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アキレス腱炎の予防! 正しい靴の選び方と履き方の注意

アキレス腱炎の予防! 正しい靴の選び方と履き方の注意

「アキレス腱炎はどうしたら治るの?」「アキレス腱炎を予防するには?」こんな疑問のある方はいませんか。アキレス腱炎の原因は、靴にあるかも知れません。

アキレス腱炎はランニングやバスケなどでジャンプを繰り返すことで起こります。それらの動作を合わない靴で行うことは、怪我の発生を招きます。そのため、正しい靴選びをすることが怪我の予防には大切です。

今回はアキレス腱炎を予防する対処法として、靴選びのポイントやインソール(中敷き)の活用方法を解説します。

アキレス腱炎の靴
achilles tendonitis shoes

アキレス腱炎を予防する靴選びのポイント4つ

アキレス腱炎の原因はアキレス腱に繰り返しかかるストレスです。

ランニングやジャンプでかかるストレスを軽減する靴を選ぶためには、以下の4つポイントを押さえましょう。

  • 1, 踵が薄すぎない
  • 2, 靴底のクッション性が高い
  • 3, カウンターがしっかりしている
  • 4, サイズの合ったものを選ぶ

それぞれポイントとなる理由を詳しく解説します。

1, 踵が薄すぎない

アキレス腱はふくらはぎの筋肉が踵につく部分です。そのため、ふくらはぎの筋肉が働くと、つま先立ちになるような力が働きます。つまり、アキレス腱をゆるめて負担を減らす場合は、踵の高い靴を履く方が良いです。

ただし、踵が高いと不安定になりやすいので、スポーツなどで使用するには適度に踵に厚みがある靴を選びましょう。

逆に靴底がすり減ったような靴はアキレス腱の負担を強めます。踵が薄すぎるような靴はアキレス腱を常に緊張させてしまう恐れがあるので注意しましょう。

2, 靴底のクッション性が高い

アキレス腱にかかる衝撃を和らげるために、靴底のクッションが良いものを選びましょう。

踵の薄さについて前述しましたが、靴底全体を見ても、ある程度厚みのあるもので、クッションの性能が良いものを選ぶのが大切です。

3, カウンターがしっかりしている

アキレス腱炎の原因の1つが、回内(かいない)と言って、足の裏を外に向けるような動きが過剰に生じることです。この状態を「過回内(かかいない)」や「オーバープロネーション」と呼びます。過回内が起こると、アキレス腱をひねるようなストレスがかかり、ジャンプやランニングの着地でアキレス腱の負担が強まります。そのため、アキレス腱炎の要因として挙げられます。

靴の後ろ側の部分で踵を左右で挟み込む部分をカウンターや月型(つきがた)と呼びます。カウンターがしっかりしていると、足首の安定性を高めて、過回内を防ぎます。結果として、アキレス腱炎も予防につながるのです。

4 ,サイズの合ったものを選ぶ

当たり前かもしれませんが、アキレス腱炎の予防にも、正しいサイズの靴を選ぶことは重要です。

人に譲ってもらい、なんとなくサイズが同じくらいだから、と履き続けていませんか?靴は履いているうちにそれぞれの足の形に変形するため、お下がりの靴では自分の足が馴染まないことも。

サイズの小さすぎる靴を選べば、アキレス腱をしめつけすぎてしまい、アキレス腱に直接負担がかかります。大きすぎる靴では、靴の中で足がずれてしまい、靴の機能が生かせず、足への負担も強まってしまい、怪我の危険性を高めます。

また、インソールやサポーターを使用する場合は、靴の大きさを大きめにした方が良い場合もあるため注意しましょう。

アキレス腱炎の予防にはインソールも効果的

アキレス腱炎の予防には正しい靴の着用とともに、靴の中敷きとしてインソールを活用するのも効果的です。インソールには、前述のアキレス腱炎を予防する靴選びのポイントと同じ機能が備わったものがあります。

例えば、ヒールカップと呼ばれる、踵を左右で覆うような構造をしたインソールでは、靴のカウンターと同じように、踵が過回内にならないように安定させる機能があります。

また、過回内の要因である扁平足(へんぺいそく)に対して、土踏まずを支えるようなアーチサポートと呼ばれる機能のついたインソールが活用できます。アーチサポートをすることで、過回内を防ぎ、アキレス腱にかかる負担を減らすのも良いでしょう。

このように、アキレス腱炎の予防のために、インソールをうまく活用してみましょう

スポーツ医療の治療

靴選びだけではなく靴の履き方にも気をつけよう

アキレス腱炎を予防するためには、靴の履き方にも気をつける必要があります。靴を不適切に履いてしまうと、せっかく良い靴を選んでも、靴の機能を十分活かせません。

靴の履き方のポイントは以下の2点です。

  • 1, 靴紐を活用する
  • 2, 踵をしっかり合わせて履く

それぞれ詳しく解説します。また、最後に靴を履く手順を紹介します。

1, 靴紐を活用する

靴紐のあるスニーカーやシューズを履くときには必ず靴紐を調整しましょう。

履くときは靴紐を一度ゆるめて、履いた後はしっかりと靴紐を締めて結ぶのが大切です。

もし、靴紐をほどかずにきついままの状態で履いてしまった場合、靴の上部であるアッパー部分が伸びたり、踵部分を引っ張って履こうとするためカウンターが崩れたりするなど、靴の機能低下を招きます。

また、履きにくいからといって紐がゆるんだ状態で靴を履くと、靴の固定性が弱まり、足が靴の中で滑って、踵をうまく支えられなくなってしまいます。

上記のような状態は、靴のカウンター機能の働きを低下させるため、アキレス腱炎のリスクを高める要因になるので注意しましょう。

2, 踵をしっかり合わせて履く

アキレス腱を保護するとともに、足首が回内しすぎないようにするためには、靴のカウンターでしっかり踵を支えてもらう必要があります。

そこで、靴を履くときに大切なのが、踵をしっかり合わせて履くことです。踵がしっかりはまっていないと、靴のカウンター機能が充分働きません。足を靴の中に入れるときは、踵から合わせることを覚えておきましょう。

靴を履く手順

上記を踏まえた上で、靴の履き方の手順を紹介します。

~靴を履く手順~

1,  靴紐をゆるめる

2,  足を靴に入れて、つま先をあげながら踵を地面に押しつける

3,  足に合うように靴紐のきつさを調整して結ぶ

4,  履いた後、ゆるさやきつさを感じないか、アーチサポートやカウンターがしっかり合っているかを確認する

以上のように、普段何気なく行っている靴を履く動作も怪我の予防には大切です。ついつい面倒になってしまい忘れがちですが、アキレス腱炎の予防のために意識して、習慣化しましょう。

まとめ・アキレス腱炎の予防! 正しい靴の選び方と履き方の注意

アキレス腱炎を予防するためには、ジャンプやランニングでアキレス腱にかかる衝撃を減らし、踵をしっかり守ってくれる靴を選ぶようにしましょう。

また、インソールを活用すれば、靴の機能と合わせて、より負担を軽減することも可能です。自分自身で靴を選ぶのではなく、靴の専門店のスタッフに聞きながら、靴の性能を吟味して、自分にあったサイズの靴を探しましょう。

また、靴の履き方も重要ですので、本記事で紹介したポイントを覚えて、毎日実践してみましょう。

この記事がご参考になれば幸いです。

 

No.130

監修:医師 坂本貞範

スポーツ外傷は⼿術しなくても治療できる時代です。

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