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「もやもや病の悪化を防ぐには何を避けるべきか」 「日常生活でどこに注意すれば良いのか」 もやもや病は、厚生労働省が指定する難病で、脳の血管が徐々に狭くなり血流が不足することで、手足の麻痺やけいれんなどを引き起こす疾患です。正しい知識と適切な対策により、症状の進行を抑え、安定した日常生活を送ることが期待できます。 本記事では、もやもや病で気をつけるべきことを現役医師が詳しく解説します。記事の最後には、もやもや病に関するよくある質問をまとめていますので、ぜひ最後までご覧ください。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。 もやもや病について気になる症状がある方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 もやもや病で気をつけること|私生活 私生活で気をつけること 詳細 異変を感じたらすぐに医療機関を受診する 症状出現時の早期受診の徹底 生活習慣を見直す 食事・睡眠・禁煙・節酒の維持 無理のない身体の使い方を意識する 過度な運動・力仕事の回避 ストレスに配慮する 日常でのリラックス時間確保 体調管理を心がける 発熱・疲労・気温変化に注意 もやもや病は脳の血流が不足し、さまざまな症状を引き起こす疾患です。そのため、日常生活では工夫や注意が必要です。頭痛やしびれなどの異変を感じた際は、早めに医療機関を受診しましょう。 食事や睡眠の質を整え、禁煙や節酒を心がけるなど、生活習慣を見直すことも欠かせません。また、無理な運動や力仕事を避けて体への負担を減らし、リラックスできる時間を意識して確保することも重要です。さらに、発熱や疲労、気温の変化に注意し、体調を整えることが症状の進行を防ぐ基盤となります。 以下の記事では、もやもや病の症状や治療法について詳しく解説しています。 異変を感じたらすぐに医療機関を受診する もやもや病は脳の血流が不安定になる疾患で、突然のしびれや言葉のもつれ、視覚の異常などが発作のサインとして現れることがあります。症状が軽くても放置すると脳梗塞や脳出血に進行する危険があるため、早期に医療機関を受診することが重要です。 とくに片側のしびれや会話のしにくさは典型的な脳血管障害の兆候であり、受診の遅れは治療の選択肢を狭め、後遺症のリスクを高めます。普段と異なる違和感を覚えたときは、医療機関を受診しましょう。 生活習慣を見直す 理由 詳細 血液の粘度や血流の安定 規則正しい水分補給・バランスの取れた食事 血管への負担軽減 禁煙・節酒・適量の飲酒 全身バランスの維持 適度な運動・十分な睡眠・ストレス管理 長期的な進行抑制 生活習慣改善による保存的な管理 生活習慣を見直すことは、もやもや病と診断された方が自分で取り組める大切なリスク管理です。水分補給や栄養状態の維持は血液が濃くなるのを防ぎ、脳梗塞や一過性虚血発作のリスクを下げる基盤になります。 禁煙や節酒は血管への直接的なダメージを防ぎ、過度な飲酒や喫煙による脳卒中のリスクを減らします。さらに、適度な運動や十分な睡眠、ストレス管理は心身のバランスを保ち、発作や症状の悪化を防ぎます。こうした取り組みの積み重ねが症状の進行を抑えることにつながるため、日常生活での意識的な改善が重要です。 以下の記事では、生活習慣改善について詳しく解説しています。 【関連記事】 脂質異常症改善のための正しい運動とお茶の選び方|生活習慣の見直しポイントを医師が解説 【医師監修】脂質異常症の診断基準|総コレステロールなど各数値の正常値と治療法を解説 無理のない身体の使い方を意識する もやもや病は脳への血流が不足しやすく、手足の麻痺や言語障害、けいれんなどを引き起こす疾患です。そのため、日常生活では身体に無理のない使い方を意識することが重要です。 激しい運動や過度な力仕事は呼吸を乱し、脳血管の収縮を招く恐れがあります。長時間の無理な動作や過労も血圧の変動や過呼吸を招き、発作や再発の引き金になります。休憩を取り、ゆっくりと動作することが脳への血流不足を防ぐために有効です。 具体的には、急に立ち上がらず姿勢をゆっくり変える、重い荷物を無理に持たない、ウォーキングやストレッチなど軽い運動を取り入れることが推奨されます。 頭部に強い衝撃が加わるスポーツや激しい運動は避ける必要があります。体調の変化に注意し、無理のない範囲での活動が、症状の悪化や再発を防ぎ、安定した生活につながります。 ストレスに配慮する 理由 詳細 血圧変動の負担軽減 交感神経刺激による血圧上昇抑制 過換気(過呼吸)リスクの回避 強いストレスによる早い呼吸回避 症状誘発要因の排除 血管緊張・血圧変動時の症状予防 精神的負担の軽減 生活の質向上・再発リスク低減 具体的な対策実施の重要性 リラックス・休息・趣味の活用 ストレスへの配慮は、もやもや病の患者様が安定した日常生活を維持する上で極めて重要です。ストレスは血圧を急激に上昇させ、脳血流に過度な負担を与える要因となります。 とくに脳血管が狭窄している場合には、脳梗塞や脳出血の誘因となる可能性があり、注意が必要です。また、強い精神的緊張は呼吸を浅く速くする過換気を招き、脳血流の低下や症状の誘発につながることがあります。 これらのリスクを軽減するためには、日常生活の中で精神的負担を和らげ、リラックスできる環境や方法を取り入れることが大切です。自身に合ったストレス対処法を実践することで、症状の増悪や急変を予防し、生活の質の維持につながります。 以下の記事では、ストレスについて詳しく解説しています。 体調管理を心がける 理由 詳細 疲労や睡眠不足の回避 免疫・循環機能の維持 水分補給と脱水予防 血液の濃度調整による血流改善 発熱や感染症の早期対処 体調悪化のリスク軽減 血圧管理の重要性 血圧変動の自己把握とコントロール 体調変化の気づき習慣 微妙な症状の早期発見・受診促進 もやもや病は脳の血流が不足しやすく、体調のわずかな変化が症状の悪化や発作の引き金となる可能性があります。そのため、日常的な体調管理は極めて重要です。十分な休養と良質な睡眠を確保することで、血圧や呼吸の乱れを防ぎ、症状の安定につながります。 こまめな水分補給は脱水を予防し、血液の流れを保つことが脳梗塞のリスクを低減する上で重要です。発熱や感染症は血流に大きな影響を与えるため、体調不良を感じた際には早めに医療機関を受診しましょう。 また、気温の変化に注意しつつ血圧を測定するなど自己管理を習慣化するのも大切です。さらに、頭痛や倦怠感、手足の違和感といった小さな変化を記録しておくことで、早期に異常を把握しやすくなります。 もやもや病で気をつけること|仕事・人間関係 仕事・人間関係で気をつけること 詳細 周囲への理解を得る 疾患の状況や配慮事項の共有 無理のない働き方をする(精神的・身体的) 負担軽減と休憩確保 急激な温度変化・過換気の回避 寒暖差対策と呼吸の過剰防止 人間関係のトラブル回避 適切なコミュニケーションと支援 もやもや病の患者様は、仕事や人間関係においていくつかの点に注意する必要があります。まず、疾患の状況や配慮すべき点を職場や周囲の人に共有し、理解を得ることが大切です。 精神的・身体的な負担を軽減し、無理のない働き方と十分な休憩を確保することが求められます。また、急激な温度変化には衣服で調整し、過換気を防ぐことも重要です。 さらに人間関係ではトラブルを避けるために適切にコミュニケーションを取り、必要に応じて周囲の支援を活用することが大切です。こうした配慮が症状の安定と生活の質の向上につながります。 周囲への理解を得る 重要性 詳細 疾患の特徴を伝え誤解を防止 体調変化や疲労の理解促進 仕事上の配慮を得やすくする 休憩時間や業務内容の調整 支えと協力の輪づくり 急な休みやサポート要請の円滑化 安定感と信頼感の向上 精神的負担軽減とコミュニケーション改善 もやもや病は外見からは判断しにくく、突然の体調変化や疲れやすさが現れることがあります。そのため、周囲に疾患の特徴や注意点を伝え、理解を得ることが重要です。 あらかじめ病状を共有しておくことで、急な症状が出た際にも誤解を避け、落ち着いた対応を受けられる可能性が高まります。また、疲労を感じやすい場合には休憩時間の確保や業務内容の調整が必要となりますが、職場の理解を得ることで配慮を依頼しやすくなります。 さらに、体調の波が大きいときには周囲の支援が欠かせません。協力を得やすい環境は心身の安定につながり、信頼関係の構築に役立ちます。仕事や人間関係を円滑に保つためには、主治医に相談し説明用資料の活用も有効です。 無理のない働き方をする(精神的・身体的) ポイント 詳細 身体的な無理を避ける 休憩の確保・重い作業控える・通院を優先する ストレスをためない環境づくり 体調共有・業務調整・リラックス時間確保・支援の活用 柔軟な働き方の導入 テレワーク・時差出勤・短時間勤務・コミュニケーション重視 体調変化の早期伝達と支援活用 疲労のサイン共有・限界認識・サポート制度活用 もやもや病の患者様が無理なく働き続けるには、身体と心の両面に配慮した働き方が必要です。疲れやすい体質を理解し、適度に休憩を取りながら長時間労働や重労働を避け、症状悪化の兆しがあれば早めに職場へ伝えましょう。 精神的な負担を減らすためには、体調や気持ちを共有し、過度な責任を抱え込まないことが大切です。リラックスできる時間を持ち、必要に応じて支援を活用するのも効果的です。 さらに、テレワークや短時間勤務など柔軟な働き方を取り入れ、体調変化を早めに共有して職場のサポート制度を活用することが、安定した就労につながります。 急激な温度変化・過換気の回避 ポイント 詳細 過呼吸を起こす動作の回避 長時間の楽器演奏や激しい運動、大声の制限 こまめな休憩と無理の回避 体調に応じた休息の確保 急激な寒暖差の環境での体調管理 身体を温かく保つこと 精神的安定の維持 急な感情の高ぶりを避ける 周囲へのリスク理解 過換気のリスク周知と支援依頼の促進 急激な温度変化は血管に負担をかけるため注意が必要です。夏場の屋外と冷房の効いた室内、冬場の暖房の部屋と寒い屋外の行き来では、羽織り物を用意するなど体温調節を心がけましょう。 また、過換気は脳の血管を収縮させる可能性があるため、興奮や緊張の場面では意識してゆっくり深呼吸を行い、防ぐことが大切です。 人間関係のトラブル回避 気をつけること 詳細 疾患の適切な伝達 症状の特徴と体調の変動説明による誤解防止 感情のコントロール 怒りや焦りの抑制による過換気防止 無理しすぎない 体調に合わせた休息確保とストレス軽減 理解と助けの受け入れ 早期相談と支援依頼によるトラブル予防 コミュニケーション工夫 短時間対話やメール活用による負担軽減 周囲の理解促進と啓発支援 症状の理解に対する促進と説明資料共有による偏見軽減 もやもや病における人間関係のトラブルを避けるためには、疾患の特徴や体調の変動を周囲に適切に伝え、突然の体調不良や欠勤に対する誤解を防ぐことが重要です。 感情的になりすぎると過換気を起こしやすくなるため、できるだけ落ち着いた対応を心がけましょう。また、無理に仕事や付き合いを続けず、体調に応じて十分な休養を確保することが必要です。困難を感じた際には早めに相談し、周囲の支援を受け入れる姿勢を持つことでトラブルを未然に防止できます。 さらに、疲労が強い場合には面談時間を短縮したり、メールやメッセージを活用したりするなど、コミュニケーション方法を工夫することも有効です。周囲の理解を深めるためには、説明資料の活用や啓発活動を取り入れることが推奨され、偏見の軽減と良好な人間関係の構築につながります。 もやもや病で気をつけること|家族が発症した際の対応 家族が発症した際の対応 詳細 もやもや病についての理解を深める 疾患の特徴や遺伝的背景の把握 ストレス・疲労をためない生活を一緒に作る 規則正しい生活リズムと休息の確保 発作の兆候に気づけるようにする 症状の変化や異常の早期発見 仕事・学校など周囲への説明と調整の支援 状況説明と環境調整の協力 自分自身(家族)のケアも忘れない 介護負担の軽減と心身の健康維持 もやもや病には家族内で発症する例があり、遺伝的な素因が関与すると考えられています。家族が発症した場合は、まず疾患の特徴や背景を正しく理解することが重要です。 ストレスや疲労をためない生活リズムを一緒に整え、発作や症状の兆候に早く気づけるよう注意しましょう。さらに、仕事や学校などで周囲に説明し、環境を調整することで理解と協力を得やすくなり、生活の質の向上につながります。また、介護やサポートを担う家族自身の心身のケアも忘れず、支え合いながら疾患と向き合うことが大切です。 以下の記事では、もやもや病と遺伝の関係性について詳しく解説しています。 もやもや病についての理解を深める もやもや病は脳の血管が狭くなり、血流が低下することで症状や体調の変動を起こしやすい指定難病です。家族がもやもや病について正しく理解することは、日常生活での支援や配慮を可能にし、患者自身の精神的・身体的負担を減らすために不可欠です。 正しい知識を共有することで誤解や不安を防ぎ、安定したコミュニケーションを保てます。患者様のできないことを責めず、支え合う姿勢を持つことは、生活の質を守り、家族の負担を軽くすることにつながります。 以下の記事では、家族がもやもや病を発症した際に起こりうることを詳しく解説しています。 【関連記事】 小児もやもや病の症状|子どもと大人の違いや注意点を解説 もやもや病になると性格が変化する?メカニズムや高次機能障害について医師が解説 ストレス・疲労をためない生活を一緒に作る もやもや病の患者様にとって、ストレスや疲労の蓄積は症状悪化の要因となります。そのため、ご家族が生活環境を整え、無理のない生活リズムを作ることが大切です。 体調や生活のペースを尊重し、健康な人と同じ生活を無理に求めないようにしましょう。急激な温度変化や過換気を起こしやすい状況を避ける工夫も有効です。 日々の体調や疲労のサインを共有し、家族で支え合うことが精神的負担の軽減につながります。さらに、趣味やリラックスの時間を持ち、十分な休息を心掛けることも重要です。 必要に応じて医療機関やカウンセリングを利用することで、安定した生活を送りやすくなります。無理に「普通」を求めず、体調や環境に合わせて柔軟に支えることが、生活の質を守る上で大切です。 発作の兆候に気づけるようにする 重要性 詳細 迅速かつ適切な対応のための早期発見 発作の兆候を素早く見つけ、落ち着いて対応できる 医療機関への速やかな受診促進 早期受診による重篤な合併症のリスク低減 症状状況の正確な把握と共有 発作頻度や状況を医師に伝え、適切な治療計画に役立てる 生活の質と安定性の向上 生活の安定を維持 もやもや病は脳の血流が不足することで、しびれや脱力、言葉の障害、頭痛、けいれん、意識障害など多様な発作を引き起こします。とくに子どもでは激しい運動や過換気が誘因となりやすく、一時的に改善する場合もありますが、繰り返すことで脳梗塞へ進展する危険があります。 そのため、家族が発作の兆候を早期に察知することが極めて重要です。発作に気づくことで、冷静な対応や迅速な医療受診が可能となり、重篤化の防止につながります。また、症状の記録は診断と治療精度を高め、症状理解と体調観察は進行予防と生活安定に不可欠です。 以下の記事では、もやもや病の初期症状について詳しく解説しています。 仕事・学校など周囲への説明と調整の支援 理由 詳細 もやもや病に関する理解を広げ誤解や偏見防止 周囲の特徴説明による休暇や配慮への理解促進 適切な環境や配慮の実現 勤務時間や学習環境の調整による無理のない生活サポート トラブルやストレス軽減 誤解や摩擦の回避による環境の確保 支援の輪を広げやすくする 具体的な支援方法の相談で協力体制の強化 本人の自己管理と生活質向上支援 周囲の理解により体調に応じた活動が可能となり、心身の安定と生活の質が向上 もやもや病の方が社会生活を続けるには、職場や学校に疾患の特性を理解してもらうことが重要です。勤務時間や学習環境の調整には、診断書や医師の意見書の活用が有効です。 家族が説明を担うことで本人の負担は軽減され、発作時の対応を共有しておけば周囲も落ち着いて行動できます。こうした取り組みにより、社会とのつながりを保ちながら体調に配慮した生活を続けやすくなり、家族が橋渡し役となることが求められます。 自分自身(家族)のケアも忘れない もやもや病の家族ケアは長期にわたるため、支える側の心身の健康維持が不可欠です。疲労やストレスが蓄積すると冷静な対応が難しくなりますが、体調と心を整えることで適切なサポートが可能になります。 