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【医師監修】腹痛の治し方を原因別で解説!即効で痛みを和らげる方法やツボを紹介
突然の腹痛は誰にでも起こりうる症状です。
主な原因は便秘や食あたり、食べ過ぎ、ストレス、月経痛など多岐にわたりますが、症状の改善がみられず長引いている場合、別の疾患が隠れている可能性があります。
この記事では、即効性が期待できる腹痛の原因別対処法や病院を受診すべき危険なサイン、腹痛が起きやすい人の予防法を解説します。
考えられる原因に合わせた対処法をまずは試し、改善しない場合は医療機関を受診しましょう。
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目次
【原因別】腹痛の治し方
腹痛の原因が明確な場合、状態に適したケアを行うことで、痛みの緩和に即効性が期待できます。
それぞれの対策を実施する前に、まずは衣服やベルトを緩めて腹部への圧迫を減らしてください。膝を曲げて横になると、痛みが軽減することもあります。
会社のオフィスや電車内などの横になれない場所で腹痛が生じたときは、背もたれに深く腰掛ける、前かがみで机や膝に手をついて体を丸めるなどの姿勢をとると、痛みが和らぐかもしれません。
楽になれる姿勢がとれたら、本章で紹介する原因別の対処法をとってみましょう。
便秘|温罨法・腹部マッサージで腸の動きを促す
便秘による腹痛は、腸内に停滞した便やガスが腸を内側から圧迫することで生じます。
腹痛の原因である便やガスが排出されれば痛みが軽減されるため、マッサージや温熱刺激で腸の動きを促すことが有効です。(文献1)
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治し方 |
概要 |
|---|---|
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腹部マッサージ |
へそ周りを「の」の字を書くように優しくマッサージする (痛みが強いときはさする程度で良い) |
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温罨法(おんあんぽう) |
温タオルやカイロなどで腹部をあたためる |
へその両脇、指3本分の位置にある「天枢(てんすう)」と呼ばれるツボも、便秘に良いといわれています。(文献2)
便秘を放置してしまうと腸閉塞といった合併症を引き起こしかねません。排便のない状態が1週間以上続いている、腹痛が強い、対処法を試しても改善しないなどの場合は、消化器内科の受診を検討してください。
食あたり・ウイルス感染|胃腸を休めて脱水を防ぐ
食あたりやウイルス感染による腹痛は、細菌やウイルスが腸に感染して炎症を起こすことで生じます。脱水が進むと症状が悪化するため、水分と電解質の補給を優先し、できる限り横になって体力消耗を防ぎましょう。
また、嘔吐や吐き気があるときに無理に食事をとると、嘔吐を繰り返し脱水を引き起こすおそれがあります。症状が落ち着くまで固形物は避け、胃腸を休ませてください。
内関(ないかん)という手首内側の横じわの中央から肘に向かって指3本分のところにあるツボも、吐き気を伴う腹痛に効果があるといわれています。(文献3)
水分摂取ができないほど症状が強い場合は、迷わず医療機関を受診してください。
食べ過ぎ|右向きで横になる
胃に大量の食べ物が入ると消化が追いつかず、胃が膨張して腹痛が生じます。以下のような方法で胃から腸へスムーズに食べ物を送り出すと、腹痛の軽減が期待できます。(文献4)
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対処法 |
詳細 |
|---|---|
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右向きで横になる |
胃の出口(幽門)が右側にあるため、右を下にすると消化を助けやすくなる |
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胃を休める |
消化不良の状態で食べ物を追加すると負担が増すため、胃を十分に休ませる |
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中脘(ちゅうかん:みぞおちとおへその中間)のツボを優しく押す |
消化機能の改善によって腹痛が和らぐ効果が期待できる |
暴飲・暴食によって手術が必要となったケースも報告されているため、激しい腹痛や嘔吐がある場合は早めに医療機関を受診しましょう。(文献5)
特定の食事や飲み物|胃を保護して刺激を避ける
胃粘膜を直接刺激する飲食物は、胃酸分泌を過剰にします。胃酸過多によって胃粘膜が傷つくと炎症や痛みが生じるため、刺激物を避けて胃を休めることが重要です。
とくに以下のような食材で腹痛を訴える方は少なくありません。
- 辛いもの(唐辛子、わさび、カレーなど)
- 脂っこいもの(揚げ物、焼肉、ラーメンなど)
- 炭酸飲料
- カフェインを含む飲み物
- アルコール
特定の食品で頻繁に腹痛が起こる場合、食物アレルギーや好酸球性消化管疾患の可能性があります。(文献6)
なかでも牛乳で腹痛が起きやすい場合は「乳糖不耐症」もしくは「牛乳アレルギー」も考えられます。繰り返す場合は消化器内科やアレルギー専門医を受診してください。(文献7)
緊張・ストレス|深呼吸でリラックスする
緊張やストレスによる腹痛は、自律神経の乱れが原因です。
ストレスがかかると自律神経のバランスが乱れ、腸の動きが過剰になったり逆に停滞したりするケースがあります。こうしたストレスが引き金となり、慢性的な腹痛や下痢、便秘を繰り返す疾患は「過敏性腸症候群(かびんせいちょうしょうこうぐん)」と呼ばれています。(文献8)
緊張状態にある腸を落ち着かせるには、以下のような対策が有効です。腸の緊張をほぐすことで、腹痛の緩和に即効性が期待できる可能性があります。
