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痛み止めの強さランキング|市販薬・処方薬を医師目線で解説
強い痛みがあるとき、少しでも早く楽になれる薬を知りたいと思うのは自然なことです。しかし、痛み止めは強ければ強いほど良いわけではなく、痛みの種類や原因によって適した薬は異なります。
この記事では、医療現場で使われる痛み止めを強さや用途ごとに整理しつつ、効果だけでなく注意点や限界も踏まえて解説します。
また、膝や股関節の痛みが慢性的に続いている場合には、痛み止め以外の治療選択肢として再生医療が検討されることもあります。痛みや治療について気になる点がある方は、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEをご活用ください。
目次
【注意】痛み止めの強さランキングを見る前に知るべきリスク
痛み止めは、強ければ強いほど良いわけではありません。痛みの原因や性質、続いている期間によって適した薬は異なり、強すぎる薬は副作用のリスクを高めることもあります。
本記事で紹介する痛み止めの強さは、医師が痛みの程度や原因に応じて使い分ける際の目安です。効き目の感じ方には個人差があり、必ずしも強い薬ほどよく効くわけではありません。医療現場では痛み止めの強さよりも、症状に合っているかを重視し、原因への治療と並行して必要な範囲で痛み止めが選ばれます。
たとえば、以下のように使い分けられています。
- 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs):腫れや炎症を伴う痛み(捻挫・関節炎・術後など)
- 神経障害性疼痛治療薬:神経のトラブルが原因の痛み(椎間板ヘルニア・帯状疱疹など)
- オピオイド系鎮痛薬:がんや大きな手術後などの強い痛み
また、痛み止めはあくまで痛みを和らげるための対症療法であり、原因そのものを治す薬ではありません。そのため、症状が長引く、薬を飲まないと日常生活が成り立たないといった場合には、症状に応じた適切な治療を受けましょう。
痛み止めの強さランキング!痛みの程度別に使われる薬を紹介
| 順位 | 痛みの種類 | 主な痛み止めの名前 | 用いられる症状 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 強い痛み | モルヒネ・フェンタニル | がんや大きな手術後など |
| トラマドール・トラムセット | 中等度〜強い慢性痛や術後痛など | ||
| 2位 | 中等度の痛み | ロキソニン・イブプロフェン | 捻挫や関節炎、術後の痛みなど |
| セレコックス | 慢性的な関節痛やリウマチなど | ||
| 3位 | 軽度の痛み | アセトアミノフェン | 発熱や軽い頭痛、関節痛など |
なお、すべての痛みが強さで判断されるわけではありません。
帯状疱疹や椎間板ヘルニア、糖尿病など神経の損傷や異常によって生じる痛みはリリカやタリージェなどの神経障害性疼痛治療薬が用いられます。
大切なのは、今の痛みに合った薬を選ぶことです。痛みの程度ごとに実際に使われる薬をみていきましょう。
強い痛みに使われる痛み止め
強い痛みに使われる代表的な痛み止めは、以下のとおりです。
| 痛み止めの種類 | 症状 | 使用するケース |
|---|---|---|
| オピオイド系鎮痛薬(モルヒネ、フェンタニルなど) | がん性疼痛、手術後など | 一般的な痛み止めでは効果が不十分な強い痛み |
| オピオイド作用を一部持つ鎮痛薬(トラマドールやトラムセット) | 変形性膝関節症や腰痛など | 中等度〜強い痛み |
オピオイド系鎮痛薬は脳や脊髄に作用し、痛みとして感じる信号を弱めることで、一般的な痛み止めでは効果が不十分な場合にも強い鎮痛効果を発揮します。
なお、オピオイド系鎮痛薬の中には医療用麻薬に分類される薬もありますが、すべてが麻薬ではありません。(文献1)痛みの強さや背景に応じて、医師が慎重に使い分けを行います。
オピオイド作用をもつ痛み止めは、吐き気や便秘などの副作用や依存性への配慮が必要なため、必ず医師の判断と管理のもとで使用されます。
中等度の痛みに使われる痛み止め
中等度の痛みに対して、整形外科や内科などで多く処方されるのがNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)です。
