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もやもや病の手術後にどのくらいで仕事復帰ができるのか、そもそも仕事ができるのか気になっていませんか。 もやもや病のような脳の手術は、長く休まなければいけないのか、以前と同じように仕事ができるのかなど不安は尽きないかもしれません。 結論、もやもや病の手術後は、個人差はあるものの「2週間以上」は静養が必要です。麻痺や感覚障害などの後遺症がある場合は、リハビリを実施し、日常生活・仕事への復帰を目指します。 本記事では、もやもや病の手術後の仕事復帰について詳しく解説します。この記事を参考に、仕事復帰までの期間を把握して今後に備えましょう。 当院「リペアセルクリニック」では、再生医療によるもやもや病をはじめとする脳卒中の後遺症改善・再発予防の治療を行っております。 「メール相談」または「オンラインカウンセリング」にて無料相談を受け付け中です。気になる方はぜひ当院までご連絡ください。 もやもや病の手術後の仕事復帰までは2週間以上かかる可能性がある もやもや病の手術後は個人差があるものの、静養が必要なため、仕事復帰まで2週間以上かかる可能性があります。 もやもや病は、脳の主要な血管(内頸動脈終末部)が徐々に狭くなり、その部分を補うように煙のようなもやもやした細い血管が発達する病気です。 新しく形成された血管は弱いため、血管の壁が破れて脳出血や脳虚血に陥るリスクがあります。脳卒中に発展するリスクがあるため、十分な静養や入院期間が必要である旨を職場に伝えておくと安心でしょう。 しかし、重篤な症状を発症する前に、バイパス手術などの治療を行うことができれば、後遺症なく社会復帰できる可能性が高い疾患です。 ただし、退院後も定期的な診察と検査は欠かせないため、医師の指示に従い受診しましょう。 もやもや病の手術については、以下のコラムで詳しく解説しています。あわせて参考にしてください。 仕事復帰に影響するもやもや病の後遺症5つ もやもや病の術後には、以下の後遺症があらわれる可能性があります。 麻痺 感覚障害 構音(こうおん)障害 嚥下(えんげ)障害 高次脳機能障害 これらの症状は、仕事復帰に影響する可能性があります。本章で後遺症を把握して今後に備えましょう。 麻痺 もやもや病で多いのが、片側の手足が麻痺して動かなくなる症状です。 麻痺の度合いは出血の大きさによって異なります。全く動かない場合もあれば、少しなら動かせる場合もあります。 リハビリで改善は認められるものの、何らかの障害が残り、肉体労働が困難になるリスクも考えられるでしょう。 感覚障害(触感が鈍くなる) 触った感覚が鈍くなる「感覚障害」も後遺症のひとつです。 物に触れたときに分かる温度や硬さ、痛みなどが感じにくくなる症状です。重度の場合は火傷やケガを負っても気づかないことがあるため、業務内容に制限がかかる場合があります。 また、鈍くなるだけではなく、反対に過敏になりすぎるケースもあります。 構音障害(話すのが困難) 口の中または周辺が麻痺して呂律(ろれつ)が回りにくくなる「構音(こうおん)障害」も後遺症としてあげられます。 構音障害になると、文字の読み書きは問題なく行えるものの言葉が不明瞭で鼻にかかったような話し方になる場合が多いです。話すのが困難になるため、対人業務が難しくなるケースがあります。 嚥下障害(飲み込みにくくなる) もやもや病の急性期では、食べ物や飲み物を飲み込みにくくなる「嚥下(えんげ)障害」が多く見られます。 出血の部位によっては完全な回復が難しいケースがあり、口から食事を摂取できなくなる場合も考えられるでしょう。 また、飲食物が気道に入ってしまい咳が出る「誤嚥性肺炎」が併発する懸念もあります。 そのため、安全に飲み込めるよう食べ物を人肌の温度まで冷ましたり、ペースト状にしたりするなどの工夫が必要です。 思考力低下・注意力散漫 「高次脳機能障害」は、脳で複雑な情報を処理する部位が損傷して記憶力や注意力に問題が起こる後遺症です。 感情のコントロールが難しくなったり、言葉が出にくくなったりすることで社会生活に支障をきたす場合もあります。 高次機能障害によりできないことをリハビリでカバーしたり、業務内容を調整する必要が出てくるでしょう。 もやもや病による高次機能障害について詳しく知りたい方は、以下のコラムを参考にしてください。 もやもや病手術後に仕事復帰するときのポイント もやもや病の手術後に仕事復帰するときのポイントは、以下の2つです。 後遺症がつらい業務は避ける 症状について職場に理解をもらう 退院後に仕事をする際は、後遺症とうまく付き合う必要があります。本章を参考に術後も安心して仕事ができるような工夫をしましょう。 後遺症がつらい業務内容は避ける 後遺症によっては業務内容が限られます。後遺症で業務に支障が出る仕事は極力控えるようにしましょう。 つらい思いをして無理に業務を行った場合、体調を崩したり職場の人間関係が悪化したりするリスクが考えられます。 以下を例に、後遺症の種類に応じて業務内容を検討しましょう。 後遺症 避けるべき業務の例 運動麻痺 肉体労働 言語障害 電話応対 構音障害 接客業 自分の症状に合わせて職場と相談し、無理なくても働ける環境を整えましょう。 もやもや病の症状を職場に理解をもらう もやもや病の手術後、仕事の支障をきたす後遺症がある場合は、業務内容が制限されていることを職場へ相談することが大切です。 つらい症状を共有すると、業務内容や負担の調整をしてもらえる可能性があります。 ただし、職場の理解が得られなかったり、業務の継続が難しかったりする場合は、休職や転職も視野に入れましょう。 もやもや病手術後に気を付けるべき日常生活のポイント もやもや病の術後は以下の点に気を付けるべき日常生活のポイントは、以下の3つです。 1.リハビリは正しく行う 2.処方薬は適切に服用する 3.定期的に診察や検査を受ける 本章を参考に、日常生活の注意点を把握して再発防止や症状の改善を意識しましょう。 リハビリは正しく行う 医師から指示があった場合は、きちんとリハビリを行いましょう。 もやもや病の術後に後遺症が残っている場合は、医師の判断でリハビリを重点的に置いて治療が進められます。 後遺症の種類に応じて、運動療法や言語療法、作業療法などが選ばれます。 個人差はあるものの正しいリハビリを行うことで、後遺症の改善も期待できるでしょう。 処方薬は適切に服用する 脳の血流が不足している場合は、血をサラサラにする抗血小板薬を服用して血行が遮断されないようにします。 根本的な治療にはならないものの、脳卒中の防止になるため薬が処方された際はきちんと服用しましょう。 また、けいれんが見られる場合は抗けいれん薬が処方されることもあります。 定期的に診察や検査を受ける もやもや病の治療では手術の効果を見るために、脳血管の撮影が行われます。 検査の頻度には個人差がありますが、指示があれば必ず受けましょう。 もやもや病の検査ではMRIやCTで脳の画像を撮影されることが多く、自覚症状がなくても異変を確認できます。 術後に無症状で安定している状態でも、半年〜1年の頻度で検査することが大切です。 まとめ|もやもや病の手術後はしっかり休んで仕事復帰に備えましょう もやもや病は、症状や後遺症が個々に異なる希少な疾患です。 手術で後遺症なく社会復帰できる場合もあれば、何かしらの症状が残り介助が必要な場合もあります。回復を焦らずしっかり休むことが、社会復帰につながるでしょう。 本記事がご参考になれば幸いです。 当院「リペアセルクリニック」では、再生医療によるもやもや病をはじめとする脳卒中の後遺症改善・再発予防の治療を行っております。 「メール相談」または「オンラインカウンセリング」にて無料相談を受け付け中です。気になる方はぜひ当院までご連絡ください。 もやもや病についてよくある質問 もやもや病の手術の術後、運動はできますか? 術後の状態が安定していれば、その後の運動制限は少ないでしょう。 ただし、退院後すぐの激しい運動は控えることをおすすめします。筋トレのような本格的に運動を行う際は、必ず事前に医師の許可を得てください。 もやもや病の入院期間はどのくらいですか? もやもや病の入院期間は、2〜3週間程度が目安です。 医師の判断により変動するため、術前に確認しておくと術後の生活が計画しやすいため安心でしょう。 また、退院後も定期的な受診や検査が必要な場合がほとんどです。医師の指示に従い忘れずに定期的な通院をしましょう。
2023.06.19 -
