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カロナールとロキソニンの違い|併用の可否や効果・副作用・使い分けを現役医師が解説

カロナール とロキソニンの違い
公開日: 2026.01.31 更新日: 2026.07.31

急な発熱や痛みがあり、「手元にあるカロナールとロキソニンのどちらを飲めば良いのか」「効き目や副作用に違いはあるのか」と迷う方もいるのではないでしょうか。

どちらも熱や痛みを和らげる薬ですが、主成分や作用の仕組み、副作用、使用できない人などが異なります。自己判断での併用や追加服用は、副作用や成分の重複につながるため注意が必要です。

本記事では、カロナールとロキソニンの効果や副作用、併用の可否、症状に応じた使い分けを現役医師が解説します。自己判断で薬を選ぶ前に、それぞれの特徴を確認しておきましょう。

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カロナールとロキソニンの違い

カロナールとロキソニンの主な違いを、以下の表にまとめました。

項目 カロナール ロキソニン
主成分 アセトアミノフェン ロキソプロフェンナトリウム水和物
薬の分類 解熱鎮痛薬 NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)
主な作用 解熱・鎮痛 解熱・鎮痛・抗炎症
抗炎症作用 ほとんどない ある
胃腸への負担 比較的少ない 胃腸障害に注意が必要
とくに注意したい臓器 肝臓 胃腸・腎臓
主な注意点 他のアセトアミノフェン配合薬との重複 空腹時の服用、他のNSAIDsとの併用を避ける

文献1

カロナールとロキソニンは、どちらも発熱や痛みを和らげるために使われる薬ですが、作用には違いがあります。

カロナールは解熱・鎮痛作用が中心で抗炎症作用はほとんどない一方、ロキソニンには炎症を抑える作用があり、腫れや熱感を伴う痛みに用いられることがあります。

どちらも病気の原因そのものを治す薬ではなく、症状を一時的に和らげるための薬です。

痛みの原因や年齢、妊娠の有無、胃腸・肝臓・腎臓の状態などを踏まえ、医師や薬剤師と相談しながら使い分けましょう。

カロナールの特徴

カロナールは、アセトアミノフェンを主成分とする解熱鎮痛薬です。発熱のほか、頭痛・歯痛・腰痛など、軽度から中等度の痛みに用いられます。

NSAIDsと比べて胃腸への影響が比較的少なく、治療上の必要性を医師が判断した上で小児や高齢者、妊娠中の方に処方される場合もあります。

ただし、抗炎症作用はほとんどなく(文献2)、腫れや炎症を伴う痛みでは十分な作用が得られないこともあります。

また、過量服用やアセトアミノフェンを含む風邪薬・鎮痛薬との重複は、重い肝障害につながるおそれがあるため、服用前に成分名を確認し、定められた用法・用量を守ってください。

ロキソニンの特徴

ロキソニンは、ロキソプロフェンナトリウム水和物を主成分とするNSAIDsです。

解熱・鎮痛作用だけでなく炎症を抑える働きもあり、腰痛や関節痛、歯痛、手術後・外傷後・抜歯後の痛みなどに用いられます。

服用後に体内で作用する成分へ変化するプロドラッグで、ロキソプロフェンは約30分、活性代謝物は約50分で血液中の薬の濃度が最も高くなります(最高血漿中濃度)。(文献3

なお、最高血漿中濃度に達する時間は、効果を感じ始める時間と完全に一致するわけではありません。

また、比較的速やかに作用する一方、胃腸障害や腎機能への影響が起こる可能性もあるため、空腹時の服用はなるべく避けてください。

カロナールとロキソニンはどっちが強い?

カロナールとロキソニンは作用が異なるため、単純に強さだけでは比較できません。

ロキソニンは解熱・鎮痛に加えて抗炎症作用を持つNSAIDsで、腫れや炎症を伴う痛みに選ばれることがあります。

一方、カロナールは解熱・鎮痛が中心で、NSAIDsより胃腸への影響が比較的少ない薬です。

どちらを使うかは、痛みの原因や程度だけでなく、体質や持病、服用中の薬なども踏まえたうえで、医師が総合的に判断します。

効き目が弱いと感じても、自己判断で量を増やしたり併用したりしないように注意しましょう。

カロナールとロキソニンは併用できる?

