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【医師監修】肩腱板断裂の手術方法と入院期間を解説|復帰目安もあわせて紹介

「肩腱板断裂の手術後の入院期間が知りたい」
「肩腱板断裂の手術後、すぐにでも復帰したい」
肩を上げるたびに違和感が慢性的に続き、MRIで腱板断裂と診断されると「手術になった場合、入院は何日か」「家事や仕事にいつ復帰できるのか」と先の予定が立たず不安になる方も多くいます。
退院後のリハビリが必要と聞くと、回復までの道筋が見えにくく、精神的な負担を感じる方もいます。肩腱板断裂の入院日数や復帰の目安は、手術方法・断裂の程度・全身状態によって異なりますが、治療の流れを把握しておくことで、生活面の準備を具体的に進められるでしょう。
本記事では、現役医師が肩腱板断裂の手術後の入院期間について詳しく解説します。記事の最後には、肩腱板断裂の手術後に関するよくある質問をまとめていますので、ぜひご覧ください。
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肩腱板断裂について気になる症状がある方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。
目次
肩腱板断裂の手術方法
| 手術方法 | 詳細 |
|---|---|
| 鏡視下腱板修復術 | 関節鏡と小さな切開による腱板縫合と付着部の修復 |
| 腱板移植 | 断裂部の補強目的の腱組織(移植片)による欠損部の再建 |
| リバース型人工関節置換術 | 腱板機能不全時の人工関節への置換による肩の挙上機能の補助 |
肩腱板断裂の手術は、断裂した腱を骨に固定して肩の機能回復を目指す治療です。主流は関節鏡を用いる鏡視下腱板修復術で、傷が小さく術後の回復計画を立てやすい点が特徴です。
ただし断裂が大きい場合・腱の質が弱い場合・長期放置で筋萎縮が進んでいる場合は修復のみでは改善が難しく、腱板移植やリバース型人工関節置換術が検討されます。 いずれも装具固定とリハビリが必要で、入院日数や復帰時期は術式・断裂の程度・生活状況で変わります。
鏡視下腱板修復術
肩腱板修復術は、内視鏡(関節鏡)を用いて小さな切開で行う手術です。肩に1cm前後の孔を複数開け、そこからカメラや器具を挿入し、モニターで内部を確認しながら操作します。
断裂した腱はアンカーと縫合糸で骨に固定しますが、損傷が重い場合は通常の修復が難しいこともあります。
そのような状況では、患者の大腿部から採取した組織を補強材として使用したり、可能な範囲での部分的な修復を行ったりするなど、状況に応じた対応が必要です。また、術後は以下の装具(外転装具)を装着します。

術後は装具を約6週間装着し、約3カ月ごろから徐々に筋力トレーニングを開始して、術後6カ月程度までリハビリを行います。装具の着用は、医師の指導や指示に従いましょう。
腱板移植
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象となる方 | 比較的若い年齢層で、スポーツや仕事で肩を活発に動かす必要があり、腱板の損傷が大きい方 |
| メリット | 自分の組織(太ももの筋膜など)を使用するため、拒絶反応のリスクがないこと |
| デメリット | 腱採取部の痛み・違和感の残存、移植腱の定着不良による再断裂リスク、手術難易度の高さに伴う手術時間・入院期間の長期化傾向 |
腱板移植は、自身の組織(腱や筋膜など)を採取し、断裂した腱板の欠損部を補う手術です。主に断裂範囲が大きく、通常の腱板修復術では十分な修復が難しい場合に検討されます。
採取部位としては太もも(大腿部)や背部などが用いられることがあります。移植組織が周囲の組織と癒合し、新たな腱板として機能するまでには一定の時間を要するため、術後は装具固定と段階的なリハビリを適切に行うことが欠かせません。