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「もやもや病の手術は難易度が高いって本当?」「成功率はどのくらい?」と疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。 もやもや病は頭の中で血管が詰まる病気で、手術が必要な場合もあります。 しかし脳の手術は難易度やリスクが高いと感じ、不安になるかもしれません。 結論からいえば、もやもや病の手術の難易度は高いといえます。血管をつなぐ繊細な作業が求められ、4~6時間に及ぶ手術になることもあるためです。 この記事では、もやもや病の手術方法の種類や難易度、成功率などを解説しています。もやもや病の手術について理解を深め、治療に前向きに臨むための参考資料になれば幸いです。 また、当院「リペアセルクリニック」では脳梗塞や脳出血の治療も行っております。 もやもや病に関して気になる症状がある方は「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてお気軽にご相談ください。 もやもや病の手術の難易度は高め もやもや病の手術は、脳の血流を改善するために行われるもので、難易度は高めといえます。 繊細な血管を扱う技術が求められ、一般的な手術と比べて以下のとおり難易度が高いのが特徴です。 本章では、手術の難易度が高いとされる理由や背景を詳しく解説いたします。 血管外科医の高度な技術が必要 もやもや病の手術には、血管外科医の高度な技術が欠かせません。 脳の血管は非常に細く、複雑に入り組んでいます。 もやもや病の手術では、顕微鏡を使用しながらミリ単位の血管を縫い合わせる繊細な作業が必要です。そのため、高度な技術と豊富な経験を持つ医師の執刀が求められます。 したがって、もやもや病の手術は難易度が高いといえるでしょう。 手術時間は数時間に及ぶ もやもや病の手術は、脳の血管を慎重につなぐ作業が続くため、通常4〜6時間ほどかかり、高い集中力が求められます。 とくに、血流を確保する繊細な工程では、一瞬の判断ミスが大きな影響を与えかねません。 そのため、熟練した技術と高い集中力が不可欠です。 難易度の高い手術ですが、具体的な時間など事前に理解を深めておくと不安を軽減できるでしょう。(文献1) もやもや病の手術方法は主に2種類ある もやもや病の手術には「直接バイパス手術」と「間接バイパス手術」の2種類があります。 どちらも脳の血流を改善する目的ですが、アプローチや効果に違いがあります。それぞれの特徴は以下のとおりです。 手術方法 特徴 主なメリット 直接バイパス手術 血管を直接接続する方法 即効性が高い 間接バイパス手術 血管の自然成長を促す方法 身体への負担が少ない それぞれの手術について詳しく解説します。 直接バイパス手術 直接バイパス手術は、頭皮や首の血管を脳の血管に接続する方法です。 この手術は即効性が高く、術後すぐに血流改善が期待できます。 一方で、手術には高度な技術が求められ、執刀医の経験が成功率に大きく影響します。 また、術後の合併症リスクを軽減するため、精密検査や丁寧な経過観察が欠かせません。 間接バイパス手術 間接バイパス手術は、頭皮や筋肉を脳表面に移植して血流改善を促す方法です。 新しい血管の成長を利用するため、身体への負担が少ないのが特徴です。 ただし、直接バイパス手術ほど即効性はなく、効果が現れるまでに時間を要する場合があります。 とくに子どもや血管が細い患者に適しており、長期的な観察と適切なリハビリが重要です。(文献2) また、もやもや病の詳しい症状や治療法については以下の記事でも詳細に解説しているので、参考にしていただけると幸いです。 もやもや病手術の成功率とリスク もやもや病の手術は成功率が高い一方で、いくつかのリスクも伴います。 適切な手術を受けることで8割以上の成功が見込めますが、合併症や少数の脳出血のリスクも考慮する必要があります。 ここでは、成功率と注意すべきリスクについて詳しく解説します。 適切な手術によって成功率は8割程度 もやもや病の手術は、適切に行われれば成功率は8割程度とされています。手術を行うことで、血流が改善し、症状の進行を抑えられる点が大きなメリットです。 しかし、成功率は手術を担当する医師の技術や施設の設備によって異なります。 経験豊富な医師の執刀によって、さらに高い成果が期待できるでしょう。 手術前には十分な説明を受け、不安を解消した上で治療に臨むことが重要です。 合併症のリスクがある もやもや病の手術には、術後の感染症や血管の閉塞など、合併症のリスクが伴います。 これらのリスクを減らすためには、術前の精密検査や術後の経過観察が欠かせません。また、体調を整えて手術に臨むことも大切です。 医師と密に連携し、不安や疑問をしっかり解消しておきましょう。 脳出血を起こす少数事例もあり もやもや病の手術では、少数ですが脳出血の事例も報告されています。血流の変化により脳の負担が一時的に増える可能性があるためです。 ただし、こうしたリスクは経験豊富な医師による適切な対応で抑えられます。また、術後は医師の指導に従い、慎重にリハビリを進めていきましょう。 もやもや病が招くリスクについて詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。 もやもや病の入院期間や予後・寿命について もやもや病の手術後の入院期間は2〜3週間で、リハビリを含めて社会復帰までには1〜2カ月ほどかかるのが一般的です。 ただし、入院期間や回復までの時間には個人差があります。 本章では、入院期間から社会復帰、寿命への影響について詳しく解説します。 入院期間は2〜3週間が一般的 もやもや病の手術後、入院期間は2〜3週間程度が目安です。 術後は脳の血流状態を慎重に観察し、退院後も合併症の兆候がないか定期的な検査を行うことで、寿命へのリスクを最小限に抑えられます。 術前に入院期間を確認し、術後の生活を計画しておきましょう。 社会復帰には1〜2カ月が目安 術後の経過や重症度によって差はありますが、もやもや病の手術後、社会復帰するまでには、通常1〜2カ月程度かかるとされています。 手術後はリハビリを経て、日常生活に戻ることを目指します。 デスクワークや軽作業は比較的早く再開できますが、体力が必要な作業はできるだけ避けたほうが良いでしょう。 医師やリハビリスタッフのアドバイスを受けながら、無理のない範囲で復帰を進めることが大切です。 術後の回復状況に応じて、焦らず段階的に日常生活を取り戻していきましょう。 完全回復には半年以上かかる場合も もやもや病からの完全回復には半年以上かかる場合があるため、その間のケアが重要です。(文献3) 手術で血流が改善されることで、もやもや病による寿命へのリスクは大幅に軽減されます。 ただし、重症の場合や術後の合併症がある場合は、引き続き注意が必要です。 健康寿命を延ばすためには、適切なリハビリと生活習慣の改善が欠かせません。 まとめ|もやもや病の手術は難易度とリスクも理解しておこう この記事では、もやもや病の手術に関する難易度や成功率、入院期間について解説しました。 もやもや病の手術は、脳の血管を扱う繊細な治療であり、難易度は高めといえます。手術を受けるかどうかは、担当医と十分に相談し、納得できる選択を心がけましょう。 また、当院「リペアセルクリニック」では脳卒中の再生医療も行っております。症状に不安がある方は「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてお気軽にご相談ください。 もやもや病の手術難易度に関するよくある質問 もやもや病は寿命に影響する? 適切な治療を受ければ、寿命への影響を最小限に抑えられます。ただし、放置すると脳卒中や血流障害が進行し、命の危険が高まる可能性があります。 手術によって血流が改善されれば、日常生活への支障が減り、健康寿命が延びるケースも多いでしょう。 また、術後も医師の指導に従い、定期的な検診を受ける必要があります。 以下の記事では、もやもや病の初期症状やリスクチェックについて紹介しているので、ぜひ参考にしてください。 もやもや病の手術は何回くらい必要ですか? もやもや病の手術は、基本的に1回で終えるケースが多いです。ただし、血流改善が不十分な場合や再発リスクが高い場合は、追加の手術が検討されることもあります。 1回目の手術で血流が安定すれば、再手術の必要性は低いといえるでしょう。 もやもや病の手術後に運動はできますか? 術後のリハビリを経て、軽い運動が可能になります。ウォーキングやストレッチなどの負担が少ない運動が推奨されます。 ただし、激しい運動は脳への負担が大きいため、術後しばらくは控えるべきといえる医師やリハビリスタッフの指導に従い、段階的に運動量を増やしていきましょう。 手術に失敗して後遺症が出るリスクはありますか? 手術が成功しても、少数ですが後遺症が出るリスクはあります。代表的な例として、軽度のしびれや血管の再閉塞などが挙げられます。 これらのリスクを最小限に抑えるため、経験豊富な医師の執刀と術後の経過観察が重要です。 不安な点は手術前に医師と相談し、納得した上で治療に臨むことが大切です。 もやもや病の後遺症については以下の記事でも詳しく解説しているので、参考にしてください。 また、当院「リペアセルクリニック」では、脳疾患の後遺症治療として、再生医療を行っております。後遺症リスクが不安な方は「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてお気軽にご相談ください。 参考文献一覧 文献1 J-Stage_もやもや病(ウイリス動脈輪閉塞症)診断・治療ガイドライン(改訂版) 文献2 J-Stage_もやもや病に対する間接血行再建術後における皮質および脳溝内の FLAIR 高信号と術後一過性神経脱落症状との関連 文献3 難病情報センター_もやもや病(指定難病22)
2023.06.15 -
- 頭部
