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すねの内側が痛むと、「シンスプリントなのか」「練習を続けてもよいのか」と、不安になる方もいるかもしれません。 シンスプリントは、初期なら運動後の違和感程度でも、進行すると安静時にも痛みが出る場合があるため注意しましょう。 本記事では、症状チェックリストやステージ分類、疲労骨折との見分け方、悪化を防ぐセルフケアをまとめました。 なお、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、アスリートにも導入されている再生医療に関する情報提供、簡易オンライン診断を実施しています。足の状態が気になっている方は、ぜひ一度ご利用ください。 シンスプリントの症状チェックリスト シンスプリントは、すねの内側の主に下のほうに痛みが出やすいスポーツ障害です。 ランニングやジャンプを繰り返す競技で起こりやすく、初期は「少し違和感がある」「運動後だけ痛む」といった軽い症状から始まる場合があります。 シンスプリントが疑われる症状のチェックリストは、以下の通りです。 □ジャンプやダッシュの際に、すねの内側が痛む □ランニング後や練習後に、すねの内側がズキズキする □すねの下のほうの内側を押すと痛みがある □運動を休むと軽くなるが、再開すると痛みが戻る □痛みが続き、歩行中や安静時にも気になる 初期段階では、痛みというより不快感や張りに近い感覚が出ることもあります。 運動中は気にならず、練習後にだけ違和感が出る場合もあるため、「筋肉痛だろう」と見過ごされる場合も少なくありません。症状が進むと運動中にも痛みが出たり、安静にしていてもすねの痛みが続いたりするケースもあります。 押したときに一点だけ強く痛む、歩くだけでも痛い、痛みが長引くといった場合は、疲労骨折など別のけがが隠れている可能性も否定できません。 上記のチェックリストに当てはまる項目がある場合は、練習を続けて良いか自己判断せず、整形外科で相談しましょう。 シンスプリントの症状による4つの分類 シンスプリントの痛みは、運動後だけ気になる段階から、安静時にも痛む段階まで進み方に差があります。ここでは、症状の目安を4つのステージに分けて整理しました。 ステージ1 ステージ1は、運動後にすねの内側へ痛みが出る初期段階です。 ランニングやジャンプをしている最中は気にならなくても、練習後や帰宅後に違和感や軽い痛みを感じるケースがあります。痛みが一時的に引くため、「少し疲れただけ」と判断されやすい段階です。 ただし、同じ練習量を続けると、すね周辺の筋肉や骨膜への負担が積み重なり、運動中にも痛みが出る状態へ進みかねません。 練習後に同じ場所の痛みを繰り返す場合は、走る距離やジャンプの回数を減らし、早めに休息を入れましょう。 ステージ2 ステージ2は、運動を始める前や運動後に痛みが出る段階です。 ウォーミングアップで体が温まると痛みが軽くなり、練習中は動ける場合もあります。 一方で、痛みが引いたように感じても、すねへの負担がなくなったわけではありません。練習後に痛みが戻る、翌日まで違和感が残るといった状態が続くなら、運動量を見直す必要があります。 「動けるから問題ない」と考えて練習を続けると、運動中にも痛みが出るステージ3へ進む可能性があります。 ステージ3 ステージ3は、運動中にもすねの内側に痛みが出る段階です。 走っている途中やジャンプの着地時に痛みが強くなり、プレーに支障が出ることがあります。この段階では、ウォーミングアップで痛みが軽くなる場合でも、練習を続ける判断には注意が必要です。 痛みをかばって走ると、反対側の足や膝、腰にも負担が広がるおそれがあります。運動中に痛みが続く場合は、練習量を減らすだけでなく、ランニングやジャンプを一時的に控える対応も検討しましょう。 ステージ4 ステージ4は、運動中だけでなく安静時にも痛みが続く段階です。 