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「めまいや頭痛が続いている」 「貧血が原因だと思っていたが、血液検査では異常なしだった」 「異常がないのに、なぜめまいや頭痛が続いているのだろう?」 このような不安や疑問をお持ちの方も多いでしょう。原因不明のめまいや頭痛などが続くときには、脳脊髄液減少症の可能性があります。 本記事では脳脊髄液減少症のセルフチェック項目や、病気の概要、治療法について解説します。 症状が続く不安を軽減するために、ぜひ最後までご覧ください。 脳脊髄液減少症のセルフチェック方法 この章では、脳脊髄液減少症のセルフチェック項目を表にまとめました。 セルフチェック項目 詳細 主な症状 頭痛(起立性頭痛) 首の痛み めまい 耳鳴り 見え方の異常 身体のだるさ 疲れやすさ その他の症状 顔の痛みやしびれ 意識障害 症状の現れ方 座ったり起き上がったりしてから3時間以内に症状が出現・悪化しやすい 起立性頭痛とは、立ち上がったときや座っているときなどに強くなる頭痛のことです。 当てはまる項目が多く、過去に病院で「異常なし」と診断された方は、脳脊髄液減少症を発症している可能性があります。 脳脊髄液減少症の症状について詳しく知りたい方は、以下の記事をあわせてご覧ください。 そもそも脳脊髄液減少症とは 脳脊髄液減少症とは、脳脊髄液が常に、もしくは断続的に漏れ出してしまう疾患です。(文献1)脳脊髄液の役割は、脳と脊髄を守ることです。 脳脊髄液が漏れ出て量が減ると、頭痛や首の痛み、めまい、耳鳴り、見え方の異常、体のだるさなど、さまざまな症状が現れます。 脳脊髄液減少症は、以下の2種類に分けられます。 症候性:病気やけがが原因で発症する 特発性:発症の原因が不明である 発症しやすい年齢は40歳前後であり、女性に多い疾患です。 脳脊髄液減少症は現在も研究が進められており、診断基準や治療法は確立されていません。(文献2) 脳脊髄液減少症に症状が似ている疾患 脳脊髄液減少症に症状が似ている疾患としては、以下のようなものがあげられます。(文献2) 慢性頭痛 頸椎症 頚椎椎間板ヘルニア むち打ち症 うつ病 脳脊髄液減少症は正確な診断基準が確立されていないため、別の疾患名で診断されてきたケースも少なくありません。もしくは、異常なしと診断された方も多い状況です。 原因がわからずに症状が続いたため、苦しんできた方も多いことが想定されます。 以下の記事では、脳脊髄液減少症と症状が似ている、むち打ち症について詳しく解説しています。あわせてご覧ください。 脳脊髄液減少症の治療方法【セルフチェック該当者向け】 この章では、セルフチェックにおいて脳脊髄液減少症の可能性が高かった方に向けて、治療方法を詳しく解説します。 保存的治療 保存的治療では、水分補給と安静が必要です。1~2週間程度は、追加摂取1日1000~2000mlの水分を摂り、安静にして過ごしましょう。(文献3)脳脊髄液の減少を止める効果が期待できます。 水分補給に関しては、入院やもしくは通院により、医療機関で点滴を受けるケースもあります。 水分補給時に経口補水液が効果的という説もありますが、科学的な根拠は提示されていません。 ブラッドパッチ ブラッドパッチとは、自分の血液を髄液が漏れ出ている部分に注入する治療法で、平成28年度から保険適用されました。 注入量は漏れ出ている部分によって異なります。腰椎(腰の背骨)で20〜40ml、胸椎(胸の背骨)で15~20ml、頚椎(首の背骨)で10~15mlです。 ブラッドパッチ治療後は1週間程度の安静が望ましく、同じ場所に再度治療する場合は、3か月以上の経過観察期間を設けることが望ましいとされています。(文献1) 硬膜外生理食塩水注入療法 腰椎からカテーテルを挿入して、生理食塩水を48~72時間持続的に注入する治療法で、注入のペースは1時間につき20ml程度です。(文献2) 生理食塩水のみ注入する方法に加えて、ブラッドパッチのときに、生理食塩水を35〜50ml程度注入する方法もあります。 セルフチェックで脳脊髄液減少症を疑う際は医療機関を受診しよう セルフチェックで当てはまる症状が多かった方や、症状があるにもかかわらず、異常なし、もしくは原因不明と診断された方は脳脊髄液減少症の可能性があります。 脳脊髄液減少症は、研究段階の疾患であるため、診断・治療できる医療機関が限られていますが、出来る限り早い受診をおすすめします。 お住まいの都道府県庁ホームページ内に、脳脊髄液減少症に関する情報が記載されていることも多いため、受診を検討される方は、検索してみましょう。 リペアセルクリニックでは、メール相談やオンラインカウンセリングを実施しています。脳脊髄液減少症と思われる症状でお悩みの方は、お気軽にお問い合わせください。 \まずは当院にお問い合わせください/ 脳脊髄液減少症に関するよくある質問 脳脊髄液減少症は何科を受診すると良いでしょうか? 脳脊髄液減少症に対応している主な診療科は、以下のとおりです。 脳神経外科 脳神経内科 神経内科 整形外科 麻酔科 ただし、「治療まで可能」、「相談・検査のみ」など医療機関によって対応が異なります。治療においても、ブラッドパッチ対応可能なところと、不可能なところにわかれます。 多くの都道府県ホームページでは、脳脊髄液減少症の医療機関に関する情報を公開しているので、検索してみましょう。 脳脊髄液減少症と起立性調節障害の違いは何ですか? 起立性調節障害とは、交感神経や副交感神経のバランスの乱れによりさまざまな症状が起こる疾患で、小学校高学年から高校生の方に多く見られます。(文献4) めまいや頭痛、立ちくらみといった症状は脳脊髄液減少症と共通していますが、脳脊髄液減少症の原因は、文字どおり脳脊髄液の減少です。そのため両者は、原因や治療法に違いがあります。 脳脊髄液減少症は難病指定されていますか? 2025年(令和7年)4月1日の時点で、国の指定難病は348種類存在しますが、脳脊髄液減少症は含まれていません。(文献5) 脳脊髄液減少症に関しては、2007年度(平成19年度)から厚生労働科学研究費補助金、2015年度(平成27年度)からは日本医療研究開発機構(AMED)において、研究が実施されています。(文献6) 脳脊髄液減少症は、さらなる研究および難病指定が求められる疾患といえるでしょう。 参考文献 (文献1) 脳脊髄液減少症研究会ガイドライン作成委員会「脳脊髄液減少症ガイドライン2007」2007年 http://www.npo-aswp.org/data/2007-0330.pdf (最終アクセス:2025年4月18日) (文献2) 松本英之,宇川 義一.「脳脊髄液減少症」『日本内科学会雑誌』100(4), pp.1076-1083, 2011年 https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/100/4/100_1076/_pdf (最終アクセス:2025年4月18日) (文献3) 兵庫県神河町「脳脊髄液減少症をご存知ですか?」https://www.town.kamikawa.hyogo.jp/cmsfiles/contents/0000000/507/nouekizui.pdf (最終アクセス:2025年4月18日) (文献4) 一般社団法人 起立性調節障害改善協会「脳脊髄液減少症と起立性調節障害の違いを解説-どちらに該当するかセルフチェック」一般社団法人 起立性調節障害改善協会ホームページ, 2024年2月25日 https://odod.or.jp/kiritsusei-tohaod-6279/ (最終アクセス:2025年4月18日) (文献5) 厚生労働省「指定難病の概要、診断基準等、臨床調査個人票(告示番号1~348)※令和7年4月1日より適用」厚生労働省ホームページ https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_53881.html (最終アクセス:2025年4月18日) (文献6) 厚生労働省「脳脊髄液減少症について」厚生労働省ホームページhttps://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/nanbyo/100402-1.html (最終アクセス:2025年4月18日)
2025.04.30 -
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「頭痛と吐き気が同時に現れてつらい」「医療機関を受診すべきか悩む」 繰り返す吐き気を伴うつらい頭痛に対して、治し方がわからず悩んでいる方もいるでしょう。 吐き気を伴う頭痛は風邪やストレスだけが原因ではなく、脳卒中や脳腫瘍など、命に関わる疾患が潜んでいる可能性も少なくありません。 本記事では、吐き気を伴う頭痛が起きた際の治し方を頭痛のタイプ別に詳しく解説します。医療機関を受診すべき目安と予防法も紹介するので、参考にしてください。 また、当院リペアセルクリニックでは、無料の電話相談もご利用いただけます。 【タイプ別】吐き気を伴う頭痛 吐き気を伴う頭痛は、原因によって「一次性頭痛」と「二次性頭痛」に分類されます。各頭痛の原因や詳細は、以下のとおりです。 タイプ 原因 詳細 一次性頭痛 ・ストレス ・生活習慣 ・片頭痛(文献1) ・緊張型頭痛(文献2) ・群発(ぐんぱつ)頭痛 二次性頭痛(文献3) ・疾患 ・脳卒中 ・脳腫瘍 ・髄膜炎など 一次性頭痛とは、CTやMRI検査で脳に異常が見つからない頭痛で、ストレスや生活習慣が引き金となり、慢性的に痛みを繰り返す特徴があります。 一方、二次性頭痛はなんらかの疾患が背景にあって起こる頭痛を指します。脳卒中や脳腫瘍といった、命に関わる疾患のサインである可能性も否定できません。「いつもの頭痛と違う」と感じたら、医療機関への相談をおすすめします。 当院(リペアセルクリニック)では、無料の電話相談を実施しておりますので、自身の症状に不安を感じた場合はすぐにご相談ください。 その他の対処法については、こちらの記事で解説していますので、ぜひ参考にしてください。 リペアセルクリニックは「脳卒中」に特化した再生医療専門クリニックです。手術・入院をしない新たな治療【再生医療】を提供しております。 【タイプ別】自宅でできる頭痛と吐き気の治し方 頭痛と吐き気は、原因となる頭痛のタイプによって対処法が異なります。自分の症状に合わない方法を選ぶと、かえって痛みを悪化させてしまう可能性も少なくありません。 ここでは、自宅でも実践できる具体的な治し方を解説します。まずは自分の頭痛タイプに合ったケアを取り入れ、つらい症状を和らげましょう。 ただし、これらの方法を試しても症状が改善しない、あるいは悪化する場合は、自己判断せずに医療機関を受診してください。 【緊張型頭痛】温かいタオルで首や肩を温める 肩や首の筋肉の緊張が原因で起こる緊張型頭痛の場合、温かいタオルで首や肩を温めるのが効果的です。温められると血行が促進され、筋肉の緊張が和らぐため、痛みの軽減が期待できます。 吐き気も、同様の原因で起こる場合があるため、温めると症状が改善される可能性があります。 首や肩を温めるには、以下の方法がおすすめです。 蒸しタオルを使用する 40~42度くらいのぬるめのお湯に15~20分程度浸かる 入浴して全身を温めるのもおすすめですが、時間がない場合は蒸しタオルが便利です。濡らしたタオルを電子レンジで1分ほど温めた蒸しタオルを数分当てるだけでも効果がみられます。 【緊張型頭痛】カフェインを控える カフェインは過剰に摂取すると自律神経が刺激され、筋肉の緊張を招いて頭痛を悪化させるケースがあります。 また、カフェインには利尿作用があるため、体内の水分が失われ脱水症状を引き起こす可能性があるのも事実です。 仕事中の眠気覚ましにコーヒーやエナジードリンクを飲んでいる方は、摂取量を見直してみましょう。とくに、夕方以降のカフェイン摂取は睡眠の質を低下させ、翌日の疲労や頭痛につながるため注意が必要です。 デカフェやハーブティーなど、体に優しい飲み物へ切り替えるようにし、日常的な摂取を控えるだけで、慢性的な不調が改善するケースも少なくありません。 【片頭痛】冷却シートで頭を冷やす ズキズキと脈打つ片頭痛は、脳の血管が急激に拡張して炎症が起きている状態であるため、患部を冷却シートで冷やすのが効果的です。 冷却シートや氷枕、保冷剤をタオルで巻き、こめかみや首筋に当ててください。冷気によって拡張した血管が収縮し、炎症の広がりを抑えられます。 ただし、冷やしすぎは逆効果になる場合もあるため、15〜20分を目安に使用しましょう。入浴やマッサージは血流を促進し、痛みを増幅させるので避けてください。 【片頭痛】水分を十分に摂る 片頭痛と吐き気は、軽度の脱水が引き金となるケースもあります。脱水状態は血液の循環を悪くし、頭痛を誘発・悪化させる要因となります。 とくに、吐き気がある際は水分が失われやすいため、常温の水や経口補水液を少しずつ飲みましょう。一度に大量に飲むと胃を刺激してしまうため、一口ずつゆっくり含むのがポイントです。 カフェインを含まない麦茶や白湯も体に優しく、水分不足による不調を防ぐ助けになります。冷たい飲み物は、胃腸を刺激し、吐き気を悪化させる可能性がありますので、避けてください。 【群発頭痛】刺激物を避ける 「群発頭痛」は、ある期間に集中して激しい痛みが起こるのが特徴です。この時期は、強い光や音、においなどの刺激が発作の引き金となるため避けるようにしてください。 たとえば、以下のような工夫が効果的です。 明るい場所にいる際は、暗い場所に移動したり、目を閉じたりする 大きな音がする場所にいる際は、耳栓や静かな場所に移動する 香辛料の効いた食べ物やアルコールなどは避ける 香りの強い香水や柔軟剤の使用を避ける 発作が起こりやすい時期は、普段の何気ない行動が頭痛の引き金になるため、注意しましょう。 【共通】市販薬(鎮痛薬)を服用する 頭痛と吐き気がつらい場合、市販の鎮痛薬を使用する方法も効果的です。アセトアミノフェンやイブプロフェンなど自分の体質に合う市販薬を常備しておくと良いでしょう。 痛みがピークに達してからでは、薬の効果が十分に発揮されないケースがあります。「痛くなりそう」と感じた段階で鎮痛薬を服用するのが、つらい時間を短くするポイントです。 鎮痛薬を服用する際には、用法・用量の厳守が重要です。用量や用法を守らない使用は、薬物乱用頭痛を招く恐れがあります。 頻繁に服用している場合や効き目を感じない場合は、自己判断を続けず医療機関への相談が必要です。 また、持病がある方や他の薬を服用している方は、医師や薬剤師に相談の上、市販薬との飲み合わせを確認しましょう。 【共通】静かな場所で休息する 頭痛や吐き気がある場合は、光や音、匂いといった外部からの刺激が脳への大きな負担となります。無理をして活動を続けず、できるだけ静かで薄暗い部屋へ移動して休息をとりましょう。 横になれる環境であれば、ベルトや衣服など体を締め付けるものを緩め、リラックスできる姿勢を保ちます。そのまま短時間の睡眠をとるか、目を閉じて休むだけでも症状の緩和に効果的です。 また、脳を休ませると過敏になった神経が鎮まり、症状の回復が早まります。パソコンやスマートフォンの使用を控え、目を閉じて安静に過ごしてください。 吐き気が伴う頭痛で受診すべき目安 吐き気を伴う頭痛は、よくある不調に見えても重大な病気が隠れている場合があります。自己判断で様子を見るか迷った際は「緊急性が高い症状」と「受診を検討すべき目安」を知っておくことが重要です。 早期に医療機関を受診できれば、重症化の回避が期待できます。ここでは、受診の判断に役立つポイントを整理するので、参考にしてください。 緊急度の高い症状 突然経験したことのない激しい頭痛が起き、吐き気や嘔吐を伴う場合は注意が必要です。以下の症状が現れた場合は、重大な病気が関与している可能性もあるため、ためらわず救急車を呼ぶか、すぐに病院へ向かってください。 意識障害:呼びかけに反応が鈍い、意識がもうろうとする 呂律が回らない、言葉が出てこない 手足のしびれや麻痺 激しい嘔吐 高熱 けいれん 首の痛みやこわばり 突発的な激しい頭痛(今まで経験したことのないような痛み) 「バットで殴られたような」突然の強い頭痛や、手足のしびれ、呂律が回らないなどの症状は、くも膜下出血や脳卒中の代表的なサインです。 また、高熱を伴う場合や、意識が朦朧(もうろう)としたり、激しい嘔吐を繰り返したりする際も同様です。 「大げさかもしれない」とためらわず、すぐに救急外来への受診や救急要請を行ってください。迅速な行動が、あなた自身の命と予後を守ることにつながります。 受診の目安 緊急性の高い症状がなくても、以下の項目に当てはまる場合は、医療機関への受診がおすすめです。 頭痛が慢性的に続いている 吐き気が慢性的に続いている 市販薬を服用しても症状が改善しない 日常生活に支障が出ている 不安が強い 緊急性が低く見えても、頭痛と吐き気が1週間以上続いたり、頻度が増えたりしている場合は医療機関へ相談しましょう。 市販薬が効かない、以前より痛みが強くなった、生理周期や気圧変化と無関係に起こるといった変化も受診のサインです。日常生活に支障が出ている場合は、早めに受診してください。 受診する診療科 頭痛と吐き気が主症状の場合、まずは「脳神経外科」や「脳神経内科」を受診するのが一般的です。原因がはっきりしない場合でも、MRIやCTなどの画像検査を行い、脳に異常がないかを詳しく調べられます。 また、目の奥が痛むなら眼科、鼻詰まりを感じるなら耳鼻咽喉科など、併発している症状に合わせた診療科の受診が必要なケースもあります。 近くに専門科がない場合は、まず内科を受診しても問題ありません。症状に応じて適切な診療科を紹介してもらえる点も内科のメリットです。 診察時の注意事項 限られた診察時間で医師に正確な情報を伝えるには、事前の準備が重要です。以下の情報を整理して、伝えられるようにしておきましょう。 症状が始まった時期 痛みの種類(ズキズキする、締め付けられるなど) 痛みの強さ(軽い、中等度、激しい) 痛む場所 吐き気の程度 その他の症状の有無(発熱、めまい、視覚異常など) 現在服用している薬 過去の病気 生活習慣(食事、睡眠、運動、喫煙、飲酒など) 「いつから」「どのくらいの頻度で」「どんな痛みか」を具体的にメモしておくことが重要です。痛みの強さを10段階で表し、吐き気以外の症状があれば説明すると診断がスムーズです。 また、現在服用している薬やサプリメント、生理周期との関連性も重要な判断材料になります。可能であれば頭痛が起きる状況を記録し、持参するとより的確な治療方針が見つかりやすくなります。 頭痛と吐き気を予防するための生活習慣改善 繰り返す頭痛と吐き気を予防するためにも、以下の生活習慣を見直しましょう。 十分な睡眠と規則正しい生活を心がける ストレスを減らす リラックスする手段を考える 適度に運動する アルコールや喫煙の回数を減らす 頭痛と吐き気の予防に重要なのは睡眠の質です。就寝前のスマートフォン操作を控え、就寝時間を一定に保つだけでも自律神経の安定につながります。 また、ストレスを溜め込まない工夫も重要です。深呼吸や軽い運動を取り入れると、心身の緊張が和らぎ、頭痛と吐き気の予防につながります。 食事面では、欠食を避け、アルコールの摂取量や喫煙回数を調整してください。群発頭痛の発症には、飲酒や喫煙が影響するといわれています。頭痛を繰り返す方で、飲酒や喫煙の習慣がある方は、見直すと良いでしょう。 吐き気を伴う頭痛は命に関わる疾患のサインの可能性も!