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- 足部、その他疾患
- 下肢(足の障害)
モートン病は足指の付け根が立位や歩行などで負荷がかかり痛みが生じる疾患です。 足の痛みは日常生活に大きく影響するため、できるだけ症状を減らしたいと困っている方も多いでしょう。 この記事では、モートン病の原因や初期症状、治療法などを詳しく解説しています。セルフチェックも用意していますので、足の状態を把握したい方はご活用ください。 モートン病とは? モートン病は、足指の間のしびれ、痛み、灼熱感などの神経症状が出現する疾患です。症状が出現するのは主に中指と薬指の間が多いですが、人差し指と中指、薬指と小指の間に発症する場合もあります。 モートン病の原因と初期症状について、詳しく見ていきましょう。 モートン病の原因は主に「つま先立ちのような姿勢」 モートン病の原因は、つま先立ちの姿勢を長時間続けることです。つま先立ちの姿勢は、足指につながる神経を圧迫するため神経障害を発症します。 以下はつま先立ちの姿勢を引き起こす要因です。 ヒールの高い靴の着用 外反母趾や扁平足などの足の形態異常 ダンスやバレエなど足を酷使するスポーツ ジョギングやランニングなど前足に繰り返し力がかかる運動 モートン病は中年以降の40代〜60代の女性に多く発症すると言われています。しかし、年代問わずつま先に負担がかかる姿勢が続くと、発症する可能性があります。 モートン病の初期症状は「つま先のしびれ、痛み」など 以下は、モートン病の初期症状です。 靴を脱ぐと痛みやしびれが軽減する 足指の付け根に違和感や軽い痛みが生じる 足の指で握ったり、足の指を広げたりすると痛む 最初は、足指の感覚に対する違和感や軽い痛みからはじまります。初期段階は症状が一時的で、時間が経つと症状がおさまるケースも少なくありません。 悪化してくると、強い痛みやしびれなどが長時間続いたり、突然激痛が走ったりする症状が見られます。 モートン病のセルフチェック方法 以下はモートン病のセルフチェックポイントです。当てはまるものがないか確認してみてください。 足の指の付け根に痛みやしびれを感じる 足の付け根をつまむ、押す、叩くと痛む 歩行時や長時間の立ち仕事で足裏に痛みが走る 足の指を曲げたり広げたりすると痛みが強まる 靴を履いていると痛みが強まり、脱ぐと和らぐ ヒールや先の細い靴を履くと、痛みやしびれが悪化する モートン病を正確に診断するには整形外科の受診が必要です。当てはまる項目があれば、近くの整形外科での診察を検討してみましょう。 モートン病の治療 モートン病は放置すると症状が悪化し、歩行が困難になる場合もあります。 症状の進行を防ぐための治療法としては、主に以下5つがあります。 保存療法(マッサージ・ツボ押し・運動) 薬物療法 手術療法 再生医療 順番に解説します。 保存療法(マッサージ・ツボ押し・運動) モートン病の治療では、マッサージやツボ押しなどの保存治療が行われます。 ツボ押し(指圧療法)は、足の血流を改善し、痛みをやわらげる方法です。とくに、以下4つのツボが症状の緩和に役立つと考えられています。 承山(しょうざん):ふくらはぎの裏面 下承山(げしょうざん):ふくらはぎの裏側 築賓(ちくひん):ふくらはぎの内側 漏谷(ろうこく):すねの内側 ただし、ツボ押しの効果には個人差があり、医学的に確立された治療法ではありません。 筋力を鍛える運動もモートン病の症状緩和につながります。 横アーチ(足の横方向のカーブ)を支えるために、足の裏の筋肉を強化しましょう。 たとえば、タオルギャザーは簡単にできる運動です。床にタオルを敷き、指を使って手前に引き寄せると、足の裏の筋肉が鍛えられます。 意識的に指を広げたり、指を上げたりする運動もモートン病に効果があります。 【関連記事】 モートン病のマッサージ方法とは?痛みに効果的なセルフケアを解説【医師監修】 モートン病に対するツボの効果とは?代替治療を取り入れて症状を改善しましょう 靴の変更・足底挿板の作成 靴の変更・足底挿板の作成も保存療法の1つです。 足に合った靴やインソール(靴の中敷き)を選ぶと、歩くときの痛みを軽減できます。 靴を選ぶ際は、足に優しいデザインを意識しましょう。以下は、モートン病で負担のかかりにくい靴の特徴です。 靴底が柔らかい かかとが低い つま先が広め 自分に合った靴を選べば、歩くときの負担が軽減します。 足底挿板(そくていそうばん)は、足を正しい位置に保つための特別な中敷きです。専門の技術者に依頼して、足の形や状態に合わせて作ってもらいます。 モートン病は、足のアーチ(土踏まずのようなカーブ)が低下することで神経が圧迫され、痛みやしびれを引き起こします。そのため、アーチを支える足底挿板を使うと、負担が減り、症状が楽になりやすいです。 市販のインソールも使えますが、形や厚みがさまざまなので、専門家に相談して選ぶのがおすすめです。足に合っていないものを使うと、逆に痛みが増すリスクがあります。 薬物療法 モートン病の薬物療法では、消炎鎮痛剤によって痛みや炎症を抑えます。 これは、モートン病を治すというより痛みに対処するための治療方法です。 痛みが軽減しない場合は、ステロイド注射や局所神経ブロック注射を行う場合もあります。 手術療法 手術は、運動療法や薬の治療を試しても症状が良くならない場合に選ばれます。 モートン病で代表的なのは、痛みが出ている部位周囲の組織を取り除く手術です。 神経ごと取り除くため、そこから先の感覚はなくなってしまいます。、違和感が残る場合もありますが、術後1週間から2週間で以前と同じように歩けるようになります。 再生医療 モートン病の治療法には「再生医療」の選択肢もあります。 再生医療には、幹細胞治療とPRP(多血小板血漿)療法などがあります。 幹細胞治療では、自身の幹細胞を培養して患部に注射し、損傷している組織の修復と再生を促す治療法です。 PRP療法では、自分の血液を採取して血小板を濃縮し、修復を助ける成分を含んだ液体を患部に注射します。血小板は体の傷を治す働きを持つため、損傷した組織の修復や痛みの軽減が期待できます。 どちらも注射のみの治療なので、手術のように傷跡が残る心配や術後のリハビリの必要がありません。体への負担が少ないため、再生医療は早い回復が期待できる治療法です。 \まずは当院にお問い合わせください/ モートン病でやってはいけないこと モートン病では、症状を悪化させないためにやってはいけないことがあります。 長時間同じ姿勢を取らない ハイヒールや幅の狭い靴は避ける 以下で具体的な内容を解説します。 長時間同じ姿勢を取らない 長時間立ったり歩いたりすると、足に負荷がかかり続けるため、症状が悪化する原因になります。 仕事上、そうせざるを得ないことも多いかもしれませんが、少しでも姿勢を変えて足を休められると良いです。 また、自宅で家事をしているといつの間にか立っている時間が長くなるでしょう。そのため、休憩時間を少しずつ挟んで足を休めるのが大切です。 ハイヒールや幅の狭い靴は避ける モートン病は前足部への負荷が原因となりやすいため、ハイヒールや幅の狭い靴は避けましょう。 とくにハイヒールは、常に足趾の付け根が圧迫されている状態であり、モートン病や外反母趾など足の疾患につながります。 まとめ|モートン病の理解を深めて適切な治療を進めよう モートン病は、放置すると痛みが強くなり、歩行が困難になる場合もあります。症状が悪化すると手術が必要になるケースもあるため、早めの対処が大切です。 本記事で紹介したセルフチェックを活用し、万が一、モートン病が疑われれば、整形外科の受診を検討しましょう。 「できるだけ身体に負担の少ない治療を進めたい…」という方に、選択肢の1つとして考えてほしいのが「再生医療」という新しい治療法です。 再生医療は、傷ついた組織の修復と再生を促し、治療期間の短縮が期待できます。 モートン病に関するよくある質問 モートン病は再発のリスクがありますか? モートン病は保存療法や手術療法で治療しても再発する可能性があります。そのため、足へ負担がかかりにくい生活習慣やインソールや靴などをフィットしたものに変更するなど、足へのケアが大切です。 また、定期的に病院を受診すれば、再発したとしても早期発見・早期治療ができるため、症状が改善しやすくなるでしょう。 モートン病は何科を受診すればいいですか? モートン病が疑われる場合は、整形外科を受診しましょう。整形外科では、歩行時の痛みやしびれの原因を詳しく調べ、適切な治療方法を提案します。 参考文献 長田瑞穂ほか「モートン病の足部タイプと足底挿板療法について」『骨・関節系理学療法』 https://www.jstage.jst.go.jp/article/cjpt/2005/0/2005_0_C0442/_article/-char/ja/(最終アクセス:2025年2月25日) 梅﨑泰侑ほか「足部形態の違いからとらえた足部内在筋群エクササイズの筋活動に対する即時効果」『理学療法科学』38(6)pp444-450 https://www.jstage.jst.go.jp/article/rika/38/6/38_444/_pdf/-char/ja(最終アクセス:2025年2月25日) 厚生労働省「市販の解熱鎮痛薬の選び方」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00404.html(最終アクセス:2025年2月25日) 三森 経世「関節リウマチ,抗炎症薬とステロイド薬,内科医が診るべき骨・関節疾患:治療の新展開」『日本内科学会雑誌』第97巻 第10号pp17-22 平成20年10月10日 https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/97/10/97_2393/_pdf(最終アクセス:2025年2月25日)
2024.10.21 -
- 足部、その他疾患
- 下肢(足の障害)
モートン病によるつらい痛みで悩んでいませんか。モートン病は自宅でのマッサージにて症状の緩和が期待できます。 モートン病による足の指や足裏の痛みは、自宅でマッサージを行うことで症状の緩和が期待できます。症状を放置すると歩行が難しくなる場合もあるため、早めのケアや専門機関の受診をおすすめします。 この記事では、モートン病に効果的なマッサージやセルフケアについて解説します。 今回紹介しているマッサージを実践して、足の痛みから解放されましょう。 当院「リペアセルクリニック」では、再生医療による治療を実施しております。メールやオンラインでの無料カウンセリングも承りますので、気になる方はぜひ当院までご連絡ください。 モートン病のマッサージ方法3選 モートン病の症状軽減に効果的なマッサージを3つご紹介します。 青竹踏みマッサージ 足指のマッサージ 足首のマッサージ いずれも自宅の隙間時間でできるマッサージ方法です。モートン病の症状でお悩みの方は、上記のマッサージ方法を実践してみてください。 青竹踏みマッサージ 青竹踏みは、縦に半分に割った竹を踏むことで足裏をマッサージする方法です。本物の竹を用意するのが難しい場合、100円ショップにてプラスチック製の青竹の購入が可能です。 実際には、下記の3ステップで行います。 1.裸足になって青竹の上に乗る 2.青竹の上で足踏みをする 3.1.~2.を数分繰り返す 青竹踏みマッサージには、以下のような効果が期待できます。ぜひ青竹踏みマッサージを実践してみてください。 血の巡りを良くする 浮腫みを軽減する 冷え性を軽減する ストレスを解消する モートン病の症状にも効果的なマッサージです。足裏を刺激するため、痛みが強い場合は無理のない範囲で行いましょう。 足指のマッサージ モートン病に効果的な足指のマッサージは、以下の2つです。椅子または床に座りながら行ってみてください。 期待できる効果 方法 指圧マッサージ 足指をほぐす 1.痛みが出ているカ所の足裏と足の甲を手の指で挟める 2.心地良い圧で押す 3.上記を30~50回繰り返す 横アーチのマッサージ つま先立ちで重心がかかっている部分の負担を軽減する 1.足指をぎゅっと強く握る 2.足裏のしわが寄っている部分に両手の親指を当てる 3.親指に強めに圧をかけ、外側に滑らせる 4.上記を数回繰り返す モートン病の症状がつらく、足の指がうまく曲がらない方もいるかもしれません。その場合は、手で足の指を押すようにサポートして曲げると、少し楽に曲げられるでしょう。 また、痛みや熱感がつらい場合は無理して行わないようにしてください。 足首のマッサージ 足首のマッサージも、モートン病の症状緩和におすすめです。以下の5ステップで実践してみてください。 1・立った状態で、手で床を押す 2.右足を後ろに下げ、踵を床につける 3.左足に重心を乗せ、膝を曲げる 4.3.の状態で数秒キープ 5.左右の足を交代し、2.~4.を同様に行う つま先を外に向けると、モートン病が悪化する可能性があります。つま先はまっすぐ前に向けるように意識して行ってみてください。 足首を動かせる範囲が狭いと、モートン病で痛みが出ている部分に負担がかかりやすくなります。そのため、足首のマッサージにて足首の可動域を広げると、足の前側の負担が和らいで痛みの改善が期待できるでしょう。 モートン病の痛みに効果的なマッサージ以外の方法3選 モートン病の症状の緩和に効果的なセルフケアは、以下の3つです。 湿布の貼付 靴の変更 ツボ押し モートン病の症状で悩まれている方は、前述で紹介したマッサージとあわせて実践してみてください。 湿布の貼付 モートン病による痛みがつらい場合は、消炎鎮痛効果のある湿布剤またはテープ剤の使用がおすすめです。痛む場所や足裏の上にあるアーチ部分に直接貼付しましょう。 また、貼り薬のタイプには以下の2種類が存在します。 貼り薬の種類 特徴 メリット 湿布(パップ剤) 外側が布になっているジェル状の張り薬 貼る部分がジェル状になっており、皮膚への負担が少ない テープ剤 ガムテープのようにペラペラな貼り薬 粘着力が強く、関節のような動かす部分にも密着する 靴や靴下を履いて仕事をする方には、テープ剤がおすすめです。その反面、かぶれやすいデメリットも存在するため、気になる方は湿布(パップ剤)を使用しましょう。 