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肩腱板断裂(損傷)とは?現役整形外科医師が徹底解説

肩腱板断裂
公開日: 2025.02.15 更新日: 2025.02.19

肩に痛みや動かしにくさを感じ、日常生活に支障が出ていませんか? 夜、痛みで目が覚めてしまう、腕を上げる動作で鋭い痛みが走る、といった症状はありませんか?

このような症状がある場合、肩腱板断裂が疑われます。治療が遅れると、症状が重症化し、日常生活に支障をきたす可能性があります。

この記事では、肩腱板断裂の症状や原因、検査方法、治療法、リハビリテーション、再発予防などについて解説します。 具体的な症状例や治療法を知ることで、不安を解消し、適切な治療への第一歩を踏み出しましょう。

肩腱板断裂の症状4選

肩に痛みや動かしにくさを感じると、日常生活にも支障が出てきますよね。肩を使うたびに「ズキン」と痛みが走ったり、夜中の激しい痛みで眠れない日が続いたら、とても不安になりますよね。肩腱板断裂は、まさにそのような肩の痛みや動かしにくさといった症状を引き起こす代表的な疾患の一つです。

実は、肩の痛みを我慢して生活を続けていると、症状が悪化したり、他の病気を併発する可能性も出てきます。例えば、痛みが慢性化して常に肩に重だるさを感じたり、放置すると腕の動きが制限され、家事や仕事など日々の生活動作に大きな影響が出てしまうことがあります。

肩の痛み(運動時痛、夜間痛など)

肩腱板断裂による肩の痛みは、安静時だけでなく、腕を特定の角度に動かしたときにも強く感じることがあります。例えば、洗濯物を干そうとして腕を上げ下げする動作や、後ろに手を回してエプロンの紐を結ぶ動作などで、電気が走るような鋭い痛みが強くなることがあります。

また、夜間、特に患側を下にして寝ていると、肩の痛みが増強して目が覚めてしまい、睡眠の質が低下することもあります。これは、就寝時に肩への負担がかかりやすいためです。まるで肩の中に針が刺さっているかのような痛みで、安眠を妨げられることもあります。

このような痛みは、炎症が起きている証拠です。炎症は、体を守るための反応ですが、放置すると痛みが慢性化したり、肩の動きが悪くなったりする可能性があります。

痛みの種類 説明 具体的な例
運動時痛 腕を動かしたときに痛みを感じることです。特に、特に腕を肩の位置より高く持ち上げようとすると、鋭い痛みが生じることがあります。 例えば、電車のつり革につかまる時や、高いところにある物を取ろうとする時などに痛みを感じます。
夜間痛 寝ている最中に肩の痛みが強くなります。肩に負担がかかる寝姿勢をとると、痛みが増強することがあります。 特に、患側を下にして横向きに寝ていると、肩が圧迫されて痛みが増すことがあります。
安静時痛 じっとしていても痛みを感じることです。炎症が強い場合や、断裂の程度が大きい場合に起こりやすいです。 何もしていなくても、肩に鈍い痛みやズキズキとした痛みを感じることがあります。
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肩の動かしにくさ(可動域制限)

健康な肩は、前後左右、あらゆる方向にスムーズに動かすことができます。しかし、肩腱板が断裂してしまうと、これまで当たり前にできていた肩の動きが制限され、日常生活に支障をきたすことがあります。腕を上げにくくなったり、後ろに回せなくなったり、シャツを着る、シャンプーをするなど、日常的な動作で痛みを感じることがあります。これは、腱板が断裂することで肩関節の安定性が低下し、スムーズな動きが阻害されるためです。

動作 説明 具体的な例
腕を上げる 肩より上に腕を上げることが難しくなります。痛みを伴う場合もあります。 例えば、電車のつり革につかまるのが困難になったり、高い棚のものが取れなくなったりします。
腕を回す 腕を内側や外側に回す動作が制限されます。特に、外旋(外側に回す)動作が困難になることが多いです。 例えば、洋服のファスナーを上げる際の背中への動作や、後ろポケットに財布を入れる動作が難しくなります。
後ろに手を回す 背中側に手を回す動作が難しくなります。着替えや洗髪などの動作に支障が出ることがあります。 シャツのボタンを後ろで留める、ブラジャーのホックを後ろで留めるといった動作が困難になります。

肩の動かしにくさは、断裂の程度によって大きく異なります。軽度の断裂であれば、特定の動作で少し動かしにくいと感じる程度ですが、重度の断裂になると、腕を全く動かせなくなることもあります。

