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「ジョギングとランニングの違いは何?」 「今の自分にはどちらが合っているの?」 「痩せられるのはどっち?」 運動不足解消やダイエットのために、ジョギングもしくはランニングを始めたいものの、両者の違いがわからずに迷われている方も少なくありません。 本記事ではジョギングとランニングの違いや、それぞれのメリット、心身に負担をかけないためのポイントなどを紹介します。 自分に合った方法で無理なく運動するための参考にしていただければ幸いです。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。 気になる症状がある方は、ぜひご登録ください。 ジョギングとランニングの違い ジョギングとランニングの違いは、主に以下の2点です。 スピードによる違い 運動強度や心拍数による違い スピードによる違い ジョギングは一緒に走っている方と会話ができる程度のスピードが目安で、一般的には時速6~8㎞程度です。これは、1㎞を7~10分で走るペースといわれます。 ランニングは、息が弾んだり、息が切れたりするくらいのスピードが目安で、時速に換算すると8~11㎞程度です。 厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、ランニングの速度は分速134~188mとされています。(文献1) 運動強度や心拍数による違い 身体活動強度を示す単位のメッツであらわすと、ジョギングは6.0~7.0メッツ、ランニングは8.3~9.0メッツです。メッツとは、安静に座っているときを1とした場合、その何倍のエネルギーを消費するかの指標です。(文献1) ジョギングとランニングには、心拍数による違いもあります。ジョギングは最大心拍数の4~6割程度になる速さが目安であり、ランニングは最大心拍数の6~8割程度になる速さが目安です。 最大心拍数の数え方は「220-自分の年齢」です。しかし心拍数には個人差があるため、あくまでも目安としてとらえてください。 ジョギングとランニングはどっちが痩せる? 消費エネルギー量で比較すると、ランニングの方が痩せやすい運動です。しかし、ジョギングのような低~中程度の有酸素運動の方が効率的に脂肪を燃焼できます。また、ジョギングはペースがゆっくりであるため、継続しやすい運動です。 短期間で痩せたい場合はランニング、長いスパンで痩せたい場合はジョギングが適しています。 ジョギングとランニングの効果・メリットの違い この章では、ジョギングの効果とメリット、ランニングの効果とメリットについて詳しく解説します。 ジョギングの効果とメリット ジョギングのメリットは、全身持久力を高められる点です。全身持久力が高いことの恩恵としては、少ないエネルギーでも体を動かしやすい、持久力が低い方よりも死亡リスクが比較的低いなどがあげられます。(文献2) ジョギングで身体活動量を高めると、肥満や生活習慣病予防といった効果が期待できます。 ジョギングの注意点は、主に以下の2点です。 運動前に必ず体調を確認する 運動前後にはウォーミングアップやクールダウンを実施する ランニングの効果とメリット ランニングも有酸素運動であるため、全身持久力向上によるメリットが期待できます。ランニングはエネルギー消費量が多く、効率的なダイエットが可能です。 しかし、ランニングはジョギングよりも強い運動であるため、心拍数が上昇しやすく心血管系に負担がかかります。ジョギングよりも速いスピードで走るため、膝にかかる負担も大きくなります。 運動経験が少ない方の場合、ジョギングから始めて、徐々にランニングに移行する方法がおすすめです。 【ジョギング・ランニング共通】身体負担をかけないためのポイント ジョギングおよびランニングを始める前に、身体に負担をかけないためのポイントを知っておきましょう。本記事では4点紹介します。 ウォーキングから始める 正しいフォームを身につける 休養日を設ける ペース上昇は徐々に進める ウォーキングから始める 心身に大きな負担をかけないためにも、まずはウォーキングから始めましょう。ウォーキングも有酸素運動の一種であり、ジョギングやランニング同様、全身持久力向上やエネルギー消費の効果も期待できます。 ウォーキングと、ジョギングおよびランニングの違いは、主に以下の2点です。 運動強度 足の接地 ウォーキングは、ジョギングやランニングと比べて運動強度が低く、3~4メッツ程度です。(文献3) また、片方の足が必ず地面に接しているウォーキングに対して、ジョギングやランニングは両足が宙に浮く瞬間があります。そのためジョギングとランニングは、ウォーキングと比べて腰や膝に大きな衝撃がかかります。(文献4) 運動強度や体への負担が少ないウォーキングは、継続しやすい点でもおすすめです。 以下の記事で、ウォーキングの効果を詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。 正しいフォームを身につける ケガの予防や健康効果を高めるためにも、正しいフォームを身につけることが大切です。 正しいフォームのポイントとしては、主に以下の4点があげられます。 胴体をまっすぐに保つ 肩の力を抜く 腕を前後に振る 手は軽く握る 手を強く握りしめると体力を消耗すると覚えておきましょう。 走る姿勢が悪いと、筋肉が正常に働かず、首や肩、背中に負担がかかってしまいます。初心者のうちに正しいフォームを身につけましょう。 休養日を設ける 休養日を設けずに走り続けると、筋肉の「こり」を引き起こしやすくなるほか、身体への負担が蓄積されます。 1日もしくは2日程度の休みをとることで、体力が回復および向上します。 身体に負担をかけないためにも、必ず休養日を設けましょう。 ペース上昇は徐々に進める ジョギングやランニングが習慣化された場合でも、一気にペースを上げないようにしましょう。ペースを急激に早めると、疲労が蓄積されて体にも負担がかかります。 一般的に言われているのが「10%ルール」です。これは、ペースや距離を増やすときの指標を、「前週の10%まで」と示したものです。しかし現在のスポーツ科学では、10%を重視するよりも「急激に距離やペースを増やさない」や「体の疲れ具合と相談する」といった考え方が重視されています。 体に少しでも違和感があるときは、ペースを維持するかダウンさせてください。休む勇気も必要です。 ジョギングやランニングを始める際に必要な用具 この章では、ジョギングやランニングを始める際に必要な用具である、シューズとウェアについて解説します。 シューズ 普段履いているスニーカーではなく、必ずジョギングもしくはランニング用のシューズを着用しましょう。望ましいシューズは、衝撃を吸収するクッション性に優れたものや、通気性がよく軽量なものです。 シューズ選びで大切なポイントは、自分のサイズに合ったものを選ぶことです。サイズが合わないシューズでは膝や腰を痛める可能性もあります。 スポーツ用品専門店でスタッフからのアドバイスを受けつつ、実際に試し履きをしてシューズを選びましょう。 ウェア 吸汗速乾性にすぐれた素材のウェアを選びましょう。主流はポリエステル素材のウェアです。 綿素材のウェアは、汗を吸って重くなり、肌に張り付き、冷えを引き起こしやすいため好ましくありません。 走るときのボトムスは、ランニングパンツとランニング用タイツの併用が一般的です。初心者におすすめのランニング用タイツは、骨盤の位置を安定させるタイプです。 シューズ同様、ウェアを選ぶときは、専門店でスタッフに相談しましょう。 ジョギングとランニングの違いを理解して自分に適した運動を実践しよう ジョギングとランニングの違いは、スピードや運動強度などです。両方とも有酸素運動であり、全身持久力向上や脂肪燃焼効果があるため、生活習慣病予防やダイエットなどに役立ちます。 本記事を参考にして、自分に合った運動を実践してみましょう。 ジョギングやランニングを始めて体調不良になったりけがをしたりした場合は、運動を中止し早急に医療機関を受診してください。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しておりますので、ぜひご利用ください。 ジョギングとランニングの違いに関するよくある質問 ジョギングとウォーキングの違いは何ですか? ジョギングとウォーキングの大きな違いは、運動強度と足の接地です。 ジョギングの運動強度は6~7メッツ程度であり、ウォーキングは3~4メッツ程度です。 ウォーキングは常に片方の足が地面についていますが、ジョギングは両足が宙に浮いている瞬間があります。そのため、ジョギングの方がウォーキングよりも足腰に負担がかかります。 本記事の「心身に負担をかけないポイント」でも紹介したように、最初はウォーキングから始めてみましょう。 ジョギングとウォーキングを中止すべき症状と受診の目安は? ジョギングやランニングを中止すべき症状は、主に以下のとおりです。 胸痛 動悸 めまいやふらつき 強い関節痛や筋肉痛 これらの症状が出現した場合は、運動を中止し、内科や整形外科を受診しましょう。熱中症や心臓発作、腸脛靭帯炎(ランナー膝)、鵞足炎などを発症している可能性があります。 無理なくジョギングやランニングを続けるポイントは、体調の変化に敏感になることです。 参考文献 (文献1) 健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023|厚生労働省 (文献2) なぜ全身持久力が必要なのか-健康と全身持久力の関連性|健康日本21アクション支援システム~健康づくりサポートネット~ (文献3) 運動強度とエネルギー消費量|健康長寿ネット (文献4) ジョギングの効果と方法|健康長寿ネット
2026.02.28 -
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「筋肉をつけたいけれど運動は苦手なのでEMSを使ってみたい」 「EMSで顔のケアをしたい」 「EMSは本当に効果があるの?」 EMSの使用を検討している方は、効果の有無や危険性について気になるところでしょう。 EMSは正しく使うことで一定の効果は得られますが、効果には個人差があります。 本記事では、EMSの効果や目的別の使い方、効果が出るまでの期間などについて解説します。 効果的にEMSを使うためにも、ぜひ最後までご覧ください。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。 筋力低下による関節痛や慢性疼痛などお悩みの方は、ぜひ公式LINEにご登録ください。 EMSとは EMS(Electrical Muscle Stimulation)とは、電気刺激によって筋肉を収縮させる技術です。パッドを装着して筋肉に電気刺激を与えるトレーニング機械もEMSと呼ばれます。EMSは自発的に体を動かせない方や運動が制限されている方も、短時間かつ低負荷で筋肉を鍛えられるツールです。(文献1) EMSは低周波治療器と混同されがちですが、両者には明確な違いがあります。EMSは美容やボディメイク、筋力強化などの目的で使われます。これに対して低周波治療器は、厚生労働省から正式に医療機器としての認可を受けており、疼痛(とうつう)の緩和や治療を目的とするものです。 低周波治療器に関しては、以下の記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。 EMSの効果 EMSの主な効果は、皮膚に近い浅い筋肉への刺激です。例としては、表情筋を鍛えることによる顔のケアや、腹筋や二の腕など気になる部分の引き締めなどがあげられます。 EMSトレーニングで血管内皮機能の向上が見られたとの研究結果も示されています。(文献2) EMSの課題は、体幹や骨盤周囲にある深い筋肉(腹横筋や腸腰筋など)への刺激でした。 2025年には、金沢大学の研究により、干渉低周波と呼ばれる独自の電気刺激が深い筋肉への有効な刺激になる可能性があると示されました。(文献3)(文献4) この研究で得られた知見は、EMSの効果がさらに拡大される可能性を示しています。例としては、高齢者の転倒予防や体幹機能改善などがあります。 EMSで効果が出やすい人と出にくい人の違い EMSの効果発現は、使用者の体質に深く関与します。中でも主な要因の1つが、皮下脂肪の厚みです。 脂肪は筋肉に比べて電気抵抗が極めて高く、絶縁体に似た機能があります。皮下脂肪が厚い方の場合、家庭用EMSでは電流が筋肉まで十分に届かず、筋収縮が起きにくいケースも少なくありません。(文献5) 脂肪が薄い方や一定の筋肉量がある方は、電気刺激が筋肉に伝わりやすいため、効果が出やすい傾向にあります。 肌の水分量も、EMSの効果に関する重要な因子です。乾燥した肌は電気を通しにくく、刺激が表面に集中して痛みを感じやすい特徴があります。(文献6) また、適切に保湿された肌は深部まで電流が浸透するため、効果が出やすい傾向にあります。 EMSで効果が出るまでの期間 EMSで効果が出るまでの期間には個人差があります。早ければ2週間程度で効果が出る場合もありますが、1カ月〜2カ月程度かかる場合もあります。 数回の使用で「効果が出ない」と判断するのは好ましくありません。 取扱説明書をよく読み、正しい方法で一定期間継続して使用しましょう。 また、ウォーキングやストレッチ、筋力トレーニングなど、適度な運動を取り入れると効果が出やすいとされています。 ただし、医師から運動を禁止されている方は、指示に従ってください。 【目的別】EMSの使い方 EMSの使い方は目的により異なります。この章では、以下の2つに関して解説します。 筋力アップ 顔のたるみや小じわなどのケア 筋力アップ 筋力アップを目的にEMSを使用するときのコツは、筋肉が力強く収縮し、少しきついと感じる強さまで出力を上げることです。 腹部や太ももなどの大きな筋肉を鍛えたい場合は、筋肉の端から端までを挟むようにパッドを装着しましょう。 スクワットや腕立て伏せ、腹筋などの自重トレーニングと併用すると、筋力アップ効果が高まります。 顔のたるみや小じわなどのケア 顔のたるみや小じわなどをケアするときは、必ず顔専用モードを使いましょう。顔の筋肉(表情筋)は非常に薄いため、EMSによる刺激が肌トラブルを引き起こす可能性があるためです。 EMS使用前には、摩擦を防ぐために必ず顔を保湿しましょう。EMS用の保湿剤がある場合は、取扱説明書に従って使用してください。 顔のケアでEMSを使うときは、滑らせるようにやさしく密着させて動かしましょう。目の周りやのどぼとけ(甲状腺付近)など、使用してはいけない部位を事前に把握しておくことも必要です。 EMSの効果を感じにくい5つの原因 筋肉を刺激し、筋力アップや顔のケアなどに使われるEMSですが、使用する方や使用方法によっては効果を感じにくい場合があります。 主な原因としてあげられるのは、以下の5点です。 出力や周波数が合っていない パッドの装着位置や方法に誤りがある 使用頻度が不適切である 過度に効果を期待している 生活習慣改善が伴っていない 1:出力や周波数が合っていない 出力が不十分だったり周波数が低すぎたりする場合は、筋肉への刺激・効果を感じにくくなります。 ただし、「刺激を強くすれば良い」と考えて、自己判断で調整するのは逆効果です。取扱説明書をよく読んで、必要な出力レベルや周波数を設定した上で使用してください。 2:パッドの装着位置や方法に誤りがある 筋肉には、モーターポイントと呼ばれる電気刺激に反応しやすい部位が存在します。(文献7) EMSのパッドをモーターポイントから離れた場所に装着した場合は、効果を実感しにくくなります。電気刺激に反応する場所に届いていない可能性が高いためです。 また、パッド装着部位の皮膚が乾燥している場合も電気が通りにくく、効果が出にくい傾向にあります。 3:使用頻度が不適切である 「思い出したときだけEMS機器を使う」「数回で使用をやめてしまう」といった不適切な使用頻度では効果が出にくいです。 逆に、早く結果を出そうと「毎日・長時間」使いすぎるのも好ましくありません。筋力アップのためには、筋肉を使用したあとに一定の回復期間が必要であるためです。 効果を実感するためにも、取扱説明書をよく読み、メーカーが推奨する使用頻度とスケジュールを守りましょう。 4:過度に効果を期待している EMSの主な役割は、筋肉に刺激を与えることによる収縮運動のサポートです。 「EMSは痩せる」といった過度な期待は好ましくありません。筋肉を動かして鍛えるサポートできますが、使用するだけで体重が劇的に減少するものではないことを理解しておきましょう。 EMSを使って体重を減少させたい場合は、生活習慣改善も必要です。 5:生活習慣改善が伴っていない EMSで筋肉を動かすだけで生活習慣改善が伴わない場合は、十分な効果を得にくいです。 EMSを使いつつも、高カロリーな食事や運動不足が続くと、体型改善の可能性は低いといえます。 EMSを「運動のきっかけ」と捉え、バランスの良い食事やウォーキングおよびストレッチといった運動を組み合わせることで、効果が出やすくなります。 【逆効果?】EMSの使用におけるリスク さまざまな効果があるとされるEMSですが、副作用や不快感、皮膚トラブルといったリスクも少なくありません。 この章で詳しく解説します。 副作用・不快感のリスク 首に当てるタイプのEMS美顔器を使用していたときに、めまいや吐き気、失神といった症状が発生した事例がありました。失神により転倒し、けがをするリスクも少なくありません。(文献8) 首には副交感神経の一部である、迷走神経が存在します。迷走神経が電気刺激を受けると自律神経に影響し、めまいや吐き気が生じる可能性があります。 皮膚トラブルのリスク EMS使用後に皮膚トラブルが生じるリスクも少なくありません。 主な事例としては、「顔にあざができた」「パッド装着部位にやけどを負った」などがあげられます。(文献9)(文献10) 腹部に水ぶくれができたケースもありました。このケースは、EMSに微細な損傷があり、その影響で通常よりも強い電気刺激が加わったことが原因と考えられています。(文献11) EMSの使用を避けるべきケース EMSの使用を避けるべき方は主に以下のとおりです。 ペースメーカーや心電計を体内に埋め込んでいる方 医師に運動を禁じられている方 子どもおよび乳幼児 以下の状況にあてはまる方は、使用前に医師へ相談しましょう。 悪性腫瘍や心疾患、糖尿病性神経障害がある方 妊娠中の方 血圧に異常がある方 体温が38度以上の方 EMSの効果やリスクを理解して正しく活用しよう 本記事ではEMSの効果を中心に、目的別の使い方やリスクなどを紹介しました。 EMSの効果は、電気刺激による筋力アップや顔のケアなどです。運動が制限されている方も、正しく使うことで筋力アップが期待できます。しかし、装着するだけで効果が出るものではありません。正しい方法で継続して使うことにより効果が期待できるものです。 リペアセルクリニックでは、公式LINEやメール相談、オンラインカウンセリングを実施しております。筋力低下による関節痛や慢性疼痛でお悩みの方は、お気軽にお問い合わせください。 EMSの効果に関するよくある質問 EMSは効果なしと消費者庁が表明しているのは本当ですか? 消費者庁はEMSの効果には言及していません。しかし、2020年12月に1社、2021年6月に1社、景品表示法に基づく措置命令を出しています。内容は、課徴金納付や再発防止策を講じる命令などです。