消炎鎮痛効果のある貼り薬は、多くの薬局やドラッグストアで販売されています。痛みや炎症がつらい場合は、貼り薬の使用も試してみてください。 靴の変更 モートン病の改善には、いつも使用している靴の見直しも大切です。ソールが柔らかい靴やヒールが低い靴に変えてみましょう。 つま先が狭い靴や高いヒールの靴は前足部が圧迫され、モートン病の症状が悪化しやすくなります。そのため、踵が低くつま先の幅がゆったりしている靴に変えると症状の軽減が期待できます。 また、以下の方法も足に負担をかけないためおすすめです。 スニーカーのような靴の幅を足やベルトで調整できる靴にする クッション性のあるインソールを靴に入れる 市販で売られている靴のインソールは薄いものが多く、衝撃から足を十分に保護できない可能性があります。市販のインソールでも痛みが続く場合はオーダーメイドで注文するのも一つの手です。 ツボ押し ツボ押しは、モートン病の根本的な改善にはつながりません。しかし、痛みを緩和する可能性がはあります。 とくに以下の3つは、モートン病に効果的なツボであるといわれています。 承山(しょうざん) 位置:つま先立ちをしたときに、くぼみができる位置 期待できる効果:足の痛みやしびれ 築賓(ちくひん) 位置:ふくらはぎのふくらみの内側で、内くるぶしから指7本くらい上の位置 期待できる効果:下半身の血行促進 漏谷(ろうこく) 位置:内くるぶしの上部から指8本くらい上のむこうずねの後ろ側にあるへこみ 期待できる効果:足底の痛み モートン病に対するツボの効果を詳しく知りたい方は、下記のコラムを参考にしてください。 つま先立ちが続くとモートン病になりやすい つま先立ちが続くと、足底の前の部分に負担がかかりモートン病になりやすい傾向があります。 つま先立ちにより足指の付け根が圧迫されると、そこに通っている神経も傷ついてしまいます。その結果、モートン病が発症する可能性があるのです。 モートン病になりやすい一因として、下記のような行動があります。 踵の高いハイヒールやパンプスを履く 長時間にわたり中腰の作業を行う バレエのようなつま先立ちが続くスポーツをする 思い当たる方は、上記の行動を避けるようにしてみてください。 モートン病の初期症状は「足指間の痛みやしびれ」 モートン病は、しびれや痛み・灼熱感などの神経症状が足の指の間にあらわれる病気です。 つま先立ちのような姿勢を長時間続けることで、足指につながる神経の圧迫が要因として考えられています。 モートン病は、足の中指や薬指の間に症状があらわれる場合が数多く見られます。ただし、人差し指と中指、薬指と小指の間などに発症することも少なくありません。 モートン病になりやすい人は、ハイヒールをよく履く女性や、長時間にわたる立ち仕事をしている方です。日頃の靴や仕事環境を見直すことで改善につながる可能性が期待できるでしょう。 モートン病を放置すると痛みが足全体に行きわたる モートン病を放置して悪化すると、痛みやしびれが足全体にいきわたり、最悪歩行困難に陥る場合もあります。また、立っているときだけではなく、静止状態のときにも痛みやしびれを強く感じることもあるでしょう。 モートン病を発症した初期は歩行が難しくなるほどではなく、少し違和感がある程度の場合が多くみられます。そのため、ひどくなるまで放置されてしまうことも少なくありません。 症状によっては、痛みがある部分を切開する手術をする可能性もあります。場合によっては神経を取り除いて痛みの緩和を試みます。その結果、取り除いた神経がある指先の感覚がなくなり、日常生活に支障が出るリスクもあるでしょう。 そのため、モートン病の症状が見られた際は、重症化する前に早めの対処が大切です。 マッサージをしても改善しない場合は受診の検討を マッサージやセルフケアをしても症状が改善されない、または何度も繰り返される場合は、受診をおすすめします。 我慢できないほど症状が強くなっている場合は、セルフケアのみでは症状が緩和されにくいほど悪化している可能性があります。また、モートン病以外の病気の疑いも考えられるでしょう。そのため、専門家による診断や治療が適切です。 病院では、以下のようなモートン病の検査が行われます。 マルダーテスト:足指の間の付け根付近で足を横から挟むように圧迫し、痛みがある確認する MRI検査:骨以外にも神経や靭帯の様子まで画像検査できるため、モートン病による障害部分を確認できる モートン病の治療法では以下の記事でも詳しく解説しています。気になる方は、下記のコラムも参考にしてください。 まとめ|モートン病の症状を緩和させて足の痛みから解放されましょう モートン病の症状は、マッサージやセルフケアで早期の緩和が期待できます。しかし、放置すると歩行困難になり手術するリスクも否定できません。 マッサージやセルフケアで改善が見られない場合は、放置せず早めに受診するようにしましょう。 当院「リペアセルクリニック」では、再生医療による治療を実施しております。メールやオンラインでの無料カウンセリングも承りますので、気になる方はぜひ当院までご連絡ください。 \まずは当院にお問い合わせください/ モートン病についてよくある質問 モートン病のときにやってはいけないことはありますか? モートン病が疑われるときは、長時間の立ちっぱなしや歩行は避けるようにしましょう。足に負担がかかり続けてしまい、痛みがあらわれる要因になります。 とくに、モートン病のときには、足にかかる衝撃を分散させる能力が低下しているため、足裏に負担がかかりやすい状態です。 仕事でやむを得ず長時間立たなければならない場合もあるかもしれません。その際は、ヒールの低い靴へ変えたり、靴の中にインソールを入れたりすると足への負担を減らせるでしょう。 モートン病になったら何科を受診したら良いですか? 整形外科への受診をお勧めします。整形外科では主に足のような運動器官の病気やけがを専門領域としています。そのため、モートン病も整形外科の専門領域のため、適切な処置をしてくれるでしょう。 病院では、モートン病に対して以下のような治療を行います。 足底挿板の作成 運動療法 薬物療法(痛みが強いときはブロック注射をする場合もあり) モートン病の治療について詳しく知りたい方は、下記のコラムも参考にしてください。
2024.10.14 -
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「足のしこりがガングリオンではないか心配」 「ガングリオンの実際の画像はどんなもの?」 とお悩みではないでしょうか。 突然、関節にしこりがあらわれると「なにこれ!」とびっくりし、心配になるかもしれません。 ガングリオンとは、関節にしこりができる病気であり、良性腫瘍のため治療の緊急性は高くありません。ただし、足にしこりがあり歩きにくさや違和感がある場合や、しこりが大きくなり痛みが生じている場合は早めの治療が大切です。 今回の記事では、ガングリオンでしこりができる原因や足にできたときの症状、治療法を画像付きで詳しく解説します。足にしこりができてお困りの方は、ぜひ最後までお読みください。 足にできるガングリオンの具体例を画像付きで紹介 足にしこりができた場合、脂肪腫や粉瘤の可能性もあるため、自己判断でガングリオンと見分けるのは難しいことです。 また、目視だけでは判断ができないため、医師の判断で画像検査や吸引検査などを受けることをおすすめします。 この章では、足にできたガングリオンの一例をご紹介します。 また、足に発生するガングリオンは、内くるぶしや外くるぶし、足の甲、裏、ゆびの関節に起こりやすいのが特徴です。具体例として以下のようなエピソードがあります。 ガングリオンは関節にできる良性腫瘍 ガングリオンとは、関節周囲に発生する「コブのようにふくらんだ良性腫瘍」です。良性腫瘍のため症状がなく、しこりが気にならない程度なら積極的に治療をしなくても問題ありません。 しかし、ガングリオンの特性として大きくなってくる可能性があるため早めの診断や治療が必要です。また、しこりができた場所によっては、目立つため見た目が気になるという方もいます。 さらに、ガングリオンは20代~50代の女性に発症しやすいですが、足や関節をよく動かす方が発症と関係しているわけではありません。そのため、職業や趣味、生活スタイルは直接的にガングリオンができる原因と関係はないとされています。 また、治療を繰り返しても再発しやすいというのもガングリオンの特徴です。 ガングリオンの2つの検査方法 ガングリオンは医師による診察での視診・触診などで予測が可能です。 加えて、適切な治療のために「画像検査」と「吸引検査」により脂肪腫や粉瘤などの他の疾患との鑑別を行います。 本章では、「画像検査」と「吸引検査」について詳しく解説します。 画像検査 MRIや超音波検査によって、本当にガングリオンなのか、また体の表面からは触れられない隠れたガングリオンがあるかどうかが確認できます。画像検査では、痛みや違和感といった症状を感じていないガングリオンも見つけられます。 液状の内容物が見られるかや、しこりの大きさと周囲の組織との位置関係などから他の疾患との鑑別を行います。 吸引検査 しこりに注射を刺し、内容物がゼリー状であればガングリオンと診断されます。内容物を確認することで、ガングリオンと診断できます。 ガングリオンの原因は主に関節に負担がかかること ガングリオンが形成される原因について、残念ながら詳しくは解明されていません。 関節包(かんせつほう)や靭帯(じんたい)、腱鞘(けんしょう)などの損傷をきっかけにできるのではないかと考えられています。転倒やケガなどで足の関節を痛め、関節に強い負担がかかる場合や、姿勢などの問題で関節に継続的な負担がかかっている場合、足にしこりができやすい状態といえます。 繰り返し足に負荷がかかるのは、以下のような状況です。 ケガ 一部分に負荷がかかる歩き方や姿勢 激しいスポーツ 合わない靴をはき続ける 立ちっぱなしや歩きすぎ これらの状況は、繰り返し足に負荷がかかっているといえますが、だからといって必ずしもしこりができるわけではありません。「しこりができるきっかけになるかもしれない」程度の要因ととらえておきましょう。 ガングリオンは進行に伴い痛みが出現 ガングリオンが原因でできたしこりは、基本的に症状はありません。しかし、大きくなることで、違和感や痛み、しびれなどを訴える方が多いです。 しこりが大きくなると関節周囲の神経や血管を圧迫するためです。ガングリオンは進行すると、主に以下のような症状があらわれます。 痛み しびれ 圧迫感 運動障害 また、関節を圧迫するために、違和感や不快感、関節の動かしにくさを感じるでしょう。たとえば、靴が入らなくなる、歩きにくい、しゃがみにくいなど、悪化すると日常生活にも影響を及ぼします。 ガングリオンと似ている症状は内容物や部位で判断する しこりがあらわれる病気は他にもありますが、ガングリオンとほかの病気には症状の違いがあります。 なかでも、紛瘤や脂肪腫はしこりのように皮膚が膨らみ異物感があり、見た目はガングリオンと似ていますが、しこりの内容物やできる部位に違いがあります。 紛瘤 しこりの内容物は垢や皮脂などの老廃物 良性の腫瘍だが放置すると悪化する 炎症を起こし痛みや悪臭がする 脂肪腫 背中や肩、首への発生が多い 痛みはなくゆっくりと大きくなる 内容物は脂肪 まれに悪性のものがある 腱鞘巨細胞腫 手足の腱鞘への発生が多い 良性腫瘍 痛みはない 染色体異常により起こるともいわれている 上記いずれにおいても、治療が必要な場合、一般的には手術で取り除きます。 しこりの存在に気づいていても症状がない場合、「痛くないし平気だろう」と、様子をみて受診を後回しにしてしまうことがあります。しかし、別の病気との鑑別も必要なため、しこりの存在に気づいたら、一度医療機関を受診しておくと安心でしょう。 足のガングリオンの2つの治療法 ガングリオンの治療は、主に以下の2つの方法でおこなわれます。 非侵襲的治療(保存的療法) 侵襲的治療(手術療法) ここでは、各治療法や、自然治癒の可能性、治療効果や費用について紹介していきます。 非侵襲的治療(保存的療法) まず、保存的療法における自然治癒の可能性や、治療方法、その効果について解説します。 自然治癒の可能性 ガングリオンは、30%~40%は自然に消失するといわれており、治療をしなくても自然治癒の可能性があります。しこりは、大きくなったり小さくなったりを繰り返しますが、その経過の中で自然に治癒するケースがあります。 ガングリオンならば、良性腫瘍のため目立った症状がなければ経過観察でも良いでしょう。 注射治療の方法と効果 ガングリオンの治療は、まず、注射器で内容物の吸引治療がおこなわれます。 <注射器でおこなう吸引治療の特徴> 注射器で穿刺してガングリオンの内容物を吸引し排出する 内容物の排出後は圧迫固定が必要 外来でできる処置のため侵襲が少ない ガングリオンの袋は残るため再発の可能性がある 注射の針程度の傷しかつかないため、比較的痛みも少ない処置といえます。傷跡も残らず痛みも少ないため、外来で処置が可能です。 内容物の吸引をしたあとにステロイドの注入をおこなう場合があります。これは、患部の炎症を抑え、痛みを和らげる効果を期待しておこなう処置です。ステロイドの注入は必ずおこなうわけではなく、医師の診察と判断により実施が検討されます。 一般的に、まずは注射器での内容物の吸引治療をおこない、再発を繰り返す場合には手術療法が検討されます。 侵襲的治療(手術療法) ここでは、手術の詳細や費用について解説します。 手術の詳細と費用 手術療法では、以下の2つの手術方法があります。 腫瘤だけでなく、関節包や腱鞘の一部も一緒に切除する方法 皮膚を小さく切り開き、関節専用の内視鏡で腫瘤につながっている関節包を切除する方法 手術自体は、日帰りでできる場合も多く、手術時間は20分~30分程度で終わります。 ガングリオンができた位置や数が多い場合、神経の奥に入り込んでいるものなど、まれに治療が難しいケースがあります。そのような場合には、日帰り手術ではなく入院治療が必要です。術後2週間後に抜糸をおこない、術後3週間程度は激しい動きは控え安静にしましょう。 手術には以下のようなリスクがあります。 