練習をしていない時間でもすねの内側が痛み、歩行や階段の上り下りなど、日常生活に支障が出るケースがあります。この段階まで進むと、シンスプリントだけでなく疲労骨折が隠れている可能性も考えなければなりません。 とくに、押したときに一点だけ強く痛む、痛みの範囲が狭い、腫れを伴うといった症状がある場合は注意しましょう。 安静時にも痛む状態で練習を続けると、復帰までの期間が長引く恐れがあります。運動は中止し、できるだけ早めに整形外科を受診してください。 症状から間違えやすい|シンスプリントと疲労骨折の見分け方 シンスプリントと疲労骨折は、どちらもすね周辺に痛みが出るため、症状だけでは判断しにくい場合があります。 違いを見分ける目安は、以下のように痛みの範囲や状態です。 項目 シンスプリント 疲労骨折 痛みの範囲 すねの内側に沿って広く痛む 一点に集中して痛む 痛み方 鈍い痛みや違和感 鋭い痛み 痛むタイミング 運動後や運動中に痛む 運動中・安静時にも痛む場合がある 押したときの痛み 広い範囲に圧痛がある ピンポイントで強い圧痛がある 腫れ 目立たないことが多いが、軽い腫れを伴う場合もある 局所的に腫れることがある シンスプリントは、すねの内側に沿って比較的広い範囲に痛みが出やすいのが特徴です。 一方、疲労骨折では「ここが痛い」と指で示せるほど、狭い範囲に強い痛みが出るケースがあります。 ただし、自己判断だけで両者を見分けるのは困難です。痛みが長引く、安静時にも痛む、押すと一点だけ強く痛む場合は、整形外科で検査を受けましょう。 シンスプリントの症状を悪化させないためのセルフケア シンスプリントは、痛みを我慢して走り続けると症状が長引くおそれがあります。 ここでは、すねへの負担を減らし、悪化を防ぐためのセルフケアを解説します。 安静にする シンスプリントによる痛みがある間は、ランニングやジャンプ、ダッシュなど、すねに響く練習を控えましょう。痛みを我慢して続けると、症状が長引いたり、疲労骨折との区別がつきにくくなったりすることがあります。 とくに、運動中に痛みが強くなる、パフォーマンスが落ちる、安静時にも痛む場合は運動の制限を検討してください。 安静期間は3〜5週間が目安になりますが、症状や重症度によって変わる点にも留意しておきましょう。 アイシングをする 運動後にすねの内側が痛む場合は、痛みがある部分を冷やす方法があります。 アイシングは、運動後の痛みや炎症を落ち着かせるためのセルフケアとして取り入れやすい方法です。 15〜20分程度の冷却を目安にし、保冷剤を使う場合はタオルで包んで皮膚に直接当てないようにしましょう。冷やしすぎると、凍傷や皮膚トラブルにつながりかねないため、注意してください。 市販のコールドスプレーも一時的に冷やす方法として使えますが、練習後のケアでは保冷剤や氷のうのほうが使いやすいです。 ただし、冷やして痛みが軽くなっても、シンスプリントの原因が解消したわけではありません。痛みが強い時期は、アイシングだけの対処で練習を続けず、運動量を減らす対策も必要です。 トレーニングにストレッチを取り入れる シンスプリントの予防には、日々のトレーニングにストレッチを取り入れ、ふくらはぎやすね周辺の柔軟性を保つ習慣が大切です。とくに、腓腹筋やヒラメ筋が硬くなると、着地時にすねへ負担がかかりやすくなります。 足のアーチを支える後脛骨筋も、シンスプリントに関係する筋肉の一つです。土踏まずが沈み込みやすい方は、後脛骨筋の柔軟性を意識し、足への負担を減らしましょう。 たとえば、以下のストレッチを取り入れてみてください。 ふくらはぎを伸ばすストレッチ 後脛骨筋を伸ばすストレッチ つま先を上げて、すね周辺を動かすストレッチ また、ストレッチポールなどの器具を活用するのも有効です。 ただし、すでにシンスプリントを発症しており、筋肉を伸ばしたときに痛みが出る場合は、無理にストレッチを行わず安静を優先してください。 シンスプリントに効くストレッチについては、以下の記事でも詳しく紹介しています。 