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もやもや病と言われたら|原因・治療法について医師が解説 もやもや病とは、脳の太い血管が細くなり、その代わりにもやもやとした異常な血管が増える病気です。最近は、無症状でも脳ドックなどで診断される人もいます。 今回は、もやもや病の原因や治療法、そしてもやもや病だと言われた時に注意するポイントについて解説していきます。 もやもや病とは何か? もやもや病は、1950年代に日本で発見されました。昔の検査では、網の目のようになった異常な血管が「もやもや」とみえたことから、「もやもや病」と名付けられたといわれています。 現在、「もやもや病」という名前は世界中で通用する正式名称で、英語でも「Moyamoya disease(モヤモヤ・ディジーズ)」と言います。 もやもや病の原因 もやもや病とは、脳に血液を送る血管の一つである内頸動脈(ないけいどうみゃく)が徐々に狭くなり、詰まっていく病気のことです。*1 脳の太い血管が詰まってしまうので、その代わりに脳に血液を届けるために、異常な血管(側副血行路:そくふくけっこうろ)が網の目のように発達します。 なぜ血管が詰まってしまうのかについてはまだ分かっていませんが、ある特定の遺伝子と関係があるのではないかともいわれています。 また、日本に多くみられるという特徴があります。もやもや病は日本では国の指定難病になっており、申請を行うと医療費助成の対象となる場合があります。*5 *5 指定難病患者への医療費助成制度のご案内 – 難病情報センター https://www.nanbyou.or.jp/entry/5460#taisho 引用)*1 もやもや病…ここまできた診断・治療 p2 http://jcvrf.jp/general/pdf_arekore/arekore_117.pdf もやもや病の症状 もやもや病は、大きく分けると、脳血流不足で発症と、脳出血で発症の2つの場合があります。 最近では、ほぼ無症状で発見されるタイプも増えていますが、たとえ無症状であっても、脳梗塞や脳出血のリスクは年2〜3%あると考えられています。 発症原因 (1)脳血流不足で発症 (2)脳出血で発症 (1)脳血流不足で発症する場合 大きな脳の血管が詰まることで、血流不足が起こります。 すると、急に「手足が動かしにくい」、「顔面や手足がしびれる」といった症状が生じます。 (2)脳出血で発症する場合 不足した脳の血流を補うために発達したもやもや血管は、長年負担がかかることで破れてしまうことがあります。 激しい頭痛とともに、意識障害、手足の麻痺、言語障害などが起こることがあります。出血が多い場合には生命に関わることもあります。 その他の症状 その他、小児の場合には、朝方に吐き気を伴う強い頭痛が続くという場合もあります。 また、頻度は高くありませんが、けいれん(ひきつけ)の症状が出ることもあります。この場合は、脳波の検査では特徴的な波形が出ることが知られています。 もやもや病といわれたらどうすればいい? では、ここからはもやもや病の治療方法や、もやもや病についてのよくある質問について説明します。 もやもや病の治療方法 もやもや病の治療は、もやもや病による脳梗塞や脳出血を予防する方法となります。 もしも脳梗塞や脳出血を発症してしまった場合には、その治療を行っていきます。 脳血流量を増やすためのバイパス手術 脳の血流量を増やすために、新しい血液の流れを作るためのバイパス経路を作る手術療法があります。 血流が不足するタイプのもやもや病の患者さんが脳梗塞を起こすのを防ぐ効果が認められています。 抗血小板薬の内服 脳血流不足で発症した場合には、血液の中の血小板(けっしょうばん)という成分の機能を抑え、血液を固まりづらくする抗血小板薬が使用されることもあります。 一定の効果があると考えられていますが、こうした治療薬のみでの治療には限界があるようです。 もやもや病についてよくある質問 それでは、もやもや病といわれた場合に、どのようなことに注意すればよいのでしょうか。 もやもや病に関してよくある質問に答える形で、解説していきます。 Q1 脳の血管の詰まりなどは進行しますか? A 脳の血管の詰まりについては、最初に診断されたときと同じ状態が何年間も変わらない人もいれば、だんだんと進行していく人もいるといわれています。 そのため、定期的なMRIなどによる検査が必要と考えられます。 Q2 もやもや病でも普通の生活はできるの?注意点はありますか? A 手術によって脳血流がよくなった場合には、生活上の大きな制限はないと考えられます。 一方、打撃系の格闘技(ボクシングなど)やラグビーは、脳への強い振動などが懸念されるのでおすすめできません。サッカーのヘディングについても、大丈夫かはまだわかっていません。 また、成人の場合には、タバコは好ましくありません。タバコに含まれるニコチンには、血管を収縮させる働きがあるので、もやもや病を抱えている場合にはタバコは禁物です。 また、お酒については、飲みすぎるとおしっこの回数が増え、脱水症状につながるおそれがあるので、たくさん飲むことは避けましょう。 Q3 もやもや病と診断されたら、必ず手術が必要ですか? A 基本的には、症状が頻繁にはないときには手術の必要はありません。 しかし、成人の場合で、症状がある、脳血流検査で脳の血流が著しく低下している、あるいは過去に脳出血を起こしたことがある場合には、一般的には手術が勧められます。 小児の場合には、将来症状がでることを予防するために、手術となることが多いです。 最終的には、検査結果や患者さんの年齢や状況を総合的にみて、手術適応が決まります。 まとめ・もやもや病と言われたら|原因・治療法について医師が解説 もやもや病は、脳の太い血管が詰まってしまうことで起こる病気です。根本的な治療法は、手術で脳の血流を改善することですが、それぞれの症状や年齢によって対応方法は決まっていきます。 今回の記事が参考になれば幸いです。
2023.06.05 -
- 脳卒中
- 頭部
- 頭部、その他疾患
「シャンプーの時、頭に何か当たって痛い」 「頭のコブ、押すと痛いけど病院に行った方がいいのかな…」 頭にできたできもの(こぶ)に、上記のような不安を感じていませんか? 押すと痛い頭のできものは、ニキビのようなものから注意が必要な病気まで様々な原因が考えられ、もしかしたらそれは重大な病気のサインかもしれません。 本記事では「押すと痛い頭のできもの」について解説し、痛みが生じる頭のできもの(こぶ)で考えられる疾患から、受診の目安や受診先の提案まで詳細に紹介します。 そして、もし現時点で不安を感じる方は、どんなお悩みでも当院までお気軽にお電話ください。 >>今すぐ電話してみる 「たかがコブ」と油断せず、重要なサインを見逃さず、対策のアプローチをしていきましょう。 また、現在当クリニックの公式LINEでは症状に関する無料診断で、再生医療に関する限定特典をプレゼントしておりますので、ぜひご活用ください。 押すと痛い頭のできもの(こぶ)は何?考えられる疾患を紹介 シャンプーで頭皮に触れたときや髪をかきあげたときなど、ふとしたタイミングで頭に「こぶ」ができていることに気づいた経験はありますか? 放置により自然治癒した場合は問題ありませんが、押したり触れたりすることで痛みが生じる場合は不安ですよね。 そこでこの項目では、押すと痛い頭のできものの原因やこぶの種類について紹介します。 頭にできる「こぶ」の種類 まずは頭にできるこぶの種類を把握しておきましょう。 頭のこぶは大きく、皮下血腫・感染症・皮膚炎・腫瘍に分類されます。各こぶの症状や特徴を順番に見ていきましょう。 皮下血腫(たんこぶ) 皮下血腫はいわゆる「たんこぶ」のことです。頭をぶつけた際に、皮膚の近くの血管が切れてしまい、血溜まりを作ってしまった状態です。 皮下血腫自体は特に治療をせずに治ることが多いですが、頭を打撲して嘔吐したり、意識が低下したり、打撲した前後のことを覚えていなかったりする場合にはすぐに受診をするようにしましょう。 感染(ニキビ) ニキビは皮脂が毛穴を閉塞し、アクネ菌が増殖することで炎症を起こします。ニキビといえば顔のイメージがありますが、頭皮にも起こることはあります。 肌荒れを含むニキビの発生要因は免疫力が関わっているケースがあることから、何度も繰り返し継続的にニキビができてしまう状態はあまりよろしくありません。 また、毛包炎・毛嚢炎は毛穴に黄色ブドウ球菌や表皮ブドウ球菌などの皮膚常在菌が感染することで炎症を起こす疾患です。どちらも菌により炎症が起こるので、押すと痛い、赤く腫れることがあるのが特徴です。 ▼免疫については下記をご確認ください 皮膚炎 頭皮がシャンプーや整髪料、髪染めなどに反応してしまい、炎症を起こす接触性皮膚炎もこぶ・できものの原因になります。ただれ、水ぶくれが多く、大きなしこりはあまり起こりません。原因となるものを使用しないことが重要です。 腫瘍 腫瘍には良性のものと悪性のものがあります。医療機関でのご相談をお勧めします。 良性の腫瘍(粉瘤・脂肪腫) 良性の腫瘍には「粉瘤(ふんりゅう)」があります。粉瘤は、毛穴の一部に皮脂などが溜まって、袋状となった良性の腫瘍です。柔らかいしこりとして触れ、痛みはあまりありません。 内部で細菌が増殖して炎症を起こしてしまうと、痛くなったり膿が出たりすることがあります。脂肪腫も良性の腫瘍です。同じく、柔らかいしこりとして触れます。 悪性の腫瘍 頭皮にできる悪性腫瘍には、「有棘細胞癌」や「悪性黒色腫」があります。触るとごつごつしたり、硬いという特徴があります。また、潰瘍となって液体が出てきたり、血がでたりすることもあります。 一般に良性のものでは大きさは変わらずに経過することが多いです。しかし、小さな「イボ」として感じていたものがどんどん大きくなっている、血が出ているなどは悪性を疑う情報となります。 「こぶ」と脳卒中の関係は? 頭は外面から、皮膚・骨膜・頭蓋骨・硬膜・くも膜・軟膜・脳とたくさんの層構造になっています。 頭蓋骨という非常に硬いもので分け隔てられているので、皮膚のできものと脳卒中に直接的な関係はありません。イボやこぶとして触れる病気は、主に頭の皮膚に起こることが多いです。 逆に脳卒中になっても、頭皮にこぶができることもありません。くも膜下出血の原因となる脳動脈瘤も、皮膚の上から触れるものはありません。脳卒中が考えられる症状は、突然起こることが特徴です。 脳の発症部位によりその症状は様々ですが、代表的な脳卒中の症状は、以下のようなものです。 脳卒中の後遺症に対しては、再生医療による機能回復を目指す治療法も研究されています。 上記に当てはまる方や脳卒中について不安な方は、LINEで限定配信中の脳卒中に対する症例についてご確認ください。 ▼再生医療の情報を無料で配信中! >>公式LINEはこちら 【注意!】