外反母趾予防のすべて!正しい靴の選び方から日常のエクササイズまで
投稿日: 2024.11.15更新日: 2024.11.01
外反母趾は足の親ゆびが小指側に曲がる症状で、親指の付け根が腫れ上がったり、痛みが出現したります。外反母趾の原因には遺伝的な足指の長さが関係していますが、足に適さない靴の着用や運動不足などの生活習慣も関係しています。しかし、外反母趾は適切に対処することで予防可能です。
では、外反母趾の予防について以下のようなお悩みはありませんか?
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この記事では外反母趾を予防するための正しい靴の選び方や簡単に行える運動・体操、日常での足への配慮について解説しています。
外反母趾になると痛みによりウォーキングやランニング、スポーツなどの趣味活動ができなくなる可能性があります。これからも楽しく痛みなく生活するためにも、外反母趾の予防を適切に行えるようになりましょう。
目次
外反母趾を予防するための正しい靴の選び方
外反母趾を予防するためには、自分の足に適した靴を着用しなければいけません。自分の足に適した靴を着用しなければ「扁平足」や「開張足」さらには「外反母趾」になってしまう確率が高まります。
ここでは、外反母趾を予防するために以下2点について解説します。
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それぞれ以下で詳しく解説します。
靴選びのポイント
靴選びは外反母趾を予防する上で非常に重要なポイントであり、予防するためには以下の4つを満たした靴を選びましょう。
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上記が満たされない靴の場合は、歩いている時に足を地面に接地した際にかかとが不安定になり、外反母趾を助長する可能性があります。
また、靴を購入する際は必ず試着を行いましょう。靴の大きさや幅はメーカーにより多少異なるため、同じ靴のサイズであっても少し大きく感じたり、小さく感じたりする場合があります。このため、靴のサイズや幅の表記だけでは判断せず、実際に履いてみて自分の足にフィットしているのか確認することが大切です。
避けるべき靴の特徴
前項では外反母趾を予防するための正しい靴の選び方について解説しました。
ここでは、外反母趾を助長する可能性がある避けるべき靴の特徴を4つ紹介します。
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靴のサイズが大きすぎる場合は靴の中で足が滑ってしまい、「浮き指」や「屈み指」という足ゆびの変形につながる恐れがあります。足指が変形すると足のアーチの変形にもかかわるため、外反母趾のリスクを高めます。
つま先が窮屈な靴の場合は靴が親指を小指側へ圧迫するため、外反母趾を助長する可能性があります。そのため、幅の広い靴の着用が推奨されていますが、幅が広すぎてもいけません。靴の幅が広すぎると、靴のサイズが大きすぎる場合と同様に、靴の中で足が滑ってしまい足のアーチの変形に繋がるため外反母趾を助長する可能性があります。
また、ヒールが高い場合はつま先に体重がかかりやすくなり、外反母趾を助長してしまいます。以下の表ではヒールの高さによるつま先とかかとの体重の割合を紹介します。
かかとにかかる割合 | つま先にかかる割合 | |
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ヒールの高さ3cm | 50% | 50% |
ヒールの高さ8cm | 20% | 80% |
以上のような特徴を持つ靴を避け適切な靴を選ぶことで、外反母趾の予防が可能です。
外反母趾を予防するために簡単にできる運動や体操
外反母趾は、足の構造や日常生活の習慣が影響し、時間をかけて進行する足の変形症状の1つです。そのため、症状が現れてから対策を始めるのではなく、日々の生活の中で予防することが大切です。ここでは外反母趾を予防するために簡単にできる以下の2点について解説します。
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『外反母趾を予防するためのストレッチ』は、親指が小指側へ変形するのを抑える効果があります。また、『足のアーチの崩れを予防するための運動』は、外反母趾の主な要因の1つである足の形状の変化を防ぐために重要な方法です。これらの運動を定期的に行うことで、外反母趾の予防を期待できます。
外反母趾を予防するためのストレッチ
外反母趾を予防するためには以下3つのストレッチが有効です。
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Hohmann(ホーマン)体操はのやり方は以下の通りです。
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ゴムひもを両方の親指にかける
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両方のかかとを合わせた状態で足先を広げる
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ゴムが張った状態で10秒数える
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上記の『3』を20回繰り返す