筋力低下、脱力感

肩腱板断裂は、肩の筋肉の力にも影響を及ぼします。腱板が断裂することで、肩の筋肉が弱くなり、腕に力が入らない、または脱力感を感じるといった症状が現れることがあります。これは、腱板が断裂することで肩関節の安定性が損なわれ、周囲の筋肉が正常に機能しにくくなるためです。

例えば、以前は楽に持ていた重たい買い物袋が持てなくなったり、腕を長時間上げていることができなくなったりします。このような筋力低下は、日常生活の様々な場面で支障をきたす可能性があります。

症状 説明 具体的な例
筋力低下 肩の筋肉が弱くなり、力が入りにくくなります。 ペットボトルの蓋を開けるのが難しくなったり、重い鍋を持てなくなったりします。
脱力感 腕に力が入らず、だるく感じる、または力が入らない感覚があります。 腕が重く感じ、長時間持ち上げているのが辛くなります。まるで腕に鉛の塊が付いているような感覚です。
日常生活への影響 物を持ち上げることが難しくなったり、腕を高く上げた状態を保つことができず、徐々に腕が下がってしまいます。 洗髪や更衣といった日常生活動作にも支障が出てきます。

音(クリック音、ゴリゴリ音など)

肩を動かしたときに、クリック音やゴリゴリといった音が鳴ることがあります。これは、断裂した腱板が骨と擦れ合うことで発生する音です。まるで関節の中で何かが引っかかったり、擦れたりするような感覚です。これらの音は必ずしも肩腱板断裂を示すものではありませんが、他の症状と合わせて診断の参考になります。

肩腱板断裂の原因

肩腱板断裂の原因として、加齢による腱の老化や、スポーツや仕事での肩の使いすぎなどが挙げられます。

スポーツ選手のような激しい運動だけでなく、日常生活での繰り返しの動作や、転倒・衝突などの一度の強い外力によっても発症する可能性があります。回旋腱板関連肩痛には様々な疾患が含まれており、確定診断が難しく、症状の原因や最適な治療法も未だ研究段階であるとされています。そのため、自己判断せずに医療機関を受診し、専門家の診断を受けることが大切です。

肩腱板断裂の検査と治療法

肩の痛みや動かしにくさ、もしかしたら腱板断裂かも…と心配になりますよね。でも、自己判断は禁物です。まずは医療機関を受診して、適切な検査と診断を受けることが大切です。

この章では、肩腱板断裂の検査方法と様々な治療法について、現役医師がわかりやすく解説します。具体的な検査方法や治療の選択肢を知ることで、不安を軽減し、治療への第一歩を踏み出せるはずです。

診断方法(MRI検査、レントゲン検査、超音波検査など)

肩腱板断裂の診断は、問診、視診・触診、そして画像検査を組み合わせて行います。問診では、いつから痛み始めたのか、どんな時に痛みが増すのか、日常生活でどのような動作が困難になっているのかなど、詳しくお話を伺います。

視診・触診では、肩の腫れや変形、圧痛の有無などを確認します。また、腕を様々な方向に動かしてもらい、肩関節の可動域や筋力、痛みやしびれの有無などをチェックします。

これらの情報に加えて、画像検査を行うことで、より正確な診断が可能になります。代表的な画像検査は以下の3つです。

  1. レントゲン検査: 骨の状態を調べます。肩腱板は筋肉と骨をつなぐ腱なので、レントゲン写真には写りません。しかし、骨棘(こつきょく:骨の突起)といった腱板断裂に合併する症状や、他の骨の異常がないかを確認するために有用です。
  2. 超音波検査(エコー): 超音波を使って腱板の状態をリアルタイムで観察します。手軽に検査でき、腱板の断裂の有無や大きさ、炎症の程度などを評価できます。
  3. MRI検査: 磁気と電波を使って、肩関節の断面画像を撮影します。腱板の状態を最も詳細に確認できる検査で、断裂の大きさや場所、周りの組織の状態などを正確に把握できます。レントゲンや超音波検査ではわからない小さな断裂や、断裂の周りの筋肉の状態まで詳しく知ることができます。

これらの検査結果は、診断の参考となります。場合によっては、他の病気との鑑別が必要になることもあります。

保存療法(投薬、リハビリテーション、注射など)

保存療法

肩腱板断裂の治療は、断裂の大きさや症状、患者さんの年齢や生活スタイル、仕事内容などを考慮して決定します。保存療法は、手術をせずに痛みや炎症を抑え、肩関節の機能を回復させることを目的とした治療法です。

