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ドケルバン病におけるストレッチ方法3選|注意点と予防方法も解説

「ストレッチでドケルバン病の痛みは改善する?」「どんなストレッチをすればいい?」と悩んでいませんか?
ドケルバン病の症状を和らげるには、日ごろから手首や指のケアを意識することが大切です。日常的にストレッチを取り入れると痛みの緩和が期待できます。
本記事では、自宅や職場などで手軽にできるストレッチ方法を紹介します。さらに、ストレッチを行う際の注意点や予防法も解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
ドケルバン病とは
ドケルバン病は狭窄性腱鞘炎(きょうさくせいけんしょうえん)とも呼ばれ、腱鞘炎の一種です。手首の親指側にある2本の腱が通っている、腱鞘というトンネル状の組織が炎症を起こし、痛みが生じます。
指の腱鞘炎の一種である「ばね指」とは異なり、指の曲げ伸ばしで引っかかる症状はなく、親指の付け根や手首の痛みが主な特徴です。
ドケルバン病の主な症状 |
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ドケルバン病になる原因 |
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ドケルバン病になりやすい人の特徴 |
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ドケルバン病になる人は女性の割合が多く、中でも妊娠出産期や更年期の時期であり、女性ホルモンの変化が関係しています。
美容師やピアニスト、ゴルファーなど、手や親指を酷使する職業の人はドケルバン病になりやすいとされています。また、スマートフォンを親指で操作する習慣もドケルバン病を引き起こす一因です。
日ごろの何気ない動作で手や手首に負担をかけているかもしれません。手首が痛くなったら、できるだけ早く医療機関を受診しましょう。
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ドケルバン病においてストレッチは有効なのか
ドケルバン病の治療は安静が基本ですが、ストレッチも有効です。ストレッチは腱の働きを高め、腱鞘を広げて圧迫を取り除き、柔軟性を改善する効果があります。
逆に手首や親指を動かさないよう安静にしすぎても関節が衰えてしまい、動きが悪くなってしまう場合もあるので注意が必要です。
ドケルバン病は手を使う頻度が多ければ多いほど、発症しやすく治りにくくなります。痛みを放置していると、手を動かせなくなるケースもありますので日ごろのケアが大切です。
無理をせず、できる範囲で適度なストレッチをして、症状の緩和を目指しましょう。
ドケルバン病のストレッチ方法3選
ドケルバン病の症状を和らげる効果が期待できる、手軽なストレッチを3つ紹介します。場所を選ばず、いつでもできてコストもかからないので、仕事の合間や休憩時間に取り入れて習慣にしましょう。
ストレッチ自体はドケルバン病の根本的な治療にはなりませんが、無理のない範囲で続けると、手首の負担を減らし、症状の悪化を防ぐのに役立ちます。
指のストレッチ方法
ドケルバン病を防ぐための、血行を良くする指のストレッチは以下の通りです。できる限りリラックスした状態でストレッチを行いましょう。
- 痛みの症状がある方の手首を反らす
- 手の指を一本持つ
- 指を10秒間甲側へ反らす
- 他の指も同様にストレッチする
- 1~4を2、3回繰り返す
このストレッチでは指の筋肉がほぐれ、腱の負担が軽くなります。継続して行うと柔軟性が向上し、手や指の負担を軽減する効果が期待できます。
手首のストレッチ方法
次は、手首周りの血行をよくするストレッチ方法です。以下の手順でストレッチをしてみましょう。
- 手首の痛みがある方の腕を前に伸ばす
- 手のひらを下に向ける
- 反対側の手で指をつかむ
- ゆっくりと手前へ引っ張る
- 10秒間伸ばしゆっくりと戻す
また、以下のストレッチ方法もあります。
- 手を机やテーブルに置く
- 反対の手で人差し指から小指をつまむ
- 10秒間ゆっくり反らせる
- 反対側の手も同様にストレッチする
いずれも複数回、繰り返しストレッチしてみましょう。自宅や職場などでも簡単に行えるので可能な範囲で取り入れることが大切です。
腕のストレッチ方法
ドケルバン病はひどくなると腕にも痛みが広がります。腕のストレッチは、手首を反らす動きや手を握るときに使う長橈側手根伸筋(ちょうとうそくしゅこんしんきん)を伸ばすことが重要です。この筋肉は親指側の手首を支える役割があり、ドケルバン病において負担がかかりやすい腕の筋肉の一つです。
