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糖尿病予備軍が「食べてはいけないもの」7選|血糖値を安定させる「大根」がおすすめな理由

糖尿病予備軍 食べてはいけないもの
公開日: 2021.12.24 更新日: 2025.04.28

糖尿病予備軍と診断され、「何を食べたらいけないの?」と悩んでいませんか?

実は、血糖値を上げやすい食品や、食べすぎに注意が必要な「意外な食品」もあるんです。

放っておくと本格的に糖尿病へ進行する可能性もあるため、毎日の食事内容がとても重要になります。

この記事では「糖尿病予備軍が避けたい食品7選」とともに、「安心して食べられる食品」や、「血糖値の安定に役立つ野菜」として注目されている大根の栄養と効果的な食べ方も解説します。

無理な制限ではなく、食事の「選び方」を知ることが、健康を守る第一歩になりますのでぜひご覧ください。

糖尿病予備軍が「食べてはいけないもの」とは?

糖尿病予備軍と診断されても、「これを絶対に食べてはいけない!」という特定の食材があるわけではありません

重要なのは、血糖値を急激に上げないようにコントロールし、将来的な糖尿病や合併症のリスクを防ぐことです。

そのためには、エネルギー(カロリー)や栄養素のバランスを意識した食事を心がけることが基本になります。

「糖分・脂質・塩分」の過剰摂取を避け、体に負担の少ない食べ方を選ぶことで、血糖値の安定につながります。

\まずは当院にお問い合わせください/

糖質が多く「血糖値」を急上昇させる食品

食事の栄養素のうち、血糖値に影響を及ぼすのは炭水化物です。

炭水化物には、食後の血糖値を上昇させ、エネルギー源となる「糖質」と、ほとんど消化されず血糖値の上昇を抑える「食物繊維」の2つがあります。

そのため、血糖値をコントロールするためには、食事中にどれだけ糖質が含まれるかを知っておくのは重要です。

しかし、だからといって糖質制限ダイエットや糖質制限食を行うのはあまりおすすめできません。

理由は、極端な糖質制限は腎症や動脈硬化に繋がる恐れがあり、逆効果となってしまうためです。

糖質を全く食べないのではなく、ご飯やパンを食べる前に、野菜など食物繊維の多いものを先に摂るよう意識するだけでも、血糖値の上昇を穏やかにする効果が期待できます。

食物繊維の摂取目標(18~64歳)
男性 1日21g以上
女性 1日18g以上
糖尿病の改善のために取りたい食材
食物繊維
  • 野菜(特に根菜類)
  • 海藻
  • キノコ
  • 大豆
  • 果物(糖分の過剰摂取に注意)
水溶性食物繊維が多い
  • カボチャ
  • オートミール
  • 大根
  • 大豆
  • キノコ
  • 果物(糖分の過剰摂取に注意)

脂質・塩分が多く血管に負担をかける食品

糖尿病予備軍の方は、脂質や塩分の摂取にも気を配ることが重要です。

とくに脂質の中でも「飽和脂肪酸(例:肉の脂身やバター、チーズなど)」は、血中の悪玉コレステロール(LDL)を増やし、動脈硬化のリスクを高める可能性があるといわれています。

一方、魚や大豆などに多く含まれる「不飽和脂肪酸」には、悪玉コレステロールを下げる作用があり、積極的に取り入れたい脂質です。

また、塩分の摂りすぎも要注意です。

高血圧を招くことで糖尿病の合併症リスクを高める可能性があります。

食塩摂取の目標量として、以下の数値が推奨されています。

  • 18歳以上の男性は1日7.5g未満
  • 18歳以上の女性は1日6.5g未満
  • 高血圧や腎症をお持ちの方は6g未満文献1

塩分の多い食品には、肉や魚の加工食品、漬物や佃煮などが挙げられます。

毎日の習慣ではなく「たまに楽しむ」程度に留めるなど、調整が必要です。

手術しなくても治療できる時代です。

糖尿病のお悩みに対する新しい治療法があります。

一見ヘルシーでも注意が必要な食品

「野菜ジュースを飲んでいるから健康的」「フルーツなら安心」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実は見た目以上に糖質が多く含まれている場合があります。

市販の野菜ジュースや果汁100%のジュースには、糖質が多く含まれていたり、フルーツ缶詰はシロップ漬けになっていたりと、知らずに血糖値を上げてしまう要因となることがあります。