頭の「こぶ」で受診したほうが良いケース こぶや、しこりが赤く腫れて痛い場合、膿が出てくる場合は感染症の可能性があります。切開や抗菌薬を投与したほうが速やかに治る可能性があるため、数日待っても良くならない場合は受診をおすすめします。 こぶやしこりが大きくなっていたり、数が増えたりする場合は悪性腫瘍を考えなければなりません。早めの受診をしましょう。 また、頭をぶつけた際にできたこぶが、どんどん大きくなっている、意識の状態が悪くなっている、話しづらさや手足の動きづらさが出てきたりするなどの場合は、早急に受診をするようにしましょう。 頭の「こぶ」についてよくある質問 頭にできるコブについて患者様から、よく頂く質問から抜粋して記載します。 小さな時からある頭の「こぶ」は、どうしたらよいですか? 幼少期から長期間ある場合は、重篤な病気である可能性はそこまで高くはないでしょう。見た目として気になる場合、赤みや痛みなど新しい症状がでた場合、大きくなる場合は受診するようにしましょう。 頭の「こぶ」は何科を受診したら良いですか? 皮膚科は形成外科を受診するのが良いでしょう。 頭のこぶやしこりが気になるのなら、皮膚科もしくは形成外科を受診しましょう。頭をひどくぶつけて、皮下血腫(たんこぶ)ができた際には、脳外科を受診するのが良いでしょう。 受診する際は、いつ頃からできているか、できものに心当たりはあるか、痛みはどうか、他に症状がないかを言えるようにすると、正確な診断に繋がりやすいです。 頭の「こぶ」に痒みがある場合どうしたら良いですか? まずは頭を清潔にしましょう。シャンプーや整髪料を変えたなどがあれば、一時的に使わずに様子を見るのがおすすめです。 かゆみがひどくて掻きむしってしまう場合は、皮膚科などを受診するとよいでしょう。 まとめ|頭のできもの(こぶ)に少しでも異常を感じたら早急に受診をしよう! 頭の「こぶ」は自分では見えない部分なのでより不安にも感じやすいと思います。 「こぶ」の原因は、皮下血腫、感染症、皮膚炎、腫瘍などさまざまな原因が考えられます。一般的には良性のものが多いのですが、痛みや腫れがひどい場合や、悪性腫瘍が疑われる場合は、早めの受診をお考え下さい。 尚、頭皮の「こぶ」と脳卒中との関係はありませんし、頭のこぶが脳卒中の前兆というわけでもありません。脳卒中の症状は突然起こることが特徴的であり、言葉が出づらい、手足の動きが鈍くなるなどの症状があります。 頭に「こぶ」ができた際は、症状や変化に注意し、必要に応じて早めに医師の診断を受けることが重要です。 特に痛みや膿がある場合、大きくなっている場合、数が増えている場合は、感染症や悪性腫瘍の可能性があるので、お近くの皮膚科や形成外科、脳外科など、早急に受診をしたほうが良いでしょう。 また、もしも緊急性が高いと判断される状態で近くにすぐ相談できる先がない場合は、当クリニックでもご相談を承っています。 ▼メール相談も受け付けております >>公式LINEで確認する
2023.04.17 -
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頭痛はありふれた症状であるものの、同時に吐き気を伴って悩んでいる方もいるのではないでしょうか。 頭痛といってもさまざまなタイプがあり、とくに同時に吐き気の症状が現れるケースには注意が必要です。 この記事では、吐き気を伴う頭痛にはどのような疾患があるのか、どのように対処すべきかをご紹介します。危険な頭痛とそうでない頭痛を知ることで、今の状態にあわせた対策がとれるようになるでしょう。 頭痛と吐き気があるときに注意すべき症状【該当する場合はすぐに受診を】 頭痛にはいくつかの種類があり、大きく「一次性頭痛」と「二次性頭痛」の2つに分類できます。一次性頭頭痛は、原因となる疾患が特定できない種類の頭痛です。 一方で、二次性頭痛は原因の疾患が特定できる頭痛のことです。 頭痛に加えて吐き気がある場合、二次性頭痛の可能性があり、そのほかにも以下のような特徴があります。 このような症状や状態に心当たりがある場合、脳卒中の発症リスクもあるため、医療機関への受診をおすすめします。 頭痛には「吐き気を伴う怖い頭痛」と「怖くない頭痛」がある 頭痛には、吐き気を伴う怖いものと怖くないものがあります。一次性と二次性に当てはまる頭痛の詳細について、以下の表にまとめました。 このように、一次性頭痛は厄介な種類が多いものの、二次性頭痛と比べると命に関わることは少ないといえます。とくに多くの方が経験する頭痛は一次性の緊張型頭痛であり、この場合はそこまで心配する必要はありません。 吐き気を伴う怖い頭痛の種類 吐き気を伴う怖い頭痛としては、おもに以下の3つがあげられます。 脳卒中 髄膜炎 片頭痛 ここでは、それぞれの詳細について解説します。 脳卒中 脳卒中とは、脳の血管が破れたり詰まったりすることで起こる疾患の総称です。具体的には、以下の3つに分類されています。 脳梗塞 脳出血 くも膜下出血 脳卒中による頭痛は吐き気を伴うことが多く、脳出血や脳梗塞の場合は、そのほかにも以下のような症状を合併するケースもあります。 意識障害 ろれつの悪さ 視野の狭窄 ふらつき めまい くも膜下出血の場合は突然発症し、今までに経験したことがない強い頭痛が現れるのが特徴です。このような症状がある場合は、すぐに病院を受診しましょう。 脳卒中の前兆について知りたい方は、以下の記事で詳しく解説しています。興味がある方はぜひこちらもご覧ください。 髄膜炎 髄膜炎は、脳や神経を包む「髄膜」という膜に炎症が起きたものです。おもな原因は細菌やウイルスなどですが、がんや薬剤によって発症するケースもあります。 以下のような症状のほか、「髄膜刺激症状」という首を前に曲げると現れる痛みが特徴的です。 頭痛 嘔吐 発熱 下痢 このような症状から、風邪と間違われることも珍しくありません。髄膜炎は子どもでも起こることがあり、頭痛や嘔吐がみられる場合はすぐに医療機関を受診して検査を受けてください。 片頭痛 吐き気を伴う一次性頭痛として割合が多いのが、片頭痛です。片頭痛は20〜40代の女性に多く発症し、こめかみから側頭部にかけてズキズキと脈打つような頭痛が生じます。 また、頭痛が起きる前には閃輝暗点(せんきあんてん)という、視野にギザギザした光がちらつく前兆が現れる場合もあります。 片頭痛を発症した際は光や音、においなどが過敏になる場合があるため、暗く静かな場所で安静にすると良いでしょう。血管が広がって血行がよくなると症状が悪化する恐れがあるので、以下のような行動はなるべく避けてください。 長風呂をする マッサージを受ける お酒を飲む 片頭痛がひどい場合は、医療機関を受診して症状をやわらげるための薬を処方してもらいましょう。 怖くはないが厄介な頭痛の種類 命に関わるような症状は現れないものの、厄介な頭痛はいくつかあります。ここでは、そのような頭痛についてご紹介します。 緊張型頭痛 緊張型頭痛とは、身体・精神的なストレスによって起こる頭痛のことです。多くの方が経験する頭痛は、基本的にこの種類とされています。 筋肉の凝りや精神的な問題が関係しているとされていますが、明確な原因はわかっていません。頭が締め付けられるような痛みを伴うものの、問題なく仕事や家事を行えるケースが多い傾向にあります。 しかし、症状が慢性化すると日常生活に悪影響が現れる場合があります。 群発頭痛 群発頭痛とは、目の奥や頭の側方に強い頭痛が起こる種類のものです。頭痛が続く時間は約15〜180分とムラがあり、頻度も2日に1回、多い場合は1日に何度も発症することがあります。 一度発症すると、毎日頭痛による発作が繰り返し起こるのも特徴です。激しい痛みのほかにも、充血や眼瞼下垂(まぶたが下がること)などの症状が現れることがあります。 頭痛の予防法・対処法 ここでは、頭痛の予防法や起きた際の対処法について解説します。頭痛による症状の原因や治し方などについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もおすすめです。興味がある方は、ぜひこちらもご覧ください。 医療機関を受診する 頭痛に悩んでいる場合は、まずは医療機関への受診がおすすめです。無視できないような頭痛を放置すると、命に関わる恐れもあります。 なかには頭痛ではなく、別の病気の可能性も考えられます。頭痛は脳卒中や髄膜炎など、脳に関係する病気の症状として現れるケースもあるので、心配な方は脳ドックを受けるのも良いでしょう。 頭痛のパターンを記録する 頭痛のパターンを記録しておくことで、発症のタイミングを把握して対処しやすくなります。頭痛は種類によっては、一定のパターンで起こるものもあります。 たとえば、片頭痛や緊張型頭痛にはパターンがあり、どのタイミングで起こるのかある程度の予測が可能です。頭痛が起きたタイミングを記録しておくことで、いつ薬を服用すべきかがわかるでしょう。 まとめ|吐き気を伴う頭痛は早めの受診を! 頭痛は誰もが経験したことがある一般的な症状で、おもに一次性と二次性の2種類に分かれています。 一次性頭痛は命に関わることは少ないですが、二次性頭痛は種類によっては深刻な状況に陥る可能性があります。とくに吐き気を伴う頭痛は、脳卒中や髄膜炎などの深刻な病気のサインのケースもあるでしょう。 頭痛時に吐き気の症状がある場合は、早めに医師の診察を受けることが重要です。いつもと違う頭痛の症状だと思ったら、医療機関を受診してください。 吐き気を伴う頭痛に関するよくある質問 ここでは、吐き気を伴う頭痛に関するよくある質問についてお答えします。頭痛に関して気になることがあれば、ぜひこちらも参考にしてみてください。 Q. 片頭痛持ちですが、食事で気を付けることはありますか? A. 以下のような食べ物は、片頭痛を誘発する可能性がある「アミン類」を含んでいるため、できるだけ控えたほうが良いとされています。 赤ワイン チョコレート チーズ ピーナッツ 豚肉 また緑茶やコーヒーなどに含まれているカフェインも、摂取しすぎると頭痛を悪化させる原因となるのでこちらも控えましょう。 Q. デスクワークだと頭痛が起こりやすいですか? A. ストレスや長時間のデスクワークは、「緊張型頭痛」を発症する原因とされています。同じ姿勢が長時間続くと、頭や首の筋肉の緊張が高まりやすくなり、頭が締め付けられるような痛みにつながります。 同じ姿勢を避けるために、30分に1回程度は休憩をとるようにしましょう。また、肩や首などをストレッチして、凝り固まった筋肉をほぐすのもおすすめです。