(文献12)(文献13) 措置命令が出された理由は、EMSの電気刺激によって食事制限や運動をせずにお腹痩せが可能であると表示していたことです。 EMSで筋肉が溶けるとの噂は本当ですか? EMS使用により筋肉が溶けるといった医学的根拠および事例は示されていません。 使用後に筋肉痛や体のだるさなどが生じる場合もありますが、これらは通常の筋肉疲労であることがほとんどです。不適切な使用方法により筋肉痛や筋肉疲労が強くなる場合も考えられますが、筋肉が溶けるといった医学的リスクはかなり低いと考えて良いです。 家庭用EMSと医療用EMSの効果の違いは? 家庭用EMSとは、文字通り家庭での使用を目的とするEMSです。詳細は、安全性に関する自主基準によって定められています。(文献14) 医療用EMSは、家庭用EMSよりも高周波・高出力であり、インナーマッスルと呼ばれる体の深部にある筋肉までアプローチ可能です。 また、医療用EMSは医療機器の1つです。医療機器に関する定義は、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」第2条第4項に示されています。(文献15) 医療機器はクラスⅠからクラスⅣまでの分類があり、医療用EMSはクラスⅡ(管理医療機器)に該当します。クラスⅡとは、不具合が生じた場合でも、人体へのリスクが比較的低いと考えられるものです。(文献16) 参考文献 (文献1) EMS(神経筋電気刺激)による目元の加齢変化改善効果|診療と新薬 (文献2) 骨格筋への電気刺激はどこまで運動の代替となるか 応用可能性の検証|デサントスポーツ科学 (文献3) 深層筋に効く!筋電気刺激(EMS)の新たな可能性|金沢大学 (文献4) Increased deep muscle activity with interference low-frequency electrical muscle stimulation: evaluation by positron emission tomography|European Journal of Applied Physiology (文献5) The effect of subcutaneous fat thickness on the efficacy of transcutaneous electrical stimulation|IEEE Xplore® (文献6) Skin Membrane Electrical Impedance Properties under the Influence of a Varying Water Gradient|Biophysical Journal (文献7) 【腓腹筋のモーターポイント】運動器エビデンス|日本離床学会 (文献8) 家庭用EMS美顔器に係る事故に関する情報提供 |消費者安全調査委員会 (文献9) 家庭用EMS美顔器の使用には注意が必要です~あざや体調不良になることも~|東京くらしWEB (文献10) EMSベルトを使用するにあたって(注意喚起)|独立行政法人製品評価技術基盤機構 (文献11) 腹部に水膨れができたEMS機器|独立行政法人国民生活センター (文献12) 株式会社TBSグロウディアに対する景品表示法に基づく措置命令について|消費者庁 (文献13) 株式会社DINOS CORPORATIONに対する景品表示法に基づく課徴金納付命令について|消費者庁 (文献14) 家庭用EMS機器の安全性に関する自主基準|日本ホームヘルス協会 (文献15) 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律|e-GOV法令検索 (文献16) 医療機器とは|独立行政法人医薬品医療機器総合機構
2026.02.28 -
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ウォーキングは、特別な道具や技術がなくても始められる、もっとも手軽な運動のひとつです。 日々の生活に取り入れるだけで、ダイエット効果はもちろん、生活習慣病の予防やストレス解消、睡眠の質向上など、心と体のさまざまな不調にアプローチできます。 本記事では、ウォーキングで得られる5つの代表的な効果と、健康効果を引き出すための正しい歩き方をわかりやすく解説します。 より効果を高めるためのポイントを押さえて、健康の維持や体力向上を図っていきましょう。 なお、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、さまざまな病気や後遺症の治療にも用いられている「再生医療」に関する情報の提供と簡易オンライン診断を実施しています。気になる症状があれば、ぜひご活用ください。 ウォーキングの5つの効果|体に起こる変化 ウォーキングは、体にとって良い変化をもたらす有酸素運動です。 ここでは、ウォーキングにどのような効果があり、体にどんな変化をもたらすのか見ていきましょう。 生活習慣病を予防できる ウォーキングは、高血圧・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病の予防・改善に役立つ運動です。一定時間歩くことで全身の血流が促進され、血管の柔軟性が保たれやすくなります。 その結果、血圧・血糖値・血中脂質のコントロールに良い影響を与えるとされているのです。また、ウォーキングを継続することで内臓脂肪が減少し、メタボリックシンドロームの予防にもつながります。 激しい運動でなくても、少し速めのペースで日常的にウォーキングをする習慣を積み重ねることで、将来的に病気にかかるリスク低下につなげられます。 基礎代謝アップでダイエットできる ウォーキングは脂肪燃焼と基礎代謝アップの両面から、リバウンドしにくいダイエットをサポートする運動です。 一定時間以上歩き続けると、有酸素運動によって体脂肪がエネルギーとして使われます。 さらに、脚・お尻・体幹など大きな筋肉を動かすことで筋量が維持・向上し、安静時の消費エネルギー(基礎代謝)を高められるのもメリットです。 食事制限だけのダイエットでは、脂肪が落ちずに筋肉だけが減ってしまうケースも少なくありません。ウォーキングを取り入れることで、「脂肪を燃やす」「筋肉を保つ」という両面から体重管理が可能になります。 睡眠の質が向上する 適度なウォーキングを習慣にすると、睡眠の質が安定しやすくなるとされています。 歩くことで一時的に体温が上がり、その後ゆっくり下がる流れが自然な入眠を促すと考えられているのです。 また、リズミカルに歩くことで自律神経のバランスが整い、心身がリラックスしやすい状態になります。 とくに、夕方から就寝の2〜3時間前に軽めのウォーキングを行うと、寝つきが良くなりやすいのでおすすめです。 睡眠の質が気になる方は、無理のない距離から夜のウォーキングを取り入れてみましょう。 ストレスや不安を軽減できる ウォーキングは、ストレスや不安感を和らげるメンタル面での効果も期待されています。 一定のリズムで歩く動きは、呼吸を整えながら全身の筋肉を使うため、心と体の緊張をほどきやすくなるのです。 さらに、日光を浴びながら屋外を歩くことで、気分に関わるホルモンの分泌が整い、落ち込みや不安の軽減にもつながります。 とくに、20〜30分のウォーキングを仕事や家事の合間に取り入れると、気分の切り替えがスムーズになり、イライラやモヤモヤを抱えにくくなる効果が期待されます。 薬やカフェインに頼る前に、まずは歩いて気持ちを整理する習慣を実践してみましょう。 認知症の予防効果が期待できる ウォーキングは、将来的な認知症リスクの低下にもつながる運動として注目されています。 歩くことで全身の血流が促進されると脳への血流も保たれ、脳細胞の働きがサポートされやすくなると考えられているのです。 やや息が弾む程度の速さで毎日歩く習慣は筋力低下や活動量の減少を防ぎ、フレイル(加齢による心身の衰え)や寝たきりの予防にもつながるとされています。 ただし、高齢期になってから急に始めるのではなく、若いうちから歩くことを日常に取り入れていく意識が重要です。 ウォーキングはいつから効果が出る? ウォーキングの効果が現れるまでの期間には個人差がありますが、およそ2週間〜3カ月がひとつの目安です。 体力や生活習慣によって感じ方は異なるものの、継続することで少しずつ変化を実感しやすくなるでしょう。 とくに初期は、「疲れにくくなった」「眠りが深くなった」「気分が軽くなった」といった主観的な変化から現れやすいのが特徴です。 その後、体重・腹囲・血圧・血糖値などの数値にも変化が現れる場合があります。 したがって、数日〜1週間で効果を感じなくてもすぐにやめず、まずは数週間同じペースで継続することが大切です。 目的を明確にしつつ2週間〜3カ月ほど様子を見ながら、自分に合ったウォーキング習慣を整えていきましょう。 何分くらいが効果的?ウォーキングの時間 ウォーキングの時間は「何分歩くか」だけでなく、「どのくらいの強度で、1日の合計としてどれだけ動くか」が大切です。 東京都健康長寿医療センターのデータによると、「1日8,000歩・中強度の速歩き20分」が高血圧や糖尿病、脂質異常症など生活習慣病の予防・改善に役立つ目安とされています。(文献1) ただし、年齢・体力・持病・生活環境によって適切な運動量は異なる点に注意しましょう。一律の基準にこだわりすぎず、まずは今の自分の歩数を把握し、無理なく少しずつ増やすことが重要です。 目標としては「やや息が弾む速さで合計20分程度」を中長期的なゴールとしつつ、最初は5〜10分のウォーキングを1日2〜3回にわけて行うなど、自分の体に合ったペースから始めましょう。 ウォーキングの効果的な歩き方6つのポイント ウォーキングの健康効果をしっかり引き出すためには、「とりあえず歩く」のでなく、始める前の準備や歩き方のフォームを意識することが重要です。 ここでは、ウォーキングの効果を高める歩き方のポイントを解説します。 始める前にストレッチをする ウォーキング前には、必ずストレッチを行いましょう。 ストレッチには筋肉を温めてほぐし、運動中のケガを防ぐ効果があります。 とくに朝や寒い日は筋肉が緊張しやすく、準備運動なしで歩き始めると関節や筋肉を痛める原因になるため注意が必要です。 ストレッチを行う際は、以下のポイントを押さえておきましょう。 呼吸を止めずに行う 反動をつけず、ゆっくり伸ばす 痛みを感じない範囲で無理なく行う なかでも、ふくらはぎ・太もも・股関節など下半身を中心に丁寧に伸ばすと、筋肉の柔軟性や血流が高まり、ウォーキングの効果をより高められます。 正しいフォームを意識する ウォーキングは手軽に始められる運動ですが、正しいフォームを意識することで、ケガを防ぎつつ効率よく効果を得られます。 以下の点を意識し、正しいフォームでウォーキングしましょう。 姿勢:お腹を軽く締め、胸を少し張り、腰が反りすぎないよう意識する 視線:あごを引き、やや遠くの前方を見ることで自然に背筋を伸ばす 腕:肩の力を抜き、ひじを軽く曲げてリズムよく前後に振る 歩幅:一本線上を歩くイメージで、少し大股を意識する 着地:かかとから接地し、足裏全体からつま先の流れで地面を蹴る また、クッション性が高く、自分の足に合ったシューズを選ぶと足腰への負担を軽減できます。 「ややきつい」と感じる強度で歩く ウォーキングの効果をしっかり得るには、「ややきつい」と感じる強度で歩きましょう。 身体活動の強さを示すメッツという指標で「4メッツ程度」に相当する運動「日常の歩行より少し高い負荷で、姿勢を保ちながら心地よく汗ばむ程度のペース」が理想です。 安静に座っている状態を1メッツとするため、その4倍のエネルギーを消費する運動にあたります。 また、「速歩き3分+ゆっくり歩き3分」を1セットとし、1日5セット・週4日以上行う「インターバル速歩」も有効です。 最初から無理をせず、「会話はできるが、少し息が弾む」くらいの強度を目安に、自分の体力に合わせて少しずつペースを調整しましょう。 「1日8,000歩」を目標にする ウォーキングの歩数目標は、「1日8,000歩・そのうち速歩き20分」を目安にしましょう。歩数と中強度の運動時間を組み合わせたもので、病気の予防に効果的な運動量です。(文献1) ただし、歩数の目標は体力や健康状態、生活環境によって個人差があるため、必ずしも8,000歩を毎日達成する必要はありません。 まずは現在の平均歩数を把握し、そこから少しずつ増やしていくと良いでしょう。 ダンベルやペットボトルを活用する ウォーキングに慣れてきたら、ダンベルやペットボトルを使って負荷を高める方法を取り入れるのも効果的です。 重みのある物を持って歩くと消費エネルギーが増え、運動効果の向上が期待できます。 ただし、重すぎる負荷で腕を大きく振ると、肩やひじを痛める恐れがあるため注意が必要です。 また、ウォーキングポールを使う方法もあります。 ポールを地面につきながら歩くことで上半身の筋肉も活用でき、姿勢の改善や転倒予防にもつながるので試してみましょう。 道具を使うとウォーキングの負荷を高められますが、重さや本数は控えめにはじめることが大切です。 フォームを確認しながら、無理のない範囲で少しずつ取り入れてください。 無理をせず事故やケガに注意する ウォーキングを安全に続けるには無理をせず、事故やケガへの配慮を最優先にすることも大切です。 とくに、運動習慣が少ない人が急に長時間・高強度で歩くのは危険です。体調や体力に合わせ、マイペースで継続しましょう。 また、調子が悪い日や悪天候の日は、無理に歩かず休む判断も必要です。 さらに、屋外を歩く際は信号や歩道のルールを守ることに加え、季節や時間帯に応じた安全性の高い服装(通気性・防寒・反射材など)を選びましょう。 なお、持病のある人はウォーキングを始める前に医師に相談し、適切な運動量を確認しておくことが重要です。 まとめ|ウォーキングの効果で健康を維持しよう ウォーキングは生活習慣病の予防やダイエット、睡眠の質向上、ストレス緩和、認知症予防など、さまざまな健康効果が期待できる手軽な運動です。 正しいフォームとペースで無理なく続けることで、全身の血流が促され、心身のバランスも整いやすくなります。 健康的な身体状態を維持するためにも、日々の生活習慣に取り入れていきましょう。 ただし、何かしらの不調を感じたら、早めに医療機関を受診することも大切です。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、さまざまな病気の治療に用いられている再生医療に関する情報提供や簡易オンライン診断を行っております。 再生医療についての疑問や気になる症状があれば、公式LINEに登録してぜひ一度ご利用ください。 ウォーキングの効果に関するよくある質問 痩せたいならいつの時間帯がいい? ダイエット目的でウォーキングを行うなら、「昼食後」が効果的なタイミングです。 昼食後は血糖値が上がりやすいため、このタイミングで歩くことで血糖値の上昇を抑えられ、脂肪の蓄積を防ぐ効果が期待できます。 無理のないペースで短時間でも歩き、体重管理に効果的な習慣として取り入れてみましょう。 夜のウォーキングは効果ない? 夜のウォーキングも効果があります。とくに、夕食後に歩くと血糖値を下げられるため、ダイエットの効果を高めることが可能です。 ただし、強度が高すぎると交感神経が刺激され、寝つきが悪くなる可能性があります。夜に歩く場合は、就寝直前ではなく少し早めの時間帯に行うのが理想的です。 週何回くらいウォーキングすればいい? ウォーキングは、週2〜3回・1回30分程度を目安にすると無理なく続けやすくなります。 最初から毎日長時間歩くと、関節や筋肉に負担がかかり、疲労や痛みで挫折しやすくなるため注意が必要です。 まずは短時間・少ない回数から慣らし、体力や膝・腰の状態を見ながら徐々に増やしていきましょう。 30分と1時間のウォーキングで消費できるのは何キロカロリー? ウォーキングの消費カロリーは、「運動強度(メッツ)×時間(h)×体重(kg)×1.05」で計算できます。 メッツ(METs)とは、運動の強さを表す単位で、「安静に座っている状態=1メッツ」としたときに、何倍のエネルギーを使っているかを示す指標です。 たとえば、ウォーキングの強度を3メッツとした場合、体重60kgの人が1時間歩くと約189kcal、30分なら約95kcalの消費になります。 なお、計算式の「1.05」は、メッツの強度をカロリーに変換するための係数です。 自分の体重と歩く時間を当てはめて計算し、エネルギー消費の目安を把握しておきましょう。 参考文献 (文献1) 東京都健康長寿医療センター運動科学研究所NEWS|東京都健康長寿医療センター
2026.01.31 -
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忙しい日常の中で、気づかないうちに呼吸が浅くなっていたり、ストレスや疲れが蓄積していたりすることはありませんか? 「Google呼吸エクササイズ」は、検索するだけで誰でもすぐに始められる1分間の深呼吸ガイドツールです。 特別なアプリのインストールは不要で、パソコンやスマートフォンから手軽にアクセスできるため、仕事や家事の合間、就寝前などに取り入れやすくなっています。 本記事では、Google呼吸エクササイズの基本的な使い方や活用シーン、効果を高めるコツまで詳しく解説するので、ぜひ参考にしてみてください。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、さまざまな病気や後遺症の治療にも用いられている「再生医療」に関する情報の提供と簡易オンライン診断を実施しています。気になる症状があれば、ぜひご活用ください。 Google呼吸エクササイズとは?1分間の深呼吸トレーニング Google呼吸エクササイズは、Google検索から1分間の深呼吸トレーニングを行える無料の呼吸ツールです。 Googleの検索バーに「呼吸エクササイズ」や「Breathing Exercise」と入力すると、検索結果の一番上に「1分間の呼吸エクササイズを開始」というボタン付きのツールが表示されます。 ボタンを押すと青い円がゆっくりと動き、「吸う・止める・吐く」のリズムをガイドしてくれるのが特徴です。 画面に表示される円の動きに合わせて鼻から息を吸い、口からゆっくり吐く呼吸を1分間行うと自律神経のバランスが整いやすくなり、短時間で気分をリセットできます。 仕事の前や会議の前、寝る前など、集中したい・リラックスしたい場面で手軽に活用できるのが魅力です。 パソコン・スマートフォンのどちらからでも利用できるため、日常に深呼吸の習慣を取り入れるきっかけとして有用なツールになります。 おすすめの利用シーン Google呼吸エクササイズは、日常の「区切りの1分」に取り入れるとリラックスと集中の切り替えに役立ちます。 たとえば、以下のような気持ちを落ち着かせたい場面や作業効率アップ、入眠のサポートにおすすめです。 仕事の合間や会議前に取り入れて、緊張を和らげたい 勉強開始前や集中が途切れた休憩中に、頭を切り替えたい PC作業の疲れ対策として、画面から目を離して呼吸を整えたい スポーツに取り入れて、パフォーマンス向上や疲労回復を図りたい 就寝前にリラックスしたい 電車の中や外出中にリフレッシュしたい Google呼吸エクササイズは、上記のような「緊張が高まりやすい場面」や「集中が途切れやすい場面」に習慣として組み込むと、深呼吸を生活リズムに無理なく定着させることが可能です。 パソコンやスマホ以外のデバイスと連携可能 Google呼吸エクササイズをスマートウォッチと連携させれば、呼吸数や心拍数の一元管理が可能になります。 