感染を起こす 神経を傷つける 傷跡がのこる 手術といわれると、治療に対して不安が大きくなりますよね。医師からの説明をよく聞き、わからないことは手術の前に確認しておくと安心です。不安な気持ちがあることも伝えておきましょう。 一般的な手術の費用は以下の通りです。 負担割合 負担金額 1割負担 約3,000円前後 3割負担 約9,000円前後 そのほか、診察代や検査代、処方箋代などがかかります。手術部位によっても費用が異なるため、詳しくは手術を受ける病院に確認してください。 ガングリオンは治療後再発の可能性もある ガングリオンは治療法により再発率が変化します。 注射治療では約半数、手術療法では約10%の方が再発するといわれています。 再発を繰り返すと、治療や手術に伴う体への侵襲や医療費がかかる部分も懸念されるため、治療のあとは予防に力を入れていきましょう。 ガングリオンの2つの予防法 ガングリオンの原因ははっきりと解明されていないため、確実な予防策はありません。しかし、対策をすれば、発症のリスクを下げることができます。 ここでは、ガングリオンの発症予防や悪化予防のためにできる日常生活での注意点や、スポーツをするときの注意点について解説します。 日常生活での注意点 足のガングリオンは、合わない靴をはき続けたり、歩き方や姿勢が悪かったりすると、一部の関節に負担がかかります。そのような状態はガングリオンを発症するきっかけになったり、すでにあるガングリオンを悪化させたりする可能性があります。靴はサイズの合った履きやすい靴を選び、歩き方や姿勢にも気をつけましょう。 ガングリオンを強い力でマッサージするのも良くありません。軽くさする程度なら問題ありませんが、力を加えマッサージをおこなうと、痛みが悪化したりしこりが大きくなったりする可能性があります。 また、痛みが出てきた場合には、無理に動かさず安静にしましょう。患部に熱感がある場合には炎症が起きている可能性が考えられます。保冷剤や濡らしたタオルで冷やし、早めに医療機関を受診しましょう。 スポーツ時の注意点 スポーツをするときには、関節に負担をかけないようにし、ケガに気をつけましょう。 ガングリオンは、関節包(かんせつほう)や靭帯(じんたい)、腱鞘(けんしょう)などを損傷した場合にできると考えられています。ケガがきっかけでガングリオンができる可能性があるため、スポーツをする前にはしっかり準備運動やストレッチをしてから始めましょう。 また、ケガをしにくい体作りも大切です。関節の柔軟性を高めるストレッチや筋トレを取り入れ、ケガをしにくい強い関節をつくりましょう。 ガングリオンは早期発見と治療が大切 ガングリオンは良性の腫瘍ですが、早期発見するに越したことはありません。しこりが大きくなる前に治療ができれば、痛みやしびれなどの症状を起こさずに済みます。 また、まれにガングリオンではなく悪性腫瘍だったケースもあります。しこりがあると感じたら、早めに医療機関を受診し、適切な検査や治療を受けましょう。 ガングリオンは、適切な治療と管理をおこなえば再発のリスクを下げられます。ただし、ガングリオンができた位置や数が多い場合、神経の奥に入り込んでいるものなど、治療が難しいケースがあります。 いくつものガングリオンが、ブドウの房のようにできた症例もあり、必ずしもできたガングリオンがひとつとは限りません。 受診する医療機関は、整形外科が一般的です。そのほか、形成外科、皮膚科、外科でも治療が受けられます。適切な治療を受けるためには、医療機関を受診し、担当の医師と治療方針について十分話をしておく必要があるでしょう。 まとめ|足のガングリオンは良性腫瘍だが適切な治療と管理を要する ガングリオンは関節に負担がかかることで、関節液が漏れ出しゼリー状に固まりしこりができます。 合わない靴や歩き方、姿勢の悪さは、足の関節に負担がかかり、ガングリオンができるきっかけになります。足の関節に負担がかからないよう気を付けるとともに、関節の柔軟性を高め、負担がかかっても耐えられる関節をつくることが大切です。 良性腫瘍のため治療はしなくても問題はありません。しかし、痛みやしびれなどの症状が出てきた場合には、早めに整形外科を受診し適切な検査と処置を受けましょう。 もしガングリオンのようなしこりがあって不安な場合には、当院のメール相談や オンラインカウンセリングをお気軽にご利用ください。 \まずは当院にお問い合わせください/ 参考文献一覧 日本整形外科学会|「症状・病気をしらべる ガングリオン」 日本手外科学会「手外科シリーズ ガングリオン」 日本医放会誌 第59巻第7号「関節周囲の嚢胞性病変―ガングリオンと滑液包炎―」 メディカルノート「ガングリオン」 徳島県医師会「足のガングリオン」
2024.09.16 -
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スポーツなどで起こりやすいとされるアキレス腱断裂は、足首を動かすことが困難になり、日常生活が大きく制限されてしまいます。 アキレス腱断裂では、保存療法と手術どちらでもリハビリが必要ですが、実際にどんなリハビリをするか気になる人もいるのではないでしょうか。 実はリハビリをすすめていく上で、必ず守らないといけない注意事項や効果的な方法があるため、実際にリハビリを進めていく際には注意が必要です。 そこで本記事では、アキレス腱断裂をした後のリハビリメニューや治療法などを詳しく解説します。アキレス腱断裂をしてその後のリハビリメニューや治療法が気になる方はぜひ最後までチェックしてください。 アキレス腱断裂でのリハビリメニューは「アキレス腱以外の部位も行う」 アキレス腱断裂をした後のリハビリで重要なポイントは以下の3つです。 治療は手術と保存療法がある どちらの場合でもアキレス腱以外の部位を怪我した直後から動かす 患部は装具を使ってゆっくりと動かしていく アキレス腱断裂の治療は、外科的にくっつける手術と自然治癒を待つ保存療法の2択ですがどちらもリハビリが欠かせません。 とくにアキレス腱以外の膝・股関節・足趾(足の指)といった部位は、怪我した直後から積極的に動かすようにしましょう。 手術・保存療法どちらの場合でも、アキレス腱に負担をかけないために、踵を挙げた状態で固定する装具を装着してリハビリを行います。 なお、当院リペアセルクリニックでは手術・保存療法のほか再生医療の提供も可能です。もし気になる方はお気軽にメール相談もしくはオンラインカウンセリングでご相談ください。 \まずは当院にお問い合わせください/ また、アキレス腱治療における再生医療については、以下の記事でも解説していますので、ぜひチェックしましょう。 アキレス腱以外のリハビリは「足首以外を弱らせないため」に大切 アキレス腱断裂後のリハビリでは、足首以外の筋力を維持するために、アキレス腱以外の膝・股関節・足趾(足の指)などを積極的に動かします。とくに問題がなければ、怪我した直後から動かしていくメニューが一般的です。 とくにアキレス腱断裂の場合、足首以外の関節を装具で固定するケースも多くあります。関節を保護しすぎて動かす量が減ると、下肢筋力が大きく低下してしまう可能性も考えられます。 社会復帰を早めるためにも、足首以外の筋力強化は積極的におこないましょう。 足首が固まらないことを優先する アキレス腱断裂では、アキレス腱の再生を促す目的で、足首を固定する期間を設けるケースがほとんどです。足首が固まってしまい可動域が制限されることが多いため、リハビリでは足首の可動域を維持することが大切です。 具体的には、装具を使ってアキレス腱に負担がかからないようにしながら体重をかける練習や、足首周囲のマッサージを積極的におこないます。 アキレス腱に負担がかからない範囲で足首のリハビリをおこなうことで、足首の可動域制限を最小限にとどめることが大切です。 アキレス腱断裂後におこなうリハビリメニュー4選【アキレス腱】 アキレス腱断裂後におこなうアキレス腱のリハビリメニューには、以下の4つがあります。 足首を反らして可動域を広げる運動 アキレス腱にかかわる下腿三頭筋(ふくらはぎ)の筋力強化運動 体重を乗せる練習 スポーツや社会復帰に向けた動作練習 これらのリハビリは、アキレス腱への負担を考慮しながら進める必要があります。痛みが出たら即中止し、無理をしないようにこころがけてください。 関節可動域運動足首を反らして可動域を広げる運動 足首の関節が固まらないように、関節可動域運動(かんせつかどういきうんどう:ROM運動)を行います。 つま先を上に持ち上げるような動き(背屈運動:はいくつうんどう)はアキレス腱が伸ばされるため、慎重に始めて再断裂を予防するのが大切です。 アキレス腱の強度が高まれば、立ってアキレス腱を伸ばすようにストレッチをして関節の動きを改善します。 Step1 自分でゆっくり動かす アキレス腱の組織が癒着しているのをはがす Step2 最初はつっぱり感があり、痛みも出やすい 優しく行うのが重要です Step3 徐々に理学療法士によるマッサージやストレッチを加えながら関節を動かす アキレス腱の柔軟性を改善します。 筋力トレーニングアキレス腱にかかわる下腿三頭筋(ふくらはぎ)の筋力強化運動 アキレス腱が十分修復されてくれば、日常の動作やスポーツに必要な筋力を戻すためのトレーニングを実施します。 まずはゴムバンドなどを使用して体重をかけない状態で負荷をかけましょうていきます。筋力や痛みの有無に合わせて、体重をかけた状態でのトレーニングに移行します。最初は無理をせず、徐々に負荷を高めていくことが重要です。 トレーニング 1. 座って踵上げ(座位カーフレイズ)から始める ⇩ 2. 両脚で立っての踵上げ(両脚カーフレイズ) ⇩ 3. 片足で立っての踵上げ(片脚カーフレイズ) 荷重練習体重を乗せる練習 アキレス腱の修復状況に合わせて、体重をかける時期や量を調整します。体重を乗せる練習は装具を使って、アキレス腱が無理に伸ばされないようにこころがけてください。 なお、保存療法に比べ、手術療法の方が早くから体重をかけることができます。 荷重は装具を使用しながら調整します。装具については、後ほど詳しく解説します。 動作練習スポーツや社会復帰に向けた動作練習 アキレス腱の強度や筋力が十分になれば、装具を外してのウォーキングやジョギング、ランニング、ジャンプといった動作を実施していきます。 スポーツ動作は複雑な動きや強い瞬発力を必要とするため、短くても6カ月ヶ月程度の期間が必要です。 アキレス腱断裂後におこなうリハビリメニュー4選【アキレス腱以外】 アキレス腱断裂後におこなうリハビリメニューとして、以下の4つをご紹介します。 足趾の強化(タオルギャザー) 太ももの筋力強化 膝を伸ばす運動 お尻の外側の筋力強化 これらの運動は、体重がかかったときにアキレス腱の働きを補助する筋肉を鍛えるメニューです。これらのリハビリを行うことで、アキレス腱の負担軽減につながります。 いずれもアキレス腱への負担がかかりにくい運動であり、アキレス腱断裂後、早期から実施可能です。 しかし、慣れないうちは足首に力を入れてしまうこともあるかもしれません。もしリハビリの実施中に痛みを感じた場合は、無理せず中止してください。 足趾の強化(タオルギャザー) 用意するもの:フェイスタオル等やや厚手のタオル 1.裸足で立位または椅子に座り、指先でタオルをたぐり寄せる。 2.たぐり寄せたタオルを指先で元の位置に広げる。 3.左右を入れ替えて繰り返し行う。 1セット10回を1日3セット程度から開始して、余裕があれば増やします。実践する際にはタオルを引き寄せるときに指を大きく動かすことが重要です。また、足首を反らしながら指を曲げてしまう人が多いため、つま先を床につけたままおこなう意識を持ってください。 太ももの筋力強化運動 用意するもの:バスタオル(またはクッション) 1.仰向けになり、まっすぐに伸ばした膝裏に丸めたタオルを挟む。 2.膝裏でタオルを力強く押すと同時に、つま先は上に持ち上げる。(5 秒ほど) 3.左右を入れ替えて繰り返し行う。 体重がかかったときに踏ん張って体を支えてくれる太もも(大腿四頭筋)の筋力強化運動です。1セット10回で1日3セット程度を目安に進めていきましょう。 ポイントはしっかりと膝を伸ばしながら足を持ち上げることで、膝を伸ばす意識を持てば太ももの筋肉に大きく刺激が入ります。また、足首に力を入れてしまう人が多いため、足首の力は抜くようにしてください。 膝を伸ばす運動 用意するもの:背もたれのある椅子か机などつかまれるもの 1.立位で椅子の背もたれなどに摑まり、片足を後ろに引き、膝を伸ばす。 2.左右を入れ替えて繰り返し行う。 後ろに引いた足の膝を伸ばして太ももの筋肉(大腿四頭筋)に刺激を入れる運動です。1セット10回で1日3セットを目安におこないます。体重をかけることで太ももの筋肉により強い刺激が入るでしょう。 この練習をするときはアキレス腱保護のため装具を必ず装着してください。体重をかけることで痛みを感じるようであれば、無理をしないように気をつけましょう。 お尻の外側の筋力強化 1.横向きになり、上側の足をゆっくりと持ち上げ、ゆっくりと下ろす。 2.左右を入れ替えて繰り返し行う。 立ったときに骨盤を横から支えてくれるお尻の筋肉(中臀筋)を鍛える運動です。1セット10回を2〜3セットを目安におこないましょう。 ポイントとして足を上げ下ろしする角度が大切です。骨盤より前で足を上げ下ろしすると太ももの筋肉に力が入りやすいので、足を骨盤と同じ角度か少し後ろに引く気持ちで上げ下ろしするとお尻への刺激が入りやすいでしょう。 日常生活やスポーツへの復帰を早めたいなら「手術」も検討する もし早期の社会復帰・スポーツ復帰をしたいと考えているならば、手術を受けることも検討しましょう。 手術ではアキレス腱を縫合するため、再生を早められるほか、保存療法による自然治癒よりも強固に修復できるためです。 アキレス腱断裂後に早く日常生活やスポーツに復帰したい人は、主治医と相談の上、手術も視野に入れても良いかもしれません。 本章ではアキレス腱断裂後のリハビリにかかる経過を、保存療法をおこなったケースと手術をしたケースでそれぞれご紹介します。 