家族が健やかでいることは本人、家庭の安定にも直結します。趣味や休養、運動、睡眠を心がけ、信頼できる人や医師への相談などストレスケアを意識しましょう。また、医療機関や福祉サービスを活用することで負担を分散でき、持続的な支援につながります。 もやもや病に気をつけて異常があれば医療機関を受診しよう もやもや病は、発作がなければ日常生活を普段通り送れることもあります。しかし、症状を放置すると脳梗塞や脳出血のリスクが高まります。 軽度のしびれや言葉のもつれ、視覚の異常といった違和感も軽視せず、早期に医療機関を受診することが重要です。 もやもや病によって引き起こされる脳出血の後遺症改善や再発予防を目的とした治療法として、再生医療という選択肢があります。 当院「リペアセルクリニック」では、幹細胞治療などの再生医療を用いて、脳の血流改善や症状の軽減を目指す治療を行っています。もやもや病に関連する脳出血に対する再生医療の治療例については、以下の症例記事をご覧ください。 ご質問やご相談は、「メール」もしくは「オンラインカウンセリング」で受け付けておりますので、お気軽にお申し付けください。 もやもや病に関するよくある質問 もやもや病は完治しますか? もやもや病には現時点で根本的に完治させる方法はありません。しかし、薬物療法や血行再建術などの外科的治療により、脳の血流を補い症状の進行を抑えることができます。 適切な治療と生活管理を組み合わせることで、発作や脳卒中のリスクを減らし、日常生活を安定して続けることが期待できます。 以下の記事では、もやもや病の治療について詳しく解説しています。 【関連記事】 もやもや病の手術の難易度と成功率とは?入院期間や寿命への影響も医師が解説! もやもや病の手術後に仕事復帰できるのはいつ?後遺症や退院後の働き方を医師が解説 もやもや病を発症すると寿命が短くなりますか? もやもや病にかかったからといって、必ず寿命が短くなるわけではありません。もやもや病は、治療を行わず放置すると脳梗塞や脳出血のリスクが高まり、生命に関わる可能性があります。 一方で、血行再建術や薬物療法に加え、生活習慣の管理や定期的な受診を続けることで重症化を防ぎ、寿命への影響を最小限に抑えることができます。早期発見と適切な管理を行えば、健康な人と大きく変わらない生活を送れるケースも少なくありません。 もやもや病は国からの補助金などを貰うことは出来ますか? 項目 詳細 指定難病としての位置づけ 厚生労働省が認める「特定疾患(指定難病)」に含まれる 医療費助成対象 国・都道府県による公費負担医療制度の対象 助成認定条件 重症度や軽症高額該当の基準を満たした場合、都道府県の審査を経て認定される 小児慢性特定疾病制度の適用 18歳未満の患者に対し、小児慢性特定疾病医療費制度が適用される もやもや病は厚生労働省認定の指定難病で、公的な医療費助成の対象です。 重症度や高額医療の条件を満たせば、都道府県の審査を経て助成が受けられます。18歳未満は小児慢性特定疾病制度も適用され、医療費負担が軽減されます。申請は医師と相談し、手続きを行うことが重要です。
2023.06.26 -
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もやもや病を大きくわけると「虚血型」と「出血型」の2種類があります。発症した種類によって初期症状は異なります。 本記事では「虚血型」と「出血型」の違いを明確にした上で、それぞれの初期症状を詳しく解説します。 もやもや病は脳梗塞や脳出血、くも膜下出血を発症する可能性がある怖い病気です。この記事を参考にして初期症状のサインを知り、もやもや病の早期治療につなげていきましょう。 もやもや病の初期症状サイン【チェックリストあり】 もやもや病の初期症状を見る前に、もやもや病の特徴を理解しましょう。 もやもや病とは、脳に血液を送るための血管である「内頚動脈」が、徐々に細くなったり、詰まったりして、脳の血液不足を引き起こす原因不明の病気です。 不足した血液を補うために、細い血管が脳内に異常に発達していきます。血管を造影すると、細い血管が「もやもやした煙」に見えることから「もやもや病」と名付けられました。 もやもや病には、血管が狭くなるのが原因で血液不足を起こす「虚血型」と、増殖した血管が破裂して出血する「出血型」の2種類があります。 それぞれの初期症状のサインを見ていきましょう。 虚血型の場合 虚血型は、脳内の血管が細くなったり、詰まったりして血液不足を起こしている状態です。虚血型の場合、以下のような初期症状が現れます。 頭痛 けいれん 意識障害 言語障害 手足の麻痺 手足のしびれ 虚血型は、血管の狭窄が進行すると脳の組織への血流が完全に途絶え、脳梗塞を発症するリスクがあります。重症化を防ぐためには、早期発見が重要です。疑われる初期症状が見られたら、早めに病院を受診しましょう。 また、血流不足は脳の前頭葉にダメージを与え、高次脳機能障害を引き起こす可能性もあります。前頭葉には感情をコントロールする働きがあるため、高次脳機能障害を発症すれば、性格変化の症状が現れるケースもあります。 もやもや病から発症する高機能障害については以下の記事で詳しく解説しているので、気になる方はあわせてご覧ください。 出血型の場合 出血型は、細かい血管の増加が影響して出血を起こす状態です。出血すると、脳出血、くも膜下出血などを引き起こします。初期症状は、出血の種類によって異なります。 たとえば、くも膜下出血の場合の初期症状は以下のとおりです。 頭痛 めまい 吐き気 視力低下 意識障害 脳出血やくも膜下出血は、運動や感覚の麻痺といった後遺症を残す可能性がある病気です。症状が深刻化する前に初期症状が見られたら、速やかに医療機関を受診しましょう。 くも膜下出血や脳出血を含む脳卒中の治療法の1つに「再生医療」があります。身体のしびれや麻痺、言語障害といった後遺症も治療対象です。 期待できる治療効果が知りたい方は、再生医療専門の『リペアセルクリニック』にお気軽にご相談ください。 もやもや病の初期症状が現れたら早期に病院を受診する 血管が詰まって脳梗塞を起こした場合や、増加した血管から出血を起こした場合は、手足の麻痺や、言語の障害、脳機能障害などの後遺症が出ることもあります。そのため、早期に診断して専門の病院で治療を受けることが大切です。 以下の記事では、もやもや病が引き起こす脳梗塞のリスクについて解説しています。予防策も紹介しているので、詳細が気になる方は参考にしてみてください。 適切な治療や管理を受けている場合には、約7割程度の方は症状的に安定して生活を送っていると推計されています。 脳の血管の狭窄は、最初の診断時と同じ状態が何年も変わらない方もいれば、徐々に進行していく方もいるといわれています。従って、定期的にMRIなどによる画像検査が必要です。 もやもや病の治療方法 もやもや病の治療には「内科的治療」と「外科的治療」があります。 「内科的治療」では、詰まりかけている血管の血液の流れを改善する際に、抗血小板剤(血液をサラサラにする薬)、出血の予防を図るときは、血圧・脳圧をコントロールする薬を投与します。ただし、病院によって使用する薬が異なる可能性があるので、内科的治療を進める際は、事前に担当医に確認しましょう。 内科的治療を実施しても効果が不十分な場合や、根本的治療を目指す場合は、外科的治療を検討します。 もやもや病における「外科的治療」は、血行再建術(バイパス手術)です。バイパス手術は主に、頭皮の血管と脳表面の血管を直接つなぐ「直接再建術」と、血流が多い側頭筋や骨膜を脳の表面に置いて接着する「間接血行再建術」の2種類があります。 以下の記事では、もやもや病の手術についてさらに詳しく解説しています。入院期間や手術の成功率なども紹介しているので、気になる方はあわせてご覧ください。 まとめ|もやもや病の初期症状を感じたら早急に専門家の受診しよう もやもや病の初期症状は、明らかに違和感を感じるような症状もあれば、風邪の症状と混同してしまうような症状もあります。 もやもや病は、脳梗塞やくも膜下出血、脳出血といった脳卒中を引き起こす可能性のある病気です。なるべく初期症状の段階で病院を受診し、早期治療するのが望ましいといえます。 「なんかいつもの体調不良と違う…」「こんな症状初めて!」などの違和感を覚えたら、もやもや病の可能性も視野に入れて病院の受診を検討しましょう。 もやもや病から発症する脳卒中の治療には「再生医療」が効果的です。 再生医療は人間の自然治癒力を活用した最先端の医療技術です。幹細胞の修復力を利用して、損傷した脳細胞の機能回復を促進します。 脳卒中の後遺症も治療対象なので、具体的な治療法や効果が知りたい方は再生医療専門の『リペアセルクリニック』にお気軽にお問い合わせください。 もやもや病に関するよくある質問 最後にもやもや病に関するよくある質問と回答をまとめます。 もやもや病で手術を受けた方がいい場合は? 内科的治療を試しても効果が見られない場合や、現時点で脳梗塞や脳出血の発症リスクが高いと診断された場合は手術を受けたほうが良いといえます。手術は脳梗塞や脳出血の予防にもつながります。 子どもが発症した場合、年齢が低いほど、脳梗塞や脳出血などの重篤な症状を出しやすいとされているため、診断がついた時点で手術を検討するのが良いでしょう。 もやもや病が遺伝する可能性はありますか? 現在でも詳細な原因は不明であり、必ずしも遺伝する病気というわけではありません。 最近の研究では、もやもや病に関係した遺伝子(RNF213遺伝子)が発見されていますが、病気になる感受性が高くなる「感受性遺伝子」であって、病気の「原因遺伝子」ではないとされています。この遺伝子は、もやもや病がない一般の方にもみられる遺伝子ですので明らかな原因とは言えません。 家族内でもやもや病がみられる家族性のもやもや病は10〜20%であり、遺伝子以外に他のなんらかの要因が加わることで発症するのではないかと推測されています。(文献1) 以下の記事では、もやもや病と遺伝の関係性について詳しく解説しています。具体的な情報が知りたい方は、参考にしてみてください。 もやもや病の初期症状は子どもと大人で違いますか? 子どもと大人は同じ初期症状もありますが、発症しやすいもやもや病の種類が異なるため、症状に違いが見られる場合があります。 たとえば、子どもは虚血型のもやもや病を発症しやすいと言われており、虚血型の初期症状は手足のしびれや麻痺、言語障害などです。 大人は、出血型のもやもや病を発症しやすく、初期症状では頭痛やめまい、意識障害などを生じます。 ただし、子ども・大人どちらとも「虚血型」と「出血型」を発症する可能性はあるので、年齢に関わらず初期症状の知識を広く理解しておきましょう。 以下の記事では、もやもや病における大人と子どもの違いをまとめています。違いを見分ける上での注意点も解説しているので、詳細が気になる方はあわせてご覧ください。 【参考文献】 文献1:https://www.nanbyou.or.jp/entry/209
2023.06.22 -
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もやもや病の手術後にどのくらいで仕事復帰ができるのか、そもそも仕事ができるのか気になっていませんか。 もやもや病のような脳の手術は、長く休まなければいけないのか、以前と同じように仕事ができるのかなど不安は尽きないかもしれません。 結論、もやもや病の手術後は、個人差はあるものの「2週間以上」は静養が必要です。麻痺や感覚障害などの後遺症がある場合は、リハビリを実施し、日常生活・仕事への復帰を目指します。 本記事では、もやもや病の手術後の仕事復帰について詳しく解説します。この記事を参考に、仕事復帰までの期間を把握して今後に備えましょう。 当院「リペアセルクリニック」では、再生医療によるもやもや病をはじめとする脳卒中の後遺症改善・再発予防の治療を行っております。 「メール相談」または「オンラインカウンセリング」にて無料相談を受け付け中です。気になる方はぜひ当院までご連絡ください。 もやもや病の手術後の仕事復帰までは2週間以上かかる可能性がある もやもや病の手術後は個人差があるものの、静養が必要なため、仕事復帰まで2週間以上かかる可能性があります。 もやもや病は、脳の主要な血管(内頸動脈終末部)が徐々に狭くなり、その部分を補うように煙のようなもやもやした細い血管が発達する病気です。 新しく形成された血管は弱いため、血管の壁が破れて脳出血や脳虚血に陥るリスクがあります。脳卒中に発展するリスクがあるため、十分な静養や入院期間が必要である旨を職場に伝えておくと安心でしょう。 しかし、重篤な症状を発症する前に、バイパス手術などの治療を行うことができれば、後遺症なく社会復帰できる可能性が高い疾患です。 ただし、退院後も定期的な診察と検査は欠かせないため、医師の指示に従い受診しましょう。 もやもや病の手術については、以下のコラムで詳しく解説しています。あわせて参考にしてください。 仕事復帰に影響するもやもや病の後遺症5つ もやもや病の術後には、以下の後遺症があらわれる可能性があります。 麻痺 感覚障害 構音(こうおん)障害 嚥下(えんげ)障害 高次脳機能障害 これらの症状は、仕事復帰に影響する可能性があります。本章で後遺症を把握して今後に備えましょう。 麻痺 もやもや病で多いのが、片側の手足が麻痺して動かなくなる症状です。 麻痺の度合いは出血の大きさによって異なります。全く動かない場合もあれば、少しなら動かせる場合もあります。 リハビリで改善は認められるものの、何らかの障害が残り、肉体労働が困難になるリスクも考えられるでしょう。 感覚障害(触感が鈍くなる) 触った感覚が鈍くなる「感覚障害」も後遺症のひとつです。 物に触れたときに分かる温度や硬さ、痛みなどが感じにくくなる症状です。重度の場合は火傷やケガを負っても気づかないことがあるため、業務内容に制限がかかる場合があります。 また、鈍くなるだけではなく、反対に過敏になりすぎるケースもあります。 構音障害(話すのが困難) 口の中または周辺が麻痺して呂律(ろれつ)が回りにくくなる「構音(こうおん)障害」も後遺症としてあげられます。 構音障害になると、文字の読み書きは問題なく行えるものの言葉が不明瞭で鼻にかかったような話し方になる場合が多いです。話すのが困難になるため、対人業務が難しくなるケースがあります。 嚥下障害(飲み込みにくくなる) もやもや病の急性期では、食べ物や飲み物を飲み込みにくくなる「嚥下(えんげ)障害」が多く見られます。 出血の部位によっては完全な回復が難しいケースがあり、口から食事を摂取できなくなる場合も考えられるでしょう。 また、飲食物が気道に入ってしまい咳が出る「誤嚥性肺炎」が併発する懸念もあります。 そのため、安全に飲み込めるよう食べ物を人肌の温度まで冷ましたり、ペースト状にしたりするなどの工夫が必要です。 思考力低下・注意力散漫 「高次脳機能障害」は、脳で複雑な情報を処理する部位が損傷して記憶力や注意力に問題が起こる後遺症です。 感情のコントロールが難しくなったり、言葉が出にくくなったりすることで社会生活に支障をきたす場合もあります。 高次機能障害によりできないことをリハビリでカバーしたり、業務内容を調整する必要が出てくるでしょう。 もやもや病による高次機能障害について詳しく知りたい方は、以下のコラムを参考にしてください。 もやもや病手術後に仕事復帰するときのポイント もやもや病の手術後に仕事復帰するときのポイントは、以下の2つです。 後遺症がつらい業務は避ける 症状について職場に理解をもらう 退院後に仕事をする際は、後遺症とうまく付き合う必要があります。本章を参考に術後も安心して仕事ができるような工夫をしましょう。 後遺症がつらい業務内容は避ける 後遺症によっては業務内容が限られます。後遺症で業務に支障が出る仕事は極力控えるようにしましょう。 つらい思いをして無理に業務を行った場合、体調を崩したり職場の人間関係が悪化したりするリスクが考えられます。 以下を例に、後遺症の種類に応じて業務内容を検討しましょう。 後遺症 避けるべき業務の例 運動麻痺 肉体労働 言語障害 電話応対 構音障害 接客業 自分の症状に合わせて職場と相談し、無理なくても働ける環境を整えましょう。 もやもや病の症状を職場に理解をもらう もやもや病の手術後、仕事の支障をきたす後遺症がある場合は、業務内容が制限されていることを職場へ相談することが大切です。 つらい症状を共有すると、業務内容や負担の調整をしてもらえる可能性があります。 ただし、職場の理解が得られなかったり、業務の継続が難しかったりする場合は、休職や転職も視野に入れましょう。 