アキレス腱炎のつらい痛みの治し方!自宅でできるセルフケアのポイントとは?
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アキレス腱炎のつらい痛みの治し方!自宅でできるセルフケアのポイントとは?
アキレス腱は、踵の骨とふくらはぎの筋肉をつなぐ腱で足関節を動かす際に重要な働きをします。そのため、アキレス腱炎になってしまった場合には日常生活や歩行でも痛みを感じてしまうため、早く治したい症状の 1つです。
アキレス腱炎と病院で診断された場合には、スポーツの中止、安静などのほかに鎮痛薬の処方や、運動療法が指導されます。その他にも整体や整骨院でのマッサージなどの様々な治療法がありますが、ご自宅で行うセルフケアも治療において重要です。
この記事ではアキレス腱炎のつらい痛みを一日でも早く治すために、ご自宅でできるセルフケアのポイントについて解説していきます。
安静・ストレッチ
痛みが生じてすぐの場合、強い炎症が起こっています。そのため、原則としてまずは運動を中止して、安静にするようにしましょう。一般的には2〜6週間程度の安静、スポーツ活動の休止が必要です。2週間程度安静にしてから再度医師の診察を受けて、スポーツの再開時期について指導を受けるようにしましょう。
ストレッチに関しては、足関節を反らして、アキレス腱を伸ばすように行います。
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15秒ほどキープするのを1回とし、3 回 1セットとして1日2セットを目標に行うようにしましょう。
運動療法
ストレッチに加えて、ふくらはぎの筋力訓練が効果的です。
「カーフレイズ」や「つま先立ち体操」という方法であり、ストレッチと動作が似ていますが、踵を上げる動作によって筋力を強くすることができます。
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10回1セットを1日2セットとして、少なくとも3ヶ月程度継続するようにしてください。この運動は痛みがあっても行うのを推奨していますが、我慢できないほどの痛みの場合には中止するようにしてください。
サポーター、インソールの使用
アキレス腱炎の発症にはふくらはぎの筋肉の柔軟性の低下や、足の回内や回外などのアライメントの異常が関連していると言われています。
また、足関節を反らしすぎるとアキレス腱が伸びて痛みが悪化するため、サポーターを使用して足関節が反りすぎないように制限したり、インソールを用いて、アキレス腱への負担を減らすことが有効です。
お薬の使用
病院では、ロキソニンなどの消炎鎮痛薬や、湿布が処方されます。いずれも用法用量を守ることが大事です。特に湿布は貼りっぱなしにしていると湿疹を起こしてしまうこともあるので、効き目が少なくなってきたら一度剥がして、次に貼るまでに時間を空けることが必要です。
整体、整骨院などでの治療
安静、運動療法、お薬といった治療法をしっかり行っていただいた上であれば、整体、整骨院、鍼灸院などでのマッサージ、ツボを刺激して痛みを軽減させる電気鍼療法、お灸などは必要に応じて受けていただいて大丈夫です。
病院ではマッサージなどは提供していないため、ご自身でケアが難しい場合には、ご利用いただくことも考えてよいかもしれません。
アキレス腱炎についてよくあるQ&A
1.アキレス腱炎のときにはどのようなサポーター、インソールを使えばいいですか。回答:サポーターには様々な種類がありますが、アキレス腱専用のサポーターの使用がおすすめです。アキレス腱や踵を安定させることで、アキレス腱への負担の軽減や、足関節の背屈を制限することにより、痛みを抑える効果が期待できます。 インソールは踵の部分が高くなっているものを使うと、アキレス腱の過度な緊張を緩めることができます。 2.マッサージはどのように行えばいいですか。回答:アキレス腱炎に対しては、まずアキレス腱を十分に伸ばすストレッチを行いましょう。 痛みによって体重をかけてストレッチをすることができない時には、座った状態で痛い方の足を持って、ゆっくりと足関節を曲げたり反らしたりすることでアキレス腱をマッサージすることができます。 3.病院や自分で治療をしていてもよくなりません。回答:アキレス腱炎は大部分の方が数ヶ月で自然に改善しますが、中には痛みが続く場合もあります。適切な治療を4ヶ月以上行っても効果がない方では、手術治療が行われる場合があります。よくならない場合には注射や手術などの他の治療について病院に問い合わせるようにしましょう。 手術の方法はアキレス腱内部の変性した組織の除去や、腱周囲の癒着剥離、足底筋腱の切離など様々な方法があります。どのような治療を行っているか、事前に病院に確認しておくことがお勧めです。 |
まとめ・アキレス腱炎を早く治すには日々のセルフケアも重要!
アキレス腱炎では、なかなか症状がよくならないこともあり、治療について不安になることも多いと思います。
病院での治療以外にも、ご自身で日々のケアを行うことも重要な病気なので、参考にしていただいて、一日でも早く治すための日々の治療に役立ててください。また治療には病院での正確な診断が必要なので、痛みがでて困っている方は早めに病院で診察・治療を受けるようにしましょう。
この記事がご参考になれば幸いです。
No.S128
監修:医師 加藤 秀一