リバース型人工関節置換術
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| メリット | 大断裂でも挙上改善が期待できること、比較的早期の復帰が見込めること |
| デメリット | 内旋制限の可能性、金属音が出ることがある点 |
| 適応の傾向 | 高齢者中心から若年層にも拡大傾向 |
リバース型人工関節置換術は、特殊な人工関節を用いる手術方法です。通常の肩関節とはボールとソケットの位置関係が逆になるため、リバース型と呼ばれています。
一般的な肩関節では、上腕骨側にボール・肩甲骨側にソケットがあり、腱板がボールをソケットへ引き寄せることで関節の安定性が保たれています。しかし、腱板が大きく断裂すると関節の安定性が低下し、腕をスムーズに上げにくくなります。
リバース型人工関節置換術では、肩甲骨側にボール・上腕骨側にソケットを取り付ける構造に置換します。これにより腱板の機能が十分でなくても、三角筋の力を活用して腕を上げやすくなることが期待されます。
以下の記事では、人工関節のデメリットについて詳しく解説しています。
通常の人工関節置換術との違い
| 術式 | 目的・特徴 | 適応の目安 |
|---|---|---|
| 通常の人工関節置換術 | 肩本来の構造に近い形で置換(上腕骨側ボール・肩甲骨側ソケット) | 腱板機能が一定程度保たれている場合 |
| リバース型人工関節置換術 | 構造を逆転し三角筋で挙上を補う(肩甲骨側ボール・上腕骨側ソケット) | 大断裂や腱板修復が困難な場合 |
通常の人工関節置換術は肩本来の構造に近づけて置換するため、腱板機能が一定程度残る場合に適応されます。
一方、リバース型人工関節置換術は構造を逆転させ、腱板機能が不十分でも三角筋の力で腕を上げやすくする術式です。いずれも再断裂や拘縮などのリスクがあるため、症状と生活支障を踏まえて手術適応を慎重に判断します。
肩腱板断裂手術後の入院期間
| 手術方法 | 入院期間の目安 |
|---|---|
| 鏡視下腱板修復術(関節鏡手術) | 3泊4日~1週間 |
| リバース型人工関節置換術 | 1~2週間 |
入院期間は、手術方法や患者の状態によって異なります。傷口が小さい内視鏡(鏡視下)手術では、順調であれば3泊4日程度で退院できる場合もあります。
一方、リバース型人工関節置換術は侵襲が大きく、術後の経過観察が必要なため、入院は1〜2週間が目安です。
また、装具の装着期間は目安として約3週間とされていますが、その期間中入院を続ける必要はありません。
入院期間は手術内容・回復状況・生活環境によって異なるため、医師・看護師・理学療法士と相談しながら決定します。
肩腱板断裂手術後の復帰目安
| 復帰目安 | 詳細 |
|---|---|
| デスクワーク復帰の目安(作業姿勢・利き腕で差が出る) | 体幹中心作業での早期復帰可能性、利き腕側手術や長時間作業による復帰の遅延傾向 |
| 家事(洗濯・掃除・料理)を再開する目安 | 片手で可能な軽作業から段階的再開、肩の挙上動作や負荷動作の制限 |
| 重い作業・スポーツ復帰の目安(焦らず段階的に) | 腱の治癒と筋力回復を前提とした復帰、リハビリ進行に応じた負荷調整 |
肩腱板断裂手術後の復帰時期は、手術方法・断裂の程度に加え、利き腕かどうか、仕事内容や家事の内容によって大きく異なります。
まずは痛みと可動域の回復を優先し、デスクワークや軽い家事など負担の少ない動作から段階的に再開することが基本です。
重い作業やスポーツは腱の治癒と筋力回復が前提となるため、焦らずリハビリの進行に合わせて医師と相談しながら進めることが大切です。
以下の記事では、肩腱板断裂の症状やリハビリ方法などについて詳しく解説しています。
デスクワーク復帰の目安(作業姿勢・利き腕で差が出る)