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治し方 |
概要 |
|---|---|
|
深呼吸をする |
自律神経のバランスを整え、腸の過剰な動きを抑える |
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リラックスできる環境でゆったりする |
交感神経の緊張を緩和し、ストレスによる腸の異常な動きを改善する |
過敏性腸症候群は、朝の通勤・通学前や大事な会議・試験の前など、決まった時間帯やストレスの高い場面で症状が出るケースが少なくありません。繰り返す場合は医療機関の治療が必要となる場合もあるため、消化器内科への相談を検討してみてください。(文献8)
月経|下腹部を温める
月経に伴う腹痛(月経困難症)は、子宮内膜から分泌される「プロスタグランジン」が子宮を強く収縮させたり、強い子宮の収縮によって血流が低下したりするために生じるといわれています。(文献9)
そのため、子宮の血流の改善によって痛みの緩和が期待できます。
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治し方 |
概要 |
|---|---|
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下腹部を温める |
血行を改善することで子宮の過剰な収縮が緩和される |
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鎮痛剤(ロキソプロフェン、イブプロフェンなど)を服用する |
プロスタグランジンの生成を抑え、子宮収縮による痛みを軽減する 30分ほどで効くケースもあり、即効性を期待しやすい |
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軽い運動をする |
血流促進によって骨盤周りの血液循環が改善され、痛みの緩和が期待できる |
月経痛の緩和には、内くるぶしの一番出っ張っている部分から、指4本分膝寄りにある三陰交(さんいんこう)というツボが効果を示すかもしれません。(文献10)
なお、激しい痛みによって日常生活に支障がある場合、子宮内膜症や子宮筋腫といった婦人科系の疾患が隠れている可能性もあります。一度婦人科で相談してみると良いでしょう。
腹痛ですぐに病院を受診すべきケース
急激に発症した激しい腹痛を総称して「急性腹症」といいます。(文献11)腹痛の総称であるため、腹痛以外に伴う症状もさまざまです。
腹痛に加えて以下の症状がある場合には、緊急性の高い疾患の可能性があるため、速やかに医療機関を受診してください。
- 気が遠くなりそうなほど腹痛が激しい
- 痛みが軽くならない、どんどん強くなる
- 吐血や嘔吐、血便がある
- 熱がある
- 腹部が硬い、張りが強い
これらは胃・十二指腸や肝臓・胆のうなどの消化器系の臓器に異常が起きているサインである可能性も考えられます。速やかに医療機関を受診するか、動けない場合は救急車を呼びましょう。
腹痛を予防するための生活習慣
特定の場面や飲食物で腹痛が起きやすい場合、生活習慣の見直しで予防できる可能性があります。日常的に腹痛に悩まされている方は、自身の生活習慣を振り返りつつ、できることから対策してみましょう。
食生活の見直し
胃腸への負担を減らし、腹痛のリスクを下げるためには、日々の食習慣を見直すことが重要です。主な対策として、以下があげられます。(文献12)(文献13)
- 規則正しい食事時間を守る(朝・昼・夕の3食)
- よく噛んでゆっくり食べる
- 暴飲暴食を避ける
- 刺激物(辛い・冷たい・脂っこいものなど)を控える
- 食物繊維(そば、さつまいも、ごぼう、海藻類など)を適度に取り入れる
- アルコール・カフェインは適量にとどめる
また、スマートフォンやテレビを見ながらの「ながら食べ」は、咀嚼がおろそかになりやすく、食べ過ぎや消化不良の原因となります。(文献14)
食事の時間は味や香りを楽しみ、リラックスして過ごすよう心がけましょう。
ストレスケア
ストレスは自律神経に影響を与え、腸の動きを乱す原因となります。即効性はやや薄いものの、過敏性腸症候群をはじめとするストレス性の腹痛を防ぐには、以下のような日常的なストレスケアが必要です。
- 十分な睡眠をとる
- 趣味の時間を確保する
- リラクゼーション(深呼吸、瞑想、ヨガなど)を取り入れる
これらを実践しても腹痛が繰り返される場合は、消化器内科や心療内科で専門的な治療を受けることを検討しましょう。
適度な運動
運動によって血行が良くなると、胃腸の働きが活性化し、便秘による腹痛の予防効果が期待できます。また、適度な運動はストレス発散にもつながり、自律神経の乱れからくるお腹の不調にも役立ちます。
まずは、1日5〜10分、軽い散歩やストレッチから始めてみましょう。慣れてきたら徐々に時間や強度を増やしていくのがポイントです。
運動時間や内容は体調に合わせて調整し、習慣化することを意識してください。
特にデスクワークが多い方は腸の動きが停滞しやすいため、意識的に体を動かす時間を作りましょう。
腹痛の治し方は原因ごとに異なる!改善しないときは医療機関に相談しよう
腹痛の多くは、即効性が期待できる対処法を試すことで、痛みが和らぎます。便秘や食べ過ぎ、ストレスなど、原因がはっきりしている場合は、本記事で紹介した対処法をすぐに実践してみましょう。
ただし、対処法を試しても症状が改善しない場合や、徐々に痛みが強くなる場合は、自己判断せず消化器内科を受診してください。
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腹痛を繰り返す、症状が長引いているといった気になる症状がある方は、お気軽にご登録ください。
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腹痛の治し方に関するよくある質問
急な腹痛に市販薬を服用しても良いでしょうか?