もやもや病手術後に気を付けるべき日常生活のポイント もやもや病の術後は以下の点に気を付けるべき日常生活のポイントは、以下の3つです。 1.リハビリは正しく行う 2.処方薬は適切に服用する 3.定期的に診察や検査を受ける 本章を参考に、日常生活の注意点を把握して再発防止や症状の改善を意識しましょう。 リハビリは正しく行う 医師から指示があった場合は、きちんとリハビリを行いましょう。 もやもや病の術後に後遺症が残っている場合は、医師の判断でリハビリを重点的に置いて治療が進められます。 後遺症の種類に応じて、運動療法や言語療法、作業療法などが選ばれます。 個人差はあるものの正しいリハビリを行うことで、後遺症の改善も期待できるでしょう。 処方薬は適切に服用する 脳の血流が不足している場合は、血をサラサラにする抗血小板薬を服用して血行が遮断されないようにします。 根本的な治療にはならないものの、脳卒中の防止になるため薬が処方された際はきちんと服用しましょう。 また、けいれんが見られる場合は抗けいれん薬が処方されることもあります。 定期的に診察や検査を受ける もやもや病の治療では手術の効果を見るために、脳血管の撮影が行われます。 検査の頻度には個人差がありますが、指示があれば必ず受けましょう。 もやもや病の検査ではMRIやCTで脳の画像を撮影されることが多く、自覚症状がなくても異変を確認できます。 術後に無症状で安定している状態でも、半年〜1年の頻度で検査することが大切です。 まとめ|もやもや病の手術後はしっかり休んで仕事復帰に備えましょう もやもや病は、症状や後遺症が個々に異なる希少な疾患です。 手術で後遺症なく社会復帰できる場合もあれば、何かしらの症状が残り介助が必要な場合もあります。回復を焦らずしっかり休むことが、社会復帰につながるでしょう。 本記事がご参考になれば幸いです。 当院「リペアセルクリニック」では、再生医療によるもやもや病をはじめとする脳卒中の後遺症改善・再発予防の治療を行っております。 「メール相談」または「オンラインカウンセリング」にて無料相談を受け付け中です。気になる方はぜひ当院までご連絡ください。 もやもや病についてよくある質問 もやもや病の手術の術後、運動はできますか? 術後の状態が安定していれば、その後の運動制限は少ないでしょう。 ただし、退院後すぐの激しい運動は控えることをおすすめします。筋トレのような本格的に運動を行う際は、必ず事前に医師の許可を得てください。 もやもや病の入院期間はどのくらいですか? もやもや病の入院期間は、2〜3週間程度が目安です。 医師の判断により変動するため、術前に確認しておくと術後の生活が計画しやすいため安心でしょう。 また、退院後も定期的な受診や検査が必要な場合がほとんどです。医師の指示に従い忘れずに定期的な通院をしましょう。
2023.06.19 -
- 頭部
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「もやもや病の手術は難易度が高いって本当?」「成功率はどのくらい?」と疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。 もやもや病は頭の中で血管が詰まる病気で、手術が必要な場合もあります。 しかし脳の手術は難易度やリスクが高いと感じ、不安になるかもしれません。 結論からいえば、もやもや病の手術の難易度は高いといえます。血管をつなぐ繊細な作業が求められ、4~6時間に及ぶ手術になることもあるためです。 この記事では、もやもや病の手術方法の種類や難易度、成功率などを解説しています。もやもや病の手術について理解を深め、治療に前向きに臨むための参考資料になれば幸いです。 また、当院「リペアセルクリニック」では脳梗塞や脳出血の治療も行っております。 もやもや病に関して気になる症状がある方は「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてお気軽にご相談ください。 もやもや病の手術の難易度は高め もやもや病の手術は、脳の血流を改善するために行われるもので、難易度は高めといえます。 繊細な血管を扱う技術が求められ、一般的な手術と比べて以下のとおり難易度が高いのが特徴です。 本章では、手術の難易度が高いとされる理由や背景を詳しく解説いたします。 血管外科医の高度な技術が必要 もやもや病の手術には、血管外科医の高度な技術が欠かせません。 脳の血管は非常に細く、複雑に入り組んでいます。 もやもや病の手術では、顕微鏡を使用しながらミリ単位の血管を縫い合わせる繊細な作業が必要です。そのため、高度な技術と豊富な経験を持つ医師の執刀が求められます。 したがって、もやもや病の手術は難易度が高いといえるでしょう。 手術時間は数時間に及ぶ もやもや病の手術は、脳の血管を慎重につなぐ作業が続くため、通常4〜6時間ほどかかり、高い集中力が求められます。 とくに、血流を確保する繊細な工程では、一瞬の判断ミスが大きな影響を与えかねません。 そのため、熟練した技術と高い集中力が不可欠です。 難易度の高い手術ですが、具体的な時間など事前に理解を深めておくと不安を軽減できるでしょう。(文献1) もやもや病の手術方法は主に2種類ある もやもや病の手術には「直接バイパス手術」と「間接バイパス手術」の2種類があります。 どちらも脳の血流を改善する目的ですが、アプローチや効果に違いがあります。それぞれの特徴は以下のとおりです。 手術方法 特徴 主なメリット 直接バイパス手術 血管を直接接続する方法 即効性が高い 間接バイパス手術 血管の自然成長を促す方法 身体への負担が少ない それぞれの手術について詳しく解説します。 直接バイパス手術 直接バイパス手術は、頭皮や首の血管を脳の血管に接続する方法です。 この手術は即効性が高く、術後すぐに血流改善が期待できます。 一方で、手術には高度な技術が求められ、執刀医の経験が成功率に大きく影響します。 また、術後の合併症リスクを軽減するため、精密検査や丁寧な経過観察が欠かせません。 間接バイパス手術 間接バイパス手術は、頭皮や筋肉を脳表面に移植して血流改善を促す方法です。 新しい血管の成長を利用するため、身体への負担が少ないのが特徴です。 ただし、直接バイパス手術ほど即効性はなく、効果が現れるまでに時間を要する場合があります。 とくに子どもや血管が細い患者に適しており、長期的な観察と適切なリハビリが重要です。(文献2) また、もやもや病の詳しい症状や治療法については以下の記事でも詳細に解説しているので、参考にしていただけると幸いです。 もやもや病手術の成功率とリスク もやもや病の手術は成功率が高い一方で、いくつかのリスクも伴います。 適切な手術を受けることで8割以上の成功が見込めますが、合併症や少数の脳出血のリスクも考慮する必要があります。 ここでは、成功率と注意すべきリスクについて詳しく解説します。 適切な手術によって成功率は8割程度 もやもや病の手術は、適切に行われれば成功率は8割程度とされています。手術を行うことで、血流が改善し、症状の進行を抑えられる点が大きなメリットです。 しかし、成功率は手術を担当する医師の技術や施設の設備によって異なります。 経験豊富な医師の執刀によって、さらに高い成果が期待できるでしょう。 手術前には十分な説明を受け、不安を解消した上で治療に臨むことが重要です。 合併症のリスクがある もやもや病の手術には、術後の感染症や血管の閉塞など、合併症のリスクが伴います。 これらのリスクを減らすためには、術前の精密検査や術後の経過観察が欠かせません。また、体調を整えて手術に臨むことも大切です。 医師と密に連携し、不安や疑問をしっかり解消しておきましょう。 脳出血を起こす少数事例もあり もやもや病の手術では、少数ですが脳出血の事例も報告されています。血流の変化により脳の負担が一時的に増える可能性があるためです。 ただし、こうしたリスクは経験豊富な医師による適切な対応で抑えられます。また、術後は医師の指導に従い、慎重にリハビリを進めていきましょう。 もやもや病が招くリスクについて詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。 もやもや病の入院期間や予後・寿命について もやもや病の手術後の入院期間は2〜3週間で、リハビリを含めて社会復帰までには1〜2カ月ほどかかるのが一般的です。 ただし、入院期間や回復までの時間には個人差があります。 本章では、入院期間から社会復帰、寿命への影響について詳しく解説します。 入院期間は2〜3週間が一般的 もやもや病の手術後、入院期間は2〜3週間程度が目安です。 術後は脳の血流状態を慎重に観察し、退院後も合併症の兆候がないか定期的な検査を行うことで、寿命へのリスクを最小限に抑えられます。 術前に入院期間を確認し、術後の生活を計画しておきましょう。 社会復帰には1〜2カ月が目安 術後の経過や重症度によって差はありますが、もやもや病の手術後、社会復帰するまでには、通常1〜2カ月程度かかるとされています。 手術後はリハビリを経て、日常生活に戻ることを目指します。 デスクワークや軽作業は比較的早く再開できますが、体力が必要な作業はできるだけ避けたほうが良いでしょう。 医師やリハビリスタッフのアドバイスを受けながら、無理のない範囲で復帰を進めることが大切です。 術後の回復状況に応じて、焦らず段階的に日常生活を取り戻していきましょう。 完全回復には半年以上かかる場合も もやもや病からの完全回復には半年以上かかる場合があるため、その間のケアが重要です。(文献3) 手術で血流が改善されることで、もやもや病による寿命へのリスクは大幅に軽減されます。 ただし、重症の場合や術後の合併症がある場合は、引き続き注意が必要です。 健康寿命を延ばすためには、適切なリハビリと生活習慣の改善が欠かせません。 まとめ|もやもや病の手術は難易度とリスクも理解しておこう この記事では、もやもや病の手術に関する難易度や成功率、入院期間について解説しました。 もやもや病の手術は、脳の血管を扱う繊細な治療であり、難易度は高めといえます。手術を受けるかどうかは、担当医と十分に相談し、納得できる選択を心がけましょう。 また、当院「リペアセルクリニック」では脳卒中の再生医療も行っております。症状に不安がある方は「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてお気軽にご相談ください。 もやもや病の手術難易度に関するよくある質問 もやもや病は寿命に影響する? 適切な治療を受ければ、寿命への影響を最小限に抑えられます。ただし、放置すると脳卒中や血流障害が進行し、命の危険が高まる可能性があります。 手術によって血流が改善されれば、日常生活への支障が減り、健康寿命が延びるケースも多いでしょう。 また、術後も医師の指導に従い、定期的な検診を受ける必要があります。 以下の記事では、もやもや病の初期症状やリスクチェックについて紹介しているので、ぜひ参考にしてください。 もやもや病の手術は何回くらい必要ですか? もやもや病の手術は、基本的に1回で終えるケースが多いです。ただし、血流改善が不十分な場合や再発リスクが高い場合は、追加の手術が検討されることもあります。 1回目の手術で血流が安定すれば、再手術の必要性は低いといえるでしょう。 もやもや病の手術後に運動はできますか? 術後のリハビリを経て、軽い運動が可能になります。ウォーキングやストレッチなどの負担が少ない運動が推奨されます。 ただし、激しい運動は脳への負担が大きいため、術後しばらくは控えるべきといえる医師やリハビリスタッフの指導に従い、段階的に運動量を増やしていきましょう。 手術に失敗して後遺症が出るリスクはありますか? 手術が成功しても、少数ですが後遺症が出るリスクはあります。代表的な例として、軽度のしびれや血管の再閉塞などが挙げられます。 これらのリスクを最小限に抑えるため、経験豊富な医師の執刀と術後の経過観察が重要です。 不安な点は手術前に医師と相談し、納得した上で治療に臨むことが大切です。 もやもや病の後遺症については以下の記事でも詳しく解説しているので、参考にしてください。 また、当院「リペアセルクリニック」では、脳疾患の後遺症治療として、再生医療を行っております。後遺症リスクが不安な方は「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてお気軽にご相談ください。 参考文献一覧 文献1 J-Stage_もやもや病(ウイリス動脈輪閉塞症)診断・治療ガイドライン(改訂版) 文献2 J-Stage_もやもや病に対する間接血行再建術後における皮質および脳溝内の FLAIR 高信号と術後一過性神経脱落症状との関連 文献3 難病情報センター_もやもや病(指定難病22)
2023.06.15 -
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脳内での出血や、急に呂律が回らなくなる状態からもやもや病の診断を受けるケースがあります。もやもや病と診断された際、治療方法に悩む方も少なくありません。 もやもや病の治療方法には、生活習慣の改善や手術、再生医療などさまざまな手段があります。 本記事ではもやもや病の治療について、再生医療の選択肢や病気の特徴とともに解説します。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。 もやもや病について気になる症状がある方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 もやもや病の治療法 もやもや病は、脳の内頚動脈(ないけいどうみゃく)が詰まることで周囲に多くの細い血管が発生する病気です。子どもや若年層に多く見られますが、成人でも発症します。 もやもや病の治療法として、以下のものが挙げられます。 抗血小板薬の内服 生活習慣の改善 脳血流量を増やすためのバイパス手術 出血後の点滴治療 抗血小板薬の内服 抗血小板薬は血液をサラサラにする効果がある薬です。この薬剤の内服によって、血流の一時的な滞りで起こる発作「一過性虚血発作」の予防を期待できます。 ただし、成人で発症した場合は、脳出血がより深刻になる場合がある点に注意が必要です。加えて、子どものもやもや病についても、有効性が証明されていないことから、使用を勧めない医療機関もあります。 生活習慣の改善 生活習慣の改善も、もやもや病の治療でよく用いられる手段です。具体的に以下の方法を心掛けます。 規則正しい食事 適度な運動 十分な睡眠 ストレスの適度な管理 適切な飲酒 栄養バランスの取れた規則正しい食事と十分な水分摂取を心がけることで、脱水による血液の濃縮を防ぎ、一過性虚血発作の予防が期待できます。加えて、適度な運動習慣や十分な睡眠を取ることで心身の健全な状態を維持でき、もやもや病の悪化を防ぐことにつながります。 成人の患者様であれば、お酒との上手な付き合いもポイントです。お酒を飲みすぎると、脳の血管にもダメージが及ぶため、ほどほどに飲むことを心掛けましょう。 脳血流量を増やすためのバイパス手術 もやもや病の治療では、手術も代表的な方法の一つです。採用される手術の方法として、直接的血行再建術と間接的血行再建術があります。 直接的血行再建術(直接バイパス術)は、脳表面の血管を頭皮や首の血管とつなぐ手術方法です。執刀する外科医に高度な技術が求められるものの、手術後の短い時間で脳の血流を増やしたり、脳梗塞を予防したりできる効果が見込めます。 一方の間接的血行再建術(間接バイパス術)は、頭皮などの組織を脳の表面に移植する方法です。移植後は3~4カ月程度かけて、新たな血管の形成を待ちます。この方法は直接的血行再建術に比べて時間がかかったり、脳梗塞の合併症の危険があったりするものの、体への負担が少なく済む点がメリットです。 出血後の点滴治療 出血が起きた際には、点滴治療が行われます。点滴治療では、血圧を適切に管理しながら止血を図ります。ただし、状態によっては時間が経過してから再出血するリスクがあり、そのような場合にはバイパス手術が検討されます。 なお、バイパス手術を選択した場合、再出血を減らせるという報告もされています。(文献1) もやもや病の治療で気を付けること もやもや病の診断を受けて治療に取り組む際、以下の点に注意が必要です。 突然の異変に注意する 激しい運動や力仕事は避ける 過度な飲酒や喫煙はしない 適度にストレスを発散する 必要に応じて楽器の演奏や熱いものを冷ます行為を控える もやもや病の初期症状として、突然呂律が回らなくなったり手足がしびれたりするなどの異変が現れることがあります。