腱板修復術後のデスクワーク復帰は、一般に数週単位での調整が必要です。NHS(イギリスの公的医療サービス)の患者向け資料では、デスクワーク(非肉体労働)はおおむね4〜6週が目安とされます。(文献1)
一方別のNHS資料は、オフィスワークは3〜6週程度と記載されています。(文献2)
復帰時期に直結する要因のひとつが装具で、腱が修復部で安定するまでスリング装着が最大6週前後必要になる場合が多いです。(文献3)
また、利き腕側の手術や通勤動作、作業姿勢の負担で復帰が遅れる場合もあります。デスクワークでは、職場と調整した段階的復帰(業務軽減)が推奨されています。(文献1)
家事(洗濯・掃除・料理)を再開する目安
| 家事復帰の目安 | 内容 |
|---|---|
| 0〜6週 | 片手中心(非手術側)で可能な範囲のみ |
| 6週以降 | 修復部の状態を見ながら、軽い家事を徐々に増やす |
| 重量がかかる作業 | 鍋・やかんを持つ、アイロン作業などは3カ月程度注意(控える) |
家事の再開は片手でできる軽い作業から始め、術後6週以降に徐々に広げるのが基本です。肩腱板断裂の手術後は一定期間スリング(装具)で固定する場合が多く、術後3〜5週前後はほぼ片手生活になるため、家事のやり方そのものを工夫する必要があります。(文献3)
スリング装着中は、医療機関の生活指導でも食事の準備や飲み物作りなど、日常動作は非手術側で行うのが基本です。(文献4)
術後6週以降は、修復部の状態を確認しながら軽作業を増やしていきますが、重い動作は引き続き制限が必要です。
NHSの術後資料でも6週以降は軽作業は可能とされていますが、重量がかかる作業(やかん・鍋・アイロンを持つなど)は少なくとも3カ月程度避けるべきと明記されています。(文献5)
重い作業・スポーツ復帰の目安(焦らず段階的に)
| スポーツ・作業内容 | 復帰の目安 |
|---|---|
| 重い作業(力仕事・荷物運び) | 4〜6カ月程度が目安(重い物・上肢挙上・強い手作業はしばらく制限) |
| スポーツ(非接触) | 6カ月以降が目安 |
| スポーツ(接触) | 9カ月〜1年が目安 |
| 共通の注意点 | 腱の定着と筋力・可動域の回復が前提、医師許可のもと段階的復帰 |
重い作業やスポーツ復帰は、腱が骨に定着して強度が戻るまで時間を要するため、焦らず段階的に進めることが大切です。
NHSの案内では、回復後もしばらくは重い物を持つ作業・頭より上での作業(上肢挙上)・手を強く使う作業は控えるよう示され、重い作業(力仕事・荷物運び)は4〜6カ月程度がひとつの目安とされています。理学療法プロトコルでも段階的にストレス量を上げる前提で、強い負荷は慎重にという位置づけです。(文献6)
スポーツ復帰は種目の強度で差が大きく、NHSの資料では非接触スポーツは6カ月以降、接触スポーツは9カ月〜1年とまとめています。ただし復帰時期は一律ではなく、医師の許可に加えて筋力・可動域の回復が条件です。(文献7)
手術療法と併用して行われる肩腱板断裂の治療法
| 治療法 | 詳細 |
|---|---|
| 薬物療法 | 痛み・炎症の軽減を目的とした内服薬や外用薬の使用 |
| 装具療法 | 肩の安静保持と腱板修復部の保護を目的とした装具(スリング等)の使用 |
| 物理療法 | 温熱・電気刺激などによる疼痛緩和と血流改善の補助 |
| 再生医療 | 組織修復の促進を目的とした治療選択肢(適応の検討が必要) |
肩腱板断裂の手術後は、回復を支えるために薬物療法・装具療法・物理療法を併用することが一般的です。
痛みや炎症を抑えつつ、装具で患部を保護し、物理療法で血流改善や疼痛緩和を図りながらリハビリを進めます。なお再生医療は、すべての症状に適用できる治療ではなく、実施している医療機関も限られています。そのため、導入の可否は医師と相談し、適応や実施状況を事前に確認しましょう。
リハビリテーション
肩腱板断裂の手術後は、組織の治癒を促し肩の機能を取り戻すために、計画的なリハビリテーションが欠かせません。
