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幹細胞は投与する数が多いほど効果が見込めるのか

幹細胞投与数
公開日: 2026.07.02

再生医療や幹細胞治療を比べていると、クリニックによって投与する幹細胞の数が大きく違うことに気づきます。1千万個と説明する治療もあれば、1億個、さらに2億個まで投与できるとするクリニックもあります。どの数が妥当なのか、数が多いほど効果が高いのか、疑問に感じる方も多いはずです。

この記事では、現役医師の監修のもと、幹細胞の投与数と治療効果の関係を、海外の研究データも交えて整理します。当院では症状や疾患に応じて最大2億個まで投与しています。その意味と、最適な投与数の考え方をわかりやすく解説します。

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幹細胞は投与する数が多いほど効果が見込めるのか

結論からいうと、投与する幹細胞の数が多いほど治療成績が良くなる傾向は、複数の臨床研究で示されています。

ただし、投与量と効果は一定の範囲では比例して高まる傾向がある一方、量を増やせば効果がどこまでも伸び続けるわけではありません。対象の疾患や患部の状態、投与方法によって、効果を最大化できる投与数は変わります。

また、効果を決めるのは細胞数だけではありません。培養したときの細胞の質や鮮度、投与方法の選び方など、複数の要因が重なって治療効果が決まります。

幹細胞の投与数グラフ

細胞数と治療効果を裏付ける海外エビデンス

幹細胞の投与数と治療効果の関係は、海外の臨床研究で何度も検証されてきました。代表的な研究を2つ紹介します。

Jo et al. 2014(変形性膝関節症)

韓国の研究グループが2014年に発表した研究です。変形性膝関節症の患者様を、投与量の少ない群・中くらいの群・多い群の3グループに分け、関節内に幹細胞を投与して結果を比べました。

この研究では、最も多い1億個を投与した群で、最も良い軟骨の修復が確認されました。投与する細胞数が増えると治療成績が高まる傾向を示した、代表的な研究のひとつです。

出典: Jo, C.H., Lee, Y.G., Shin, W.H., et al. (2014). Intra-Articular Injection of Mesenchymal Stem Cells for the Treatment of Osteoarthritis of the Knee.

BMC Neurology 2020(脳卒中)

2020年にBMC Neurology誌で発表された大規模な分析です。脳卒中後の幹細胞治療に関する20件の研究をまとめて検討しました。

この分析では、脂肪から採った幹細胞が、従来使われてきた骨髄由来の幹細胞よりも高い治療効果を示したと報告されています。投与する細胞数も、治療成績を左右する重要な要素であることが示されました。

脳卒中の後遺症のように難しい領域でも、適切な細胞数と細胞の種類を選ぶことが治療成績に直結すると、海外の研究で繰り返し確認されています。

研究・文献で標準とされる投与数はどれくらいか

再生医療の歴史を振り返ると、初期の臨床研究では1千万個ほどの幹細胞を投与する例が多く、これが過去の文献で標準的に扱われてきた水準です。

先ほどのJo et al. 2014でも、少ない群は1千万個、多い群は1億個に設定され、研究の段階では1千万個が比較の基準として使われていました。

この水準は、当時の培養技術や安全性の制約から、現実的に投与できる範囲として設定されたものと考えられます。

近年は培養技術が進歩し、より多くの細胞を安全に投与できるようになりました。そのため、文献上の標準値と、実際の治療で投与される細胞数には差が広がっています。

細胞数が多いことのメリットと注意点

投与する幹細胞の数が多いことには、複数のメリットがあります。

  • 患部に届く幹細胞が増え、修復に必要な細胞量を確保しやすい
  • 回数を分けず1回でまとまった量を投与でき、患者様の負担を抑えやすい
  • 重症の場合や損傷が広い場合など、多くの細胞が必要な状態に対応しやすい

一方で、注意点もあります。

  • 細胞数を増やすには培養期間が長くなることがあり、培養が長引くと細胞の生存率や鮮度が下がる可能性が指摘されています
  • 一度に投与できる量の上限は投与方法によって異なります。関節内に注射する場合は注入できる量そのものに上限があり、点滴投与の場合も当院では最大2億個を上限としています