Hohmann(ホーマン)体操では、小指の方に曲がった親指の付け根の関節を正しい位置に矯正する方向へ動かします。Hohmann(ホーマン)体操を行うことで、軽度か中等度の外反母趾の改善を図れます。
手で足の親指を広げるストレッチは、Hohmann(ホーマン)体操と同様に足の親指の関節を外側へ広げますが、ゴムではなく自分の手を使用して広げます。施行時間や回数はHohmann(ホーマン)体操と同じです。
母趾内転筋のストレッチでは、自分の手で母趾内転筋を直接圧迫してストレッチします。母趾内転筋が固くなると足の親指が小指側へ引っ張られてしまい、外反母趾の要因となってしまいます。手でストレッチが難しい方は、座った状態でゴルフボールやテニスボールを足の下に入れて、全体的にコロコロ転がすだけでもストレッチ効果を得られます。
上記のストレッチはどれも簡単に行えるので、隙間時間で実践してみましょう。
ただし、既に外反母趾により痛みが強い場合には整形外科の病院への受診をおすすめします。
足のアーチの崩れを予防するための運動
足のアーチは筋肉により維持されているため、筋力が低下するとアーチが崩れやすくなります。ここでは、足のアーチを支える筋肉を鍛えるための運動メニューを2つ紹介します。
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『足指を開く運動』は、自分の力で足指で「パー」の形を作ることです。足指を開くことで「母趾外転筋」を強化できるため、母趾が小指側へ向きにくくなります。
また、『足指でタオルを引き寄せる運動』は、床に敷いたタオルの上に足を置き、足指でタオルをつまんで離してを繰り返し、タオルを手前に引き寄せる運動です。この運動では「長母趾屈筋」と「長趾屈筋」が強化され、足のアーチの崩れを予防できるのです。
これらの運動は、空いた時間に簡単にでき、特別な器具も必要ないため、誰でも始めやすいです。自宅での運動だけでなく、職場や外出先でも行えるため、日常的に取り入れやすいのも大きなメリットです。
外反母趾を予防するために日常で欠かせない足への配慮
外反母趾を予防するためには、日々の生活の中で足への配慮を意識することも大切です。
ここでは以下の2点について解説します。
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長時間の立ち仕事は足に負担をかけ、外反母趾を引き起こす可能性があります。また、継続的に足への配慮を心がけることで、外反母趾の予防に効果的です。どちらも、すぐにでも実践できるので、ぜひ参考にしてみてください。
職場での足の休息法
長時間の立ち仕事では、足のアーチを支える筋肉が疲労してしまい、足のアーチの崩れにつながる可能性があるため、適度に休憩して筋肉を休ませる必要があります。
また、立った状態でかかとを上げてつま先立ちをすることで「下腿三頭筋」や「ヒラメ筋」が刺激され、足への血流が良くなり疲労しにくくなります。
さらに、職場での靴選びも重要です。外反母趾を予防するためには、上記で解説したような靴を履きましょう。大切な項目ですので、以下で再度確認します。
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以上のような職場での足を休めるための工夫、正しい靴を選ぶことで外反母趾の予防につながります。
足の健康を守るための日常の工夫
日常生活の中で外反母趾を予防するためには、足のアーチ(土踏まず)をサポートするインソール(中敷)に変更することが有効です。
なぜなら、インソールは足のアーチをを支えてくれるからです。
足のアーチが崩れる原因はさまざまありますが、インソールを変更することでそれぞれの要因に対処できます。
靴を購入した際にはインソールが敷かれていますが、平らな形状で足のアーチをサポートする機能がないものが一般的です。そのため、靴屋さんやスポーツショップで販売されている足のアーチをサポートする機能があるインソールの購入がおすすめです。インソールだけで数千円しますが、将来、外反母趾を予防できることを考えると高い買い物ではありません。
ただし、既に外反母趾により痛みが出現している場合は、インソールを変更しても痛みを改善することは難しい場合が多くあります。この場合は、医療機関へ受診し医師に相談しましょう。
まとめ・外反母趾の対策をしっかり行い予防しましょう
外反母趾は適切に対策を行うと予防できる疾患であり、以下3つを実践することが大切です。
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この30年で外反母趾になる方は最大8倍にも増加し、外反母趾に悩む方が増えている背景の1つには、靴を履く習慣が関係しているといわれます。外反母趾は女性に多い関節の変形ですが、男性も外反母趾にならないとは限りません。このため、外反母趾を予防するためには適切な靴選びが必須です。
また、外反母趾の原因には筋力低下や疲労も関係しています。外反母趾を予防する運動では『足指を開く運動』と『足指でタオルを引き寄せる運動』を行うことで、足のアーチを支える「長母趾屈筋」と「長趾屈筋」を強化できます。
日常から足へ配慮するには、自分の足に適した靴を履くことやインソールを使用することです。
上記のように、適切な対処を行うことで外反母趾は予防できます。足の健康を長期間保ち、ウォーキングやランニング、スポーツなどの活動を楽しみたい方は、今から少しずつ外反母趾の予防を実践していきましょう。
監修:医師 黄金 勲矢