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閃輝暗点の治し方を現役医師が解説|即効で和らげる方法・ツボ・食べ物を紹介

「視界にギザギザが突然現れて不安で仕方ない」
「視界のギザギザした見え方は治るのか知りたい」
閃輝暗点は片頭痛や眼精疲労の一種と誤解されがちですが、脳や眼の重大な疾患の前触れの場合もあります。したがって、原因を特定し、早期に適切な治療を受けることが重要です。
本記事では、閃輝暗点の治し方を現役医師が解説します。記事の最後には、閃輝暗点の治し方についてよくある質問をまとめています。ぜひ最後までご覧ください。
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目次
閃輝暗点の治し方
治し方 | 詳細 |
---|---|
眼に対しての過度な刺激を避ける | 明るい画面や強い光を避け静かな暗所で安静に休憩 |
原因・根本疾患の治療を行う | 脳神経外科や眼科での検査・診断による根本疾患の特定と治療 |
生活習慣の見直しとバランスの良い食事 | 十分な睡眠・規則的な生活・ストレス軽減・ビタミンやミネラルを含む食事 |
閃輝暗点に対する薬や手術による根本的な治療法は、現代医学では確立されていません。多くは数分から30分ほどで自然に治まりますが、脳梗塞や脳血管系疾患、片頭痛などの重大な病気が原因となる場合があります。
症状を繰り返す、または長引く場合は、早期に脳神経外科や眼科で検査を受け、根本疾患を特定し治療することが重要です。
予防のためには、強い光や長時間の画面注視を避け、十分な睡眠、規則正しい生活、ストレスの軽減を心がけます。加えて、ビタミンやミネラルを含む栄養バランスの良い食事を取り、不摂生を避けることが有効です。生活習慣の改善は、閃輝暗点の軽減だけでなく、背景疾患の予防にもつながります。
眼に対しての過度な刺激を避ける
項目 | 詳細 |
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発症直後の対応 | 明るい光や画面の刺激を避け、暗く静かな場所で安静 |
作業・運転中の対応 | 静かで刺激の少ない場所に移動し、視界が回復するまで再開を控える行動 |
水分補給 | 脱水防止のための十分な水分摂取 |
予防策 | 長時間の画面作業や強い光の回避、規則正しい生活、栄養バランスの整った食事 |
閃輝暗点が現れたら、強い光やスマートフォン・パソコンの画面から目を離し、暗く静かな場所で安静にしましょう。回復するまで作業や運転を控えることが重要です。
また、脱水は血流の悪化を招き、視覚異常を引き起こすことがあるため、こまめな水分補給が重要です。予防のためには、長時間の画面作業や強い光への曝露を控えるとともに、十分な睡眠、規則正しい生活、ビタミン・ミネラルを含むバランスの良い食事を心がけましょう。
原因・根本疾患の治療を行う
閃輝暗点を根本的に治す医学的治療法は確立されていません。再発予防の基本は、ストレスや睡眠不足、喫煙、アルコール、過剰なカフェイン摂取などの誘因を避けることです。多くは自然に消失しますが、適切な管理と予防が欠かせません。
片頭痛の前兆として多く見られますが、脳梗塞やTIA、脳腫瘍などの重大疾患が原因のこともあります。とくに頭痛を伴わない初発例、頻発・長時間持続、片眼のみの発症では、早期に脳神経内科または外科で精密検査を受ける必要があります。
原因が片頭痛の場合、β遮断薬やCGRP阻害薬などの予防薬で再発を減らせることがあります。
以下の記事では、閃輝暗点の根本疾患の治療にアプローチできる可能性のある再生医療について詳しく解説しています。
生活習慣の見直しとバランスの良い食事
項目 | 内容 |
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睡眠リズムの整備 | 毎日同じ時間に起床・就寝し、6〜8時間の安定した睡眠時間の確保 |
ストレス軽減 | 入浴、軽い運動、深呼吸、ストレッチによる自律神経バランスの調整 |
水分補給 | 脱水予防のため、こまめな水分摂取 |
推奨栄養素(マグネシウム) | 海藻類、大豆製品、玄米、ナッツ類の摂取 |
推奨栄養素(ビタミンB₂) | レバー、青魚、卵、緑黄色野菜、乳製品の摂取 |