保存療法でのリハビリスケジュール 受傷日からの日数 リハビリメニューの例 受傷〜2週間 ・体重はまったくかけてはいけない ・患部以外のトレーニングの実施 2週間〜6週間 ・足首を下に向けた状態で固定 ・床に触れる程度から体重をかけ始める ・4周目以降に全体重をかけ始める ・足首をゆっくり自分で動かす 6週間〜8週間 ・足首をストレッチする 8週間〜12週間 ・徐々に筋力トレーニングを開始 ・ゴムバンドなどを使ったトレーニングを開始 ・筋力が向上すれば座位カーフレイズ開始 ・両脚カーフレイズ、片脚カーフレイズを段階的に実施 3カ月〜4カ月 ・装具を外してウォーキングやジョギングを開始 4カ月〜6カ月 ・ランニングやジャンプ開始 6カ月〜 ・スポーツ復帰 アキレス腱断裂後、保存療法を行う場合は、受傷からアキレス腱の修復状況に合わせて、段階的にリハビリメニューを変更していきます。 アキレス腱の修復状況や痛みの程度、合併症の有無などによって、上記のメニューのようにいかない場合もあるため、都度強度の調整が重要です。 受傷直後はギプス固定をして、足首が完全に動かないようにしばらく固定をする場合もあります。あくまでもアキレス腱の修復や再断裂の予防が最優先ですので、医師や理学療法士としっかり連携をとり、リハビリを進めていくのが大切です。 手術療法でのリハビリスケジュール 受傷日からの日数 リハビリメニューの例 受傷〜4週間 ・体重はまったくかけない。 ・患部以外のトレーニングの実施 ・痛みに合わせて徐々に足首の運動を実施 ・徐々に体重をかける量を増やしながら荷重する 4週間〜6週間 ・つま先を下に向ける ・徐々に戻していき、全体重をかけていく 6週間〜8週間 ・立った状態 ・ストレッチや足首の筋力トレーニングを始める ・筋力がつけば両足カーフレイズを実施(両手支持から始める) 8週間〜3カ月 ・装具を外してのウォーキング開始 ・片脚カーフレイズで筋力を向上させる 3カ月〜5カ月 ・ジョギングやランニング ・ジャンプなどを段階的に実施 5カ月〜 ・スポーツ復帰を目指す アキレス腱断裂後、手術を行う場合は、保存療法よりも早期に体重を乗せるリハビリをはじめます。 手術療法は比較的アキレス腱の修復が早く、体重を早くかけられるようになります。そのため、保存療法よりも早く社会復帰・スポーツ復帰が可能です。 メリットは手術でアキレス腱を強固に修復でき、スポーツ復帰が早いことです。しかし、費用や手術での感染・神経損傷リスクはデメリットといえるでしょう。 なお、当院リペアセルクリニックではアキレス腱断裂に対しても再生治療に取り組んでいます。興味がある人はお気軽にメール相談もしくはオンラインカウンセリングでご相談ください。 \まずは当院にお問い合わせください/ また、アキレス腱断裂後の手術については以下の記事でも解説しています。手術を検討している人はぜひチェックしてください。 まとめ|アキレス腱断裂後のリハビリメニューは下肢全体を鍛えよう!治療法で悩んだら受診がおすすめ アキレス腱断裂後のリハビリメニューは、断裂したアキレス腱以外の部位も含めて下肢全体を鍛えるように行う必要があります。 また、アキレス腱断裂後のリハビリ内容や経過は、保存療法か手術療法によって異なります。治療方法は医師としっかり相談して、個人個人のライフスタイルに合わせて選択してください。 いずれの治療方法でも、アキレス腱の修復を待ちながら、段階的にリハビリを進めて、日常生活やスポーツに復帰することが大切です。 ちなみに、当院リペアセルクリニックではアキレス腱断裂に対しても再生医療をおこなっています。保存療法の選択肢として検討してみたい人は、お気軽にメール相談もしくはオンラインカウンセリングでご相談ください。 本記事を参考にアキレス腱断裂後のリハビリについての理解を深めて、医師や理学療法士と連携しながら回復を目指しましょう。 \まずは当院にお問い合わせください/ アキレス腱断裂についてよくある質問 アキレス腱断裂は手術が必要ですか? A:必ず手術というわけではありません。 アキレス腱断裂では必ずしも手術が必要ではなく、保存療法という選択肢もあります。しかし手術をした方がスポーツ・社会復帰が早くできるため、ライフスタイルに合わせて治療方法を選択してください。 アキレス腱断裂後はどんなリハビリをしますか? A:足首だけでなく、下肢全体で運動を進めていきます。 アキレス腱断裂後はアキレス腱に負担がかからないように、股関節や膝などを動かしていきます。アキレス腱の修復度をみながら、足首も徐々に負荷をかけていき、無理せず動かすことが重要です。なお、リハビリも手術をした方が経過が早く進みます。
2023.06.13 -
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アキレス腱断裂でも手術しない再生医療(PRP)!最新治療の効果と治療法を解説 アキレス腱断裂は中高年の方によく起こる代表的なスポーツ外傷です。 仕事やスポーツへの早期復帰を希望する場合には従来は手術治療がよく選択されてきました。一方で、手術治療を選択してもケガをする前の状態まで戻るには長期間のリハビリが必要であったり、傷や感染症など手術自体の合併症などの問題がありました。 その中で、最近では最新医療である「再生医療」が注目されてきており、アキレス腱断裂でも治癒を促進する治療として「自己多血小板血漿(Platelet-Rich Plasma; PRP)療法」が行われてきています。 再生医療を行うことで、手術をしない場合でも早期に仕事復帰、スポーツ復帰が可能になると期待できますし、手術の合併症のリスクも回避することができます。 この記事では、最新医療として期待されている、アキレス腱断裂に対するPRP療法での再生医療について解説していきます。 アキレス腱断裂に対するPRP治療について PRP療法は、患者さんから採血した血液から抽出した「多血小板血漿(PRP)」を患者さんの傷んでいる場所に注射する再生医療です。 PRPは、採血した血液を特殊な血液分離機器を用いて精製することで、通常の血液に比べて血小板や様々なサイトカインや成長促進因子を含んでいることがわかっています。 再生医療と聞くと、「自分の細胞を培養して投与する複雑な治療?」と想像されるかもしれませんが、PRP療法は精製したPRPを局所に注射するだけですので、身体への負担が少なく、短時間で終わるため、外来で受けることが可能です。 PRP治療のメリット 身体への負担が少ない 治療が短時間で終わる 外来で受けることが可能 簡単かつ、自分の組織のため安全なので、普及しつつある治療法なのです。 PRP療法のメリット、デメリット PRP療法は、入院、手術が不要なばかりか、外来で治療ができるため、とても有効です。 メリット 1.副作用が少ない 自分から採取した組織で治すため、アレルギー症状などの拒絶反応などを引き起こしにくい 副作用もほとんどありません 2.身体を傷つける心配がない 身体への負担は、採血と精製した組織の注射だけ 手術などで身体にメスを入れる必要がありません 3.外来で治療が可能 PRP療法は、通院による治療が可能です。 実施後すぐ日常生活に戻れる 負担が非常に少ない治療法です デメリット 1.効果の個人差 PRP療法の効果には個人差があります ヒトの血液の中には様々な因子が含まれており、その量には個人差があります 精製過程で割合も変化するので、効果に個人差があることは知っておく必要があります。 2.処置部位の痛み 注射をするという医療行為の特性として、注射をした後の数日間は、痛みや腫れ、赤みなどの症状が出ることがある 心配な場合には一度治療された病院を受診されるすることをおすすめします。 アキレス腱断裂に対するPRP療法の有効性 PRP療法は最新の治療のため、現在様々な研究が行われ効果が検証され始めています。 一般的にアキレス腱などの腱は腱自体への血流が乏しいので治りにくく、復帰に時間を要するのですが、PRPを投与することで腱の修復を早くすることができます。複数の研究をまとめたシステマティックレビューというエビデンスレベルの高い論文では、PRP療法を行った場合、足関節の可動域が他の治療と比べて良好であるという報告がなされています。(参考文献:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34731144/) PRP療法を行うことで最短で治りつつ、機能的にも良好な成績が得られると考えられています。 再生医療に対するよくある質問 再生医療は、まだまだ馴染みのない治療方法です。そこでよく質問される内容から抜粋して以下に記しましたのでご参考美してください。 Q1.PRP療法は他にどのような疾患に適応がありますか。 A:PRP療法は様々な疾患で受けることができます。アキレス腱断裂のほかに、半月板や膝の靭帯損傷、ジャンパー膝などの腱の炎症、変形性膝関節症や変形性股関節症などの軟骨が摩耗する疾患、五十肩など痛みを伴う整形外科の疾患の多くに適応があります。 飲み薬や注射でも治らず、手術しかないと言われている方で手術をせずに治したい方、はやく痛みを和らげたい方は、適応があるか是非医療機関にご相談してみてください。 Q2.PRP療法はどこで受けることができますか。 回答:2023年5月時点ではPRP療法は自由診療ですので、行っている施設は限られています。当院では最新の再生医療としてPRP療法に加えて、独自の細胞培養技術を用いた自己脂肪由来幹細胞治療も行っています。 治療についてのご相談は、経験豊富な医師、アドバイザーが無料で行っており、内容についてご納得していただいた上で治療を受けることができます。 ご予約は電話、メール、WEBで可能ですので、治療について悩んでいる方は是非お気軽にご相談ください。 ▶リペアセルクリニック「メール・WEBで相談する」 まとめ・アキレス腱断裂でも手術しない再生医療(PRP)!最新治療の効果と治療法を解説 アキレス腱断裂は特に中高年に多く見られるスポーツ外傷で、従来は手術が一般的な治療法とされてきました。しかし、手術には長期間のリハビリが必要であったり、傷や感染症のリスクが伴うために最新医療の一つであるPRP(自己多血小板血漿)療法という再生医療が注目されています。 PRP療法は、患者自身の血液から抽出した「多血小板血漿」を用いる再生医療です。この方法は、血小板や成長因子を多く含むPRPを患部に注射することで、自然治癒力を高め、腱の修復を促進します。手術を避けられるため、体への負担が少なく、入院することなく、短時間で外来で受けられる利便性があります。 PRP療法のメリットには、アレルギーや拒絶反応のリスクが少なく、副作用がほとんどないことが挙げられます。また、注射のみで済むため、入院はもちろん手術の必要がなく、治療後すぐに日常生活に戻れる点も大きな利点です。しかし、効果には個人差があり、注射部位の痛みや腫れが数日続く可能性もあります。 PRP療法はアキレス腱の修復を早め、他の治療法に比べて足関節の可動域の改善が期待できるとされています 。腱の血流が乏しいために治癒が遅れがちなアキレス腱断裂に対して、PRP療法は有効な治療法となり得ます。 再生医療はまだ新しい分野であり、疑問や不安を持つ方も多いかと思ことでしょう。中でもPRP療法はアキレス腱断裂以外にも、膝や肩の靭帯損傷、変形性関節症など、多くの整形外科疾患に適用されています。治療できる医療機関は厚生労働省の認可が必要で限られていますが、再生医療専門クリニックである当院にご相談いただければ詳しくご説明させて頂きます。 アキレス腱断裂の治療法として、手術以外の選択肢を探している方や、早期の回復を望む方は、PRP療法をご検討されてはいかがでしょうか。 手術や入院をせずに早くケガを治したいなど、興味のある方はぜひお気軽に当院にご相談ください。 ▼アキレス腱が切れてしまう前に知るための方法は以下をご覧ください 【アキレス腱断裂】アキレス腱が切れる予兆の症状とその原因
2023.06.08 -
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「アキレス腱断裂の予防方法を知りたい」「再発するのが怖い」 これらの疑問や悩みを持つ方も多いのではないでしょうか。 アキレス腱断裂は突然の激痛とともに起こり、長期間の治療を必要とするため、日常生活や仕事に大きな支障をきたす怪我です。 おもに40代以上の方や運動不足の人は発症リスクが高いと言われていますが、予防法をよく知らないまま運動を始めて後悔する人が多いのも現状です。 本記事では医師監修のもと、アキレス腱断裂の予防法と再発防止策を、具体的かつ実践しやすい方法でわかりやすく解説します。 また、当院「リペアセルクリニック」ではアキレス腱断裂の治療も提供しています。 気になる症状がある方は「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてお気軽にご相談ください。 アキレス腱断裂を予防する3つのポイント アキレス腱断裂を予防するには、適切な運動習慣や靴選びなど日頃からできることはたくさんあります。 ここでは、アキレス腱断裂予防に効果的な3つのポイントを紹介します。 適切な運動習慣でアキレス腱を鍛える アキレス腱をサポートできる靴を選ぶ 運動後はアキレス腱のケアを行う どれも簡単に取り入れられるものばかりなので、ぜひ今日から実践してみましょう。 適切な運動習慣でアキレス腱を鍛える アキレス腱を鍛えるためには、日常的な運動習慣が大切です。 運動不足の状態では、アキレス腱が硬くなり断裂しやすくなってしまうためです。 まずはウォーキングや軽いジョギングなど、アキレス腱に負担をかけすぎない運動を習慣化しましょう。 運動する際は、準備運動を入念に行いアキレス腱をしっかりと伸ばすことも大切です。 毎日少しずつでも良いので運動を続けていくと、アキレス腱は強化されて柔軟性が高まり、断裂リスクも低下します。 適度な運動によりアキレス腱を鍛え、断裂を予防しましょう。 アキレス腱をサポートできる靴を選ぶ アキレス腱断裂の予防には靴選びも重要です。 靴のかかと部分が硬いものや、サイズが合っていないものはアキレス腱に負担をかけてしまい、断裂のリスクを高めます。 アキレス腱をサポートしてくれる靴を選ぶポイントとしては、以下の点が挙げられます。 かかと部分がしっかりとしていて、安定感がある 自分の足に合ったサイズで、締め付け感がない クッション性があり、衝撃を吸収してくれる 通気性が良く、蒸れにくい 4つのポイントを踏まえ、各スポーツの種目に適したスポーツシューズを着用するようにしましょう。 