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【最新版】糖尿病の都道府県ランキング|発症者が多い県の原因は?

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公開日: 2022.02.21 更新日: 2025.02.28

「糖尿病の発症率が高い都道府県はどこ?」

「自分の住んでいる地域のリスクを知りたい…」

このような疑問をお持ちではないでしょうか?

糖尿病は生活習慣によって発症リスクが変わる病気です。そのため、地域ごとに患者数や割合に差があり、特定の都道府県では発症率が高い傾向にあります。

本記事では、最新の糖尿病患者数が多い都道府県ランキングを紹介します。地域ごとの特徴や予防策についても解説するので、糖尿病対策を考えている方はぜひ参考にしてみてください。

【最新版】糖尿病の都道府県ランキング

糖尿病の都道府県別ワースト・トップランキングを見ていきましょう。

以下は、厚生労働省が報告している都道府県ごとの糖尿病による死亡率のワースト・トップランキングです。

 

ワースト(死亡率が高い都道府県の順位)※数値は死亡率

トップ(死亡率が低い都道府県の順位)※数値は死亡率

1位

青森県:20.2%

神奈川県:7.8%

2位

徳島県:17.9%

愛知県:7.9%

3位

香川県:17.8%

東京都:8.8%

参考:厚生労働省|平成30年人口動態統計「主な死因の死亡数・死亡率(人口10万対)都道府県別

糖尿病の死亡率が高いワースト1位の都道府県は、青森県でした。次いで、徳島県、香川県と続きます。

一方、死亡率が低いトップ1位の都道府県は、神奈川県、愛知県、東京都となっています。

以下で、ワースト1位の青森県と、トップ1位の神奈川県について詳しく見ていきましょう。

ワースト1位は青森県|考えられる原因は?

青森県では、冬の厳しい寒さに備えるために、塩分を多く含む食事が長年親しまれてきました。

たとえば、保存食として塩漬けの魚や漬物を食べる文化が根付いています。これにより、食塩の摂取量が増え、糖尿病のリスクが高まります。

また、冬季は積雪が多く、外での運動が難しいのが現状です。運動不足は血糖値を下げる働きが低下し、糖尿病の発症や悪化の原因となります。

青森県では糖尿病の予防と管理のために、公式ホームページで糖尿病の基礎知識やリスクについての情報を発信しています。さらに「青森県糖尿病性腎症重症化予防プログラム」を策定し、糖尿病による腎症の重症化を防ぐための取り組みを強化しました。このプログラムは令和4年3月24日に改定され、より効果的な対策が進められています。

トップ1位は神奈川県|独自の取り組みは?

神奈川県がトップである背景には、県民の健康意識の高さと、行政の積極的な取り組みが関係していると考えられます。

神奈川県では、喫煙率が全国平均よりも低く、日々の運動量も多い傾向があります。(文献1

たとえば、歩数の平均値は全国平均を上回っており、女性は全国でもっとも歩いていることが分かっています。(文献1

こうした生活習慣が、糖尿病の発症リスク軽減につながっているのでしょう。

神奈川県は「かながわ糖尿病未病改善プログラム」を打ち立て、市町村や医療機関と連携し糖尿病が重症化する前の予防に力を入れています。

11月14日の世界糖尿病デーには、シンボルマークであるブルーサークルにちなみ県内5カ所の建物をブルーライトで照らし、糖尿病予防の重要性を広く伝えています。

こうした多角的な取り組みが、神奈川県民の糖尿病発症率を抑制しているのでしょう。

手術しなくても治療できる時代です。

糖尿病は⼿術しなくても治療できる時代です。

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都道府県によって糖尿病の死亡率に差がある理由

糖尿病の死亡率は、都道府県ごとに大きな差があります。その理由には、食生活や生活習慣の違いが関係しています。

  • 塩分や糖分の多い食生活
  • 運動不足になりやすい環境
  • 飲酒量
  • 喫煙率

それぞれの要因が糖尿病のリスクにどのように影響するのかを見ていきましょう。

塩分や糖分の多い食生活

塩分や糖分の摂り過ぎは高血圧および糖尿病のリスクを高めます。

糖尿病死亡率ワースト1位の青森県は、野菜の摂取量は多いものの、塩分摂取量が男女ともに全国平均を上回っています。

これは、青森県の伝統的な食文化である塩分の多い保存食や、濃い味付けの料理が影響していると考えられるでしょう。

運動不足になりやすい環境

運動不足も糖尿病のリスク要因です。運動しないと、血糖値をコントロールしにくくなるためです。

地方は車社会であり、日常的に体を動かす機会が少ない傾向にあります。糖尿病の死亡率ワースト1~3位である青森県・徳島県・香川県は、いずれも地方に該当します。また、雪国である青森県は、冬期間は屋外での運動が難しく、室内で過ごす時間が増えるでしょう。