2023.04.10 -
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「頭を打つと危ない場所はある?」 「おでこを打ったけど、放置して良いの?」 「おでこを強打したけど、病院に行った方がいいの?」 そんな不安を感じている方は、今が対処すべきタイミングかもしれません。 日常生活で頭を打つことは誰にでも起こりうることですが、打ちどころや強さによっては、脳に深刻なダメージを与えてしまう可能性もあります。 「たんこぶができただけだから大丈夫」「少し痛いだけだから平気」 などと思って放置してしまうのは、とても危険です。 本記事では、頭を打ったときに注意すべき症状や起こりうる病気について詳しく解説し、「病院に行くべきか迷っている」「どんな治療法があるの?」といった疑問にもお答えします。 さらに「後遺症が心配…」「従来の治療法では不安…」という方のために、 近年注目されている「再生医療」という新たな選択肢についてもご紹介します。 しかし今まさにご不安を感じている場合は、どんな些細なお悩みでもまずはお気軽にお電話でご連絡ください。 当院では頭部外傷後のケア、後遺症へのご相談なども受け付けております。 >>今すぐ電話してみる 頭を打つと危ない場所【おでこ以外も危険】 頭の部位にかかわらず、頭を打つこと自体が危険です。 頭には人間らしさをコントロールするために重要な前頭葉などの脳があるため、打ち方によっては脳に損傷を与えてしまい、危険な状態に陥る場合があります。 たとえば、側頭部(耳の上部分・こめかみの辺り)は、頭蓋骨のなかでも薄い傾向にあり、強く打つと損傷から出血などを起こす可能性があるでしょう。 しかし、頭のどの部位を打つかに関係なく、頭を打ったときに問題のない場所はありません。 自覚できる症状がなかったとしても、脳に影響が出ている場合もあるため、頭を打った段階で早めに医療機関の受診をおすすめいたします。 頭・おでこの危険な打ち方 「強い力がかかって頭・おでこを打った場合」は注意が必要です。 たとえば、以下のような場面があげられます。 【危険な頭の打ち方】 1m以上の高さから転落した 階段で5段以上の高さから落ちた 受け身をとらずに転倒した 交通事故で頭を打った 車の外に放り出された など しかし、上記以外の打ち方でも問題がないわけではなく、その人ごとに判断する必要があります。 とくに高齢者の方は年齢により脳が萎縮する傾向にあり、脳と頭蓋骨の間に隙間ができて頭を打ったときに脳を損傷しやすいリスクがあるでしょう。 また、薬を飲まれている方(とくに血液を固まりにくくする薬剤)は、頭を打った際の出血リスクが高まります。 ほかにも、どのような原因で頭を打ったかも重要です。 気を失って転倒して頭を打った場合 →疾患や不整脈など、失神の原因を探る必要があります。 急に手足の力が抜け、転倒して頭を打った場合 →脳卒中などの可能性もあります。 医療機関を受診したときは「どのように頭・おでこを打ったか」を伝えると良いでしょう。 さらに家族などの目撃者がいれば、より詳細な情報を医師に伝えられて適切に処置を受けやすくなります。 また、頭やおでこを打ったときは、衝撃により「こぶ」ができて不安を感じる方もおられるかもしれません。 こぶが脳に与える影響を知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。 頭・おでこを打ったときに危険な症状 以下のように誰が見ても重症な場合は、救急で受診しましょう。 明らかに意識の状態が悪い 手足の一部が動かない 血が止まらない など 重症に見えない場合でも、以下の症状があるときは、早い段階で医師の診察を受ける必要があります。 【医師に相談すべき状態】 何回も嘔吐する 頭を打った理由に関わる記憶がない けいれんがある 耳や鼻から液体(血も含む)が出てくる 目の周りや耳の後ろが黒くなる など また、子どもや高齢者の方などを始め、症状によっては、周りにうまく伝えられないときもあります。 何かがおかしいと思ったときは、周りや消防救急無線(119番)に助けを求めるなど、すぐに医療機関を受診してみてください。 頭を強く打った場合、後遺症が残る可能性もゼロではありません。 当院の公式LINEでは、脳の損傷による後遺症の改善が期待できる「最新の医療技術」の再生医療に関する情報をご案内しています。 後遺症のリスクに対して再生医療がどのように効果的か知りたい方は、以下からガイドブックを入手してご確認ください。 ▼次世代の再生医療に関する情報を配信中 >>公式LINEはこちら 頭・おでこを打ったときに起きやすい4つの病気 頭・おでこを打ったときに起きる可能性がある病気は、主に「急性期(頭を打ってすぐ)」と「慢性期(頭を打って、しばらく経ってから目立つようになる)」に分けられます。 実際の病気における症状を知るためにも、以下で代表的なものを紹介いたします。 急性硬膜下血腫・急性硬膜外血腫 外傷性くも膜下出血 脳挫傷 高次脳機能障害 急性硬膜下血腫・急性硬膜外血腫 脳と骨の間には、膜が3層(外側から硬膜、くも膜、軟膜)あります。 頭を打った数時間以内に、硬膜と脳の間で出血するものを「急性硬膜下血腫」、骨と硬膜の間で出血するものを「急性硬膜外血腫」といいます。 急性硬膜下血腫は受傷すぐから意識が悪くなる場合が多く、一方で急性硬膜外血腫は受傷しても数時間ほど症状が出ない「意識清明期」があるのが特徴です。 ほかの症状には、手足の麻痺(まひ)、悪心・嘔吐、けいれん、瞳孔の左右差などがあります。いずれもCTで診断でき、重症な場合には緊急で手術を行います。 実際に消費者庁では、高齢者が階段からの転倒により、急性硬膜下血腫になった事例が掲載されていました。 自宅の階段 12 段目から転落した。 頭部及び下腿部から出血。 急性硬膜下血腫で入院。 (事故発生年月:平成30年4月 80歳代男性) 引用:消費者庁|(4)高齢者の転倒・転落事故の事例 外傷性くも膜下出血 「外傷性くも膜下出血」とは、頭を打ったことにより、くも膜と脳の間で出血が広がった状態です。 くも膜下出血の多くは脳動脈瘤(血管の一部が「こぶ」のようにふくらみ、破れやすくなった状態)によるもので、頭を打った場合は区別して外傷性くも膜下出血と呼びます。 基本は入院での経過観察で、脳圧が高くなる場合は投薬や手術などを行います。 以下のように消費者庁では、実際に高齢者が外傷性くも膜下出血になった事例が掲載されていました。 高さ約2mの脚立を使用中、バランスを崩し肩から落下。 外傷性くも膜下出血及び頭蓋骨骨折で入院。 (事故発生年月:平成 28年4月 70歳代男性) 引用:消費者庁|(4)高齢者の転倒・転落事故の事例 脳挫傷 「脳挫傷(のうざしょう)」とは、頭部打撲により、脳そのものが損傷してしまうことです。 頭を打ったときは、打った部分とその反対の部分を損傷する場合があります。損傷された部位により、以下のような症状が表れる可能性があるでしょう。 片麻痺(左右どちらかの手足が動かしにくい) 失語症(言葉が理解できない、言葉を表に出しにくい) 高次脳機能障害 など 重症な場合は意識が悪くなったり、うまく呼吸ができなくなったりします。 呼吸と循環(血圧や脳血流量)、脳圧と体温コントロールを第一に行い、それでも進行する場合は手術も検討します。 高次脳機能障害 頭部外傷では後遺症として、高次脳機能障害を起こす場合があります。 高次脳機能障害における症状の例は、以下のとおりです。 症状の名前 症状の詳細 記憶障害 新しくものを覚えられない 思い出せない など 注意障害 作業や生活の中で集中できなくなる 気が散りやすくなる など 社会的行動障害 自分から何もしようとしない 無関心、社会常識から外れた行為が目立つ 怒りやすい 性的に逸脱する行為 ギャンブルに熱中しすぎる など 遂行機能障害 考えて、判断して、課題を解決するといった 一連の流れができない など 高次脳機能障害は後遺症として残ってしまう場合もあり、こうした脳卒中(脳梗塞、脳出血)の後遺症の場合、発症して一定の期間が過ぎるとリハビリテーション以外に効果のある治療法はありません。 また脳卒中は再発リスクも高く、軽症であっても油断できないため再発防止が非常に大切です。 一方で頭部打撲による後遺症、脳卒中発症後の高次脳機能障害などは、従来の治療法では改善が難しい場合もありますが、現在では「手術を必要としない」再生医療という新たな選択肢が注目を集めています。 当院の公式LINEでは再生医療に関する情報や、脳卒中の改善が認められた症例について詳しく解説していますので、もしもに備えて知識として持っておきましょう。 ▼無料で再生医療に関するガイドブックや情報をお届け! >>公式LINEはこちら まとめ|頭・おでこを打って症状があるなら迷わず受診しよう 頭・おでこを打つことは日常生活でよくありますが、強い力がかかって頭を打ったときや、頭部を損傷するような事故に遭った場合には注意が必要です。 頭・おでこを打った際には、以下のような危険な症状が出ていないか確認しましょう。 