運動後はアキレス腱のケアを行う 運動後には、アキレス腱は疲労し炎症を起こしている可能性があるため、しっかりとケアを行ってください。 アイシングやストレッチによる、アキレス腱のクールダウンが大切です。 また、アキレス腱周りにある筋肉のマッサージをすると、血行を促進し疲労回復を早める効果も期待できます。 日頃からのケアによって、アキレス腱の状態を整え断裂リスクも減らせるでしょう。 アキレス腱が切れないために行うべきストレッチ・トレーニング アキレス腱断裂を予防するには、日頃からストレッチやトレーニングを取り入れ、アキレス腱周りの筋肉を柔らかく保つことが大切です。 とくに、下腿三頭筋(かたいさんとうきん)と呼ばれるふくらはぎの筋肉のストレッチ・トレーニングは、アキレス腱断裂の予防に効果的です。 本章では、アキレス腱強化に役立つ2つのストレッチ・トレーニングを紹介します。 下腿三頭筋のストレッチで予防する方法 下腿三頭筋の筋力トレーニング方法 これらを正しく実践し、怪我のリスクを減らしましょう。 下腿三頭筋のストレッチで予防する方法 アキレス腱の負担を減らすには、下腿三頭筋(かたいさんとうきん)をストレッチで柔らかくすることが重要です。 下腿三頭筋は、腓腹筋とヒラメ筋という二つの筋肉が合わさってできています。 ストレッチの方法も筋肉によって違うので、それぞれ適切な方法で行いましょう。 まずは、腓腹筋のストレッチ方法から紹介します。 <腓腹筋のストレッチ> 1. 立った状態で左足を後ろに引く 2. 右足の膝を曲げながら体重を前にかけていく 3. 左足の膝は伸ばして踵を地面から離さないようにする 4. 左足のふくらはぎが伸びているのを感じながら30秒キープする 5. 脚を左右に変えて同じようにする。 次にヒラメ筋のストレッチ方法です。 <ヒラメ筋のストレッチ> 1. しゃがんだ状態で左脚を立てて片膝立ちになる 2. 左足に体重をかけるように前に重心を移動させる 3. 左足の踵が地面から離れないようにする 4. 左足のふくらはぎが伸びているのを感じながら30秒キープする 5. 脚を左右に変えて同じようにする。 ヒラメ筋は膝を曲げながらストレッチをかけるのがポイントです。膝を曲げると腓腹筋が緩んだ状態になるので、ヒラメ筋を単独でストレッチできます。 下腿三頭筋の筋力トレーニング方法 下腿三頭筋(かたいさんとうきん)のトレーニングでは、立った状態でゆっくり踵の上げ下ろしをする「カーフレイズ」が有名です。 <カーフレイズ> 膝を伸ばした状態と曲げた状態の両方で行うと、腓腹筋、ヒラメ筋を両方鍛えられます。バランスがとりづらい方は椅子やテーブルを持って行うと良いでしょう。 10回を最初の目標にして、ふくらはぎが疲れない程度に取り組みましょう。 アキレス腱断裂が起きやすい人の特徴3つ アキレス腱断裂は誰にでも起こりうる怪我ですが、とくにアキレス腱断裂のリスクが高い人の特徴は以下のとおりです。 40代以上の運動不足の方 急に運動を再開した方 立ち仕事が多い方 1つでも当てはまる方は、日頃からアキレス腱をケアし、断裂予防を心がけるようにしましょう。 40代以上の運動不足の方が危険 40代以上で運動不足の方は、アキレス腱断裂のリスクが高まります。 年齢を重ねると、アキレス腱の柔軟性や強度が低下していくためです。 また、運動不足によって下腿三頭筋(かたいさんとうきん)が衰えると、アキレス腱への負担が増加し断裂しやすくなります。 40代以上で運動不足の人は、定期的にストレッチや軽い屈伸運動を行い、アキレス腱を鍛えるよう意識しましょう。 急な運動再開はとくに注意が必要 運動不足の人が急に激しい運動を始めると、アキレス腱断裂のリスクが高まります。 アキレス腱は、日頃から使われていないと急な負荷に対応できません。 そのため、久しぶりに運動を再開する際は、準備運動をしっかり行い徐々に運動強度を上げていく意識が大切です。 いきなり激しい運動をするのではなく、ウォーキングや軽いジョギングなどから始めて体を慣らしていきましょう。 立ち仕事が多い方もリスクがある 立ち仕事が多い人も、アキレス腱断裂に注意が必要です。 長時間立ちっぱなしの状態だと、アキレス腱に常に負担がかかり続けて疲労が蓄積しやすくなります。 また、立ち仕事は同じ体勢を続ける場合が多いため、アキレス腱が硬くなり柔軟性が低下する傾向があります。 そのため、立ち仕事の人はこまめな休憩を挟んだり、習慣的にストレッチを行ったりして、アキレス腱への負担をできるだけ軽減しましょう。 【再発防止】アキレス腱の再断裂を防ぐ2つのポイント アキレス腱断裂から回復するまでの過程で再断裂してしまうと、治療期間がさらに長引いてしまう可能性があります。 再断裂を防ぐために注意すべきポイントは以下の2つです。 医師の指示通りにリハビリを続ける 運動復帰時は軽い動きから始める 本章を参考に再断裂のリスクを減らし、日常生活へのスムーズな復帰を目指しましょう。 また、当院ではアキレス腱断裂の治療も提供しておりますので、治療方法や再断裂に不安がある方は「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてお気軽にご相談ください。 医師の指示通りにリハビリを続ける アキレス腱断裂の回復には、医師の指導に基づいたリハビリが欠かせません。 リハビリでは、負荷を徐々に上げていく計画が重要ですが、焦って無理をすると回復が遅れるだけでなく再断裂のリスクが高まります。 したがって、ストレッチや筋力トレーニングで徐々に強化し、柔軟性を保つように心がけましょう。 医師のアドバイスを守り、地道に取り組む姿勢がアキレス腱の再断裂を防ぐポイントです。 運動復帰時は軽い動きから始める アキレス腱の再断裂を防ぐために、運動復帰時は軽い動きから始めるのがポイントです。 急な負荷や激しい運動はアキレス腱に大きな負担をかけ、再断裂につながる可能性が高まります。 ウォーキングや軽いストレッチからスタートし、段階的に運動強度を上げるのが理想です。 ただし、違和感や痛みがある場合は無理をせず、すぐに医師に相談するようにしましょう。 アキレス腱断裂の治療法や断裂後のリハビリメニューについては、以下の記事でも詳しく紹介しております。アキレス腱断裂後、運動への復帰を予定している方は目を通しておきましょう。 まとめ|アキレス腱断裂しないためにも常に予防対策を意識しよう アキレス腱断裂を予防するには、日頃からの適度な運動によりアキレス腱を鍛えておくことが大切です。 ストレッチや軽いトレーニングを通じて、アキレス腱を少しずつ丈夫にしていきましょう。 また、運動時は必ずクッション性の高い靴を選び、運動後のケアも忘れずに行ってください。 アキレス腱だけでなく、ふくらはぎの筋肉下腿三頭筋を柔軟に保つことで、アキレス腱への負担も軽減できます。 この記事を参考に、ぜひアキレス腱断裂の予防に取り組んでみてください。 当院「リペアセルクリニック」ではアキレス腱断裂の治療に役立つ再生医療を提供しています。 リハビリ方法も含め、気になる症状や疑問がある方は「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてお気軽にご相談ください。 \まずは当院にお問い合わせください/ アキレス腱断裂の予防に関してよくある質問 アキレス腱断裂してから完治するまでどのくらいの期間がかかりますか? アキレス腱断裂の治療期間は、保存療法か手術療法によって異なります。 ギプスなどによる固定期間と、スポーツ復帰できるまでの完治期間は以下のとおりです。 治療方法 保存療法 手術療法 ギプスなどの固定期間 6〜10週間 4〜8週間 スポーツ復帰までの期間 7〜9か月程度 6〜9か月程度 ただし、スポーツの種目によっても復帰時期は異なるため、主治医と相談することが大切です。(文献1) アキレス腱断裂の全治期間については、以下の記事も参考にしていただけると幸いです。 アキレス腱断裂後の癒着をほぐす方法はありますか? アキレス腱の癒着を予防・改善するには、医師の指導のもと適切なマッサージとストレッチが効果的です。 まずは、足首を優しく前後に動かす運動から始めましょう。 痛みの出ない範囲で、アキレス腱周辺を指でマッサージするのも有効です。 また、入浴後は血行が良くなっているため、ストレッチに適したタイミングだといえます。 ただし、強い痛みを感じる場合は即座に中止し、医師への相談をお勧めします。 参考文献一覧 文献1 伊佐整形外科_アキレス腱断裂
2023.06.01 -
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アキレス腱断裂の主な治療には「手術」と「保存療法」の2種類があります。どちらの選択をとっても、適切なケアをおこなえば回復を目指せます。 手術を選択した場合、回復に向けてダイレクトにアプローチできるため、スポーツや仕事復帰の期間が保存療法ほど長くかかりません。しかし、手術費用や手術後における合併症のリスクを考慮する必要があります。 本記事では、アキレス腱断裂の手術の流れや費用について解説しています。保存療法との違いも紹介しているので、アキレス腱断裂の治療方針を検討中の方は参考にしてみてください。 アキレス腱断裂の治療法は手術もしくは保存療法【どっちを選択すべき!?】 アキレス腱断裂の治療法には、主に「手術」と「保存療法」の2種類があります。適切な治療をおこなえば、どちらの治療法を選択しても回復が期待できます。 ただし、治療方法の判断基準は、本人の回復目的と医師の考えがあるため完全な正解はありません。 手術は保存療法よりも仕事やスポーツの早期復帰が期待できます。しかし、手術費や術後の合併症リスクといった懸念点があるため、慎重に検討する必要があるでしょう。 一方で、保存療法は、手術費用や合併症のリスクにおける心配は少ないものの、仕事やスポーツへの復帰に時間がかかる傾向にあります。 双方のメリット・デメリットを理解した上で、医師と相談しながら自分に合った治療法を選択していきましょう。 手術と保存療法については以下の記事で解説していますので、参考にしてみてください。 現在、アキレス腱断裂の治療法の1つとして「再生医療」が注目されています。切らない治療法なので、手術の傷跡や術後の後遺症の心配がありません。 無料相談も受け付けていますので「再生医療でアキレス腱断裂をどうやって治療するの?」と気になる方は、再生医療を専門とする『リペアセルクリニック』にお気軽にお問い合わせください。 アキレス腱断裂における手術の流れ【3つの過程で解説】 ここでは、アキレス腱断裂における手術の流れを3過程にわけて解説します。 手術決定〜入院|入院期間はおよそ4〜10日 入院〜手術|手術時間はおよそ1〜2時間 退院後のリハビリテーション|リハビリ期間はおよそ4〜5カ月 1過程ずつ見ていきましょう。 1.手術決定〜入院|入院期間はおよそ4〜10日 手術が決まれば、具体的な日取りを決めていきます。 入院期間はおよそ4〜10日なので仕事や学校など、考慮したい事情がある場合は必ず伝えましょう。 入院オリエンテーションで入院中の生活、注意点などの説明がありますので、わからないことがある場合は積極的に聞いてください。 術前検査や、全身麻酔の場合は麻酔科の診察もありますので、治療中の病気などがあれば必ず申告しましょう。 2.入院〜手術|手術時間はおよそ1〜2時間 手術より前の日に入院する場合と、手術当日に入院する場合があります。合併症や治療中の病気がある場合には、前もって入院するケースが多くなります。 入院・手術が近づいてきたら飲酒は避けたほうが良いでしょう。食べるものなどに制限はありませんが、「手術前〇時間は絶食」などの指示は必ず守ってください。 手術時間はおよそ1〜2時間で、手術が終わったあとは合併症に気をつけながら経過観察します。 3.退院後のリハビリテーション|リハビリ期間はおよそ4〜5カ月 入院した直後から日常生活、スポーツの復帰まで継続したリハビリテーションが必要になります。 以下は、術後のおおまかなスケジュールです。 術後1週まで ・足関節が動かないようギプスで固定する ・ヒールをつけて歩くなど、固定したところ以外はしっかり動かす 術後2週頃 ・固定を外し、装具を装着する ・少しずつ足首を動かす練習をおこなう 術後1カ月頃 両足での底屈動作(つま先立ち)の練習を開始する 術後2カ月頃 ・片足での底屈動作(つま先立ち)の練習を開始する ・装具がとれて、軽いジョギングを開始する 術後3カ月頃 ランニングを開始する 術後4〜5カ月頃 スポーツ動作の練習を再開する それぞれの動作、運動を開始するタイミングは施設により異なりますが、最短でのスポーツ復帰は4~5カ月程度に設定している施設が多い傾向にあります。 せっかく受けた手術を無駄にしないためにも、していいこと・してはいけないことを確認し、しっかりと守りましょう。 アキレス腱断裂後のリハビリメニューについてはこちら▼ アキレス腱断裂の手術・入院にかかる費用相場 手術・入院にかかる費用は、どのような術式、麻酔法にするかで差があります。 3日間の入院で10万円ほど、7日間の入院で20〜30万円ほどは最低かかると見ておいた方が良いでしょう。食事代や個室を利用する場合は差額ベッド代がかかります。 【入院や手術に掛かる費用】 3日間の入院で10万円ほど 7日間の入院で20〜30万円ほど 食事や個室(差額ベット)は別途 収入により高額療養費制度を利用できます。しかし、一旦は負担分を窓口で支払う必要があるので注意が必要です。 ギプス固定後の治療用装具はオーダーメイドで作成するので、こちらも8万円前後かかります。保険適応になりますが、一旦全額を支払う必要があります(支払先は装具屋さんです)。 そこから手続きをおこなえば差額が還付され、実質負担は医療費の負担割合と同等になる仕組みです。 まとめ|アキレス腱断裂における手術の理解を深めて治療に臨もう アキレス腱断裂の手術は、仕事やスポーツの復帰を早めたり、再発リスクを低減したりする効果があります。 しかし、手術費用や術後における後遺症のリスクの懸念点があるため、治療法の選択は慎重におこないましょう。 