そのため、ちょっとした異変でも見逃さないことが大切です。もし、異変が見られたら、早めに医療機関を受診しましょう。 また、激しい運動や力仕事は症状を誘発する可能性があります。もやもや病と診断された場合は、運動は無理のない範囲で行いましょう。 さらに過度な飲酒や喫煙も、血管に害を与えたり血圧を低下させたりする点で危険です。ストレスの溜めすぎも、血圧の上昇で症状を引き起こすケースがあります。 他にも小さい子どもであれば、リコーダーなどの息を使う楽器の使用や熱いものを冷ます行為で症状が出る場合に注意が必要です。 もやもや病の症状に対する再生医療 もやもや病による脳出血の後遺症や再発予防策として、再生医療を紹介します。再生医療では、幹細胞治療とPRP療法が代表的な治療法です。 当院「リペアセルクリニック」の幹細胞治療は、患者様から米粒2~3粒ほどの脂肪を採取し、細胞培養センターで幹細胞を培養して患部に投与します。幹細胞が持つ、さまざまな種類の細胞に変化する「分化能」という能力を活かした治療法です。 また、PRP療法は患者様から血液を採取し、遠心分離器にかけることで血小板を多く含んだ液体を作製して患部に投与する治療法です。 脳出血に対する再生医療については、以下の症例記事をご覧ください。 もやもや病の基礎知識 もやもや病とは、脳を通る主要な血管が詰まったり細くなったりすることで、血流不足が起こる病気です。血流を補おうとして、周囲に細い血管が数多く発達します。その様子がもやもやとした霧のように見えることから、「もやもや病」と命名されました。 もやもや病には、血流不足による手足のしびれや言語障害が特徴の「虚血型」と、細い血管が過度な拡張で破れて脳出血を起こす「出血型」に大別されます。前者は小さい子どもに、後者は30代から40代の成人に多く見られるのが特徴です。 もやもや病の原因 もやもや病の原因は、現在も解明されていません。ただし、特定の遺伝子を持つ人が持っていない人に比べて、もやもや病を発症しやすいことは明らかにされてきています。(文献2) もやもや病の症状 もやもや病の主な症状は以下のとおりです。 虚血性もやもや病の場合 手足のしびれや麻痺 言語障害:呂律が回らない・発話の困難など 脳梗塞・脳出血 出血性もやもや病の場合 激しい頭痛 手足のしびれ・麻痺 嘔吐 意識障害 視覚異常 けいれん なお、出血性もやもや病は虚血性もやもや病に比べて緊急性が高い特徴もあります。とくに出血した部位や出血量によっては、命の危機にさらされるケースもあるため、早めの医療機関への連絡が重要です。 もやもや病の症状をより詳細に知りたい方は、以下の記事もご覧ください。 まとめ|もやもや病は生活習慣も含め根気強く治療しよう もやもや病の治療法は、抗血小板薬による薬物療法、生活習慣の改善、外科手術などがあります。治療中は、過呼吸や激しい運動など脳血流に影響を与える行為を控え、適切なストレス管理を行うことが、症状悪化の予防につながります。 治療法には他にも再生医療を受ける選択肢もあります。当院「リペアセルクリニック」では、再生医療に関する相談や質問に随時対応しますので、お悩みの方はお気軽にご連絡ください。 もやもや病の治療に関するよくある質問 もやもや病と診断されたら、必ず手術が必要? もやもや病を診断されたとしても、必ずしも手術が必要とは限りません。病状や脳内の血流の状況から、生活習慣の改善などの対処法で足りる場合は手術は選択されません。 ただし、脳内で血流が著しく衰えている場合などは手術が必要になります。 脳の血管の詰まりなどは進行するのか? もやもや病は症状が進むと、脳内の主要な血管の詰まり(閉塞)が進んでいきます。詰まっていく進行の速度こそゆっくりではあるものの、脳の左右両側の血管で症状が悪化していくため、早めの対処が不可欠です。 もやもや病でも普通の生活はできるの? もやもや病を発症しても、症状が安定していれば普通の生活は送れます。ただ、飲酒や喫煙など、脳に悪影響を及ぼす行動や習慣は避けるべきです。 子どもの場合も、リコーダーの演奏や熱いものに息を吹きかけて冷ますなどの行為は症状を悪化させかねないため、注意する必要があります。 もやもや病の治療費は? もやもや病の治療費は、症状や必要な治療などによってさまざまです。ただし、もやもや病は国から指定難病と認められているため、病状が一定以上重症だったり手術が必要だったりする場合は難病医療費助成制度の対象になります。 なお、18歳未満の患者様も重症の場合は、小児慢性特定疾病医療費助成制度の対象です。 もやもや病で性格は変化する? もやもや病によって脳の前頭葉が損傷を受けると、高次脳機能障害により感情のコントロールや状況判断が難しくなり、性格や行動が変化することがあります。 もやもや病による性格の変化について詳しくは、以下の記事をご覧ください。 参考文献 (文献1) Miyamoto S, Yoshimoto et al. (2014)May;45(5):1415-21. (文献2) Akikazu Nakamura, Shunsuke Nomura et al.(2024)|Scientific Reports 14
2023.06.05 -
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「シャンプーのときに頭に何か当たって痛い」 「頭のできものを押すと痛いけど、病院に行った方が良いのかな?」 頭にできたできもの(こぶ)に、このような不安を感じていませんか。 頭のできものの原因は、ニキビや毛嚢炎、たんこぶなど比較的よく見られるものから、医療機関での診察が必要なものまでさまざまです。 本記事では、押すと痛い頭のできもの(こぶ)で考えられる疾患や特徴について詳しく解説します。 また、「どの診療科を受診すれば良いのかわからない」「様子を見ても大丈夫なのか知りたい」という方に向けて、受診先や受診の目安についても紹介しています。 頭のできものが気になる方は、ぜひ参考にしてください。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。 頭のできものについて気になる症状がある方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 押すと痛い頭のできもの(こぶ)とは?考えられる疾患 シャンプーで頭皮に触れたときや髪をかきあげたときなど、ふとしたタイミングで頭に「こぶ」ができていることに気づいた経験はありませんか。 頭のできものは、押したときだけ痛む場合もあれば、何もしなくてもズキズキと痛む場合もあります。 また、赤みや腫れを伴うものもあれば、見た目に変化が少ないものもあります。 原因によって症状や注意すべきポイントは異なるため、まずは頭のできものにどのような特徴があるのかを知ることが大切です。 頭にできる「こぶ」の種類 まずは頭にできるこぶの種類を把握しておきましょう。 頭のできもの(こぶ)は大きく、皮下血腫・感染症・皮膚炎・腫瘍に分類されます。 種類 主な特徴 皮下血腫(たんこぶ) 頭をぶつけた後にできる腫れやこぶ 感染症(ニキビ・毛嚢炎) 赤みや痛み、膿を伴うことがある 皮膚炎 かゆみや赤み、水ぶくれが現れることがある 良性腫瘍(粉瘤・脂肪腫) ゆっくり大きくなるしこり 悪性腫瘍 大きくなる、出血するなどの変化がみられる それぞれ症状や特徴が異なるため、気になるできものがある場合は特徴を確認することが大切です。 以下で各こぶの特徴について詳しく解説します。 皮下血腫(たんこぶ) 皮下血腫はいわゆる「たんこぶ」のことです。 頭をぶつけた際に皮膚の近くの血管が切れて、血液が溜まった状態です。 皮下血腫自体はとくに治療をせずに治ることが多いですが、頭を打撲して嘔吐したり、意識が低下したり、打撲した前後のことを覚えていなかったりする場合にはすぐに受診をするようにしましょう。 感染(ニキビ・毛嚢炎) ニキビは皮脂が毛穴を閉塞し、アクネ菌が増殖することで炎症を起こします。 ニキビといえば顔のイメージがありますが、頭皮にも起こることはあります。 肌荒れを含むニキビの発生要因は免疫力が関わっているケースがあることから、繰り返し継続的にニキビができてしまう状態はあまりよろしくありません。 また、毛包炎(毛嚢炎)は毛穴に黄色ブドウ球菌や表皮ブドウ球菌などの皮膚常在菌が感染することで炎症を起こす疾患です。 どちらも菌により炎症が起こるので、押すと痛い、赤く腫れることがあるのが特徴です。 皮膚炎 頭皮がシャンプーや整髪料、髪染めなどに反応して炎症を起こす「接触性皮膚炎」も、こぶやできものの原因になることがあります。 ただれ、水ぶくれが多く、大きなしこりはあまりみられません。 また、かゆみを伴うことが多いのも特徴です。 症状の改善には、原因となっている製品の使用を中止することが重要です。 腫瘍 腫瘍によって頭にしこりやこぶのようなできものが現れることがあります。 腫瘍には良性のものと悪性のものがあり、見た目だけで判断することは難しいです。 良性の腫瘍はゆっくり大きくなることが多い一方で、悪性の腫瘍は短期間で大きくなったり、出血や潰瘍を伴ったりする場合があります。 気になるしこりがある場合や、大きさや見た目に変化がある場合は、医療機関へ相談しましょう。 良性の腫瘍(粉瘤・脂肪腫) 良性の腫瘍には「粉瘤(ふんりゅう)」があります。 粉瘤は、毛穴の一部に皮脂などが溜まって、袋状となった良性の腫瘍です。 柔らかいしこりとして触れ、通常は強い痛みを伴いません。 しかし、内部で細菌が増殖して炎症を起こすと、赤く腫れたり、押したときに痛みを感じたりすることがあります。 また、膿が出たりすることがあります。 脂肪腫も良性の腫瘍の一種で、皮下の脂肪組織が増殖してできるしこりです。 一般的にはゆっくりと大きくなり、痛みを伴わないことが多いとされています。 良性腫瘍は緊急性が低いケースが多いものの、大きくなったり炎症を繰り返したりする場合は医療機関への相談を検討しましょう。 悪性の腫瘍 頭皮にできる悪性腫瘍には、皮膚がんの一種である「有棘細胞癌」や「悪性黒色腫(メラノーマ)」などがあります。 良性の腫瘍とは異なり、短期間で大きくなったり、出血したりすることがあるのが特徴です。 また、触ると硬く、ごつごつした感触が残る場合もあります。 さらに、皮膚の一部がただれて治りにくくなったり、かさぶたを繰り返したりすることもあります。 小さなできものやイボのように見えても、徐々に大きくなっている場合や出血を伴う場合は注意が必要です。 気になる変化がある場合は、早めに医療機関へ相談しましょう。 「こぶ」と脳卒中の関係は? 頭のできもの(こぶ)と脳卒中に直接的な関係はありません。 頭に触れてわかるこぶやしこりは、主に皮膚や皮下組織に生じるものであり、脳の病気によってできるものではないためです。 そのため、脳卒中になったからといって頭皮にこぶができることはありません。 また、くも膜下出血の原因となる脳動脈瘤も、皮膚の上から触れることはできません。 一方で、脳卒中は突然症状が現れることが特徴です。 発症する部位によって症状は異なりますが、代表的な症状として以下が挙げられます。 これらの症状がみられる場合は、できものの有無に関係なく速やかに医療機関を受診しましょう。 脳卒中の後遺症に対しては、再生医療による機能回復を目指す治療法も研究されています。 脳卒中について不安がある方は、LINEで配信している脳卒中に対する症例についてもぜひご確認ください。 【注意!】頭の「こぶ」で受診したほうが良いケース 頭のできもの(こぶ)の多くは良性ですが、中には早めの受診が必要なケースもあります。 たとえば、こぶやしこりが赤く腫れて痛みを伴う場合や、膿が出ている場合は感染症の可能性があります。 感染が広がると症状が悪化することもあるため、数日待っても改善しない場合は医療機関の受診をおすすめします。 また、こぶやしこりが徐々に大きくなっていたり、数が増えたりする場合は、詳しい検査が必要になることがあります。 さらに、頭をぶつけた後にできたこぶが大きくなり続ける場合や、意識がもうろうとする、話しづらい、手足が動かしにくいなどの症状を伴う場合は注意が必要です。 早急に受診してください。 【受診を検討した方が良い症状】 症状 考えられる原因 赤く腫れて痛みがある 感染症 膿が出ている 感染症 大きくなっている 腫瘍など 数が増えている 腫瘍など 頭をぶつけた後に大きくなっている 頭部外傷 意識障害や手足の動かしにくさがある 脳の病気や頭部外傷 症状が続く場合や気になる変化がある場合は、皮膚科・形成外科・脳神経外科などへの受診を検討しましょう。 頭のできもの(こぶ)に異常を感じたら早めに受診しよう 頭のできもの(こぶ)は、自分では見えにくい場所にできることも多く、不安を感じやすい症状の一つです。 「こぶ」の原因は、皮下血腫や感染症、皮膚炎、腫瘍などさまざまで、多くは良性のものですが、中には注意が必要なケースもあります。 また、頭皮のできものと脳卒中に直接的な関係はありません。 脳卒中では、言葉が出にくい、手足が動かしにくい、意識がもうろうとするなどの症状が突然現れることが特徴です。 頭のできものに痛みや腫れがある場合や、大きくなっている場合、数が増えている場合は、症状の変化を見逃さず早めに医療機関へ相談しましょう。 皮膚科や形成外科、脳神経外科などで診察を受けることで、原因に応じた適切な治療につながります。 また、症状について不安がある方や相談先に迷われている方は、当クリニックでもご相談を承っています。 頭の「こぶ」についてよくある質問 小さなときからある頭の「こぶ」は、どうしたら良いですか? 幼少期から長期間変化がないこぶの場合は、重篤な病気である可能性は比較的低いと考えられます。 ただし、急に大きくなったり、赤みや痛みが現れたりした場合は注意が必要です。 見た目が気になる場合や変化がみられる場合は、医療機関へ相談しましょう。 頭の「こぶ」は何科を受診したら良いですか? 頭のこぶやしこりが気になる場合は、皮膚科または形成外科を受診するのが一般的です。 一方、頭を強くぶつけた後にたんこぶができた場合や、頭痛・吐き気・意識障害などを伴う場合は、脳神経外科の受診を検討しましょう。 受診時には、いつ頃からできているのか、痛みや大きさの変化があるかなどを伝えると診断の参考になります。 頭の「こぶ」に痒みがある場合どうしたら良いですか? まずは頭皮を清潔に保ちましょう。 シャンプーや整髪料、ヘアカラー剤などを変更した直後から症状が出た場合は、一時的に使用を中止して様子を見るのも一つの方法です。 ただし、かゆみが強い場合や症状が続く場合は、皮膚炎などの可能性もあるため、皮膚科を受診しましょう。 頭のできものが赤くないのに押すと痛いのはなぜですか? 頭のできものに赤みがなくても、皮膚の下で炎症が起きている場合や、粉瘤などの良性腫瘍ができている場合は痛みを感じることがあります。 また、炎症がまだ表面まで及んでいない段階では、見た目に変化がなくても押すと痛みが出ることがあります。 痛みが続く場合や徐々に大きくなる場合は、医療機関で原因を確認してもらいましょう。 頭のできものは薬で治りますか? 頭のできものの原因によって異なります。 ニキビや毛嚢炎など細菌感染によるものであれば、塗り薬や飲み薬で改善することがあります。 一方、粉瘤や脂肪腫などの腫瘍は薬だけでなくならないことが多く、状態によっては処置や手術が必要です。 自己判断で市販薬を使い続けるのではなく、症状が続く場合は受診を検討しましょう。 頭のできものはがんの可能性がありますか? 頭のできものの多くは良性ですが、まれに悪性腫瘍が原因となることもあります。 とくに、短期間で大きくなる、出血する、ただれが治らないといった変化がみられる場合は注意が必要です。 ただし、見た目だけで良性・悪性を判断することは難しいため、気になる変化がある場合は医療機関へ相談しましょう。 子どもの頭のできものが押すと痛い場合はどうしたら良いですか? 子どもの場合は、転倒や衝突によるたんこぶが原因となることが多いですが、毛嚢炎や皮膚の感染症などが隠れていることもあります。 頭をぶつけた後にできた場合は、腫れの大きさだけでなく、吐き気や意識の変化がないかも確認することが大切です。 痛みが続く場合やできものが大きくなる場合は、小児科や皮膚科などへ相談しましょう。
2023.04.17 -