主な痛み止めの種類は、以下のとおりです。
| 痛み止めの種類 | 症状 | 使用するケース |
|---|---|---|
| NSAIDs(ロキソニン、ボルタレン、イブプロフェンなど) | 捻挫・関節炎・腰痛・歯痛・術後の痛みなど | 炎症を伴う痛みや発熱 |
| COX-2選択的NSAIDs(セレコックス) | 関節リウマチや変形性膝関節症など | 炎症を伴う痛みによって長期使用が想定される |
NSAIDsは、痛みや炎症の原因となる物質(プロスタグランジン)の産生を抑えることで効果を発揮します。
胃痛や胃もたれ、腎臓への負担が出ることがあるため、高齢者や持病のある方では注意が必要です。一方、セレコックスは消化管への負担が比較的抑えられているとされるため、慢性的な症状に対して長期間使われることが多い薬です。
また、NSAIDsの一部は市販薬としても購入できますが、同じ成分でも市販薬と医療用では用量や設計が異なる場合があります。どの薬が適しているか迷う場合は、自己判断せず薬剤師や医師に相談しましょう。
軽度の痛みに使われる痛み止め
軽度の痛みや発熱に対してよく使われるのはアセトアミノフェンです。
医療機関では解熱鎮痛薬として処方されるほか、薬局でも購入できる成分で、頭痛・発熱・軽い関節痛・生理痛などに用いられます。
また、比較的安全性が高く、小さなお子様や高齢者、妊娠中・授乳中の方に処方されることもあります。ただし、妊娠中の使用は必要最小限の用量・期間にとどめることが推奨されており、妊娠週数や体調、併用薬によっては注意が必要です。そのため、自己判断せず医師や薬剤師に確認した上で使用しましょう。
さらに、用量を超えた服用や長期間の使用、飲酒との併用は肝臓に負担がかかるおそれがあります。市販薬であっても、用法・用量を守り、効果が不十分な場合や痛みが続くときは医療機関を受診してください。
神経障害性疼痛に使われる痛み止め
神経障害性疼痛とは、神経が傷ついたり、うまく働かなくなったりして起こる痛みを指します。代表的な原因は、糖尿病や帯状疱疹、椎間板ヘルニア、脳卒中後の痛みなどです。
神経障害性疼痛は、一般的な痛み止め(NSAIDsやアセトアミノフェンなど)では効果が十分に得られないケースが多いとされています。(文献2)
そのため、神経障害性疼痛では以下のような神経の興奮に作用する薬が医療機関で処方されます。
- プレガバリン(リリカ)
- デュロキセチン(サインバルタ)
※三叉神経痛に対してはカルバマゼピン(テグレトール)が使われることもあります。
神経障害性疼痛のなかには、脳卒中の発症と同時、または発症後数週間〜数か月以内に現れるものがあると報告されています。(文献3)一般的な痛み止めでは効果が乏しいことがあるため、強さだけで薬を選ぶのではなく医療機関で原因を確認しましょう。
神経障害性疼痛の薬については以下の記事で解説しているので参考にしてください。
痛み止めを服用する際の注意点
痛み止めを服用する際の注意点は、以下のとおりです。
- 副作用:成分や種類によって胃腸障害、肝機能障害、腎機能障害、アレルギー反応などが報告されている
- 飲み合わせ:痛み止めは、他の薬との併用によって効果や副作用に影響を及ぼすことがある
- 依存性・耐性:とくにオピオイド系鎮痛薬では、薬をやめにくくなったり、効きが弱くなって量が増えてしまったりする場合がある
痛み止めのリスクを避けるには、医師や薬剤師の指示どおりに用法・用量を守って服用することが重要です。また、服用中に体調の変化や気になる症状が現れた場合は、自己判断せず早めに相談しましょう。
なお、痛み止めはあくまで症状を一時的に和らげるものであり、痛みの原因そのものを治療する薬ではありません。痛みを繰り返さないためには、原因に応じた治療やリハビリなどの根本的なアプローチが不可欠です。
痛み止めが効かないときは医療機関を受診しましょう
以下のような症状がみられる際は、医療機関の受診をおすすめします。
- 痛み止めを飲んでも効果が感じられない
- 痛みが1週間以上続く
- 日常生活や仕事に支障が出ている
- 痛みを何度も繰り返している
痛み止めが効かない場合、炎症以外の原因や神経のトラブルが関与している可能性があります。整形外科やペインクリニックなどの医療機関で診察を受けましょう。
慢性的な痛みには再生医療もご検討ください
慢性的な痛みに対して、整形外科では痛み止めの内服、リハビリテーション、注射などの手術を伴わない保存療法や、症状や状態に応じて手術が検討されるのが一般的です。