パソコンやスマートフォンだけでなく、日常的に身につけるデバイスを使って呼吸トレーニングができる手軽さが魅力です。主に、以下のようなデバイスと連携して活用できます。 Fitbit:心拍数や呼吸数を記録し、運動後のリカバリーやストレス管理スコアの確認が可能 Pixel Watch:呼吸エクササイズ前後の心拍変動(HRV)や睡眠ステージの変化を把握可能。 Google Fit:複数デバイスのデータを統合管理可能。 Google FitやFitbitではリマインダーや週ごとの実践目標を設定できるため、1分間の呼吸エクササイズを「見える化」して習慣化できます。 これらの連携機能を活用すれば、Google呼吸エクササイズを一時的なリラックス手段ではなく、継続的なセルフケアや集中力向上のルーティンとして取り入れることが可能です。 三目並べ・サイコロ・コインフリップなどミニゲームを活用する方法も有効 Google呼吸エクササイズをミニゲームや隠しコマンドと組み合わせることで、集中力アップと気分転換の効果をさらに高められるため試してみましょう。 Googleでは、三目並べやコインフリップ、サイコロなどのシンプルなミニゲームを多数用意しています。 呼吸エクササイズで心身を落ち着けた後に、こうした軽いゲームを取り入れることで、脳に適度な刺激を与えられ、仕事や勉強の合間に効果的なリフレッシュが可能です。 たとえば、以下のような活用方法があります。 作業後にGoogle呼吸エクササイズを実施した後、三目並べや記憶力ゲームで脳を軽く刺激 判断に迷ったときは、コインフリップやサイコロを使って気分転換 空き時間にGoogle呼吸エクササイズとミニゲームを1〜3分ずつ行い、リラックスしながら集中力を維持 このように、Google呼吸エクササイズとミニゲームをセットにして休憩時間に取り入れることで、心身のリフレッシュとパフォーマンスの向上を同時に図れます。 Google呼吸エクササイズの使い方 アプリのインストールが不要のGoogle呼吸エクササイズは、検索するだけですぐに使える手軽さが特徴です。深呼吸の習慣を始めたい方にも取り入れやすくなっています。手順は以下の3ステップです。 1.検索する Google検索の窓、またはブラウザのアドレスバーに「呼吸エクササイズ」「breathing exercise」「深呼吸」などと入力しましょう。検索結果の上部に、青い背景の「1分間の呼吸エクササイズを開始」というボタンが表示されます。 2.呼吸を合わせる 開始ボタンを押すと、画面中央に白い円が表示され、「膨らむ→止まる→縮む」というリズムで動きます。この動きに合わせて、鼻から吸う→息を止める→口からゆっくり吐く、という流れで呼吸を行いましょう。 3.余韻を感じる 「お疲れさまでした」と表示されると、1分間のガイドが終了です。終了後も同じテンポで数呼吸続けることで、より深いリラックスを得やすくなります。 Google呼吸エクササイズに期待できる効果 ここでは、Google呼吸エクササイズに期待できる効果を見ていきましょう。 ストレスの緩和 Google呼吸エクササイズは、ストレスを和らげるセルフケアとしても活用しやすい呼吸ガイドです。 深くゆっくりと息を吐く時間を長めにとることで、副交感神経が優位になりやすくなります。 その結果、心拍数や血圧が落ち着き、ストレスホルモンの分泌を抑える効果が期待できるのです。 とくに、パソコンやスマートフォンを長時間使用していると浅い呼吸や「スクリーンアポネア(無意識の息止め)」が起こり、自律神経のバランスが乱れやすくなります。 このような状態が続いてしまうと、疲労感やイライラが蓄積しやすくなるため、1分間の呼吸エクササイズを挟むことで、気持ちの高ぶりを落ち着かせるのが効果的です。 自律神経の調整 深くゆっくりとした呼吸を行うと副交感神経が優位になり、心拍数や血圧が穏やかに下がるとされています。 また、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が抑えられるため、心身の緊張を和らげる効果が期待できる点にも注目です。 近年の研究では、毎分6回のペースで呼吸することで心拍変動(HRV)」、つまり心拍のリズムの柔軟性が改善されることも示されており、自律神経の働きをサポートする方法として注目されています。(文献1) とくに、パソコンやスマートフォンの使用中、1時間に1回を目安にGoogle呼吸エクササイズを取り入れると、交感神経から副交感神経へのスムーズな切り替えが可能です。 日々の生活の中で心と体の「オン・オフ」を自分で調整する方法として、Google呼吸エクササイズは高い実用性を持つセルフメンテナンス手段といえるでしょう。 集中力アップ Google呼吸エクササイズは「1分間の集中トレーニング」として、注意力や集中力を高めたい場面で活用しやすいツールです。 呼吸に意識を向けると脳内の雑念が減ることに加えて、安定した深い呼吸は自律神経のバランスを整え、過度な緊張を和らげられます。 具体的には、以下のようなタイミングが効果的です。 朝の始業前:1分の呼吸セッションで仕事モードへ切り替える 昼休み後:深呼吸によって眠気を抑え、集中力を回復させる 会議の前後:緊張をほぐし、冷静な判断力を保つ準備として取り入れる さらに、集中しやすい環境を整える工夫として、パソコンの通知をオフにし、全画面表示にして余計な情報を遮断すると良いでしょう。 また、ブルーライト軽減モードを搭載したスマートフォンを併用すると視覚的な刺激を抑えられ、より呼吸に集中しやすくなります。 睡眠の質改善 Google呼吸エクササイズは、就寝前に取り入れることで睡眠の質を高めるサポートになります。 夜寝る前に深くゆっくりと呼吸を繰り返すことで、心拍数や体温が自然と下がり、リラックスした状態で入眠しやすくなるのです。 とくに、「吸う・止める・吐く」のリズムのうち、吐く時間を長めにとることを意識すると、副交感神経が優位になり、より穏やかな眠りに導かれやすくなります。 また、就寝前は次のような状態でGoogle呼吸エクササイズを行いましょう。 スマートフォンの画面の明るさを最小限にする 通知をオフにして、刺激を減らす ベッドの上で静かに円の動きに合わせて呼吸 そのまま静かに目を閉じて、呼吸の感覚に意識を向ける流れをつくると、日常の睡眠リズムが安定しやすくなります。 高血圧の改善効果 Google呼吸エクササイズの深くゆっくりとした呼吸は、血圧や脈拍の安定に役立つセルフケアとして注目されています。 とくに、日中にストレスや緊張が続くと血圧が変動しやすくなるため、仕事の合間や就寝前などに呼吸を整える時間が、長期的な体調管理にも効果的です。 高血圧は脳卒中のリスク要因のひとつであり、日常的なストレス管理や生活習慣の見直しが重要とされています。呼吸エクササイズは、こうしたセルフケアの一環として取り入れることができます。 ただし、すでに高血圧と診断されている方や血圧に不安がある方は、医師の指導のもとで適切な治療を受けることが大切です。 当院「リペアセルクリニック」では、脳卒中後の後遺症に対する再生医療(幹細胞治療)を行っています。脳卒中に対する再生医療について詳しくは、以下のページをご覧ください。 Google呼吸エクササイズの効果を高めるコツ Google呼吸エクササイズの効果を高めるには、呼吸のリズムや姿勢を意識することが重要です。 呼吸の前半では無理のない長さで吸い、後半で吐く息を少し長めにすると、より深いリラックスを得やすくなります。 息を止めるのがつらい場合は「吸う4秒・吐く6〜8秒」のように、シンプルなリズムでも十分効果があります。 また、姿勢は背骨をまっすぐに保つのが基本です。 とくに、猫背でスマートフォンを見下ろす姿勢では横隔膜が動きにくくなるため、背筋を伸ばした座位や仰向けで呼吸しましょう。 まとめ|Google呼吸エクササイズで日常の合間に心身をリフレッシュしよう Google呼吸エクササイズは、検索するだけで誰でもすぐに始められるシンプルかつ効果的な呼吸ツールです。 1分間の深呼吸を日常のスキマ時間に取り入れることで、自律神経のバランスが整いやすくなり、ストレスの軽減や集中力の回復、睡眠の質の向上など、さまざまな効果が期待できます。 姿勢や呼吸リズムを意識しながら習慣化すれば、仕事や生活のパフォーマンスを底上げするサポートにもつながります。 無理なく続けられる1分間のリセット習慣として、Google呼吸エクササイズを日常に取り入れてみましょう。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、さまざまな病気や後遺症の治療の選択肢になっている再生医療に関する情報提供や簡易オンライン診断を行っております。 再生医療についての疑問や気になる症状があれば、ぜひ一度ご利用ください。 Google呼吸エクササイズに関するよくある質問 表示されない場合の対処法は? Google呼吸エクササイズが表示されない主な原因として、ブラウザのバージョンやキャッシュの影響、通信環境、言語・地域設定などが考えられます。 対処方法としては、次の手順が有効です。 ブラウザを最新バージョンに更新し、再起動 キャッシュとCookieを削除 「呼吸エクササイズ」「深呼吸」「breathing exercise」などで再検索 Google検索の言語設定を「日本語」または「英語」、地域を「日本」または「United States」に変更 シークレットモードや別のブラウザ・端末で再試行 また、JavaScriptを無効にしていたり、広告ブロックの拡張機能を使っていたりすると、ツールが非表示になるケースがあります。 設定を見直した上で再度検索すれば、多くの場合は正常に表示されるようになるので試してください。 いちいち入力するのが面倒な場合は? Google呼吸エクササイズを頻繁に使う場合は、ブラウザの「ホーム画面に追加」機能を活用すると便利です。 現在、公式の専用ウィジェットは用意されていないため、ショートカット作成が最も簡単な方法となっています。手順は以下のとおりです。 1.ChromeやSafariで「Google 呼吸エクササイズ」を検索し、ツールを表示 2.メニュー(Android)または共有(iPhone)ボタンをタップ 3.「ホーム画面に追加」を選び、「深呼吸」などわかりやすい名前で登録 アイコンをスマートフォンのホーム画面に設置すれば、検索の手間なくワンタップで呼吸エクササイズを開始できます。 ほかに呼吸法アプリでおすすめはある? Google呼吸エクササイズだけでは物足りないと感じる場合は、専用アプリを組み合わせることで、より自分に合った呼吸習慣を作りやすくなります。 たとえば、Breathwrkは「睡眠用」「不安解消用」など目的別に科学的な呼吸パターンを選べるアプリで、視覚的にもわかりやすい設計が特徴です。 Calmは、呼吸ガイドに加えてマインドフルネス瞑想や睡眠導入用の音声コンテンツが豊富で、メンタルケアや睡眠ケアを本格的に行いたい人に向いています。 また、Apple Watchユーザーであれば、Appleの「マインドフルネス」アプリがおすすめです。 手首の振動で呼吸リズムを伝えてくれるため、画面を見ずに没入しやすく、移動中や就寝前にも活用しやすくなっています。 参考文献 (文献1) Integrating Breathing Techniques Into Psychotherapy to Improve HRV: Which Approach Is Best?|Frontiers
2026.01.31 -
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腰痛を和らげる有効な手段のひとつが「温泉療法」です。 温泉には、体を芯から温めて血行を促進し、筋肉の緊張をほぐす効果があり、腰痛のセルフケアとして取り入れる人も多くいます。 ただし、利用方法を間違えると、かえって症状を悪化させる恐れもあるため注意が必要です。 本記事では、温泉の効果的な活用法から入浴時の注意点、入浴後のケア方法まで詳しく解説します。 なお、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、腰の治療にも用いられている再生医療に関する情報の提供と簡易オンライン診断を実施しています。気になる症状があれば、ぜひご活用ください。 腰痛改善に温泉は効果あり!3つの効果を解説 慢性的な腰の痛みに悩んでいる方にとって、温泉療法は痛みを和らげるための選択肢のひとつです。 実際に、慢性腰痛の方を対象とした研究では、温泉に入ることで得られる痛みの軽減効果が、長期間にわたって続くことが示されています。(文献1) 温泉が腰痛に働きかける主な効果は、以下の3つです。 血行が促進される「温熱効果」 浮力で腰への負担を減らせる「浮力効果」 痛みが和らぐ「リラックス効果」 では、3つの効果をより詳しく見ていきましょう。 温熱効果 温泉の「温熱効果」は、慢性腰痛に伴う鈍い痛みを和らげる方法として有効です。 お湯に浸かって体が温まると、血管が広がって血行が促され、筋肉のこわばりが和らぎやすくなります。 温熱によって期待できる主な効果は以下の通りです。 痛みを和らげる作用がある 筋肉や関節のこわばりが軽くなる 動きはじめのつらさを減らせる 腰が重だるい、動かすとこわばるといった慢性腰痛の症状改善に温熱効果は役立ちます。 浮力効果 首まで湯船に浸かると、浮力の作用で体重が空気中の約9分の1程度になるといわれています。 たとえば、体重70kgの人であれば、水中では実際の重さが7〜8kg程度に感じられるわけです。(文献2) 体が軽く感じることで、腰を支える関節や筋肉への負担が減り、関節の痛みや筋肉のこわばりが和らぎやすくなります。 ストレス軽減効果 温泉は心身の緊張をほぐし、腰痛のつらさを軽減する効果が期待できます。 温熱・浮力・静水圧の作用により筋肉のこわばりがゆるみ、リラックスしやすくなるのです。 さらに、湯けむりや水の音、自然の風景も、心理的な安心感を高める要素になります。 日本温泉協会によると、温熱によって痛みを伝える神経が鈍くなり、痛みとストレスの軽減が腰痛の緩和につながるとしています。(文献3) 温泉はすべての腰痛に効果があるわけではない 温泉は腰痛対策として取り上げられることが多いものの、すべての腰痛に対して効果があるとは限りません。 ここでは、「慢性腰痛」と「急性腰痛」に分けて、温泉で温めるべきかを解説します。 温泉は慢性腰痛に効果あり 3か月以上腰の痛みが続いている慢性腰痛のある人には、温泉を活用した「温めるケア」が痛みの緩和に効果を発揮する場合があります。 ぬるめの湯にゆっくり浸かることで、血流が良くなってこわばった筋肉がゆるみ、腰の重だるさや鈍い痛みが軽減されると考えられているのです。 ただし、効果の感じ方や持続期間には、個人差があります。 また、痛みが落ち着いている状態である必要があり、お湯の温度や入浴時間などにも注意しましょう。 慢性腰痛の治療については、以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。 急性腰痛はアイシングが基本 急性腰痛の場合は、温めるよりも冷やすケアが基本です。 突然強い痛みが出る状態は腰に炎症が起きており、温泉で温めて血流が増えると、かえって腫れや痛みが悪化する恐れがあります。 腰痛の発症直後はお湯で温めずに、氷のうや保冷剤で患部を冷やす「アイシング」を行いましょう。 ただし、身体の冷やしすぎは良くありません。冷やすのは痛めた直後に限定し、慢性腰痛へ移行したら温泉で温める方法に切り替えましょう。 腰痛に効果的な温泉の入り方 腰痛のセルフケアとして温泉を取り入れる場合、温度や時間、入浴の姿勢、入るタイミングを意識することが大切です。 ここでは、腰痛に悩む人が温泉を利用するときに押さえておきたいポイントを解説します。 37~40℃のぬるめのお湯がベスト 腰痛を和らげる目的で温泉に入る場合は、37〜40℃ほどの少しぬるいと感じる温度が理想とされています。 体をゆっくりと温めることで筋肉のこわばりがほぐれやすくなるため、腰の重だるさを軽減する効果が期待できるのです。 一方で、熱すぎるお湯には注意が必要です。高温の湯だと体の表面だけが急速に温まり、入浴後に体温が急激に下がりやすくなります。 急な冷えにより筋肉が再び緊張し、腰の痛みをぶり返す恐れがあるため注意しましょう。 15~20分程度浸かる 温泉に入る時間も、腰痛ケアでは大切なポイントです。 温泉の温度にもよりますが、はじめは3~10分程度とし、慣れてきたら15~20分程度に伸ばしましょう。(文献4) 短すぎると温まりが不十分で血行促進や筋肉の緩和効果が得にくくなりますし、長く浸かりすぎると体力を消耗して逆効果になります。 体調やのぼせやすさに応じて調整し、途中で一度湯船から上がって休憩を挟むなど、無理のない範囲で入浴を楽しみましょう。 体に負担をかけない姿勢で入る 腰痛がある人にとって、温泉に入るときの姿勢も重要です。 湯船には足からゆっくり浸かり、少しずつ体をお湯に慣らす入り方が推奨されています。 いきなり肩まで浸かると、心臓や筋肉への負担が大きくなるため、とくに腰痛のある人は要注意です。 また、入浴中は腰に無理な負担がかからない姿勢を意識してください。 浴槽の縁にもたれて背中を支えたり、浅い場所で膝を軽く曲げて腰を安定させたりすると、筋肉が緩みやすくなります。手すりや段差も活用して、体を支えやすい姿勢で入りましょう。 さらに、長時間同じ姿勢を保つのは避け、体を預けられる安定した場所を選ぶことも大切です。 就寝する1~2時間前までに入浴する 入浴は、就寝の1〜2時間前までに済ませるのが理想です。(文献5) いったん上がった深部体温が1〜2時間の間に自然と下がり、眠気が訪れやすくなります。 一方、寝る直前の入浴では体温が高いまま布団に入ることになり、寝つきが悪くなるほか、浅い眠りが続く可能性があるため注意が必要です。 風呂上がりに汗をかいて、体の火照りが引くのには2時間ほどかかる点に留意しておきましょう。 腰痛のある人にとって、睡眠中の回復はとても重要です。入浴のタイミングを考慮し、腰痛の緩和だけでなく質の良い睡眠にもつなげていきましょう。 温泉で腰痛を悪化させないための注意点 温泉は腰痛を和らげる効果が期待できる一方で、入り方を誤ると痛みが強くなる場合もあります。 とくに、湯冷めや水分不足、強い刺激などは、腰への負担や体調悪化につながるため注意が必要です。 ここでは、腰痛を悪化させないために押さえておきたい、温泉利用時のポイントをご紹介します。 湯冷めに注意する 腰痛緩和のために温泉へ入った後は、湯冷めを防ぐことが重要です。 温泉から出た後に急激に体温が下がると、腰痛が悪化する恐れがあります。 表面の水滴をきちんと拭き取り、衣類やタオルで体を温かく保ち、せっかく温めた腰を冷やさないように注意しましょう。 温泉地までの移動で腰に負担をかけない 腰痛がある人は、温泉の入り方に加えて移動中の負担にも気を付けましょう。 長時間同じ姿勢で乗り物に座っていると筋肉がこり固まり、腰痛が悪化する場合があるのです。 とくに、夜行バスのように姿勢を変えにくい移動手段は避けてください。できるだけ近場で通いやすい温泉を選ぶと、腰への負担を減らす工夫になります。 しっかり水分補給する 温泉やサウナを利用すると汗を多くかいて、体内の水分バランスが崩れやすくなります。 体内の水分量の低下は筋肉のこわばりや疲労感を招き、腰痛を悪化させる一因になります。 温泉やサウナに入る前後はしっかりと水分補給することが大切です。 また、ミネラルを補給するためにも、栄養バランスに配慮した食事を心がけましょう。 