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「頭痛だけでなく、吐き気も出るようになってつらい」 「薬を飲んでいるけれど、最近効きが悪い気がする」 突然の激しい頭痛、手足のしびれ、ろれつが回らないといった症状がある場合は、記事を読み進めるより先に、すぐ119番に連絡してください。 頭痛と吐き気が同時に起こる場合、多くは片頭痛などの「一次性頭痛」です。一方で、一部には脳卒中や髄膜炎など、命に関わる病気が隠れていることがあります。 吐き気を伴う頭痛で、仕事や家事が思うように進まずお悩みの方も多いのではないでしょうか。 本記事では、危険なサインの見分け方、症状から考えられる原因の目安、受診する診療科、自宅でできる対処法について解説します。 吐き気を伴う頭痛にお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。 頭痛や吐き気について気になる症状がある方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 頭痛と吐き気で救急車・受診が必要なサイン 頭痛と吐き気が同時に起きたときは、症状に応じて行動を3段階で考えることが大切です。 主な目安は以下のとおりです。 すぐに救急車(119番)を呼ぶべき症状 当日〜数日以内に受診したい症状 様子を見てよいケースと、その間にすること いずれも、病気が原因で起こる頭痛を見逃さないための目安です。それぞれ詳しく解説します。 すぐに救急車(119番)を呼ぶべき症状 次のような症状がある場合は、迷わず救急車(119番)を呼んでください。 突然始まった、今までで最悪の激しい頭痛(バットで殴られたような痛み) 手足や顔の麻痺・しびれ ろれつが回らない、言葉が出てこない 意識がぼんやりする、けいれんが起きる 物が二重に見える これらは、脳卒中など命に関わる病気を疑うサインです。(文献1) 脳卒中などの可能性があるため、一刻も早い対応が必要です。ご自身で車を運転して病院へ向かうのは避けましょう。 発熱があって首の後ろが硬い場合や、目の強い痛み・充血・見えにくさを伴う場合も、治療を急ぐ病気の可能性があります。夜間や休日であっても、すぐに医療機関(救急外来)を受診してください。 当日〜数日以内に受診したい症状 救急車を呼ぶほどではなくても、以下の症状がある場合は早めに医療機関を受診しましょう。 日ごとに痛みが強くなっている 朝起きたときに頭痛と吐き気が強い 50歳を過ぎてから初めて起きた頭痛 いつもの頭痛と痛み方やパターンが変わった がんの治療歴や、免疫の働きが弱まる病気がある 妊娠中または産後に起きた頭痛 頭をぶつけた後に起きた頭痛 市販薬が効かない、鎮痛薬を飲む日が増えている これらは、病気が原因で起こる頭痛を疑うサインとされています。当てはまる場合は、自己判断で様子を見ずに受診してください。 様子を見てよいケースと、その間にすること 様子を見てよいのは、すでに片頭痛と診断されていて、いつもと同じ痛み方・強さの場合です。上で紹介した危険なサインがないことも条件です。 様子を見る間は、以下を心がけましょう。 暗く静かな場所で横になって休む 痛みが強くなる前に、早めに薬を飲む 症状や薬を飲んだ日を記録する 様子を見ている途中で危険なサインが現れた場合は、すぐに受診してください。発作を繰り返す場合は、頭痛外来で発作を減らす予防治療について相談できます。 頭痛と吐き気が同時に起こる原因は大きく2つ 頭痛は、国際的な分類(国際頭痛分類第3版)にもとづき、「一次性頭痛」と「二次性頭痛」の2つに大きく分けられます。(文献1) 一次性頭痛は、頭痛そのものが病気であるタイプです。二次性頭痛は、脳などの別の病気が原因で起こるタイプを指します。 頭痛に吐き気が伴う理由は、原因によって異なります。片頭痛では、脳の神経や自律神経(体の働きを自動で調整する神経)の反応で吐き気が起こると考えられています。 脳の病気では頭の中の圧力が高まること、髄膜炎では炎症が吐き気の原因になります。ここでは、それぞれの特徴を解説します。 【一次性頭痛】頭痛そのものが病気のタイプ 一次性頭痛とは、MRIやCTで脳を調べても、はっきりした異常が見つからない頭痛です。いわゆる「頭痛持ち」の多くがこのタイプで、片頭痛や緊張型頭痛が代表的です。 とくに片頭痛では、日常のさまざまなことが発作のきっかけ(誘因)になります。主な誘因は以下のとおりです。(文献2) ストレスや精神的な緊張 疲れ 睡眠不足や寝すぎ 月経周期 天候の変化 温度差 アルコール 命に関わる頭痛ではありませんが、放置すると生活の質を下げる原因になります。自分の誘因を知ることが、頭痛の予防に役立ちます。 【二次性頭痛】脳などの病気が原因のタイプ 二次性頭痛は、別の病気が原因で起こる頭痛です。原因は脳卒中や髄膜炎、脳腫瘍などの脳の病気が中心です。 ただし、原因は脳だけではありません。目の病気(急性緑内障)や、全身の感染症が原因になる場合もあります。 突然の激しい痛み、日ごとに強まる痛み、頭痛以外の症状がある場合は、二次性頭痛を疑います。具体的なサインは「頭痛と吐き気で救急車・受診が必要なサイン」で確認してください。 吐き気の出方と一緒に出る症状で見分ける原因の目安 頭痛の原因を考えるうえで、吐き気の強さと一緒に出る症状は大切な手がかりです。 たとえば緊張型頭痛は、頭痛が起きる日が月14日以下のタイプであれば、吐き気や嘔吐を伴いません。頻繁に続く慢性のタイプでも、軽い吐き気がある程度です。(文献3) そのため、締め付けられるような頭痛なのに吐き気が強い場合は、片頭痛が重なっている可能性や、別の原因を考える必要があります。 症状の組み合わせから考えられる原因と、行動の目安は以下のとおりです。(文献4)(文献5) 症状の組み合わせ 考えられる原因 行動の目安 ズキズキと脈打つ頭痛が、発作のようにくり返す+吐き気+光や音がつらい 片頭痛 ・危険なサインがなければ様子を見る ・繰り返すなら頭痛外来へ 締め付けられるような頭痛で、吐き気はない 緊張型頭痛 ・様子を見る ・長引くなら受診 朝や横になったときに強く、日ごとに悪化して嘔吐を伴う 脳腫瘍など、頭の中の圧力が上がる病気 早めに受診(当日〜数日以内) 発熱+首の後ろが硬い 髄膜炎 ・すぐに受診(夜間・休日は救急外来へ) ・意識がぼんやりする、けいれんがあればすぐに救急車(119番) 目の強い痛み・充血・見えにくさ 急性緑内障 すぐに眼科を受診(夜間・休日は救急外来へ) 突然の今までで最悪の激痛、麻痺やろれつが回らない くも膜下出血・脳出血などの脳卒中 すぐに救急車(119番) この表は、ご自身で病気を判断するためのものではありません。受診時に医師へ症状を伝える際のポイントとして活用してください。 命に関わらない頭痛「一次性頭痛」の種類と吐き気の出やすさ 一次性頭痛のなかで、代表的なものは片頭痛・緊張型頭痛・群発頭痛の3つです。 日本での有病率(その病気を持つ人の割合)は、片頭痛が8.4%、緊張型頭痛が22.3%(疑い例を含む)とされています。(文献1) 群発頭痛はまれな頭痛で、人口10万人あたり56〜401人程度とされています。(文献6) 主な一次性頭痛は以下のとおりです。 片頭痛 緊張型頭痛 群発頭痛 それぞれ詳しく解説します。 片頭痛|吐き気・嘔吐を伴いやすい代表的な頭痛 片頭痛は、吐き気や嘔吐を伴いやすい代表的な頭痛です。主な特徴は以下のとおりです。(文献4) 頭の片側、または両側がズキズキと脈打つように痛む 発作は4〜72時間続く 歩く、階段を上るなどの日常の動作で痛みが強まる 吐き気や嘔吐がある、または光と音の両方がつらく感じる 頭痛の前に、視界にギザギザした光が現れ、見えにくい部分が徐々に広がる「閃輝暗点(せんきあんてん)」という前兆が現れる方もいます。 日本の片頭痛の方の74%が、日常生活に支障があると答えた調査もあります。(文献1)つらい発作を繰り返す場合は、我慢せず医療機関に相談しましょう。 緊張型頭痛|基本的に吐き気は伴わない 緊張型頭痛は、頭を締め付けられるような痛みが特徴で、基本的に吐き気は伴いません。主な特徴は以下のとおりです。 頭の両側が痛む 締め付けられる、圧迫されるような痛みが続く 歩く、階段を上るなどの動作で痛みが強まらない 頭痛が起きる日が月14日以下のタイプでは、吐き気や嘔吐はありません。月15日以上続く慢性のタイプでも、軽い吐き気がある程度です。(文献3) 締め付けられるような頭痛で吐き気が強い場合は、片頭痛が重なっているか、別の原因が隠れている可能性があります。 群発頭痛|目の奥の激痛に涙や鼻水を伴う 群発(ぐんぱつ)頭痛は、片側の目の奥がえぐられるように激しく痛む頭痛です。痛みと同じ側に、以下の症状が現れます。 目の充血 涙 鼻水や鼻づまり まぶたが下がる 1〜2カ月ほどの「群発期」に発作が集中し、夜間などほぼ同じ時間帯に起こるのが特徴です。吐き気を伴うこともありますが、目立つのは目や鼻の症状です。 群発期には、飲酒が発作の引き金になることがあるため注意しましょう。 吐き気を伴う命に関わる頭痛「二次性頭痛」 二次性頭痛は、放置すると命に関わるおそれがあります。「突然始まる」「だんだん悪化する」「頭痛以外の症状がある」の3つが共通のサインです。 主な二次性頭痛は以下のとおりです。 脳卒中(くも膜下出血・脳出血・脳梗塞) 髄膜炎 脳腫瘍 急性緑内障 それぞれ詳しく解説します。 脳卒中(くも膜下出血・脳出血・脳梗塞) 脳卒中は、脳の血管が破れたり詰まったりして起こる病気の総称です。主な種類と頭痛の特徴は以下のとおりです。 種類 頭痛と主な症状の特徴 くも膜下出血 突然、今までに経験したことのない激しい頭痛が起こる 脳出血 頭痛に加えて、手足の麻痺や意識がもうろうとする症状を伴うことが多い 脳梗塞 頭痛は目立たず、手足の麻痺や言葉の障害が中心になることもある 頭痛は、脳梗塞よりも血管が破れるタイプ(くも膜下出血・脳出血)で起こりやすく、痛みも強い傾向があります。脳梗塞で頭痛がみられるのは、最大で3人に1人程度です。(文献7) 脳卒中の前兆や治療について知りたい方は、以下の記事もご覧ください。 【関連記事】 【医師監修】脳卒中の前兆となる6つのサインを紹介|チェックリストや対処法あり 脳卒中の再生医療(脳梗塞・脳出血)・幹細胞治療 くも膜下出血は「いつもの片頭痛」と間違われやすい くも膜下出血は、最初の受診で4人に1人から2人に1人が見逃されているとされています。最も多い間違いが片頭痛です。(文献7) くも膜下出血で亡くなる方は40〜50%にのぼり、診断が遅れると重い結果につながることがあります。 頭痛持ちの方ほど「いつものこと」と考えがちです。突然始まった、今までで最悪の痛みであれば、迷わず救急車を呼んでください。 髄膜炎|発熱と首の硬さを伴う 髄膜炎は、脳や脊髄を包む膜(髄膜)に炎症が起きる病気です。頭痛・吐き気・発熱に加えて、首の後ろが硬くなるのが特徴です。 首を前に曲げにくい、曲げると痛いといった症状がみられます。初めは風邪と区別しにくいため注意が必要です。 髄膜炎は子どもにも起こります。発熱と頭痛、首の硬さがあれば、夜間・休日であってもすぐに受診してください。意識がぼんやりする、けいれんがある場合は救急車を呼びましょう。 脳腫瘍|朝に強い頭痛と嘔吐がだんだん悪化する 脳腫瘍による頭痛は、日を追うごとに少しずつ悪化していくのが特徴です。主な特徴は以下のとおりです。 朝や横になったときに痛みが強まる せきやくしゃみ、排便などでいきんだときに痛みが強まる 吐き気や嘔吐を伴う 頭痛だけが症状の方は2〜16%で、多くはけいれんや手足の麻痺など、ほかの症状を伴います。(文献5) がんの治療歴がある方は、とくに注意が必要です。頭痛が続き、だんだん悪化する場合は早めに受診しましょう。 急性緑内障|目の痛み・充血・かすみを伴う 頭痛と吐き気が同時に起こる原因は、脳の病気だけではありません。目の病気である急性緑内障も原因の一つです。 急性緑内障は、目の中の圧力(眼圧)が急に高くなる病気です。主な症状は以下のとおりです。 目の強い痛み 目の周りやおでこの頭痛 目の充血 見えにくさやかすみ 吐き気や嘔吐 放置すると失明するおそれがあり、眼科での緊急の治療が必要です。目の症状を伴う頭痛は、すぐに眼科を受診してください。夜間・休日は救急外来を利用しましょう。 頭痛と吐き気で受診するなら何科?検査の流れ 頭痛と吐き気で受診する場合は、脳神経外科・脳神経内科・頭痛外来が基本です。症状によっては、ほかの診療科が適していることもあります。 症状別の主な受診先は以下のとおりです。 症状 受診先 頭痛と吐き気が中心 脳神経外科・脳神経内科・頭痛外来 目の強い痛み・充血・見えにくさがある 眼科(夜間・休日は救急外来) 発熱が目立つ 内科(首の硬さがあれば、夜間・休日でも救急外来) 夜間・休日で危険なサインがある 救急外来(迷わず救急車を呼ぶ) 近くに専門の診療科がない場合は、内科でも相談できます。必要に応じて、適切な診療科を紹介してもらえます。 病院で行う主な検査 医療機関では、まず問診と診察で、頭痛のタイプや危険なサインの有無を確認します。そのうえで、必要に応じて以下の検査を行います。 検査 目的 CT・MRI 脳の出血や梗塞、腫瘍などがないかを調べる 血液検査 発熱がある場合などに、炎症や感染の有無を調べる 一次性頭痛の場合、検査で異常が見つからないことがほとんどです。異常がないと確かめられることも、安心して治療を進めるために大切です。脳の病気が心配な方は、脳ドックを受ける方法もあります。 受診時に医師へ伝えること 診察をスムーズに進めるために、以下の内容をメモして受診することをおすすめします。 痛みが始まった日時と、始まり方(突然か、徐々にか) 痛みの強さと痛む場所 吐き気や嘔吐の有無 頭痛以外の症状(発熱、しびれ、目の症状など) 鎮痛薬を飲んだ日数と薬の名前 当院の公式LINEから無料相談のお申し込みもできますので、症状でお悩みの方はぜひご登録ください。 吐き気を伴う頭痛が起きたときの対処法 ここで紹介する対処法は、危険なサインがないことが前提です。突然の激しい痛みや、手足のしびれなどがある場合は、すぐに救急車を呼んでください。 主な対処法は以下のとおりです。 暗く静かな場所で横になって休む 市販の鎮痛薬は早めに飲み、服用日数に注意する 吐いて薬が飲めない・薬が効かないときは受診する 頭痛ダイアリーで誘因とパターンをつかむ それぞれ詳しく解説します。 以下の記事では、頭痛の原因や治し方について詳しく解説しています。 暗く静かな場所で横になって休む 片頭痛の発作が起きたら、暗く静かな場所で横になって休むのが基本です。片頭痛は光・音・においで悪化し、体を動かすと痛みが強まるためです。 片頭痛のときは、長風呂やマッサージ、飲酒は避けましょう。血流が良くなると、かえって痛みが強まることがあります。 一方、吐き気のない、締め付けられるような緊張型頭痛では、体を温めて首や肩をほぐすと楽になることがあります。頭痛のタイプによって対処が逆になる点に注意が必要です。 市販の鎮痛薬は早めに飲み、服用日数に注意する 市販の鎮痛薬を使う場合は、痛みが強くなる前の早い段階で飲むことが大切です。痛みがピークに達してからでは、薬が効きにくくなります。 ただし、鎮痛薬を飲みすぎると、かえって頭痛が増えることがあります。これを「薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛)」といいます。注意が必要な服用日数の目安は以下のとおりです。 薬の種類 注意が必要な服用日数の目安 1つの成分だけの鎮痛薬 月15日以上 カフェインなどを組み合わせた鎮痛薬 月10日以上 片頭痛専用の治療薬(トリプタン系薬剤) 月10日以上 もともと頭痛がある方で、頭痛のある日が月15日以上あり、上記の服用が3カ月を超えて続く場合は、薬の使いすぎが疑われます。(文献1)用法・用量を守り、服用日数が増えている場合は医療機関に相談しましょう。 鎮痛薬について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。 【関連記事】 【医師監修】アセトアミノフェンの効果とは?作用の仕組みや服用方法を解説 【医師監修】イブプロフェンとは何の薬?成分の特徴やアセトアミノフェンとの違いを解説 吐いて薬が飲めない・薬が効かないときは受診する 吐き気が強くて薬が飲めない場合や、市販薬が効かない場合は、我慢せず医療機関を受診しましょう。医療機関では、以下のような治療の選択肢があります。 治療 治療上の特徴 吐き気止め 鎮痛薬と組み合わせて、吐き気を抑える 片頭痛専用の治療薬(トリプタン系薬剤) 片頭痛の発作そのものを抑える目的で使う 予防薬 発作の回数を減らす目的で、継続して使う 発作が増えている方や、市販薬で対処しきれない方は、ご自身に合う治療を医師と相談しましょう。 頭痛ダイアリーで誘因とパターンをつかむ 頭痛ダイアリーとは、頭痛が起きた日時や状況を記録する日記です。