多くは手術翌日から開始し、入院中は医師の指導のもと可動域訓練や筋力訓練を行います。退院後も通院と自宅での運動を継続し、腱の治癒段階に合わせて内容と負荷を調整します。
早期に動かす方法は機能面でわずかな利点が示唆される一方、再断裂リスクも指摘されるため、自己判断せず医師・理学療法士の方針に沿って進めることが大切です。
以下の記事では、肩腱板断裂のリハビリテーションについて詳しく解説しています。
薬物療法
肩腱板断裂の手術後は、痛みや炎症を適切に抑えることで日常動作とリハビリを滞らせにくくなるため、薬物療法が有効です。
AAOS(米国整形外科学会)は術後の症状管理として、NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)・アセトアミノフェン・必要に応じてオピオイド・局所麻酔薬などを組み合わせる考え方を示しています。また、複数の薬を組み合わせ、オピオイド使用を減らす意図が明記され、腱板修復術ではパラセタモール(アセトアミノフェン)とNSAIDsを含めることが推奨されています。(文献8)
研究では、腱板修復後にNSAIDsを短期間使用するとオピオイドの使用量が減る可能性が報告されていますが、薬は自己判断で調整せず医師の指示に従って使用することが重要です。(文献9)
装具療法
肩腱板断裂の手術後に装具(スリングなど)を装着する目的は、修復した腱に余計な負荷をかけず、腱が骨へ定着する時間を確保することです。
AAOSも、術後早期は修復部の保護が必要であり、腕の動きを制限するためスリングを用い、最初の4〜6週間は使用・負荷を避けると説明しています。(文献8)
NHSの術後案内でも、夜間を含めて一定期間スリングを装着することが推奨され、夜は5〜6週間着用する旨が記載されています。(文献3)
修復の大きさにより期間は前後しますが、NHS資料によると装具の目安は最短3週〜最長6週程度です。(文献10)
物理療法
肩腱板断裂の手術後に物理療法(冷却・温熱など)を適切に用いる目的は、腫れや違和感を和らげて運動療法(リハビリ)を継続しやすい状態を整えることです。
術後早期は腫れや熱感が出やすく、NHSでは氷や冷却パックを用いる方法(皮膚保護を行い20分程度)が案内されています。(文献11)
リハビリに関するレビューでも自宅管理として冷却を10〜14日ほど取り入れる考え方が紹介されていますが、根拠が十分ではありません。(文献12)
一方、硬さや動かしづらさが目立つ時期には、冷却に加えて温め(入浴・シャワー・温熱パック)で動かしやすい状態を作ることが一部の患者向け資料で案内されています。(文献13)
物理療法はあくまで補助であり、PROSPECTの術後管理ガイドラインでは圧迫冷却の明確な根拠は示されず、標準治療の中心は薬物療法や神経ブロック等の疼痛管理とされています。(文献14)
肩腱板断裂の手術・入院不要!再生医療という選択肢
肩腱板断裂の症状が続く場合、再生医療という治療の選択肢があります。リペアセルクリニックでは脂肪由来の幹細胞を用いた治療や、血小板に含まれる成長因子の働きを利用するPRP療法を行っています。
いずれも入院や手術を要さず日帰りで実施可能です。
リペアセルクリニックでは、肩腱板断裂に対する治療の選択肢として再生医療を実施しています。治療内容は、これまでの治療歴や症状の状態をふまえて医師が評価し、必要に応じて提案します。
なお、適応は一律ではなく、人工関節置換術後は対象外となるため、受診時に医師へご相談の上で判断することが大切です。気になる方は、まずはお気軽にご相談ください。
再生医療を用いた治療に興味のある方は、こちらから当院独自の再生医療の特徴を紹介しています。
肩腱板断裂手術後の注意点
| 注意点 | 詳細 |
|---|---|
| 装具の装着と肩の安静を守る | 修復した腱への負荷軽減、治癒促進、再断裂予防 |
