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減圧症の原因と6つの予防ポイント!わかりやすく解説

減圧症の原因と6つの予防ポイント!わかりやすく解説

減圧症は、急激な高気圧から低気圧への移動時に生じる症状の総称です。減圧症は、潜水や高地登山など、急激な気圧の変化が起こる状況で発症することがあります。

この記事では、減圧症対策として、その原因や予防するためのポイントを6つに分け、わかりやすく解説します。

減圧症予防ポイント

減圧症の原因

減圧症のメカニズムとしては、身体の周囲の気圧が急激に低下することで、体内の血液や組織に溶け込んでいる窒素ガスが血液や皮膚・筋肉・臓器などの組織の中で気泡を作り、血流障害や組織の破壊を引き起こすというものになります。

以下は、減圧症の主な原因です。

潜水における減圧症

潜水中に吸い込んだ空気中の窒素は血液や組織に取り込まれますが、水圧が高いところではその量が増えていきます。すると、窒素は急速にそして過剰に血液や組織に溶け込みます。その状態で急速に水面に浮上すると、周囲の水圧が低下するために血管内や組織内で窒素の気泡が形成されます。この気泡が、血管を詰まらせて血流を阻害したり、組織を破壊したり、炎症反応を引き起こすことで、さまざまな障害や症状を引き起こすのです。

減圧症は潜水後に起こることが多いので、潜水病とも呼ばれます。

減圧症の影響

減圧症では、水面に浮上した後に倦怠感や疲労感、食欲不振、頭痛などの初期症状が現れることがあります。そして、徐々に他のさまざまな症状も現れてきます。

減圧症には、以下の2つのタイプがあります。

  • ・ Ⅰ型:皮膚や筋肉の症状(ベンズ)のみ
  • ・Ⅱ型:呼吸・循環器症状(チョークス)や中枢神経症状を伴うもの

Ⅱ型は、Ⅰ 型よりも重症です。

減圧症では、脊髄損傷も起こりやすいとされています。その他には、脳障害、呼吸器系の障害(肺塞栓など)、循環器系(心不全や心原性ショックなど)もあります。

また、減圧症の長期的な影響として、減圧性骨壊死という骨の障害もあります。この骨障害は、肩関節や股関節によく起こります。特に、大腿骨頭壊死が起こると、歩行障害などの影響がでたり、重症な場合には手術が必要となることもあります。

減圧症の治療の応急処置としては、100%酸素吸入を行っていきます。そして、専門医療機関では、高気圧酸素療法が行われます。

減圧症の予防ポイント6つ!

ダイビング時だけでなく、登山時にも引き起こされることがあります。減圧症を予防するためのポイントを6つに分けて解説します。

①潜水前の注意

減圧症は、以下に述べるような要因があるとそのリスクが増大します。

  • ・卵円孔開存(らんえんこうかいぞん)や心房中隔欠損などの心臓の病気
  • ・疲労
  • ・肥満
  • ・高齢

このようなリスクがないかどうか、潜水前にチェックしておくことが大切です。

ここにあげたようなリスクがある方については、医師に事前に潜水をしてよいか、確認をしておく方がよいでしょう。また、潜水前には、適切な訓練と手順を確実にチェックし、それを守ることが必要です。

②潜水時の注意

急激な深さへの潜水や長時間の潜水は避け、適切な休憩を取りましょう。

また、浮上の速度は15〜30cm/秒を超えないようにします。さらに、水深3~4mの地点で3~5分間の安全停止をすることも、圧力の平衡を保つために推奨されています

これに関しては、米国海軍潜水マニュアル(United States Navy Diving Manual)といった正式なガイドラインなどを参考にして、浮上したりすることで減圧症の予防につとめましょう。

③潜水後の注意

ダイビング後12〜24時間以内は飛行機に乗らないようにしましょう。

潜水活動を行った後に飛行機に乗るような場合には、12〜24時間は海抜0の場所にとどまり、一定期間の休息後が望ましいとされています。

ダイビング後12〜24時間以内に飛行機に乗ると、減圧症のリスクが高まることが知られているのです。

④高地登山の適切な計画

登山中に急激な標高の変化があると、大気中の酸素濃度が減少し、それによって減圧症が引き起こされることがあります。

登山前には、適切な標高への適応期間を確保し、急激な標高の変化を避けるよう計画しましょう。適切な装備の使用や体調管理も欠かせません。

⑤十分な水分摂取

どの状況においても、十分な水分摂取が重要です。

水分不足は体調不良を引き起こしやすくなりますので、こまめな水分補給を心掛けましょう。

⑥専門家のアドバイスを仰ぐ

潜水や高地登山など、特定の状況における活動前には、専門の医師や指導者に相談し、適切なアドバイスを得ることが賢明です。

以上のポイントを守ることで、減圧症のリスクを最小限に抑え、安全にダイビングをしたり登山をしたりすることが可能となるでしょう。

まとめ・減圧症の原因と6つの予防ポイント!わかりやすく解説

今回の記事では、減圧症の原因やメカニズム、予防法について詳細に解説しました。

しかしながら、適切な予防法をとっていても、減圧症による脊髄障害や脳障害によって麻痺などの症状が残ってしまう場合もあります。

こうした減圧症による脊髄損傷に対しては、リハビリテーションを行ったり、場合によってはステロイドなどの薬物治療が行われることが一般的です。しかしながら、こうした方法は根本的な治療法ではありませんでした。

そこで当院では、幹細胞治療として、自分の脂肪から培養した脂肪由来間葉系幹細胞治療を行っています。この治療は、幹細胞を脊髄腔内に直接注入するというものです。

今までに、脊髄損傷の症状が改善されたという報告も寄せられており、今後に期待が持てる治療の一つと言えます。

減圧症などで脊髄損傷を起こしてしまった方で、再生医療にご興味のある方は、ぜひ一度当院までご相談ください。

脊髄の損傷は手術しなくても治療できる時代です。

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No.166

監修:医師 坂本貞範

参考文献

減圧症 – 25. 外傷と中毒 – MSDプロフェッショナル版

素潜り漁中に発症した脳型減圧症の1例.臨床神経学. 2012;1052(10):757-761

潜水時の予防措置および潜水障害の予防 – 22. 外傷と中毒 – MSDマニュアル プロフェッショナル版

減圧症 – 25. 外傷と中毒 – MSDマニュアル家庭版

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