「手術以外でアキレス腱断裂の早期回復を図りたい!」という方には「再生医療」がおすすめです。 切らない治療法なので、手術の傷跡や術後の後遺症の心配がありません。 無料相談も受け付けていますので「再生医療でアキレス腱断裂をどうやって治療するの?」と気になる方は、再生医療を専門とする『リペアセルクリニック』にお気軽にお問い合わせください。 \まずは当院にお問い合わせください/ アキレス腱断裂の手術についてよくある質問 アキレス腱断裂の手術についてよくご質問いただく内容を以下に記載しました。 アキレス腱断裂の手術後、仕事復帰までどれくらいの期間がかかりますか? アキレス腱断裂の手術後、一般的に3カ月程度で仕事に復帰できるケースが多いです。しかし、具体的な復帰時期は、仕事の内容によって変わります。 たとえば、事務作業のように座っておこなう仕事であれば、松葉杖や装具を使って歩けるようになった段階で仕事に復帰できる可能性があります。 しかし、走ったり、重い物を運んだりするような負担のかかる仕事の場合は、筋力や機能が回復するまで待たなくてはなりません。 現在、アキレス腱断裂の治療法として「再生医療」が注目されています。 人間の自然治癒力を活用した治療なので、身体への負担を最小限にできます。詳しい治療方法や効果が気になる方は、再生医療専門の『リペアセルクリニック』にお気軽にお問い合わせください。 アキレス腱断裂の手術後、歩けるまでどれくらいの期間がかかりますか? 歩行が可能になるのは、ギプスを外して装具を着用できるようになってからです。ギプスが外れるのは術後1〜2週間以降なので、歩行もその時期から段階的に開始します。 装具を使用してすぐの段階では、足元が安定せず、踵が高くなりがちです。そのため、歩行の際には松葉杖を併用するのが良いでしょう。 アキレス腱断裂における全治期間の解説はこちら▼ アキレス腱断裂手術の麻酔はどのようなものですか? 全身麻酔もしくは腰椎麻酔でおこなわれることが多いです。経皮的縫合術では侵襲が少ないために局所麻酔でおこなうケースもあります。 全身麻酔や腰椎麻酔の場合には、麻酔科医による麻酔がおこなわれるケースもあります。 手術の前に喫煙はしても良いですか? 喫煙をしていると、酸素の取り込みが少なくなります。 とくに全身麻酔をおこなう際には、痰の増加、肺炎や無気肺(肺の一部に空気が入らない状態)のリスクになります。 傷の治りも遅くなる可能性があるので、手術が決まった際にはその日から禁煙しましょう。
2023.05.29 -
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アキレス腱が切れる前兆はあるのかな。 アキレス腱に違和感があるけれど、どうしたら良いか知りたい。 この記事を読んでいるあなたは、「自分の感じる違和感は、アキレス腱が切れる前兆なのでは」と不安に思っているのではないでしょうか。 結論、アキレス腱の違和感や腫れなどは、切れる前兆の可能性があります。正しい対処をすれば日常生活やスポーツ制限の緩和、重症化リスクを減らすことに期待できます。 本記事では、アキレス腱が切れる前兆や予防法について、詳しく解説します。 記事を最後まで読めば、アキレス腱に違和感があるときの正しい対処法がわかり、大きなケガを予防できるでしょう。 アキレス腱が切れる3つの前兆 アキレス腱が切れる前兆は、主に以下の3つです。 アキレス腱に違和感がある・腫れている ふくらはぎやかかとが痛む 足のむくみがひどい 本章を参考に、アキレス腱断裂の基本的な知識を確認しておきましょう。 アキレス腱に違和感がある・腫れている アキレス腱の違和感や腫れがあるときは、アキレス腱が傷ついたり周囲に炎症が起きたりしている可能性があります。 この症状を「アキレス腱炎」や「アキレス腱周囲炎」といい、これらはアキレス腱の強度を落とし、断裂の原因となります。(文献1) 具体的には、以下のような症状がある場合は、アキレス腱が切れる危険信号です。 アキレス腱の周りが全体的に腫れている コブ状に盛り上がって腫れている 違和感や痛みは、最初は立っているときやスポーツのときだけですが、症状が進行すると安静時にも出るようになります。 アキレス腱炎の症状やリスクについては、以下の記事も参考にしてください。 ふくらはぎやかかとが痛む アキレス腱はふくらはぎの筋肉とかかとの間に位置しています。そのため、アキレス腱の傷や炎症は、ふくらはぎやかかとの痛みとしてあらわれるケースもあります。 安静状態からの動き出しや、朝(起床時)の一歩目に痛みを感じる人は珍しくありません。 ふくらはぎやかかとに痛みがある場合は、アキレス腱自体に違和感がなくても、切れやすい状態と覚えておきましょう。 足のむくみがひどい ひどい足のむくみも、アキレス腱が切れる前兆かもしれません。 むくみとは、体内を循環する血液やリンパ液の流れが悪い状態です。血液の流れが悪いとアキレス腱へ十分な血液が供給されず、ストレスを受けたアキレス腱が十分に修復されません。 結果として、アキレス腱の傷ついた状態が続き、断裂を起こしやすくなるのです。 アキレス腱が切れやすくなる原因は? アキレス腱が切れやすくなる原因は、主に以下の3つです。 加齢 激しいスポーツ 長時間の立ち仕事 原因がわかれば、適切な対処がしやすくなります。順番にみていきましょう。 加齢 年を重ねるごとに、アキレス腱断裂のリスクは高まります。年を重ねると徐々にアキレス腱のコラーゲン組織が硬くなり、柔軟性が低下するためです。 健常なアキレス腱は約1トンもの張力に耐えられるといわれますが、老化してもろくなると日常生活の何気ない動作で切れることもあります。 とくに高齢になってからのアキレス腱断裂は、アキレス腱の老化が原因のケースも多くみられます。 激しいスポーツ 激しいスポーツは、年齢にかかわらずアキレス腱断裂の原因になりやすい傾向があります。 若い人や運動に慣れたトップアスリートでも、ジャンプやダッシュの繰り返しがアキレス腱を傷め、そのまま運動を続けるうちに切れてしまうケースがあります。 とくに、以下のようなスポーツはジャンプや急な動きが多く、アキレス腱に大きな負荷をかけがちです。 サッカー バレーボール バドミントン バスケットボール また、中高年に人気の登山やランニングも、足を蹴りだすときにアキレス腱やその周囲に繰り返し負担をかけるスポーツです。(文献2) 長時間の立ち仕事 加齢や過度なスポーツ以外にも、アキレス腱断裂の危険性を高める要因があります。それは、長時間の立ち仕事です。 長時間の立ち仕事はアキレス腱にストレスをかけ続けます。その結果、アキレス腱が傷ついたり、炎症を起こしたりします。 日常生活でもアキレス腱に負荷がかかる場合があるため、少しの違和感を見逃さないことが大切です。 アキレス腱断裂の予防法3選 アキレス腱断裂の予防法は、主に以下の3つです。 違和感がある場合は安静にする 日常的にストレッチをおこなう 早めに整形外科を受診する 本章の内容を生活に取り入れ、アキレス腱の断裂を防ぎましょう。 違和感がある場合は安静にする アキレス腱周囲炎の治療の基本は安静です。痛みや腫れなどの違和感がある場合は、負荷のかかるスポーツや動作を控え、安静にしましょう。 また、以下のような靴を選び、アキレス腱への負担を軽減する方法もあります。 靴底やかかと部分に厚みのある靴 靴底のクッション性が高い靴 かかと部分の芯(カウンター)がしっかりしている靴 サイズの合った靴 アキレス腱の痛みをセルフケアする方法や予防のポイントは、以下の記事も参考にしていただければ幸いです。 日常的にストレッチをおこなう 日常的なストレッチはアキレス腱の柔軟性を高め、断裂予防に効果的です。とくに、下腿三頭筋のストレッチや筋力トレーニングを日常的におこなうと良いでしょう。 アキレス腱断裂をした人は、ストレッチをしていなかったという研究もあります。アキレス腱への負荷を軽減して断裂を防ぐために、ぜひ日常的なストレッチを取り入れてみましょう。 アキレス腱断裂の予防法や再発防止策については、以下の記事もご覧ください。 早めに整形外科を受診する アキレス腱断裂の予防に重要なのは、早めに整形外科を受診することです。 一度アキレス腱が断裂すると、手術やギプス固定による長時間の治療が必要になります。そのため、断裂にいたる前の適切な処置が大切です。 ステロイドの注射を希望する人もいますが、ステロイドが逆にアキレス腱断裂のリスクを高める可能性があるため行いません。 まずは整形外科を受診し、専門医の正しい指示を仰ぎましょう。 まとめ|アキレス腱が切れる前兆がみられたら早めに医療機関に相談しよう 本記事では、アキレス腱が切れる予兆の症状や原因、予防法などを詳しく解説しました。 アキレス腱断裂は、日常生活の中で誰にでも起こりうるケガです。一度断裂すると、元の生活に戻るまでには長期間の治療を必要とします。 アキレス腱断裂には前兆があるため、注意すべき症状を知り適切な対策を取れば、断裂のリスクを下げられるでしょう。 当院「リペアセルクリニック」では、筋・腱・靭帯のスポーツ外傷に対する再生医療・PRP治療を提供しております。 再生医療による治療は慢性化したアキレス腱炎にも利用でき、スポーツへの早期復帰が期待できるでしょう。 この記事がアキレス腱断裂の予防に役立ち、運動や生活制限のない快適な毎日を送るきっかけになれば嬉しく思います。 アキレス腱断裂についてよくある質問 「服用しているとアキレス腱断裂を起こしやすい薬」があると聞いたのですが、本当ですか。 フルオロキノロン系の抗菌薬を長期間服用していると、アキレス腱の変性を誘発し断裂が起こりやすくなるという報告があります。しかし、抗菌薬は必要時に短期間処方されることが多いので、日常的に心配しすぎる必要はありません。ただし、長期間に及ぶ場合は注意が必要です。 アキレス腱断裂テストは簡単にできますか。 整形外科の診察でも使われるアキレス腱断裂テスト(トンプソンテスト)は、比較的簡単に行えます。ただし、1人でおこなうのは困難なため、誰かに手伝ってもらうのが良いでしょう。 1. うつ伏せになり、膝を曲げる 2. そのまま力を抜いた状態でふくらはぎを握って圧迫し、足首が動くかどうか確認する 3. アキレス腱が切れていない場合は、足首が下向きに動きますが、切れていると動きません。 アキレス腱炎のセルフチェックについては以下の記事も参考にしていただければ幸いです。 参考文献一覧 文献1 小田 俊明, 川上 泰雄, 片岡 弘之, 横田 秀夫, 姫野 龍太郎, ジャンプ時にアキレス腱組織に生じる局所ひずみ・応力の推定, バイオメカニクス研究, 2012, 16 巻, 2 号, p. 54-63 文献2 城下 貴司, アキレス腱炎に対する臨床的治療展開の検討, 理学療法学Supplement, 2007, 2006 巻, Vol.34 Suppl. No.2 (第42回日本理学療法学術大会 抄録集), セッションID 270, p. C0270
2023.05.22 -
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アキレス腱断裂はスポーツに多い怪我で、歩行に大きな支障をきたします。 スポーツはもちろん、仕事や買い物といった日常生活でも歩けないと不便に感じる場面も多いはず。そのため、アキレス腱断裂をした後どのくらいで歩けるようになるのか気になる人も多いのではないでしょうか。 アキレス腱断裂後歩けるまでの期間は、ギプスで固定・安静にする保存療法の場合で約3か月後、手術でアキレス腱を縫合する場合で約2か月後です。 本記事では、アキレス腱断裂後いつ歩けるようになるかなどを治療法ごとに詳しく解説します。アキレス腱断裂で歩けず日常生活にお困りの方はぜひ最後までチェックしてください。 アキレス腱断裂後歩けるまでの期間は最短2カ月 アキレス腱断裂後、歩けるようになるまでは治療法によって異なり、手術の場合で約2か月後、安静・固定する保存療法の場合で約3カ月後です。 一般的に手術の方がアキレス腱を縫合するため強く再建でき、アキレス腱の成熟を早められます。そのため、足首の固定期間も比較的短く済み、装具を使って歩行可能です。 実際にどれくらいの違いがあるのか、詳しくみてみましょう。 装具での歩行はギプスが外れた後すぐに可能 アキレス腱断裂直後には足首をギプスで一定期間固定します。 ギプスを外してからは、アキレス腱に負担がかからないよう踵(かかと)を高くしたまま固定できる装具を使用することで、歩行が可能になります。 なおギプスの固定期間は保存療法と手術療法で異なり、目安としては以下のとおりです。 治療法 ギプスの固定期間 手術療法 1〜2週間 保存療法 2〜4週間 手術を行う場合、保存療法よりもアキレス腱を強固に再建できるため、保存療法よりも1〜2週間程度短い固定期間で済む傾向があります。 装具を外しての歩行は治療方法で1カ月差が出る 装具を外し、通常どおり歩けるまでの期間は以下のとおりです。 治療法 通常どおり歩けるまでの目安 手術療法 損傷後2カ月後 保存療法 損傷後3カ月後 手術療法と保存療法では、装具なしで歩けるようになるまで1カ月ほどの差があります。 アキレス腱断裂後の回復スピードを重視したい人は、手術を受けることも検討しておきましょう。 アキレス腱断裂の全治は手術の方が短い 結論からいえば、保存療法よりも手術療法の方が全治期間を短縮できます。アキレス腱の自然治癒を待つ保存療法に対し、手術は断裂したアキレス腱を縫合するので早くくっつき、強固になるためです。 なお、これはあくまで全治期間が手術の方が短いというだけで、再断裂のリスクは治療法に差はないといわれています。保存療法と手術療法のメリット・デメリットは以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひチェックしてみてください。 アキレス腱断裂で手術をした場合の全治期間の目安 アキレス腱断裂後手術療法を選択した際に歩行できるまでの全治期間目安は、2カ月程度といわれています。全治期間の過程は以下の表をご参照ください。 断裂・手術〜ギプス固定期間 1〜2週間 松葉杖の使用期間 1~2週間(ギプス固定をしている間に使用) 装具の使用期間 ギプスが取れてから6〜8週間 通常歩行できるようになるまで 手術後2カ月程度 手術後1〜2週間程度はアキレス腱に負荷をかけないために、足首をギプス固定しながら松葉杖で歩行します。