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アキレス腱炎を効果的に予防・軽減するテーピングの方法とその効果

アキレス腱炎を効果的に予防・軽減するテーピングの方法とその効果

アキレス腱炎で以下ののような疑問のある方は、テーピングの活用を検討しましょう。アキレス腱炎は、ランニングやジャンプを繰り返すことで、アキレス腱にストレスがかかり、生じる怪我です。

  • 「ランニングするとアキレス腱が痛む」
  • 「アキレス腱の痛みを和らげる方法が知りたい」

今回はアキレス腱炎への対処法の1つである、テーピングの効果や実践方法について解説します。

アキレス腱炎に対するテーピングの効果

アキレス腱炎は、バスケットボールや、陸上、バレー、マラソン、バレエなどランニングやジャンプを繰り返すスポーツで起こりやすい怪我です。これらの動作により、アキレス腱に繰り返しストレスがかかり、アキレス腱に炎症が発生してしまう疾患です。

症状としては以下にまとめましたが、足首を動かしたり、主に歩いたりするときに生じるアキレス腱周辺の痛みや、腫れ、動作障害などがあります。

これらの症状が見られる場合は、早めに医師の診断を受けることが重要です。適切な治療とケアを行うことで、症状の悪化を防ぎ、回復を早めることができます。

  • アキレス腱炎の症状

  • 1. 痛み
  • ・初期には運動後に感じることが多い
  • ・進行すると安静時や日常生活でも痛みを感じる
  • ・ 痛みは踵(かかと)からふくらはぎにかけてのアキレス腱沿いに生じる
  • 2. 腫れ
  • ・アキレス腱の周囲が腫れることがある
  • ・ 腫れた場合、患部に熱を持つことがある
  • 3. 硬さやこわばり
  • ・朝起きたときに感じることがある
  • ・動かすと改善することがあるが、安静にすると硬さが戻る
  • 4.動作時の痛み
  • ・ 階段を上る、ランニングをする、ジャンプなど、アキレス腱に負荷がかかると痛みが増す
  • ・ 走るときや、つま先立ちで痛みを感じることが多い
  • 5. 発赤
  • ・重度の場合、アキレス腱の周囲が赤くなることがある

そこで、本記事では、これらの症状に対するテーピングの効果を紹介します。

アキレス腱炎テーピング

 

テーピングの効果、痛みを軽減する

テーピングによりアキレス腱にかかる負担を軽くして、痛みを軽減できます。

アキレス腱はふくらはぎの筋肉である腓腹筋(ひふくきん)とヒラメ筋が合流して、踵にくっつく部分の腱(けん)です。そのため、ふくらはぎの筋肉が働くとアキレス腱に負担がかかります。具体的には、つま先立ちや足首を下に向けるように動かしたときです。

ランニングやジャンプでは、ふくらはぎの筋肉の働きにより、しっかり地面を蹴り出すため、アキレス腱に大きな負担がかかります。

テーピングにより、ふくらはぎの筋肉の働きをサポートしたり、足首の動きを制限したりすることでアキレス腱の負担を軽減でき、痛みを軽くする効果が期待できます。

テーピングの効果、動きをサポートする

アキレス腱炎のために、立ったり、歩いたりしにくい場合でも、テーピングで痛みを軽減させたり、筋肉の働きを補助することで、動きをサポートできます。

前述のようにアキレス腱炎の原因は、アキレス腱に繰り返しかかるストレスです。スポーツやランニングなどは一時的に休止できますが、立つ、歩くといった動作は日常生活には不可欠で、アキレス腱に負担がかかるからといって行わないわけにはいきません。そのため、テーピングで少しでも動きやすくなるようにサポートすることが大切です。

テーピングの効果、アキレス腱炎の発生・再発の予防も可能

テーピングにより、アキレス腱炎にかかる負担を減らしたり、動きをサポートしたりすることで、アキレス腱炎の再発を予防が期待できます。

アキレス腱炎の発生する要因として、もともと足首の関節の動きが不安定だったり、足の筋肉の機能が不十分だったりする点が挙げられます。そのため、テーピングにより足首の動きを固定したり、ふくらはぎの筋肉をサポートしたりすることで、発生・再発を予防することができるのです。