早期に医療機関を受診しよう 吐き気を伴う頭痛の多くは片頭痛や緊張型頭痛などの慢性的な頭痛ですが、なかには脳卒中のような命に関わる疾患が潜んでいる場合もあります。 「いつもの症状だから」と自己判断で放置するのは危険です。とくに、経験したことのない激しい痛みや、手足のしびれ、嘔吐がなかなか改善しない場合は、ためらわずに脳神経外科などの専門機関を受診してください。 忙しいとつい自分の体調を後回しにしがちですが、脳疾患が原因の場合、早期発見が未来のあなたを守ります。少しでも不安な症状があるなら、医師の診断を受けましょう。 自身の症状が病院を受診すべき状態か不安な方は、当院(リペアセルクリニック)でも無料の電話相談を行っておりますので、ご相談ください。 吐き気を伴う頭痛に関するよくある質問 女性で頭痛と嘔吐が起きる原因は? 女性で頭痛と嘔吐が起きる原因は、以下のとおりです。 片頭痛 緊張型頭痛 群発頭痛 月経前症候群(PMS)など 女性特有の原因として多いのが、ホルモンバランスの変動による「片頭痛」です。生理前や生理中は女性ホルモンが急激に減少し、脳内の血管が拡張しやすく、ズキズキする痛みや吐き気を引き起こす直接的な要因となります。 月経周期だけでなく、更年期に差しかかると自律神経の乱れも影響し、症状が強く出やすくなります。自分の生理周期と頭痛のタイミングを記録しておくと、予防や対策が立てやすくなるでしょう。 頭痛や嘔吐が頻繁に起こる場合は、早めに医療機関を受診するのが重要ですが、病院に行く時間がない・まずは話だけでも聞きたい方は、以下から無料相談をご利用ください。 頭痛と吐き気はあるけれど熱なしの場合の対処法は? 頭痛と吐き気があり熱がない場合は、部屋を薄暗くして安静にし、光や音の刺激を遮断してください。 脈打つような頭痛なら患部を冷やし、締め付けられるような重い痛みなら首筋を温めるのが基本の対処法です。無理に食事を摂る必要はありませんが、脱水を防ぐために少量の水分は補給しましょう。 市販の鎮痛剤を使用するのも有効ですが、他にも内服薬がある方は飲み合わせに注意してください。 それでも症状が改善されない、あるいは意識がぼんやりする場合は、熱がなくても脳疾患が原因であるケースも少なくありません。早急に医療機関を受診してください。 頭痛と吐き気はツボ押しで対処できますか? 頭痛と吐き気がある場合、以下のツボを刺激すると、症状の緩和が期待できます。 名称 部位 内関(ないかん) 手首のしわから指3本分下がった中央 崑崙(こんろん) 外側のくるぶしとアキレス腱の間にあるくぼみ 内関は手首のしわから指3本分下がった位置にあり、自律神経の乱れや吐き気の緩和に役立つとされています。反対の手の親指で、痛気持ち良い強さで数秒押し、ゆっくり離す動作を繰り返しましょう。 崑崙は外側のくるぶしとアキレス腱の間にあり、頭痛や首肩の緊張に関係するツボです。座った状態で無理のない姿勢を保ち、深呼吸しながら刺激するとリラックス効果も期待できます。 ただし、ツボ押しはあくまで補助的な対処法です。症状が強い場合や繰り返す場合は、休息や医療機関の受診を優先してください。 参考文献 (文献1) 国際頭痛分類第3版 片頭痛|一般社団法人 日本頭痛学会 (文献2) 国際頭痛分類第3版 緊張型頭痛|一般社団法人 日本頭痛学会 (文献3) 国際頭痛分類第3版 頭頸部血管障害による頭痛|一般社団法人 日本頭痛学会
2025.02.10 -
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ある日突然、手足のしびれや筋力低下を感じたことはありませんか?もしかしたら、それはギラン・バレー症候群の初期症状かもしれません。 聞き慣れない病名かもしれませんが、年間10万人あたり1〜2人が発症する病気で、2021年のLancet誌では世界で最も一般的な急性弛緩性麻痺の原因と報告されています。 免疫システムが誤って自分の神経を攻撃してしまうこの病気、実は風邪や下痢といった感染症がきっかけで発症することも。 重症化すると呼吸困難に至るケースもありますが、迅速な診断と治療の開始により、後遺症のリスクを減らすことが可能です。 この記事では、ギラン・バレー症候群の症状、原因や治療法、その後の経過について、わかりやすく説明します。正しく理解し、もしもの時に備えましょう。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。 ギラン・バレー症候群の後遺症にお悩みの方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 ギラン・バレー症候群(GBS)とは?発症するメカニズムを解説 引用:日本神経学会「ギラン・バレー症候群」 ギラン・バレー症候群とは、免疫システムが誤って自分自身の末梢神経を標的にしてしまう自己免疫疾患です。本来は細菌やウイルスと戦うはずの免疫が暴走し、神経のはたらきを損なうことが特徴とされています。 神経への攻撃が続くことで電気信号の伝達が乱れ、手足のしびれや筋力低下を引き起こします。さらに、炎症物質が長く神経周囲にとどまると髄鞘(神経線維を覆っている膜)の損傷が進み、信号伝達の効率が一層低下します。 免疫異常と神経損傷が並行して起こるメカニズムにより、症状が急速に拡大する点がこの疾患の特徴です。 ギラン・バレー症候群の原因 ギラン・バレー症候群の明確な原因は、現段階ではまだ解明されていません。現時点で、もっとも関係が深いとされているのが、感染症の後に起こる免疫反応の異常です。 風邪や胃腸炎などの感染をきっかけに、免疫機能が誤って自分の末梢神経を攻撃対象としてしまい、その結果しびれや筋力低下を引き起こすことが明らかになっています。 この免疫の誤認は、病原体と神経細胞の一部が似ているために起こると考えられており、研究によって関連性が徐々に明らかになりつつあります。しかし、どの感染症が強く影響するのか、誰が発症しやすいのかといった詳細は、まだ特定されていません。 ギラン・バレー症候群の種類 ギラン・バレー症候群には、主に3つのタイプがあります。 タイプ 詳細 脱髄が優勢である 神経線維を覆うミエリン鞘が障害され、神経伝達が阻害される。代表例は急性炎症性脱髄性多発ニューロパチー(AIDP)で、最も一般的。 軸索が侵される 神経線維自体が損傷されることで情報伝達が低下。急性運動軸索神経障害(AMAN)が代表例 フィッシャー症候群 眼球運動障害や運動失調、腱反射の消失が特徴で、手足の筋力低下は目立たない。 ギラン・バレー症候群は神経のどの部分が障害されるかによって症状や経過が異なるため、診断や治療方針を決める際にはタイプの特定が重要です。 ギラン・バレー症候群の主な症状 ギラン・バレー症候群の初期には他の疾患と共通する症状が多く見られ、診断の判断が難しいケースもあります。 風邪のような軽い症状だと安易に考えて放置すると、後遺症が残る可能性もあるため、早期発見・早期治療が非常に重要です。ここからは、ギラン・バレー症候群の主な症状を解説します。 初期症状 ギラン・バレー症候群では、発症初期に体の異変を感じることが多く、以下の症状が現れます。 手足のしびれ 筋力の低下 疲労感 これらの症状は数日以内に進行することがあり、手足の動きや日常生活に影響を及ぼす場合があります。症状が現れたら早めに医療機関での受診を検討しましょう。 手足のしびれ ギラン・バレー症候群では、発症初期に両側の手足の指先や足首にしびれ、あるいはチクチクとした異常感覚が生じることがあります。左右対称に症状が出る点が特徴です。 患者様の中には「最初は足が少しジンジンするだけだったのに、数日で両足全体にしびれが広がり、歩行が困難になった」と訴える方もいます。 筋力の低下 初期段階で筋力が弱まり、しびれと併発して手足の細かい動作が困難になります。具体的には、以下のような症状が現れます。 ボタンをかける、箸を持つといった、指先を使う動作が困難になる ペットボトルの蓋を開けられない 文字を書くのが困難になる 歩行がふらつく 階段の上り下りが難しくなる これらは筋力の低下による初期症状の特徴で、日常生活に影響を及ぼす場合があります。 疲労感 疲れやすさや体のだるさも、ギラン・バレー症候群の初期症状としてよく見られます。患者様の中には「少し歩いただけで体が重く感じる」「朝起きても疲れがとれない」と訴える方もいます。 これらの疲労感は風邪や過労と誤認されやすいものの、実際には症状が急速に進行する場合があるため注意が必要です。 とくに手足のしびれや筋力低下を伴う場合は、症状が進む前に医療機関での診断を受けることが回復の鍵となります。 進行期の症状 ギラン・バレー症候群が進行すると、症状はより顕著になります。とくに以下の症状が現れます。 手足の麻痺 歩行困難 呼吸困難 各症状は急速に悪化することがあるため、進行のスピードが速い場合はギラン・バレー症候群の可能性を疑い、早めに医療機関を受診することが大切です。 手足の麻痺 発症から数日~数週間が経過すると、筋力低下が一層強まり、手足に麻痺が生じます。 患者様の中には、指先や足先の細かい動きが困難になり、日常動作が制限されるケースも少なくありません。 衣服の着脱や食事、洗面、トイレなど、一人では行いにくくなる場合もあります。症状は左右対称に出ることが多く、進行の速さが特徴です。 歩行困難 足の筋力低下が進むと歩行が困難になります。初めは軽いしびれ程度でも、数日で杖や補助具が必要になる場合もあります。 症状が進行すると歩行だけでなく、日常生活の動作全般に支障が出ることがあり、移動や立位の安定性が著しく低下するでしょう。 呼吸困難 呼吸困難は、呼吸に必要な筋肉や嚥下に関わる筋肉の麻痺により起こります。 症状が進むと自力での呼吸や食事が困難になり、人工呼吸器や経管栄養が必要となるケースもあります。呼吸困難は全身症状の中でもとくに重篤で、生命の危険に直結する症状です。 ギラン・バレー症候群の診断方法 ギラン・バレー症候群の診断方法は主に、以下の2つです。 神経伝導検査 髄液検査 神経伝導検査 神経伝導検査は、ギラン・バレー症候群を診断する上で有用な検査です。神経に微弱な電気刺激を与え、その伝わる速度や反応を詳細に測定します。 神経線維を覆うミエリン鞘が損傷していたり、神経線維自体に障害があったりする場合、伝導速度の低下や反応の減弱が確認できます。 神経伝導検査は、症状の原因や病型を客観的に判断でき、治療方針の検討にも役立つ検査です。 髄液検査 髄液検査では、腰椎穿刺によって採取した髄液を分析し、ギラン・バレー症候群に特徴的な所見である「蛋白細胞解離」を確認します。 これは、髄液中のタンパク質が増加している一方で細胞数は正常という状態を指し、神経の炎症が進行していることを示唆します。 初期段階の診断補助として非常に有用で、症状の程度や病型の判断にも役立つ検査です。 ギラン・バレー症候群と類似する疾患との鑑別に注意! ギラン・バレー症候群は、他の神経疾患と症状が似ていて、鑑別が難しいケースがあります。とくに四肢の筋力低下やしびれ、感覚異常が共通して現れる疾患では、診断に慎重さが求められます。 症状の持続時間や左右対称性、感覚異常の有無、自律神経症状の有無などの総合的な判断が重要です。 鑑別が難しい主な疾患は以下です。 疾患名 特徴 重症筋無力症 日内変動する筋力低下、眼瞼下垂や複視などの眼症状が特徴 ボツリヌス症 眼球運動障害、嚥下障害、構音障害が目立ち、四肢の筋力低下は対称性に起こりにくい ポリオ 急性期に四肢麻痺が現れることがある ダニ麻痺症 末梢神経麻痺を引き起こす場合がある ウエストナイルウイルス感染症 神経系への影響で筋力低下やしびれが見られる場合がある 医師はこれらの特徴を確認し、各疾患の特有の症状や経過を把握した上で、正しい診断と適切な治療方針を決定します。(文献1) ギラン・バレー症候群の治療法 ギラン・バレー症候群の治療では、症状の改善と回復を目指し、以下の薬物療法や交換療法、運動療法などが組み合わされます。 免疫グロブリン療法 血漿交換 リハビリテーション 最新の治療法と研究 免疫グロブリン療法 免疫グロブリン療法は、ギラン・バレー症候群の症状改善に有効な治療法です。健康な人の血液から抽出した免疫グロブリンを点滴投与することで、誤って神経を攻撃する免疫反応を鎮めます。 治療は入院して行われることが多く、まれに頭痛や発熱、吐き気、血管痛などの副作用が現れる場合があります。 副作用は多くの場合短期間で治まりますが、体調に変化があれば早めに医師の診察を受けることが重要です。 血漿交換 血漿交換は、血液中の液体成分である血漿を専用の機器で取り出し、神経を攻撃する抗体を含む成分を除去してから、新しい血漿やアルブミン製剤で補充する治療法です。 この手法により、免疫の異常反応を抑え、神経へのダメージを軽減します。治療は入院で行われることが多く、副作用として血圧低下、アレルギー反応、出血や血栓、低カルシウム血症などがまれに起こる場合があります。 リハビリテーション ギラン・バレー症候群の回復には、リハビリテーションが欠かせません。症状の重い初期段階では、関節の拘縮を防ぎ、寝たきりを避けるために関節可動域訓練や体位変換を中心に行います。 症状が軽くなると、筋力強化や歩行訓練、日常生活動作訓練などが追加され、段階的に身体機能の回復を目指します。 専門職のスタッフと連携し、個々の体力や合併症に合わせた無理のないリハビリテーションが重要です。 最新の治療法と研究 ギラン・バレー症候群の治療は、現在も研究開発が進められています。 新しい治療薬の開発や既存療法の改良が行われており、補体阻害剤などの新薬の臨床試験も進行中です。これらの薬剤は神経へのダメージをより効果的に抑えることが期待されています。 加えて、国際共同研究も活発で、病態の解明や新たな治療法の確立に向けた取り組みが続けられています。 ギラン・バレー症候群の予後|後遺症や再発の可能性 ギラン・バレー症候群の回復は多くの場合順調で、発症から数カ月から1年程度で改善が期待できます。 しかし、患者様によっては筋力低下やしびれ、倦怠感などが後遺症として出るケースがあります。とくに重症例や高齢者では、後遺症が出る可能性が高まる傾向です。 また、再発はまれですが2~5%程度報告されており、再発時も初回と同様の治療が行われます。(文献2) 予後は、治療への反応や基礎疾患の有無など、個々の状況によって左右される点にも注意が必要です。 ギラン・バレー症候群の日常生活上の注意点 ギラン・バレー症候群を発症した場合、日常生活での安全対策が重要です。症状が落ち着くまでは無理をせず安静を心がけましょう。 日常生活では以下のような工夫が必要になります。 転倒防止のため、手すりや杖を活用する 入浴時には滑り止めマットやシャワーチェアを使用する トイレや衣服は安全性や着脱のしやすさを考慮する 食事は介助が必要な場合、家族の協力を得る また、精神的なサポートも重要です。不安や恐怖、焦りを感じやすいため、家族や医療従事者と積極的にコミュニケーションをとるようにしましょう。 ギラン・バレー症候群は早期発見・早期治療が大切 ギラン・バレー症候群は、手足のしびれや筋力低下などの症状から始まり、進行すると歩行困難や呼吸麻痺など日常生活に深刻な影響を及ぼす可能性がある疾患です。 治療には免疫グロブリン療法や血漿交換などがあり、適切な治療の早期開始により回復の可能性が高まります。 後遺症の軽減や再発防止の観点からも、症状を感じたら速やかに医療機関での診断を受けることが重要です。 さらに、治療後に残る筋力低下やしびれなどの後遺症については、当院「リペアセルクリニック」で再生医療を用いたサポートが可能な場合があります。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供や簡易オンライン診断を行っております。気になる症状がある方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 参考文献 (文献1) ギラン・バレー症候群,フィッシャー症候群診療ガイドライン2024|日本神経学会 (文献2) Guillain-Barré 症候群および Fisher 症候群の 再発に関する臨床分析 |日本神経学会
2025.02.10 -
- 頭部
- 頭部、その他疾患
高次脳機能障害によって、「急に怒りやすくなった」「感情の起伏が激しくて対応に困っている」といったご家族さまも少なくありません。 脳血管障害によって脳細胞が損傷すると、感情を適切にコントロールする機能が低下し、怒りやすくなる症状(社会的行動障害)がみられます。 本記事では、高次脳機能障害によって怒りやすい患者様への対応や、治療法について解説します。 また、高次脳機能障害の根本治療につながる再生医療も紹介しているので、患者様との接し方にお困りの方は、ぜひ参考にしてください。 \根本治療につながる再生医療とは/ 再生医療とは、機能障害や機能不全になった脳細胞に対して、体が持つ再生能力を利用して損なわれた機能を再生させる医療技術のことです。 怒りやすくなる症状をはじめとした高次脳機能障害の治療には、先端医療である再生医療をご検討ください。 【こんな方は再生医療をご検討ください】 高次脳機能障害の症状を治療したい 現在受けている治療やリハビリで期待した効果が得られていない 患者本人が治療やリハビリに積極的になれない 再生医療では、損傷した脳細胞に対してアプローチできる治療法で、従来の治療では元に戻らないとされている脳細胞の改善が期待できます。 「現在の治療で期待した効果がでていない」「患者様が治療やリハビリに積極的になれない」という方は、ぜひ再生医療を検討してみましょう。 詳しい治療法については、再生医療を専門とする当院「リペアセルクリニック」にお問い合わせください。 高次脳機能障害の影響で怒りやすい性格になる人は多い 高次脳機能障害の影響で怒りやすい性格になる人は少なくありません。高次脳機能障害にはさまざまな症状がありますが、そのうちの一つが社会的行動障害です。 社会的行動障害とは、状況に応じた感情や言動のコントロールが難しくなる障害です。 厚生労働省の調査によると、社会的行動障害の具体的な症状として最も多いのが「感情コントロールの障害・易怒性」で、対象者の85%に現れているという結果でした。(文献1) なお、本人が社会的行動障害に対する家族の不安や負担を理解していないケースも多く、対応の難しさを感じる方も少なくありません。 まずは怒りやすさが高次脳機能障害による影響であると理解し、対応を工夫しましょう。 高次脳機能障害の種類や原因など、包括的な解説を見たい方は「【医師監修】高次脳機能障害とは|種類・原因・治療法を解説」をご覧ください。 高次脳機能障害の症状について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。 【症状別】高次脳機能障害で怒りやすい人への対応例 怒りやすいと一言でいっても、怒りの原因や具体的な症状はさまざまです。 以下で、高次脳機能障害の影響で怒りやすい人への対応例を症状別に解説します。 怒りが爆発する場合 高次脳機能障害の影響によって、患者が怒りを爆発させることがあります。高次脳機能障害患者の怒りが爆発した場面では、以下のポイントを押さえて対応しましょう。 イライラしてきたと感じたら一時的に本人を一人にさせる その場で本人の行動に介入しない 本人の怒りにさらされる疲労やストレスを抱え込まない どのような場面で怒りが爆発したかを記録する 爆発した怒りにさらされることで、周囲は疲労や負担を感じます。