以下のように腹痛の原因が特定できており、症状が軽度の場合は、市販薬の使用も即効性が期待できる選択肢の一つです。
- 食べ過ぎ・飲み過ぎによる胃もたれ
- あきらかな便秘
- 月経痛(生理痛)
ただし、市販薬を使用しても改善しない場合や、発熱や血便などを伴うケースでは、早めに消化器内科を受診してください。
重大な病気が原因だった場合、発見が遅れるリスクがあります。
腹痛があるときにしてはいけないことはありますか?
腹痛がある際に以下の行動をとると、症状を悪化させたり診断を困難にしたりする可能性があります。
- 激しい運動
- 刺激物の摂取
- 入浴(炎症性疾患の場合)
- 虫垂炎が疑われる場合の温罨法
- 原因不明の激しい痛みに対する鎮痛剤の多用
とくに激しい腹痛や発熱を伴う場合は、自己判断での対処を避け、速やかに医療機関を受診しましょう。
腹痛で考えられる疾患は何ですか?
腹痛を引き起こす主な疾患には、以下のようなものがあげられます。(文献15)
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分類 |
主な疾患 |
|---|---|
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消化器系 |
急性虫垂炎、胃・十二指腸潰瘍による穿孔、急性膵炎、憩室炎、腸閉塞など |
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心血管系 |
急性冠症候群、心筋炎、心外膜炎、大動脈解離、大動脈瘤破裂など |
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呼吸器系 |
肺炎、胸膜炎、膿胸、気胸、肺動脈血栓塞栓症など |
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筋骨格系 |
椎間板ヘルニア、腸腰筋膿瘍、神経根症、脊椎の変形性関節症、ACNES(前皮神経絞扼症候群)など |
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泌尿・生殖器系 |
精索捻転、精巣上体炎、ヘルニア嵌頓、痔核、痔瘻など |
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血液・膠原病 |
IgA血管炎(Henoch-Schönlein purpura)、全身性エリテマトーデス、鎌状赤血球症、急性白血病、食物アレルギー |
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内分泌代謝 |
糖尿病性ケトアシドーシス、急性副腎不全、甲状腺機能亢進症、ポルフィリア、尿毒症など |
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感染症 |
帯状疱疹、連鎖球菌咽頭炎、水痘、結核、toxic shock syndromeなど |
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その他 |
急性緑内障、腹性片頭痛、精神疾患、熱中症、排卵痛など |
腹痛の原因は多岐にわたるため、自己判断が難しいケースも少なくありません。激しい痛みや長引く症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
参考文献
便秘のセルフケア・・・がん治療中も快適に|北海道医療センター
セルフケアですっきり!便秘・下痢に効くツボ|東洋医療専門学校
漢方・鍼灸だよりNo.23|東海大学医学部付属病院東洋医学科
急性胃拡張による胃壊死をきたした上腸間膜動脈症候群の1例|山名浩樹ら
食後の腹痛が頻繁におこります。アレルギーの可能性もあるのでしょうか?|藤田医科大学総合アレルギーセンター
「乳糖不耐症」と「牛乳アレルギー」|一般社団法人長野県医師会
糖尿病を防ぐ食生活~「ちょっと血糖値が高め」の方へ~|とうきょう健康ステーション
急性腹症ガイドライン2015第IX章急性腹症の鑑別診断|日本腹部救急医学会、日本医学放射線学会、日本プライマリ・ケア連合学会、日本産科婦人科学会、日本血管外科学会