また、「カロリーオフ」や「ヘルシー」と書かれている食品でも、人工甘味料や脂質が多い場合があり、思った以上に血糖値へ影響を及ぼすことがあるため注意が必要です

こうした食品を選ぶ際は、パッケージの「栄養成分表示」を確認する習慣をつけましょう。

「健康そう」というイメージだけで判断せず、成分を見て選ぶことが、血糖値コントロールには大切です。

糖尿病予備軍が「食べてはいけない」具体的な食品一覧【7選】

糖尿病予備軍の段階であっても、日々の食生活において血糖値の急激な上昇を避けることがとても重要です。

特に、糖質や脂質、塩分が多く含まれる食品は、インスリンの働きを乱す原因となり、糖尿病の発症リスクを高めてしまいます。

ここでは、糖尿病予備軍の方ができるだけ避けたほうが良い具体的な食品を7つご紹介いたします。

いずれも身近にある食品ばかりですが、「控える意識」を持つことで、血糖コントロールと健康維持の第一歩となります。

菓子パン・ドーナツなどの高糖質パン類

菓子パンやドーナツには、砂糖や小麦粉、油脂が多く含まれており、血糖値を急上昇させやすい食品です。

見た目以上にカロリーも高く、糖尿病予備軍の方にとっては控えたい食品のひとつです。

朝食代わりや間食として習慣化するのは避けましょう。

白米・うどんなどの高GI炭水化物

白米やうどんなどの精製された炭水化物は、消化吸収が早く、血糖値を急に上げやすい傾向があります。

できるだけ玄米や全粒粉のパン、そばなどの低GI食品に置き換える工夫をすることが、血糖値の安定につながります。

お菓子・スナック菓子

チョコレートやクッキー、ポテトチップスなどのお菓子類には、糖質と脂質が多く含まれています

特に空腹時に摂取すると血糖値が大きく上がるため、日常的な間食として摂るのは控えましょう。

どうしても食べたい場合は、量を決めて楽しむことが大切です。

フルーツ缶詰・果汁飲料

フルーツ自体は栄養価が高いものの、缶詰や濃縮果汁飲料には砂糖が多く使われている場合があり、血糖値に悪影響を及ぼす恐れがあります

果物を摂取する際は、生のものを適量にとどめるように心がけてください。

砂糖入りの飲み物(清涼飲料水・甘酒など)

スポーツドリンクやジュース、甘酒などの甘い飲料には多くの糖分が含まれています

液体は吸収が早いため、少量でも血糖値を大きく上げてしまうことがあります。

飲み物を選ぶ際は「無糖」や「糖質ゼロ」のものを選ぶようにしましょう。

加工肉(ウインナー・ベーコンなど)

加工肉には脂質と塩分が多く含まれており、糖尿病の合併症リスクである高血圧や脂質異常症にも関係してきます

朝食やお弁当によく使われがちですが、できるだけ頻度を減らし、野菜や魚中心のメニューに切り替えるのがおすすめです。

コーンフレーク・甘いシリアル

一見ヘルシーに見えるシリアルですが、糖分が添加されているタイプが多く高カロリーです

朝食として手軽な反面、血糖値の上昇を招く原因にもなります。

選ぶなら砂糖不使用のタイプにし、ヨーグルトやナッツと組み合わせる工夫が効果的です。

糖尿病予備軍でも安心して食べられる食品とは?

糖尿病予備軍の方にとって、毎日の食事はとても大切です

ですが、「何を食べたらいいのかわからない」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。

ここでは、血糖値を急激に上げにくく、安心して取り入れられる食品をいくつか紹介いたします。

無理な制限ではなく、上手に選ぶことがポイントです。

低GI食品(玄米・全粒粉パンなど)