2週間程度でギプスが外れるため、アキレス腱専用装具を利用しながらの歩行が可能です。ほとんどのケースでアキレス腱装具の使用と同時に松葉杖は中止します。 その後リハビリをしていけば2カ月程度で通常歩行可能です。なお、手術後のリハビリについての詳細は以下の記事で詳細に解説しています。ぜひこちらもご覧ください。 アキレス腱断裂後保存療法での全治期間の目安 アキレス腱断裂後保存療法を選択した場合、通常歩行までの目安はおよそ3カ月です。全治期間の過程は以下の表に記載していますのでご参照ください。 断裂〜ギプス固定期間 2〜4週間 松葉杖の使用期間 1~2週間(ギプス固定をしている間に使用) 装具の使用期間 ギプスが取れてから約4週間 通常歩行できるようになるまで 断裂後後3カ月程度 保存療法は、手術と比べて歩けるまで1カ月程度長い期間を要します。これはギプスによる固定でアキレス腱の自然な癒合を待つ必要があるためです。 保存療法は、手術療法よりも歩行までの時間がかかるのがデメリットですが、入院の必要がないなどのメリットもあります。そのため、自分に合った治療法を検討することが大切です。 なお、当院リペアセルクリニックでは保存療法の選択肢として、再生医療も選択可能です。手術をせずより強固にアキレス腱を治癒する方法として着目されている治療で、以下の記事で詳しく解説しています。 もし少しでも興味があるという方は、メール相談もしくはオンラインカウンセリングが可能なのでお気軽にお問い合わせください。 \まずは当院にお問い合わせください/ アキレス腱断裂の全治は「およそ6カ月」 アキレス腱断裂後、日常生活に完全に復帰するまでの全治期間目安は6カ月といわれています。これはあくまで目安であり、個人差があるものです。最も重要なのは再断裂しないことであり、全治期間が過ぎたからといって無理してはいけません。 本章ではアキレス腱断裂後に車の運転・スポーツ・仕事の復帰までどのくらいの期間が必要か解説します。個人差はありますが、大まかな目安としてチェックしておきましょう。 当院「リペアセルクリニック」では、アキレス腱断裂の治療法として再生医療を提供しています。 アキレス腱断裂の痛みや再断裂を懸念されている方は、お気軽に「メール相談」「オンラインカウンセリング」にてお問い合わせください。 また、再断裂の予防については以下の記事で解説していますので、アキレス腱断裂した人はぜひチェックしましょう。 車の運転|アキレス腱断裂した足が左ならすぐに運転可能 アキレス腱断裂した足が左なら、全治後すぐに車の運転をしても問題ありません。運転は右足をメインにおこなうため、左足にギプスや装具がついていても運転に支障はないでしょう。 しかし、右足のアキレス腱を断裂した場合は、装具が外れるまで運転を控えてください。右足にギプスや装具をつけた状態の運転は違法ではありませんが、とっさの動きができないため危険です。 もし交通事故を起こしてしまった場合には怪我による過失を指摘される可能性もあるので、ギプスや装具を終了して日常生活について問題なく過ごすことができるようになってから運転を開始することが良いでしょう。 最終的には自己責任になってしまうので、運転時期については医師とも十分相談してください。 スポーツ|手術は3カ月、保存療法は6カ月 スポーツ復帰については、手術を受けた場合は3カ月、保存療法を受けた場合は6カ月以上の期間を要するとされています。そのため最短でスポーツ復帰をしたい方は手術療法がおすすめです。 また早く確実に治すためには、どちらの治療法でも医師や理学療法士の指導を守ってください。徐々に負荷を増やしていくトレーニングを行い、無理をしないように注意することが大切です。 スポーツ復帰までの期間 手術療法:3カ月程度 保存療法:6カ月以上 仕事の復帰|仕事内容によってはすぐに復帰可能 仕事復帰までの期間は業務内容によって異なります。 事務作業であれば座った状態で行えるので松葉杖、装具で歩行できている段階で可能ですが、走ったり、重いものを運んだりする重労働では、スポーツ復帰できるまで筋力が回復した時期からの復帰がおすすめです。 まとめ|アキレス腱断裂後は手術の方が1カ月早く歩ける!迷ったら受診しよう アキレス腱断裂後、歩けるまでの期間は治療法によって差があり、手術療法の場合で最短2カ月、保存療法の場合で最短3カ月ほどです。 「早く歩けるようになりたい」「スポーツに早く復帰したい」といった方は、手術を受けることも検討してみましょう。 なお当院リペアセルクリニックでは、ただ治癒を待つだけの保存療法でなく、再生医療でアキレス腱の再生を促す治療にも取り組んでいます。 「手術はしたくないけど早くアキレス腱断裂を治したい」と考えている方におすすめの治療法なので、お気軽にメール相談もしくはオンラインカウンセリングでお問い合わせください。 この記事がアキレス腱断裂でお困りの方に少しでも貢献できれば光栄です。 \まずは当院にお問い合わせください/ アキレス腱断裂についてよくあるQ&A Q, アキレス腱断裂後の痛み、腫れはいつまで続きますか? A, 術後の痛みや腫れが完全になくなるまでは個人差があります。 手術を受けてから抜糸をするまでは1〜2週間程度ですが、その後も傷、腱を治す過程で炎症が起こっているので1カ月から2カ月程度かかることもあるでしょう。 Q, アキレス腱断裂後の装具の歩き方や調整方法はどうすればいい? A, アキレス腱断裂用装具は踵に着脱できるヒールが付いており、段階を追って徐々にアキレス腱を伸ばすことができるようになっています。 治療開始直後はアキレス腱への負担を減らすために踵が高い状態で歩く必要があるので、つま先立ちの形で歩行が必要です。もしこの状態で上手に歩けない方は松葉杖を使用すると良いでしょう。 治療が進むと徐々にアキレス腱に負担をかけてもよくなるため、踵を少しずつ低くしていき、最終的に装具を終了します。装具の調整は医師と相談しながら行うようにし、ご自分で調整しないようにすることが必要です。 Q, アキレス腱断裂後、お酒の解禁はいつからですか? A, アルコールを摂取すると血流が増加するので、出血や腫れが悪化してしまう要因となります。そのため怪我をしてから腫れが落ち着くまでの数週間、手術を受けた方では抜糸をして傷がしっかり治るまでは摂取しないようにしましょう。
2023.05.18 -
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アキレス腱は、腓腹筋とひらめ筋という、ふくらはぎの筋肉から踵の骨につながる強力な腱で人体で最も太い腱です。中高年者に多く、激しい運動やスポーツ中の突然の動作、あるいは転倒などが原因で発生することがほとんどです。 アキレス腱は足首の動作に関与するので、断裂してしまった場合には歩行が困難になり、生活に支障をきたしてしまうことがあります。 アキレス腱断裂の治療には、手術と保存療法があり、どちらの治療を選んでも適切に行うことで完治できます。 しかし、手術と保存療法のどちらを選択するかには保存療法で失敗するリスクや歩けるまでの期間の比較、手術の合併症などの正確な情報を知っておく必要があります。 この記事では、アキレス腱断裂の治療方法について、それぞれのメリットとデメリットを詳しく説明し、失敗しない選択肢について解説します。 アキレス腱断裂後に歩けるまでの期間 アキレス腱断裂後に歩けるまでの期間は治療方針によって異なります。回復期間は人によってことなる場合はありますが、以下の期間が歩行が開始できる目安です。 手術療法:1〜2週間程度 保存療法:2〜4週間程度 上記の期間はギプス固定の期間であり、ギプスが外れてから歩けるようになります。それぞれの療法での違いは、以下の解説をご覧ください。 手術の場合 手術の場合、術後約1〜2週間はギプス固定を行い、ギプスが外れたタイミングで装具を使用して歩く練習を開始します。 ギプス固定は断裂したアキレス腱同士を縫合し、腱に負担がかからないようにする目的で行います。ギプス期間中はつま先立ちの状態で足首をギプス固定するため、松葉杖を使用して歩くことになるでしょう。 装具の装着期間は約6〜8週間の見込みで、スポーツ復帰は3〜5カ月程度です。ただし、治療の詳細は患者さんの状態や医師の判断で異なるため、医師に確認するようにしましょう。 保存療法の場合 保存療法の場合、歩けるようになる期間は約2〜4週間と手術療法よりもやや遅くなるでしょう。手術療法のように断裂したアキレス腱同士を縫合するのではなく、自然に腱がくっつくのを待たなければならないからです。 また、手術療法後のアキレス腱再断裂の確率が1.7〜2.8%だったのに対し、保存療法後の確率は10.7〜20.8%と高くなっています。近年、アキレス腱断裂後に保存療法を選択するケースも増えてきていますが、リハビリを開始する時期が遅くなってしまうリスクもある点を覚えておきましょう。 アキレス腱断裂の治療法|手術と保存療法の違いは? 手術治療のメリット、デメリット 手術治療では断裂したアキレス腱を縫合しますが、大きく直視化縫合術と経皮的縫合術という傷が小さい手術の2つに分けられます。行っている手術は病院ごとに異なるので、詳しい内容は病院に問い合わせるようにしましょう。 手術治療のメリットは再断裂率が低く、ギプス固定の期間が短く、スポーツ復帰までの期間が早いことです。デメリットとして手術の合併症である傷の感染症、神経損傷などのリスクがあることと、手術代+入院費用がかかることが挙げられます。 スポーツ復帰までの期間は手術内容によりますが、3〜5カ月程度です。 メリット ・再断裂率が低い ・ギプス固定の期間が短く、スポーツ復帰までの期間が早い デメリット ・手術の合併症である傷の感染症、神経損傷などのリスクがある ・手術代、入院費用がかかる 保存療法のメリット、デメリット メリット ・入院や手術が不要なので費用が安い ・手術による合併症のリスクが少なく安全 保存療法の主なメリットとして費用の安さが挙げられます。手術はなく通院のみで治療が進むため、入院費用や手術費用が不要で、経済的負担を軽減できます。 また、手術による合併症のリスクが少なく安全です。手術に伴う麻酔の負担や術後の感染リスクが回避できるため、とくに高齢者や持病を抱える人にとって効果的な方法です。また、手術痕が残らないため、外見を気にする人にも適しています。 デメリット ・ギプスの固定期間が長く、ギプス終了後の歩行の開始時期が遅くなる ・再断裂率が手術と比較して高い 保存療法ではギプスで固定する期間が数週間と長めです。この間、足首を動かさず固定するため、関節の硬直や筋力低下が生じ、歩行の開始時期が遅れます。また、固定を解除した後も、競技復帰に向けてリハビリを行う必要があるため、治療期間が手術に比べて長期化する可能性が高いです。 また、再断裂率が手術よりも高いことが懸念されています。保存療法の再断裂率は8.8%とされています。これは、手術療法の3.6%に比べてやや高い数値です。再断裂が起こると、再び固定や手術が必要になるため、治療がさらに長引いてしまいます。 まとめ|自分に適した治療法を選択しましょう アキレス腱断裂の治療方法は、手術と保存療法の2つです。どちらを選択するかは患者の状況や希望によって異なりますが、それぞれにメリットとデメリットがあります。保存療法は手術や入院が不要で費用が安く、手術による合併症のリスクもないという利点がありますが、ギプス固定の期間が長く、再断裂率が高いです。 一方、手術治療では再断裂率が低く、スポーツ復帰までの期間が早いという利点がありますが、手術に伴う合併症や費用がかかるデメリットがあります。 治療方法の選択に際しては、患者自身の状況や希望を考慮し、主治医とよく相談することが重要です。 アキレス腱断裂についてよくあるQ&A アキレス腱断裂でよくいただく質問を以下に記載しました。 Q. 手術と保存療法のどちらがおすすめですか? A.どちらが適しているかは、患者の年齢や活動レベル、断裂の程度によって異なります。手術は腱を縫合することで早期復帰、再断裂のリスク軽減を目指します。とくにスポーツ選手や日常的に活発に動く人に適用されることが多いです。 一方、保存療法はギプスで固定して自然治癒を促す方法で、リスクが少なく、手術に抵抗がある場合に選択されます。しかし再断裂のリスクがやや高く、回復に時間がかかる点に注意が必要です。 Q.治療法によってアキレス腱を再断裂する確率に違いはありますか? A.再断裂率は保存療法で8.8%、手術療法で3.6%と保存療法療法で高い数値です。日本整形外科学会のガイドライン2019年版でも再断裂率は保存療法で高いと記載されており、再断裂のリスクを下げたい方は手術治療が適していると言えます。 この背景として、手術は断裂した腱を直接縫合して強度を高めるためられますが、保存療法はリスクは少ないものの、腱の自然治癒に頼るため回復に時間がかかり、再断裂のリスクがやや高くなると考えられます。どちらにもリスクはあるため、患者の生活スタイルや年齢、活動レベルによって適切な治療法を選択することが大切です。
2023.05.15 -