怒りやすい人の対応においては、特定の人にこうしたストレスを集中させないための工夫も必要です。 ▼再生医療に関する無料相談はこちらから >>(こちらをクリックして)今すぐ電話で相談してみる 感情のコントロールが難しい場合 高次脳機能障害患者が怒りやすいのは、感情のコントロールが難しいためです。感情のコントロールが難しい人に対しては、以下のような対応を心がけましょう。 本人をイライラの原因から離す 気分を切り替えるためのきっかけを決めておく 感情を表に出しすぎるデメリットを冷静に伝える どのような態度が望ましいか、落ち着いているときに一緒に考える 感情のコントロールが難しくて怒りやすい場合は、本人の気持ちが落ち着いているタイミングで一緒に対応の仕方を考えておくことがポイントです。 周囲の刺激にすぐ反応してしまう場合 高次脳機能障害の影響で怒りやすい人のなかには、周囲の刺激にすぐ反応してしまうケースがあります。周囲からの刺激を減らすためには、具体的に以下のような対応が効果的です。 行動する前に一呼吸を置くよう伝える イライラしたら深呼吸をするよう伝える 聴覚過敏の場合は耳栓やノイズキャンセラーを使用する トラブルの原因になる場所や人との接点を減らす また、本人が集中しているときは、できるだけ刺激しないよう無理のない範囲で配慮しましょう。 欲求を抑えられない場合 高次脳機能障害の影響で怒りやすい人のなかには、欲求を抑えられなくてイライラするケースもあります。この場合、単に禁止するだけではなく、ルール作りやサポートを重視した対応が効果的です。 本人と相談してルールを決める 特定の行為がなぜ問題となるのかを丁寧に説明する 行動を制限するだけではなく対策もあわせて伝える 視覚的にわかりやすいようメモや写真に残す 本人が制限されていると感じるのではなく、自己管理のための協力だと納得できるよう支援することが大切です。 高次脳機能障害患者が怒りやすい場合の4つの基本対応 高次脳機能障害患者が怒りやすい場合は、本人への接し方だけではなく、生活環境を整えたり、支援者間で情報を共有したりすることも大切です。 以下で、高次脳機能障害患者が怒りやすい場合の基本対応について解説します。 ▼ 高次脳機能障害への対応の仕方について詳しく知りたい方は、以下の記事もチェックしてみてください。 1.生活環境を整える 高次脳機能障害患者にとって、生活環境の乱れや不規則な生活リズムは、怒りを引き起こす要因になりかねません。 まずは、どのような状況で怒りやすいのかを観察し、以下のポイントを押さえて少しずつ生活環境を整えましょう。 毎日の生活に規則性を持たせる 静かな環境を確保する リラックスできる場所をつくる など 生活環境を整えて落ち着ける空間をつくることで、本人の心理的な安定を図ります。 2.第三者に相談する 高次脳機能障害患者が怒りやすいと感じるようになったら、早めに第三者に相談しましょう。症状の改善のためには、医師や作業療法士などと連携して、適切な治療とリハビリテーションを受けることが大切です。 とくに怒りのコントロールが難しい場合には、心理的なサポートも不可欠です。心理士やカウンセラーなどは、本人が感じている怒りや不安の根本的な原因を探る手助けをしてくれます。 また、周囲がどのように接したら良いか、適切な対処法についてアドバイスしてもらうことも可能です。 3.障害福祉・介護保険サービスを利用する 高次脳機能障害と診断されたら、症状に応じて、障害福祉サービスや介護保険サービスの利用を検討しましょう。公的制度の利用は、家族の負担を軽減できるだけではなく、本人がより安定した生活を送るための基盤になります。 サービス 対象者 主なサービス内容 障害福祉 サービス 自治体の障害福祉窓口で「障害福祉サービス受給者証」の交付を受けた方 居宅介護(ホームヘルプ) 同行援護 行動援護 短期入所(ショートステイ) 施設入所支援相談支援 自立訓練 就労継続支援 自立生活援助 など 介護保険 サービス 要介護・要支援認定を受けた65歳以上の方 ただし、厚生労働省が指定する16種の特定疾病(高次脳機能障害を含む)に該当する場合は、40歳以上65歳未満の方 訪問介護 訪問看護 訪問リハビリ 定期巡回・随時対応型訪問看護 通所介護(デイサービス) 通所リハビリ(デイケア) 短期入所(ショートステイ) 福祉用具貸与 など 公的制度や各種サービスを利用する際は、自治体の障害福祉窓口や地域包括支援センターに相談してください。 4.支援者間で情報を共有する 高次脳機能障害患者への対応においては、支援者間で情報を共有しておくことが大切です。家族のほか、医師や看護師、理学療法士などが協力して一貫した対応が可能になると、本人の混乱や怒りのきっかけを防ぐことにつながります。 人間関係における心理的な安全は、怒りやすい症状を和らげるために不可欠です。そのため、本人に直接「周囲が協力している」と伝えることも重要です。 支援者間のスムーズな連携が、患者の「自分は周りに支えられている」という気持ちを育むことにつながります。 なお、リペアセルクリニックでは、メール相談やオンラインカウンセリングを実施しています。高次脳機能障害の症状がなかなか改善せずにお悩みの方は、ぜひ気軽にご相談ください。 高次脳機能障害の治療法 ここでは、高次脳機能障害の主な治療法について解説します。 薬物療法 リハビリテーション 再生医療 以下で、それぞれの治療法について解説するので、医師と相談しながら、症状に合わせて適切なアプローチを図ってください。 ▼ 以下の記事では、高次脳機能障害の回復事例を紹介しています。 高次脳機能障害は回復する?事例やリハビリの重要性を現役医師が解説 薬物療法 薬物療法の主な目的は、症状の軽減と生活の質の向上です。 脳の神経伝達物質のバランスを整える作用がある薬のほか、抗精神病薬や認知機能を改善するための薬が用いられます。 たとえば、抗精神病薬は、イライラや興奮を落ち着ける効果が期待されます。薬物療法は、感情の起伏を穏やかにし、高次脳機能障害の影響で怒りやすい人の精神状態を安定させるために効果的です。 ただし、薬物療法はあくまで症状のコントロールを目的としているため、根本的な治療法ではない点を理解しておく必要があります。高次脳機能障害の症状を改善するためには、薬物療法だけではなく、心理的なサポートを含めて多角的にアプローチしましょう。 リハビリテーション リハビリテーションは、高次脳機能障害の回復において重要な役割を果たします。高次脳機能障害のリハビリテーションには、主に以下のような内容が含まれます。 理学療法 作業療法 言語療法 認知行動療法 なかでも、高次脳機能障害の影響で怒りやすい人に対しては、認知行動療法が効果的です。認知行動療法とは、物事の受け取り方や考え方など、認知に働きかけて気持ちを楽にする心理療法の一種です。 認知行動療法を取り入れることで、怒りやストレスなどの感情をコントロールしやすくなる効果が期待できます。 ▼ 高次脳機能障害のリハビリテーションについて詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。 再生医療 再生医療は、高次脳機能障害の治療効果が見込める点で最近注目を集めている治療法です。自然治癒力を最大限に引き出すために用いられる医療技術で、幹細胞や血小板の投与により症状改善の一助となる場合があります。 高次脳機能障害は進行性の障害ではないものの、薬物療法やリハビリテーションで思うような改善が見られないケースも珍しくありません。 近年は再生医療の研究が進み、幹細胞治療によって高次脳機能障害の原因である脳卒中の後遺症が回復した事例も数多く報告されています。 怒りやすくなる症状をはじめとした高次脳機能障害の治療には、先端医療である再生医療をご検討ください。 【こんな方は再生医療をご検討ください】 高次脳機能障害の症状を治療したい 現在受けている治療やリハビリで期待した効果が得られていない 患者本人が治療やリハビリに積極的になれない 再生医療では、損傷した脳細胞に対してアプローチできる治療法で、従来の治療では元に戻らないとされている脳細胞の改善が期待できます。 当院リペアセルクリニックでは、専門の医師・スタッフによる無料のカウンセリングも実施しており、再生医療による治療内容や注意点について丁寧にご説明いたします。 「高次脳機能障害を根本的に治したい」「再生医療について詳しく知りたい」という方は、ぜひ当院までご相談ください。 まとめ・高次脳機能障害患者が怒りやすい場合は第三者に相談して対応しよう 高次脳機能障害患者が怒りやすいのは、社会的行動障害の一種です。脳の損傷によって感情のコントロールが難しくなり、怒りやすくなるケースも珍しくありません。 高次脳機能患者が以前と比べて怒りやすくなったと感じたら、早めに第三者に相談しましょう。 怒りにさらされることは、本人だけではなく、周囲にとって心理的負担が大きいものです。第三者への相談や公的制度の活用を通して、周囲の負担を減らせるほか、本人が生活しやすい環境づくりも可能です。 高次脳機能障害は、適切なアプローチによって症状の改善を目指すことが可能です。怒りやすい症状への対応に悩んでいる場合は、早めに専門家に相談してサポートを受けましょう。 当院リペアセルクリニックでは、専門の医師・スタッフによる無料のカウンセリングを実施しており、再生医療についてわかりやすくご説明いたします。 「高次脳機能障害を根本的に治したい」「再生医療について詳しく知りたい」という方は、ぜひ当院までご相談ください。 参考文献 (文献1) 厚生労働省「社会的行動障害への対応と支援」 https://www.rehab.go.jp/application/files/9915/7559/7229/201912_.pdf
2025.02.07 -
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高次脳機能障害で悩んでいるうちに、「本当に症状が改善するのか」「回復事例はあるのか」などと疑問を持つ方もいるでしょう。 結論からいうと、高次脳機能障害による症状は、適切な治療やリハビリテーションによって回復が見込めます。 本記事では、実際に回復した事例をご紹介しながら、症状がどう変化したのかを解説します。 回復過程におけるリハビリテーションの重要性や最近注目を集めている再生医療についても解説するので、高次脳機能障害の症状でお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。 また当院(リペアセルクリニック)では、自己の幹細胞を活用し、損傷した脳神経細胞の再生を目指す治療を行っています。 従来のリハビリだけでは改善が難しいケースにおいて、脳の回復力そのものを補う新しいアプローチです。 【こんな方は再生医療をご検討ください】 うまく話せない 痺れや麻痺をなんとかしたい もうこれ以上の機能の回復が見込めないと診断を受けた方 リハビリの効果を高めたい 脳卒中(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血)の再発を予防したい >>高次脳機能障害に対する再生医療の症例はこちら 「すぐに治療に進みたい」「手術は避けたいが、他の選択肢がほしい」そんな方には無料カウンセリングをご用意しておりますので、ぜひ一度ご相談ください。 高次脳機能障害の症状は治療次第で回復する 高次脳機能障害は、適切な治療とリハビリテーションによって、症状の改善が見込まれる場合があります。 ただし、どれほどの回復が見込まれるかは、損傷の程度や治療のタイミングなどによって個人差があります。 高次脳機能障害の種類や原因など、包括的な解説を見たい方は「【医師監修】高次脳機能障害とは|種類・原因・治療法を解説」をご覧ください。 また、高次脳機能障害の治療は、早ければ早いほど効果が期待できます。脳の機能を少しでも回復させられるよう、医師の診断と治療計画に基づき、できるだけ早くリハビリテーションに取り組みましょう。 リペアセルクリニックでは、メール相談やオンラインカウンセリングを実施しています。高次脳機能障害の症状がなかなか回復せずにお悩みの方は、ぜひ気軽にご相談ください。 【関連記事】 高次脳機能障害は治るのか|対応方法や治療法を解説します! 高次脳機能障害(脳卒中による後遺症)の回復事例 高次脳機能障害の原因の多くは、脳卒中による後遺症です。 当院(リペアセルクリニック)では、高次脳機能障害の原因である脳卒中の再生医療・幹細胞治療を行っています。 以下で、当院における高次脳機能障害の回復事例を3つ紹介するので、ぜひ参考にしてください。 ふらつきやめまいが改善 スムーズに発語できるまで回復 身体機能の回復を実感 高次脳機能障害の基本治療である薬物療法とリハビリテーションに加えて、近年は再生医療による治療効果が注目を集めています。 事例1.幹細胞治療によってふらつきやめまいが改善 70代の男性は、脳梗塞発症後2カ月のときに当院を受診しました。脳梗塞の後遺症として、主に以下のような症状に悩んでいました。 左口周り・左手にしびれがある 左側の視野がみえにくい 歩行時にふらつく 夜間頻尿がひどい 再生医療を選択したきっかけは、「できるだけ後遺症を残したくない」と考えたことです。再生医療とは、下腹部から採取した脂肪細胞の幹細胞を分離・培養し、ホーミング効果を期待して静脈から点滴する治療法です。 70代の男性は、計3回の点滴で1億個の細胞を投与しました。初回の投与後1週間で、左口周りと左手のしびれが軽くなり、夜間頻尿もなくなりました。 さらに、4カ月後には歩行時のふらつきやめまいがなくなり、小走りができるまで回復した事例です。 ▼ 急性期脳梗塞に対する幹細胞治療の症例について詳しく知りたい方は、以下をご覧ください。 事例2.幹細胞治療によってスムーズに発語できるまで回復 60代の男性は、脳梗塞発症後2週間のときに当院を受診しました。 心臓や頸動脈にできた血栓が脳の血管に詰まって脳梗塞を発症し、抗凝固薬の内服も開始しています。脳梗塞発症直後は、主に以下の症状に悩んでいました。 不整脈がある 呂律が回らない 発語がスムーズにできない 左手がしびれて力が入らない 60代の男性は、過去に右変性股関節症に対する幹細胞治療を受け、良好な効果を得られたことをきっかけに再生医療を選択しました。 1億個の細胞を3回に分けて投与する計画を立て、まずは幹細胞を採取・培養します。1回目の投与から数週間後には、左手のしびれが完全になくなり、不整脈も収まりました。 また、1回目の投与から1カ月後の診察では、呂律の回りにくさはやや残っているものの、考えていることをスムーズに発語ができるようになっていました。 ▼ 急性期脳梗塞の後遺症が改善した症例について詳しく知りたい方は、以下をご覧ください。 事例3.幹細胞治療によって身体機能の回復を実感 70代の男性は、3年前の脳梗塞によって以下のような後遺症に悩まされていました。 呂律が回らない 食事がつっかえる 歩行時にふらつく めまいがする 脳梗塞の発症から3年後も週4回のリハビリテーションに取り組んでいるものの、日に日に悪化する症状に不安を抱えていました。 近年は研究が進み、幹細胞を使った再生医療によって脳卒中の後遺症が回復した例が数多く報告されています。 70代の男性は、3回に分けて計3億個の細胞を点滴投与しました。1回目の投与後3カ月で呂律が回るようになり、食事がつっかえる感覚も軽減しました。 また、体幹が安定して歩行時のふらつきが改善され、周囲からも歩くのが早くなったと言われているそうです。 ▼ 小脳出血後のふらつきや呂律が改善した症例について詳しく知りたい方は、以下をご覧ください。 高次脳機能障害の主な原因 高次脳機能障害は、以下のようにさまざまな原因によって引き起こされます。 脳外傷(頭部外傷) 脳卒中(脳血管障害) とくに脳外傷や脳卒中が主な原因として挙げられますが、その他にも脳炎、脳腫瘍、低酸素脳症などが原因となることもあります。 主な原因について詳しく解説します。 脳外傷(頭部外傷) 脳外傷は、高次脳機能障害を引き起こす原因の一つです。 交通事故やスポーツ事故などで頭部に強い衝撃を受けると、脳の内部が損傷して出血を起こし、結果として高次脳機能障害の症状が現れる場合があります。 脳には、認知機能をつかさどる前頭葉や記憶をつかさどる海馬などがあるため、脳の損傷によって判断力や注意力の低下、記憶障害などの症状を引き起こします。 脳卒中(脳血管障害) 脳卒中は、脳の血流障害によって脳細胞が損傷を受ける病気です。脳卒中には、脳梗塞(血管の詰まりによるもの)と脳出血(血管の破れによるもの)の2つがあります。 いずれも十分な血流が脳細胞に行き渡らなくなることで、脳細胞の働きが低下し、高次脳機能障害の症状を引き起こします。 高次脳機能障害の回復におけるリハビリテーションの重要性 高次脳機能障害の回復過程では、リハビリテーションが非常に重要です。 以下で、リハビリテーションの目的や進め方、具体的な方法を解説します。 なお、高次脳機能障害の治療におけるリハビリテーションは、必ず医療機関と相談の上、進めるようにしてください。 リハビリテーションの目的 高次脳機能障害の治療におけるリハビリテーションの目的は、患者が可能な限り自立した生活を送れるよう支援することです。 具体的には、自立した生活を送るために必要な認知機能の向上と精神の健康を目指します。 認知機能の向上 リハビリテーションによって、記憶力、注意力、問題解決能力などの認知機能を向上を目指す 精神の健康 リハビリテーションによって自信を回復し、抑うつや不安を軽減する また、リハビリテーションを通じて人とのコミュニケーションを増やすことも、社会参加につながる側面が期待できます。 リハビリテーションの進め方と期間 高次脳機能障害のリハビリテーションは、以下の流れで、医師や理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などが協力して進めることが一般的です。 1.初期評価 2.目標設定 3.治療計画の立案 4.治療計画の実施 5.再評価とデータの収集・解析 リハビリテーションの期間は個人差があるものの、数カ月から1年ほどかかるケースが多いとされています。 なお、高度脳機能障害の治療においては、リハビリテーションの早期開始と継続的な取り組みが回復の可能性を高めます。 リハビリテーションの方法 高次脳機能障害の治療においては、以下の内容を含めたリハビリテーションが中心です。 内容 目的 理学療法(運動療法) 運動機能の向上を目的に、筋力トレーニングや体幹を鍛えるための訓練を行う 作業療法 日常生活で必要となる作業や動作ができるよう、着替えや掃除などの実践的な訓練を行う 言語療法 発語やコミュニケーション能力の改善を目的に、言葉の発音や理解力を高める訓練を行う なお、リハビリテーションの内容は、個別の治療計画に基づいて決まります。 高次脳機能障害のリハビリテーションについて詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。 自宅でリハビリテーションを取り入れるポイント 高次脳機能障害の回復を促進するためには、自宅で工夫してリハビリテーションを取り入れることも大切です。自宅でリハビリテーションを取り入れるポイントは、以下の通りです。 生活リズムを整える: 朝起きる時間や食事のタイミングを決め、規則正しい生活を心がける 座って頭を使う時間をつくる:クロスワードパズルや簡単な計算問題、読書などを行う 軽く体を動かす時間をつくる: 無理のない範囲で軽いストレッチやラジオ体操などを行う 無理のない範囲で家事をする:郵便物の整理や洗濯物をたたむなど、無理のない範囲で家事をする 規則正しい生活と日中活動は、社会活動につながるための重要なポイントです。 また、洗濯や掃除などのそれぞれの家事は、注意力や記憶力、遂行機能など、多様な高次脳機能を必要とします。 自宅で過ごすときは、昼寝をしすぎて昼夜逆転しないように注意しながら、日中の過ごし方を工夫しましょう。 高次脳機能障害の回復過程における再生医療の可能性 再生医療や幹細胞治療は、高次脳機能障害の治療法として近年注目を集めています。 再生医療とは、幹細胞や血小板の投与によって自然治癒力を最大限に引き出すための医療技術です。 薬物療法やリハビリテーションに加えて再生医療を取り入れることで、高次脳機能障害の症状改善の一助となる場合があります。 当院「リペアセルクリニック」では、高次脳機能障害の原因である脳卒中の再生医療・幹細胞治療を行っています。 当院はトップクラスの細胞培養技術を誇る施設と提携しているため、米粒2〜3粒程度の脂肪を採取するだけで1億個以上の細胞を培養できることが特徴です。 採取する細胞が少なくて済むため、身体への負担を抑えられるメリットがあります。 以下の動画では当院で再生医療を受けた方の声を紹介しています。 再生医療について詳しく知りたい方は、無料のメール相談やオンラインカウンセリングでお気軽にご相談ください。 まとめ・高次脳機能障害は回復事例を参考に早めに治療に取り組もう 高次脳機能障害は、適切な治療とリハビリテーションによって、症状の回復が期待できます。 ただし、回復には個人差があり、治療をしたからといって必ずしも症状が改善するわけではありません。 また、高次脳機能障害による症状の回復には、早期の治療が不可欠です。脳の機能を少しでも回復させるためには、医療機関と連携し、適切な治療を受ける必要があります。 加えて、薬物療法やリハビリテーションで効果が得られない場合には、再生医療もご検討ください。