【危険な症状の例】 嘔吐が続く 頭を打った理由に関わる記憶がない けいれんがある 耳や鼻から液体(血も含む)が出てくる 目の周りや耳の後ろが黒くなる など 頭・おでこを打った際には、症状や事故の状況をしっかりと把握し「何かがおかしい」と感じた際には、迷わず病院を受診しましょう。 また、頭・おでこを打ってしまったあとに万が一、後遺症が残ってしまった場合でも諦める必要はありません。 リペアセルクリニックでは、再生医療によって失われた機能の回復を目指すことができます。 当クリニックの公式LINEにて簡易的なオンライン診断も実施しておりますので、ご自身の症状に関してお悩みの方はお気軽にご相談ください ▼無料で再生医療のガイドブックもプレゼント中 >>公式LINEをみてみる 頭を打ったときによくある質問 頭を打ったときによくある質問をまとめています。 Q.頭・おでこを強く打ちましたが、どのようなときに受診したら良いですか? A.以下の症状がある場合は、医療機関を受診しましょう。 意識が不明瞭 手足の麻痺 嘔吐 転倒の記憶がない けいれん など とくに高齢者や基礎疾患のある方を始め、血液を固まりにくくする薬を飲んでいる場合は、病気のリスクを避けるためにも受診をおすすめいたします。 症状がない場合でも、何かしらの病気が隠れている可能性もあるため、できる限り自己判断せずに医療機関で診察を受けておくと良いでしょう。 Q.何科を受診すれば良いですか?その際の注意点は? A.頭・おでこを打ったときは、脳神経外科や脳神経内科の受診を検討しましょう。 また、顔面などを打ったときは、ほかの部分で問題がないかを検査するために眼科や耳鼻咽喉科、歯科などを並行して受診するのも良いかもしれません。 医療機関を受診する際は「どのようにして頭・おでこを打ったのか」を伝え、目撃者がいるときは、周りから様子を説明してもらう方法がおすすめです。 普段飲んでいる薬があれば、忘れずに医師へお伝えください。
2023.03.31 -
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結論から述べると、水頭症そのものが直接寿命に影響する可能性は低いとされています。 ただし、くも膜下出血や頭部外傷といった他の病気が原因となって水頭症を発症した場合、大元の病気が原因で寿命が短くなる場合があります。 本記事では、水頭症の寿命や後遺症について解説します。治療方法も紹介しているので、水頭症を発症した先のことを詳しく知りたい方は、参考にしてみてください。 水頭症の寿命 手術で頭にたまった水を排出すれば、水頭症は改善できる病気です。そのため、水頭症が直接寿命に影響する可能性は低いと考えられています。 しかし水頭症は、くも膜下出血や頭部外傷といった別の病気に誘発されて発症するケースもあります。この場合、もとの病気が引き金となり、寿命を短くする可能性もあります。 たとえば、水頭症がくも膜下出血によるものだった場合、早期治療が必要不可欠です。くも膜下出血の5年生存率は約55%というデータが出ています。(文献1)治療を後回しにすると、命の危険が及ぶリスクがあるのです。 くも膜下出血の有効な治療法の1つに「再生医療」があります。 これまで一度死んだ脳細胞は戻らないとされてきました。しかし、再生医療は脳細胞を復活させ、くも膜下出血を含む脳卒中の後遺症を改善できることがわかってきたのです。 詳しい治療法や効果が知りたい方は、再生医療専門の『リペアセルクリニック』にお気軽にお問い合わせください。 水頭症とは 水頭症とは、頭に水がたまり脳を圧迫する病気です。 人間の脳は、頭蓋骨の中で脳脊髄液という水に浮いています。脳の内部にも、脳室という空間があり、こちらにも脳脊髄液が流れています。この脳脊髄液は、脳を外部から守ったり、栄養やホルモンを運搬したり、脳の老廃物を除去したりする役割を担っています。脳脊髄液は常に入れ替わっており、毎日500 ml分が新しく作られ、同じ分だけ吸収されています。 正常な状態では、脳脊髄液は、脳の周りや脳室を循環しており、その循環量は150 mlと言われています。なんらかの原因でこの流れが悪くなり、脳脊髄液が多量にたまってしまうことによって「水頭症」を発症します。 水頭症の種類 水頭症のタイプとして「非交通性」と「交通性」があります。 【非交通性水頭症】 子どもに起こりやすく、脳脊髄液の流れの中で、どこかが通行止めになっているイメージです。一部でせき止められることにより、たまった脳脊髄液が脳を圧迫します。数は多くありませんが、成人でも脳腫瘍などで起こる場合もあります。 【交通性水頭症】 高齢者が発症しやすい水頭症です。流れ経路に問題はないのですが、脳脊髄液が吸収されにくくなり、脳脊髄液の循環量が多くなってしまう状態です。 交通性水頭症の場合、徐々に進行するため、脳圧とよばれる頭蓋骨の中の圧は正常に保たれていることが多く、別名「正常圧水頭症」ともいいます。正常圧水頭症には、続発性と特発性があり、その違いは以下の通りです。 正常圧水頭症 原因 発症時期 続発性 くも膜下出血、頭部外傷、髄膜炎などに誘発されて発症 左記疾患の数週〜数カ月後 特発性 発症原因は不明 60~70代の高齢者 くも膜下出血は、8.9〜48%の割合で正常圧水頭症を発症すると言われています。(文献2)そのため、急性期が落ち着いたあとも看護する人は患者さんの様子を注意深く見ていく必要があるでしょう。 以下の記事では、高齢者の認知症と関わりの深い「特発性正常圧水頭症」について解説しています。手術で治せる認知症の種類を知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。 水頭症の症状 先述のとおり、水頭症にはさまざまな種類があります。たとえば、高齢者に多い「特発性正常圧水頭症」の代表的な症状は以下の3つです。 歩行障害 認知障害 排尿障害 これらは、数カ月から数年単位でゆっくりと進行します。そのため老化の症状と間違えられやすく、長期間放置されている場合もあります。 症状が進むと寝たきりになってしまう場合もあるため、早期に変化に気付いて検査をおこなうのが大切です。 水頭症の治療法 水頭症は薬で治せるものではありません。基本的には手術療法が必要となります。 具体的には、チューブを入れて頭にたまった余分な脳脊髄液をおなかへ流す「シャント術」がおこなわれます。 一般的には、頭と腹腔をつなぐチューブを体の中に挿入します(V-Pシャント)。また、脳脊髄液は、背骨の神経の周りにも流れており、そこから腹腔へチューブをつなぐ方法もあります(L-Pシャント)。これらの手術は、脳脊髄液の出口を作って、症状を改善させるのが目的です。 水頭症の原因となったくも膜下出血の治療には「再生医療」が有効です。 再生医療は人間の自然治癒力を活用した最新の医療技術で、身体機能(後遺症)の回復や脳卒中における再発予防の効果が期待できます。 具体的な治療方法が気になる方は、再生医療専門の『リペアセルクリニック』にお気軽にお問い合わせください。 水頭症の後遺症 先述した3大症状(歩行障害・認知障害・排尿障害)は、手術をすれば必ず完治する保証はありません。以下のように3大症状の改善率を示す調査結果も出ています。(文献3) ・歩行障害:80〜90% ・認知障害:30〜 80% ・排尿障害:20 〜80% 3大症状の中では、歩行障害の改善率がもっとも良好とされています。ただし、どの症状も大幅な改善は期待できるものの、筋肉の衰えや老化により症状が残る可能性もあります。 また、続発性正常圧水頭症の場合、水頭症を誘発した原因疾患によってその後が左右されます。たとえば、くも膜下出血は運動障害や感覚障害といった後遺症を引き起こしうる病気です。水頭症は改善できても、原因疾患の後遺症が出るケースは考えられます。 病気の早期発見により、後遺症の重症化を防げる場合もあるので、気になる症状を覚えたら早めに病院を受診しましょう。 まとめ|水頭症で適切な治療をおこなって健康寿命を伸ばそう 水頭症は直接寿命に影響しないとされており、手術で頭にたまった水の出口を作れば、症状改善が可能な病気です。 手術で歩行障害、認知障害といった症状が改善されれば生活しやすくなるはずです。術後は適度な運動や身体に良い食べ物を摂取するなどして健康寿命を伸ばす生活を心がけましょう。 くも膜下出血に誘発されて水頭症を発症した場合は「再生医療」の治療も検討してみてください。 再生医療は人間の自然治癒力を活用した最先端の医療技術です。幹細胞の修復力を利用して、損傷した脳細胞の機能回復を促進します。 くも膜下出血は再生医療の治療対象なので、具体的な治療法や効果が知りたい方は再生医療専門の『リペアセルクリニック』にお気軽にお問い合わせください。 水頭症に関するよくある質問 最後に水頭症に関するよくある質問と回答をまとめます。 水頭症を疑った場合どんな検査をしますか? まずは、CTなどの画像検査をおこない、脳脊髄液がたまって脳室が拡大しているかどうかを確認します。その上で、水頭症が疑わしい場合にはタップテストをおこないます。 タップテストとは、実際に頭にたまった脳脊髄液を、一時的に抜くことで症状が改善するかを確認するテストです。このテストは、短期間の入院が必要です。麻酔の注射をし、背中に針を刺して脳脊髄液を抜き取ります。 タップテストで症状が改善した場合、シャント手術に進みます。 手術は急いで受けた方が良いでしょうか。 正常圧水頭症はゆっくりと進行するため、診断後は手術を受けるかどうか、しっかりと検討する時間はあります。 実際に診断後すぐに手術を受けた患者と3カ月後に手術を受けた患者では、症状改善に大きな差がなかったという研究もあります。(文献4) ただし、歩行障害による筋力低下が進むと、手術後の回復が思わしくない場合もあるので、水頭症と診断されたらできるだけ早く治療方針の選択をおこなうのが大切です。 シャント手術をした後は、CTやMRIなどを撮っても大丈夫でしょうか 基本的には問題ありません。経過が問題なくても、手術後の脳脊髄液の状態を見るために、定期的に外来で画像を確認する必要があります。 【参考文献】 文献1:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jstroke/32/6/32_6_572/_article/-char/ja/ 文献2:https://www.jstage.jst.go.jp/article/scs/45/1/45_14/_pdf 文献3:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jcns/16/5/16_KJ00004580126/_pdf 文献4:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25934242/