また、アキレス腱炎後にスポーツを再開する場合にもテーピングは有効です。炎症により固くなったふくらはぎの筋肉やアキレス腱などの組織に急に負担をかけると、再発のリスクが高まります。そこで、テーピングによりサポートをしながら、運動を再開することで、アキレス腱に急な負担をかけないことが可能です。

スポーツ医療の治療

アキレス腱炎に対してはテーピング以外の治療も必要

テーピング自体でアキレス腱の炎症が治るわけではありません。そのため、根本的な治療のためには、整形外科を受診して、適切な治療を受けましょう。

アキレス腱炎に対しては以下のような治療があります。

また、再発予防には、アキレス腱の柔軟性低下や筋力低下、ランニングフォームの改善、練習量や練習環境の調整など、発生のリスクを評価して対策をします。医師や理学療法士などの専門家による指導を受けながらの実施が必要です。

アキレス腱炎の治療は、下記のような手術をしない保存療法が治療の中心になります。

  • アキレス腱炎の治療

  • ・安静
  • ・外用薬の塗布
  • ・踵(かかと)を高くする装具
  • ・物理療法(超音波など)

アキレス腱炎に対するテーピングの方法

アキレス腱炎に対するテーピングの巻き方を具体的に紹介します。

以下の方法でテープの伸縮性を利用してアキレス腱を支えながら、その働きをサポートできます。また、アキレス腱に直接テープを貼ることで、保護するという意味もあります。

  • 【用意するテープ】
  • ・伸びるタイプのテープ4本
  • ・踵から膝下までの長さを3本、足首に巻ける長さを1本
  • 【テープの巻き方】
  • 1. 踵から膝下までふくらはぎの中央を通るようにテープを貼る
  • 2. 踵の外側から始めて、踵の内側を覆ったあと、アキレス腱の上を通って、ふくらはぎの外側までテープを貼る
  • 3. 踵の内側から始めて、踵の外側を覆ったあと、アキレス腱の上を通って、ふくらはぎの内側までテープを貼る
  • 4. 3本のテープを固定するため、テープが交差したところを覆うように、足首に1周テープを巻きつける
  • 【注意点】
  • ・貼り始めは引っ張りながら貼り、最後2cm程度はそのまま貼る

まとめ・アキレス腱炎を効果的に予防・軽減するテーピングの方法とその効果

アキレス腱炎は、ランニングやジャンプなどの動作によりアキレス腱への過度のストレスや、使い過ぎたことで発生する怪我です。

痛みや腫れ、動作障害などの症状が見られ、特に運動時や、朝起きたときにこわばりを感じることもあります。これらの症状に対する有効な対処法の一つがテーピングです。

テーピングは、アキレス腱への負担を軽減し、痛みを和らげる効果があります。ふくらはぎの筋肉をサポートし、足首の動きを制限することで、アキレス腱を支え、そのストレスを緩和します。

結果として炎症の進行を防ぐことが可能になります。

また、テーピングは、日常生活における動作のサポートにも役立ちます。テーピングを適切に行うことで、立つ、歩くといった基本的な動作が容易になり、アキレス腱炎の症状緩和に寄与するからです。。

さらに、テーピングはアキレス腱炎の再発予防にも効果がああります。足首の関節の動きを安定させ、ふくらはぎの筋肉を補助することで、アキレス腱にかかる負担を減らすことが出来るからです。スポーツ復帰時にも、テーピングを利用することで急激な負荷を避けて安全に再開することが可能になります。

しかし、注意したいのはテーピングだけではアキレス腱の炎症を根本的に治すことはできないことです。

根本的に治すには、医師の診断を受け、適切な治療を行うことが必要です。治療方法には安静、外用薬、物理療法などがあり、これらを併用することで効果的に症状を改善できます。再発予防のためには、アキレス腱の柔軟性や筋力を高め、適切なランニングフォームを身につけることも大切です。専門家の指導のもと、適切な指導を受けましょう。

日常生活やスポーツ活動を安心して楽しむためにも、正しいケアと予防策をしっかりと取り入れていくことが大切です。

テーピングは自分でも可能ですが、もし不安な場合はお近くの整形外科などを受診して、直接指導を受けましょう。

この記事がご参考になれば幸いです。

 

No.129

監修:医師 坂本貞範

スポーツ外傷は⼿術しなくても治療できる時代です。

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▼以下のアキレス腱炎の注意も参考にされませんか
アキレス腱炎|やってはいけないこと

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