2025.02.07 -
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高次脳機能障害患者への対応において、ストレスを抱える家族は少なくありません。 高次脳機能障害では、感情のコントロールや日常生活の維持が難しくなる場合があります。そのため、高次脳機能障害患者を側で支える家族の負担は大きくなりがちです。 今回は、高次脳機能障害患者の家族が抱えるストレスについて解説します。ストレスの対処法や利用できる支援制度もまとめているので、ぜひ参考にしてください。 高次脳機能障害患者の家族が抱える主なストレス 高次脳機能障害患者の家族は、日常生活や求められる役割の変化などを理由に、ストレスを感じやすくなります。 この章で、高次脳機能障害患者の家族が抱える主なストレスについて詳しく解説します。 高次脳機能障害の種類や原因など、包括的な解説を見たい方は「【医師監修】高次脳機能障害とは|種類・原因・治療法を解説」をご覧ください。 高次脳機能障害の症状について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。 日常生活に対するストレス 高次脳機能障害患者がいる家庭では、日常生活においてさまざまな変化が生じます。たとえば、患者が自立して身の回りのことをできなくなると、家族は常にサポートにまわる必要があります。また、患者が社会生活を維持できなくなるにつれて、家族も外出する機会が限られるでしょう。 高次脳機能障害による日常生活の変化が大きいと、家族は社会からの孤立感を感じるようになり、次第にストレスが増加します。 求められる役割に対するストレス 高次脳機能障害患者の家族は、本人に代わってさまざまな手続きを担います。通院スケジュールの管理や医療費の支払いのほか、各種制度に関する手続きなど、慣れないうちはストレスを感じる場面も多いでしょう。 また、高次脳機能障害患者が高齢の場合や症状が重い場合には、介護も必要です。とくに、介護者にあたる家族が仕事や子育てで忙しいケースでは、求められる役割の多さにストレスを感じやすくなります。 当事者に対するストレス 高次脳機能障害患者の家族が抱えるストレスのなかには、当事者に対する感情もあります。高次脳機能障害の症状の一つに、感情や行動のコントロールが難しくなることが挙げられます。 そのため、患者が感情的になって過剰に反応したり、急に暴力的な行動を取ったりするケースも珍しくありません。 患者の不安定な言動は、家族が精神的な負担を感じるきっかけになります。日常生活において、患者の言動に振り回されていると、気づかないうちにストレスが蓄積されてしまうため注意が必要です。 今後の不安に対するストレス 高次脳機能障害患者の家族に多いのが、今後の不安に対するストレスです。 高次脳機能障害は、治療やリハビリテーションによって症状の改善が期待できます。しかし、必ずしもすべての方に治療の効果があるとは限りません。 そのため、多くの家族が、将来自分が介護できなくなったときのことを考えて不安を感じてしまいます。 高次脳機能障害は進行性の障害ではないものの、根本的な治療が見込めないことに不安を覚える方も少なくありません。障害に対する不安は、患者だけではなく、家族にとって大きなストレスになります。 高次脳機能障害患者の家族が抱えるストレスの対処法 高次脳機能障害患者の家族は、日常生活においてさまざまなストレスを抱えています。ただし、家族の精神的・身体的な負担は、いずれ介護疲れにつながるため注意が必要です。 以下で、高次脳機能障害患者の家族が抱えるストレスの対処法について解説するので、ぜひ参考にしてください。 症状にあわせて対応の仕方を工夫する 高次脳機能患者の家族が抱えるストレスを減らすためには、症状にあわせて対応の仕方を工夫する必要があります。高次脳機能障害は症状が多岐にわたるほか、どのような症状がどの程度現れるかも個人差が大きい障害です。 症状別の対応のポイントは、以下の通りです。 症状 対応のポイント 注意障害 こまめに休息を取るよう促す 周囲の刺激を減らして静かな環境を整える 記憶障害 メモ帳やカレンダーを活用する 習慣化しやすい環境をつくる 遂行機能障害 時間に余裕を持って計画する 作業を小さなステップに細分化する 社会的行動障害 本人と一緒に行動ルールを決める 行動する前に一呼吸を置くよう促す 失語症 ゆっくりと簡潔に話す 時間の余裕を持って話を聞く はい・いいえで答えられる質問をする 症状にあわせて対応の仕方を工夫すると、患者だけではなく、家族のストレス軽減にもつながります。 ▼ 高次脳機能障害への対応の仕方について詳しく知りたい方は、以下の記事もチェックしてみてください。 第三者の協力を得る 高次脳機能障害患者の家族が抱えるストレスを軽減するためには、専門家や支援機関からの協力が重要です。 患者の家族だけですべてを背負い込むと、精神的にも身体的にも負担が大きくなり、介護を継続することが困難になる場合があります。 高次脳機能障害の治療では、長期にわたって治療やリハビリテーションに取り組む必要があります。そのため、医療機関と連携しながら、適切なサポートを受けることが大切です。定期的に症状の進行や回復をモニタリングしてもらうと、家族の不安を軽減できます。 なお、介護の負担が大きいときは、各自治体に設置されている地域包括支援センターや福祉窓口への相談がおすすめです。 リペアセルクリニックでは、メール相談やオンラインカウンセリングを実施しています。高次脳機能障害の症状や治療法でお悩みの方は、ぜひ気軽にご相談ください。 家族会に参加する 家族会への参加も、高次脳機能障害患者の家族が抱えるストレスの軽減につながります。 家族会とは、高次脳機能障害患者の家族が集まって悩みを共有したり、情報交換したりできる場です。 家族会は、自治体や国立障害者リハビリテーションセンターなどの支援を受けて各地域で活動しており、高次脳機能障害患者の家族であれば参加できます。 高次脳機能障害患者の家族同士で、日常生活におけるストレスや悩みなどを共有できると、孤独感の軽減につながります。また、交流を通して、対応の仕方を工夫するためのヒントも得られるでしょう。 なかには、専門家による相談会や勉強会を開催している家族会も少なくありません。勉強会は、介護の方法や支援制度の活用法などについて理解を深められる貴重な機会になるため、参加を検討しましょう。 高次脳機能障害患者と家族が利用できる支援制度 高次脳機能障害患者と家族が利用できるサービスとして、以下のような支援制度があります。 障害福祉サービス 介護保険サービス 就労支援サービス 以下で、それぞれの支援制度について詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。 障害福祉サービス 高次脳機能障害患者が障害者手帳を取得すると、さまざまな障害福祉支援を受けられます。障害者手帳の申請には、医師の診断書が必要です。 代表的な障害福祉サービスは、以下の通りです。 居宅介護(ホームヘルプ) 居宅訪問による介護を行う 自立生活援助 定期的な訪問や随時の対応による日常生活支援を行う 共同生活援助(グループホーム) 施設で共同生活を送る障がい者を対象に日常生活支援を行う なお、障害福祉サービスの内容は自治体によって異なります。障害福祉サービスの手続きと利用に関しては、自治体の障害福祉担当課に相談してみてください。(文献1) 介護保険サービス 介護保険制度に基づく要介護認定を受けると、高次脳機能障害患者も介護保険サービスを利用できます。 介護保険制度は、65歳以上の方と40歳以上で脳血管疾患による高次脳機能障害と診断された方が、要支援・介護状態になった場合に利用できる制度です。 代表的な介護保険サービスは、以下の通りです。(文献2) 施設サービス 老人ホームや介護施設に入所する人を対象に介護を行う 訪問型サービス 居宅訪問による介護を行う 通所型サービス 老人ホームや介護施設に通所する人を対象に介護や運動機能訓練、日常生活支援を行う なお、各サービスにはそれぞれ利用条件があります。介護保険サービスを利用する際は、地域包括支援センターやケアマネージャーに相談しましょう。 就労支援サービス 高次脳機能障害患者の方は、就労支援の各種制度を利用できます。就労支援サービスを利用するためには、全国に設置されている公共職業安定所(ハローワーク)や自治体の障害福祉担当課へ問い合わせしてみてください。 高次脳機能障害患者が利用できる主な就労支援は、以下の通りです。(文献3) 公共職業安定所(ハローワーク) 障がい者専用の職業窓口を設置し、職業紹介を行う 障害者職業能力開発校 障がい者向けに職業訓練を行う 障害者職業センター 就業や復職に向けた職場順応のための支援を行う 症状に合わせて適切な支援を受けられるよう、まずは相談するところから始めましょう。 高次脳機能障害に対する再生医療の可能性 高次脳機能障害の治療法として、最近では再生医療や幹細胞治療が注目を集めています。再生医療とは、自然治癒力を最大限に引き出すための医療技術で、幹細胞や血小板の投与によって症状改善を目指す治療法の一つです。 再生医療は、従来の薬物療法やリハビリテーションといった治療法で、十分な改善が得られない場合に選択肢となる治療法です。 再生医療を取り入れることで、高次脳機能障害の症状改善の一助となる場合があります。 リペアセルクリニックでは、高次脳機能障害の原因の一つである脳卒中の再生医療・幹細胞治療を行っています。 以下の動画では、当院で再生医療を受けた方の声を紹介しているので、参考までにご覧ください。 当院では、メール相談やオンラインカウンセリングも承っております。 再生医療について詳しく知りたい方は、お気軽にご相談ください。 まとめ・高次脳機能障害患者の家族は公的制度を利用してストレスを軽減しよう 高次脳機能障害患者の家族は、日常生活においてさまざまなストレスを抱えています。高次脳機能障害は長期にわたって付き合っていかなければならない障害です。 そのため、ストレスを溜め込みすぎると、当事者と家族が共倒れしてしまう可能性があります。 そのため、家族だけで悩みを抱え込まず、障害福祉サービスや介護保険などの公的制度を活用しましょう。また、医療機関と連携しながら、適切なサポートを受けることも重要です。 支援を上手に利用することで、家族の負担を軽減し、高次脳機能障害と向き合う日々を前向きに過ごせる環境を整えましょう。 参考文献 (文献1) 厚生労働省「障害福祉サービスについて」 (文献2) 厚生労働省「介護保険制度の概要」 (文献3) 厚生労働省「ハローワーク インターネットサービス 障害のある皆様へ」
2025.02.07 -
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「高次脳機能障害のリハビリ方法を知りたい」 「高次脳機能障害のリハビリ内容を把握しておきたい」 高次脳機能障害のリハビリがこれから始まるものの、流れやどのくらいの期間行われるのかと疑問を持つ方もいることでしょう。 高次脳機能障害のリハビリ方法や効果を事前に理解しておくことで、今後のリハビリをスムーズに進めることができます。 本記事では、現役医師が高次脳機能障害のリハビリについて詳しく解説します。記事の最後にはリハビリについてよくある質問をまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。 高次脳機能障害の症状にお悩みの方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 高次脳機能障害におけるリハビリの目的と効果 目的と効果 詳細 日常生活の自立を促進する 記憶力・注意力・判断力などの改善を通じた、食事や身支度、家事など日常動作の自立支援 社会復帰・職場復帰を支援する 対人関係やコミュニケーション能力の向上、作業遂行力の回復を目的とした社会・職業生活への適応支援 長期的に安定した生活を維持する 感情コントロールやストレス対処能力の向上による、精神的安定と継続的な生活基盤の確立 高次脳機能障害はリハビリにより、症状の改善や進行の遅延が見込めます。 「高次脳機能障害のリハビリテーション」によると、リハビリの実施により家事手伝い・何もしていない人の割合が34.2%から20.7%に減少したという結果が示されています。 また、リハビリは認知機能の改善だけでなく、日常生活の自立の促進や社会復帰、さらには長期的に安定した生活を維持するための精神的自立の支援においても欠かせません。 さらに、社会復帰した人は30.6%から43.7%に増加した結果も報告されています。(文献1) これらの結果から、リハビリによって高次脳機能障害の症状が改善し、社会復帰につながる可能性が示唆されています。 日常生活の自立を促進する 理由 詳細 認知機能の低下により生活動作が難しくなるため 記憶・注意・判断力の低下による、食事や身支度など日常動作の不安定化 家族・介護者の負担軽減につながるため 生活動作の自立による、介護にかかる時間や労力の軽減 本人が主体的に生活できるようになるため 自己管理力・実行力の獲得による、安定した生活の実現 自尊心や意欲の維持につながるため 成功体験の積み重ねによる、自信や前向きな気持ちの回復 長期的な生活の質を高めるため QOL(生活の質)の維持・向上と、安定した生活基盤の確立 (文献2) 高次脳機能障害のリハビリでは、日常生活の自立が重要な目標です。認知機能の低下により、これまで当たり前にできていた動作が難しくなることがあります。 しかし、生活に即した訓練を重ねることで、少しずつ自分で行える範囲を広げることが期待できます。 自立した生活は介護負担の軽減だけでなく、本人の自信や意欲を支え、長期的に安定した生活を送るための基盤といえるでしょう。 社会復帰・職場復帰を支援する 理由 詳細 役割・目的意識の回復 仕事や家事、社会活動を通じた、自分の役割や生きがいの再獲得 認知機能の維持・向上 注意力・判断力・記憶力などの継続的使用による、認知機能の維持と改善 経済的・生活的安定 就労や社会参加による、収入確保と生活リズムの安定 本人・家族の心理的負担軽減 社会とのつながりによる孤立感の軽減と、家族の精神的・経済的負担の緩和 生活の崩れや再発予防 社会活動による生活習慣の安定と、無気力・引きこもりの予防 (文献3) 高次脳機能障害のリハビリにおいて、社会復帰や職場復帰は生活の質を高める大切な目標です。 社会参加を通じて役割や目的意識を取り戻すことは、心の安定や意欲の回復につながります。 また、仕事や社会活動で認知機能を使い続けることは、機能の維持にも有効です。 経済面や生活リズムの安定、家族の負担軽減にも寄与するため、段階的な支援を通じた社会復帰が欠かせません。 長期的に安定した生活を維持する 理由 詳細 長期的な経過をとりやすい疾患特性 症状の慢性化による、生活不安定やトラブル発生リスクへの継続的対応 症状変化に応じた支援調整の必要性 定期的評価と支援内容の見直しによる、生活の混乱や再発の予防 生活習慣の安定による症状管理 食事・睡眠・活動量の調整による、認知機能と精神状態の安定 本人・家族の精神的負担軽減 生活安定による不安や疲弊の軽減と、安心感の確保 社会参加・自立の継続支援 就労や日常生活を続けるための、長期的フォローアップ体制 (文献4) 高次脳機能障害は症状が長く続くことが多く、時間の経過とともに生活上の課題が変化する場合があります。 そのため短期間のリハビリだけでなく、長期的に生活の安定を支える視点が重要です。 生活習慣を整え、必要に応じて支援内容を見直すことで、心身の負担を軽減できます。継続的な見守りと支援は、社会参加や自立した生活を無理なく続けるための基盤となります。 高次脳機能障害におけるリハビリの流れ 高次脳機能障害のリハビリでは治療に加えて、設定した目標の達成に向けた訓練を段階的に進めていきます。 医学的リハビリの流れは、以下の通りです。 1.リハビリ計画を立てる 高次機能障害に関する診断や評価結果に基づいたリハビリ計画を立てる 2.具体的な目標を設定する 当事者がイメージしやすく、かつ短期間で実現可能な目標を決める 3.リハビリを実施する リハビリ計画と目標設定をもとにリハビリを開始。訓練は段階的に進める 4.結果を判定し、目標の修正 リハビリの評価を定期的に繰り返し、プログラムの妥当性や体制を見直 高次脳機能障害のリハビリは漠然と進めていくのではなく、医師の指導のもとで定期的に評価を繰り返しながら、最終的な目標の計画を立てていく流れとなります。 1.リハビリ計画を立てる 項目 内容 認知機能の評価 記憶・注意・判断力・遂行機能など、日常生活に必要な認知能力の把握 日常生活動作の評価 食事・着替え・移動・家事など、生活動作の自立度の確認 行動・情緒面の評価 感情コントロールや対人関係の変化、行動上の課題の把握 家族状況・生活環境の確認 家族の支援負担や生活環境、家庭・職場での困りごとの確認 本人・家族の目標設定 希望する生活の共有と、短期・中期・長期目標の明確化 (文献5) リハビリ計画を立てる段階では、現在の症状や生活状況を評価し、本人に合った支援の方向性を定めます。 認知機能や日常生活動作だけでなく、行動面や家族の状況も含めて確認することで、無理のない計画が立てられます。 本人と家族が目指す生活を共有し、段階的な目標を設定することは、リハビリを継続する上で欠かせません。 2.