細胞数をやみくもに増やすのではなく、投与方法や培養方法とセットで考えることが大切です。

細胞数だけでなく細胞の質も重要

投与する細胞数と並んで、細胞の質も治療効果を大きく左右します。質という言葉は曖昧に聞こえますが、具体的には次の2点が問われます。

鮮度(フレッシュさ)

培養したあと冷凍保存した幹細胞は、解凍するときに多くの細胞が死んでしまうとされています。

当院では冷凍を経ない新鮮な幹細胞を投与することで、高い生存率を保ったまま患部に届けることを重視しています。

細胞の鮮度

代用血液を使わない培養

幹細胞をどう培養するかによって、できあがる細胞の生命力は変わります。

国内の多くの施設では、培養に牛の血液や無血清培地(人工の血液)を使っています。研究用であればよいのですが、人体に投与する治療では、アレルギーなどの懸念が残ります。

当院では代用血液を使わず、患者様ご自身の血液で培養することにこだわっています。化学薬品や添加物も使わないため、不純物が混ざらず、強い生命力を持った幹細胞を培養できます。

 代用血液を使わない培養

当院では最大2億個まで点滴で投与可能

当院では、患者様の症状や疾患に応じて、最大2億個の幹細胞を1回の点滴で投与しています。

とくに脳卒中の後遺症など、損傷の範囲が広く、脳や神経に届ける必要がある疾患では、1億個を2回投与するよりも、2億個を1回でまとめて点滴するほうが高い効果が期待できます。

点滴で投与した幹細胞は、血流に乗って全身をめぐります。そして傷んだ部位が出す信号を感じ取り、そこへ集まります。投与する細胞数が多いほど、患部に届く数も増えやすくなります。これが、1回で多く投与する方法が選ばれる理由です。

脳卒中の後遺症で2億個プランを受けた患者様から、麻痺やしびれの改善を実感する声をいただいています(効果には個人差があります)。

適応疾患・最適な投与数は症状によって異なる

投与する幹細胞数の目安は、対象の疾患や患部の状態によって異なります。

脳卒中の後遺症で2億個プランが提示されるのは、損傷範囲の広さや、脳・神経に届ける効率を考えてのことです。一方、関節の疾患では関節内に直接投与するため、量と症状のバランスで2,500万個から1億個の範囲が選ばれます。

同じ疾患でも、症状の重さや経過、合併症の有無で投与数は変わるため、画像所見と問診をもとに医師が個別に判断します。

投与数に迷う方は、まずお悩みをお聞かせください

ご自身の症状でどのくらいの幹細胞数が適しているか、費用や投与回数、想定されるリスクと副作用は、画像所見と症状をふまえて医師が個別に判断します。

「自分の症状ではどの投与数が適切か」「2億個プランの対象になるか」が気になる方は、まずは無料相談で、症状やお悩みをお聞かせください。

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幹細胞投与数に関するよくある質問

Q.投与する細胞数が多いほど費用も高くなりますか

培養の工程が複雑になる分、細胞数を増やすほど費用も上がる傾向があります。具体的な金額は対象の疾患や投与方法によって異なるため、カウンセリングでの確認が前提です。

Q.2億個プランは脳卒中以外の疾患でも受けられますか

現時点では脳卒中の後遺症で多く選ばれる投与数ですが、症状や疾患によっては他の領域でも検討されることがあります。詳しくは無料相談で確認できます。

Q.1億個を2回投与するのと2億個を1回投与するのは、どちらが効果的ですか

対象の疾患や投与方法によって異なります。脳卒中の後遺症のように損傷範囲が広い場合は、2億個を1回でまとめて投与するほうが高い効果が期待できます。一方、関節の疾患では複数回に分けて投与することもあります。

Q.幹細胞数が少ない治療には効果がないのですか

細胞数が少なくても、症状が軽い場合は十分な効果が期待できることがあります。逆に重症の場合は、細胞数が少ないと十分な修復が得られにくいことがあります。症状の重さと細胞数のバランスが大切です。