推奨献立例 | 玄米ご飯、納豆、みそ汁(海藻入り)、サバのみそ煮による栄養バランス実現 |
補助的栄養素 | オーツ麦、濃色葉野菜、脂肪魚、ベリーの積極摂取 |
避けたい食品・食習慣 | チョコレート、ピーナッツ、赤ワイン、カフェインの摂り過ぎ回避 |
空腹状態の回避 | ナッツやヨーグルトで血糖値低下を防ぐ |
規則正しい生活習慣と食事管理は、閃輝暗点の再発予防に重要です。毎日決まった時間に睡眠をとり、ストレスを溜め込まない工夫やこまめな水分摂取を日常に取り入れましょう。食事ではマグネシウムやビタミンB₂を意識し、和食中心の献立を心がけます。
オーツ麦や脂肪魚、ベリーなどもおすすめです。一方で、チョコレートやアルコール、カフェインの過剰摂取は誘因となることがあり、空腹の放置も避けましょう。症状が続く場合や頻発する際は、医療機関での相談が大切です。
以下の記事では、生活習慣の見直しについて詳しく解説しています。
閃輝暗点における即効性のある治し方は存在しない
現在の医学では、閃輝暗点そのものを即効で治す薬や特定の治療法は確立されていません。多くの場合、閃輝暗点は脳血管の一時的な変化により発生し、片頭痛の前兆として現れる視覚症状です。
症状は通常数分で自然に消失しますが、発症時は無理をせず、暗く静かな環境で安静にし、強い光やスマートフォンなどの画面から目を休ませることが大切です。
初めて起こった場合や頻繁に繰り返す場合は、重大な疾患が隠れている可能性もあるため、早期に医療機関を受診し、原因を明らかにすることが重要です。
閃輝暗点が治るツボはない
現在の医学では、閃輝暗点を即効で治す方法も、治るツボも存在しません。片頭痛の前兆として起こる視覚症状で、根本的な治療法も未確立です。
百会や風池、合谷などのツボ刺激による閃輝暗点への効果は、現在のところ医学的根拠はなく、症状が繰り返す場合や初発時は早期受診が重要です。
閃輝暗点が根本的に治る食べ物はないが予防にはなる
現時点では、閃輝暗点を即効で治す食べ物は確認されていません。マグネシウムやビタミンB₂を含む玄米、大豆製品、海藻、アーモンド、緑黄色野菜、乳製品などを日常的に摂取することで予防につながる可能性があります。
これらは発症時に症状を即座に改善するものではなく、バランスの良い食事と規則正しい生活習慣を組み合わせることが再発予防の基本です。
閃輝暗点が現れる重大な疾患
重大な疾患 | 詳細 |
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脳血管疾患(脳梗塞・TIA・脳出血) | 脳の血流障害による症状で、麻痺やしびれ、言語障害を伴うこともある。CTやMRIによる精密検査が必要。早期受診と治療が重大な後遺症防止につながる |
眼由来の血管障害(網膜動脈閉塞・網膜症) | 網膜の血管が閉塞・障害されることで、片眼の視野欠損や視力低下が起こる。眼科での検査と治療が必須。糖尿病など基礎疾患管理も重要 |
神経炎・視神経疾患(視神経炎・MS・腫瘍圧迫など) | 視神経の炎症や脳の腫瘍圧迫が視野異常を引き起こす。神経内科や脳神経外科での診断と治療、場合によってはMRI検査が必要。症状によっては緊急対応が求められる |
脳血管疾患(脳梗塞・TIA・脳出血)は脳の血流障害が原因で、麻痺やしびれ、言語障害を伴うことがあり、CTやMRIによる精密検査が不可欠です。早期の診断と治療が後遺症防止に直結します。
網膜動脈閉塞や網膜症などの眼由来の血管障害は、片眼の視野欠損や視力低下を招き、眼科での迅速な検査と治療、基礎疾患の管理が重要です。また、視神経炎や多発性硬化症、腫瘍圧迫などの神経疾患は視野異常を引き起こし、神経内科や脳神経外科での診断と必要に応じたMRI検査、緊急対応が求められます。
脳血管疾患(脳梗塞・TIA・脳出血)
閃輝暗点は、脳の血管が一時的に収縮・拡張して血流が低下することが原因です。とくに後頭部の視覚野の血流障害で、視界にギザギザやチカチカとした模様が現れます。これらの血管変化は、ストレスや疲労、睡眠不足、飲酒、喫煙、特定の食品などの生活習慣が影響します。
また、脳梗塞やTIA、脳出血などが原因で手足のしびれや麻痺、言語・意識障害を伴う場合があり、初発・頻発・長時間持続や他の神経症状を伴う際は早急な精密検査が必要です。
以下の記事では、脳疾患について詳しく解説しています。