こうした治療で改善が見られない場合や、手術以外の選択肢を探している方には、再生医療も選択肢の一つとなります。
再生医療は、自身の体から採取した幹細胞や血液成分が持つ働きを活用する治療法です。
以下のような疾患・症状で検討されるケースがあります。
- 変形性膝関節症
- 変形性股関節症
- 腱板損傷
- 脳卒中後の後遺症やしびれ
慢性的な痛みが続いている場合は、現在の治療内容を整理した上で、再生医療を含めた治療の選択肢について医師と相談してみることも一つの方法です。
当院で行った変形性膝関節症に対する再生医療の症例を、以下で紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
【関連記事】
変形性膝関節症の初期症状は?原因や治療法、進行を遅らせるポイントも解説
まとめ|痛み止めの強さに悩んだときに大切な視点
痛み止めの強さランキングは、薬の使われ方を理解するための一つの目安にすぎません。痛みの原因や続いている期間、日常生活への影響などによって、適した薬や治療方針は大きく異なります。
また、痛み止めは症状を和らげる役割を担う一方で、痛みの原因そのものに直接働きかける治療ではありません。痛み止めが効かない場合は、保存療法や手術、再生医療など複数の治療選択肢について、医師と相談・検討することも大切です。
痛み止めのランキングに関するよくある質問
市販の痛み止め薬と病院の痛み止め薬の違いは?
市販の痛み止め薬と病院で処方される痛み止めは、入手方法だけでなく、成分や含量、使われ方に違いがあります。
| 項目 | 市販の痛み止め | 病院で処方される痛み止め |
|---|---|---|
| 入手方法 | 医師の処方を受けずに購入できる | 医療機関で処方され、調剤薬局で受け取る |
| 成分や含量 | 安全性を考慮して有効成分の量が抑えられていることが多い | 症状や体質に応じて成分・用量・服用方法が調整される |
| 使われ方 | 軽度で一時的な痛みへの対処 | 痛みの原因や強さ、既往歴、併用薬などを考慮して処方される |
また、市販薬と処方薬で同じような効果が表示されていても、成分や含有量、効き方が異なる場合があります。そのため、医師から処方された痛み止めは市販薬で代用できません。
痛みが強い場合や、市販の痛み止めを使っても改善がみられないときは、早めに医療機関を受診しましょう。
セレコックスとカロナールの違いは?
セレコックスとカロナールはいずれも痛み止め薬ですが、分類や作用の仕方、使われる場面に違いがあります。
| 項目 | セレコックス | カロナール |
|---|---|---|
| 分類 | 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs) | アセトアミノフェン製剤 |
| 作用 | 炎症を伴う痛みを抑える | 痛みや発熱をやわらかく抑える |
| 特徴 | NSAIDsの中では消化管への負担が比較的少なく、慢性的な症状に用いられることがある | 比較的副作用が少なく、小児や妊娠中の方にも処方されることがある |
| 使われる場面 | 関節リウマチや変形性膝関節症など | 発熱や頭痛、生理痛など |
それぞれ向いている人・向いていない人があり、どちらが強いかだけで選べるものではありません。服用にあたっては、必ず医師や薬剤師の指示に従いましょう。
ロキソニンとボルタレンの違いは?
ロキソニンとボルタレンはいずれも非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)に分類される痛み止めですが、成分や効き方、使われる場面に違いがあります。
| 項目 | ロキソニン | ボルタレン |
|---|---|---|
| 成分の系統 | プロピオン酸系NSAIDs | フェニル酢酸系NSAIDs |
| 特徴 | 比較的即効性があり、急な痛みに使われることが多い | 鎮痛・抗炎症作用が強めとされ、整形外科領域で使われることが多い |
どちらも「強さ」だけで優劣を判断できる薬ではなく、痛みの種類や程度、体の状態に応じて使い分けられます。
非ステロイド性抗炎症薬は副作用のリスクもあるため、服用にあたっては必ず医師や薬剤師の指示に従いましょう。
参考文献
(文献1)
オピオイド|日本ペインクリニック学会
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