頭痛の診断や治療に役立つため、活用が勧められています。(文献1) 記録しておきたい項目は以下のとおりです。 頭痛と吐き気が起きた日時 症状の強さ 症状の持続時間 頭痛のきっかけ 睡眠状態 ストレスの有無 生理周期 食事内容 天気・気温 薬を飲んだ日と薬の名前 記録を続けると、自分の誘因や頭痛が起こりやすいタイミングが見えてきます。薬を飲むタイミングがつかみやすくなり、薬の使いすぎの予防にもつながります。 受診時に医師へ見せると、診断の参考になります。少しずつ記録する習慣をつけましょう。 頭痛と吐き気が「いつもと違う」と感じたら迷わず受診を 頭痛と吐き気が同時に起こる場合、多くは片頭痛などの一次性頭痛です。しかし、突然始まる、だんだん悪化する、頭痛以外の症状がある場合は、命に関わる病気が隠れている可能性があります。 突然の激痛や麻痺、ろれつが回らない場合は、すぐに救急車を呼びましょう。発熱と首の硬さ、日ごとに強まる痛みがある場合は、早めに受診してください。いつもと同じ片頭痛で危険なサインがなければ、安静にして様子を見ます。 「いつもと違う」と感じたら、自己判断で我慢せず医療機関に相談することが大切です。 吐き気を伴う頭痛に関するよくある質問 熱がないのに頭痛と吐き気がするのはなぜですか? 熱がない場合に多い原因は片頭痛です。睡眠不足やストレス、疲れがきっかけで起こることもあります。 ただし、脳出血やくも膜下出血は、熱がなくても起こります。突然の激しい痛みや、手足の麻痺・しびれがある場合は、すぐに救急車を呼んでください。 女性に吐き気を伴う頭痛が多いのはなぜですか? 吐き気を伴いやすい片頭痛は女性に多く、月経周期と関係することがあるためです。 片頭痛のある女性の一部では、大部分の月経周期に合わせて発作が起こります。月経期間中の発作は長引きやすく、吐き気も強い傾向があるとされています。(文献4) なお、妊娠中や産後の頭痛は、病気が原因の頭痛にも注意が必要な時期です。自己判断で市販薬を飲まず、医師に相談してください。 片頭痛を防ぐために避けたほうがよい食べ物はありますか? 多くの方に共通する誘因はアルコールです。それ以外の食べ物は個人差が大きく、一律に控える必要はありません。(文献2) 赤ワインやチョコレート、チーズなどは、片頭痛の誘因として昔から信じられてきた食品です。ただし、すべての方に当てはまるわけではありません。 自分にとっての誘因は、頭痛ダイアリーで食事と頭痛の関係を記録して確かめましょう。無理な食事制限は避け、バランスのよい食事を心がけることが大切です。 デスクワークが続くと頭痛や吐き気が起きやすいですか? 長時間のデスクワークは、首や肩の筋肉がこわばり、緊張型頭痛の要因になることがあります。ただし、緊張型頭痛は基本的に吐き気を伴いません。(文献3) デスクワーク中に吐き気を伴う頭痛が起きる場合は、疲れや睡眠不足をきっかけに片頭痛が起きている可能性があります。 予防には、こまめに休憩を取り、首や肩を軽く動かして同じ姿勢を続けないことが大切です。画面を見続けて目が疲れたときも、意識して目を休めましょう。 性行為の後に頭痛がするのは危険ですか? 性行為に伴う頭痛には、命に関わらないタイプと、病気が原因のタイプの両方があります。 初めて起きた場合や突然の激痛の場合は、くも膜下出血や可逆性脳血管攣縮症候群(RCVS)の可能性があります。RCVSは、脳の血管が一時的に縮む病気です。 RCVSでは、性行為や力仕事、入浴などをきっかけに、雷に打たれたような激しい頭痛(雷鳴頭痛)を繰り返すことがあります。(文献7) 初めての場合や突然の激痛がある場合は、必ず医療機関を受診してください。 参考文献 (文献1) 頭痛の診療ガイドライン2021|日本神経学会・日本頭痛学会・日本神経治療学会 (文献2) 片頭痛の誘発因子としてどんなものがあるか|一般社団法人 日本頭痛学会 (文献3) 国際頭痛分類第3版 緊張型頭痛|一般社団法人 日本頭痛学会 (文献4) 国際頭痛分類第3版 片頭痛|一般社団法人 日本頭痛学会 (文献5) 国際頭痛分類第3版 非血管性頭蓋内疾患による頭痛|一般社団法人 日本頭痛学会 (文献6) どの程度の患者が存在するか。危険因子、増悪因子にはどのようなものが存在し、患者の予後はどうか(群発頭痛)|一般社団法人 日本頭痛学会 (文献7) 国際頭痛分類第3版 頭頸部血管障害による頭痛|一般社団法人 日本頭痛学会
2023.04.10 -
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「頭を打つと危ない場所はある?」 「おでこを強打したけど、病院に行った方がいいの?」 日常生活で頭を打つことは誰にでも起こりうることですが、打ちどころや強さによっては、脳に大きなダメージを与えてしまう可能性があります。 「たんこぶができただけだから大丈夫」「少し痛いだけだから平気」 などと思って放置してしまうのは、とても危険です。 本記事では、頭を打つと危ない場所や頭を強く打ったときに起きやすい病気について詳しく解説します。 病院に行くべきか迷っている、どんな治療法を受ければ良いのか、といった疑問もまとめて解消できますので、ぜひ参考にしてください。 また、「頭を打った後の頭痛が長引いている」「頭を打った以降、手足にしびれがある」という方は、「再生医療」による治療をご検討ください。 \ご自身の治癒力を活かす「再生医療」とは/ 再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて自然治癒力を高めることで、損傷した組織の再生・修復を促す治療法です。 【こんな方は再生医療をご検討ください】 頭を打った後に頭痛やふらつき、違和感が続いている 手足のしびれなど、頭以外の部位に症状が出ている 頭を打った衝撃によるダメージが、後遺症として残らないか心配 >>再生医療専門の「リペアセルクリニック」に無料相談する 当院リペアセルクリニックでは、再生医療の具体的な治療法や適応症例について無料カウンセリングを行っているため、お気軽にご相談ください。 まずは頭部打撲後の治療について無料相談! 頭を打つと危ない場所【おでこ以外も危険】 頭の部位にかかわらず、頭を打つこと自体が危険です。 頭には人間らしさをコントロールするために重要な前頭葉などの脳があるため、打ち方によっては脳に損傷を与えてしまい、危険な状態に陥る場合があります。 たとえば、側頭部(耳の上部分・こめかみの辺り)は、頭蓋骨のなかでも薄い傾向にあり、強く打つと損傷から出血などを起こす可能性があるでしょう。 しかし、頭のどの部位を打つかに関係なく、頭を打ったときに問題のない場所はありません。 自覚できる症状がなかったとしても、脳に影響が出ている場合もあるため、頭を打った段階で早めに医療機関の受診をおすすめいたします。 頭・おでこの危険な打ち方 頭・おでこの危険な打ち方として、以下のような「強い力がかかって頭部を打った場合」は、注意が必要です。 しかし、上記以外の打ち方でも問題がないわけではなく、その人ごとに判断する必要があります。 とくに高齢者の方は年齢により脳が萎縮する傾向にあり、脳と頭蓋骨の間に隙間ができて頭を打ったときに脳を損傷しやすいリスクがあるでしょう。 また、薬を飲まれている方(とくに血液を固まりにくくする薬剤)は、頭を打った際の出血リスクが高まります。 他にも、どのような原因で頭を打ったかも重要です。 状況 確認すべきこと 気を失って転倒して頭を打った場合 疾患や不整脈など、失神の原因を探る必要がある 急に手足の力が抜け、転倒して頭を打った場合 脳卒中などの可能性を疑う 医療機関を受診したときは「どのように頭・おでこを打ったか」を伝えると良いでしょう。 さらに家族などの目撃者がいれば、より詳細な情報を医師に伝えられて適切に処置を受けやすくなります。 当院リペアセルクリニックでは、再生医療によって頭部打撲によって損傷した細胞や機能の改善を目指すことができます。 再生医療に関する無料カウンセリングも行っているので、治療法や適応症例についてぜひご相談ください。 ▼まずは頭部打撲後の治療について無料相談 >>再生医療専門の「リペアセルクリニック」に無料相談する 頭・おでこを打ったときに危険な症状 「明らかに意識の状態が悪い」「手足の一部が動かない」「血が止まらない」などの誰が見ても重症な場合は、救急で受診しましょう。 また、重症に見えない場合でも、以下の症状があるときは、早い段階で医師の診察を受ける必要があります。 【医師に相談すべき状態】 何回も嘔吐する 頭を打った理由に関わる記憶がない けいれんがある 耳や鼻から液体(血も含む)が出てくる 目の周りや耳の後ろが黒くなる など 子どもや高齢者の方などを始め、症状によっては、周りにうまく伝えられないときもあります。 何かがおかしいと思ったときは、周りや消防救急無線(119番)に助けを求めるなど、すぐに医療機関を受診してみてください。 頭を強く打った場合、後遺症が残る可能性もゼロではありません。 当院リペアセルクリニックでは、頭部打撲による脳の損傷や後遺症の改善が期待できる再生医療をご提案しています。 再生医療の具体的な治療法や適応症例について無料カウンセリングを行っているため、お気軽にご相談ください。 ▼まずは頭部打撲後の治療について無料相談 >>再生医療専門の「リペアセルクリニック」に無料相談する 頭・おでこを打ったときに起きやすい4つの病気 頭・おでこを打ったときに起きる可能性がある病気は、主に「急性期(頭を打ってすぐ)」と「慢性期(頭を打って、しばらく経ってから目立つようになる)」に分けられます。 実際の病気における症状を知るためにも、以下で代表的なものを紹介いたします。 急性硬膜下血腫・急性硬膜外血腫 外傷性くも膜下出血 脳挫傷 高次脳機能障害 急性硬膜下血腫・急性硬膜外血腫 脳と骨の間には、膜が3層(外側から硬膜、くも膜、軟膜)あります。 頭を打った数時間以内に、硬膜と脳の間で出血するものを「急性硬膜下血腫」、骨と硬膜の間で出血するものを「急性硬膜外血腫」といいます。 急性硬膜下血腫は受傷すぐから意識が悪くなる場合が多く、一方で急性硬膜外血腫は受傷しても数時間ほど症状が出ない「意識清明期」があるのが特徴です。 ほかの症状には、手足の麻痺(まひ)、悪心・嘔吐、けいれん、瞳孔の左右差などがあります。いずれもCTで診断でき、重症な場合には緊急で手術を行います。 実際に消費者庁では、高齢者が階段からの転倒により、急性硬膜下血腫になった事例が掲載されていました。 自宅の階段 12 段目から転落した。 頭部及び下腿部から出血。 急性硬膜下血腫で入院。 (事故発生年月:平成30年4月 80歳代男性) 引用:消費者庁|(4)高齢者の転倒・転落事故の事例 外傷性くも膜下出血 「外傷性くも膜下出血」とは、頭を打ったことにより、くも膜と脳の間で出血が広がった状態です。 くも膜下出血の多くは脳動脈瘤(血管の一部が「こぶ」のようにふくらみ、破れやすくなった状態)によるもので、頭を打った場合は区別して外傷性くも膜下出血と呼びます。 基本は入院での経過観察で、脳圧が高くなる場合は投薬や手術などを行います。 以下のように消費者庁では、実際に高齢者が外傷性くも膜下出血になった事例が掲載されていました。 高さ約2mの脚立を使用中、バランスを崩し肩から落下。 外傷性くも膜下出血及び頭蓋骨骨折で入院。 (事故発生年月:平成 28年4月 70歳代男性) 引用:消費者庁|(4)高齢者の転倒・転落事故の事例 脳挫傷 「脳挫傷(のうざしょう)」とは、頭部打撲により、脳そのものが損傷してしまうことです。 頭を打ったときは、打った部分とその反対の部分を損傷する場合があります。損傷された部位により、以下のような症状が表れる可能性があるでしょう。 片麻痺(左右どちらかの手足が動かしにくい) 失語症(言葉が理解できない、言葉を表に出しにくい) 高次脳機能障害 など 重症な場合は意識が悪くなったり、うまく呼吸ができなくなったりします。 呼吸と循環(血圧や脳血流量)、脳圧と体温コントロールを第一に行い、それでも進行する場合は手術も検討します。 高次脳機能障害 頭部外傷によって脳がダメージを受けることで、以下のような複数の症状が現れる「高次脳機能障害」を起こす場合があります。 症状の名前 詳細 記憶障害 ・新しくものを覚えられない ・思い出せない など 注意障害 ・作業や生活の中で集中できなくなる ・気が散りやすくなる など 社会的行動障害 ・自分から何もしようとしない ・無関心、社会常識から外れた行為が目立つ ・怒りやすい ・性的に逸脱する行為 ・ギャンブルに熱中しすぎ など 遂行機能障害 ・考えて、判断して、課題を解決するといった一連の流れができない など 上記のように高次脳機能障害では、記憶力や注意力などの日常生活に欠かせない機能が障害されてしまいます。 ダメージを負った脳組織は、従来の治療法では改善が難しいといわれていますが、近年の治療では損傷した脳細胞の再生・修復を促す再生医療が注目を集めています。 以下の動画では、再生医療によって高次脳機能障害が改善した症例を紹介しているので、併せて参考にしてください。 https://youtu.be/t_8TyxDNrOY?si=QhoCFqyu_lGCIsJH 当院リペアセルクリニックでは、再生医療の具体的な治療法や適応症例について無料カウンセリングを行っているため、お気軽にご相談ください。 ▼まずは頭部打撲後の治療について無料相談 >>再生医療専門の「リペアセルクリニック」に無料相談する まとめ|頭・おでこを打って症状があるなら迷わず受診しよう 頭・おでこを打つことは日常生活でよくありますが、強い力がかかって頭を打ったときや、頭部を損傷するような事故に遭った場合には注意が必要です。 頭・おでこを打った際には、以下のような危険な症状が出ていないか確認しましょう。 【危険な症状の例】 嘔吐が続く 頭を打った理由に関わる記憶がない けいれんがある 耳や鼻から液体(血も含む)が出てくる 目の周りや耳の後ろが黒くなる など 頭・おでこを打った際には、症状や事故の状況をしっかりと把握し「何かがおかしい」と感じた際には、迷わず病院を受診しましょう。 また、頭・おでこを打ってしまったあとに万が一、後遺症が残ってしまった場合でも諦める必要はありません。 リペアセルクリニックでは、再生医療によって頭部打撲によって損傷した細胞や機能の回復を目指すことができます。 \ご自身の治癒力を活かす「再生医療」とは/ 再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて自然治癒力を高めることで、損傷した組織の再生・修復を促す治療法です。 頭部打撲後の以下のようなお悩みを解消できる可能性があります。 【こんな方は再生医療をご検討ください】 頭を打った後に頭痛やふらつき、違和感が続いている 手足のしびれなど、頭以外の部位に症状が出ている 頭を打った衝撃によるダメージが、後遺症として残らないか心配 >>再生医療専門の「リペアセルクリニック」に無料相談する 当院リペアセルクリニックでは、再生医療の具体的な治療法や適応症例について無料カウンセリングを行っているため、お気軽にご相談ください。 まずは頭部打撲後の治療について無料相談! 頭を打ったときによくある質問 頭を打ったときによくある質問をまとめています。 Q.頭・おでこを強く打ちましたが、どのようなときに受診したら良いですか? A.以下の症状がある場合は、緊急性の高いケースがほとんどのため、早期に医療機関を受診しましょう。 意識が不明瞭 手足の麻痺 嘔吐 転倒の記憶がない けいれん など とくに高齢者や基礎疾患のある方を始め、血液を固まりにくくする薬を飲んでいる場合は、病気のリスクを避けるためにも受診をおすすめいたします。 症状がない場合でも、何かしらの病気が隠れている可能性もあるため、できる限り自己判断せずに医療機関で診察を受けましょう。 当院リペアセルクリニックでは、頭部打撲による脳の損傷や後遺症の改善が期待できる再生医療をご提案しています。 再生医療の具体的な治療法や適応症例について無料カウンセリングを行っているため、お気軽にご相談ください。 ▼まずは頭部打撲後の治療について無料相談 >>再生医療専門の「リペアセルクリニック」に無料相談する Q.何科を受診すれば良いですか?その際の注意点は? A.頭・おでこを打ったときは、脳神経外科や脳神経内科の受診を検討しましょう。 また、顔面などを打ったときは、ほかの部分で問題がないかを検査するために眼科や耳鼻咽喉科、歯科などを並行して受診するのも良いかもしれません。 医療機関を受診する際は「どのようにして頭・おでこを打ったのか」を伝え、目撃者がいるときは、周りから様子を説明してもらう方法がおすすめです。 普段飲んでいる薬があれば、忘れずに医師へお伝えください。