2023.03.22 -
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水頭症によって認知症が現れた場合、その症状が治るのか知りたい方はいませんか。加齢にともなって発症しやすくなる認知症の原因の1つとして、「特発性正常圧水頭症」があげられます。 水頭症による認知症の場合、手術によって改善する可能性があります。水頭症は認知機能以外にもさまざまな症状が現れるため、早期からの治療が重要です。 この記事では、水頭症による症状や治療によって認知症が治るのかについてご紹介します。病気に対する知識を深めることで、適切な治療を行うきっかけになるでしょう。 高齢者の認知症に多い「特発性正常圧水頭症」とは? 「特発性正常圧水頭症」とは、頭蓋内に脳脊髄液(脳梗塞を包んでいる液体)が過剰に溜まり、脳が圧迫された状態のことです。脳脊髄液は、脳室(脳内の空間のこと)で毎日一定の量が作られ、脳と脊髄の周囲を循環しています。しかし、なんらかの原因でこの循環に異常が生じると水頭症が発生します。 水頭症には3つのタイプがあり、もっとも多いとされているのが特発性正常圧水頭症です。 明確な原因はわかっていませんが、おもに高齢者に多く発症するとされています。そのほかにも、くも膜下出血や髄膜炎などを発症した後に生じる二次性正常圧水頭症、遺伝的要因が原因とされている家族性正常圧水頭症があります。これらは特発性正常圧水頭症と比較すると、発症頻度は極めてまれです。 水頭症の症状や治療法については、以下の記事でも詳しく解説しています。興味がある方は、ぜひこちらもご覧ください。 水頭症の症状 特発性正常圧水頭症を発症すると、脳の前頭葉(前側の部分)が広範囲に障害され、以下の3つの症状が現れることがあります。 歩行障害 排尿障害 認知障害アイキャッチ画像を削除 それぞれどのような症状なのかについて、以下の表にまとめました。 水頭症の3症状 特徴 歩行障害 開脚歩行(足が開き気味で歩く) 小刻み歩行(小股でよちよち歩く) すり足歩行(膝を上げずに歩く) 不安定な歩行(方向転換の時にふらつきやすい) 歩き出しにくい 突進現象(歩き出すとうまく止まれない) 排尿障害 頻尿になる、尿意を感じにくくなる 症状が進行すると尿意を感じやすくなり、我慢ができず失禁しやすくなる 認知障害 物忘れや理解力の低下が現れる ぼーっとするような時間が多くなる 特発性正常圧水頭症は、これらのうち歩行障害が初期症状で現れることが多いとされています。歩行障害に加えて、排尿障害や認知障害が生じた場合は特発性正常圧水頭症の可能性が高いため、その際は病院を受診しましょう。 高齢者の水頭症は手術をしないとどうなるのか 高齢者の水頭症の場合、手術しないと症状が次第に悪化する恐れがあります。特発正常圧水頭症の症状である歩行障害が進むと、転倒する機会が増えて骨折や寝たきりなどに進行する可能性もあります。 さらに排尿障害や認知症なども進行すると、自立した生活が難しくなり、介護が必要になる場合もあるでしょう。このように、水頭症を放置するのは非常に危険なため、早期からの手術が推奨されます。 水頭症による高齢者の認知症は手術で治るのか 水頭症による高齢者の認知症は、手術によって改善が期待できます。実際に、手術によって歩行障害がみられる方の8〜9割、排尿障害や認知障害のある方の5〜7割で改善がみられたとされています。 しかし、特発性正常圧水頭症と正確に診断されて治療に至るケースは少ないのが現状です。早期発見、治療により生活の質が改善する可能性は十分にあるので、疑わしい症状がある場合は受診をおすすめします。 水頭症の検査・治療法 水頭症では、どのような検査や治療が行われるのでしょうか。ここでは、実際に病院へ受診した際に行われる検査・治療法についてご紹介します。 水頭症の検査 特発性正常圧水頭症では、まず症状の程度をチェックするために身体診察が行われます。その後、MRIやCTによる脳の画像検査が行われ、特発性正常圧水頭症の疑いが濃厚になった時点で「タップテスト」が行われます。 タップテストとは、腰椎から脊髄液を30ml程度抜いた後、症状改善がみられるかどうかを確認するテストです。髄液を抜いた後、歩行機能や認知機能が良くなった場合は「水頭症」と診断され、手術(シャント術)がすすめられます。 水頭症の治療法 特発性正常圧水頭症の治療では、脳脊髄液の流れを良くする「髄液シャント術」と呼ばれる手術を行います。これは、カテーテル(管)を体内に埋め込み、過剰に溜まった脳脊髄液を排出する手術法です。 脳脊髄液による脳への圧迫から解放されるため、髄液循環や脳神経機能の改善が期待できます。髄液シャント術の方法には、以下のようなパターンがあります。 VPシャント(脳室-腹腔シャント) VAシャント(脳室-心房シャント) LPシャント(腰椎-腹腔シャント) 上記のうちLPシャントが主流ですが、腰椎の変形などが強い場合には別のパターンで行います。いずれも手術時間はおよそ1時間程度と、脳神経外科のなかでは短い傾向にあります。 水頭症の手術費用【約7万円(3割負担)】 一般的な手術費用の目安としては、3割負担の場合は約7万円です。高額療養費制度を利用すると、自己負担限度額を超えた部分が払い戻されるので、最終的にはさらに費用が少なくなる可能性があります。 【高齢者】水頭症の手術後 多くのケースでは、水頭症を手術して約1週間程度で症状の改善がみられるとされています。どの程度改善がみられるかは、その方の状態によって大きく変わります。改善がどの程度持続するのかについては、明確な基準は決まっていません。 手術で植え込まれたカテーテルは、定期的に詰まったり壊れたりしていないかチェックする必要があります。また、カテーテルの途中には脳脊髄液圧を調節するバルブがついており、体外から設定できるようになっています。シャント圧を下げ過ぎると、頭蓋内圧が低下して低髄圧症候群を起こす恐れがあるので注意が必要です。 カテーテルから抜ける髄液量は生活の仕方や体格の変化によって変わります。CTやMRIによって頭に異常がないかを確認し、適切な髄液量を決める必要があるので、定期的な通院が重要です。 まとめ|高齢者の認知症は手術で治る可能性がある 水頭症は脳脊髄液が過剰になることで発症する病気で、歩行障害や認知症などの症状が現れます。水頭症は、現在のところ手術が唯一の治療法となります。水頭症をそのままにすると症状が進行し、手遅れになるリスクもあるため、早期からの手術が重要です。 ぜひ今回の記事を参考にして、水頭症になった際は早めの対処を心がけましょう。
2023.03.17 -
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頭の右側が痛かったり、ギューっと締め付けられるような頭痛で悩んでいませんか。 このようなつらい頭痛を早く治したいと思う方が多いでしょう。 頭痛が一瞬で改善する方法はありませんが、セルフケア(ツボ押し・鎮痛剤の服用)により一時的に症状を和らげられます。 しかし、中には早急に受診すべき危険な頭痛も存在するため、見極めが大切です。 本記事では、頭が痛いとき、すぐにできる対処法や症状別の正しい対処方法について解説しています。本記事が、皆様のつらい頭痛が改善されるヒントとなれば幸いです。 当院「リペアセルクリニック」では、再生医療による頭痛の治療が可能です。 「メール相談」または「オンラインカウンセリング」にて無料相談を受け付けていますので、気になる方はお気軽にご相談ください。 頭が痛いときの対処法2選【すぐにできる】 頭が痛いときに自宅ですぐに取り組める対処法として次の2つがあります。 ツボ押し 鎮痛剤の服用 つらい頭痛から解放されたい方は、上記の方法を実践してみましょう。逆に頭痛が悪化する場合は、無理に行わないことをおすすめします。 ツボ押し ツボ押しは、時間と場所を選ばずにできる頭が痛いときの対処法です。特別な道具も必要ないため職場や外出先でも実践できるでしょう。 頭痛に効果のあるおすすめのツボは以下の3点です。心地良い強さで押してみてください。 合谷(ごうこく):人差し指と親指の骨が交わる少し上にある、人差し指側でくぼみ 百会(ひゃくえ):頭の頂点より少し後ろにあるくぼみ 天柱(てんちゅう):首後ろの髪の毛の生え際より少し下に指をずらすとくぼみから左右に伸びている2つの筋肉 鎮痛剤の服用 頭痛がつらい場合は、我慢せずに鎮痛剤を服用して様子を見ましょう。手持ちの鎮痛剤や、いつも使っている薬でかまいません。 最寄りの薬局やドラッグストアで購入できる市販の鎮痛剤、以下の3つがあげられます。 イブ(イブプロフェン)(文献1) カロナールA(アセトアミノフェン)(文献2) ロキソニンS(ロキソプロフェン)(文献3) など 市販の鎮痛剤は手軽に購入できる一方で、服用できる人が限定されています。 