これらの環境要因が、地域住民の運動不足を招き、糖尿病のリスクを高めていると考えられます。

飲酒量

アルコールの過剰摂取は、肝臓や膵臓に負担をかけ、糖尿病発症のリスクがあると知られています。

お酒には糖分が含まれている種類も多いため、過度な飲酒は血糖値の上昇につながります。

糖尿病死亡率ワースト1位の青森県は、成人1人当たりの酒類販売(消費)数が全国2位と、飲酒量が多い県です。(文献2)飲酒が習慣化している地域では、糖尿病の発症率も高くなる傾向にあります。

喫煙率

喫煙は、血管を収縮させて血圧を上昇させるため、糖尿病のリスクを高めます。また、血管を傷つけることでインスリンの働きが弱まり、発症率が高まるリスクもあります。

糖尿病死亡率ワースト1位の青森県は、喫煙率が全国で10位以内です。運動不足や食生活の問題に加え、喫煙による健康への悪影響が懸念されます。

日本における糖尿病患者数の推移

厚生労働省によると2023年10月時点の日本の糖尿病患者数は218万人を超えていることが報告されています。(文献3

また、以下のグラフから、糖尿病は高齢になるにつれて発症しやすい病気だとわかります。

糖尿病が強く疑われる者の割合

出典:厚生労働省|国民健康・栄養調査「糖尿病が強く疑われる者の割合

日本透析学会によると1983年に5万3,017人だった透析患者数が2023年には34万3,508人にまで増加しており、原因疾患の約4割が糖尿病性腎症であることがわかっています。(文献4)

糖尿病の患者数を増やさないための動き

厚生労働省は、糖尿病をはじめとする生活習慣病を防ぐために、健康づくりを進める取り組みをおこなっています。

具体的には、基本方針を決めて、以下9分野で70項目の具体的な目標設定を定めています。(文献5

  • 栄養・食生
  • 身体活動、運動
  • 休養、こころの健康づくり
  • たばこ
  • アルコール
  • 歯の健康
  • 糖尿病
  • 循環器病(脳卒中を含む)
  • がん

糖尿病を増やさないための取り組みは「栄養・食生活」分野では「野菜の1日当たり平均摂取量350g以上」、「身体活動・運動」分野では「日常生活における歩数(男性)9,200歩以上」などです。

なお、糖尿病の治療においては再生医療も選択肢として挙げられます。体内の幹細胞を点滴投与して、すい臓・血管の機能再生を促し糖尿病治療を進めます。

再生医療について詳しく知りたいという方は、メール相談オンラインカウンセリング も承っておりますので、ぜひご活用ください。

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まとめ|最新の糖尿病における都道府県ランキングをチェックして健康の意識を高めよう

都道府県ごとの糖尿病における死亡率や糖尿病患者数の推移を見てきました。

地域によって、食生活や運動習慣に差があり、それによって糖尿病の患者数も変わる傾向があります。

糖尿病は早い段階で発見し、治療に取り組めば健康な人と変わらない生活を送れる病気です。

糖尿病の患者数の多い地域に住んでいたとしても、早い段階で食習慣を改善し、積極的に検診を受ける意識を持てば、糖尿病の予防や進行の抑制につながります。

健康意識を高めて、糖尿病の対策を進めていきましょう。

当院リペアセルクリニックでは、糖尿病の症状や治療法についてのご相談を受け付けております。メール相談オンラインカウンセリングより気軽にお問い合わせください。

参考文献

文献1)

厚生労働省「平成28年国民健康・栄養調査」
https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/kekkagaiyou_7.pdf
(最終アクセス:2025年2月21日)

(文献2)

国税庁「令和3年度成人1人当たりの酒類販売(消費)数量表(都道府県別)」
https://www.nta.go.jp/taxes/sake/shiori-gaikyo/shiori/2023/pdf/0035.pdf
(最終アクセス:2025年2月21日)

(文献3)

厚生労働省「推計患者数」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/23/dl/suikeikanjya.pdf
(最終アクセス:2025年2月21日)

(文献4)

日本透析医学会雑誌「わが国の慢性透析療法の現況」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsdt/57/12/57_543/_article/-char/ja
(最終アクセス:2025年2月21日)

(文献5)

厚生労働省「健康増進法の概要」
https://www.mhlw.go.jp/shingi/2004/12/dl/s1202-4g.pdf
(最終アクセス:2025年2月21日)

監修者

渡久地 政尚

渡久地 政尚 医師 (医療法人美喜有会)

Masanao Toguchi

日本再生医療学会 所属

日本内科学会 所属

再生医療の可能性を追求しながら、体への負担が少なく効果的な治療を提供し、患者様が早期に活動的な生活に戻れるよう、丁寧な診療を心がけてまいります。

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