2023.03.31 -
- 脳卒中
- 頭部
- 頭部、その他疾患
結論から述べると、水頭症そのものが直接寿命に影響する可能性は低いとされています。 ただし、くも膜下出血や頭部外傷といった他の病気が原因となって水頭症を発症した場合、大元の病気が原因で寿命が短くなる場合があります。 本記事では、水頭症の寿命や後遺症について解説します。治療方法も紹介しているので、水頭症を発症した先のことを詳しく知りたい方は、参考にしてみてください。 水頭症の寿命 手術で頭にたまった水を排出すれば、水頭症は改善できる病気です。そのため、水頭症が直接寿命に影響する可能性は低いと考えられています。 しかし水頭症は、くも膜下出血や頭部外傷といった別の病気に誘発されて発症するケースもあります。この場合、もとの病気が引き金となり、寿命を短くする可能性もあります。 たとえば、水頭症がくも膜下出血によるものだった場合、早期治療が必要不可欠です。くも膜下出血の5年生存率は約55%というデータが出ています。(文献1)治療を後回しにすると、命の危険が及ぶリスクがあるのです。 くも膜下出血の有効な治療法の1つに「再生医療」があります。 これまで一度死んだ脳細胞は戻らないとされてきました。しかし、再生医療は脳細胞を復活させ、くも膜下出血を含む脳卒中の後遺症を改善できることがわかってきたのです。 詳しい治療法や効果が知りたい方は、再生医療専門の『リペアセルクリニック』にお気軽にお問い合わせください。 水頭症とは 水頭症とは、頭に水がたまり脳を圧迫する病気です。 人間の脳は、頭蓋骨の中で脳脊髄液という水に浮いています。脳の内部にも、脳室という空間があり、こちらにも脳脊髄液が流れています。この脳脊髄液は、脳を外部から守ったり、栄養やホルモンを運搬したり、脳の老廃物を除去したりする役割を担っています。脳脊髄液は常に入れ替わっており、毎日500 ml分が新しく作られ、同じ分だけ吸収されています。 正常な状態では、脳脊髄液は、脳の周りや脳室を循環しており、その循環量は150 mlと言われています。なんらかの原因でこの流れが悪くなり、脳脊髄液が多量にたまってしまうことによって「水頭症」を発症します。 水頭症の種類 水頭症のタイプとして「非交通性」と「交通性」があります。 【非交通性水頭症】 子どもに起こりやすく、脳脊髄液の流れの中で、どこかが通行止めになっているイメージです。一部でせき止められることにより、たまった脳脊髄液が脳を圧迫します。数は多くありませんが、成人でも脳腫瘍などで起こる場合もあります。 【交通性水頭症】 高齢者が発症しやすい水頭症です。流れ経路に問題はないのですが、脳脊髄液が吸収されにくくなり、脳脊髄液の循環量が多くなってしまう状態です。 交通性水頭症の場合、徐々に進行するため、脳圧とよばれる頭蓋骨の中の圧は正常に保たれていることが多く、別名「正常圧水頭症」ともいいます。正常圧水頭症には、続発性と特発性があり、その違いは以下の通りです。 正常圧水頭症 原因 発症時期 続発性 くも膜下出血、頭部外傷、髄膜炎などに誘発されて発症 左記疾患の数週〜数カ月後 特発性 発症原因は不明 60~70代の高齢者 くも膜下出血は、8.9〜48%の割合で正常圧水頭症を発症すると言われています。(文献2)そのため、急性期が落ち着いたあとも看護する人は患者さんの様子を注意深く見ていく必要があるでしょう。 以下の記事では、高齢者の認知症と関わりの深い「特発性正常圧水頭症」について解説しています。手術で治せる認知症の種類を知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。 水頭症の症状 先述のとおり、水頭症にはさまざまな種類があります。たとえば、高齢者に多い「特発性正常圧水頭症」の代表的な症状は以下の3つです。 歩行障害 認知障害 排尿障害 これらは、数カ月から数年単位でゆっくりと進行します。そのため老化の症状と間違えられやすく、長期間放置されている場合もあります。 症状が進むと寝たきりになってしまう場合もあるため、早期に変化に気付いて検査をおこなうのが大切です。 水頭症の治療法 水頭症は薬で治せるものではありません。基本的には手術療法が必要となります。 具体的には、チューブを入れて頭にたまった余分な脳脊髄液をおなかへ流す「シャント術」がおこなわれます。 一般的には、頭と腹腔をつなぐチューブを体の中に挿入します(V-Pシャント)。また、脳脊髄液は、背骨の神経の周りにも流れており、そこから腹腔へチューブをつなぐ方法もあります(L-Pシャント)。これらの手術は、脳脊髄液の出口を作って、症状を改善させるのが目的です。 水頭症の原因となったくも膜下出血の治療には「再生医療」が有効です。 再生医療は人間の自然治癒力を活用した最新の医療技術で、身体機能(後遺症)の回復や脳卒中における再発予防の効果が期待できます。 具体的な治療方法が気になる方は、再生医療専門の『リペアセルクリニック』にお気軽にお問い合わせください。 水頭症の後遺症 先述した3大症状(歩行障害・認知障害・排尿障害)は、手術をすれば必ず完治する保証はありません。以下のように3大症状の改善率を示す調査結果も出ています。(文献3) ・歩行障害:80〜90% ・認知障害:30〜 80% ・排尿障害:20 〜80% 3大症状の中では、歩行障害の改善率がもっとも良好とされています。ただし、どの症状も大幅な改善は期待できるものの、筋肉の衰えや老化により症状が残る可能性もあります。 また、続発性正常圧水頭症の場合、水頭症を誘発した原因疾患によってその後が左右されます。たとえば、くも膜下出血は運動障害や感覚障害といった後遺症を引き起こしうる病気です。水頭症は改善できても、原因疾患の後遺症が出るケースは考えられます。 病気の早期発見により、後遺症の重症化を防げる場合もあるので、気になる症状を覚えたら早めに病院を受診しましょう。 まとめ|水頭症で適切な治療をおこなって健康寿命を伸ばそう 水頭症は直接寿命に影響しないとされており、手術で頭にたまった水の出口を作れば、症状改善が可能な病気です。 手術で歩行障害、認知障害といった症状が改善されれば生活しやすくなるはずです。術後は適度な運動や身体に良い食べ物を摂取するなどして健康寿命を伸ばす生活を心がけましょう。 くも膜下出血に誘発されて水頭症を発症した場合は「再生医療」の治療も検討してみてください。 再生医療は人間の自然治癒力を活用した最先端の医療技術です。幹細胞の修復力を利用して、損傷した脳細胞の機能回復を促進します。 くも膜下出血は再生医療の治療対象なので、具体的な治療法や効果が知りたい方は再生医療専門の『リペアセルクリニック』にお気軽にお問い合わせください。 水頭症に関するよくある質問 最後に水頭症に関するよくある質問と回答をまとめます。 水頭症を疑った場合どんな検査をしますか? まずは、CTなどの画像検査をおこない、脳脊髄液がたまって脳室が拡大しているかどうかを確認します。その上で、水頭症が疑わしい場合にはタップテストをおこないます。 タップテストとは、実際に頭にたまった脳脊髄液を、一時的に抜くことで症状が改善するかを確認するテストです。このテストは、短期間の入院が必要です。麻酔の注射をし、背中に針を刺して脳脊髄液を抜き取ります。 タップテストで症状が改善した場合、シャント手術に進みます。 手術は急いで受けた方が良いでしょうか。 正常圧水頭症はゆっくりと進行するため、診断後は手術を受けるかどうか、しっかりと検討する時間はあります。 実際に診断後すぐに手術を受けた患者と3カ月後に手術を受けた患者では、症状改善に大きな差がなかったという研究もあります。(文献4) ただし、歩行障害による筋力低下が進むと、手術後の回復が思わしくない場合もあるので、水頭症と診断されたらできるだけ早く治療方針の選択をおこなうのが大切です。 シャント手術をした後は、CTやMRIなどを撮っても大丈夫でしょうか 基本的には問題ありません。経過が問題なくても、手術後の脳脊髄液の状態を見るために、定期的に外来で画像を確認する必要があります。 【参考文献】 文献1:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jstroke/32/6/32_6_572/_article/-char/ja/ 文献2:https://www.jstage.jst.go.jp/article/scs/45/1/45_14/_pdf 文献3:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jcns/16/5/16_KJ00004580126/_pdf 文献4:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25934242/
2023.03.22 -
- 脳卒中
- 頭部
- 頭部、その他疾患
水頭症によって認知症が現れた場合、その症状が治るのか知りたい方はいませんか。加齢にともなって発症しやすくなる認知症の原因の1つとして、「特発性正常圧水頭症」があげられます。 水頭症による認知症の場合、手術によって改善する可能性があります。水頭症は認知機能以外にもさまざまな症状が現れるため、早期からの治療が重要です。 この記事では、水頭症による症状や治療によって認知症が治るのかについてご紹介します。病気に対する知識を深めることで、適切な治療を行うきっかけになるでしょう。 高齢者の認知症に多い「特発性正常圧水頭症」とは? 「特発性正常圧水頭症」とは、頭蓋内に脳脊髄液(脳梗塞を包んでいる液体)が過剰に溜まり、脳が圧迫された状態のことです。脳脊髄液は、脳室(脳内の空間のこと)で毎日一定の量が作られ、脳と脊髄の周囲を循環しています。しかし、なんらかの原因でこの循環に異常が生じると水頭症が発生します。 水頭症には3つのタイプがあり、もっとも多いとされているのが特発性正常圧水頭症です。 明確な原因はわかっていませんが、おもに高齢者に多く発症するとされています。そのほかにも、くも膜下出血や髄膜炎などを発症した後に生じる二次性正常圧水頭症、遺伝的要因が原因とされている家族性正常圧水頭症があります。これらは特発性正常圧水頭症と比較すると、発症頻度は極めてまれです。 水頭症の症状や治療法については、以下の記事でも詳しく解説しています。興味がある方は、ぜひこちらもご覧ください。 水頭症の症状 特発性正常圧水頭症を発症すると、脳の前頭葉(前側の部分)が広範囲に障害され、以下の3つの症状が現れることがあります。 歩行障害 排尿障害 認知障害 それぞれどのような症状なのかについて、以下の表にまとめました。 水頭症の3症状 特徴 歩行障害 開脚歩行(足が開き気味で歩く) 小刻み歩行(小股でよちよち歩く) すり足歩行(膝を上げずに歩く) 不安定な歩行(方向転換の時にふらつきやすい) 歩き出しにくい 突進現象(歩き出すとうまく止まれない) 排尿障害 頻尿になる、尿意を感じにくくなる 症状が進行すると尿意を感じやすくなり、我慢ができず失禁しやすくなる 認知障害 物忘れや理解力の低下が現れる ぼーっとするような時間が多くなる 特発性正常圧水頭症は、これらのうち歩行障害が初期症状で現れることが多いとされています。歩行障害に加えて、排尿障害や認知障害が生じた場合は特発性正常圧水頭症の可能性が高いため、その際は病院を受診しましょう。 高齢者の水頭症は手術をしないとどうなるのか 高齢者の水頭症の場合、手術しないと症状が次第に悪化する恐れがあります。特発正常圧水頭症の症状である歩行障害が進むと、転倒する機会が増えて骨折や寝たきりなどに進行する可能性もあります。 さらに排尿障害や認知症なども進行すると、自立した生活が難しくなり、介護が必要になる場合もあるでしょう。このように、水頭症を放置するのは非常に危険なため、早期からの手術が推奨されます。 水頭症による高齢者の認知症は手術で治るのか 水頭症による高齢者の認知症は、手術によって改善が期待できます。実際に、手術によって歩行障害がみられる方の8〜9割、排尿障害や認知障害のある方の5〜7割で改善がみられたとされています。 しかし、特発性正常圧水頭症と正確に診断されて治療に至るケースは少ないのが現状です。早期発見、治療により生活の質が改善する可能性は十分にあるので、疑わしい症状がある場合は受診をおすすめします。 水頭症の検査・治療法 水頭症では、どのような検査や治療が行われるのでしょうか。ここでは、実際に病院へ受診した際に行われる検査・治療法についてご紹介します。 水頭症の検査 特発性正常圧水頭症では、まず症状の程度をチェックするために身体診察が行われます。その後、MRIやCTによる脳の画像検査が行われ、特発性正常圧水頭症の疑いが濃厚になった時点で「タップテスト」が行われます。 タップテストとは、腰椎から脊髄液を30ml程度抜いた後、症状改善がみられるかどうかを確認するテストです。髄液を抜いた後、歩行機能や認知機能が良くなった場合は「水頭症」と診断され、手術(シャント術)がすすめられます。 水頭症の治療法 特発性正常圧水頭症の治療では、脳脊髄液の流れを良くする「髄液シャント術」と呼ばれる手術を行います。これは、カテーテル(管)を体内に埋め込み、過剰に溜まった脳脊髄液を排出する手術法です。 脳脊髄液による脳への圧迫から解放されるため、髄液循環や脳神経機能の改善が期待できます。髄液シャント術の方法には、以下のようなパターンがあります。 VPシャント(脳室-腹腔シャント) VAシャント(脳室-心房シャント) LPシャント(腰椎-腹腔シャント) 上記のうちLPシャントが主流ですが、腰椎の変形などが強い場合には別のパターンで行います。いずれも手術時間はおよそ1時間程度と、脳神経外科のなかでは短い傾向にあります。 水頭症の手術費用【約7万円(3割負担)】 一般的な手術費用の目安としては、3割負担の場合は約7万円です。高額療養費制度を利用すると、自己負担限度額を超えた部分が払い戻されるので、最終的にはさらに費用が少なくなる可能性があります。 【高齢者】水頭症の手術後 多くのケースでは、水頭症を手術して約1週間程度で症状の改善がみられるとされています。どの程度改善がみられるかは、その方の状態によって大きく変わります。改善がどの程度持続するのかについては、明確な基準は決まっていません。 手術で植え込まれたカテーテルは、定期的に詰まったり壊れたりしていないかチェックする必要があります。また、カテーテルの途中には脳脊髄液圧を調節するバルブがついており、体外から設定できるようになっています。シャント圧を下げ過ぎると、頭蓋内圧が低下して低髄圧症候群を起こす恐れがあるので注意が必要です。 カテーテルから抜ける髄液量は生活の仕方や体格の変化によって変わります。CTやMRIによって頭に異常がないかを確認し、適切な髄液量を決める必要があるので、定期的な通院が重要です。 まとめ|高齢者の認知症は手術で治る可能性がある 水頭症は脳脊髄液が過剰になることで発症する病気で、歩行障害や認知症などの症状が現れます。水頭症は、現在のところ手術が唯一の治療法となります。水頭症をそのままにすると症状が進行し、手遅れになるリスクもあるため、早期からの手術が重要です。 ぜひ今回の記事を参考にして、水頭症になった際は早めの対処を心がけましょう。
2023.03.17 -
- 脳卒中
- 頭部