カロナールとロキソニンは作用の仕組みが異なるため、医師の判断で併用される場合があります。

ただし、市販薬を含めた他の解熱鎮痛薬との重複や、持病・服用中の薬によっては注意が必要です。

ここでは、カロナールとロキソニンを併用する際に確認したいポイントを解説します。

自己判断で併用せず医師・薬剤師に確認する

カロナールとロキソニンは、医師が症状や体調を確認した上で併用する場合があります

服用量や間隔は患者ごとに異なるため、自己判断で同時に飲むのは避けてください。

とくに市販のロキソニンSは、服用中にほかの解熱鎮痛薬を使用しないよう定められています。

すでにカロナールや別の鎮痛薬を服用している場合は、追加する前に医師または薬剤師へ確認しましょう。

市販薬との成分重複に注意する

市販の風邪薬や頭痛薬には、アセトアミノフェンやロキソプロフェンなどの解熱鎮痛成分が含まれている場合があります

商品名が異なっていても、同じ成分を重ねて服用すると過量摂取や副作用につながるおそれがあるため注意が必要です。とくに、アセトアミノフェンの重複は肝障害のリスクを高めます。

また、市販のロキソニンSシリーズは、他の解熱鎮痛薬と併用できません。追加で薬を使う前に、パッケージや添付文書の成分欄を確認し、不明な場合は薬剤師に相談してください。

カロナールとロキソニンの副作用の違い・服用の注意点

カロナールとロキソニンは、注意したい副作用が異なります。

カロナールは肝機能への影響ロキソニンは胃腸障害や腎機能への負担に注意が必要です。また、持病や服用中の薬、年齢、運動の予定などによっても使用上の注意点は変わります。