| 処方された薬は指示通りに服用する | 術後痛・炎症のコントロール、リハビリ継続の支援、副作用回避 |
| 定期的な通院と経過観察を続ける | 創部や腱の治癒確認、リハビリ内容の調整、合併症の早期発見 |
| 禁煙と栄養バランスの良い食事を心がける | 血流・治癒環境の改善、筋力回復の土台づくり、体力維持 |
手術後は再断裂を防ぐため、装具を正しく装着し肩の安静を守ることが重要です。処方薬は自己判断で中止せず、指示通りに服用して術後痛や炎症を抑え、リハビリ継続につなげます。
定期通院で創部や腱の治癒を確認し、リハビリ内容の調整や合併症の早期発見を行います。合わせて禁煙と栄養バランスの良い食事で、血流改善と回復の土台を整えることが大切です。
以下の記事では、腱板断裂の注意点について詳しく解説しています。
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装具の装着と肩の安静を守る
肩腱板断裂の手術後は、装具(スリングなど)を装着して肩の安静を守ることが、修復した腱を保護し、骨への定着を促す上で欠かせません。腱板修復は縫合後すぐに強度が戻るわけではなく、治癒が進むまでの過ごし方が回復に影響します。
AAOSの患者向け情報では、腕が動かないようにするため術後4〜6週間はスリングを使用し、腕を使うことを避けると説明されています。(文献8)
装着期間は断裂の程度などで異なり、術後は寝返りやとっさの動きによる無意識の負荷がかかりやすいため、装具で保護する意義は大きいです。
NHSの患者資料でも、修復の大きさにより異なるものの、スリングは最短3週〜最長6週程度装着し、日中も夜間も外すのは運動や清潔ケアのときだけと具体的に示されています。(文献10)
処方された薬は指示通りに服用する
肩腱板断裂の手術後は、処方された薬を指示どおりに服用することで、術後の不快感を抑えて睡眠や日常生活動作を保ちつつ、リハビリを計画どおり進めやすくなります。
とくに神経ブロックを併用する場合は、麻酔が切れてから対応するよりも、切れる前から内服を開始したほうが症状が強く出にくいことがあります。
術後の薬は、強い薬を単独で長期使用するのではなく、作用の異なる薬を組み合わせて必要量を抑える方法が一般的です。
AAOSも、複数の薬を組み合わせて症状を抑えつつ、オピオイドの必要量を減らす考え方を示しています。(文献8)
自己判断で中止・追加・増量すると、副作用や治療の遅れにつながる可能性があるため注意が必要です。
定期的な通院と経過観察を続ける
肩腱板断裂の手術後は、定期的な通院と経過観察を続けることで、腱の治癒状況や肩の動き・筋力を医療者が評価でき、リハビリ内容や日常生活の負荷量を適切に調整しやすくなります。
腱板修復は術後すぐに完成する治療ではなく、数カ月単位で状態が段階的に変化するため、自己判断のみで進めると回復が遅くなる場合があります。
NHSの患者向け資料では、腱板修復後は4〜6週頃に術後外来でのレビューが予定されることが多いとされています。この時期は装具の扱い、運動量を増やすタイミング、生活動作の制限内容が変わりやすいため、通院での確認が欠かせません。(文献6)
以下の記事では、肩腱板断裂の検査について詳しく解説しています。
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禁煙と栄養バランスの良い食事を心がける
肩腱板断裂の手術後は、禁煙と栄養バランスの整った食事を心がけることが、腱の治癒と回復を支える不可欠な土台です。
患者向け資料でも、喫煙は創傷治癒を遅らせ、手術後の合併症リスクを高めると明記されており、禁煙が推奨されています。(文献5)
腱板修復後の成績に関しては、研究で喫煙が再断裂や再手術リスクの増加と関連することが示されています。(文献15)
たんぱく質・ビタミン類などを意識し、組織修復と筋力回復を支えることも大切です。
以下の記事では、生活習慣改善について詳しく解説しています。