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突然襲ってくるズキズキとした痛みやギューッと締め付けられるような頭の重だるさなど、つらい頭痛に「今すぐ何とかしたい」と感じている方も多いのではないでしょうか。 頭痛を一瞬で治す方法はありませんが、ツボ押しや鎮痛剤の服用といったセルフケアによって、痛みを一時的に和らげることは可能です。 ただし頭痛の中には放置してはいけない危険なタイプも存在するため、正しく見極めて対応することが大切です。 本記事では、自宅ですぐに実践できるセルフケアから、頭痛のタイプ別に効果が期待できる対処法までわかりやすく解説しています。 頭痛を繰り返さないための予防法も紹介しているので、慢性的な頭痛にお悩みの方はぜひ参考にしてください。 また、病院に通っても改善しない・薬を飲んでも痛みがぶり返すといったお悩みを抱えている方へ向けては、再生医療による治療法もあります。 当院(リペアセルクリニック)では無料の電話相談も行っておりますので、慢性的な頭痛にお悩みの方はお気軽にご相談ください。 頭が痛いときの対処法3選【すぐに実践できる】 頭が痛いときに自宅ですぐに取り組める対処法として次の3つがあります。 冷やす or 温める(首・肩・おでこ) ツボ押し・ストレッチ 鎮痛剤の服用 つらい頭痛から解放されたい方は、上記の方法を実践してみましょう。逆に頭痛が悪化する場合は、無理に行わないことをおすすめします。 冷やす or 温める(首・肩・おでこ) 頭痛がある場合に冷やす、または温めると楽になるケースがあります。頭痛は大きく一次性頭痛と二次性頭痛に分類されます。(文献1) 一次性頭痛は頭部に疾患が見られないタイプで、頭痛を訴える方の大半が該当します。二次性頭痛は頭部の疾患が原因で起こります。 代表的な頭部の疾患は脳腫瘍や髄膜炎、くも膜下出血、脳卒中などです。 二次性頭痛に関しては病院での治療が必須ですが、一次性頭痛は自分で対処できる可能性があります。 一次性頭痛の大半は片頭痛と緊張型頭痛に分類され、以下の対処法による改善が期待できます。 頭痛の種類 特徴 対処法 片頭痛 ズキズキと拍動するような痛みがあらわれる 患部を冷却シートや氷嚢などで冷やす 緊張型頭痛 首や肩のコリが原因で起こる お風呂につかる 首や肩を蒸しタオルで温める ツボ押し ツボ押しは、時間と場所を選ばずにできる頭が痛いときの対処法です。特別な道具も必要ないため職場や外出先でも実践できるでしょう。 頭痛に効果のあるおすすめのツボは以下の3点です。心地良い強さで押してみてください。 合谷(ごうこく):人差し指と親指の骨が交わる少し上にある、人差し指側でくぼみ 百会(ひゃくえ):頭の頂点より少し後ろにあるくぼみ 天柱(てんちゅう):首後ろの髪の毛の生え際より少し下に指をずらしたくぼみから左右に伸びている2つの筋肉 首や肩のコリが原因で起こる緊張型頭痛に関しては、ストレッチが効果的です。肩甲骨周りや肩関節をストレッチで柔軟に保ち、血行を促進すると筋緊張が緩みやすくなります。 入浴後の身体が温まった状態でストレッチするとさらに効果的です。 鎮痛剤の服用 頭痛がつらい場合は、我慢せずに鎮痛剤を服用して様子を見ましょう。手持ちの鎮痛剤や、いつも使っている薬でかまいません。 最寄りの薬局やドラッグストアで購入できる市販の鎮痛剤、以下の3つがあげられます。 イブ(イブプロフェン) カロナールA(アセトアミノフェン) ロキソニンS(ロキソプロフェン) など 市販の鎮痛剤は手軽に購入できる一方で、服用できる人が限定されています。 以下に該当する人は、薬剤師または登録販売者に相談した上で購入しましょう。 15歳未満である 妊娠中である 鎮痛剤でアレルギーや喘息になったことがある 注意していただきたいのが「薬物乱用頭痛」のリスクです。 頻繁に鎮痛剤を服用していると、薬の効果が切れた後に頭痛が再発する可能性もあります。鎮痛剤の服用が月に15回以上ある場合は受診を検討しましょう。(文献2) 頭が痛いときの対処法【症状別】 頭痛は、別の病気からくる「二次性頭痛」とその他の「一次性頭痛」に大きく分けられます。 その中でも多いのが「一次性頭痛」です。 一次性頭痛の中でもさらによく見られる頭痛として以下の3つがあります。 偏頭痛 緊張型頭痛 群発頭痛 それぞれ頭痛の特徴や原因が少しずつ違います。まずは自分の頭痛タイプを理解し、正しい対処法を実践しましょう。 ズキズキと脈打つような偏頭痛には「トリプタン系の頭痛薬」 脈打つようにズキズキする頭痛のタイプは「偏頭痛」の可能性があります。脈打つ頭痛に加え、以下のような症状も一緒にあらわれる可能性があります。 頭痛が起こる前に以下のような前兆が出現する(文献3) きらきらした歯車のようなものが見える チクチク感があり、体や舌にも伝わる 吐き気がする 光や音に対して過敏になる 偏頭痛がつらいときの治療には「トリプタン系」の頭痛薬が有効です。偏頭痛の原因は脳の周りにある神経と血管の炎症といわれています。 トリプタン系の薬は、炎症が起こっている神経と血管を正常に戻すため、偏頭痛の緩和が期待できるでしょう。(文献4) トリプタンを服用する有効なタイミングは、痛みが始まってすぐや、軽度なときです。偏頭痛に効果が期待できる一方で、服用のタイミングが難しいデメリットがあります。 また、トリプタン系の頭痛薬の服用以外に以下の対処法もおすすめです。 頭痛がつらいタイミングの前後の行動や強さなどを記録する 暗くて静かな場所で横になる 寝る時間と起きる時間を一定にする 偏頭痛がつらい方は、上記のセルフケアも日常に取り入れてみてください。 頭が締め付けられるような緊張性頭痛には「解熱鎮痛剤」 頭の両側がギューっと締め付けられたり、圧迫されたりするような頭痛は「緊張性頭痛」の可能性があります。 緊張型頭痛の多くの原因は、肩や首の凝りです。凝り固まった肩や首回り筋肉が脳や首周辺にある神経を圧迫するため、緊張型頭痛が引き起こされます。(文献2) 緊張型頭痛に対する対処法には、ロキソニンやイブなどの「解熱鎮痛剤」が有効です。 ただし、鎮痛剤に頼りすぎてしまい、頻繁に飲み続けるのはおすすめできません。「緊張型頭痛かもしれない」と思った方は、原因である肩や首の凝りをほぐすことが大切です。 日常的にできる予防策として以下のようなことがあります。 肩と首をほぐすストレッチやマッサージを行う 凝りを感じる肩や首の部分を温める(蒸しタオルの使用や湯船につかるなど) 背筋を伸ばして正しい姿勢を保つ 肩や首のこりと頭痛が気になる方は、上記の方法も実践してみましょう。 目の周り・こめかみが強く痛む群発頭痛には「トリプタン系薬剤や酸素投与」 目の周り、こめかみが強く痛む場合は「群発頭痛」の可能性があります。かなり強い痛みが発作的に起こり、15分から3時間程度続くのが特徴です。(文献5) 原因は明確になっていませんが、群発頭痛は脳にある「視床下部」や脳内の血管に異常をきたしているため症状が引き起こされるといわれています。 群発頭痛に効果的な治療は、以下の2つです。(文献2) 治療法 メリット トリプタン系の注射や飲み薬 偏頭痛と同様、脳周辺の血管や神経の炎症を鎮める効果が期待できる 酸素吸入 トリプタン系頭痛薬が飲めない人にも有用で、場合によっては自宅での使用も可能 上記の治療と合わせて、日常的にできるセルフケアとしては、規則正しい生活を送ること、生活習慣の改善(アルコールやタバコを控えるなど)が挙げられます。 しかし、群発頭痛はセルフケアのみの改善が難しい症状です。頭痛が激しく、痛みが我慢できない場合はすぐに受診しましょう。 首の後ろに激しい痛みがある場合、くも膜下出血の可能性があります。くも膜下出血の頭痛についてはこちらの記事を参考にしてください。 当院「リペアセルクリニック」では、再生医療による頭痛の治療が可能です。「メール相談」または「オンラインカウンセリング」にて無料相談を受け付けていますので、気になる方はお気軽にご相談ください。 薬の飲みすぎが原因で頭痛が悪化するケースもあるので注意 頭痛がひどい場合は鎮痛薬や頭痛薬が役に立ちますが、飲み過ぎるとかえって症状を悪化させる恐れがあるため注意が必要です。 薬の飲み過ぎが原因で起こる頭痛を薬物乱用頭痛と呼びます。薬物乱用頭痛のほとんどは片頭痛、もしくは緊張型頭痛をお持ちの方に見られます。(文献6) 薬物乱用頭痛の主な原因は以下のとおりです。 トリプタン系薬剤 アセトアミノフェンまたはアスピリンとカフェインの併用 オピオイド ブタルビタール配合の薬剤 非ステロイド系抗炎症薬(NSAID) エルゴタミン アセトアミノフェンやアスピリン、非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)を常用している方で、1カ月に15日以上の頭痛が見られる場合、薬物乱用頭痛が疑われます。 また、エルゴタミンやオピオイド、トリプタン系薬剤を服用、もしくは複数の頭痛薬を併用している方で、1カ月に10日以上の頭痛が見られる方も薬物乱用頭痛に該当します。 薬物乱用頭痛の発症を避けるためには、医薬品の添付文書を確認し、用法用量を守って正しく服用するのが大切です。 そもそも頭痛はなぜ起きる?原因を紹介 頭痛のメカニズムには、脳の近くにある「三叉神経」が深く関わっています。 人間の体には、皮膚や目などさまざまな場所に痛みを感じる「痛覚」があります。とくに頭痛が深く関わる痛覚は、脳を保護している硬膜や皮膚です。 痛覚から三叉神経が頭痛の情報をキャッチして脳に伝えられることで、頭痛のような痛みを自覚します。(文献7) 吐き気を伴う頭痛は、早急な治療が必要な二次性頭痛である可能性もあります。 一次性頭痛と二次性頭痛の見分け方については、以下の記事も参考にしてください。 頭が痛いときに効果的な食べ物・飲み物は栄養素に注目 頭痛に影響する一因として、栄養素があげられます。私たちが普段摂取している飲食物には、頭痛を和らげるものもあれば悪化させてしまうものもあります。 頭痛を改善または悪化させる栄養素や飲食物の一例は、以下のとおりです。 頭痛との関連 栄養素 飲食物の例 改善 ビタミンB2 納豆 鮭 レバー マグネシウム わかめ ひじき ココア 悪化 チラミン チョコレート チーズ コーヒー アルコール ビール ワイン(とくに赤ワイン) ウイスキー コーヒーのカフェインを適量とると、片頭痛に対して一時的に緩和する効果が期待できます。頭痛に悩まれている方は、上記を参考に普段の食生活を見直してみてください。(文献8)(文献9) 今まで経験したことのない激しい頭痛なら早めの受診を 以下に該当する頭痛の場合は重大な病気が隠れている可能性があります。早めに受診しましょう。 突然に(何時何分何秒がはっきり言えるような)最大の痛みとなった頭痛 話しにくさや手足の動かしにくさを伴う頭痛 これまでに経験のない激しい頭痛 意識の低下を伴う頭痛 上記は、脳血管障害のような命の危険がある病気が隠れている可能性のある頭痛です。 脳出血やくも膜下出血などは、血管が破れたり詰まったりして起こる病気のため、頭痛をはじめとする症状が突然生じます。早急に処置が必要なため、すぐに受診しましょう。 危険な二次性頭痛の一因である「もやもや病」や「脳出血」の前兆について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。 頭痛を繰り返さないための予防法 頭痛の大半は頭部の病気が原因の二次性頭痛ではなく、日常の生活習慣に起因する一次性頭痛です。頭痛を繰り返さないためには以下の点を意識するのが重要です。 <避けるべきこと> パソコンやスマホの見過ぎ 睡眠不足 運動不足 不良姿勢 過度の飲酒 冷えストレスなど <意識すべき習慣> 規則正しい生活 日常的なストレッチ 適度な運動 ストレス発散 入浴 質の高い睡眠 温度調節など 一次性頭痛の3種類のうち、もっとも多く見られる例が緊張型頭痛です。(文献10) 首や肩の筋肉が緊張すると血流が滞り、首の後ろから後頭部にかけての痛みが出やすくなります。 血行不良を避けるためには睡眠不足や運動不足を避け、日常的なストレッチで筋肉を柔軟に保つのがおすすめです。 ストレスや睡眠不足も自律神経の乱れによる血行不良を招くため、入浴してリラックスし、質の高い睡眠をとるよう意識してください。 まとめ|正しい対処法でつらい頭痛を改善しましょう 頭痛に悩まされたときは、まず以下のセルフケアを取り入れてみてください。 ツボ押し 鎮痛剤の服用 また自身の頭痛のタイプや原因を見極めたうえで、対処法を選ぶことも大切です。 症状 対処 ズキズキと脈打つような偏頭痛 トリプタン系の頭痛薬 頭が締め付けられるような緊張性頭痛 解熱鎮痛剤 目の周り・こめかみが強く痛む群発頭痛 トリプタン系薬剤や酸素投与 一方で、頭痛の中には命に関わる重大な病気が隠れているケースもありますので、「これまでにない強い痛み」「突然激しく痛み出した」「しびれ・言葉が出ない」などの症状がある場合は、すぐに医療機関を受診してください。 病院に行くべきか判断に迷う・症状についてまず誰かに相談したいという方は、当院(リペアセルクリニック)の無料電話相談をご利用ください。 専門カウンセラーが丁寧にお話を伺い、受診の必要性や今後の対応についてアドバイスさせていただきます。 頭が痛いときの対処法についてよくある質問 頭が痛いときの対処法についてよくある質問と回答は、以下の通りです。 頭痛を一瞬で治す方法はありますか? 毎日頭痛薬を飲んでも大丈夫ですか? 頭痛で受診する場合は、何科にいけばいいですか? 子どもの頭痛も大人と同じように対処していいですか? 検査をしても「異常なし」と言われた頭痛はどうすればいいですか? 慢性的な頭痛に悩まされている方は、ぜひ参考にしてください。 頭痛を一瞬で治す方法はありますか? 頭痛を一瞬で治す方法はありません。 早めに頭痛を落ち着かせたい場合は、鎮痛剤の服用やツボ押しなどすぐにできる対処をしながら横になって休むことをおすすめします。 頭痛が頻繁に起こる場合は、頭痛のタイプにあった対処法の実践や生活習慣を整えて予防に目を向けることが大切です。 毎日頭痛薬を飲んでも大丈夫ですか? 頭痛薬を毎日服用すると、薬物乱用頭痛を発症するリスクが増加するため注意が必要です。 単一成分の鎮痛薬を1カ月に15日、もしくは複合鎮痛薬を1カ月に10日以上服用し続けると、薬の飲み過ぎが原因で頭痛の悪化を招きやすくなります。(文献11) 薬物乱用頭痛を避けるためには、予防治療薬の服用が効果的です。 一次性頭痛の予防治療薬としては以下の例が挙げられます。 シプロヘプタジン バルプロ酸 アミトリプチリン ロメリジンなど ただし、自分の判断で服用するのではなく、専門医の診察・処方を受けることが大切です。 頭痛で受診する場合は、何科にいけばいいですか? 危険な病気が疑われる頭痛の場合は、脳神経外科や脳神経内科を受診しましょう。 頭痛の原因が脳の病気が原因であった場合、CTやMRIなどの画像検査や早急な処置をすぐに行えます。 症状が軽い場合や、近くに脳神経外科や脳神経内科がない場合は、通常の内科でも診察を受けられることが多いです。 当院「リペアセルクリニック」では、再生医療による頭痛の治療が可能です。 専門カウンセラーによる無料相談も受け付けていますので、気になる方はお気軽にご相談ください。 子どもの頭痛も大人と同じように対処していいですか? 子どもにも大人と同様に片頭痛や緊張型頭痛が見られますが、安易に医薬品に頼るのではなく、まずは生活習慣を見直すことが大切です。 睡眠不足は片頭痛や緊張型頭痛の発症リスクを高めるため、規則正しい生活を意識し、質の高い睡眠をとるよう意識してください。 寝る直前までスマホやテレビの明るい画面を見ていると、脳が興奮状態に陥り睡眠の質が低下します。 セルフケアで頭痛が改善しない場合は、保護者の判断で市販薬を服用させるのではなく、専門医の診察を受けることが大切です。 検査をしても「異常なし」と言われた頭痛はどうすればいいですか? 検査をしても異常なしと言われる頭痛のほとんどは、緊張型頭痛もしくは片頭痛に該当します。 首こりや肩こりの自覚がある方は、ストレッチや適度な運動、入浴などで筋緊張を緩和し、血行を促進するのが効果的です。 片頭痛はまぶしい光が原因で起こるケースもあるため、部屋の照明を落としたり、窓から遠い席に移るなど工夫してください。 カフェインには血管を収縮させる作用があるため、薬に頼りたくない方は片頭痛の予兆が見られる際にコーヒーや紅茶を飲むと症状を和らげられる可能性があります。 参考文献一覧 (文献1) 薬の窓口|岡山大学病院薬剤部 (文献2) 「頭痛の診療ガイドライン」作成員会.頭痛の診療ガイドライン2021., 医学書院, 2021年出版,p473 (文献3) 中島健二.片頭痛の診断と治療. 日本内科学会雑誌. 2006, 95, 3,p487-492. (文献4) 竹島多賀夫.片頭痛. 日本内科学会雑誌. 2018, 107, 8,p1486-1493. (文献5) 日本頭痛学会・国際頭痛分類委員会.国際頭痛分類第3版(ICHD-3)日本語版. 2018, p216 (文献6) 薬物乱用頭痛|MSDマニュアル (文献7) 端詰勝敬 都田淳. 頭痛. 心身医. 2016, Vol. 56 No. 8, p833-838. (文献8) 文部科学省 科学技術・学術審議会 資源調査分科会.日本食品標準成分表(八訂)増補2023年.文部科学省ホームページ.2023.4. (文献9) 原田大 北村正樹. 食品・嗜好品との相互作用カフェイン・喫煙・ドリンク剤・チアミン含有食品. ファルマシア. 2014, Vol.50 No.7,p679-683 (文献10) 緊張型頭痛|頭痛学会 (文献11) 頭痛予防治療薬を毎日飲んでも大丈夫でしょうか?|一般社団法人日本小児神経学会
2023.03.10