ジェット噴射を患部に当てない 腰に痛みを感じるときに、温泉のジェット噴射を腰へ当てた経験がある方もいるのではないでしょうか。 しかし、ジェット噴射の刺激がかえって症状を悪化させる恐れがあるため注意が必要です。 痛みが出ている部位は、刺激に過敏な状態にあります。 強い水圧を当てると筋肉や関節の表面がダメージを受け、強いマッサージ後の揉み返しのような反応が起こる可能性があるのです。 腰に痛みがあるときは、体への刺激をできるだけ避けるようにしましょう。 温泉に入った後にお酒を飲まない 入浴後のお酒を楽しみにしている方も多いと思いますが、腰痛が悪化しそうなときには控えることが推奨されています。 アルコールには脱水作用があり、体内の水分バランスを崩すことで腰痛やぎっくり腰を悪化させる恐れがあるのです。 とくに、腰の状態が不安定なときは、入浴時に限らず飲酒を控えましょう。 腰痛予防を目的に温泉を利用するわけですから、アルコールではなく水分補給と休息を優先してください。 腰痛持ちに効果的な温泉に入った後のセルフケア 温泉に入った後は、腰の状態を整えるセルフケアも大切です。ここでは、腰痛持ちの方が取り入れやすい方法をご紹介します。 マッサージする 温泉で体が温まったあとは、軽いマッサージで腰まわりの筋肉をほぐすと効果的です。 手のひらや指の腹を使って、腰をやさしく押したり、円を描くようにさすったりしましょう。 強く押しすぎず、心地よく感じる程度の力で行うのがポイントです。マッサージを入浴後の習慣にすれば、リラックス効果をより高められます。 ツボを押す 腰痛対策として、ツボを使ったセルフケアも有効な方法のひとつです。 腰に関係するツボとしては、背中の下部にある「胃兪(いゆ)」や「腎兪(じんゆ)」が知られています。 親指や指の腹で、痛気持ちいいと感じる程度の強さで数秒ずつ押しましょう。 とくに入浴後は筋肉が温まった状態であり、ツボを押すタイミングとして適しています。 無理に強く押さず、体の反応を見ながらやさしく行うのがポイントです。 温かいタオルや湿布を当てる 温泉から上がった後は、腰まわりを温かいタオルや温湿布で保温すると効果的です。 温めたタオルを腰に当てることで血行が良くなり、筋肉の緊張がほぐれやすくなります。 入浴後に体を冷やさないことは、腰痛の悪化を防ぐ上で重要です。 心地よい温かさを保ちながら、無理のない姿勢でしばらく休息をとるようにしましょう。 慢性腰痛でお悩みの方は「再生医療」をご検討ください 慢性腰痛が続いているものの、持病などの事情で手術が難しい方は「再生医療」をご検討ください。 再生医療は、本来の機能を失った組織や細胞に対して、自分自身の幹細胞や血液を用いる治療法です。身体への負担が少なく、治療による日常生活への影響をできるだけ抑えたい方に適しています。 たとえば、「椎間板ヘルニア」や「腰椎すべり症」など、背骨の構造そのものに変化が生じているケースでは「幹細胞治療」が用いられています。 幹細胞治療とは、患者様自身の幹細胞を採取して培養した後、痛みの原因となる部位に注射する再生医療のひとつです。 腰の痛みに関する再生医療についてもっと詳しく知りたい方は、以下のページも参考にしてみてください。 まとめ|腰痛改善に温泉を活用しよう 慢性腰痛の緩和には、温泉の温熱効果で血行を促進させ、筋肉の緊張を和らげるのが有効です。 ぬるめのお湯にゆっくり浸かれば、腰への負担を抑えながらリラックスできます。 ただし、急性腰痛や強い痛みがある場合は無理をせず、まずは専門医に相談しましょう。 また、手術に頼らず慢性腰痛を改善したい方には、再生医療という選択肢もあります。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療に関する情報の提供と簡易オンライン診断を実施していますので、ぜひご利用ください。 参考文献 (文献1) 温泉の治療と健康増進の効果に関する無作為化比較試験のシステマティック・レビュー|日本温泉気候物理医学会雑誌 (文献2) お風呂の効能を知る!|京都市上下水道局 (文献3) 温泉の温熱効果で健康になろう!!|日本温泉協会 (文献4) 温泉で注意すること(入浴編)|日本温泉協会 (文献5) 生活習慣病などの情報|厚生労働省
2025.12.31 -
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「季節の変わり目になると、いつも体調を崩してしまう……」と悩んでいませんか?頭痛やだるさ、微熱、眠気など、原因がはっきりしない不調に悩まされる方は少なくありません。 実は、季節の変わり目の体調不良は、気温や気圧の変化に体が対応しようとする自然な反応です。 本記事では、季節の変わり目に体調を崩す原因を医学的な視点から解説し、症状別の対処法と予防策を紹介いたします。記事の後半では肌トラブルなどの対処法も解説していますので、ぜひ参考にしてください。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。季節の変わり目の体調不良について気になる方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 季節の変わり目とはいつ? 季節の変わり目とは、春・夏・秋・冬の4つの季節が移り変わる時期を指します。とくに寒暖差が大きくなる「春の終わり(5月~6月)」と「秋の終わり(10月~11月)」は、朝晩の気温差が10℃以上になることもあり、体調を崩しやすい時期です。 また、現代社会では、エアコンが効いた室内と外気温の差、暖かい部屋と寒い廊下の温度差など、急激な変化が頻繁に起こります。温度差が激しい環境では、自律神経が乱れ、体調を崩しやすくなってしまいます。 季節の変わり目に体調を崩す主な原因 季節の変わり目に体調を崩す原因は、主に以下の4つです。 自律神経のバランスが乱れやすくなる 体温調節機能がうまく働かなくなる 気圧の変化により血流・ホルモンバランスが乱れる ストレスや睡眠不足で回復力が低下する それぞれ詳しく解説します。 自律神経のバランスが乱れやすくなる 自律神経は、私たちの意識とは無関係に体の機能を調整している神経系です。交感神経は日中の活動時に優位になり、副交感神経は休息時に優位になって体を回復モードへと導きます。 季節の変わり目には気温や気圧が急激に変化し、この交感神経と副交感神経の切り替えがうまくいかなくなります。 その結果、血流のコントロールが乱れ、体温リズムも不安定になり、頭痛や倦怠感、冷えやほてりといった不調として現れるのです。 体温調節機能がうまく働かなくなる 人間の体は常に一定の体温(約36~37℃)を保とうとしており、汗や血管の収縮・拡張で調整しています。しかし、朝晩の寒暖差が10℃以上になる季節の変わり目では、体がこの温度変化に追いつくために大量のエネルギーを消費してしまうのです。 汗や血流のコントロールが追いつかなくなると、冷え性の悪化、ほてり、全身のだるさといった症状が出やすくなります。 気圧の変化により血流・ホルモンバランスが乱れる 天気が崩れる前に頭痛がしたり、体調が優れなくなったりする「気象病」は、気圧の変化が大きく関係しています。低気圧が近づくと血管が拡張し、とくに頭部の血管が拡張すると周囲の神経を刺激して頭痛を引き起こすのです。 また、気圧の変化は、脳内で働く神経伝達物質の1つであるセロトニン(気分や自律神経の安定に関わる物質)の分泌バランスにも影響を与えます。 セロトニンが減少すると、自律神経が乱れやすくなるため、気圧が不安定な時期は気分の浮き沈みが起きやすくなったり、不安感が強まりやすくなったりします。 ストレスや睡眠不足で回復力が低下する 季節の変わり目は生活環境が変化しやすい時期でもあります。春には新年度が始まり、秋には年度後半に向けた業務が増えるなど、環境の変化が知らず知らずのうちにストレスとなって蓄積されるケースもあります。 ストレスが多い状態では交感神経が優位になりやすく、自律神経のバランスが崩れやすいのです。結果的に、体調不良につながります。 また、寒暖差や気圧変化によって睡眠の質が低下すると、自律神経の回復が追いつかなくなり、疲労が蓄積する悪循環に陥ってしまいます。 【症状別】季節の変わり目によくある体調不良と対処法 ここでは、季節の変わり目に起こりやすい代表的な体調不良とその対処法を紹介いたします。 頭痛・めまい・吐き気 だるさ・倦怠感・微熱 不眠・眠気など睡眠リズムの乱れ 肌荒れ・かゆみ・吹き出物 それぞれの症状について、具体的な対処法を解説します。 頭痛・めまい・吐き気が起きる場合 季節の変わり目に起こる頭痛の多くは、気圧変化が主な原因です。気圧が下がると血管が拡張し、周囲の神経を刺激して頭痛が起こりやすいです。とくに片頭痛を持っている方は、気圧変化によって症状が誘発されたり、悪化したりする可能性があります。 対処法としては、以下の点を意識してみてください。 対処法 得られる効果 十分な水分補給 血流を改善し、頭痛を和らげる効果が期待できる 暗く静かな場所で休息 刺激を減らし、症状が軽減されやすくなる 首や肩を温める 血流を促進し、緊張型頭痛の緩和に役立つ トリガーとなる要素を避ける 強い光、大きな音、特定の食品(チョコレート、チーズ、アルコールなど)による頭痛の誘発を防ぐ (文献1) 症状が1週間以上続く場合や、日常生活に支障が出る場合は医療機関の受診をおすすめします。 なお、頭痛が激しい場合や、吐き気を伴う頭痛でお困りの方は、ぜひ以下の記事も参考にしてください。 だるさ・倦怠感・微熱が続く場合 季節の変わり目に感じる全身のだるさや倦怠感は、自律神経の乱れによるエネルギー代謝の低下が主な原因です。体温調節にエネルギーを使いすぎて、日常活動に必要なエネルギーが不足している状態といえます。 対処法としては、以下を試してみてください。 対処法 得られる効果 軽い運動で血流を促す 10~15分程度の散歩やストレッチで血流が改善され、だるさが軽減される 深呼吸でリラックス 腹式呼吸を意識的に行うと、副交感神経が優位になり、体の回復モードに入りやすくなる こまめな水分補給 脱水状態による倦怠感の悪化を防ぐ 無理をせず休息を取る 体が回復を求めているサインに応え、睡眠時間を確保する 微熱やだるさが1週間以上続く場合は、感染症やその他の内科的要因も考えられます。早めに医療機関を受診することが大切です。 不眠・眠気など睡眠リズムの乱れ 季節の変わり目には日照時間が大きく変化し、体内時計(サーカディアンリズム)を乱す原因となります。また、気温や気圧の変化によって夜間の睡眠の質が低下し、寝つきが悪くなったり、夜中に何度も目が覚めたりすることがあります。 対処法としては、以下を実践してみてください。 対処法 得られる効果 朝日を浴びる 起床後すぐに太陽の光を浴びることで体内時計がリセットされ、夜の自然な眠気につながる 就寝・起床時間を固定する 平日も週末も同じ時間に就寝・起床すると、体内リズムが安定する 寝る前のスマホ・パソコンを避ける ブルーライトによるメラトニン(睡眠ホルモン)の分泌抑制を防ぐ カフェインは午後3時以降控える カフェインの効果は4~6時間続くため、夕方以降の摂取は睡眠の質を下げる原因となる(時間には個人差あり) 寝室の温度・湿度を調整する 室温18~22℃、湿度50~60%程度の快適な睡眠環境を整える 睡眠リズムが整うまでには2~3週間かかることもあります。焦らず、少しずつ習慣を整えていきましょう。 肌荒れ・かゆみ・吹き出物などの肌トラブル 季節の変わり目には、湿度と温度の変化が皮膚のバリア機能を低下させます。乾燥や急激な温度変化にさらされると角質層が損傷し、水分が逃げやすくなります。バリア機能が低下すると外部刺激物質が侵入しやすくなり、炎症やかゆみ、吹き出物が起こりやすくなります。 対処法としては、以下のスキンケアを心がけてください。 対処法 得られる効果 低刺激タイプの洗顔料を使う アルコールや香料などの刺激成分が少ない製品で、ぬるま湯で優しく洗うことで肌への負担を軽減できる 保湿を徹底する 洗顔後すぐに保湿剤を塗ると水分の蒸発を防ぎ、バリア機能を維持しやすくする 紫外線対策を忘れない 紫外線によるバリア機能のさらなる低下を防ぐ 部屋の湿度を保つ 加湿器を使用して室内の湿度を50~60%に保ち、肌の乾燥を防ぐ (文献2) 肌トラブルが2週間以上続く場合や、かゆみが強い場合は皮膚科を受診しましょう。 季節の変わり目に体調を安定させる方法(予防策) 季節の変わり目の体調不良は、日頃から予防策を取り入れると、季節の変わり目でも安定したコンディションを維持しやすくなります。 具体的には、以下3つの予防策が有効です。 生活リズムを一定に保つ 入浴習慣で体を温める 軽い運動やストレッチで血流を促す それぞれ詳しく解説します。 生活リズムを一定に保つ 自律神経のバランスを整えるために重要なのは、生活リズムを一定に保つことです。毎日同じ時間に起床・就寝すると体内時計が安定し、自律神経の切り替えがスムーズになります。 とくに重要なのが朝日を浴びる習慣です。朝の太陽光を浴びると、脳内でセロトニンが分泌されます。セロトニンは日中の活動を支え、夜になるとメラトニン(睡眠ホルモン)に変換されて自然な眠気を促します。 入浴習慣で体を温める ぬるめのお風呂にゆっくり浸かる習慣は、自律神経を整えるのに効果的です。38~40℃のぬるめの湯に10~15分浸かると、副交感神経が優位になりリラックスモードに入りやすくなります。ただし、熱すぎるお湯(42℃以上)は逆に交感神経を刺激してしまうため注意が必要です。 また、入浴のタイミングも重要です。人間の体は、体温が下がるときに眠りに入りやすくなる仕組みがあるため、就寝1時間前には入浴を済ませましょう。 入浴で一度体温を上げておくと、スムーズな入眠につながります。 忙しくてシャワーだけで済ませがちな方も、週に数回は湯船に浸かる習慣を取り入れてみてください。 軽い運動やストレッチで血流を促す 軽い運動やストレッチは、自律神経のバランスを整え、血流を改善するのに役立ちます。とくに朝や日中に体を動かすと、交感神経がしっかりと働き、夜には副交感神経への切り替えがスムーズになります。 なお、激しい運動は必要ありません。ウォーキングや軽いストレッチなど、呼吸を意識しながらゆったりと行う運動が効果的です。 具体的には、以下の運動やストレッチを参考にしてください。 朝のウォーキング(10~20分):朝日を浴びながら歩くと、体内時計がリセットしやすくなる 日中のストレッチ(5~10分):デスクワークの合間に行うと、午後のだるさを軽減可能 夕方の軽い運動:就寝3時間前までに軽い運動をすると、その後の体温低下で自然な眠気が訪れやすい 毎日少しずつ体を動かす習慣を作ると、季節の変わり目でも体調を崩しにくくなります。 まとめ|季節の変わり目の体調不良は未然に防ごう 本記事では、季節の変わり目の体調不良について解説しました。季節の変わり目に体調を崩すのは、気温・気圧・湿度の変化に体が対応しようとする自然な反応です。 自律神経の乱れや体温調節機能の低下、気圧変化による血流の乱れ、ストレスや睡眠不足が重なることで、さまざまな不調が現れます。 ただ、頭痛やだるさ、睡眠リズムの乱れ、肌トラブルなど、症状に応じた対処法を実践すると、つらい症状を和らげられます。また、日頃から生活リズムを整えながら入浴習慣を取り入れ、軽い運動を続けると、季節の変わり目でも体調の安定化が図れます。 なお、もしも季節の変わり目の体調不良が長続きするようなら、医療機関の受診を検討しましょう。 当院の公式LINEでは、さまざまな疾患に対する再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しています。季節の変わり目の体調不良にお悩みの方や、慢性的な不調を改善したい方は、ぜひご登録ください。 季節の変わり目についてよくある質問 季節の変わり目になるとなんで風邪をひきやすくなるの? 季節の変わり目に風邪をひきやすくなる理由は、主に免疫力の低下、自律神経の乱れ、鼻や喉の乾燥の3つです。 寒暖差や気圧の変化で自律神経が乱れると、体が体温調節にエネルギーを使いすぎて免疫機能が低下し、ウイルスや細菌と戦う力が弱まります。また、自律神経は免疫システムとも深く関わっているため、バランスが崩れると免疫細胞の働きが鈍くなるのです。 さらに、朝晩の気温差が大きいと空気が乾燥し、鼻や喉の粘膜のバリア機能が低下してウイルスが侵入しやすくなります。予防策としては、こまめな手洗い・うがい、室内の加湿、十分な睡眠と栄養摂取が大切です。 季節の変わり目に咳や鼻水が止まらないときはどうすればいい? 季節の変わり目に咳や鼻水が続く場合、アレルギー性鼻炎、気管支炎、気象病による自律神経の乱れなどが考えられます。 春先は花粉、秋は雑草の花粉やダニなどのアレルゲンが増えるため、抗アレルギー薬や点鼻薬が効果的です。また、寒暖差による刺激で気管支が炎症を起こすと、朝晩に咳がひどくなることもあります。 咳や鼻水が2週間以上続く場合や高熱(38℃以上)を伴う場合は、早めに医療機関を受診しましょう。一般的な風邪であれば1週間程度で改善しますが、症状が長引く場合は別の疾患の可能性もあります。 メンタルが崩れやすい季節は何月? メンタルが崩れやすい季節は、主に春(3~5月)と秋(9~11月)です。春は新年度が始まり、進学や就職、異動などで生活環境が大きく変わるため、適応ストレスが心の負担となりやすい時期です。 また、気温の変動が激しく自律神経のバランスが崩れやすいことも影響します。 秋は日照時間が減少し、気分を安定させるセロトニンの分泌が減るため、気分が落ち込みやすくなります。とくに10月以降は、季節性情動障害(SAD)として憂うつ感や倦怠感が現れる場合もあります。 対策としては、規則正しい生活リズム、朝日を浴びる習慣、適度な運動が効果的です。メンタルの不調が2週間以上続く場合は、心療内科や精神科への相談を検討しましょう。 参考文献 (文献1) Barometric Pressure Headache: Can Weather Trigger Headaches or Migraines?|Cleveland Clinic (文献2) Stratum corneum cytokines and skin irritation response to sodium lauryl sulfate|Contact Dermatitis
2025.12.13 -
- その他、整形外科疾患
- 健康・美容