具体的な目標を設定する ポイント 内容 改善したい症状・動作の具体化 記憶・注意・遂行機能など、向上させたい能力と到達レベルの明確化 日常生活に即した目標設定 家庭生活や社会参加に必要な動作の整理と、自立度の設定 本人の希望・価値観の反映 本人が望む生活や大切にしたいことの尊重 家族・支援者との共有 目標や支援方針の共有による、支援体制と役割分担の調整 短期・長期目標の設定 段階的な達成を目指した短期目標と長期目標の設定 (文献6) リハビリの目標設定は、回復を実感しながら取り組むための重要な工程です。改善したい症状や動作を具体的にすることで、訓練の方向性が明確になります。 また、日常生活に即した目標や本人の希望を反映することは、意欲の維持において欠かせません。 家族や支援者と目標を共有し、短期・長期の目標を段階的に設定することで、無理のないペースでリハビリを継続できます。 3.リハビリを実施する 項目 内容 認知機能への訓練 記憶・注意・判断力・遂行機能の改善を目的とした、課題練習や補助具活用 日常生活動作の練習 食事・着替え・移動・買い物など、生活動作の段階的な練習 行動面・情緒面の支援 感情調整や対人関係への対応力向上を目的とした行動理解とトレーニング 社会生活・就労に向けた訓練 社会参加や復職を見据えた、生活スキルや職場適応力の訓練 家族・支援者との連携 支援方法や役割分担の共有による、生活維持と負担軽減 (文献7) リハビリを実施する段階では、設定した目標に基づき、日常生活に直結する訓練を計画的に行います。認知機能の訓練だけでなく、生活動作や行動面、社会生活への対応力を高めることが重要です。 また、家族や支援者と連携しながら進めることで、家庭での対応が統一され、無理のない生活が実現します。 本人の状態に合わせた段階的なリハビリは、機能改善と生活の安定を支える基盤となります。 4.結果を判定し、目標の修正 項目 内容 達成状況の評価 設定目標に対する達成度と、認知機能・生活動作・行動面の変化の確認 改善要因の分析 効果がみられた訓練や支援内容の整理と有効要因の把握 課題の整理 改善が不十分な機能や動作の原因検討と支援方法の見直し 生活変化の反映 生活環境や家族状況、体調変化を踏まえた支援内容の調整 目標の修正と再設定 現実的で取り組みやすい短期・長期目標の再設定 (文献2) リハビリの結果を判定する段階では、これまでの取り組みが目標達成に寄与しているかを確認します。 高次脳機能障害は経過に個人差があるため、計画を固定せず、状況に応じて柔軟に見直すことが大切です。 達成できた点と課題を整理し、生活環境や体調の変化も反映させながら、次の目標を再設定します。この繰り返しにより、無理のないリハビリ継続と生活の安定が実現します。 高次脳機能障害におけるリハビリ期間 高次脳機能障害のリハビリ期間は、6カ月~1年ほどです。はじめの6カ月間は、症状回復を目的に医学的リハビリを受けます。 6カ月目以降は、必要に応じて生活訓練や機能訓練を実施するのが一般的な流れです。「高次脳機能障害者支援の手引き」によると、リハビリを受けた74%が6カ月、97%が1年でリハビリの成果が得られています。 高次脳機能障害の場合、症状によって異なりますがリハビリ期限となる180日を超えて訓練を受けられるため、訓練期間は6カ月〜1年が目安です。(文献8) 高次脳機能障害におけるリハビリ内容と方法 リハビリ内容と方法 詳細 環境調整 生活環境や作業環境の工夫による、混乱を減らす支援 要素的訓練 記憶・注意・判断力など、認知機能の一部を集中的に高める訓練 代償訓練 メモやスマートフォンなどを活用した、低下した機能を補う方法の習得 行動変容療法 問題行動の理解と望ましい行動への置き換えを目的とした支援 認知行動療法 考え方や受け止め方の調整による、不安や抑うつへの対処支援 社会技能訓練 あいさつや会話、対人関係の練習による社会適応力の向上 調理行動 手順理解や配慮を含めた、調理動作を通じた生活技能の訓練 高次脳機能障害におけるリハビリは、認知機能や生活能力の改善を多面的に支援することが主な目的です。 環境調整では、生活上の混乱を減らす工夫を行い、要素的訓練では記憶や注意力など特定の機能を強化します。 また、代償訓練は外部ツールを活用して日常生活を支え、行動変容療法や認知行動療法では行動や心理面の安定を図ります。 さらに、社会技能訓練や調理行動を通じて、実践的な社会適応力と生活技能の向上を目指します。 環境調整 高次脳機能障害のリハビリでは、治療環境を整えることが大切です。 環境調整により、環境要因による混乱を減らすことができ、当事者が余分な負担やエネルギーを費やさずに取り組めるようになります。 環境調整における症状別の対策は、以下の通りです。 症状例 対策 注意障害 気が散りやすい環境とならないよう配慮する 左半側空間無視 ベッドの左側から降りられないよう壁につける 失算 時計をアナログ時計にする 視空間失認 階段に手すりをつける 症状によって人的環境を整えるのもポイントです。たとえば、注意障害では集中力が持続しにくく、複数の相手との会話が難しい場合があります。 そのためリハビリでは、刺激を減らし、複数人ではなく1対1の会話環境を整えることが望まれます。 また、注意障害では短時間で区切った課題を用い、左半側空間無視では視線誘導を意識した動作練習の継続が欠かせません。(文献9)(文献10) 失算や視空間失認に対しては、実生活に即した反復練習を取り入れ、環境で得た効果を定着させていきます。 要素的訓練 要素的訓練は注意障害や記憶障害など、症状の改善を目的とする訓練です。高次脳機能障害における症状の回復では、症状別に作業を実践する方法が再構築に寄与すると考えられています。 たとえば、相手の話を理解できない失語症では、実物や写真などを提示し、それを基に反応してもらう方法が有効です。 また、集中力が持続しにくい注意障害に対しては、問題集を用いた課題に取り組むことで、注意機能を高める要素的訓練として効果が期待できます。 なお、要素的訓練を実践する際は、当事者の意欲や理解度を踏まえるとともに集中しやすい環境を整え、目的に合った治療方法を選択することが、目標達成において欠かせません。(文献9) 代償訓練 代償訓練とは、症状の対処法を身につけるためのリハビリです。 対処法を身につけることで、自ら障害を補いながら仕事や日常生活の質を維持できるようになります。 たとえば、注意障害には以下の対処法があります。 対処場面 具体的な方法 集中が途切れやすい場合 適宜休憩を挟む 作業に時間がかかる場合 作業時間を長めに設定する 手順がわかりにくい場合 工程表を提示する リハビリを行う際は自己判断に頼らず、医師の指導のもとで無理な負荷を避け、継続的に取り組むことが大切です。 行動変容療法 行動変容療法は、オペラント条件付け理論に基づいたリハビリです。オペラント条件付け理論とは、行動とその結果を結びつけ、望ましい行動が報酬につながると学習させる方法です。 たとえば、突然怒り出す行動を減らすため、感情を抑えられた場面で褒めたり達成感を与えたりします。 一方、怒りが出た場合は過度に反応せず、落ち着いた行動を促します。このように、望ましい行動が評価される経験を積み重ね、怒りの頻度を徐々に減らしていくのが行動変容療法です。 認知行動療法 認知行動療法とは、物事の見方や考え方、行動を調整し、心理的安定を図るリハビリです。 高次脳機能障害における怒りやすい・うつなどの症状は、感情をうまく制御できないことから、怒りや抑うつが生じる場合があります。 認知行動療法では、障害や環境、周囲の対応などに対する否定的かつ誤った解釈を修正していくことが欠かせません。 また、怒りが生じる前に冷静さを保つ訓練を行うため、トラブル回避において重要なリハビリ方法のひとつといえるでしょう。 社会技能訓練 社会技能訓練は、高次脳機能障害の方が社会に復帰できるようにするリハビリです。主なリハビリ内容は、以下の通りです。 主な支援 リハビリ内容 就労支援 職業訓練の場となるハローワークや障がい者職業総合センターなどの就労支援機関と連携して、復職の可能性を検討する。万が一、復職困難と判断された場合、リハビリで職業能力を高めていく 自動車運転支援 自動車運転に際し、視野欠損や半側空間無視、運動操作能力の有無など運動能力評価や診断、指導を実施する また、グループの中で自分の考えや気持ち、相手に対する要求など社会で人と関わりながら生きていくためのスキルを身につける訓練も、社会技能訓練では実施します。(文献9)(文献11) 調理行動 調理行動では、調理に伴う危険性を理解し、自身の能力を把握することを目的とします。 調理は危険を伴う行動となるため、高次脳機能障害の当事者に自身の能力を認識してもらうことが重要です。 「高次脳機能障害者の自立に向けた調理行動振り返り支援システムに基づく認知リハビリテーション」によると、リハビリとして、当事者に自身の調理体験映像を見せ、客観的に自分の行動を振り返る機会を設けました。(文献12) 客観視によりリハビリに対する意欲向上が見込まれた事例であり、調理行動は高次脳機能障害の訓練として有効である可能性が示唆されました。 高次脳機能障害におけるリハビリ以外の治療方法 リハビリ以外の治療方法 詳細 薬物療法 集中力低下・抑うつ・不安・不眠などの症状を和らげるための内服治療 食事療法 脳の回復を支える栄養素を意識した食事内容の調整 再生医療 損傷した脳機能の回復を目的とした先進的医療技術の活用 高次脳機能障害では、リハビリに加えて、注意力低下や気分の落ち込み、不眠などの症状を和らげ、日常生活の安定を図ることを目的とした薬物療法が行われます。食事療法は、脳の働きを支える栄養を意識し、体調管理や回復を内側から支援します。 再生医療は将来的な機能回復を目指す新しい治療として研究・活用が進められていますが、適用できる症状や医療機関が限られているため、医師と相談した上で検討することが大切です。 以下の記事では、高次脳機能障害の回復事例について詳しく解説しています。 薬物療法 薬物療法では、神経伝達物質のバランスを整えることで、注意力や集中力、記憶、情緒の安定を補助し、日常生活やリハビリへの取り組みを支えます。 認知リハビリや環境調整と併用することで効果が引き出されやすく、回復の土台を整える役割を担います。 一方で効果には個人差があり万能ではないため、医師の管理のもと副作用や症状の変化を評価しながら、補助的手段として慎重に用いることが重要です。 食事療法 理由 詳細 脳と身体に必要な栄養の安定供給 神経の修復や機能維持に必要なエネルギー・栄養素の確保 神経機能を支える成分の摂取 オメガ3脂肪酸や抗酸化物質などによる脳機能維持の補助 リハビリ効率の向上 体力・集中力・精神状態の安定による訓練効果の向上 摂食・嚥下障害への対応 食形態調整や環境配慮による適切な経口摂取の維持 生活習慣の改善と健康維持 合併症予防や再発防止につながる食生活の見直し (文献13) 食事療法は、高次脳機能障害の回復を支える重要な基盤のひとつです。脳や身体に必要な栄養を安定して摂取することで、神経機能の維持やリハビリに取り組むための体力・集中力を支えます。 また、摂食・嚥下障害がある場合でも、適切な工夫により安全な食事摂取が期待できます。食事療法は単独で行うものではなく、リハビリや医療的支援と併用し、個々の状態に合わせて取り入れることが大切です。 再生医療 高次脳機能障害におけるリハビリ以外の治療法には、再生医療があります。再生医療とは、けがや病気によって、機能障害に陥った組織や細胞の機能回復を目指す治療法です。 体の自然治癒力を高め、組織や機能などの修復を行うのが再生医療です。再生医療による治療は早いほど、脳機能の回復が期待できる場合があります。また、再生医療では、体内に存在する幹細胞の修復力を活用し、損傷した細胞の補完や機能回復を図ります。 体へ戻す幹細胞は患者自身の細胞を使用するため、拒絶反応やアレルギー反応などが起こりにくい点も再生医療の特徴です。 以下の動画では、当院で再生医療を受けた方の声を紹介しています。 リペアセルクリニックでは、高次脳機能障害の原因の一つとなる脳卒中の再生医療・幹細胞治療を実施しています。 メール相談やオンラインカウンセリングも提供していますので、再生医療について詳しく知りたい方はお気軽にご相談ください。 リハビリで改善しない高次脳機能障害の後遺症は当院へご相談ください 高次脳機能障害は適切なリハビリにより症状の回復効果が期待できます。リハビリでは治療に加え、目標を設定した上で訓練を進め、期間はおおよそ6カ月から1年が目安とされます。 症状に応じて訓練内容は異なるため、定期的な評価を行いながら目標達成を目指すことが大切です。 リハビリで改善しない高次脳機能障害でお悩みの方は、当院「リペアセルクリニック」へご相談ください。当院では、高次脳機能障害に対して再生医療を用いた治療をご提案しています。 再生医療は、失われた脳機能の回復を目指す新しい治療法として注目されており、主に幹細胞を用いて脳細胞の修復や再生を促し、症状の改善を図ります。従来のリハビリや薬物療法と併用されることが多く、比較的副作用のリスクが低い点も特徴です。 ご質問やご相談は、「メール」もしくは「オンラインカウンセリング」で受け付けておりますので、お気軽にお申し付けください。 高次脳機能障害のリハビリに関するよくある質問 高次脳機能障害のリハビリにおいてやってはいけないことはありますか? 高次脳機能障害のリハビリにおいてやってはいけないことは以下です。 やってはいけないこと 詳細 過度な負荷をかける運動や活動 身体・認知機能に無理を強いることによるけがや二次障害のリスク 認知的・感覚的ストレスの過剰付与 強い刺激や情報過多による注意障害や疲労の悪化 補助なしで高い自立を求めること 心理的負担や挫折感によるリハビリ意欲低下の懸念 医師の指示のない治療・訓練 障害特性に合わない対応による回復妨害の可能性 短期間での成果を過度に期待 焦りや失望感による精神的負担の増大 (文献14) 高次脳機能障害のリハビリでは、無理や焦りが回復を妨げることがあります。医師の指導のもと、負担や刺激を調整しながら、段階的に取り組む姿勢が大切です。 高次脳機能障害で利用できる支援制度はありますか? 高次脳機能障害で利用できる支援制度は以下が該当します。 支援制度 内容 障害者総合支援法による福祉サービス 介護給付や訓練等給付による日常生活支援、生活動作訓練、就労支援、相談支援 障害者手帳による支援 手帳交付による公共サービス利用、施設利用料や税金、交通費などの減免 経済的支援制度 障害年金や医療費助成による生活費や医療・リハビリ費用の負担軽減 専門相談窓口・支援拠点 専門職による相談対応、支援制度の案内、家族や支援者への助 就労・復職支援制度 就労移行支援や職業リハビリによる無理のない就労や職場復帰の支援 気になる症状や利用できる支援制度については、主治医や地域の相談窓口に相談し、状況に合った支援を受けましょう。 高次脳機能障害のリハビリにおいて家族が気を付けるべきことはありますか? 高次脳機能障害のリハビリにおいて家族が気を付けるべきことは以下の表にまとめています。 気を付ける点 詳細 以前の姿に無理に戻そうとしない 症状特性の理解と現状に合った関わりの尊重 刺激や変化の多い環境を避ける 注意障害や疲労に配慮した生活環境の調整 できることを少しずつ支援する 小さな成功体験の積み重ねによる意欲維持 家族自身の心身ケア 休息確保と支援サービス活用による負担軽減 専門家・支援制度の活用 医療・福祉との連携による継続的支援 (文献15) 高次脳機能障害のリハビリでは、家族の理解と関わりが重要です。 回復を急がず本人のペースを尊重し、刺激を抑えた環境づくりや小さな成功を認める姿勢が意欲の維持につながります。 以下の記事では、高次脳機能障害への対応の仕方を詳しく解説しています。 高次脳機能障害の家族が抱えるストレスへの対処法を教えてください 高次脳機能障害の家族は、長期的な支援により心身の負担を抱えやすくなります。休息やセルフケアの時間を確保し、外部の福祉サービスや相談窓口を活用することが大切です。 また、同じ立場の家族との交流や正しい知識の共有は、孤立感や不安の軽減につながります。負担が強い場合は、医師への相談も検討しましょう。 以下の記事では、高次脳機能障害の対処法について詳しく解説しています。 【関連記事】 高次脳機能障害患者の家族が抱えるストレスは?対処法や支援制度を現役医師が解説 高次脳機能障害で怒りやすくなる?家族への適切な対応を紹介 参考文献 (文献1) 高次脳機能障害のリハビリテーション (文献2) 高次脳機能障害支援マニュアル|平成30–31年度 厚生労働科学研究 高次脳機能障害の障害特性に応じた 支援マニュアルの開発のための研究班 (文献3) 高次脳機能障害のリハビリテーションと連携|リハビリテーション連携科学 26:1-11 2025 (文献4) 高次脳機能 障がい支援 ハンドブック|大阪府障がい者自立支援協議会 (文献5) 高次脳機能障害者に対する支援プログラム~利用者支援、事業主支援の視点から~|独立行政法人 高齢・障害者雇用支援機構 障害者職業総合センター職業センター (文献6) 高次脳機能障害制度利用マニュアル|茨城県高次脳機能障害支援センター令和6年6月版 (文献7) 高次脳機能障害のリハビリテーション | KOMPAS – 慶應義塾大学病院 医療・健康情報サイト (文献8) 第1章 高次脳機能障害診断基準ガイドライン (文献9) 高次脳機能障害に対するリハビリテーション治療―患者・家族会との連携―|Jpn J Rehabil Med Vol. 58 No. 4 2021 (文献10) 高次脳機能障害と暮らす|香川大学医学部附属病院 リハビリテーション部 作業療法士 津川 亮介 (文献11) 京都府高次脳機能障害者支援プラン (文献12) 高次脳機能障害者の自立に向けた調理行動振り返り支援システムに基づく認知リハビリテーション|J-STAGE (文献13) 高次脳機能障害患者への摂食・嚥下アプローチ (文献14) TBI Recovery: Essential Tips & What to Avoid After a Brain Injury|NeuLife REHABILITATION (文献15) 高次脳機能障害 サポートガイドブック
2025.02.07 -
- 頭部
- 頭部、その他疾患
