗しょう症と圧迫骨折の治療を同時に進めることで、より効果的な回復が期待できます。

骨粗しょう症以外で注意したい圧迫骨折の原因

圧迫骨折は骨粗しょう症が関係することが多い一方で、がんが脊椎に転移し、骨が弱くなることで起こる場合もあります。(文献4

たとえば、転移性脊椎腫瘍では、がん細胞が脊椎の骨で増殖し、骨を破壊します。骨が弱くなると圧迫骨折につながるほか、腫瘍や骨折した骨片が脊髄を圧迫し、脚のしびれや麻痺につながる場合もあります。

安静時や夜間にも続く背中・腰の痛み、脚のしびれ、力の入りにくさがある場合は、自己判断せず医療機関で検査を受けましょう。がんの治療歴がある方は、主治医への相談も大切です。

なお、がんや骨の症状に対する治療は、病気の種類や進行度、全身状態によって異なります。再生医療や免疫細胞療法などを含め、治療の選択肢について詳しく知りたい方は、以下のページをご確認ください。

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圧迫骨折におけるやってはいけないことを覚えて早期回復を目指そう

損傷した骨が治癒するには時間がかかります。回復期間中にやってはいけない姿勢や動作をすると、症状が長引くリスクがあります。

本記事を参考に、無理のない過ごし方を心がけて、早期回復を目指してください。

圧迫骨折は骨粗しょう症が原因で起こることが多いため、日頃から骨を作るカルシウム・ビタミンK・ビタミンDの栄養素を食事から摂取して、圧迫骨折の予防にも努めましょう。

なお、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療に関する情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。圧迫骨折の痛みや治療についてお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。

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圧迫骨折でやってはいけないことに関するよくある質問

圧迫骨折をほっとくとどうなりますか?

骨が変形し、その影響で姿勢が悪くなったり、猫背になったりする可能性があります。

また、偽関節(ぎかんせつ:骨がしっかり癒合しない状態)になり、下肢の痛みやしびれ、排尿障害といった深刻な症状を引き起こすリスクがあります。

圧迫骨折は入院しなくていいですか?

症状が軽度の場合は、入院する必要はありません。自宅で安静にしながら外来診療に通院して治療を進められます。

ただし、痛みが強くて日常生活もままならない場合や、損傷が激しく手術が必要な場合は、入院治療が必要です。

参考文献

(文献1)
腰椎疾患ADLマニュアル|社会医療法人財団 池友会

(文献2)
骨粗鬆症性脊椎圧迫骨折の理学療法|埼玉理学療法

(文献3)
骨粗鬆症の診断と治療|日医大医会誌

(文献4)
「転移性脊椎腫瘍」|日本整形外科学会