GI値(グリセミック・インデックス)が低い食品は、血糖値の上昇をゆるやかにする特徴があります

特に玄米や全粒粉パンなどは、精製された白米や食パンに比べて食物繊維が多く含まれており、腹持ちも良いのが魅力です。

主食を選ぶ際は、白いものよりも「茶色いもの(未精製のもの)」を意識すると良いでしょう。

血糖値の上昇を抑える野菜・海藻類

野菜の中でも、葉野菜や根菜類(ただしイモ類は除く)、海藻類には食物繊維が豊富に含まれており、血糖値の急上昇を抑える働きがあります

特に、食事の最初に野菜を食べることで「ベジファースト効果」が期待され、糖の吸収を穏やかにすることができます。

わかめやひじきなどの海藻も、日々の副菜に取り入れてみてください。

間食には素焼きナッツやゆで卵がおすすめ

おやつを食べたいときは、血糖値が急に上がりにくい食品を選ぶことが大切です。

素焼きのナッツ(アーモンドやくるみなど)や、たんぱく質が豊富なゆで卵は間食として優れています

ただし、ナッツ類はカロリーが高いため、1日あたりの量には注意が必要です(アーモンドであれば10粒程度が目安です)。

糖尿病予備群の食生活に取り入れたい「大根」について

大根は、糖尿病予備軍の方にも取り入れやすい、身近で優秀な食材の一つです。

食物繊維や消化酵素を豊富に含み、血糖値の上昇をゆるやかにする効果が期待されています

また、カロリーが低いため、主食やおかずのボリュームを増やしたいときにも役立ちます。

ここでは、大根の栄養素や効果的な食べ方、注意点についてご紹介いたします。

大根の栄養素と食べ方のポイント

大根には、水溶性と不溶性、両方の食物繊維が含まれており、糖の吸収をおだやかにし、血糖値の急上昇を防ぐ働きがあります

さらに「ジアスターゼ」などの消化酵素も豊富で、食後の消化を助けてくれるのも特長です。

生のまま食べることで酵素の効果を活かせますが、胃腸が弱い方や寒い時期には加熱するのもおすすめです。

加熱しても食物繊維はしっかり残るため、煮物や味噌汁、蒸し料理などに取り入れるのも良いでしょう。

大根の摂取量の目安と注意点

大根はカロリーが低く、たくさん食べても安心な印象がありますが、食べ過ぎはお腹を冷やしたり、胃腸に負担をかける可能性があります。

1日の摂取目安としては100g程度、加熱調理ならもう少し多めでも問題ないとされています。

また、大根おろしにすると酵素が活性化されますが、空腹時に大量に摂ると胃が荒れることもあるため、主食やたんぱく質と一緒にバランスよく取り入れることがポイントです。

糖尿病予備軍が注意したい合併症とは?

糖尿病予備軍の段階でも、血糖コントロールが不十分な状態が続くと、さまざまな合併症を引き起こす恐れがあります。

特に注意すべきは、目・腎臓・神経などの臓器に及ぶ慢性的な障害です。

予備軍の段階から、将来の合併症リスクを減らすための生活改善が重要とされています。

血管・臓器に広がる合併症のリスク

糖尿病が進行すると、「糖尿病性網膜症(失明の原因)」「糖尿病性腎症(人工透析の原因)」など、深刻な合併症を引き起こす可能性があります。

さらに、高血圧や脂質異常症が加わることで、動脈硬化が進み、心筋梗塞や脳卒中といった重篤な疾患に繋がるリスクも高まります。

\まずは当院にお問い合わせください/

合併症を防ぐカギは「食事」と「運動」

合併症の予防には、食事と運動のバランスが欠かせません

まずは、自分の活動量に応じた1日のエネルギー量を計算することが大切です。

無理な制限ではなく、継続可能な習慣を心がけ、必要であれば主治医や管理栄養士に相談しましょう。

また、ご自身の身体のことを把握しておくことも大切です。

まずはご自身の適正体重(BMI)を知っておきましょう。

1)適正体重(BMI)を計算する

適正体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22

2)適正エネルギー量を把握する

適正体重(BMI)に自分の日常生活の身体活動レベルをかけることで自分の適性エネルギー量を求めることができます。

身体活動レベルの目安と、適性エネルギー量を求める計算方法は次の通りです。

デスクワーク、主婦など 25~30×標準体重(kg)=1日の適性エネルギー量(kcal)
立ち仕事が多い 30~35×標準体重(kg)=1日の適性エネルギー量(kcal)
力仕事が多い 35×標準体重(kg)=1日の適性エネルギー量(kcal)

まとめ|糖尿病予備軍は食事管理がカギ!避ける食品と正しい選び方を意識しよう

糖尿病予備軍の方は、合併症を未然に防ぐためにも、毎日の食事内容を見直すことが重要です

ポイントは、糖質・脂質・塩分のとり過ぎを避けつつ、食物繊維を意識的に取り入れること。

エネルギー量のバランスを整え、極端な食事制限をせず、無理なく続けられる内容を心がけましょう。

また、体の状態によっては必要な栄養バランスも変わってきますので、すでに合併症の兆候がある方や不安がある場合は、自己判断せずに主治医や専門家に相談することが大切です。

参考文献

(文献1)
日本人の食事摂取基準(2020 年版)「日本人の食事摂取基準」策定検討会報告書p306
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf(最終アクセス:2025年4月27日)

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