「低周波治療器を使いすぎると身体に悪いのではないか?」 「低周波治療器をこのまま使い続けても問題ないのか?」 低周波治療器は肩や腰の痛みや疲労感を和らげるために使用される医療器具です。不快感を和らげたい一心でつい長時間使用してしまうことも少なくありません。しかし、使用時間や頻度を誤ると、皮膚の違和感や体調不良につながるリスクもあります。 本記事では、低周波治療器を使いすぎると起こりうるリスクについて現役医師が詳しく解説します。記事の最後には低周波治療器に関するよくある質問をまとめておりますので、ぜひ最後までご覧ください。 なお、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。 気になる症状や再生医療について詳しく知りたい方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 低周波治療器を使いすぎるとどうなる? 使いすぎるリスク 詳細 皮膚トラブル(赤み・かぶれ・やけどなど)のリスク 電極パッドによる刺激の蓄積や長時間の使用による皮膚炎症 筋肉や神経への過剰刺激による影響 過度な収縮反応による筋肉疲労や神経の反応異常 体調不良や自律神経への影響 めまい・頭重感・しびれなどの全身症状 低周波治療器は、微弱な電気刺激で筋肉や神経に働きかけ、肩こりや腰痛、神経痛などの緩和が期待できる医療機器です。筋肉が和らぐことで血行が促され、疲労感やだるさの軽減にもつながります。 ただし、刺激が強すぎたり長時間使用すると、軽度の熱傷(低温やけど)や接触皮膚炎を引き起こすケースもあります。効果を得るには、体調や肌の状態を確認し、使用時間と頻度を守ることが大切です。 皮膚トラブル(赤み・かぶれ・やけどなど)のリスク 原因・状況 皮膚トラブルの内容 長時間・同じ部位への連続使用 赤み・かぶれ・炎症の発生 パッドの汚れ・劣化・交換時期超過 電流の集中による炎症や低温やけど 汗、皮脂、ゴミなどが皮膚とパッドに付いている状態 刺激が強く伝わりやすく炎症や低温やけど 出力設定が強すぎる、体の下にパッドを敷いたままの使用 局所的なやけど、強い炎症 低周波治療器の使用により、皮膚の赤み・かゆみ・かぶれなど、接触性皮膚炎に類似した症状が起こることがあります。これらは、電極パッドの貼り方、使用時間、刺激の強さなどが影響することが多く、とくに同じ部位に長時間貼り続けると熱がこもり、軽いやけどのような症状が出ることもあります。 乾燥肌や敏感な状態では刺激に反応しやすくなるため、使用前に肌の状態を確認することが大切です。異常を感じた場合はすぐに使用を中止し、必要であれば皮膚科を受診してください。 筋肉や神経への過剰刺激による影響 影響の種類 内容 筋肉の微小損傷・過度な疲労 電気刺激による筋線維の損傷や疲労蓄積 揉み返し・炎症・筋肉出力低下 過剰刺激による炎症、筋肉出力の一時的減少 神経過敏・ピリピリ感の残存 電気刺激後のしびれや感覚過敏の持続 自律神経のバランス乱れ 頭痛、倦怠感、めまい、全身症状の出現 低周波治療器は筋肉の緊張を和らげますが、刺激が強すぎたり使用時間が長すぎたりすると逆効果になります。出力が強すぎると、神経にピリピリ感などの違和感が生じることもあります。 こうした症状は日常生活に影響を与えることがあるため、使用は適度な強さと時間を守ることが大切です。違和感があれば使用を中止し、無理に続けないようにしてください。 体調不良や自律神経への影響 低周波治療器を長時間または高頻度で使用すると、神経への過剰な刺激が自律神経に波及し、体調不良を引き起こすことがあります。 首や上背部など神経の密集した部位に強い電気刺激を繰り返すと、自律神経(交感神経・副交感神経)のバランスが乱れ、めまい、ふらつき、倦怠感、異常な眠気、頭重感などの全身症状が現れることがあります。 とくに迷走神経が刺激されると、血圧や脈拍が急激に低下する血管迷走神経反射が生じることもあります。(文献1) 使用中に体調の変化を感じた場合はただちに使用を中止し、症状が持続する際は医療機関を受診しましょう。 低周波治療器の正しい使い方 正しい使い方(目的) 詳細 筋緊張と痙縮による違和感の軽減 電気刺激による筋収縮と弛緩のリズム刺激 日常生活動作(ADL)の向上とリハビリテーションの促進 筋力維持や神経筋機能の再教育 拘縮の予防 関節可動域の維持と筋肉の柔軟性確保 低周波治療器は、筋肉に電気刺激を与えて動かし、筋緊張や痙縮による痛みや疲労感を和らげるために使用されます。継続的な使用により、日常動作の回復が期待でき、リハビリの一環としても有効です。また、関節の拘縮を防ぐ目的でも利用されており、正しい使い方を心がけることが大切です。 使用前に肌と機器の状態をチェックし正しい位置に電極を貼付け チェック項目 内容 肌の状態の確認 傷・湿疹・赤みがある部位への使用は避ける 電極パッドの状態 汚れ・劣化・粘着力低下がないかを確認、必要に応じて交換 貼付位置の選定 関節や骨の突起を避け、筋肉のある部分に貼る 貼付方法 電極は左右対称に貼ることで刺激が均一に伝わりやすくなる パッドの密着 密着していないと電流が偏るため、しっかりと肌に貼り付ける 低周波治療器を使う前には、肌と機器の状態を確認しましょう。肌に傷や湿疹、赤みがある場合は、刺激で悪化するおそれがあるため使用は控えてください。 電極パッドは汚れや劣化がないかを確認し、粘着力が弱ければ交換が必要です。電極のずれや密着していないと、電流が偏り皮膚に負担がかかります。 説明書を参考にし、筋肉のある部分に左右対称に貼付することで、刺激が均等に伝わり、治療効果が高まります。 強さは弱めからで上限は60分までにする 低周波治療器を使う際は、刺激の強さと使用時間に注意が必要です。電気の感じ方には個人差があるため、弱い設定から始めましょう。 最初から出力を強くすると、筋肉のこわばりや赤み、かぶれなどの皮膚症状が現れることがあります。また、使用時間が長すぎると筋肉疲労や効果が薄れることもあります。 1回の使用は15〜30分を目安にし、1日の合計使用時間は60分を超えないようにしましょう。無理なく続けることが、セルフケアの基本です。 赤み・かゆみ・めまいなど症状が出たらすぐ止めて医師に相談する 低周波治療器の使用中に赤み・かゆみ・めまいなどの異常を感じた場合は、直ちに使用を中止し、医療機関を受診してください。 稀にアレルギー反応や自律神経の乱れが原因で、症状の悪化ややけど、けいれんにつながるケースもあります。無理に続けず、身体の変化に気づいた場合は早めの対応が重要です。 低周波治療器の使用中に異常を感じた際の対処法 対処法 詳細 異変を感じたらすぐに使用を中止する 違和感・皮膚の変化・気分不快時はただちに停止する 症状をチェックし経過を観察する 赤み・発疹・しびれ・めまいなど症状の部位と強さを確認、経過の記録が大切 継続する症状があれば医師に相談する 症状が数十分以上続く、悪化傾向、生活に支障があれば受診が必要 低周波治療器の使用中に違和感や皮膚の異常、体調の変化を感じた場合は、ただちに使用を中止しましょう。赤み、発疹、しびれ、めまいなどの症状が現れた際は、その部位や程度を確認し、経過を記録しておくことが重要です。 症状が数十分以上続く、悪化する、または日常生活に支障が出る場合には、速やかに医療機関を受診しましょう。早期の対応が重症化の予防につながります。 異変を感じたらすぐに使用を中止する 理由 内容 症状の悪化を防ぐ 赤み・かゆみなどの皮膚障害は、アレルギーや低温やけどに進展しやすく、即時中止で早期対応が可能 早い対応で回復がスムーズに めまい・頭痛・吐き気などは自律神経や血圧に影響するため、即中止で症状悪化を防ぎ回復を早めることができる 医師に状況を正確に伝え、適切な対処が受けられる すぐ中止し症状を把握することで、経過説明がしやすくなり、医師による原因判断や再発防止策につながる 低周波治療器を使用中に違和感や体調の変化を感じた場合は、すぐに使用を中止してください。赤み、かゆみ、めまい、強い疲労感などは、刺激の強さや使用時間が体に合っていないサインです。 無理に続けず、機器を取り外して安静にしてください。症状が軽ければ、一旦様子見でも問題ありません。しかし、続いたり悪化したりする場合は医師に相談しましょう。正確に症状を記録することも、適切な対処に役立ちます。 症状をチェックし経過を観察する 低周波治療器の使用後は肌や体調を確認し、異常があれば中止して経過を観察します。強い倦怠感やめまいが続く場合は注意が必要です。 身体の反応を見ながら使うことで、異常に早く気づき、悪化を防ぐことができます。症状が出た部位や時間を記録しておくと、受診時に役立ちます。 継続する症状があれば医師に相談する 理由 説明 症状の原因を正しく見極めるため ヘルニアや内臓疾患など、背景にある病気の発見 適切な治療を受けるため 薬物療法や理学療法、必要に応じた専門医の診療 時間や費用の無駄を減らすため 改善しないまま使い続けることでの負担の回避 不安を解消し、継続的なケアにつなげる 医師の診断により、セルフケア継続への自信の確保 低周波治療器を使用しても症状が改善しない、悪化する、新たな症状が現れる場合は、早めに医師へ相談することが重要です。自己判断で使い続けると、原因となる病気の発見が遅れるおそれがあります。 たとえば、腰痛の原因がヘルニアや内臓の病気であれば、低周波治療器では対応できません。医師に相談すれば、検査や診察によって原因が明らかになり、薬物療法や理学療法など適切な治療が受けられます。 不調による不安も軽減され、必要に応じてセルフケアを続ける判断もできます。 低周波治療器の使いすぎを避けてリスクを回避しよう 低周波治療器は、適切に使用することで筋緊張の緩和や日常的なセルフケアに有用です。しかし、使用頻度・時間・刺激の強さを誤ると、皮膚・筋肉・神経に過度な負担をかけ、不調を招く可能性があります。 とくに自己判断で継続使用した場合、知らないうちに身体への負担が蓄積しているケースも多く報告されています。使用前には必ず肌と機器の状態を確認し、刺激が弱い設定から開始することが推奨されます。1日の使用時間は合計60分以内を目安とし、異常を感じた際には直ちに使用を中止しましょう。 低周波治療器を使用しても改善しない症状にお悩みの方は、当院「リペアセルクリニック」へご相談ください。当院では、低周波治療器で改善しない腰痛や神経痛に対し、丁寧にお話をうかがい、治療法のひとつとして再生医療をご提案しています。 ご質問やご相談は、「メール」もしくは「オンラインカウンセリング」で受け付けておりますので、お気軽にお申し付けください。 低周波治療器に関するよくある質問 低周波治療器を使ってはいけない人はいますか? 低周波治療器は、心臓疾患、ペースメーカー装着、てんかん、妊娠中、悪性腫瘍、急性外傷、感染症、知覚障害、血圧異常のある方などは使用を避けてください。皮膚疾患や特定部位への使用も禁止されています。 以下の表に該当する方は、低周波治療器の使用はできません。 使用不可に該当する人 理由・詳細 ペースメーカー・植込み型医療機器使用者 電気刺激が機器の誤作動・停止を招き、生命に関わるリスク 心臓疾患(心臓病・不整脈等) 心臓に悪影響を及ぼす恐れ てんかん患者 電気刺激が発作を誘発するリスク 妊娠中・出産直後の方 胎児や母体への影響リスク 悪性腫瘍(がん)の患者・疑いのある方 悪性腫瘍(がん)が悪化するリスク 急性外傷・骨折・急性疼痛性疾患の方 炎症が悪化するリスク 感染症・有熱性疾患の方(体温38℃以上等) 体調悪化のおそれ 高度な末梢循環障害・知覚障害(糖尿病等) やけど等に気づきにくく危険 血圧異常(高血圧・低血圧) 血圧変動リスク 酒気帯び・極度の衰弱・精神機能障害 正しい使用や異常の自覚が困難 皮膚疾患・創傷のある部位 患部の炎症や悪化リスク 頭部・顔面・心臓・喉・目・生殖器など特定部位 低周波治療器の使用禁止部位 該当する場合や異常を感じた場合は、必ず医師に相談しましょう。 他の治療器や塗り薬と併用できますか? 低周波治療器は、他の治療器(超音波治療器やホットパックなど)と同時に使用しないでください。機器同士が干渉し、誤作動ややけど、皮膚トラブルの原因になることがあります。 また、塗り薬やスプレー剤を塗った部位に電極を貼ると、薬剤が電気刺激で化学変化を起こし、肌への刺激が強くなることがあります。複数の治療法を併用したい場合は、使用前に医師や薬剤師へ相談しましょう。 参考文献 (文献1) 家庭用 EMS 美顔器に係る事故に関する情報提供|令和6年4月11日消費者安全調査委員会
2025.07.31 -
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プロテオグリカンが膝関節痛に効果があるのかを知りたい プロテオグリカンのサプリメントを試したいけれど副作用が気になる 本記事では、以下について解説します。 膝関節におけるプロテオグリカンの重要性 プロテオグリカンと膝関節痛の関係 プロテオグリカンが膝関節に与える影響 プロテオグリカンの副作用とアレルギー反応 プロテオグリカンサプリメントが膝関節痛に与える効果 プロテオグリカンと膝関節痛に関するよくある質問も紹介していますので、膝関節痛やプロテオグリカンについて知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。 膝関節におけるプロテオグリカンの重要性 プロテオグリカンとは、コアたんぱく質に糖鎖がブラシ状に結合した糖タンパク質のことです。(文献1) コアタンパク質が木の幹とすると、糖鎖がブラシ状の枝というイメージになります。 プロテオグリカンの役割は、ヒアルロン酸やコラーゲンなどと協力して、肌や軟骨を支えることです。 プロテオグリカンが多く含まれている場所を以下に示しました。(文献2) 軟骨 皮膚 靭帯 体の内側を覆う膜 プロテオグリカンは、スポンジのように水分をたくさん抱える性質があり、関節の動きをスムーズにしたり、肌の水分を保ったりするはたらきがあります。 プロテオグリカンは関節軟骨成分の約10%を占めているもので、水分を抱え込みクッション性を高める成分です。(文献3) 軟骨のクッション性が高まると、衝撃吸収力も高まります。逆に、軟骨のクッション性が低下すると、衝撃を吸収しやすくなり、関節の痛みや動きにくさにつながります。 プロテオグリカンは軟骨、ひいては関節を守る重要な役割を果たしている成分です。 プロテオグリカンと膝関節痛の関係 この章では、膝関節痛の主な原因と、プロテオグリカンが膝関節に与える影響を解説します。 膝関節痛の主な原因 膝関節痛の主な原因になる疾患としてあげられるのは、以下の3つです。 変形性膝関節症 急性関節炎 関節リウマチ ここでは、それぞれの疾患について解説します。 変形性膝関節症 変形性膝関節症は、膝関節の軟骨がすり減ったり、変形したりすることが原因で、痛みや腫れ、動かしにくさといった症状が出るものです。初期症状としてあげられるものが、立ち上がりや歩き始めでの痛み、正座のしにくさなどです。進行すると、O脚が進行して、平地を歩くことも難しくなります。 膝を押したときの痛みや、曲げ伸ばしの制限といった症状も現れます。 急性関節炎 急性関節炎は、急に膝が腫れて熱を持ち、痛みが生じている状況です。 急性関節炎の原因として、主に以下の3つが考えられます。 偽痛風 痛風 化膿性膝関節炎 偽痛風は、ピロリン酸カルシウムという結晶が膝関節に付着して起こるもので、原因としては、加齢や脱水などがあります。(文献4) 痛風とよく似た関節炎の症状がありますが、痛風とは異なり、血液中の尿酸値は高くなっていません。(文献5) 偽痛風の半数以上は膝関節痛を起こすとされています。 痛風は、血液中の尿酸値が高くなり、尿酸が結晶化したことにより痛みを生じるものです。足の親指が痛むことで有名ですが、膝関節痛を生じることもあります。 化膿性関節炎は、歯周病や肺炎などの感染症を引き起こした細菌が、血流により関節に炎症を起こすものです。皮膚や脂肪、骨への感染が、関節に影響を及ぼす場合もあります。 関節リウマチ 関節リウマチは、免疫の異常のために関節に炎症が起こり、痛みや腫れ、機能低下を引き起こすものです。(文献6) 進行すると関節が変形する場合もあります。 手足の指や手首に症状が出ることも多いのですが、膝関節痛を引き起こすケースもあります。40代から60代での発症が多い関節リウマチですが、最近は高齢者の発症も増えてきている状況です。 プロテオグリカンが膝関節に与える影響 プロテオグリカンが膝関節に与える主な影響は、以下のとおりです。 膝の軟骨を守り痛みを和らげる 炎症を抑えて腫れを改善させる 軟骨細胞の再生をサポートする 膝関節の潤滑力を高める 膝の軟骨を守り痛みを和らげる イギリスの出版社サイトに掲載された論文では、以下のような結果が示されました。(文献7) 「サケの鼻軟骨由来プロテオグリカンを1日10mg摂取することは、膝に不快感がある人たちの軟骨の健康を改善する可能性がある」 「サケの鼻軟骨由来プロテオグリカンを1日10mg摂取により、軟骨に多く含まれているII型コラーゲンの分解を抑制し、合成を促進することで、軟骨を守る効果が期待できる」 引用:Evaluation of the effect of salmon nasal proteoglycan on biomarkers for cartilage metabolism in individuals with knee joint discomfort: A randomized double‑blind placebo‑controlled clinical study この結果からも、プロテオグリカンに軟骨保護作用や関節の健康維持・改善効果が期待されていることがわかります。 炎症を抑えて腫れを改善させる プロテオグリカンには抗炎症作用もあることが、複数の研究により明らかにされています。(文献8)(文献9) 消化されにくいプロテオグリカンの構造は、腸内細菌バランスの変化や腸内環境改善と関係しています。(文献8) 腸内環境が改善されると、特定の脂肪酸が作られやすくなり、それが抗炎症作用を発揮しているメカニズムです。 軟骨細胞の再生をサポートする プロテオグリカンは軟骨細胞の1つですが、それだけではありません。軟骨細胞そのものを活性化させるはたらきもあります。軟骨成分のもとになる軟骨前駆細胞を増やし、軟骨の減少を押さえるはたらきが確認されています。 このことからプロテオグリカンは、軟骨細胞の再生をサポートする成分といえるのです。 膝関節の潤滑力を高める プロテオグリカンがとくに活躍するのは、時速0.3mm以下のゆっくりとした速度で関節が動くときや、関節に強い力がかかるときです。プロテオグリカンは、ヒアルロン酸と協力して、関節の表面同士が接触しないように摩擦を最小限に抑えるはたらきがあります。 アメリカの医療従事者向けサイトでは、「人工的に作ったプロテオグリカン(rhPRG4)を関節に注入することで、関節の潤滑力改善や、軟骨の保護効果が期待されている」と記載されています。(文献10) プロテオグリカンの副作用とアレルギー反応 ここでは、プロテオグリカンの副作用とアレルギー反応について、詳しく解説していきます。 プロテオグリカンの副作用 プロテオグリカンは、サケの鼻軟骨から抽出される成分です。 2025年2月27日現在、消費者庁および、国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所から、プロテオグリカンに関する副作用は報告されていません。 日本食品化学学会誌に掲載された研究論文においても、プロテオグリカン複合体80というサプリメントを摂取しても、副作用は見られなかったとの報告があります。(文献11) プロテオグリカンによるアレルギー反応 プロテオグリカンはサケの鼻骨由来の成分であるため、魚介アレルギーを引き起こす可能性もあります。魚介アレルギーのある方は、プロテオグリカンを使用する前に医師に相談しましょう。 魚介アレルギーの症状としては、口腔内の違和感、じんましん、急速なアレルギー症状である「アナフィラキシーショック」などがあります。(文献12) プロテオグリカンサプリメントが膝関節痛に与える効果 プロテオグリカンのサプリメントを摂取しても、膝痛に直接の効果があるとは考えにくいでしょう。 プロテオグリカンの主成分はタンパク質です。タンパク質は、食事やサプリメントで口から摂取したあと消化吸収されて、身体を作る要素の1つ、アミノ酸に分解されます。 分解されたアミノ酸が、再度プロテオグリカンとして生成されるかどうかは断言できません。もしプロテオグリカンが生成された場合でも、膝の軟骨部分は血管組織が少ないため、膝に直接届く可能性は低いものです。 プラシーボ効果により、「サプリメントで膝がよくなった」ケースも考えられますが、摂取した方全員に効くとは限りません。 