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肩腱板断裂手術後の入院期間を把握し焦らず復帰を目指そう
肩腱板断裂の手術後は、入院日数だけでなく「退院後の生活で何が必要か」まで含めて把握することが大切です。
装具で肩を保護する期間は家事や通勤に制限が出やすく、通院リハビリの予定も入るため、準備不足だと退院後に生活が回らず不安が増える場合があります。
術式ごとの治療の流れや復帰の目安を事前に理解しておけば、家族の支援体制づくり・仕事の調整・家事の代替手段を具体化しやすくなります。肩の治療は復帰を急ぐほど負担が増えやすいため、焦らず段階的に進める姿勢が大切です。
肩腱板断裂の症状でお悩みの方は、当院「リペアセルクリニック」へご相談ください。当院では、肩腱板断裂によって損傷した組織に対し、再生医療という治療の選択肢をご案内しています。
再生医療は、損傷部位へのアプローチを目的とした治療法として近年注目されており、薬物療法と比べて全身性の副作用が起こりにくい可能性があるのが特徴です。
ただし、すべての症状に適応できる治療ではなく、人工関節置換術後は対象外となります。適応の可否は症状や治療歴によって異なるため、受診時に医師へ相談の上で判断することが重要です。
ご質問やご相談は、「LINE」や「メール」、「オンラインカウンセリング」で受け付けておりますので、お気軽にお申し付けください。
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肩腱板断裂手術後の入院期間に関するよくある質問
肩腱板断裂の手術をしたことで後悔するケースはありますか?
肩腱板断裂の手術で後悔につながりやすいのは、回復に時間がかかること・肩のこわばりで動きが戻りにくいこと・腱の再断裂などです。
後悔を避けるには、回復は数カ月単位と理解し、装具と安静の指示を守り、通院・リハビリを継続しつつ、復帰計画を立てることが大切です。
肩腱板断裂の手術に痛みは伴いますか?
手術後は不快感が出るのが一般的です。
ただし多くの場合、手術中から直後は神経ブロック(腕や肩の感覚を一時的に鈍らせる麻酔)や鎮痛薬を用いて、不快感を抑えながら管理します。
肩腱板断裂に手術は必須ですか?
肩腱板断裂に手術は必須ではありません。断裂の大きさや症状の程度、日常生活・仕事への支障に応じて治療方針は変わり、まずはリハビリなどの保存療法を行い、改善が乏しい場合に手術を検討するのが一般的です。
AAOSでは、保存療法でも症状が続く場合や筋力低下が強い場合、腕をよく使う仕事・スポーツで機能回復が求められる場合などで手術が勧められやすいとしています。
NHSの患者向け資料でも、リハビリで改善する場合があり、手術が常に必要とは限らないとされています。(文献8)
参考文献
Outpatient post-operative physiotherapy guidelines-rotator cuff repair|NHS
Information for patients Rotator Cuff Repair|NHS
Rotator cuff repair: after surgery care|NHS
Rotator Cuff Repair|Gateshead Health
Rotator cuff repair – South Tees Hospitals|NHS
Rotator Cuff Tears: Surgical Treatment Options|OrthoInfo
Effect of postoperative NSAID use on opioid consumption after rotator cuff repair – ScienceDirect
Rotator cuff repair advice and exercises|NHS
















