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【医師監修】三叉神経痛の時に食べてはいけない食べ物とは?避けたい食品や食べやすい食事を解説
「食事のたびに顔に電気が走るような痛みが出る」
「三叉神経痛といわれたけれど、何を食べればいいのかわからない」
このような苦痛や不安を抱え、この記事にたどり着いた方は多いのではないでしょうか。
三叉神経痛は、顔まわりに突然強い痛みが起こる病気です。(文献1)とくに症状が強い時期は、食事や会話、歯みがきのような日常の動作が痛みの引き金(トリガー)になることがあります。
本記事では、三叉神経痛の時に避けたい食べ物や、食べやすくする工夫、治療法までわかりやすく解説します。
顔の痛みが続いていて治療法に迷っている方は、当院リペアセルクリニックの公式LINEでもご相談いただけます。症状や治療の選択肢について気になる方は、ぜひ一度ご確認ください。
目次
三叉神経痛の時に食べてはいけない食べ物
三叉神経痛では、食事によって痛みが誘発されるケースも少なくありません。三叉神経痛の発作を予防するためには、以下のような食品を避けることが推奨されます。
- 硬い食べ物や噛む回数が多い食品
- 刺激の強い食べ物
- 極端に熱い・冷たい食べ物
痛みが強い時期は本章で紹介する食品を避け、消化が良く柔らかい食事へ切り替えましょう。
硬い食べ物や噛む回数が多い食品
咀嚼(そしゃく)動作は三叉神経を直接刺激し、痛みを誘発する主要な要因です。そのため、以下のような咀嚼回数が多くなりやすい食品は負担になりやすいと考えられます。
- せんべい
- フランスパン
- するめ
- 硬い肉
- ナッツ類
実際に、三叉神経痛を誘発する食事を調査した研究においては、咀嚼が多くなる硬い食べ物がもっとも多い要因となっています。(文献2)
三叉神経痛の発作を防ぐためにも、うどんやお粥など柔らかいメニューを選ぶようにしましょう。
極端に熱い・冷たい食べ物
熱すぎる料理や冷たすぎる飲み物といった極端な温度の食品は、口腔内への温度刺激により三叉神経痛の発作を引き起こす場合があります。(文献2)
また、口腔内だけでなく、冷たい風のような外からの温度刺激でも症状が出ることがあるため、温度の影響にも注意が必要です。
熱い汁物や氷入りの飲み物などは痛みの引き金となります。飲食時は人肌程度の常温に戻してから摂取してください。
刺激の強い食べ物
三叉神経痛では、わずかな粘膜刺激でも発作のきっかけになることがあります。そのため、症状が強い時期には辛味の強い食事を控えるようにしましょう。実際、辛い食べ物が三叉神経痛の誘発因子になるという研究結果も報告されています。(文献2)
カレーや麻婆豆腐、キムチなど、唐辛子や香辛料を多く使った料理は口腔内の粘膜を刺激しやすく、痛みを誘発する可能性があります。
食後に痛みを感じる場合は香辛料の使用を控え、刺激の少ない味付けに変更してください。
三叉神経痛は顔の神経に激しい痛みが起こる疾患
三叉神経痛は、顔の感覚を伝える三叉神経の異常により、顔の片側に激しい痛みが起こる疾患です。
神経が過敏になることで、食事や洗顔、歯みがきといったわずかな日常の動作をきっかけに、額や頬、歯ぐきなどに「電気が走る」「刺すような」数秒から数十秒の発作的な痛みが走ります。(文献3)
三叉神経痛の原因の多くは、周囲の血管が神経に接触し、拍動の刺激で神経が傷つき過敏になるためです。(文献1)帯状疱疹や脳腫瘍など別の病気が背景にあるケースも存在します。(文献4)
三叉神経痛の発作は日常生活の負担になるため、原因を見極めて適切な治療につなげることが大切です。50~60代の方や女性がなりやすいと考えられており、詳細を知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
三叉神経痛の時に食べやすい食事の工夫
三叉神経痛の増悪時は、食事の形態や温度を調整し、口腔内への物理的・化学的刺激を最小限に抑えることが重要です。
具体的には、以下のような工夫を行いましょう。
- やわらかい食べ物を選ぶ
- 刺激の少ない味付けにする
- 熱すぎず冷たすぎない温度で食べる
やわらかい食べ物を選ぶ
三叉神経痛は咀嚼運動が痛みの誘発要因となるため、噛む負担が少ない食品を選びましょう。
とくに以下のような食品は、噛む負担を抑えやすいため、三叉神経痛の症状がつらいときにおすすめです。
- おかゆ
- 豆腐
- 卵料理
- 煮込み料理
- やわらかく煮たうどん など
具材に使用する野菜や肉も、十分に煮込んでやわらかくすると食べやすくなります。
三叉神経痛の症状が強い時期は、無理に通常食を続けるのではなく、負担の少ない食品や調理に調整することが大切です。
刺激の少ない味付けにする
口腔内への化学的刺激は三叉神経痛の発作を誘発する恐れがあるため、香辛料や酸味の強い味付けは避けましょう。
だしを活かしたスープ、茶碗蒸し、薄味の煮物などを取り入れることをおすすめします。
唐辛子などの香辛料や、塩分・酸味の過剰な調味料は、痛みが落ち着くまで控えてください。
熱すぎず冷たすぎない温度で食べる
極端な温度刺激は三叉神経痛の誘発要因となるため、食事や飲料は常温から人肌程度の温度にすることが大切です。