保存療法には、主に以下のような方法があります。

  1. 投薬: 痛みや炎症を抑える薬を内服します。よく使われるのは、痛み止めや炎症を抑える薬(非ステロイド性抗炎症薬:NSAIDs)です。胃腸障害などの副作用に注意しながら使用します。
  2. リハビリテーション: 固まってしまった肩関節の動きを改善し、弱くなった筋力を強化するための運動療法を行います。
  3. 関節内注射: 肩関節内にヒアルロン酸ステロイドなどを注射することで、痛みや炎症を軽減します。ヒアルロン酸は関節の動きを滑らかにする潤滑油のような役割を果たし、炎症を強力に抑制する薬剤として、ステロイドは高い効果を発揮します。

保存療法は、比較的軽症の肩腱板断裂や、手術のリスクが高い場合、手術を希望されない場合などに選択されます。変性性腱板断裂の場合、保存療法(適切なリハビリテーションを含む)が重要な役割を果たします。

手術療法(関節鏡手術)

保存療法で効果が得られない場合や、断裂の程度が大きい場合、スポーツ選手や肉体労働者など肩を良く使う職業の方の場合には、手術療法が検討されます。手術療法は、傷ついた腱板組織を修復し、肩の機能を回復させることを目指す治療法です。

関節鏡手術: 内視鏡を用いて行う手術です。皮膚に小さな穴を数カ所開け、そこからカメラや手術器具を挿入します。モニターを見ながら手術を行うため、傷が小さく、体への負担が少ないというメリットがあります。ただし、外科的治療には、術後感染や神経障害など、様々な合併症が起こる可能性があります。

▼肩腱板断裂の手術と入院期間について、併せてお読みください。

ただし、腱板が元の正常な組織に戻るわけではありません。手術では、あくまで腱の切れた部分を縫い合わせるだけとなります。

根本的に腱板を治すには、幹細胞による再生医療しかありません。

再生医療

再生医療

近年、再生医療が注目されています。再生医療とは、損傷した組織を再生させることを目的とした治療法です。

肩腱板断裂の再生医療としては、主に幹細胞治療PRP治療があります。

PRP治療
PRP治療

 

  1. 幹細胞治療: 患者さん自身の脂肪組織から採取した幹細胞を培養し、肩関節内に注射する治療法です。幹細胞は、損傷した組織の再生を促す可能性があります。
  2. PRP治療: 患者さん自身の血液から血小板を多く含む血漿(PRP)を抽出し、肩関節内に注射する治療法です。PRPには、組織の修復を促進する成長因子が含まれており、炎症を抑えます。PRPはステロイド注射と同じく、腱板を再生させることはできず、炎症を抑えるのみとなります。
PRP治療
PRP治療の流れ

肩腱板断裂の症状がなかなか改善しない時の選択肢として、今、注目の再生医療があります。

リペアセルクリニックでは、再生医療分野で豊富な経験を持つ専門医たちが、10,000症例の実績に基づく確かな技術と独自の培養方法で、患者様一人一人に最適な治療プランをご提案いたします。

国内で唯一の最新の『分化誘導技術』を用い、当院は『新時代の再生医療』による治療を提供します。

そんな再生医療に興味のある方は、ちらから当院独自の再生医療の特徴を紹介しています。

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参考文献

  1. Schmidt CC, Jarrett CD, Brown BT. “Management of rotator cuff tears.” The Journal of hand surgery 40, no. 2 (2015): 399-408.
  2. Narvani AA, Imam MA, Godenèche A, Calvo E, Corbett S, Wallace AL, Itoi E. “Degenerative rotator cuff tear, repair or not repair? A review of current evidence.” Annals of the Royal College of Surgeons of England 102, no. 4 (2020): 248-255.
  3. Ryösä A, Laimi K, Äärimaa V, Lehtimäki K, Kukkonen J, Saltychev M. “Surgery or conservative treatment for rotator cuff tear: a meta-analysis.” Disability and rehabilitation 39, no. 14 (2017): 1357-1363.
  4. 回旋腱板関連肩痛:評価、管理、そして不確定要素

監修者

坂本 貞範(医療法人美喜有会 理事長)

坂本 貞範 (医療法人美喜有会 理事長)

Sadanori Sakamoto

再生医療抗加齢学会 理事

再生医療の可能性に確信をもって治療をおこなう。

「できなくなったことを、再びできるように」を信条に
患者の笑顔を守り続ける。

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