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眼由来の血管障害(網膜動脈閉塞・網膜症)
網膜は眼の奥にあり、光を感知する精密な組織です。血流が障害されると視覚情報が正しく伝わらず、視野の欠損や光のちらつきなどが生じます。
網膜中心動脈閉塞では、血栓や塞栓により酸素供給が途絶え、突然の重い視力低下や視野暗黒化が起こります。一過性網膜虚血(アマウロシス・フガックス)では、数分間の血流途絶で一時的な視野欠損や光視症状が出現し、その後自然に回復します。糖尿病性網膜症や炎症性網膜血管障害でも、虚血や出血により視野異常が生じ、閃輝暗点に似た症状として現れることがあります。
これらの障害は片眼のみに症状が出やすく、脳由来の閃輝暗点とは区別が必要です。症状が疑われる場合は、眼底検査や視野検査を含む眼科的評価を早急に受けましょう。
以下の記事では、糖尿病網膜症について詳しく解説しています。
神経炎・視神経疾患(視神経炎・MS・腫瘍圧迫など)
視神経は網膜で受け取った光刺激を脳へ伝える重要な経路です。炎症・圧迫・脱髄などで障害されると、光のちらつきや視野異常など閃輝暗点に似た症状が生じます。視神経炎は代表的な原因です。
脳腫瘍や動脈瘤が視神経を圧迫すると同様の症状が生じ、前交通動脈瘤による圧迫が解除された後に症状が改善した報告もあります。これらは片頭痛による閃輝暗点とは異なり、器質的障害が原因となるため、眼科・神経内科での精密検査が必要です。
閃輝暗点を治すには原因の特定と受診が必須
閃輝暗点は症状だけで軽視すると、命に関わる病気を見逃す危険があります。発症が初めての場合、頻繁に起こる場合、または症状が長引く場合は、速やかに医療機関を受診し、必要に応じて脳MRIや眼底検査を受けましょう。早期診断が、根本的な治療と再発防止につながります。
閃輝暗点の治療についてお悩みの方は、当院「リペアセルクリニック」へご相談ください。当院では、閃輝暗点が重篤な脳疾患の兆候である場合も考えられるため、症状や進行度によっては低侵襲な再生医療を提案いたします。初発・頻発・長期化する場合は早急な受診が必要です。
ご質問やご相談は、「メール」もしくは「オンラインカウンセリング」で受け付けておりますので、お気軽にお申し付けください。
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閃輝暗点の治し方に関するよくある質問
閃輝暗点が頻繁に起こる場合はどうすれば良いですか?
初回発症、頻発、症状の持続時間が長い、頭痛を伴わないなど、通常と異なるパターンの場合は、脳梗塞や一過性脳虚血発作(TIA)などの重大な疾患を除外するために、MRIやCT検査が可能な医療機関を受診することが推奨されます。
原因となる疾患が進行している可能性もあるため、放置せず、早期に受診して精密検査を受けることが重要です。
以下の記事では、閃輝暗点について詳しく解説しています。
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【医師監修】閃輝暗点とは|放置によるリスクから初期症状・治療法まで詳しく解説
閃輝暗点を繰り返すのは病気の前兆?頻発する原因と放置するリスクを紹介
閃輝暗点のセルフチェック方法はありますか?
閃輝暗点とは、視野に光のジグザグ模様や欠損が出現し、通常は数分で自然に消失する一過性の症状です。
症状の経過を記録することがセルフチェックの基本ですが、視野が大きく欠ける、長時間続くなど通常と異なる場合は、脳梗塞や一過性脳虚血発作(TIA)などの重篤な疾患が隠れている可能性があります。確定診断は医師の検査が必要なため、不安があれば早めに受診しましょう。
閃輝暗点が片目だけに現れた場合の対処法はありますか?
片眼にのみ閃輝暗点が現れる場合は、網膜血管障害(網膜裂孔・虚血など)や脳血管障害が原因となる可能性があり、緊急性を伴います。放置せず、直ちに眼科または脳神経科を受診し、眼底検査などの精密検査を受けることが重要です。
閃輝暗点は何科を受診すれば良いですか?
閃輝暗点は脳の血流変化に関連することが多く、精密検査のため脳神経内科・脳神経外科(頭痛外来を含む)の受診が推奨されます。
初発、頭痛を伴わない、頻発、しびれや言語障害を伴う場合は脳疾患の除外が重要です。片眼のみの症状は眼疾患の可能性があるため眼科での眼底検査が適しています。受診先に迷う場合は総合診療科でも構いません。