- 椅子に座る
- 右ひじを伸ばして前に出す
- 右手のひらをお腹の方向に向ける
- 左手で指の付け根をつかむ
- 右手は楽にして力を抜き左手を手前に引っ張る
- 反対側の手も同様に行う
長橈側手根伸筋のストレッチには筋肉の緊張をほぐす効果があるため、ドケルバン病の痛みを和らげる効果が期待できます。ストレッチは、入浴後の全身が温まった状態で行うとより効果的です。
【悪化する?】ドケルバン病のストレッチで注意すべきポイント
ドケルバン病においてストレッチは症状緩和の効果に期待ができますが、方法や強さに注意が必要です。
ストレッチを行う際に注意すべきポイントは下記の通りです。
- リラックスした状態でゆっくり行う
- 素早く繰り返さない
- 無理に伸ばさない
- 痛みが強いときは無理に行わない
ストレッチのやり方を間違えてしまったり、無理に引っ張ったりすると、悪化してしまう可能性もあります。痛みを伴わず、気持ちよく伸びている程度でストレッチを行いましょう。痛みが出た場合はすぐにストレッチをやめて、手首を休めることが大切です。
ドケルバン病になったらやってはいけないこと
ドケルバン病になったら避けるべき行動は、以下の通りです。
- 長時間手を使う
- 重いものを持ち上げる
- 痛みを放置する
以下で、それぞれ見ていきましょう。
長時間手を使う
パソコンやスマートフォンの長時間の継続的な作業は避けましょう。パソコンの作業においては、マウスに手を置いてクリックをしたり、キーボードで文字を入力したりする動作が指や手首の負担につながります。スマートフォンの片手操作も指に負担をかけています。
長時間手を使う作業をする場合は、反対の手を使う工夫をして、利き手の負担を減らすことが大切です。
また、こまめに休憩をはさみ、手首や指を軽く動かしたり、ストレッチを取り入れたりすると負担が和らぎます。
重いものを持ち上げる
重いものを持ち上げる動作は、指や手首への負担が大きくなります。とくに赤ちゃんを抱っこして頭を支える際に、親指を広げて支えると負担がかかり、発症の一因にもなっています。育児や介護において人を抱き上げる機会が多い人は注意が必要です。
重いものを持ち上げたり運んだりするときは、手を体幹に引き寄せて、必要に応じて両手を使いましょう。
痛みを放置する
ドケルバン病の痛みは放っておかないようにしましょう。初期症状は軽いかもしれませんが、治療タイミングが遅くなると完治に時間がかかるケースも少なくありません。指や手首の痛みや腫れ、熱、動かしづらさなどの初期症状が出たらなるべく動かさないようにします。
また、症状があるのに放置すると痛みの範囲が広がり、手首だけではなく、前腕にも痛みが広がる可能性もあります。
痛みや違和感が出たら、無理をせずに早めに病院を受診してください。早めに適切な対処をすると悪化を防ぎ、日常生活への影響を最小限に抑えられるでしょう。
ドケルバン病におけるストレッチ以外の予防法
ドケルバン病にはストレッチを継続的に行う以外に下記の予防法があります。日々の生活の中で気を付けるようにしましょう。
- 手首と親指を長時間使わないようにする
- パソコンを長時間作業するときは1時間に一度休憩をはさむ
- スマートフォンは両手で操作する
- サポーターをつける
ドケルバン病を予防するためには、手や指を酷使しないことが大切です。普段から長時間同じ作業をしないように意識し、マウスの代わりにテンキーを使ったり、キーボードの位置を調整したりして、手首にひねりが加わらないようにします。
また、サポーターで手首の過度な動きを制御したり関節を保護したりすると、症状緩和の効果が期待できるでしょう。
ドケルバン病はストレッチで症状の改善を図ろう
ドケルバン病は症状が軽傷のうちに、ストレッチを意識的に取り入れることで痛みの改善や予防が期待できます。手首や指の血行を良くし、筋肉の緊張をほぐすと、痛みが和らぐ可能性があります。
また、ドケルバン病では手首と指を安静にすることも大切です。長時間手や指を使う作業をするときは、こまめに休憩をとり、利き手を酷使しないように心がけましょう。
ストレッチを続けても痛みが改善しない場合や、かえって悪化する場合は、自己判断せず医療機関を受診してください。
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監修者

坂本 貞範 (医療法人美喜有会 理事長)
Sadanori Sakamoto
再生医療抗加齢学会 理事
再生医療の可能性に確信をもって治療をおこなう。
「できなくなったことを、再びできるように」を信条に
患者の笑顔を守り続ける。