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三叉神経痛に使われる薬とは?副作用や薬が効かない場合の治療法の選択肢を医師が解説
「三叉神経痛は薬で痛みをおさえられる?市販薬を使ってもいい?」
「三叉神経痛で薬を飲んでいるけれど効いていない気がする……」
三叉神経痛で処方された薬について、疑問や不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
三叉神経痛の治療では、病院で処方される薬として、カルバマゼピン(テグレトール)やリリカ、ガバペンチンなどが使われます。
一方で、ドラッグストアで買えるロキソニンやイブプロフェンといった市販薬では、三叉神経痛の強い痛みを抑えるのは難しいとされています。そのため「どの薬を使うべきか」「薬が効かない場合はどうするか」を正しく知ることが重要です。
本記事では、三叉神経痛に使われる薬の種類や効果・副作用をわかりやすく解説するとともに、薬が効かない場合の治療法についても詳しく紹介します。
今の治療に不安や限界を感じている方は、ぜひ最後までご覧ください。当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。三叉神経痛について気になる症状がある方は、ぜひご登録ください。
目次
三叉神経痛でよく使われる薬は「カルバマゼピン(テグレトール)」
三叉神経痛の治療において多くのケースで選択されるのが、カルバマゼピン(先発品名:テグレトール)です。三叉神経痛に対する有効性が確立されており、第一選択薬として位置づけられています。(文献1)
以下では、カルバマゼピンの効果の仕組みや、注意すべき副作用について詳しく解説します。
カルバマゼピンの効果と仕組み
カルバマゼピンは、三叉神経の過剰な興奮を抑え、電気が走るような激しい痛みの発作を起こりにくくする薬です。(文献2)
もともとはてんかんの治療薬として開発されましたが、三叉神経痛にも高い効果が認められており、現在では標準的な治療薬として広く使われています。(文献3)
ただし、痛みを抑える効果はあるものの、血管による三叉神経の圧迫という根本的な原因を取り除く薬ではありません。
カルバマゼピンで起こりやすい副作用と注意点
カルバマゼピンは効果が期待できる一方、副作用が出やすい薬でもあります。主な副作用と注意点は以下のとおりです。(文献2)
| 副作用 | 詳細 |
|---|---|
| 眠気・ふらつき | 服用初期に起こりやすく、徐々に薬の量を増やしていくケースも多い |
| 皮膚への発疹 (薬疹) |
ごくまれに重篤な皮膚症状があらわれるケースも報告されている |
| 肝機能・血液への影響 | 長期服用では白血球・血小板の減少や黄疸などがあらわることがあり、定期的な検査が必要になるケースもある |
ただし、服用中に気になる症状があらわれた場合でも、自己判断で薬を中断するのは症状の再発や悪化につながるリスクがあります。副作用が心配なときは、必ず担当医に相談しましょう。
また、カルバマゼピンは他の薬との飲み合わせにも注意が必要です。詳しくは以下の記事でご確認ください。
カルバマゼピン以外に使われる三叉神経痛の薬
カルバマゼピンで十分な効果が得られない場合や、副作用・他の薬との相互作用によって使用が難しい場合には、別の薬剤が検討されます。
ここでは、カルバマゼピン以外に使われる代表的な薬について解説します。
プレガバリン(リリカ)
プレガバリン(商品名:リリカ)は、神経の過剰な興奮を抑えて、神経痛を和らげる薬です。(文献4)カルバマゼピンが合わない場合や、十分な効果が得られない場合に、次の選択肢として使われることがあります。
主な副作用としては、眠気・ふらつき・めまいなどがあり、とくに飲み始めや薬の量を増やしたときにあらわれやすいのが特徴です。(文献5)
また、同じタイプの薬として「タリージェ(ミロガバリン)」が処方されることもあります。どちらも神経の興奮を抑える薬ですが、効果の続き方や副作用の出方に違いがあります。いずれにしても、処方された際は用法用量を守って指示通り服用しましょう。
なお、リリカとタリージェの違いは以下の記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
ガバペンチン(ガバペン)
ガバペンチン(商品名:ガバペン)は、神経の過剰な電気信号を抑えることで、痛みの緩和が期待される薬です。カルバマゼピンが体に合わない場合や、痛みを補助的に抑える目的で使われます。(文献1)
主な副作用には、眠気・めまい・ふらつきなどがあり、とくに飲み始めに出やすい傾向があります。そのため、少量から服用を開始し、体の状態を見て調整していくのが一般的です。(文献6)
補助的に使われる薬(安定剤・筋弛緩薬など)
前述した薬だけでは効果が不十分な場合、以下のような薬が補助的に組み合わされることがあります。
| 薬剤名 | 分類 | 主な役割・特徴 |
|---|---|---|
| バクロフェン | 筋弛緩薬 | 三叉神経の緊張を和らげる目的で補助的に使用される |
| ラモトリギン | 抗てんかん薬 | カルバマゼピンに似た働きを持ち、治療が困難なケースで検討される |
| アミトリプチリン | 三環系抗うつ薬 | 帯状疱疹後三叉神経痛に用いられることもあり、難治性の場合は併用されることもある |
なお、三叉神経痛に対しては五苓散(ごれいさん)、柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)、桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)といった漢方薬が補助療法として用いられる場合もあります。