プラシーボ効果とは、効果がない薬の内服、もしくはサプリメント摂取でも実際に効果が認められる現象で、自己暗示の影響が大きいとされるものです。(文献13) まとめ|プロテオグリカンで膝関節痛が改善しないときは医療機関を受診しよう プロテオグリカンは、関節や軟骨を守るはたらきがあり、一定の効果を示す有効な成分です。 プロテオグリカンはサケの鼻軟骨から抽出される天然成分であるため、副作用がないといわれています。魚介アレルギーの方は、念のため使用する前に医師へ相談しましょう。 膝関節痛に一定の効果があるとされるプロテオグリカンですが、サプリメント摂取による直接の効果があるとは考えられにくいものです。 プロテオグリカンを摂取しても膝関節痛が改善しない場合は、医療機関を受診しましょう。医療機関で行われる膝関節痛の治療としては、薬物療法や手術療法、再生医療などがあります。 当院「リペアセルクリニック」では、変形性膝関節症や急性関節炎、関節リウマチなどによる膝関節痛を和らげる再生医療を行っています。 メール相談やオンラインカウンセリングも実施しておりますので、お気軽にお問い合わせください。 プロテオグリカンと膝痛に関するよくある質問 ここでは、プロテオグリカンと膝痛に関するよくある質問を3つご紹介します。 プロテオグリカンと他の膝用サプリメントを併用しても問題ありませんか? プロテオグリカンと、グルコサミンやコンドロイチンといった関節成分の併用で相乗効果が期待できるとされています。 しかし、本文でも述べたように、サプリメントによる膝痛改善効果は薄いものです。 サプリメント併用により、特定成分の過剰摂取につながる可能性もあるため、心配な場合は使用前に医師に相談しましょう。 膝関節におけるプロテオグリカン以外のセルフケアはありますか? 膝関節痛における、プロテオグリカン以外のセルフケアは、主に以下の4つです。 食生活の見直し 姿勢の改善 適度な運動 体重管理 食生活を見直すときには、タンパク質やカルシウム、ビタミンD、ビタミンKを積極的にとりましょう。タンパク質やカルシウムは、筋肉や骨を作る材料でもあり、関節を守り支える役割を果たします。ビタミンDやビタミンKは骨づくりを助けます。 姿勢の改善も大切なセルフケアです。膝を伸ばして歩く、立っているときや座っているときは背筋を伸ばすなどを意識しましょう。 適度な運動は、筋肉量の維持につながり、膝関節痛の悪化防止になります。毎日少しずつでも筋トレやウォーキングなどの運動を続けましょう。 体重管理も大切なポイントです。 体重を2kg減らすと、歩くときの負担が4〜6kg減少し、階段の上り下りでは10~14kgもの負担が減少するとされています。(文献14) 日頃の運動や食事管理などで、適正体重を保つように心がけましょう。 プロテオグリカンを摂取すると癌になるというのは本当ですか? 「プロテオグリカン=癌になる」ではありません。 がん細胞は、プロテオグリカンを利用して成長したり、他の場所に移動したりします。(文献15) しかし、プロテオグリカンの種類や構造によって、がん細胞に与える影響は異なります。がんを促進するものもあれば、抑制するものもあるのです。 参考文献 (文献1) 日本応用糖質科学会「食べてキレイを守る“新習慣”サプリメント SUNVS (サンブイエス)」『日本応用糖質科学会誌』7(2), pp113, 2017 (最終アクセス:2024年2月17日) (文献2) 高橋達治.「サケ鼻軟骨由来プロテオグリカン摂取による関節保護効果」『Functional Food Research』14, pp.36-43, 2018 (最終アクセス:2024年2月17日) (文献3) 高橋謙治.「関節軟骨細胞の老化とストレス応答を利用した変形性関節症治療」『日本医科大学医学会雑誌』7(4), pp.150-155,2011 (最終アクセス:2024年2月17日) (文献4) 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター「膝関節の痛みと治療について」 国立研究開発法人国立長寿医療研究センターホームページ (最終アクセス:2024年2月17日) (文献5) 一般社団法人日本リウマチ学会「偽痛風」一般社団法人日本リウマチ学会, 2022年5月22日 (最終アクセス:2024年2月17日) (文献6) 一般社団法人日本リウマチ学会「関節リウマチ(RA)」一般社団法人日本リウマチ学会, 2022年5月22日 (最終アクセス:2024年2月17日) (文献7) SPANDIDOS PUBLICATIONS「Evaluation of the effect of salmon nasal proteoglycan on biomarkers for cartilage metabolism in individuals with knee joint discomfort: A randomized double‑blind placebo‑controlled clinical study」Experimental and Therapeutic Medicine, 2017年5月11日 (最終アクセス:2024年2月17日) (文献8) 後藤昌史ほか.「サケ鼻軟骨熱水抽出物の経口摂取による日焼け抑制効果―無作為化二重盲検プラセボ対照並行群間比較試験―」『応用糖質科学』6(2), pp.138-146, 2016 (最終アクセス:2024年2月17日) (文献9) 工藤重光ほか.「プロテオグリカンを主成分とするサケ鼻軟骨粉末の安全性評価」『日本食品科学工学会誌』58(11), pp.542(26)-547(31), 2011 (最終アクセス:2024年2月17日) (文献10) HCP LIVE 「Lubricin: New Promise for Joint-Preserving Therapy」, 2013年7月31日 (最終アクセス:2024年2月17日) (文献11) Tatsuya Wada, et al.(2023).Safety evaluation of excessive intake of Proteoglycan Complex 80 from salmon nasal cartilage―a randomized, double-blind, placebo-controlled, parallel-group study―.日本食品化学学会誌,30(3)pp.165-177. (最終アクセス:2024年2月17日) (文献12) 長崎大学病院皮膚科・アレルギー科「魚介アレルギー」長崎大学病院皮膚科・アレルギー科 (最終アクセス:2024年2月17日) (文献13) 井澤美苗ほか.「脳が決める効果: プラセボ効果の要因解析からわかること」『日本香粧品学会誌』37(3), pp.197-200ページ, 発行年(2013) (最終アクセス:2024年2月20日) (文献14) 東京医科大学病院「東京医科大学病院市民公開講座 変形性膝関節症~予防と治療~」 東京医科大学病院, 2018年6月 (最終アクセス:2024年2月17日) (文献15) Glyco forum「がん生物学から見たコンドロイチン硫酸プロテオグリカンの機能 コンドロイチン硫酸の糖鎖構造依存的な細胞内シグナルの制御とがん化」 Glyco forum, 2019年8月1日 (最終アクセス:2024年2月17日)
2025.02.28 -
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健康のために振動(ブルブル)マシンを使用してみたいものの、脳に良くないとの情報を耳にして不安になる方も多いでしょう。過去に脳梗塞になったことがあり、後遺症がなく過ごせている方も心配かもしれません。 体のために運動をしたいと思いつつも、振動(ブルブル)マシンで脳梗塞を再発させてしまったら本末転倒ですよね。 振動(ブルブル)マシンは脳に直接悪影響を与えるわけではないため、脳梗塞後の方も使用可能です。ただし、血行改善により血の塊が脳血管に詰まる恐れがあるため、一度医師に相談してから使用を開始しましょう。 本記事では、脳梗塞になったことのある方へ向けて、振動(ブルブル)マシンを使用する場合の注意点を中心に解説します。記事の内容を参考に、振動マシンを安全に活用し、健康的な体を目指してください。 当院「リペアセルクリニック」では、再生医療による脳梗塞の再発予防の治療を行っております。 「メール相談」または「オンラインカウンセリング」にて無料カウンセリングを受付中です。気になる方はぜひ当院までご連絡ください。 振動(ブルブル)マシンが脳梗塞に与える直接的なリスクは少ない 振動(ブルブル)マシンは、脳に直接的な悪影響は及ぼしません。運動したときと同様に血流を改善する作用が期待できるため、健康に良い効果をもたらすでしょう。 ただしすでに血栓ができている状態で振動(ブルブル)マシンを使用すると、血栓が脳まで流れ、脳梗塞を引き起こすリスクがあるため注意が必要です。 脳梗塞の症状や原因など、包括的な解説を見たい方は「脳梗塞とは|症状・原因・治療法を現役医師が解説」をご覧ください。 また、以下のような初期症状が出た場合はすぐに使用を中止し、医師に相談してください。 片側の手足の麻痺 ろれつが回らない 歩けない 強いめまい また、振動(ブルブル)マシンを使ってみたいものの、脳梗塞の再発に不安がある場合は医師に相談したうえで適切に使いましょう。 振動(ブルブル)マシンの使用を注意すべき人 脳梗塞後の方に使用はできるものの、以下に該当する人は振動(ブルブル)マシンを使用する際に注意が必要です。 骨の病気の人 高血圧の人 乗り物酔いをしやすい人 本章を参考に、ご自身が当てはまっていないか確認してからマシンを使用しましょう。 1.骨の病気の人 骨の病気を治療している人は、専門医に相談のうえで使用しましょう。 とくに骨粗鬆症の方は、健常人より骨が脆くなっている状態です。振動マシンが骨密度に良い効果をもたらしたとの報告があるものの、振動の強度が大きすぎると骨折リスクが高まるため、注意が必要です。(文献1) 最初から高振動で使用せず、低振動かつ短時間でマシンを使って様子を見ましょう。 また、骨粗しょう症の治療や予防については下記のコラムにて詳しく解説しています。気になる方はあわせて参考にしてください。 2.血圧が高い人 血圧が高いと指摘された方、あるいは高血圧の治療中の方も注意が必要です。 振動(ブルブル)マシンを使用すると、振動による筋肉への刺激で血流が促進されます。これにより、通常よりも血流が速くなる可能性があります。 健康に良い効果をもたらす一方で、突然血圧が上がることもあるため注意が必要です。 ただし、適切な振動(ブルブル)マシンの使用や運動が高血圧を急激に悪化させるわけではありません。適度な使用であれば血圧への影響が小さいため、正しい頻度と時間を守ることが大切です。 高血圧の予防や改善に効果的な食事・運動については以下のコラムにて詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。 3.乗り物酔いをしやすい人 普段から乗り物酔いをしやすい人も、振動(ブルブル)マシンの連用に注意が必要です。 人は耳にある三半規管により振動をキャッチし、平衡感覚を保つ役割があります。しかし、過剰に揺れを感じると脳へ渡す情報量が過多になり、乗り物酔いの症状があらわれます。 以下のような乗り物酔いの症状があらわれたら、振動(ブルブル)マシンの使用を控えゆっくり休みましょう。(文献2) めまい 嘔吐(吐き気) 蒼白 自動車や船などと同じように、振動(ブルブル)マシンでも乗り物酔いの症状があらわれる可能性があります。自覚のある方は慎重に使用を検討しましょう。 振動(ブルブル)マシンを安全に使用するための注意点 振動(ブルブル)マシンを使用する際の注意点は、以下の3つです。 振動が弱いモードから使用する 長時間の使用は避ける 説明書を確認してから使用する 本章を参考に、適切に振動(ブルブル)マシンを使用して思わぬ事故を防ぎましょう。 1.振動が弱いモードから使用する 初めて振動(ブルブル)マシンを使用する際は、低振動のモードから始め、徐々に負荷を上げていきましょう。 使い始めは弱い振動でも、強く感じる場合があります。突然強い振動で機械を使用すると思わぬけがや体調悪化につながるため、注意が必要です。 転倒が不安な場合は手すりを掴むか、誰かのサポートを受けると安心でしょう。 2.長くても1日1時間までの使用にする 振動(ブルブル)マシンの長時間にわたる使用は、体調不良や血栓リスクを高めます。1日の合計使用時間は1時間以内に控え、短時間ずつ分けて利用しましょう。 過度な長時間の使用で消費カロリーは多くても、乗り物酔いや転倒のリスクが考えられます。 機械の使用で症状が出ないか不安な方は、最初は1日10〜20分程度にとどめておくと安心です。 3.説明書を確認してから使用する 機種によって使用方法や振動の強度、推奨される使用時間が異なる場合があります。説明書をよく確認してから振動(ブルブル)マシンを使用しましょう。 妊婦や高齢者一人きりでの使用など使用が推奨されない機種もあります。誤って使用すると思わぬ体調不良を招く危険性があるため注意が必要です。 説明書はインターネットでも閲覧できる可能性があります。自分が使用できるか不安な方は、購入の前に調べてから検討すると良いでしょう。 まとめ|脳梗塞と振動(ブルブル)マシンの関係性 今回は、振動(ブルブル)マシンと脳梗塞のリスクについて解説しました。振動により脳に直接的なダメージはないものの、血流の変化により血栓が脳血管まで運ばれるリスクがあります。 また、誤った使用は体調悪化や事故の危険性を高めるため、適正使用を心がけましょう。 当院「リペアセルクリニック」では、人体にある幹細胞を利用し、脳梗塞の再発予防や後遺症の治療を行っております。 無料で「メール相談」または「オンラインカウンセリング」も受付中です。気になる方はぜひ当院までご相談ください。 脳梗塞の振動(ブルブル)マシンについてよくある質問 振動マシーンは血栓予防に効果的ですか? 振動マシーンで血流を改善するため、血栓予防に効果的です。しかし、既に形成された血の塊がある場合、脳血管に届き血流が滞るリスクもあります。 過去に脳梗塞のような血栓が関連する病気にかかったことのある方は、使用する前に医師に相談してください。 脳梗塞になりやすい人の特徴と予防について詳しく知りたい方は、以下のコラムを参考にしてください。 振動(ブルブル)マシンは危険ですか? 適切に使用すると、マシンが体に悪影響を及ぼす可能性は少ないです。危険性が高くないとはいえ、個人の体質によっては体調不良を招くため注意が必要です。 乗り物酔いの症状が出る場合や、血行促進により血圧が一時的に上がるリスクが考えられます。 使用前に自身の持病や体調をチェックし、問題ないことを確認してから使用しましょう。 参考文献 (文献1) Abeer M ElDeeb,Amr A Abdel-Aziem「Effect of Whole-Body Vibration Exercise on Power Profile and Bone Mineral Density in Postmenopausal Women With Osteoporosis|A Randomized Controlled Trial,43(4)」 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32868028/ (文献2) MSDマニュアル プロフェッショナル版.「動揺病」 https://www.msdmanuals.com/ja-jp/professional/22-%E5%A4%96%E5%82%B7%E3%81%A8%E4%B8%AD%E6%AF%92/%E5%8B%95%E6%8F%BA%E7%97%85/%E5%8B%95%E6%8F%BA%E7%97%85
2025.02.07 -
- 健康・美容
「高齢になっても元気に過ごしたい」と考えていても、転倒や病気をきっかけに寝たきりになってしまうことは珍しくありません。 寝たきりを防ぐためには、運動、食事、人とのつながりなど、普段の生活習慣が大切です。 この記事では、寝たきりにならないために知っておきたい主な原因と予防のポイントを解説します。高齢のご家族がいる方や、ご自身の将来が気になる方は、ぜひ最後までご覧ください。 また、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。 関節の痛みや脳卒中の後遺症など、将来寝たきりにつながる可能性のある症状でお悩みの方は、ぜひ公式LINEにご登録ください。 寝たきりにならないためには日々の生活習慣が大切 寝たきりを防ぐには特別な対策よりも、日々の生活習慣の積み重ねが重要です。 適度な運動や栄養バランスの取れた食事、地域や家族との交流といった習慣が、心身の衰えを防ぎ自立した生活を長く保つことにつながります。 健康で自立した生活を送れる期間を延ばすために、できることから少しずつ取り組みましょう。 寝たきりになる主な原因 寝たきりになる主な原因は、以下の3つです。 認知症 脳卒中 骨折・転倒 上記は、厚生労働省が発表した「介護が必要になった主な原因」の上位でもあり、加齢とともに誰にでも起こり得るものです。(文献1) それぞれの原因が、どのように寝たきりにつながるのかを詳しく解説します。 認知症 寝たきりの主な原因として最も多いのが認知症です。厚生労働省の「令和4年国民生活基礎調査」によると、介護が必要になった原因の第1位は認知症でした。(文献1) 認知症とは、脳の病気や障害などによって、記憶や判断力などが徐々に低下していく病気の総称です。 認知症には、主に以下の4つのタイプがあります。 主な認知症のタイプ 内容 アルツハイマー病 脳の神経細胞が徐々に壊れていくことで、記憶力や思考力が低下する病気 脳血管性認知症 脳梗塞や脳出血などの脳卒中が原因で起こり、記憶力の低下や歩行困難などの症状が現れる レビー小体型認知症 レビー小体と呼ばれる異常なタンパク質が脳の神経細胞に蓄積し、物忘れや時間・場所の感覚がわからなくなる 前頭側頭葉変性症 脳の前頭葉や側頭葉と呼ばれる部分が縮んでしまうことで、感情をコントロールできなくなったり、言葉が出にくくなったりする 認知症が進行すると、今がいつなのか、ここがどこなのかがわからなくなり、人との会話もできなくなります。最終的には、食事や着替えなど日常生活のすべてに介助が必要となり、寝たきりの状態になることもあります。 認知症の早期発見と進行予防のためには、日頃の生活習慣の見直しと家族や医療機関との連携が重要です。 脳卒中 脳卒中は、寝たきりになる原因として、とくに気をつけたい病気です。厚生労働省の「令和4年国民生活基礎調査」によると、介護が必要になった原因の第2位は脳卒中でした。(文献1) 脳卒中とは、脳の血管が詰まる(脳梗塞)、脳の血管が破れる(脳出血・くも膜下出血)などによって、脳の細胞に必要な酸素や栄養が届かなくなり、脳の細胞が損傷を受ける病気の総称です。 脳卒中になると、体の片側が動かなくなる半身麻痺や、うまく話せなくなる言語障害などの症状が現れ、一人で日常生活を送ることが困難になる場合があります。また、重い後遺症により長期入院やリハビリが必要となり、その間に筋力や体力が急激に衰えるリスクもあります。 脳卒中は、脳だけでなく体全体の機能に大きな影響を与える可能性のある病気です。以下のコラムは、脳卒中の前兆について紹介していますので参考にしてください。 