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筋断裂に注意したい”ふくらはぎ”と、そのリハビリについて

筋断裂に注意したい「ふくらはぎ」と、そのリハビリについて

筋断裂はいろいろな部位で起こる可能性がありますが、なかでも起こりやすい部位の「ふくらはぎ」です。筋断裂とは、スポーツなどで急に強い力や、無理な力がかかった際に、筋肉が耐えられなくなって筋線維が損傷、避けたり、破れたりして断裂することです。

筋線維のうち、一部など範囲が限定的な断裂の場合は部分断裂といい「肉離れ」とも言われます。筋断裂が起こると、たとえ部分断裂であってもそれ以上の運動はもちろん動けなくなってり歩くことも困難になります。

ふくらはぎの筋肉は、歩行や走る場合、立っている時の姿勢の安定などに関わります.また、血液を心臓へ戻す役割を果たすことから第2の心臓とも言われている筋肉なのです。そのため、筋断裂を起こすと生活に大きな支障が出てしまいかねません。

今回は、ふくらはぎの筋断裂の症状や原因、再発防止や予防法について紹介してまいります。

ふくらはぎ、筋断裂

ふくらはぎの筋断裂の症状

ふくらはぎの筋断裂の主な症状は、ふくらはぎの痛みや内出血です。ふくらはぎの一部分に凹みが出てくる場合もあります。ふくらはぎの痛みは度合いによって異なります。

安静時や、軽く歩く程度なら問題ないものの、走るときだけ痛いという場合もあれば、歩くだけでも痛い場合もあります。また、重度の場合は安静にしていても痛みを感じる場合があります。

ふくらはぎの筋断裂の主な原因

ふくらはぎの筋断裂の主な原因は、筋力の低下や柔軟性の低下、疲労の蓄積などが挙げられます。

スポーツなど激しい動きの有無にかかわらず、事前にウォーミングアップ目的のストレッチを行ったり、終了時にはクールダウンのスチレッチを十分に行うことが大切です。このような準備が不足すると筋断裂の原因につながります。

また、筋力のバランスや身体の動かし方が悪いことも筋断裂が起こりやすくなる原因になります。そのため、スポーツをしている人はフォームやトレーニング方法を見直すことも必要です。

これはスポーツをしていない人にも当てはまり、普段の姿勢などを見直してみるてはいかがでしょうか。

ふくらはぎの筋断裂の再発防止や予防法

ふくらはぎが筋断裂を起こすと痛みや動きの制限などで悩まされることになるので、再発防止や予防が必要になります。特に、スポーツに取り組んでいる人などは、完全に回復しないまま早期復帰したために、再発してしまうことがあるので無理や大丈夫との過信は禁物です。

ふくらはぎの筋断裂の再発防止や予防に効果的なのはストレッチですが、筋肉は色々な方向に向かって付いているため、ストレッチする際は一つの方向にだけ伸ばすのではなく、いろいろな方向へ伸ばしたり、捻りや回転などを加える意識を持ってください。ストレッチは、複数の動きを取り入れましょう。

  • 筋断裂の再発防止と予防
  • ・激しい動きやスポーツには事前のウォーミングアップと事後のクールダウンを行う
  • ・身体のバランスを整える、正しい姿勢を知る
  • ・身体の柔軟性を高めるストレッチは有効
  • ・ストレッチは一方向だけでなく、筋肉に合わせた色々な方向へのストレッチを行う

筋断裂が起きたとき、回復に欠かせないのがリハビリです

何故リハビリが必要なのか?どのようなリハビリが必要か?という疑問や質問がある人のために、筋断裂の治療でリハビリをおこなう理由や、リハビリを始めるタイミング、どのようなリハビリをおこなうのかについてご紹介しましょう。

筋断裂の治療でリハビリをおこなう理由

筋断裂の治療でリハビリをおこなう主な目的は、柔軟性と筋力の回復です。筋断裂が起きて筋組織が回復していくなかで、患部とその周囲は徐々に硬くなっていきます。

幹部や周囲が硬くなったまま、これまで通り部位を使用していると、思うように動かすことができなかったり、大きな負荷がかかって筋断裂が再発する危険性もあります。

また、筋断裂が起こると動かせる範囲も制限され、動かせたとしても安静にしておく必要があるため、どうしても筋力が低下してしまいます。

そのため、患部をはじめとした州にも硬くなった部分の柔軟性を改善していくと共に、低下した筋力も改善していかねばなりません。このように、柔軟性と筋力を回復させ、発症前と同じような動きができるよう、そして、再発防止のためにリハビリはとても重要なのです。

筋断裂のリハビリを始めるタイミング

筋断裂のリハビリは、筋断裂を起こしてからいきなり始めるわけではありません。

なぜなら筋断裂が起きると断裂した部分は炎症を起こします。そのため、炎症を起こしている間は安静にして、患部を冷やしたり、圧迫し、血腫が大きくなるのを防ぐなどして、痛みや腫れが軽減していくのを待つことが必要です。

その後、腫れが治まり、痛みが治まるのを待って、ゆっくりと患部を動かしてみます。痛みなくリハビリをおこなえる状態であれば、そこからリハビリを開始することになります。

筋断裂のリハビリ

リハビリの内容は医療機関や指導者によって異なりますが、ストレッチと筋力トレーニングが基本となります。ストレッチは、患部が軽く伸びるくらいの強さで、時間をかけて(20秒から30秒くらい)ゆっくりと伸ばしていきます。それを3セットから5セットくらい行います。

筋力トレーニングは、筋力低下を改善するという目的の他にも、患部に刺激を与えることで回復が早まることも期待できます。例えば、筋断裂が起きやすい太ももの裏側の筋肉(ハムストリングス)の筋力トレーニングでは、うつぶせになって足を伸ばした状態で上へ挙げるヒップエクステンションというトレーニングがよくおこなわれます。

このようにリハビリ目的での筋肉トレーニングは有効ですが、こうしたトレーニングは過度に行うべきではなく、その際は専門家の指導の下、行うことが再発の防止につながります。

まとめ・筋断裂が起こりやすい「ふくらはぎ」とリハビリについて

ふくらはぎの筋断裂の症状や主な原因、再発防止や予防法について紹介しました。ふくらはぎの筋断裂を起こすと痛みや動きの制限で悩まされることになります。

再発したり、慢性化したりしないようにストレッチなどでウォーミングアップやクールダウンをしっかりおこなうようしましょう。また、もし筋断裂を起こしてしまったときは、適切な治療を受けることが必要です。

筋断裂の治療でおこなわれるリハビリは、筋断裂が回復するまでしっかりとリハビリをおこなうことは大切ですが、回復して、筋断裂を起こす前と同じような生活を送れるようになった場合も、再発防止のため、ストレッチなどを行うなど発症予防をしましょう。

以上、筋断裂に注意したい「ふくらはぎ」と、そのリハビリについて記してまいりました。

最近は、スポーツ医療の分野で、「再生医療」に注目が集まっています。この再生医療についても詳細を知っておき、万一の筋断裂を治療する選択肢の1つとして検討してみられてはいかがでしょうか。

 

No.S045

監修:医師 加藤 秀一

 

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