以下に該当する人は、薬剤師または登録販売者に相談した上で購入しましょう。 15歳未満である 妊娠中である 鎮痛剤でアレルギーや喘息になったことがある 注意していただきたいのが「薬物乱用頭痛」のリスクです。 頻繁に鎮痛剤を服用していると、薬の効果が切れた後に頭痛が再発する可能性もあります。鎮痛剤の服用が月に15回以上ある場合は受診を検討しましょう。(文献4) 【症状別】頭が痛いときの対処法 頭痛は、別の病気からくる「二次性頭痛」とその他の「一次性頭痛」に大きく分けられます。 その中でも多いのが「一次性頭痛」です。 一次性頭痛の中でもさらによく見られる頭痛として以下の3つがあります。 偏頭痛 緊張型頭痛 群発頭痛 それぞれ頭痛の特徴や原因が少しずつ違います。まずは自分の頭痛タイプを理解し、正しい対処法を実践しましょう。 ズキズキと脈打つような偏頭痛には「トリプタン系の頭痛薬」 脈打つようにズキズキする頭痛のタイプは「偏頭痛」の可能性があります。脈打つ頭痛に加え、以下のような症状も一緒にあらわれる可能性があります。 頭痛が起こる前に以下のような前兆が出現する(文献5) 1. きらきらした歯車のようなものが見える 2. チクチク感があり、体や舌にも伝わる 吐き気がする 光や音に対して過敏になる 偏頭痛がつらいときの治療には「トリプタン系」の頭痛薬が有効です。 偏頭痛の原因は脳の周りにある神経と血管の炎症といわれています。 トリプタン系の薬は、炎症が起こっている神経と血管を正常に戻すため、偏頭痛の緩和が期待できるでしょう。(文献6) トリプタンを服用する有効なタイミングは、痛みが始まってすぐや、軽度なときです。偏頭痛に効果が期待できる一方で、服用のタイミングが難しいデメリットがあります。 また、トリプタン系の頭痛薬の服用以外に以下の対処法もおすすめです。 頭痛がつらいタイミングの前後の行動や強さなどを記録する 暗くて静かな場所で横になる 寝る時間と起きる時間を一定にする 偏頭痛がつらい方は、上記のセルフケアも日常に取り入れてみてください。 頭が締め付けられるような緊張性頭痛には「解熱鎮痛剤」 頭の両側がギューっと締め付けられたり、圧迫されたりするような頭痛は「緊張性頭痛」の可能性があります。 緊張型頭痛の多くの原因は、肩や首の凝りです。凝り固まった肩や首回り筋肉が脳や首周辺にある神経を圧迫するため、緊張型頭痛が引き起こされます。(文献4) 緊張型頭痛に対する対処法には、ロキソニンやイブなどの「解熱鎮痛剤」が有効です。 ただし、鎮痛剤に頼りすぎてしまい、頻繁に飲み続けるのはおすすめできません。「緊張型頭痛かもしれない」と思った方は、原因である肩や首の凝りをほぐすことが大切です。 日常的にできる予防策として以下のようなことがあります。 肩と首をほぐすストレッチやマッサージを行う 凝りを感じる肩や首の部分を温める(蒸しタオルの使用や湯船につかるなど) 背筋を伸ばして正しい姿勢を保つ 肩や首のこりと頭痛が気になる方は、上記の方法も実践してみましょう。 目の周り・こめかみが強く痛む群発頭痛には「トリプタン系薬剤や酸素投与」 目の周り、こめかみが強く痛む場合は「群発頭痛」の可能性があります。 かなり強い痛みが発作的に起こり、15分から3時間程度続くのが特徴です。(文献7) 明確な原因は明確になっていませんが、群発頭痛は、脳にある「視床下部」や脳内の血管に異常をきたしているため症状が引き起こされるといわれています。 群発頭痛に効果的な治療は、以下の2つです。(文献4) トリプタン系の注射や飲み薬:偏頭痛と同様、脳周辺の血管や神経の炎症を鎮める効果が期待できる 酸素吸入:トリプタン系頭痛薬が飲めない人にも有用で、場合によっては自宅での使用も可能 上記の治療と合わせて、日常的にできるセルフケアは規則正しい生活を送る、生活習慣の改善(アルコールコールやタバコを控える)などです。 しかし、群発頭痛はセルフケアのみの改善が難しい症状です。頭痛が激しく、痛みが我慢できない場合はすぐに受診しましょう。 首の後ろに激しい痛みがある場合、くも膜下出血の可能性があります。くも膜下出血の頭痛についてはこちらの記事を参考にしてください。 当院「リペアセルクリニック」では、再生医療による頭痛の治療が可能です。「メール相談」または「オンラインカウンセリング」にて無料相談を受け付けていますので、気になる方はお気軽にご相談ください。 そもそも頭痛はなぜ起きる? 頭痛のメカニズムには、脳の近くにある「三叉神経」が深く関わっています。 人間の体には、皮膚や目などさまざまな場所に痛みを感じる「痛覚」があります。とくに頭痛が深く関わる痛覚は、脳を保護している硬膜や皮膚です。 痛覚から三叉神経が頭痛の情報をキャッチして脳に伝えられることで、頭痛のような痛みを自覚します。(文献8) 吐き気を伴う頭痛は、早急な治療が必要な二次性頭痛である可能性もあります。 一次性頭痛と二次性頭痛の見分け方については、以下の記事も参考にしてください。 頭が痛いときに効果的な食べ物・飲み物は栄養素に注目 頭痛に影響する一因として、栄養素があげられます。私たちが普段摂取している飲食物には、頭痛を和らげるものもあれば悪化させてしまうものもあります。 頭痛を改善または悪化させる栄養素や飲食物の一例は、以下のとおりです。 頭痛との関連 栄養素 飲食物の例 改善 ビタミンB2 納豆 鮭 レバー マグネシウム わかめ ひじき ココア 悪化 チラミン チョコレート チーズ コーヒー アルコール ビール ワイン(とくに赤ワイン) ウイスキー 頭痛に悩まれている方は、上記を参考に普段の食生活を見直してみてください。(文献9)(文献10) 今まで経験したことのない激しい頭痛なら早めの受診を 以下に該当する頭痛の場合は重大な病気が隠れている可能性があります。早めに受診しましょう。 突然に(何時何分何秒がはっきり言えるような)最大の痛みとなった頭痛 話しにくさや手足の動かしにくさを伴う頭痛 これまでに経験のない激しい頭痛 意識の低下を伴う頭痛 上記は、脳血管障害のような命の危険がある病気が隠れている可能性のある頭痛です。 脳出血やくも膜下出血などは、血管が破れたり詰まったりして起こる病気のため、頭痛をはじめとする症状が突然生じます。早急に処置が必要なため、すぐに受診しましょう。 危険な二次性頭痛の一因である「もやもや病」や「脳出血」の前兆について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。 まとめ|正しい対処法でつらい頭痛を改善しましょう 頭が痛いときは、頭痛の種類を特定し、正しい対処法を行うことが大切です。自分の頭痛のタイプを把握し、それぞれに合った対処法を試してみてください。 また、頭痛の中には、命に関わる重大な病気が隠れている場合もあるため注意が必要です。判断に困ったら早急に病院の受診を検討しましょう。 本記事が皆様の頭痛の改善に役立てられれば幸いです。 当院「リペアセルクリニック」では、再生医療による頭痛の治療が可能です。メール相談またはオンラインカウンセリングにて無料相談を受け付けていますので、気になる方はお気軽にご相談ください。 頭が痛いときの対処法についてよくある質問 頭痛を一瞬で治す方法はありますか? 頭痛を一瞬で治す方法はありません。 早めに頭痛を落ち着かせたい場合は、鎮痛剤の服用やツボ押しなどすぐにできる対処をしながら横になって休むことをおすすめします。 頭痛が頻繁に起こる場合は、頭痛のタイプにあった対処法の実践や生活習慣を整えて予防に目を向けることが大切です。 頭痛で受診する場合は、何科にいけばいいですか? 危険な病気が疑われる頭痛の場合は、脳神経外科や脳神経内科を受診しましょう。 頭痛の原因が脳の病気が原因であった場合、CTやMRIなどの画像検査や早急な処置をすぐに行えます。 症状が軽い場合や、近くに脳神経外科や脳神経内科がない場合は、通常の内科でも診察を受けられることが多いです。 当院「リペアセルクリニック」では、再生医療による頭痛の治療が可能です。「メール相談」または「オンラインカウンセリング」にて無料相談を受け付けていますので、気になる方はお気軽にご相談ください。 参考文献一覧 (文献1) エスエス製薬株式会社. イブ.独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)2024.10. (文献2) 第一三共ヘルスケア株式会社.カロナールA.独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA).2023.1. (文献3) 第一三共ヘルスケア株式会社.ロキソニンS.独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA).2024.10. (文献4) 「頭痛の診療ガイドライン」作成員会.頭痛の診療ガイドライン2021., 医学書院, 2021年出版,p473 (文献5) 中島健二.片頭痛の診断と治療. 日本内科学会雑誌. 2006, 95, 3,p487-492. (文献6) 竹島多賀夫.片頭痛. 日本内科学会雑誌. 2018, 107, 8,p1486-1493. (文献7) 日本頭痛学会・国際頭痛分類委員会.国際頭痛分類第3版(ICHD-3)日本語版. 2018, p216 (文献8) 端詰勝敬 都田淳. 頭痛. 心身医. 2016, Vol. 56 No. 8, p833-838. (文献9) 文部科学省 科学技術・学術審議会 資源調査分科会.日本食品標準成分表(八訂)増補2023年.文部科学省ホームページ.2023.4. (文献10) 原田大 北村正樹. 食品・嗜好品との相互作用カフェイン・喫煙・ドリンク剤・チアミン含有食品. ファルマシア. 2014, Vol.50 No.7,p679-683
2023.03.10