筋トレの最中に頭痛がして、脳の血管が切れていたらどうしようと不安になっていませんか。 筋トレで負荷のかかる動きをしたり、重い器具を無理に持ち上げたりすると、脳血管に負担がかかり切れてしまうケースがあります。脳卒中などの疾患を予防するには、筋トレ中も力まないように意識する工夫が大切です。 本記事では、筋トレで脳血管が切れる原因と予防策・対処法を詳しく解説します。 さらに、筋トレ中の頭痛が辛いときの対策法も解説しているため、症状がつらくて悩んでいる方に読んでいただきたい記事です。 ぜひ本記事を参考に、脳血管が切れるリスクに注意しながら筋トレを続ける工夫をしてみてください。 当院「リペアセルクリニック」では、再生医療による脳卒中の後遺症や再発予防の治療を行っております。 メール相談またはオンラインカウンセリングにて無料相談を受け付け中です。気になる方はぜひ当院までお気軽にご相談ください。 筋トレで脳血管が切れる可能性がある 筋トレ中に重いダンベルを持ったり強い負荷をかける種目を行ったりすると、過度に力んでしまい脳血管に負担をかけるリスクがあります。 筋トレ中に脳血管が切れる大きな要因は「血圧の上昇」です。 筋トレで「力む」ことで血管が強く収縮し、一時的に血圧が急激に上がります。この状態が続くと、血管に過度な負荷がかかり、脳出血を引き起こすリスクがあります。 とくに力みやすい種目は、以下のとおりです。 ベンチプレス ダンベルスクワット 懸垂 上記のような筋トレを行う場合は力まないよう、呼吸や負荷に十分注意しましょう。 筋トレ中に力みすぎてしまい脳血管が切れると「くも膜下出血」になるリスクがあるため注意が必要です。くも膜下出血について詳しく知りたい方は、以下のコラムを参考にしてください。 筋トレで頭痛が起こる3つの原因 筋トレ中に頭痛が起こる原因として、主に以下の3つがあります。 血管の一時的な強い収縮 激しいトレーニングメニュー 慢性頭痛の悪化 トレーニング中に頭痛が頻繁に起こる方は、本章の内容をチェックしてみてください。 血管の一時的な強い収縮 筋トレ中に頭痛が起こる主な原因のひとつは「血管の一時的な強い収縮」を伴う 「可逆性脳血管攣縮(れんしゅく)症候群」 です。 一時的に力んだ際に 1分未満で痛みのピークに達する「雷鳴頭痛」 が発生するのが特徴です。(文献1) 個人差はありますが、突然の激しい頭痛が発症した後、数週間にわたって繰り返されることがあります。 また、雷鳴頭痛は 脳出血へと進行するリスク もあるため、注意が必要です。 激しいトレーニングメニュー 激しいトレーニングの繰り返しは、脳血管への負担につながります。 過度な運動を繰り返すと、体が酸素不足に陥ることがあります。全身に十分な酸素が供給されないと、より多くの酸素を体に取り込む過程で血管が拡張され、頭痛が引き起こされるのです。 また、感染予防のためにジムでマスクをつけている場合も、酸欠状態になるリスクがあるため注意が必要です。 筋トレの途中で息苦しさを感じたら、マスクを外してこまめに休憩しましょう。 慢性頭痛の悪化 慢性的な偏頭痛を持っている場合、筋トレにより症状を悪化させるリスクがあります。 片頭痛は、何らかの原因で頭の血管が縮んだ後、急に広がることで脈打つような頭痛が起こるのが特徴です。(文献2) 運動をすると血管が開き、血流が良くなるため片頭痛が一時的に悪化する場合があります。 慢性的な頭痛を持っている人は、急激に運動量を増やさずに無理のない範囲で筋トレすることを心がけましょう。 頭痛の分類については、以下のコラムで詳しく解説しています。気になる方はこちらも合わせて参考にしてください。 必ずやってほしい筋トレ頭痛の予防策3選 筋トレによる頭痛の予防に効果的な対策として、以下の3つがあります。 筋トレ前後に水分補給をする 筋トレ前にストレッチをする 筋トレ中は息を止めない 筋トレ中の頭痛に悩んでいる人は、本章を参考に予防を心がけてみてください。 筋トレの前後に水分補給をする 運動により体内の水分が不足すると、血の巡りが悪くなります。脳へ栄養や酸素が行き届かなくなった結果、頭痛につながる可能性があります。 脱水症状に陥らないよう、筋トレ前後には十分な水分補給をしましょう。 また、頭痛以外の脱水症状として以下の症状があげられます。 吐き気 喉の渇き めまい など このような症状があらわれた場合は、すぐに筋トレを中止して水分補給をして休息をとってください。 筋トレ前にストレッチをする 筋トレ前にウォーミングアップとしてストレッチを行うことも、頭痛を防ぐのに効果的な対策です。 急に激しい運動をすると血流の速さが一気に変わり、血管や筋肉に負担をかけるリスクがあります。 ストレッチでウォーミングアップすると全身の血流が緩やかに早くなるため、頭痛を予防する効果が期待できます。頭痛を防ぎ、安全に筋トレを行うためにも、ウォーミングアップとしてストレッチを行ってから運動を始めましょう。 筋トレ中は息を止めない 筋トレ中に息を止めると、力みが生じて血圧の急上昇を招き、脳血管に負担を与えるリスクがあります。筋トレ中は息を止めず、力まないように注意しましょう。 とくに重いダンベルを持ち上げたり、きついポーズをとったりするときに 無意識に息を止めてしまう人が多いため、注意が必要です。 筋トレ中に息を止める癖がある方は、トレーニング中の呼吸を以下のように意識してみてください。 ポーズをとる際に、呼吸を止めない 力むときに息を吐き、力を抜くときに息を吸う(例:ダンベルを持ち上げる際に息を吐き、下げるときに息を吸う) どうしても息を止める場合は、筋トレで最もつらい一瞬だけに留める この呼吸法を意識すると、筋トレ中の血圧上昇を抑えられて頭痛の予防にもつながるでしょう。 筋トレ頭痛がつらい場合の3つの対策法 運動の最中に頭痛がつらくなった場合に有効な対処法は、以下の3つです。 運動を中止する トレーニング器具の負荷を軽くする 痛み止めを飲む 筋トレの最中に頭痛がつらくなった際は、本章を参考に無理をせず、症状を和らげることを優先しましょう。 運動を中止する 筋トレ中に頭痛を感じた場合は、直ちに運動を中止し症状が治まるまでゆっくり休みましょう。 頭痛がつらいまま我慢して筋トレを続けると、症状が悪化するリスクがあります。また、脳血管に負担をかけ深刻な症状を招くリスクもあるため注意が必要です。 頭痛を感じたら無理をせず暗く涼しい場所で横になって休むようにしましょう。 トレーニング器具の負荷を軽くする 筋トレ頭痛の頻度が多い人は、トレーニング器具の負荷を軽くして力みを減らしましょう。 筋トレによる頭痛の一因として負荷をかけすぎてしまい、力んでしまっている可能性があります。どうしても強い負荷で筋力をつけたい場合は「徐々に」重さを上げるようにしましょう。急激に負荷を上げると頭痛や脳出血のリスクを上げるため、注意が必要です。 痛み止めを飲む 休息をとったり筋トレ時の負荷を軽くしたりしても頭痛が続く場合は、我慢せずに痛み止めを服用することが大切です。 筋トレ頭痛に効果のある痛み止めは、以下のような成分の薬です。 イブプロフェン アセトアミノフェン インドメタシン これらの成分を含む薬は、病院の処方のみならず、薬局やドラッグストアなどでも購入できます。 ただし、痛み止めで改善がなければ別の要因も考えられるため、一度頭痛外来に受診してみましょう。 まとめ|脳の血管に負担をかけず安全に筋トレをしよう 筋トレによる脳血管への負担を減らすためには、未然の防止策と症状が出た際に適切な対処を行うことが大切です。 頭痛を感じたら無理をせずに休み、症状が落ち着いてから再開しましょう。 当院リペアセルクリニックでは、人体にある幹細胞を用いて脳出血後の再発予防や後遺症の治療を行っております。 「メール相談」または「オンラインカウンセリング」にて無料相談を受け付けておりますので、気になる方はぜひ当院までご連絡ください。 筋トレで脳血管が切れる症状についてよくある質問 筋トレは血管を老化させますか? 筋トレ自体が血管に悪影響を与えるわけではありませんが、アスリートのような運動を長期的に行うと動脈硬化を促進させるリスクがあります。 ただし、適切な頻度と負荷の筋トレは血流を改善し、健康体を維持する効果が期待できます。年齢に合わせて トレーニングの頻度や負荷を下げて有酸素運動を取り入れると、筋トレのメリットを活かしながら無理なく運動ができるでしょう。 脳血管が切れるとどうなりますか? 脳血管が切れると脳出血が起こり、以下のような症状があらわれる場合があります。 手足や顔がしびれる ろれつが回らない 視界がぼやける 脳出血後の後遺症は、早期の対応によってその後回復できるかどうかが大きく変わります。これらの症状があらわれたらすぐに受診しましょう。 脳出血の予防については、以下のコラムで詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。 参考文献 (文献1) 橋本洋一郎「可逆性脳血管攣縮症候群(reversible cerebral vasoconstriction syndrome)| 神経治療(35) https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsnt/35/4/35_416/_pdf (文献2) 古和 久典「片頭痛の病態と治療|神経治療(39)」 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsnt/39/3/39_200/_pdf/-char/ja
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「最近イライラしたり、落ち込んだりしやすい」 「セロトニンは幸せホルモンと聞いたが、自分は不足しているのではないか」 このようなお悩みはありませんか? 日常の中で、些細なことでも強い怒りを感じる、また気持ちが沈んでしまう場合は、セロトニンが不足している可能性があります。セロトニンは別名「幸せホルモン」と呼ばれ、心を穏やかに保つためにとても大切なホルモンです。 この記事では、セロトニンが不足している際に起こる「セロトニン欠乏脳」の自己チェック方法と、対策についてご紹介します。セロトニン不足のお悩みの参考になれば幸いです。 自分の状態がセロトニン欠乏脳ではないか不安、またセロトニン欠乏脳による気分の不調を解消したいと感じたら、当院のメール相談 やオンラインカウンセリングもご活用ください。 セロトニン欠乏脳チェック【当てはまったら要注意】 いつもよりキレやすい、気持ちが落ち込みやすいといった場合には「セロトニン欠乏脳」の状態かもしれません。 セロトニンは脳内で作られる神経伝達物質の1つで、喜びの感情を司るドーパミンや怒り・恐怖といった感情を司るノルアドレナリンといった神経伝達物質をコントロールする働きがあります。(文献1) そのため、セロトニンが欠乏すると、気分が安定しにくくなります。 「もしかしたら自分もセロトニン欠乏脳ではないか」と思う方もいるでしょう。下に「セロトニン欠乏脳」になると現れる変化をチェックリストとしてまとめています。複数当てはまる方はセロトニン欠乏からの不調かもしれないので、注意が必要です。 1.疲れやだるさが続く 2.動悸やめまいがする 3.慢性的な頭痛がある 4.よく眠れない、すっきりと起きられない 5.食欲が湧かない 6.身支度が整わない 7.時間通りの行動が難しい 8.遅刻や早退が多い 9.いつもよりミスが多い 10.自分は無価値だと思う 11.気分が落ち込みやすい 12.理由もなく不安になる、緊張する 13.すぐにイライラしてしまう 14.他の人には聞こえない声が聞こえる セロトニン欠乏脳の症状6選 セロトニン欠乏脳は、脳の中でセロトニンの分泌が少なくなることで起こります。有田秀穂氏の論文によれば「セロトニン欠乏脳」の代表的な症状として以下の6つが挙げられています。(文献2) 朝すっきりと起きられない 自律神経失調症の症状がある 背筋や顔の筋緊張が弱い 痛みに弱い キレやすい状態 生活習慣が乱れている それぞれの項目について詳しく解説します。 1.朝すっきりと起きられない セロトニン欠乏脳になると朝すっきりと起きられなくなります。 なぜなら、朝の調子を整えるための自律神経の働きに、セロトニンが関わっているからです。 自律神経には、体を活発に動かすための交感神経と、体を休ませるための副交感神経があります。眠っている時には体をリラックスさせる副交感神経が働いていますが、目覚めてから体を動かすためには交感神経を働かせるというのが通常の働きです。セロトニンは、この切り替えを円滑にするために用いられます。 そのため、セロトニン欠乏脳の状態では、うまく自律神経が切り替わらず「朝目覚めても、なんだかすっきりしない」と感じやすくなります。 2.自律神経失調症の症状がある セロトニンが欠乏すると、自律神経失調症の症状が出ます。 自律神経失調症とは、病気ではないのに体になんらかの不調がある状態です。自律神経失調症では、全身のだるさやめまい、頭痛、動悸などが現れます。(文献3) こちらも、自律神経の切り替えにセロトニンが関わっているためです。自律神経は臓器とつながっているため、セロトニンの欠乏により交感神経と副交感神経の働きが乱れると、各臓器、そして全身に悪影響を及ぼします。 そのため、自律神経失調症のような症状があるときには、セロトニン欠乏脳が疑われます。 3.背筋や顔の筋緊張が弱い 背筋や顔の筋肉の収縮が弱くなることも、セロトニン欠乏脳の特徴です。 セロトニンは筋肉の収縮を司る「運動ニューロン」という神経細胞にも影響を及ぼします。とくに、姿勢を維持するための体幹や筋肉、そして顔のまぶたや頬の筋肉の収縮を司っています。そのため、セロトニンがしっかり分泌されていると、背筋がピンとして顔に締まりが出るのです。 いつもより姿勢が悪い、顔がゆるんでいるといったときには、セロトニンが上手く分泌していないかもしれません。 4.痛みに弱い セロトニンは、脊髄から脳に痛みを伝える伝達路にも作用し、痛みを和らげる鎮痛作用も持っています。そのため、セロトニンが少なくなると、痛みが脳に伝わりやすくなり、少しの傷やけがでも痛みの感じ方が強くなってしまいます。 これはキレやすい子どもにとくに見られやすいと言われています。 5.キレやすい状態である セロトニン欠乏脳の状態になると、ささいなことでもキレやすくなります。 原因としては「青斑核ノルアドレナリン神経」という、ストレスを他の神経に伝える道筋を抑えられなくなるからです。ストレスが他の神経にすぐ伝わってしまうと、ストレスをうまく制御できず、感情的になる、普通では考えられないような行動を取るといったことが起こります。 いつもよりキレやすい、すぐ感情が爆発してしまって手が付けられなくなってしまう、といった状態が続く場合は、セロトニンが足りていないかもしれません。 6.生活習慣が乱れている セロトニンが少なくなると、眠りが浅く朝起きられなくなったり、食欲がコントロールできなくなったりして生活習慣が乱れてしまいます。 まず、睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠という2つの種類があります。レム睡眠は浅い眠りで体がよく休まっている状態、ノンレム睡眠は深い眠りで脳がよく休まっている状態のことです。セロトニンが足りなくなるとレム睡眠の時間が短くなり、体が十分に休まらなくなってしまいます。そのため、朝すっきり起きられず生活習慣の乱れにつながってしまうのです。 そして、セロトニンは食欲の調節にも重要です。ドパミンという神経伝達物質が食欲を司っていますが、この調節機能にもセロトニンが作用します。食欲をコントロールできなくなると、精神面にも体の健康にも悪影響が出てしまいます。 よく眠れているか、そして暴飲暴食はないかといった生活習慣についても確かめてみましょう。 セロトニン欠乏脳とは気持ちが揺らぎやすい状態 セロトニン欠乏脳になると、突然怒りが爆発したり、気分が落ち込んでしまったりと揺らぎやすい状態になります。この章では、そもそもセロトニンとはどのようなものか、そしてそこからどのようにセロトニン欠乏が起こるのかという部分について解説します。 セロトニンは「幸せホルモン」と呼ばれる セロトニンは脳の「脳幹」と呼ばれる部分から分泌される神経伝達物質です。セロトニンが分泌されることで、喜びを感じる伝達物質と怒りや恐怖を感じる伝達物質の調節をし、心の安静を保ちます。分泌によって気持ちを穏やかに保ったり、幸福感を感じたりすることから「幸せホルモン」と呼ばれているのです。 また、セロトニンは腸でも作られています。ある文献によれば、腸内に細菌がいるマウスよりも、いないマウスの方がセロトニンの量が少なかったという研究があります。(文献4) セロトニン欠乏脳は怒りやすさや気分の不安定を招く セロトニンが欠乏すると、感情を司る神経伝達物質のバランスが崩れて、気持ちのコントロールが難しくなります。感情が不安定になると、仕事や人間関係がうまくいかなくなってしまうでしょう。有田氏の論文によれば、セロトニンの欠乏は生活習慣の乱れにより引き起こされるという結果があります。(文献2) しかし、逆に言えば、生活習慣を整えればセロトニンの分泌を促せるということです。 次の項目でセロトニン欠乏脳を改善するときのポイントを6つ載せていますので、ぜひ今日から取り入れてみてください。 セロトニン欠乏脳を改善するときのポイント セロトニンは、食事や運動、そして日常生活の中での少しの工夫で分泌を促せます。(文献5) すぐに実践できる内容ですので、ぜひお試しください。 1.バナナや乳製品などを積極的に摂る 2.リズム性の運動を行う 3.日光を浴びる習慣を持つ 各項目について、詳しく解説します。 1.バナナや乳製品などを積極的に摂る セロトニンは、必須アミノ酸の1つであるトリプトファンから合成されます。必須アミノ酸とは、体の中では合成できないため、食品から摂る必要のある栄養素です。そのため、トリプトファンを多く含む食品を摂ることで、セロトニンを増やせます。 トリプトファンを含む食品としては、以下のようなものが挙げられます。 果物:バナナ、キウイなど 乳製品:牛乳、チーズなど 豆製品:大豆、納豆など 卵 種実類:ゴマ、アーモンドなど 日頃の生活に、プラス一品トリプトファンを含む食品を取り入れてみましょう。 2.リズム性の運動を行う 一定のリズムで行う運動もセロトニン欠乏の予防・改善に効果があるといわれています。論文によれば、運動として、歩行、咀嚼(そしゃく)、呼吸が挙げられています。 日々の生活の中で、以下のような行動を取り入れましょう。 歩行 少し息が上がるくらいのリズミカルな運動を取り入れましょう。 通勤や通学などの日々の生活のなかで、少し早足で歩いてみることも良いでしょう。また、時間のある方はウォーキングで歩く習慣を作るのもおすすめです。 咀嚼 噛む、という動きも等間隔でのリズム運動です。 そのため、よく噛むことでリズム運動の機会を増やせます。家事や仕事に追われて、ついつい早食いになっていることも多いでしょう。食事をよく噛んで食べるだけでもセロトニンが増えます。 呼吸 ストレッチやヨガ、座禅でゆっくりと大きな呼吸をしましょう。ストレスを感じると、呼吸は浅くなりがちです。一日のなかで、少しでも自分のために呼吸を整える習慣を作ってみましょう。 運動や呼吸自体のリラックス効果や食事で満足感を得られることに加え、セロトニンの分泌が促進されることで、より充実感が得られるでしょう。 3.日光を浴びる習慣を持つ 太陽光を浴びることでセロトニンの分泌が活性化します。(文献5) 電球の光だけでは分泌を促すほどの照度がないため、カーテンを開けたり、外に出たりしてしっかり日光を浴びましょう。日光を浴びると、1日の体内時計のリズムも整い、調子よく過ごせます。 まとめ|セロトニン欠乏脳だと感じたら生活習慣を見直そう いつもよりも怒りっぽい、調子が悪いと感じたら、セロトニンが欠乏している状態かもしれません。先述のチェックリストで自分がセロトニン欠乏脳ではないかと感じたら、生活習慣の見直しからはじめましょう。それでも体調や気分が変わらない場合は、ほかの心身の病気の可能性もあります。 自分だけでは判断が難しい、もっと詳しく話を聞きたいという場合には、当院のメール相談 、オンラインカウンセリング にてお気軽にご相談ください。 セロトニン欠乏脳についてよくある質問 セロトニン欠乏脳について、よくある質問をまとめました。ぜひご参考ください。 日本人はセロトニンが少ないですか? 過去の論文においては、日本人の遺伝子型としてセロトニンが少ないことも示されているようです。しかし、日本人といっても一人一人の遺伝子型は異なります。もともと落ち込みやすい性格である、不満を感じやすいといった特徴があれば、セロトニン欠乏を疑うべきでしょう。 セロトニンを増やすマッサージやストレッチはありますか? 目、顔、背中のリズミカルなマッサージがセロトニン神経を活発にする、という研究結果があります。規則的に、気持ちよいくらいの強さでトントンと指や手全体で刺激をしてみましょう。加えて、ストレッチで体を動かすことも呼吸を早く、大きくするため、セロトニンを増やす効果があります。 参考文献 (文献1) 厚生労働省「セロトニン|e-ヘルスネット」 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/heart/yk-074.html (文献2) 有田秀穂「セロトニン欠乏脳 −キレる脳・鬱の脳を鍛え直す−」 https://www.jstage.jst.go.jp/article/hbs/3/2/3_123/_pdf/-char/ja (文献3) 厚生労働省「自律神経失調症:用語解説|こころの耳:働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト」 https://kokoro.mhlw.go.jp/glossaries/word-1591/ (文献4) 尾畑佑樹氏,腸内細菌による消化管神経回路の修飾 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jim/36/1/36_21/_pdf (文献5) 小西正良ほか「セロトニン分泌に影響を及ぼす生活習慣と環境|大阪河﨑リハビリテーション大学紀要」 https://cir.nii.ac.jp/crid/1050285299827544832