骨折や転倒 転倒による骨折は、高齢者が寝たきりになる原因のひとつです。「令和4年国民生活基礎調査」によると、介護が必要になった原因の第3位は、骨折・転倒です。(文献1) とくに太ももの骨である大腿骨の骨折は長期間ベッドで安静にしている必要があり、筋力が低下して介護が必要な状態になるリスクが高くなります。 家の中で転倒事故が起こりやすい場所は次の通りです。 居間:家具の角やコード類 寝室:ベッドからの起き上がり時 玄関:段差や靴の脱ぎ履き時 階段:上り下り時のつまずき 浴室:濡れた床で滑ってしまう 電気コードやカーペットの配置を見直したり、スロープや手すりの設置を検討したりしてみましょう。 さらに、骨粗しょう症の方は骨がもろくなっているため、軽い転倒でも骨折しやすくなります。骨粗しょう症とは、加齢や女性ホルモンの減少、カルシウム不足などが原因で骨の密度が低下し、もろくなってしまう病気です。 骨粗しょう症の原因や予防策について詳しく知りたい方は、以下のコラムをご覧ください。 寝たきりにならないための予防法 寝たきりを防ぐには、日常生活の中で意識的に健康を保つことが重要です。 寝たきりにならないための予防法は、以下の通りです。 生活習慣病の予防 社会活動への参加 適度な運動 口腔ケア 栄養バランスの取れた食事 これらを意識して、できることから少しずつ始めてみましょう。 生活習慣病の予防・対策 寝たきりを防ぐには、糖尿病や高血圧、コレステロールの異常、肥満など生活習慣病の適切な管理が重要です。 生活習慣病を放置すると、認知症や脳卒中のリスクを高める恐れがあります。たとえば高血圧や糖尿病をそのままにしておくと、血管に負担がかかり続けて傷つきやすくなり、脳卒中を起こす危険性が高まります。 生活習慣病の予防策は、以下の通りです。 体重や血圧、血糖値を適正に保つ 減塩を意識したバランスの良い食生活を送る ウォーキング、水泳などの有酸素運動を習慣にする 処方された薬を正しく服用する 定期的な健康診断を受ける リラックスできる趣味を持つ 禁煙する 生活習慣病と寝たきりの原因となる病気には、密接な関係があります。将来も自分らしく元気に過ごすために、毎日の健康管理を大切にしましょう。 社会活動への参加 高齢になると、外出や人付き合いが億劫になりがちですが、人と関わることは脳や身体を活性化する有効な手段です。 外出には、身支度や時間管理、段取りといった一連の行動が求められ、これらが脳を刺激します。また、人と話す、笑い合うといった日常の交流は、やる気や幸福感をもたらすドーパミンの分泌を促し、記憶力や判断力といった働きの維持にも役立ちます。 社会活動の一例は、下記の通りです。 図書館を利用する 映画館やコミュニティセンターで映画を観る 習い事に通う 地域のサロンに参加する ボランティアに挑戦する 大切なのは、無理せず続けられる範囲で他者と関わることです。人とのつながりを大切にし、社会との関わりを持ち続けることが、寝たきりや認知症を防ぐための大きな力になります。 意識して身体を動かす 寝たきりにならないためには、意識して体を動かすことが大切です。転倒を恐れて体を動かさないでいると、筋肉が衰えて転倒や骨折のリスクが高まります。 身体活動が少ない人ほど、わずかな運動でも健康増進効果が期待できます。(文献2) 以下の運動を、無理のない範囲で取り入れてみましょう。 軽いウォーキング(15~30分程度) 週2~3回の筋トレ 椅子に座っての足上げ運動やスクワット ストレッチ ラジオ体操 家事や庭仕事 日常に運動の習慣を組み込むことが、将来の寝たきり予防につながります。 口の健康を保ち噛む力を維持する 口の健康は、寝たきり予防に欠かせない要素のひとつです。 年齢とともに噛む力や飲み込む力が弱くなると、食事がしづらくなり、栄養不足や体力の低下を招くことがあります。実際に、口の機能が少し落ちただけでも、要介護になるリスクや死亡率が高まるという研究報告もあります。(文献3) 口の機能を保つには、日々の歯磨きや定期的な歯科検診で、むし歯や歯周病を防ぐことが基本です。 また、下記のような噛む力や舌の動きを保つトレーニングも効果的です。 パタカラ体操(パ・タ・カ・ラと発音する口の体操) 噛みごたえのある食品(根菜や干し芋など)を意識的に食べる 唾液腺マッサージ 頬の筋肉を鍛える 口の健康を保つことは、食事や会話の楽しみを守るだけでなく、全身の健康や社会とのつながりを保つ上でも役立ちます。できることから、日常生活に取り入れてみましょう。 バランスの良い食事を摂る 寝たきりを防ぐには、栄養バランスのとれた食事が欠かせません。 高齢になると食欲が落ち、たんぱく質やビタミンなどの栄養素が不足しやすくなります。そのため、筋力が落ちて転びやすくなったり、体を動かすのが面倒になったりする場合があります。 寝たきりにならないために意識的に摂取したい栄養素は、下記の通りです。(文献4) 栄養素 主な働きや注意点 摂取例 炭水化物 痩せすぎも太りすぎも心身の衰えにつながる可能性がある ごはん・パン・麺類 たんぱく質 筋肉のもとになる 不足すると転倒や体力低下の原因になる場合がある 肉・魚・卵・大豆製品 ビタミンD 骨を強く保ち、骨粗しょう症の予防に役立つ きのこ類・卵黄・魚類 カルシウム 骨を丈夫に保ち、骨折の予防につながる 小魚・乳製品・緑黄色野菜 食物繊維 腸内環境を整えて便秘を予防する きのこ・海藻・根菜類 ビタミンB2 皮膚や粘膜、爪などの健康を保つ 納豆・乳製品・レバー 食事は1日3食を基本に、主食・主菜・副菜をそろえるのが理想です。また、栄養のはたらきを十分に引き出すためには、軽い運動や筋トレを一緒に行うことも大切です。 さらに、高齢になると喉の渇きを感じにくくなります。脱水を防ぐためにも、意識的にこまめな水分補給を心がけましょう。 毎日の食生活を少しずつ見直すことが、寝たきりを防ぎ、健康寿命をのばすことにつながります。 再生医療 寝たきりになる原因のひとつ脳卒中の予防方法として、再生医療という治療法があります。 再生医療は他の細胞に変化する能力を持つ「幹細胞」という細胞を用いる治療法です。 脳卒中に対する再生医療については、以下のページで症例を紹介しています。ぜひご覧いただき、興味をお持ちの方はお気軽に当院「リペアセルクリニック」へご相談ください。 寝たきりにならないための運動・筋トレ 寝たきりにならないための運動・筋トレ体操を3種類ご紹介します。 転倒や寝たきりのリスクを防ぐために、体調に合わせて無理のない範囲で取り入れて筋力や柔軟性の向上を目指しましょう。 寝たままできる|股関節のストレッチ ベッドの上で寝たままできる股関節のストレッチは、股関節周囲の柔軟性を高め、寝返りや起き上がりの動作がスムーズになる効果が期待できます。 手順は以下の通りです。 仰向けになり、両ひざを立てる 両ひざを左右にゆっくり倒す 10回繰り返す おしりから腰がしっかり伸びていることを意識すると効果的です。また、背中がベッドから浮かないよう、動作はゆっくりと行いましょう。 椅子に座ったままできる|太ももの筋トレ 椅子に座ったままできる膝のばしは、太ももの前側(大腿四頭筋)を鍛え、歩行時の安定性の向上が目指せます。 手順は下記の通りです。 椅子に浅く腰かける 片足を3秒かけてゆっくり前方へ伸ばす 伸ばした状態で1秒間キープ 3秒かけて足を下ろす 左右10回ずつ行う 膝を伸ばしたとき、つま先が天井を向くよう意識しましょう。 立ったままできる|股関節周囲の筋トレ 立ったままできるもも上げは、股関節周囲の筋肉を刺激し、ふらつきや転倒の予防につながります。 手順は以下の通りです。 背筋を伸ばして立ち、片手を壁につける 壁に手をつけた側の脚を、3秒かけて持ち上げて膝を曲げる 1秒間そのままキープする 3秒かけて足を下ろす 左右10回ずつ行う 太ももが床と平行になる高さまで上げ、反動をつけず、ゆっくりと動かすと効果的です。 体操は無理のない範囲で行い、継続することで筋力や柔軟性を保てます。毎日のすきま時間を活用して、寝たきり予防を目指しましょう。 寝たきりにならないための家族の関わり方 高齢者が寝たきりにならないためには、家族の関わり方が大きな影響を与えます。とくに重要なのは、本人のできることを尊重し、生活の中での役割を保ち続けてもらうことです。 家族の方ができるサポートの例は、以下の通りです。 買い物や家事などを本人のペースで任せる 地域の集まりに誘って外出の機会を増やす 手すりや照明などで住まいを安全に整える 必要以上の手助けは、本人のやる気をなくし、かえって寝たきりにつながることもあります。できることは見守り、難しいところだけを手伝う姿勢が大切です。 家族の関わり方しだいで、本人の自立を守り寝たきりの予防にもつながります。 寝たきり予防のカギ|廃用症候群・サルコペニア・フレイル 日々の生活の中で、軽い運動やバランスの良い食事を意識することが、寝たきりにならないための第一歩です。 反対に、何もせずに過ごしていると、加齢や病気をきっかけに筋力や心身の機能が衰え、廃用症候群・サルコペニア・フレイルと呼ばれる状態に陥るおそれがあります。 以下の表で、ご自身やご家族が当てはまるかどうかチェックしてみましょう。 状態名 主な特徴 チェックポイント 廃用症候群 ケガや病気で安静にしているうちに体の機能が低下 数日寝込んでから体力が戻らない 日常動作が面倒になった 食べ物を飲み込みにくい、むせやすい サルコペニア 加齢による筋肉量の減少 瓶のふたが開けにくい 片足立ちができない つまずきやすくなった フレイル 心と体の両方が弱ってきた状態 横断歩道を青信号のうちに渡れない ここ半年で体重が2kg以上減った 一つでも当てはまれば、予防に向けた対策を始めるサインかもしれません。早めに気づき、今からできることから始めてみましょう。 まとめ|寝たきり予防は「今」から始めよう 寝たきりを防ぐには、年齢に関係なく、ふだんの生活を見直すことが大切です。 運動不足、人との関わりの減少、生活習慣病の放置は、将来寝たきりになるリスクを高めてしまいます。体と心の健康を保つために、今できることから少しずつ取り組みましょう。 また、糖尿病や脳卒中などの病気は、再生医療の対象になる場合があります。再生医療とは、患者様自身の細胞や血液を用いて、損傷した組織にアプローチする治療法です。 生活習慣の改善が難しいと感じている方や、脳卒中の後遺症にお悩みの方は、当院までお気軽にお問い合わせください。 参考文献 (文献1) 令和4年国民生活基礎調査IV介護の状況|厚生労働省 (文献2) 健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023|厚生労働省 (文献3) 介護予防マニュアル第4版|厚生労働省 (文献4) 「日本人の食事摂取基準(2025年版)」(高齢者)|厚生労働省
2022.04.01 -
- 健康・美容
「骨粗しょう症が心配」「関節痛が気になる」と悩んでいませんか。骨が弱くなる大きな原因はカルシウムの不足ですが、他の栄養素によるサポートも丈夫な骨を作るためには欠かせません。また、生活習慣の見直しも大切です。 本記事では、社会人や高齢者が骨を強くするための食事・生活習慣を医師が紹介します。骨のために避けたい食事・生活習慣もお伝えするので、普段の生活を見直し丈夫な骨を作っていきましょう。 骨を強くする食べ物はどんなもの?4つの栄養素がカギ 日本人の多くはカルシウム不足だといわれます。また、丈夫な骨を作るためにはカルシウム以外の栄養素もバランスよく摂ることが大切です。 以下では骨を強くするためにとくに大切な4つの栄養素について説明します。 栄養素 効果 カルシウム 骨の材料となる ビタミンD カルシウムの吸収を助ける ビタミンK 骨が作られるのを助ける マグネシウム 骨が作られるのを助ける カルシウム|骨を丈夫にする カルシウムは骨に最も多く含まれるミネラルです。 カルシウムが不足して骨が弱くなれば、骨折のリスクが増加します。また、立つ・歩くなど生活動作を行う身体能力が徐々に低下し、日常生活に支障が出たり要介護状態となったりするのです。 この身体能力の低下を「ロコモティブシンドローム(ロコモ)」といい、近年問題視されています。 骨のカルシウムを維持して元気に暮らし続けるために、以下のようなカルシウムを豊富に含む食品を積極的に摂りましょう。 牛乳、乳製品(ヨーグルト) 大豆、大豆加工品(豆腐、おから、納豆) 魚介類(干しエビ、小魚) 野菜(モロヘイヤ、小松菜) 海藻類(昆布、ひじき) とくに乳製品および大豆食品中のカルシウムが吸収されやすいとの報告があります。野菜や海藻はこれらの食品と一緒に摂ると、吸収されやすくなるためおすすめです。 参考:もっと知ろう!「ロコモティブシンドローム」|日本整形外科学会 骨を強くするメリット 骨を強くするということは、骨密度が高い丈夫な骨をつくるということを意味します。骨を強くすると、加齢に伴う骨粗鬆症や骨折などのリスクを少なくし、要介護や寝たきり状態の予防に繋がるのです。 また、骨を強くする方法は、関節軟骨のすり減りを抑える方法とも深い関わりがあるため、関節痛や腰痛の予防にも高い効果を発揮します。 骨折や関節痛に悩まされる事の無い生活を送るためにも、骨を強くするための生活習慣について知っておきましょう。 ビタミンD|カルシウムの吸収を助ける ビタミンDは、腸からのカルシウムの吸収を助ける栄養素です。尿中に出ていくカルシウムを減らすはたらきもあり、カルシウムを効率よく利用するために欠かせません。 ビタミンDは魚類やきのこに多く含まれます。具体的には以下の食品です。 サケ サンマ ウナギ シラス干し イワシ丸干し きくらげ しいたけ しいたけに含まれるビタミンDは、紫外線に当たると増える性質があります。生でも干ししいたけでも、食べる前に天日に当てるとより多くのビタミンDを摂取できます。 参考:骨を強くする栄養素|骨粗鬆症財団 ビタミンK|骨の形成を促進する ビタミンKは、体内に吸収されたカルシウムが骨に取り込まれるのを助ける栄養素です。以下のように、色の濃い葉野菜や納豆に多く含まれます。 モロヘイヤ 小松菜 ほうれん草 ブロッコリー 納豆 ビタミンKは油とともに食べると吸収されやすくなります。野菜は炒め物にしたり肉類と一緒に食べたりするほか、油の入ったドレッシングをかけるのもおすすめです。 納豆はとくにビタミンKが豊富ですが、血栓症予防のための抗凝固薬の効果を妨げる場合があります。このような薬を服用中の方は、主治医の指示に従ってください。 参考:骨を強くする栄養素|骨粗鬆症財団 マグネシウム|骨の形成を促進する マグネシウムは、カルシウムが骨に取り込まれるのを助けるほか、骨の材料としても大切な栄養素です。体内にあるマグネシウムのうち、50〜60%は骨に存在します。 マグネシウムを多く含む食品には次のものがあります。 大豆製品 ごま ナッツ類 海藻 魚介類 大豆製品や魚介類にはカルシウムも豊富です。ぜひ積極的にとりましょう。 参考:1-7 ミネラル(1)多量ミネラル①ナトリウム(Na)|厚生労働省 骨を強くする栄養素の吸収を促す食品を摂ることも大切 食事で摂るカルシウムは、そのままでは腸から吸収されにくい性質があります。効率よく吸収されて骨に取り込まれるためには、サポートする栄養素と組み合わせることが重要です。 また、骨にはコラーゲンなどのたんぱく質も含まれます。コラーゲンはカルシウムが固まるための「骨組み」となり、骨のしなやかさを保つ役目があるため、カルシウムと同様に骨の健康を保つ上で大切です。 カルシウムのはたらきをサポートする栄養素と、それらが多く含まれる食品を以下にまとめました。 栄養素 効果 主な食品 たんぱく質 コラーゲン(骨の骨組み)の材料となる 豆腐、肉、魚 ビタミンC コラーゲンが作られるのを助ける 野菜、果物 ビタミンD カルシウムの吸収を助ける きのこ類 ビタミンK 骨が作られるのを助ける 納豆 マグネシウム 骨が作られるのを助ける 大豆、アーモンド これらの食品を、カルシウムを多く含む食品と合わせて摂ると食事全体のバランスも良くなるためおすすめです。 骨を強くすると骨折・関節痛・腰痛などを予防できる 骨を強くするには、骨密度が高い丈夫な骨を作ることが必要です。骨を強くすると、加齢に伴う骨粗しょう症や骨折などのリスクを減らし、要介護や寝たきり状態の予防につながります。 また骨を強くする方法は、関節軟骨のすり減りを抑え、関節痛や腰痛の予防にも高い効果を発揮します。 骨折や関節痛に悩まされることの無い生活を送るためにも、骨を強くするための生活習慣を知っておきましょう。 骨にいい食べ物以外で骨を強くするための方法 骨に良い食べ物に、以下の対策を組み合わせることで、より効果的に骨の強化が可能です。 積極的に日に当たる 適度に運動する習慣をつける ここでは社会人・高齢者の方にも取り入れやすい方法を紹介します。 積極的に日に当たる カルシウムの吸収を助けるビタミンDは、紫外線に当たることで皮膚でも作られます。屋内で過ごす時間が長い方や、綿密な紫外線対策を行っている方は、毎日意識して日光浴を取り入れましょう。日焼けが気になる場合は、手のひらを日光浴させるだけでも効果があります。 日光浴の時間の目安は、冬場なら日なたで30分〜1時間程度、夏場なら木陰で15分〜30分程度です。直射日光を浴びなくても窓際で過ごしたり、洗濯物干しのついでに陽に当たったりすれば十分です。紫外線を浴びすぎると皮膚がダメージを受けるため、日光浴は適度な時間に留めましょう。 適度に運動する習慣をつける 骨に適度な刺激が加わると、骨を作る細胞が活発化します。日常生活の中で運動量を増やすことで、骨が強くなるのです。 以下では社会人や高齢者が取り組みやすい運動を紹介します。 社会人で運動不足になりがちな方向け 社会人の方は、通勤や移動時間を活用して、意識して運動量を増やしましょう。歩幅を広くしたり、早歩きしたりするだけでも負荷は上がります。 できれば普段の道のりより少し遠回りするなど工夫して10分長く歩いてみましょう。階段も積極的に利用してください。上りよりも下りの方が、骨に負荷がかかりやすいためおすすめです。 その他ストレッチやラジオ体操も、運動不足に効果的です。余力があれば、自宅で軽い筋力トレーニングも行ってみましょう。 高齢で身体に無理なく運動したい方向け 高齢の方は、けがや体の負担に気をつけながら、少しずつ活動量を増やしてみましょう。洗濯や掃除、買い物に出かけるなどの家事も立派な運動です。日常の活動量を増やすことから始めるとハードルが下がります。 室内で壁に手をついての片足立ちや、椅子の背などにつかまってかかとを上げて落とす運動を行うと、手軽に骨を鍛えられます。体の負担になりにくいウォーキングや水泳もおすすめです。 以下の記事も参考に、健康的な生活を目指しましょう。 骨の強化を妨げる食事・生活習慣に注意 骨を弱くするリスクのある食事・生活習慣について、以下にまとめました。思い当たるものがないかチェックしてみましょう。 1日の中で、牛乳やヨーグルトを全く飲食しない 1日3食(朝食、昼食、夕食)をきちんと食べることが少ない スナック菓子が好きでよく食べる 自分は肥満だと思う 運動する習慣がない O脚である 上記で当てはまる項目が多いほど、知らないうちに骨が弱くなっている可能性があります。 O脚の方は、筋力の低下や変形性膝関節症が原因かもしれません。これらは運動不足をはじめ、骨を弱くする生活習慣とも関わります。加齢によって骨は弱くなりやすく、とくに閉経後の女性は骨粗しょう症のリスクが高いといわれるため注意が必要です。 骨のために改善したい食事・生活習慣について、以下で詳しく説明します。 