たとえば、汁物は少し冷ましてから口にする、冷たい飲み物は控えめにするなど、無理のない範囲で調整してみましょう。
食品の種類だけでなく温度も調整・工夫をすることが、三叉神経痛を予防する有効な手段となります。
【食べ物以外】三叉神経痛の治療法
三叉神経痛は食べ物の工夫で痛みの引き金を避けることも大切ですが、症状を根本的に和らげるには医療機関での治療が欠かせません。
代表的な治療法として、主に以下の4つが挙げられます。
- 薬物療法
- 神経ブロック療法
- 定位放射線治療(ガンマナイフ治療)
- 手術療法
薬物療法
三叉神経痛の治療では、カルバマゼピンをはじめとする抗けいれん薬が第一選択として使われます。(文献4)一般的な鎮痛薬では十分な効果が得られにくいため、神経の異常な興奮を抑える薬で治療するのが基本です。
副作用等によりカルバマゼピンの使用が困難な場合は、プレガバリンやミロガバリンなどの神経障害性疼痛治療薬を検討します。
また、食事による三叉神経痛の痛みが強い方は、食前の内服により症状をコントロールできる場合があります。主治医と相談しながら薬の種類や服用量を調整してください。
三叉神経痛の薬については、以下の記事もあわせてご覧ください。
神経ブロック療法
薬物療法で十分な効果が得られない場合は、神経ブロック療法が選択肢となります。(文献3)
神経ブロック療法は、三叉神経の働きを抑えることで痛みを軽減する治療です。局所麻酔薬の注射、アルコール注射などの方法があります。
全身への負担が少ない反面、神経を直接処理するため、治療後に顔面の感覚異常を伴うリスクが存在します。
障害された神経が新たな痛みの原因となる恐れもあるため、適応は主治医と慎重に判断してください。
定位放射線治療(ガンマナイフ治療)
ガンマナイフ治療は、開頭せずに三叉神経に放射線を集中させ、痛みの伝達を調整する治療法です。(文献4)
身体的負担を大幅に軽減できるため、全身麻酔での手術が困難な場合や高齢の場合に検討されます。
ただし、治療後すぐに改善を実感できるとは限らず、効果の発現までに一定の時間を要する傾向があります。(文献5)
手術療法
手術療法(微小血管減圧術)は、三叉神経を圧迫する血管を物理的に剥離する治療です。(文献1)
血管の圧迫が原因の三叉神経痛に対する根治的治療として位置づけられており、原因そのものにアプローチできる方法です。
薬で改善しない場合や、副作用のため内服継続が難しい場合、画像検査で血管圧迫が疑われる場合などに検討されます。
治療効果と身体への負担を見比べながら、最適な治療方針を決定してください。
三叉神経痛の時は刺激の少ない食べ物を選ぼう
三叉神経痛は、食材そのものよりも、硬さ・辛さ・極端な温度が痛みの誘発要因となります。症状が強い時期は、やわらかく、刺激が少なく、温度が穏やかな食事を意識すると、日々の食事に伴う苦痛を軽減できます。
ただし、食事の工夫はあくまでも対症療法であり、三叉神経痛の根本的な改善には至りません。痛みが続く場合や、食事や会話に支障が出ている場合は、医療機関での治療を前向きに検討しましょう。
当院リペアセルクリニックでは、三叉神経痛のような神経の痛みや、薬だけでは改善が難しい慢性的な痛みに関するご相談を受け付けています。公式LINEからもお問い合わせいただけますので、症状や治療法について不安がある方は、お気軽にお問い合わせください。
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三叉神経痛の食べ物に関心がある方からよくある質問
三叉神経痛を和らげる方法はありますか?
三叉神経痛を和らげるには、痛みの誘発要因となる物理的刺激を避ける対症療法が有効です。
具体的には、硬い物を避ける、やわらかい食事にする、洗顔や歯みがきをやさしく行うといった対策があります。
ただし、こうした生活上の工夫は症状の増悪を防ぐ目的であり、疾患の根本治療にはなりません。痛みが続く場合は、薬物療法や神経ブロック、手術などを含めて治療方針を検討する必要があります。
また、三叉神経痛を和らげる方法として、以下の記事もあわせてご覧ください。
内部リンク:
【医師監修】三叉神経痛の痛みに漢方薬は有効?代表的な種類と注意点を解説
【医師監修】三叉神経痛を和らげる手のツボは?押し方・その他治療法を解説
三叉神経痛が自然治癒することはありますか?
三叉神経痛が自然治癒するケースはまれであり、寛解と再発を繰り返すのが一般的です。(文献6)(文献7)
一時的に症状が消えたように見えても、それだけで完治したと自己判断しないよう注意しましょう。痛みが続く場合は自然経過に任せるのではなく、早めに医療機関に相談することを推奨します。
参考文献
文献2
Atypical triggers in trigeminal neuralgia: the role of A-delta sensory afferents in food and weather triggers|Korean J Pain
文献3
三叉神経痛|香川県立中央病院
文献4
三叉神経痛・顔面けいれん|国立研究開発法人国立循環器病研究センター
文献5
ガンマナイフ外来|国立研究開発法人国立循環器病研究センター
文献6
三叉神経痛|東邦大学医療センター


