2025.02.07 -
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日常生活の中で、首こりを感じていませんか。 「首まわりが張っている」 「首の辺りが重く疲労感がある」 上記のような感覚は、首こりの症状である可能性が高い傾向にあります。 首こりは、頭痛やめまいを引き起こす原因となり、ひどくなると日常生活に影響をおよぼします。 今回の記事では、首こりの解消や予防、首こりに関連する症状を解決するための治し方をまとめました。 首こりに悩んでいる方や、すでに日常生活に影響が出ている方は、ぜひ最後までお読みください。 首こりでめまいや頭痛になる主な原因 首こりは首まわりの頭を支える筋肉に、過度な緊張や負担がかかった場合に生じます。 首こりによるめまいや頭痛が起こる原因は、日常生活のなかにあり、考えられる要因としておもに以下の3つです。 不適切な姿勢 自律神経の乱れ 長時間のパソコン作業 まずは上記3つがなぜ首こりの原因になるのか、それぞれ解説します。 不適切な姿勢 長時間の不適切な姿勢は、首周囲の筋肉に負荷がかかり、首こりが起こります。 日常生活の中でスマートフォンやタブレットを操作する際、少しうつむくような姿勢で操作している方は要注意です。 成人の頭の重さは約4〜6kgあり、首周囲の筋肉や骨で頭の重さを支えていますが、頭が前に傾けば傾くほど、首にかかる負担は大きくなります。 たとえば、スマートフォンを操作するために首を約30度前に傾けると、約18㎏の負荷が首にかかるとされています。 18㎏は5歳くらいの子どもの体重とほぼ同じなので、かなりの負担が首にかかっている状態です。 もともと人間の首は、重い頭を支えるためにゆるやかなカーブをしており、その姿勢が首に負担が少ない姿勢です。 日常生活でスマートフォンの操作時間が長い方や、うつむいた姿勢で長時間作業する職業の方は、首こりになりめまいや頭痛が起きやすいでしょう。 不適切な姿勢になりやすいのは身体に合わない寝具も影響します。 合わない枕は寝ている間に首へ負荷がかかっている可能性があります。 枕は高さや柔らかさなど、自分の身体に合ったものを選びましょう。 自律神経の乱れ ストレス状態が続くと、自律神経が乱れ、筋肉の緊張を引き起こした結果、めまいや頭痛が起きてしまいます。 そもそも自律神経とは、血圧や呼吸数などを調整し、自律的に身体の中のバランスを整える役割です。 自律神経が乱れると身体機能のバランスが崩れ、全体的に血行が悪くなります。首周囲の血行も悪くなるため、首こりの症状を引き起こす原因になるのです。 自律神経が乱れないためにもストレスはため込むまえに上手く解消できるよう、適度な運動や趣味の時間を増やすなどを実施してみましょう。 長時間のパソコン作業 長時間のパソコン作業は、首こり以外にも眼精疲労が起こる可能性があります。 新型コロナウイルスの拡大で、リモートワークの活用が進み、今までオフィスで仕事をしていた方も、自宅で仕事をする機会が増えたでしょう。 しかしリモートワークは、パソコン作業に向かない机やイスを使っている方も多く、整った環境ではない可能性があります。 パソコン作業に向かない机やイスは、姿勢が悪くなり、気づかないうちに身体に負担がかかっています。 同じ姿勢で座っている時間が長くなるため、首周囲だけでなく、肩や腰の筋肉も凝り固まるでしょう。 長時間ディスプレイを見続けると、目の筋肉が疲れるために、眼精疲労を引き起こします。 見えづらさを感じると姿勢が悪くなりがちなため、首こりの原因になるので、まずは環境を整えていきましょう。 首こりに関連する症状 首こりは、めまいや吐き気、腕の重だるさ、やる気が出ないなど、心身にさまざまな症状があらわれます。 以下の症状は、首こりがひどくなるとあらわれる主な症状です。 頭痛 目の疲れ ストレスからくる自律神経の不調 首こりに関連する3つの症状をそれぞれ解説していきます。 頭痛 「頭全体が締め付けられる痛みがある」 「頭痛が続いていてつらい」 上記のような頭痛を感じる方は、首こりが原因の可能性があります。 首周囲の筋肉や肩、肩甲骨周りの筋肉が緊張するため、血流が悪くなります。 頭に向かう血流にも悪影響をおよぼし、頭痛を引き起こすのです。 首こりからくる頭痛が気になる方は、以下の方法が治し方としておすすめなのでぜひ試してみてください。 40℃のお湯に10分程度入浴する 首のまわりに温めたタオルやホットパックをあてる 上記の方法は、首周囲の血流が改善する効果が期待できる治し方です。 首周囲の筋肉の緊張をほぐし、血流を改善すれば、頭痛がよくなる可能性があります。 ただし「片頭痛」の場合、血流が良くなると痛みが悪化するので注意が必要です。 目の疲れ 目の疲れは「眼精疲労」とも呼ばれ、首こりの原因や自律神経のバランスを崩します。 1日6時間以上、ディスプレイを見ている方は、目の疲れを引き起こし、首こりにつながる可能性があるので注意が必要です。 パソコンやスマートフォンの操作は同一の姿勢でおこなう場合が多く、液晶画面を見ている時間が長いと、目の疲れやめまいも感じやすいのです。 目の疲れを感じたら、以下のようなケアをおこないましょう。 目薬をさす 適度な休憩をとる ホットパックで目元を温める 上記の方法は、目の疲れやめまいの治し方としておすすめの方法です。 目元をホットパックで温める治し方は、ホットアイマスクやお湯で濡らしたタオルを目に2分ほどあてましょう。 目の疲れやめまいが治れば、首こりの軽減につながる可能性が高まります。 自律神経の不調 首こりがひどくなると、自律神経に影響を与え、副交感神経の働きが低下します。 自律神経には以下の2種類があり、それぞれ違う役割があります。 神経名 概要 交感神経 起きているときや活動するときに優位 副交感神経 夜間やリラックスしているときに優位 首こりによって自律神経が乱れると、以下のような症状が起こるので注意しましょう。 頭痛や頭重感 めまい 不眠症 など ひどくなると「自律神経失調症」を引き起こす可能性があります。 首こりを放置すると、さまざまな関連症状をもたらすので、放置せずできる範囲から取り組み、対処しましょう。 以下の記事では自律神経の乱れに関係するストレスと「高血圧の関係性」についてまとめています。 首こりからくるめまい以外の症状でもあるので、自己判断しないためにもぜひあわせてご覧ください。 首こりを解消させる効果的なストレッチ 日常生活のなかで、首こりからくるめまいや頭痛を解消したい方に向け、現役医師の立場から効果的なストレッチを紹介します。 ストレッチは、身体をリラックス状態にし、血行改善効果があります。 血行が良くなれば、首周りの筋肉もほぐれ、首こりによる症状が緩和するでしょう。 「時間がなくてなかなか運動の時間が確保できない」と感じる方でも取り組める方法をまとめました。 「自宅でもできる治し方が知りたい」方は、ぜひ参考にしてください。 首のストレッチ 首こりでめまいや頭痛を感じる方は、以下のストレッチを試してみてください。 背筋をのばし肩の力を抜く 首を前に倒しゆっくり右にまわす ぐるっと一周まわしたら今度は左にまわす 左右10回程度おこなう パソコンやスマートフォンを見る時間が長い方は以下のストレッチもおすすめの治し方です。 両手の親指を鎖骨にかかるように胸の前に置く 口を閉じ、上を向いて背筋を伸ばす(顎を突き出すイメージ) 首の前部分が伸ばす 余裕があれば顎の向きを斜めになるよう左右に傾ける 一連の流れを2〜3回繰り返す 肩のストレッチ 首こりからくるめまいや頭痛は、肩のストレッチでも改善できる可能性があります。 肩のストレッチは、以下の手順で実施してみましょう。 背筋をのばしてイスに座る 腕の力は抜く 息を吸いながら両肩を持ち上げる 息を吐きながらストンと肩をおろす 一連の流れを2~3回繰り返す 肩甲骨のストレッチ 肩甲骨のストレッチも、首こりからくるめまいや頭痛を改善したい方におすすめです。 一連の流れは以下の通りです。 両肘を曲げて肩より上に肘をあげる 両手は軽くにぎり鎖骨のあたりにもってくる 両肘を下げないようにしながらゆっくり後ろへ引く 肩甲骨をギュッと寄せように意識する そのまま両肘を下げ力を抜く 5回程度繰り返す 今回紹介したストレッチは、座ったままでもできる簡単な方法です。 作業の合間や首こりや肩こりを感じたときなどにやってみましょう。 隙間時間を利用し、1日のなかで定期的にストレッチすれば、凝り固まる前に解消できるでしょう。 ただし、体調や自分の首や肩の動かせる範囲内で無理せずストレッチするのが大切です。 無理をすると、筋肉や関節を傷めてしまう可能性があるので、ゆっくり気持ち良いと感じられる力加減でストレッチするのがポイントです。 マッサージ技術の活用 マッサージをすると、凝り固まった筋肉をほぐし血行が良くなるため、首こりの解消におすすめです。 首こりで悩む方のなかには「マッサージや整体院、鍼灸院に行きたいけれど時間がない」方もいるでしょう。 ここからは自宅でできる簡単なマッサージも紹介します。 <胸鎖乳突筋マッサージ> 胸鎖乳突筋とは、首の横に耳の後ろ辺りから鎖骨辺りまでつながっている筋肉です。 場所がわからない場合、顔を横に向けると浮き出てくるためわかりやすいでしょう。 耳の後ろ側に人差し指・中指・薬指を縦方向に押し当てる 首を横に傾けながら20秒程上下にさする 揉みほぐすイメージで指で胸鎖乳突筋をつまむ つまむ位置を徐々に下へ移動する 反対側も同様におこなう 胸鎖乳突筋の近くには、頸動脈もあるためマッサージをおこなう際には注意しましょう。 痛みや苦しさを感じた方は、すぐにマッサージを中止してください。 自宅でできるマッサージではなく、プロによる適切な施術を希望の方はお気軽に当院へご連絡ください。 日常の運動 首こりを感じたらストレッチやマッサージをするだけでなく、適宜運動も取り入れてみましょう。 日常的に運動をしていると首こりが生じる前に解消でき、予防にもつながります。 以下のような全身運動は、身体の筋肉を動かすため血流がよくなり、首こりの解消や予防におすすめです。 縄跳び 水泳 ヨガ など 適度な運動習慣は、首こりの解消だけでなく、健康の維持増進にもつながります。 適度に身体を動かす習慣があると、脳の活性化や疲労回復の効果もあり、仕事の効率アップも期待できます。 また、運動にはストレスホルモンを下げる働きがあるとされているのもおすすめポイントです。 イライラしやすかったり寝つきが悪かったり、ストレスがうまく発散出来ていない方は、運動で発散してみるのも良いでしょう。 ストレスが溜まった状態は自律神経の乱れが起こり、首こりの原因になるため、適度に運動し首こりの解消や予防をしていきましょう。 日常でできる首こり解消法 首こりは、日常生活の中で少し意識して行動するだけで、予防できます。 めまいや頭痛など、さまざまな症状があらわれ、不調をきたす前に、首こりを予防しましょう。首こりの予防は、一度だけではなく長期的な管理が大切です。 毎日過ごす日常生活の中で、自分ができる治し方から取り入れてみましょう。 正しい姿勢の維持 正しい姿勢の維持は、身体全体のバランスが良くなるため、首こりだけでなく肩こりや腰痛の予防にもつながります。 正しい姿勢ができているかは、以下のような確認方法があります。 壁に背中を向け立つ かかと・おしり・肩・頭を順番に壁につける 腰の辺りと壁の間に手のひらを差し込む 手のひら1枚分が入るかどうか隙間があるのが理想ですが、それ以上に隙間が開いている方は「反り腰」を疑いましょう。 肩が壁につかない方は巻き肩で1カ所でも壁につけられない部位があれば、姿勢が悪い可能性があります。 立ったときに、耳や肩、膝、くるぶしが一直線になる状態が、正しい立ち姿勢です。 座ったときには、イスに深く腰かけて骨盤がまっすぐ立つように座りましょう。 足の裏をしっかり床につけ、膝と股関節が90°になるよう座ると、骨盤が立ちやすい座り方になります。 日常生活の中で、正しい姿勢を意識するよう心がけてみましょう。 姿勢改善以外の治し方が気になる方は、以下の記事もあわせて参考にしてください。 職場の環境改善 オフィスでは、適切な明るさ、適切な机やイス、ディスプレイの適切な位置や明るさなど、職場環境が整えられている場合が大半です。 厚生労働省からガイドラインも出されているため、VDT作業(Visual Display Terminals)のための環境設定は重要といえます。 しかし、テレワークや在宅ワークなど、環境が整っていない場所で作業をしている方もいるでしょう。 スペースの問題でディスプレイと近くなってしまったり、机やイスが合わず姿勢が悪くなってしまったりするので、以下を試してみてください。 <VDT作業のための正しい環境設定> 明暗の変化が著しくない室内で机上は300ルクス以上が目安 ディスプレイやキーボード、マウスは適宜動かせるようにする 机の高さは作業者に合ったものにし、イスは高さが調整できるものにする ディスプレイは、目から40cm以上離し目と同じ高さかやや下に位置する 300ルクスとは、新聞が読める程度とされており、蛍光灯を使用した少し古い事務所のようなイメージです。 できる範囲で適切な環境設定をすれば、首こりや腰痛などの身体の不調の予防につながります。 定期的な運動とストレッチのルーチン 定期的な運動やストレッチは、首こりの予防に効果的です。 しかし「忙しいから時間がとれない」や「毎日疲れて運動なんてできない」と考えている方もいるでしょう。 「毎日ストレッチを頑張ろう」と決意しても、なかなか続けるのは難しいのが実情です。 定期的な運動スケジュールを立て、ルーティン化すると、長く続けていきやすいでしょう。 運動に対するモチベーションを維持し継続する方法 定期的な運動を続けるためにも、モチベーション維持が大切です。 無理のない程度に運動をする日を設定する 設定した日に運動やストレッチができたらカレンダーに印をつける 慣れてきたら運動する日を増やしてみる カレンダーに印をつければ「できた」事実が視覚的にわかります。 体調や忙しさによってできない日があっても、徐々にカレンダーにつく印が増えていくと、頑張っていると実感でき、達成感を味わえるでしょう。 モチベーションが上がらない方は「印が何個ついたらご褒美」と設定するのもおすすめです。 まずは、散歩や軽いウォーキング、軽いストレッチを週に数回程度に設定してみましょう。 忙しくても運動の習慣をつける方法 忙しくて時間がなく、まとまった運動の時間を確保するのが難しい方は、日常に変化を加えるのがおすすめです。 普段自転車で行くところを歩いていく 通勤中、職場の一駅前で降りて歩いてみる なるべく階段を使う 上記のような時間もとれない方は、日常生活行動の中で「ながら運動」をしてみましょう。 歯磨きをしながらかかと上げや足上げをする テレビを見ながらストレッチをする 家事をしながら首回しをする 運動に対して気が進まず、始めるのにハードルが高い方もいるでしょう。 しかし、適度な運動習慣がある方は、首こりの解消や予防だけでなく、ストレスの解消や健康的な生活にもつながります。 適度な運動習慣をつけるのをおすすめします。 まとめ・首こりが気になる方は一度受診しておくのがおすすめ! 首こりからくるめまいや頭痛は、姿勢の悪さやストレス、長時間のデスクワークから生じます。 首こりを放置すると頭痛やめまいだけでなく、自律神経の乱れを引き起こし、身体全体の不調を感じる原因となります。 首こりは、ストレッチや運動で解消できるので、本記事で紹介したストレッチやマッサージを試してみてください。しかし、今回紹介した治し方を実施しても首こりが解消しない場合、別の疾患も考えられるため、一度受診をしておきましょう。 首こりの原因によって受診する診療科は異なりますが、まずは整形外科を受診するのがおすすめです。 当院では、首こりからくるめまいや頭痛だけでなく、自律神経の乱れから発症するお悩みなどを、メールやオンラインでカウンセリングを行っています。 症状にあわせた解消法やストレッチなどを、診断結果に応じてお伝えします。 「めまいしか感じないけれど治し方を聞いても良い?」と感じる方も、気軽にお問い合わせください。
2024.06.26 -