外食・コンビニ食のしすぎ 塩分の多い食べ物の摂りすぎ 過度なダイエット・偏食 過度な飲酒(アルコール摂取) 喫煙(タバコ)の習慣 外食・コンビニ食のしすぎ 加工食品などに使われる食品添加物には、ミネラルの一種であるリンが多く含まれます。リンはさまざまな食品に含まれており、骨の材料としても重要ですが、とりすぎるとカルシウムの吸収を妨げます。 外食やコンビニ弁当などを頻繁に利用する方は、とくにリンの摂りすぎに注意しましょう。魚のフライよりも焼き魚を選ぶなど、シンプルな調理方法のメニューを選ぶと添加物を避けやすいです。 参考:1-7 ミネラル(1)多量ミネラル①ナトリウム(Na)|厚生労働省 塩分の多い食べ物の摂りすぎ 塩分のとりすぎも、カルシウムの吸収を妨げます。濃い味付けが好きだったり、スナック菓子を頻繁に食べたりすると塩分過多になりやすいです。 また、カルシウムを摂るためにチーズや小魚を食べ過ぎると、塩分も摂り過ぎる可能性があります。 減塩の食品を選んだり、塩分が添加されていない牛乳やヨーグルトに置き換えたりして塩分の摂取量に気をつけましょう。 過度なダイエット・偏食 極端なダイエットや食事制限をしていると、若い人でも骨密度が低下しやすいです。 栄養不足になれば、骨の材料となる栄養素や、骨が作られるのを助ける栄養素も不足しがちになります。また、やせると体重による骨への負荷が減るため、骨を作る細胞への刺激も減ります。 骨密度が低下すると、将来骨粗しょう症になるリスクが高まります。無理な食事制限は行わず、1日3食バランスよく食べてしっかり運動しましょう。 過度な飲酒(アルコール摂取) お酒を飲み過ぎるとカルシウムの吸収が悪くなります。また、アルコールの利尿作用によって尿量が増え、尿中にカルシウムが排出されやすいです。 ただ、適量のアルコールであれば骨を強くし、骨粗しょう症の予防につながるともいわれています。 飲酒は適量に抑えるか、休肝日を作るように心がけましょう。お酒の飲み方は以下の記事も参考にしてください。 喫煙(タバコ)の習慣 喫煙は骨粗しょう症の危険因子のひとつです。タバコに含まれるニコチンはカルシウムの吸収を妨げます。女性の場合は、骨を丈夫に保つ女性ホルモン(エストロゲン)が減るのも懸念点です。喫煙習慣のある方は、禁煙するか本数を減らすだけでも骨を強くする効果が期待できます。 タバコは軟骨への悪影響も指摘されており、関節症が悪化しやすいです。以下の記事も併せてご覧ください。 まとめ|骨を強くする食べ物を積極的に摂り健康的に過ごしましょう 骨の強さを表す骨密度は加齢に伴い減少していきます。とくに女性は閉経を期に骨密度が大きく低下し、骨粗しょう症のリスクが増大するといわれています。また、中高年に限らず若い方も、極端なダイエットや食事制限は骨密度の低下を引き起こすためおすすめできません。 骨を健康な状態に保つには、食事によるカルシウムの十分な摂取と適度な運動の2点が重要です。カルシウムの吸収を妨げる食事や生活習慣はなるべく避けましょう。 以上を気をつけていても膝や股関節の痛みでお悩みの場合は、当院へご相談ください。初回カウンセリングでは専門医が丁寧にご説明いたします。電話・メールでの無料相談も行っていますので、お気軽にご連絡ください。
2022.03.29 -
- 健康・美容
年齢とともに、「最近つまずきやすくなった」「階段の上り下りがつらい」と感じていませんか? それは、筋肉の衰えが進行しているサインかもしれません。 筋肉の衰えは、体型の変化といった外見上の問題にとどまらず、転倒や骨折、要介護状態を招く深刻な健康リスクにつながるため注意が必要です。 本記事では、筋肉が衰える原因や初期症状、進行によるリスクを解説し、セルフチェック方法や食事・運動を中心とした具体的な対策もご紹介します。 最後までご覧いただき、いつまでも元気で自立した生活を続けるための第一歩を踏み出しましょう。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、変形性関節症や軟骨損傷などの治療に用いられている再生医療に関する情報の提供と簡易オンライン診断を実施していますので、ぜひご登録ください。 筋肉の衰えは加齢が主な原因 加齢は、筋肉の衰えにおいて最も大きな要因です。 年齢を重ね、自然と筋肉量や筋力が低下しやすくなる現象は「サルコペニア」と呼ばれており、要介護状態に陥る一因となります。さらに筋肉の衰えは、身体機能やバランス能力の低下を引き起こすため注意しなければなりません。 また、骨折や関節障害の原因となる「ロコモティブシンドローム(ロコモ)」や、虚弱な状態で健康障害や介護が必要になる「フレイル」の進行にも深く関与しています。 とくに、高齢者は食事が偏りがちになり、たんぱく質・ビタミン・ミネラルなど筋肉の維持に必要な栄養素が不足しやすいため注意が必要です。 筋肉が低下した状態を「サルコペニア」と呼ぶ サルコペニアとは、筋肉量が減少し、それに伴って筋力や身体機能も低下する状態を指す医学用語です。 加齢に伴って自然に起こる「一次性サルコペニア」と、病気や栄養不良、運動不足などが原因で生じる「二次性サルコペニア」に分類されます。 サルコペニアが進行すると、歩行速度の低下やつまずき・転倒が増えるため、日常生活で動作が制限されるようになる前に対策を講じることが大切です。 また、フレイルやロコモといった加齢に伴って起こりやすい症状や状態と重なって進行しやすく、結果的に介護が必要な状態につながる恐れもあります。 筋肉の衰えは気づかないうちに進行するため、健康寿命を延ばすには初期段階での発見と対策が欠かせません。 フレイル・サルコペニア・ロコモについては、以下の記事もご覧ください。 筋肉の衰えと同時にしびれや震え(けいれん)があるなら重大な病気かも 筋肉の衰えに加えて手足のしびれや震え、けいれんなどの神経症状が同時に見られる場合は、重大な病気の恐れがあります。 単なる加齢や運動不足による筋力低下ではなく、以下のような脳や脊髄、末梢神経の病気が原因の可能性があるのです。 脊髄損傷 多発性硬化症 筋萎縮性側索硬化症 末梢神経障害 上記は、早期発見・早期治療が極めて重要な疾患です。 筋力の低下に加えて神経症状が見られる場合は、速やかに神経内科や脳神経外科など専門の医療機関を受診しましょう。 筋肉の衰えで生じる症状 筋肉の衰えは、複数の要因が重なって生じてきます。気付かぬうちに進行するため、早めに症状の特徴を知っておくことが重要です。 ここでは、筋肉の衰えで生じる典型的な症状を見ていきましょう。 筋肉量が減少した場合の症状|体重減少など 筋肉量が減ると、その分だけ体重も減少しやすくなります。筋肉は熱産生や水分保持にも関与しており、筋量の低下は冷え性や脱水・熱中症のリスクにもつながります。 また、筋肉が減ることで骨密度も低下し、骨粗しょう症を併発するケースもあるため注意しなければなりません。 気になる体重の変化や冷え、疲れやすさなどがあれば、早めに対処していくことが大切です。 筋力が低下した場合の症状|立ち上がれないなど 筋力低下が進むと、「椅子から立ち上がるのが難しい」「ペットボトルの蓋が開けにくい」といった日常動作で支障が生じます。 脚の筋力が落ちると、椅子から立ち上がる際に何かにつかまらないと難しくなる状態になる恐れがあるのです。また、握力低下によって、缶のプルタブを開けるのが難しいなどの細かな動作にも影響が出ます。 筋力が低下すると、常に最大の力を使ってしまいがちになるため、疲れやすくなる点も見逃せません。動作がぎこちなくなったり、日常生活に支障が出てきたりしたら、筋力低下の可能性を疑いましょう。 身体機能が低下した場合の症状|階段を上り下りできないなど 身体機能が落ちると、歩行速度やバランス、階段昇降などの動作にも支障が出ます。 たとえば、歩行速度が落ちると、青信号のうちに横断歩道を渡り切れないといった事態にもなりかねません。また、階段の上り下りがつらくなった場合は、脚部の機能低下のサインです。 疲れるからと外出を控えるようになると、身体機能のさらなる低下を招く悪循環に陥ってしまいます。身体機能低下は、単に筋肉が弱くなるだけでなく、生活の自由度にまで影響を及ぼす点を理解しておきましょう。 筋肉の衰えによる健康リスク 筋肉の減少や筋力の低下は、単なる身体能力の衰えにとどまりません。 筋肉は、運動や姿勢を保つことだけでなく、代謝・免疫・呼吸・摂食嚥下といった多くの生理機能に関わっているのです。 ここでは、筋肉の衰えによって生じる代表的な健康リスクを解説します。 転倒・骨折から寝たきりになるリスク 筋力が衰えると、姿勢保持やバランス機能が低下しやすくなります。その結果、わずかな段差やバランスの崩れでも転倒しやすくなるため注意が必要です。 高齢者が転倒すると、大腿骨などの骨折を引き起こす危険性が高く、長期入院や安静が続くことでさらに筋力が低下する悪循環に陥ります。 最終的に寝たきり状態となると、日常生活の自立が困難になるケースも少なくありません。 転倒して骨折し、寝たきりになるという流れは、高齢者の健康寿命を大きく縮める要因のひとつになっているのです。 要介護状態になるリスク 筋肉が衰えると、日常生活に必要な以下の基本動作が困難になります。 立ち上がり 歩行 階段昇降 衣服の着脱 さらに進行すると、自力で生活を維持できなくなり、介助を必要とする「要介護状態」に移行します。 とくに、加齢とともに体力・筋力が低下している高齢者では、ちょっとした体調不良や怪我がきっかけとなり、急速に介護依存度が高まる場合も少なくありません。 筋力の低下を早期に察知して予防的な対策を講じることが、介護を必要としない生活を長く維持するためには不可欠です。 生活習慣病が悪化するリスク 筋肉は、糖代謝に重要な役割を担っており、血糖を取り込んでエネルギーとして利用する働きが活発な組織です。 筋肉量が減ると血糖の処理能力が低下し、糖尿病や脂質異常症などの生活習慣病が悪化する可能性が高まります。 さらに、筋肉の減少により基礎代謝も低下し、エネルギー消費量が減ることで肥満のリスクが高まる点も要注意です。 生活習慣病が進行すれば、動脈硬化や心血管疾患にもつながるため、筋肉の維持が慢性疾患の予防や管理にもつながります。 誤嚥性肺炎のリスク 筋肉の衰えは、食べ物を噛んだり飲み込んだりする際に使う、咀嚼筋(そしゃくきん)や嚥下筋(えんげきん)にも影響を与えます。 咀嚼筋や嚥下筋の筋肉が弱くなると、食物や唾液が気管に誤って入る「誤嚥」が起こりやすくなるため注意しなければなりません。誤嚥が繰り返されると、口腔内の細菌が肺に入り込み、誤嚥性肺炎を引き起こすリスクも高まります。 とくに高齢者においては、免疫力の低下も重なって肺炎の重症化や死亡リスクが高くなるため、口周りや喉の筋肉の機能低下には要注意です。 筋肉の衰えをセルフチェックしよう 筋肉量・筋力が低下し始めると、身体活動や日常動作に支障が出やすくなります。とくに高齢期には、早めの段階で衰えを察知して対策しましょう。 ここでは、医療機関や研究で紹介されている簡単なセルフチェック方法を紹介します。専用機器が無くても自宅で実施可能なので、ぜひ実践してみてください。 指輪っかテスト 両手の親指と人差し指で輪を作り、ふくらはぎの一番太い部分を囲みましょう。輪の方が大きくて隙間ができる場合、ふくらはぎの筋肉量が低下している可能性があります。 ふくらはぎは「第2の心臓」とも呼ばれ、全身の筋肉量の指標にもなる部位です。ふくらはぎが細くなっている状態に気づいたときは、早めに対策しましょう。 開眼立脚位テスト 両手を腰に当て、両目を開けたまま片足を床から数センチ浮かせて立ちます。転倒を防ぐため、壁や椅子のそばで行ってください。 床に着けている「支持足」がずれる、または支持足以外の体の一部が床や壁に触れるまでの時間を最大1分まで測定して記録します。(文献1) 年代別に、以下の時間と照らし合わせてみてください。 30代:55秒 40代:40秒 50代:30秒 60代:20秒 70代以上:20秒以上を目標に 上記の時間を下回る場合は、筋力の低下やバランス感覚(平衡感覚)に問題が起きている可能性があります。定期的にチェックして、ご自身の状態を把握しておきましょう。 筋肉そのものだけでなく身体の安定性もチェックでき、高齢者の転倒リスクの把握に有効なテストです。 5回立ち座りテスト 肘掛けのない椅子に浅く腰かけ、手を使わずに立ち上がり・座る動作を5回繰り返し、かかった時間を測定しましょう。 12秒以上かかる場合、下肢の筋力や持久力が落ちている可能性があります。(文献2) 立ち座りの動作には、大腿四頭筋などの主要な筋肉が関わるため、日常生活動作の基礎を定期的に評価するのに有効です。 ペットボトル開けテスト 未開封のペットボトルを使い、キャップをどのように開けているかを確認します。 正常な握力があれば、親指と人差し指を中心とした「筒握り」で開けられますが、握力が低下していると指先だけでは力が足りず、5本の指全体でキャップを上から覆うように握る「逆筒握り」になりがちです。 日常的な動作から筋力の低下を見つけ出すテストで、とくに上肢の筋肉の状態を把握する手がかりとなります。 筋肉の衰えを防ぐ対策 筋肉の衰えを予防するには、日常生活の中で運動・栄養・生活習慣をバランスよく整えることが欠かせません。 ここでは、筋肉の健康を維持するための対策をご紹介します。 たんぱく質の摂取 筋肉の衰えを防ぐには、たんぱく質の十分な摂取が必要です。 たんぱく質は、筋肉・臓器・皮膚など身体を構成する材料であり、人間の生命維持に不可欠な栄養素のひとつです。とくに、高齢者は筋肉の合成効率が低下するため、意識的にたんぱく質を摂りましょう。 たんぱく質を多く含む主な食品は、以下の通りです。 魚 肉 卵 大豆製品 乳製品 高齢になると食事が単調になりやすく、炭水化物中心の食生活が続くと、たんぱく質不足を招きかねません。全体的に少ない食事量でも、多種類の食材を組み合わせ、バランスの取れた食生活を心がけましょう。 なお、食事の用意が負担になる場合には、ヨーグルトや牛乳、豆腐、納豆など調理不要で手軽に摂れる食品を冷蔵庫に常備しておくと便利です。 下半身のトレーニング 下半身を積極的に動かすことが、筋肉の衰えを予防するのに有効です。 以下では、家庭でも実践しやすい2つの下半身トレーニングをご紹介します。 椅子を利用して大腿四頭筋を鍛える 椅子に浅く腰かけた状態から、ゆっくりと立ち上がる・座る動作を繰り返すことで、大腿四頭筋(太ももの前側の筋肉)を効果的に鍛えられます。 膝や腰に痛みがなければ、「立ち座り10回→1分休憩」を1セットとし、最大3セット行いましょう。特別な器具が不要で、椅子があれば誰でも始められます。 以下の2点を意識するとより効果的です。 立ち上がる・座るをなるべくゆっくりと繰り返し、筋肉にしっかり刺激を与える 手を使わずに、脚の筋力にしっかり負荷をかける 片脚で立ち座りする より負荷を高めるには、片脚を少し浮かせた状態で立ち座りを行う方法があります。 椅子の近くにテーブルや壁など支えにつかまるものを用意し、慣れるまでは安全を確保してから実施しましょう。 片脚での立ち座りは、片脚で立ったときのバランス能力・脚全体の筋力・体幹の安定性を同時に鍛えられるため、加齢による動作機能低下を防ぐ上で効果的です。 ゆっくり動作を行い、立ち上がった時に数秒静止するように意識すると、さらに効果が高まります。週に数回、少しずつ回数・セット数を増やし、脚の筋力とバランス感覚を養っていきましょう。 日光を浴びる 筋肉の健康維持には、適度な日光浴も欠かせません。 日光に含まれる紫外線を浴びると、体内でビタミンDが生成されます。ビタミンDは、カルシウムの吸収を助けるだけでなく、筋肉の合成や筋力の維持にも関与している重要な要素です。 とくに、高齢者はビタミンD不足が進みやすく、筋肉の衰えや転倒リスクが高まる要因となります。 1日15~30分程度、腕や脚に日光を浴びる習慣を取り入れるだけでも効果が期待できるので、実践していきましょう。季節や地域、肌の色によって必要な時間は異なります。 筋肉の衰えで運動するときは腰痛や膝の痛みに注意 運動は、筋肉の衰えを防ぐために重要ですが、やり方を誤ると関節や筋肉を傷め、かえって健康を損なう恐れがあります。 高齢者や運動習慣のない方が急に強い運動を始めると、腰や膝に過度な負担がかかり、慢性的な痛みや炎症を引き起こす可能性があるため注意が必要です。安全に配慮しながら、強度・回数・時間を少しずつ段階的に増やしていきましょう。 また、体調がすぐれない日や、猛暑・寒冷時などの過酷な環境では無理をせず、体調管理を優先してください。とくに、関節痛や腰痛、持病(高血圧・心疾患など)がある方は自己判断で行わず、事前にかかりつけ医にまずは相談しましょう。 まとめ|筋肉の衰えを対策して介護リスクを減らそう 筋肉の衰えに対する予防・対策は、将来的な介護リスクを軽減し、自立した生活を長く維持するために不可欠です。 年齢とともに筋力や運動機能は自然と低下していきますが、放置すると転倒・骨折・要介護といった深刻な問題に発展しかねません。 たんぱく質を中心としたバランスの良い食事を意識しつつ、無理のない範囲で体を動かす習慣を取り入れていきましょう。 今回の記事が、介護を必要としない、いきいきとした生活を送る一助となれば幸いです。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、ロコモの原因となる変形性関節症や軟骨損傷などに用いられている再生医療に関する情報の提供と簡易オンライン診断を実施しています。 膝の痛みなどでお悩みの方は、ぜひご登録いただき、ご活用ください。 筋肉の衰えに関するよくある質問 筋肉の衰えで主な初期症状は? 筋肉が徐々に衰えると、まず以下のような症状が現れます。 以前と比べて力が入りにくくなった 歩くスピードが遅くなったと感じる 階段を上るのがつらい 初期段階では自覚症状が少なく見過ごされやすいため、普段の動きで疲れやすさやつまずきやすさを感じたら要注意です。 筋肉の衰えがはじまる年齢は? 筋肉量は、一般的に20代をピークに減少し始めます。加齢とともに減少ペースが加速し、50代以降に顕著になる傾向があります。 そのため、40代のうちから運動習慣や食事の見直しを始め、筋肉量の維持を心がけることが大切です。 筋肉がない人の特徴は? 筋肉量が少ない人に共通する特徴は以下の通りです。 長時間座る生活が中心で運動習慣がない たんぱく質摂取が不十分、あるいは極端な食事制限を行っている 睡眠が浅い・休息が十分ではない 上記の生活習慣が重なることで、筋肉量の低下リスクが高まります。 筋トレしているのに筋肉が減る・つかないのは何故? 筋トレを行っていても筋肉が増えない、また減る原因として、以下のような要因が考えられます。 負荷が軽すぎて筋肥大刺激が不足している たんぱく質やエネルギーの摂取が十分でない オーバートレーニング・休息不足で筋肉修復が追い付いていない 有酸素運動が過剰で筋肉分解が促進されている 上記を見直せば、筋肉の成長環境を整えられます。 筋肉の衰えは何科を受診すればいい? 筋肉の衰えが疑われる場合、症状に合わせて次の科を受診先として検討しましょう。 「整形外科」または「サルコペニア外来」:下肢・体幹の筋力低下や筋量減少が主体 「脳神経内科」または「脳神経外科」:手足の麻痺・力が入らない・言語や嚥下機能の低下を伴う 筋肉が衰える背景には神経・筋疾患が潜む可能性もあるため、早めに専門医に相談してください。 参考文献 (文献1) 生活習慣病などの情報|厚生労働省「健康日本21アクション支援システム ~健康づくりサポートネット~」 (文献2) 高齢者の運動機能セルフチェックお役立ちBOOK|三重県リハビリテーション情報センター
2022.03.25