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「アキレス腱が切れたときは、放置して治るの?」 「アキレス腱が切れたときの応急処置と治療法は?」 アキレス腱の断裂(だんれつ)は、スポーツ中などに起こりやすい怪我です。 ただ、主に40代以上の方はスポーツをしていなくても、年齢などによる影響から日常生活で断裂する場合もあります。 「いずれ治るだろう」と放置すると、歩行困難や慢性的な痛みなど、後遺症が出る可能性もあるので、早急に医療機関を受診しましょう。 今回はアキレス腱が切れたときの音や応急処置、検査方法や治療法などを詳しく解説します。 読み進めていただければ、アキレス腱が切れたときの対応を理解できます。ただ、自己判断せずに必ず医療機関で医師に相談してみてください。 アキレス腱が切れるときは「ブチッ」「パン」などの音がする アキレス腱は、体の中でもとても太い腱で、ふくらはぎの筋肉である下腿三頭筋(かたいさんとうきん)と、かかとの骨をつないでいます。 アキレス腱が切れてしまうと、人によって程度は変わりますが、かかと周辺に強い痛みが生じます。 実際に怪我をされた方から話をお聞きすると、以下のような経験をしている場合が多いようです。 「後ろから誰かにかかとを蹴られたような強い衝撃と痛みがあった」 「ブチッといった断裂音が聞こえた」 アキレス腱が切れた直後は、歩行困難になる場合も多く、少しずつ腫れや内出血があらわれます。 何かしらの症状が出ていない場合でも、放置せず早急に医療機関を受診するのが大切です。 アキレス腱が切れた直後の応急処置 「アキレス腱が切れたかも」と思ったら、運動中のときはすぐに中断し、できる限り歩行を避けましょう。 固定できるもの(新聞紙・段ボールなどで代用可)があるときは、足首が動かないように固定できると良いです。 周りの人が応急処置を手伝ってくれるときは、うつ伏せの姿勢になりながら、固定用具を足元の下に敷いて、固定用具ごと包帯などで巻いてもらいます。 また、腫れや痛みを防ぐために足を心臓より高くして、足首を氷などで冷やす方法をお試しください。 アキレス腱が切れたまま放置すると後遺症が出る場合もある アキレス腱が切れたまま放置すると、歩行困難になる場合があります。 アキレス腱が切れると、ふくらはぎの筋肉である下腿三頭筋がうまく機能しません。以下のように、足首を動かす動作に影響が出る可能性もあります。 つま先立ちが難しくなる 立ち上がり、階段の昇り降りが難しくなる また、時間が経過すると、ふくらはぎの筋肉である下腿三頭筋が少しずつ痩せて、筋肉が萎縮します。 ほかにも、断裂した部位を治療せずに放置すると、慢性的な痛みが残る可能性もあるでしょう。 アキレス腱が切れたときは後遺症を出さないためにも、適切な治療を受けるのが重要です。なるべく早急に整形外科を受診しましょう。 アキレス腱が切れたかを判断する検査方法 アキレス腱が切れたかどうかは、視診や触診だけでも、ある程度判断できます。 アキレス腱が断裂した部位には、delle(デレ)と呼ばれる凹みがあり、皮膚表面からでも触れると確認できるからです。 また、アキレス腱が切れた可能性がある方には、うつ伏せの姿勢になってもらい、ふくらはぎを圧迫して、足首が動くかどうかを確認するトンプソンテストを行います。 アキレス腱がつながっていれば、ふくらはぎを圧迫すると自然に足首が動きます。しかし、アキレス腱が切れている場合、ふくらはぎを圧迫しても足首は動きません。 ほかには、超音波でもアキレス腱の断裂を確認できます。別の部分に骨折がないかレントゲンで撮影したり、触診でわかりづらいときはMRI検査をしたりする場合もあります。 アキレス腱が切れたときの治療方法は2つ アキレス腱が切れたときの治療方法は、手術を行わずにギプスや装具を使って治療する「保存療法」と、断裂したアキレス腱を直接糸で縫合する「手術療法」に分けられます。 どちらが良いのかは、個人の状況によっても異なるので、十分に担当医と相談しながら決めてみてください。 保存療法 手術療法 保存療法【手術を避けたい場合】 保存療法では、断裂したアキレス腱が離れないように、足首を底屈(つま先立ちする際の方向)にした状態でギプスによる固定を行います。 その後、専用の装具を使って、少しずつ歩行練習などを行う流れです。 手術療法【スポーツで復帰したい場合】 スポーツ選手や若い世代など、体を使う機会が多い方は、手術をする場合が多いです。 ただし、手術をしたとしても、すぐにスポーツができるわけではなく、保存療法と同じく専用の装具を使った治療期間が必要になります。 再断裂するリスクは手術療法のほうがやや低いですが、どちらも再断裂の危険性はあります。また、手術をすると細菌感染などのリスクも生じるでしょう。 ただ、スポーツの復帰を目指したい方が、必ず手術療法を選ばないといけないわけではありません。担当医と話し合って納得した上で治療法を選ぶのが大切です。 保存療法と手術療法のメリットとデメリットについては、以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてみてください。 まとめ|アキレス腱が切れたら放置せず治療を始めよう アキレス腱の断裂は、スポーツをしている方だけでなく、誰にでも起こりうる怪我です。ただ、放置すると歩行困難や慢性的な痛みなど、後遺症が出る可能性もあります。 「アキレス腱が切れたかも」と感じたときは、運動している場合は中止し、足の固定と冷やす応急処置が大切になります。 保存療法と手術療法など、放置せずに適切な治療を行うと、後遺症を防ぎながら、日常生活やスポーツへの復帰が可能となります。 アキレス腱の断裂を疑う症状がある場合は、速やかに整形外科を受診しましょう。 当院「リペアセルクリニック」では、自身の幹細胞を培養して投与する「再生医療」を含めて、アキレス腱断裂などの治療を行っています。 スポーツ外傷は⼿術をしなくても治療できる時代です。痛みや症状に合わせた治療を行いますので、まずはお悩みや症状をご相談ください。 この記事がアキレス腱が切れた際の応急処置、治療方法を知る上でのご参考になれば幸いです。 アキレス腱が切れたときによくあるQ&A アキレス腱が切れたときに、よくお聞きする質問をまとめました。 Q.いつからスポーツの復帰ができますか? A.スポーツに復帰できる時期は個人差がありますが、一般的には保存療法の場合は6カ月程度、手術療法でも4カ月程度の治療期間が必要になることが多いです。 復帰してからも、少しずつ運動強度を上げていく必要があり、再断裂を防ぐための筋力トレーニングなどのリハビリは必須です。 アキレス腱の断裂における全治期間を知りたい方は、以下の記事で詳細を解説しています。仕事への復帰期間とあわせて確認してみてください。 Q.手術はどのような方法で行いますか? A.基本的に手術は、ふくがい(うつぶせの姿勢)で行うのが一般的です。 アキレス腱を断裂している部分に近い皮膚を切開し、直接アキレス腱に糸をかけて縫い合わせます。 縫い方にはいくつかの方法があり、どのような方法を選択するかは医師の判断によりますが、いずれの方法でもしっかりと縫合できます。 また、手術は全身麻酔や腰椎麻酔(下半身麻酔)で行う場合が多いでしょう。ただ、局所麻酔のみの日帰りで行っている病院もあるので、各担当医に詳細をご確認ください。 Q.アキレス腱が切れるのを予防するには? A.アキレス腱の断裂を予防するには、ふくらはぎの筋肉における柔軟性を保つために、下腿三頭筋などのストレッチやトレーニングをするのがおすすめです。 また、運動するときはいきなり激しく足を動かさず、事前に軽く体のストレッチなどを実施します。 アキレス腱の断裂を予防するストレッチやトレーニングの詳細が知りたい方は、以下の記事で解説しています。再発予防にも期待できるので、ぜひ参考にしてみてください。
2023.05.12 -
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「靴を履くとアキレス腱が痛む…これは何が原因?」 このような悩みを抱えていませんか? アキレス腱の痛みは、靴が原因で引き起こされる場合があります。 サイズが合っていない靴やクッション性の低い靴を履くと、アキレス腱に負担がかかり、外傷や炎症につながるのです。 本記事では、靴によるアキレス腱の痛みの原因や対処法を詳しく解説します。靴選びのポイントや正しい履き方も紹介しているので、参考にしてみてください。 靴着用でアキレス腱が痛くなる2つの原因 靴の着用によりアキレス腱が痛くなる主な原因は、以下の2つです。 靴擦れ アキレス腱炎 それぞれの原因や症状を詳しく見ていきましょう。 靴擦れ 靴擦れが原因でアキレス腱周辺に傷や水ぶくれができると、外傷による痛みを伴います。その状態で靴を履き続けると、さらに摩擦が加わり、傷口が悪化しやすくなります。 痛みが強くなるだけでなく、細菌感染のリスクも高まるため、適切な処置が必要です。 靴擦れが発生する主な原因は以下の通りです。 新しい靴を履き始めた(特に硬い素材の靴) 足のサイズと靴のサイズが合っていない (大きいと足が動いて摩擦が生じ、小さいと圧迫されて擦れる) 長時間同じ靴を履き続けた 足の形状の特徴(外反母趾など)で足の一部が突出している場合 アキレス腱周辺の靴擦れは、靴の履き口(カウンター部分)が硬い場合や高すぎる場合に発生しやすくなります。また、汗をかくと摩擦が増し、さらに靴擦れが悪化する傾向があります。 靴擦れの症状としては、軽度の場合は赤みや熱感、中程度では水疱(水ぶくれ)形成、重度になると表皮がはがれて出血することもあります。 アキレス腱部分の靴擦れは、靴を履くたびに同じ場所に摩擦が繰り返し加わるため、治りにくく慢性化しやすいという特徴があります。 アキレス腱炎 靴を履いたときにアキレス腱が痛む場合、アキレス腱炎を発症している可能性があります。 アキレス腱炎とは、アキレス腱に過度な負担がかかることで起こる炎症です。とくに、ランニングやジャンプなど、足を酷使する運動は発症率を高めます。 運動の他にも加齢による腱の弾力性の低下や肥満による腱への負担増加、サイズの合わない靴を履くことによるアキレス腱の圧迫なども原因です。 アキレス腱炎の状態で靴を履くと、炎症を起こした部分にさらなる負担がかかるため、痛みを感じやすくなります。 症状としては、痛みや腫れ、熱感があります。 アキレス腱炎を放置すると慢性化し、治療が長期化するリスクがあるため、症状に気づいたら早めに医療機関を受診しましょう。 【関連記事】 アキレス腱炎をセルフチェックする方法!痛みの原因や治療法も解説 アキレス腱を押すと痛いのはなぜ?アキレス腱炎の原因と治療法を解説 アキレス腱の痛みを悪化させない3つの対処法 アキレス腱に痛みを感じた場合の対処法を3つ紹介します。 外傷があれば手当をする アキレス腱に負担の少ない靴を選ぶ 正しい靴の履き方を覚える 適切な対処をして、痛みを悪化させないようにしましょう。 外傷があれば手当をする 靴擦れによる外傷がある場合は、手当を優先します。 傷を放置すれば、傷口が広がったり、傷口から細菌が侵入して化膿したりする可能性があるからです。 以下は靴擦れで傷口ができた場合の手当のやり方です。 傷口を洗って汚れを落とす 乾いたら絆創膏を貼る 手当しても痛みが強い場合や、傷口がなかなか治らない場合は、病院の受診を検討してみてください。 なお、アキレス腱の炎症や損傷の治療法には「再生医療」の選択肢が挙げられます。 詳しい治療法や効果を知りたいという方は、再生医療を専門とする当院「リペアセルクリニック」へお気軽にお問い合わせください。 \まずは当院にお問い合わせください/ 【関連記事】 アキレス腱炎で痛みが出たときの対処法5つ|発症する原因や自宅セルフケア法も解説 アキレス腱炎をほっとくとどうなる?慢性的に痛みが残る?治療法も解説 アキレス腱に負担の少ない靴を選ぶ アキレス腱に痛みが出ているときは、今履いている靴が自分の足に合っているかを確認しましょう。 アキレス腱に負担がかかる靴を履き続けると、靴擦れやアキレス腱炎を悪化させる可能性があります。 アキレス腱に負担の少ない靴選びのポイントは、以下の4つです。 靴底の厚みが適度にあるものを選ぶ クッション性の高い靴を選ぶ かかとをしっかり支える構造の靴を選ぶ サイズの合った靴を選ぶ 靴底の厚みがあり、クッション性が高い靴は足の負担を軽減してくれます。 また、靴のかかと部分(ヒールカウンター)が硬く、しっかりとした作りの靴は歩行時の足のねじれ・ブレを防止してくれます。 ヒールの高すぎる靴やサイズが合わない靴もアキレス腱の痛みにつながるため注意が必要です。靴を選ぶときは、つま先部分に1cm程度の余裕があるサイズを選びましょう。 適切な靴選びは、アキレス腱の負担を減らし、痛みの予防につながります。とくに、運動をする方や靴を着用する時間が長い方は、靴選びに力を入れましょう。 正しい靴の履き方を覚える 正しい方法で靴を履くのも、アキレス腱の痛みを悪化させない対策です。 不適切な履き方をすると、靴の機能を十分に活かせず、アキレス腱への負担が増えてしまうからです。 以下は、靴を履く正しい手順なので覚えておきましょう。 靴紐をゆるめる 足を靴に入れ、つま先を上げながらかかとを地面に押しつける 靴紐を調整しながら結ぶ 履いた後、フィット感やかかとの安定性を確認する 靴紐をしっかりゆるめることは、足を入れる際の摩擦や圧迫を軽減するために重要です。とくにアキレス腱に痛みがある場合は、この工程を省略せずに丁寧に行いましょう。 履き口を広げられるタイプの靴なら、しっかり広げてから足を入れることで、アキレス腱への負担を減らせます。 また、靴紐は締めすぎず、緩すぎない程度に調整しましょう。運動靴の場合は、履いている間に緩むことも考慮して、やや強めに締めるのが効果的です。 普段の履き方を見直し、正しい方法を実践してみてください。 アキレス腱損傷の治療には「再生医療」の選択肢もある アキレス腱の損傷や炎症の治療には「再生医療」という方法もあります。 再生医療の治療法でよく紹介されるのは、幹細胞治療とPRP療法です。 幹細胞治療は、患者様から採取・培養した幹細胞を患部に投与する治療法です。 一方、PRP療法では、血液から抽出した多血小板血漿(PRP)を注射します。血小板に含まれる成長因子には炎症を抑える働きがあります。 どちらも自分の細胞や血液を使うため、副作用のリスクが少ないのが特徴です。 当院「リペアセルクリニック」では、幹細胞治療とPRP療法の両方を提供しています。 アキレス腱損傷に対する治療として再生医療をご検討の方は、お気軽にお問い合わせください。 まとめ|アキレス腱の痛みの原因を理解して適切に対処しよう アキレス腱の痛みを和らげたり、予防したりするには、自分に合った靴選びと正しい履き方が欠かせません。 本記事を参考に、適切な靴選びと履き方を習慣にして、アキレス腱に負担のかからない生活を心がけてください。 もし痛みが長引く場合は、アキレス腱炎やアキレス腱の損傷が起きている可能性があります。痛みを放置すると症状が悪化する場合もあるため、早めに医療機関を受診しましょう。 体への負担が少ない治療法をお探しの方は、再生医療も選択肢の一つとしてご検討ください。 再生医療について詳しくは、以下のページでご確認いただけます。
2023.05.10