ここでは、それぞれを服用する際に確認したいポイントを解説します。

ロキソニンは胃腸障害や腎機能への影響に注意する

ロキソニンでは、胃部不快感、腹痛、吐き気、食欲不振などの消化器症状が現れる場合があります

胃潰瘍や十二指腸潰瘍のある方は使用できない場合があるため、既往歴を医師や薬剤師に伝えてください。

また、ロキソニンは腎機能へ影響を及ぼすことがあり、急性腎障害やむくみ、尿量の減少などが起こる可能性もあるため、重い腎機能障害がある方は使用できません。

脱水時や高齢者、腎機能が低下している方は、とくに慎重な服用が必要です。空腹時の使用を避け、異変を感じた場合は早めに医療機関へ相談しましょう。

ロキソニンは運動前の服用にも注意

マラソンや長時間のスポーツ前に、痛みを抑える目的でロキソニンを自己判断で服用するのは避けましょう。

運動中は発汗によって脱水状態になりやすく、NSAIDsの作用が重なると腎臓への血流が低下し、急性腎障害のリスクが高まる可能性があるのです。

痛みを隠したまま運動を続けると、けがの悪化にも気づきにくくなります。運動前に鎮痛薬が必要なほど痛む場合は、無理をせず運動を控えてください。

カロナールは肝機能への影響に注意する

カロナールの主成分であるアセトアミノフェンは、過量に服用すると重い肝機能障害を引き起こすおそれがあります。

とくに、アセトアミノフェンを含む風邪薬や鎮痛薬を重ねて使うと、意図せず総量が増えるため注意が必要です。

高用量を長期間服用する場合は、医師の判断で定期的に肝機能検査が行われることがあります。

また、飲酒によって副作用が現れやすくなる可能性もあるため、服用時の飲酒は控えましょう。

持病や服用中の薬がある場合は医師・薬剤師に相談する

以下の疾患がある方は、カロナールやロキソニンを使用できない場合があるため、あてはまる場合は事前に医師・薬剤師へ伝えてください。

  • 胃潰瘍
  • 腎機能障害
  • 肝機能障害
  • 心疾患
  • 喘息

疾患だけでなく、服用中の薬との飲み合わせにも注意が必要です。

利尿薬や降圧薬、抗凝固薬など、併用に気をつけるべき薬も少なくありません。

また、妊娠中・授乳中の方や高齢者では、薬の選び方や用量に個別の判断が必要です。

受診時にはお薬手帳を提示し、市販薬やサプリメントを含めて使用中のものを伝えてください。

【症状別】カロナールとロキソニンの違いを考慮した使い分け

カロナールとロキソニンは、痛みの原因や炎症の有無、体の状態に応じて使い分けられます。ただし、症状だけで薬を決められるわけではありません。

ここでは、それぞれが使われる主な症状について解説します。

カロナールが適している症状

カロナールは、発熱や軽度から中等度の痛みに用いられる解熱鎮痛薬です。主に、次のような症状の解熱・鎮痛に処方されます。

  • 発熱
  • 頭痛
  • 歯痛
  • 腰痛
  • 筋肉痛
  • 月経痛

抗炎症作用はほとんどないため、腫れや強い炎症を伴う痛みよりも、解熱や鎮痛を主な目的とする場面に向いています

胃腸への影響が比較的少なく、小児や高齢者に使われることも少なくありません。

ただし、年齢や肝機能、服用中の薬によって適した用量は異なります。

ロキソニンが適している症状

ロキソニンは解熱・鎮痛・抗炎症作用を持つNSAIDsで、炎症を伴う痛みに用いられます。対象となる主な症状は、次のとおりです。

  • 腰痛
  • 関節痛
  • 筋肉痛
  • 月経痛
  • 歯痛、抜歯後の痛み
  • 打撲や捻挫など外傷後の痛み

腫れや熱感を伴う痛みに選ばれることがありますが、胃腸障害や腎機能への影響には注意が必要です。空腹時や脱水状態での服用を避け、定められた用法・用量を守って使用しましょう。

ロキソニンの効能や服用時の注意点については、以下の記事でも詳しく解説しています。

カロナールとロキソニンの違いを理解して適切に使い分けよう

カロナールは胃腸への負担が比較的少なく、発熱や軽度から中等度の痛みに用いられる薬です。一方、ロキソニンには抗炎症作用があり、関節痛や月経痛など、炎症を伴う痛みに使われます。

ただし、鎮痛作用の強さだけで選ぶのは適切ではありません。

カロナールは肝機能、ロキソニンは胃腸や腎機能への影響に注意が必要です。症状だけでなく、年齢や体質、持病、ほかに服用している薬も踏まえ、用法・用量を守って使い分けましょう

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カロナールとロキソニンの違いに関するよくある質問

市販薬と処方薬には違いがありますか?

市販薬と処方薬には基本的に同じ有効成分が使われていますが、1錠あたりの含有量や、一緒に配合される成分が異なる場合があります

市販の解熱鎮痛薬は、添付文書に定められた回数と服用間隔を守り、長期間続けて使用しないことが大切です。

一時的な対処にとどめ、痛みが強い場合や症状が長引くときは医療機関を受診してください。

カロナールやロキソニンが効かないときはどうしたら良いですか?

カロナールやロキソニンを服用しても痛みや発熱が改善しない場合は、その症状の原因に応じた治療が必要なケースがあります。

効果を感じられないからといって自己判断で量を増やしたり、アセトアミノフェンやロキソプロフェンを含む市販薬を重ねて服用したりすると、副作用や成分の過剰摂取につながるおそれがあります。

追加で薬を使う前に、成分名や服用間隔を確認し、不安がある場合は医師・薬剤師に相談してください。

参考文献
(文献1)
麻酔薬および麻酔関連薬使用ガイドライン第4版Ⅱ鎮痛薬・拮抗薬|公益社団法人日本麻酔科学会
(文献2)
NSAIDsとアセトアミノフェン|一般社団法人日本ペインクリニック学会
(文献3)
ロキソニン錠60mg/ロキソニン細粒10%|第一三共株式会社