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事故や病気で手足を失ったあと、存在しないはずの場所が痛む「幻肢痛」に悩んでいませんか。 「いつまで続くのか」「治療法はあるのか」「眠れないほどの痛みはなぜ起こるのか」と不安を感じている方もいるでしょう。 幻肢痛は神経の働きの変化によって生じる神経障害性疼痛です。 本記事では、幻肢痛の原因・症状・治療法・今後の選択肢までを整理します。 この記事を通して、幻肢痛への理解を深め、ご自身やご家族に適した治療の選択肢を見つける一助となれば幸いです。 当院リペアセルクリニックでは、再生医療に関する情報提供を公式LINEで行っています。再生医療について詳しく知りたい方は、ぜひお気軽にご登録ください。 幻肢痛とは存在しない部位に生じる神経障害性疼痛 幻肢痛は、四肢切断後に実際には存在しない部位に痛みを感じる状態です。まずは、幻肢痛の基本と仕組みを整理します。 幻肢感覚と幻肢痛の違い 幻肢痛と似た言葉に「幻肢感覚」があります。これは、失った手足がまだそこにあるように感じたり、動いているように感じたりする感覚のことです。 幻肢感覚には必ずしも痛みが伴うわけではありませんが、幻肢痛は失った部位に以下のようなはっきりとした痛みが伴います。 焼けるような痛み 刺すような痛み 締め付けられるような痛み また、切断した手足の残っている部分に生じる持続した痛みとは区別されます。(文献1) 幻肢痛が起こるメカニズム 幻肢痛の詳しいメカニズムは未だ完全には解明されていません。しかし現時点では、切断部分に残った末梢神経と、痛みを処理する中枢神経(脳や脊髄)の両方が複合的に関与しているのが有力です。(文献2) 中枢神経の関与における具体的なメカニズムとして、脳の感覚領域の再編成が挙げられます。手足を喪失すると、脳への感覚入力が変化し、脳の中にある感覚が再構築されるため、本来は痛みではない信号を痛みとして誤認しやすくなるのです。 幻肢痛の主な症状 幻肢痛の症状は、痛みの種類や強さ、頻度が人によって大きく異なり、予測できない痛みが、生活の質を大きく低下させる要因となり得ます。 ここでは、幻肢痛の具体的な症状と、それが日常生活にどのような影響を与えるのかを見ていきましょう。 具体的な痛みの種類 幻肢痛は、人によって感じ方は異なり、さまざまな言葉で表現されます。(文献1) 刺すような、ヒリヒリするような、電気が走るような痛み 締め付けられる、万力で締められるような痛み けいれんする、ねじれるような感覚 幻肢痛は単純な痛みだけでなく、不快な運動感覚を伴うこともあるのが特徴です。 日常生活への影響 幻肢痛の激しい痛みは、日常生活のさまざまな側面に深刻な影響を及ぼします。具体的には以下のようなケースが挙げられます。 幻肢痛による日常生活への影響 詳細 睡眠障害 夜中に突然の激痛で目が覚めてしまい、十分に眠れない 集中力・活動量の低下 痛みが気になって仕事や勉強に集中できなかったり、外出する意欲がなくなったりする これらの問題が積み重なることで、不安や抑うつ状態などに陥りやすくなり、精神的な健康にも影響を与え、生活の質を著しく低下させてしまう可能性があります。(文献2) 幻肢痛に対する3つの治療法 幻肢痛の治療は、一つの方法で完治を目指すよりも、複数のアプローチを組み合わせて痛みをコントロールしていくのが一般的です。 ここでは、代表的な3つの治療法について解説します。 薬物療法 電気刺激療法 リハビリテーション 本章を参考に、幻肢痛における治療法の選択肢を知っておきましょう。 薬物療法 薬物療法では、以下のような種類の薬を使用します。 鎮痛薬 抗けいれん薬 抗うつ薬 抗てんかん薬 抗不整脈薬 オピオイド系鎮痛薬(モルヒネやトラマドール)が使われるケースもありますが、依存や乱用のリスクが高く副作用も懸念されるため、使用は慎重におこなうべきだと考えられています。(文献5)(文献6) また、局所療法として、カプサイシンクリームの塗布やリドカインスプレーの噴霧などがおこなわれる場合があります。 いずれにしても、薬物療法は作用と副作用のバランスを考え投与するのが望ましいため、主治医と十分コミュニケーションを取りましょう。 電気刺激療法 電気刺激療法には、3つの種類があります。 脊髄刺激 視床刺激 大脳皮質刺激 脊髄刺激を与えると、痛みが脳に伝わりにくくなります。刺激を与えると、痛みの伝達を抑制する物質が増加するため、神経の興奮を抑制して痛みの緩和につながるのです。 また、大脳皮質にある一次運動野や視床へ電気刺激を与えても、幻肢痛を和らげるケースが報告されています。刺激を与える部位は、切断部位や神経の残っている部分によって治療方法が異なります。(文献6) リハビリテーション 幻肢痛に対するリハビリテーションは、主に以下2つの方法で脳の感覚再編成を促し、痛みの緩和を図ることが目的です。 鏡療法(ミラーセラピー) 義肢・装具の装着 鏡療法(ミラーセラピー)は、痛みが強く直接的な治療が難しい場合に有効なリハビリテーションです。 体の中心に鏡を配置し、鏡に映った健側を動かすことで脳に「失った手足が問題なく動いている」と認識させます。これを繰り返すと知覚と運動の情報伝達が脳内で再構築され、幻肢痛を和らげる仕組みです。(文献7) また、義肢や装具にも、失った機能や役割を補うだけでなく、幻肢痛を和らげる効果があります。 義肢や装具の装着は、鏡療法と同様に脳に失った四肢を認識させるため、義肢の装着が日常的になると幻肢痛も消失していく場合が多いです。 ただし、幻肢痛がひどく、義肢や装具の装着ができない場合もあります。リハビリは、医師をはじめ、理学療法士や義肢装具士など、医療者と相談しながら進めていきましょう。(文献8)(文献9)(文献10) 幻肢痛のセルフケア方法2つ 幻肢痛のセルフケアをする方法として、以下2つが挙げられます。 ストレスをコントロールする 家族・支援者によるサポートを受ける 本章で幻肢痛のセルフケア方法を知り、医療機関での治療以外にできることがないか検討してみましょう。 ストレスをコントロールする 適切なストレス管理で痛みを和らげることもできます。 幻肢痛患者は、痛みによって、不安や怒り、恐れなど、さまざまな感情が入り混じっている心理状態です。慢性的なストレスは、痛みを過敏に感じさせるため、幻肢痛が悪化する原因にもつながります。 自分でできるストレスのコントロール方法は、以下の通りです。 趣味に没頭する 散歩をする 映画やドラマを見る 好きな物を食べる お風呂にゆっくりつかる 規則的な睡眠をとる 香りを楽しむ 声を出して笑う 日光を浴びる 過度な運動などの幻肢痛が悪化するようなものは避け、まずは自分ができそうなものから始めてみましょう。暴飲暴食、過度な飲酒・喫煙などはかえって体調不良や睡眠不足の原因となり、痛みの悪化を招くため注意が必要です。 家族・支援者によるサポートを受ける 幻肢痛のつらさは、ご本人にしか分からない部分も多く、孤独を感じやすいものです。そのため、ご家族や身近な人からのサポートを受けることも大切です。(文献10) 幻肢痛は、常に一定の強さで続くわけではなく、寝ていても飛び起きてしまうような激痛が突然襲ってくることもあります。痛みの感じ方や頻度は人それぞれで、数年で痛みがなくなる方もいれば、長年にわたって苦しめられる方もいます。 そのため、ご自身だけで不安や苦しみを抱えるのではなく、家族や周囲の人にサポートを依頼し、治療へのモチベーションを維持しながら根気強く治療を継続しましょう。 幻肢痛治療の新たな選択肢 四肢の一部を失った方が、幻肢痛を乗り越え、生活の再構築をしていくのは、とても困難な道のりでしょう。 幻肢痛には、従来先述したような3つの治療法が用いられていますが、IT技術の進化に伴い、以下2つのような新しい治療法も登場しています。 VR技術による「遠隔セラピー」 BCI(ブレインコンピューターインターフェイス)による「脳のトレーニング」 体験を行う交流会もあるため、積極的に参加することで新たな発見があるかもしれません。お住まいの地域での開催がないか調べてみましょう。 VR技術による「遠隔セラピー」 VR空間のなかで、失った四肢を補間し、脳を錯覚させるセラピーも開発されています。幻肢痛を感じる患者とセラピストが一緒にVR空間の中に入り、手足を動かすイメージを共有する手法です。(文献11) 3Dを利用したリアルな空間なので、実際にリハビリをしているような雰囲気が味わえます。 さらに、VR空間でセラピーを行うため、セラピストが近くにいなくても、いつでもどこでも実施が可能です。 鏡療法は切断部位によって有効でない場合もありますが、VR技術による遠隔セラピーならばより多くのケースに対応できます。 BCI(ブレインコンピューターインターフェイス)による「脳のトレーニング」 BCIによる「脳のトレーニング」では、脳活動を計測し、得られた計測信号から脳情報を読み解き、それに基づいて架空の手足の映像をオンラインで動かします。(文献12) 架空の手足を動かすことで、脳の変化を促し、新しい感覚を得られたり、治療につながっていくことを目的としたものです。 この訓練を3日間行うことで、訓練後5日間の痛みが30%以上減弱した調査結果もあります。 幻肢痛は自分に適した治療法を検討しよう 幻肢痛とは、本来存在しない部位に生じる神経障害性疼痛を指します。 幻肢痛の治療法には、薬物療法、リハビリテーション、セルフケア、そして最新のテクノロジーを用いた治療など、さまざまな選択肢があります。 幻肢痛の改善には、痛みの原因・メカニズムを理解し、自分に合った治療法を選択することが大切です。 日々情報収集をおこないながら、自分に合った治療法を見つけましょう。 当院「リペアセルクリニック」は、幹細胞の働きを活かし、本来の機能ができなくなった臓器や骨などを修復する「再生医療」を扱うクリニックです。再生医療には、神経障害による痛みを改善させる治療もあります。 再生医療に興味を持たれた方は、ぜひ当院の公式LINEへの登録をご検討ください。 幻肢痛に関するよくある質問 幻肢痛はいつまで続きますか? 幻肢痛は、慢性的な痛みに分類され、必ずしも自然に消えるとは限りません。一般的には、四肢の切断後数日以内に始まり、長期間にわたって痛みが続くことが多いとされています。 ただし、個人差は非常に大きく、時間の経過とともに痛みの強さや頻度が自然に和らいでいくケースも報告されています。適切な治療を受けることで、痛みをコントロールし、日常生活への影響を最小限に抑えることは十分に可能です。 幻肢痛に痛み止めは効きますか? 市販されているような一般的な痛み止め(NSAIDsやアセトアミノフェンなど)は、神経の痛みが原因である幻肢痛に対して、強い効果を発揮するという明確な証拠は乏しいのが現状です。 海外の研究では、モルヒネやガバペンチン、ケタミンといった特定の薬剤が短期的な痛みの緩和に効果を示したという報告もあります。(文献3) しかし、これらの薬は副作用のリスクも伴うため、医師が効果と副作用のバランスを慎重に見極めながら処方する必要があります。自己判断での服用は避けてください。 幻肢痛で眠れない時の対処法は? 幻肢痛による睡眠障害は非常につらい問題です。 まずは、痛みのコントロールについて主治医に相談することが第一です。適切な薬物療法やリハビリテーションによって、夜間の痛みが軽減される可能性があります。 それに加えて、一般的に用いられる工夫として、次のような方法を試すのも一案です。(文献4) 就寝前に気持ちを落ち着ける時間を作る 寝具や姿勢を見直す 日中の活動量と生活リズムを整える 痛みが強い場合は無理せず、専門家のアドバイスを求めましょう。 参考文献 (文献1) 残存肢の痛み|MSDマニュアル家庭版 (文献2) 幻肢痛の機序と対応|Jpn J Rehabil Med (文献3) Pharmacologic interventions for treating phantom limb pain|Cochrane Database Syst Rev (文献4) 2 良質な「睡眠」をとる(寝る)|厚生労働省 (文献5) 日本ペインクリニック学会 「神経障害制疼痛薬物療法ガイドライン 改訂第2版」 (文献6) 緒方徹、住谷昌彦「幻肢痛の機序と対応」Jpn J Rehabil Med 2018;55:384-387 (文献7) ミラーセラピーについて | 脳梗塞集中リハビリセンター │ 社会医療法人 生長会 (文献8) 大内田裕 「幻肢・幻肢痛を通してみる身体知覚」2017年 (文献9) 片山容一、笠井正彦 「幻肢・幻肢痛を通してみる身体知覚」2017年 (文献10) 落合芙美子 日本義肢装具学会誌「義肢装具に対するチームアプローチ」日本義肢装具学会誌Vol.13 No.2 1997 (文献11) 幻肢痛VR遠隔多人数セラピーシステム|JDP (文献12) 事故で失った幻の手の痛みが脳活動を変える訓練により軽減 – ResOU
2024.06.19 -
- 頭部
- 頭部、その他疾患
「首(または腕)が痛く、1日でも早く治す方法が知りたい」 「首の痛みは日常生活にも影響するため、できるなら通院せず治したいけれど可能なの?」 頚椎捻挫が発症していると、首や腕の痛みだけでなく、しびれ、頭痛、めまいなどの症状が起きます。 早く治したい一心から、自宅でストレッチや軽い運動をしてしまうと、症状を悪化させてしまう恐れがあります。 そこで今回は現役医師の立場から、頚椎捻挫を早く治す方法をまとめました。 受傷からの期間別でどのような治療がおすすめなのかも解説したので、ぜひ最後までご覧ください。 【予備知識】頚椎捻挫を早く治す方法の前に押さえておきたい注意点 まず把握してもらいたいのが頚椎捻挫は、よく耳にする「むち打ち症」と同じ意味である点です。 自動車で運転中に追突事故に遭ったり、スポーツ中の衝突により首が過剰に動いたりすると起こる症状です。 首の筋肉や靭帯に損傷が起こる症状として知られています。そこで改めて頚椎捻挫の症状と治るまでの期間をお伝えします。 頚椎捻挫の主な症状 頚椎捻挫の症状として代表的なのは、主に首や腕の痛み、しびれなどが挙げられます。 しかし代表的な症状以外にも、以下の症状があるため注意しましょう。 腕の脱力感 肩こり 頭痛 めまい 耳鳴り 動悸 倦怠感 など 以下の表では、タイプ別で症状や考えられる発症の原因をまとめました。 タイプ 症状 発症の原因 頚椎捻挫型 首や腕の痛み 首回りの筋肉や靭帯が引き伸ばされ発症する 神経根症状型 手、指、腕のしびれ 神経が圧迫されて脳からの伝達が伝わらなくなり発症する バレ・リーウー型 頭痛、耳鳴り、吐き気、難聴、視力低下 など 事故後の安静(急性期の対応)が不十分だと発症しやすい 脊髄型 足の感覚異常、排尿と排便のしにくさ 脊髄の損傷から動きにくくなり発症する 以下の記事では、頚椎捻挫の後遺障害等級についても触れているので、あわせて参考にしてください。 頚椎捻挫を治すまでの期間 頚椎捻挫が治るまでの期間は、患者様の容態によって異なりますが、1〜3カ月で症状が軽快するでしょう。 早ければ1〜2週間の方もいれば、6カ月かけても症状が残っている方もいます。 もしも6カ月経っても治らない場合は、後遺障害としての申請をするのがおすすめです。 以下の記事では、頚椎捻挫の後遺障害等級についても触れているので、あわせて参考にしてください。 頚椎捻挫を早く治す方法 頚椎捻挫を早く治したい場合、受傷してからの期間によって対処方法が異なります。 順番に早く治す方法を解説していきます。 早めの受診がおすすめ(1週間以内) 頚椎捻挫を受傷したら、あまり症状を感じていなくても早めに受診するのがおすすめです。 時間が経ってから急速に症状が出てくるケースがあるため、痛みを感じていなくても受診を検討してください。 受傷後すぐ(急性期)は、首に負担をかけないのが望ましいため、首を固定する「頚椎カラー」の装着が1つの選択肢になります。 患部に対し、リハビリを実施してしまうと、炎症が悪化する恐れがあるため、注意しましょう。 鎮痛剤の処方をしてくれる場合もあるため、まずは病院を受診するのが早く治る方法として挙げられます。 激しい運動を控える(〜2週間) 首の筋肉や靭帯に損傷が起こっている状態のため、受傷から2週間経過するまでは症状が軽いケースでも安静にしましょう。 むやみに動かし過ぎると症状を長引かせる原因になります。 「亜急性期」と呼ばれる時期になり、理学療法士によるリハビリを開始しながら早く治していきましょう。 物理療法として、温熱や低周波などによる治療も実施するケースがあります。 どれも自宅ではできない治療法になるため、専門医から適切なアドバイスを受けるのがおすすめです。 無理のない範囲でストレッチする(6カ月前後) 痛みが落ちついてきたら痛みが出ない範囲で首や肩周りを動かしましょう。 同時に、受傷から6カ月以上経っても以下の症状を感じる方は要注意です。 強い痛みは無いけれど首や肩周りが突っ張る なんとなくスッキリしない など 上記のような症状を感じる方は「慢性化」している恐れがあります。 筋肉や靭帯の損傷は安静にしていれば治りますが、筋肉の緊張状態は安静にしていると、どんどん固まってしまい、緊張状態が強くなってしまいます。 つまり、慢性化しないためにも適度なストレッチが必要になるのです。 デスクワークやスマホを見る習慣が多い現代人のほとんどが負担のかかる姿勢が続いています。 姿勢を治すためには肩甲骨や胸椎(両方の肩甲骨の間にある背骨)を動かすような体操や顎を引く運動、胸前の筋肉をほぐすストレッチをしましょう。 なお、頚椎捻挫が治っていない原因を確かめるには、MRI検査が選択肢として挙げられます。 以下の記事では、MRI検査の所要時間や注意点をまとめているので、ぜひ参考にしてください。 早く治すなら週3の通院がおすすめ 捻挫を1日でも早く治したいのであれば、週3回の通院をおすすめします。 頚椎捻挫は受傷後、1週間以内の受診をおすすめしたように、時間の経過とともに急速な変化が伴うケースが大半です。 首や腕に負担をかけないよう固定したりリハビリを案内し始めたりする時期が、患者様によって異なるからです。 症状によって通院の頻度が異なるので、あくまで1つの基準として捉えてもらえると幸いです。 なお、症状や適切なリハビリなどでお困りでしたら、当院ではオンラインカウンセリングも実施しております。 「いつまでに治りそうなのか」「今の症状では何をすべきか」など、気になる方は以下からご連絡ください。 病院受診時の流れ 頚椎捻挫を早く治す方法を取り入れるため、病院の受診を検討している方に向け、実際の流れをお伝えします。 一般的な病院での受診時、以下の流れになるケースが大半です。 診断 安静 リハビリ それぞれ何を実施するのか、詳しく解説していきます。 受診 頚椎捻挫の受診は基本的に「整形外科」を選択しましょう。 整形外科は、頚椎捻挫や関節リウマチなど、慢性疾患を主に取り扱っています。 専門学校で3年間勉強し「柔道整復師」に合格した方が施術する整骨院とは異なり、医学部合格後、最低でも6年間の勉強と臨床実習が医師には必要です。 理学療法や物理療法を始め、CTやMRI検査など、正確な医学的な知識をもとに治療してもらうには、整形外科がおすすめです。 しかし、整形外科にはリハビリテーション専門のスタッフ(理学療法士や作業療法士)がいない整形外科もあります。 できれば理学療法士や作業療法士のいる整形外科を選択しましょう。 安静 頚椎捻挫を受傷したら、最初のうちは患部を安静にしておくのが無難です。 症状の重さにもよりますが、軽度であれば投薬(薬物療法)を行います。 症状が重い場合は頚椎カラーを装着し、少しでも患部を安静できるようサポートしていきます。 頚椎捻挫は症状の重さに関係なく急性期の症状を早く落ち着かせることが、早く治す方法として挙げられるのです。 リハビリ 頚椎捻挫で骨折や脱臼が発症していない限り、少しずつ痛みがない程度のリハビリを行います。 整形外科で専門的な知識と経験がある理学療法士や作業療法士になるリハビリ指導が始まります。 理学療法士や作業療法士が在籍していない整形外科の場合、温熱療法や牽引療法、電気治療を施しているので、受診時に治療方法を確認しておきましょう。 以下の記事では、頚椎捻挫の治療方法について、自宅でできる対処法を紹介しています。 悪化予防の観点から、ぜひ参考にしてください。 まとめ・頚椎捻挫をすぐに治したいなら受診してもらおう! 頚椎捻挫を早く治す方法は、すぐに受診し安静にしておくのがおすすめです。受傷直後は興奮状態で痛みを感じない場合もありますが、数日経ってから症状が出る可能性もあります。 仮に痛みを感じていなくても「受傷したら痛みがなくても受診」と考えておきましょう。 首回りの組織が損傷している可能性もあるため、スポーツだけでなくストレッチも含めて無理に首を動かすのは控えるのが無難です。 患部を動かすのは、痛みが落ち着いたらリハビリを実施しましょう。 動かさない期間が長くなってしまうと筋肉が固まってしまい、慢性化する可能性もある点に十分気をつけましょう。当院ではオンラインカウンセリングをはじめ、メール相談も承っております。 頚椎捻挫を早く治す方法を専門医からのアドバイスを受けたい方を含め、お気軽にお問い合わせください。
2024.04.29