三叉神経痛に対する漢方薬の効果については、以下の記事にて詳しく解説していますので、あわせて参考にしてください。
三叉神経痛に市販薬(ロキソニンなど)は効きにくい
三叉神経痛には、市販薬では十分な効果が得られにくいとされています。
ロキソニン(ロキソプロフェン)やイブプロフェンなどのNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)は、炎症や発熱に伴う痛みを抑えるために使われる薬です。(文献7)一方で、三叉神経痛は神経の異常な興奮によって起こる痛みのため、こうした薬では十分な効果が得られないケースが多いとされています。
また、三叉神経痛に効果が期待されるカルバマゼピンやリリカなどは医師の処方が必要で、市販では購入できません。市販薬を飲んでも痛みが改善しない場合は、自己判断で対処を続けず、早めに医療機関で適切な治療を受けることが大切です。
顔に走る激しい痛みが繰り返される場合は、早めに医療機関を受診しましょう。三叉神経痛の治療に対応している診療科には、神経内科・脳神経外科・ペインクリニックなどが挙げられます。
なお、ロキソニンの効果は以下の記事にてより詳しく解説しています。あわせて参考にしてください。
三叉神経痛で薬が効かない場合の治療法
薬の服用を続けても三叉神経痛が十分にコントロールできない、あるいは副作用で薬の継続が難しい場合には、薬物療法以外の治療法が検討されることもあります。
三叉神経痛の主な治療法としては、以下の3つがあります。
- 神経ブロック注射
- 微小血管減圧術
- ガンマナイフ
薬で痛みが緩和されない場合は、医師に相談の上で本章で紹介する治療も検討してみてください。
なお、病院での治療の他、普段の食事にも注意が必要です。避けるべき食べ物については以下の記事で解説しているので、あわせて参考にしてください。
神経ブロック注射
神経ブロック注射は、三叉神経に沿って局所麻酔薬を注射し、痛みの信号が脳に伝わるのを一時的に遮断する治療法です。
痛みの軽減が確認できた場合には、より長く効果を持続させるために、神経を部分的に処理する治療(エタノールのような神経破壊薬や、高周波熱凝固術)へ進むこともあります。(文献1)
手術に比べて体への負担が少ないため、薬が効きにくい場合に他の治療の選択肢として検討されることがあります。
微小血管減圧術
微小血管減圧術は、三叉神経痛の原因そのものにアプローチする外科手術です。
三叉神経痛の多くは、脳の近くで血管が神経を圧迫することで起こります。そのため耳の後ろに小さな穴を開けて器具を挿入し、神経を圧迫している血管との間にクッション(パッド)を挟んで圧迫を取り除きます。
このように、圧迫を取り除くことで長期的な改善が得られることがある一方、全身麻酔による開頭手術が必要です。そのため、年齢や全身の健康状態によっては手術を受けられない場合もあります。
ガンマナイフ
ガンマナイフは、体にメスを入れずに三叉神経の根元にガンマ線を集中照射する放射線治療です。照射によって神経の異常な働きを抑え、痛みの軽減を図ります。(文献8)
全身麻酔が不要で体への負担が比較的少ないことから、開頭手術が難しい高齢の方や、持病のある方などに検討されることがあります。
一方で、以下のような副作用・注意点もあるため注意が必要です。(文献1)
- 効果があらわれるまでに数週間〜数か月かかる場合がある
- 治療後に顔のしびれが残ることがある
こうした点を踏まえ、医師と相談しながらガンマナイフの治療を受けるかどうか検討することが大切です。
三叉神経痛の薬と治療を正しく知って今できるケアをしよう
三叉神経痛の治療では、まずカルバマゼピンを中心とした薬物療法が行われます。しかし、副作用や服用効果によっては、他の薬剤や治療法が検討されることも少なくありません。
市販薬では三叉神経痛の痛みに対処することが難しく、自己判断での対処には限界があります。現在の治療に疑問がある方や、痛みがなかなか改善しないとお悩みの方は、まず専門の医療機関に相談することが大切です。
三叉神経痛でお悩みの方は、ぜひ当院リペアセルクリニックの公式LINEからお気軽にご相談ください。
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三叉神経痛の薬に関するよくある質問
三叉神経痛の薬はずっと飲み続ける必要がありますか?
三叉神経痛の薬は、一度発症したからといって、必ずしも飲み続けなければならないわけではありません。症状が安定している場合には、医師の判断のもとで減薬や休薬が検討されることもあります。
ただし、自己判断で薬を中断すると、痛みが再び強く出るおそれがあります。薬の変更や中断については、必ず担当医に相談しましょう。
三叉神経痛の痛みをセルフケアで和らげる方法は?
三叉神経痛の痛みはセルフケアだけで完全に改善することは難しいとされていますが、日常生活で痛みのきっかけとなる刺激を避けることで発作の頻度を減らせる可能性もあります。
三叉神経痛の発作は、次のような刺激をきっかけに起こることがあります。
- 顔に触れる(洗顔・歯磨き・ひげ剃りなど)
- 冷たい風や空気に当たる
- 食事(咀嚼)や会話・笑う動作
これらを完全に避けることは難しいものの、冷たい風が直接当たらないようにマスクを着用する、刺激の少ない食事を意識するなど、できる範囲で工夫することが予防につながるでしょう。
なお、三叉神経痛はツボ押しによる三叉神経痛のセルフケア方法もあります。詳しくは以下の記事をご覧ください。
参考文献
文献1
標準的神経治療:三叉神経痛(2021)|日本神経治療学会
文献2
テグレトール錠添付文書(2026年3月改訂(第3版))
文献4
リリカカプセル・OD錠添付文書(2025年12月改訂(第8版))
文献6
ガバペン錠添付文書(2022年 7 月改訂(第 3 版))





