シューズの買い替え・インソールを活用する シンスプリントの悪化を防ぐには、練習量だけでなくシューズの状態も確認しましょう。 クッション性の低いシューズや、靴底がすり減ったシューズを使い続けると、着地時の衝撃がすねに伝わりやすくなります。買い替えを検討する際は、クッション性があり、かかとまわりが安定しやすいシューズを選ぶのが基本です。 かかとの外側だけが大きく削れている場合は、走るたびに足が傾いて、すね周辺の筋肉へ負担がかかる可能性があります。 扁平足や、着地時に足が内側へ倒れやすい状態 「回内足」がある方は、インソールの活用も選択肢の一つです。土踏まずを支えるインソールを使うことで、足のアーチを補助し、すねへの負担を減らしやすくなります。 正しいフォームに改善する シンスプリントの再発予防では、走り方やジャンプの着地動作を見直すことも大切です。すねや足の一部に負担が集中するフォームのまま練習を続けると、痛みを繰り返す原因になります。 走る際は、無理な姿勢になっていないか、着地のたびに足が内側へ倒れすぎていないかを確認しましょう。フォームの乱れには、筋肉の硬さや左右差が関係している場合もあります。 痛みが続く場合は、自己流でフォームを変えようとせず、整形外科や理学療法士などに相談し、足の動きや筋肉の状態を確認してもらうのがおすすめです。 ウォーミングアップとクールダウンを十分に行う 運動前後のウォーミングアップとクールダウンは、すね周辺の筋肉や筋膜にかかる負担を減らすために欠かせません。 準備不足のまま急に走る、ジャンプを繰り返すと、硬い筋肉に負荷がかかりやすくなります。練習前は軽いジョギングや動的ストレッチで体を温め、練習後はふくらはぎやすね周辺をゆっくり伸ばしましょう。 痛みがある日は無理に動かさず、運動量を調整することも大切です。 シンスプリントの診断方法 シンスプリントかどうかを判断するには、痛む場所や痛みが出る動作を確認したうえで、疲労骨折との違いの見極めが必要です。 ここでは、医療機関で行われる主な検査方法を解説します。 レントゲン検査 レントゲン検査は、骨の状態を確認するために行われます。 シンスプリント自体は、レントゲン画像に異常が写りにくいケースがありますが、疲労骨折との鑑別に有効です。 ただし、疲労骨折の初期段階では、レントゲン検査でも異常がはっきり写らないことがあります。痛みが続く場合は、症状や診察結果に応じて、ほかの検査を組み合わせて確認します。 疼痛誘発検査 疼痛誘発検査は、痛みのある部位を押したり、足首を動かしたりして症状の出方を確認する検査です。 シンスプリントでは、すねの内側に沿って押したときに痛みが出る場合があります。一方で、疲労骨折では狭い範囲に強い痛みが出ることがあるため、圧痛の範囲も確認します。 正確な診断には、痛む場所や動作を医師に的確に伝えることが重要です。 超音波検査 超音波検査は、すね周辺の筋肉や骨膜の状態を確認するために、医療機関によって補助的に行われています。レントゲンでは見えにくい、軟部組織の変化を調べる際に有効です。 シンスプリントでは、脛骨の骨膜に腫れが見られるケースがあるため、痛みの範囲や押したときの反応とあわせて確認し、疲労骨折などほかの疾患との違いを見極めていきます。 MRI検査 MRI検査は、レントゲン検査では判断しにくい骨や骨膜の状態を詳しく確認するために行われます。シンスプリントと疲労骨折を見分ける際にも役立つ検査です。 シンスプリントでは、骨膜周辺の炎症や骨のむくみのような変化が確認される場合があります。痛みが長引く、安静時にも痛む、疲労骨折が疑われるといったケースでは、MRI検査で状態を詳しく調べます。 シンスプリントの治療法 シンスプリントの治療では、痛みを抑えるだけでなく、すねへの負担を軽減することも大切です。 ここでは、医療機関で行われる主な治療法を解説します。 リハビリテーション シンスプリントのリハビリテーションでは、すねやふくらはぎ周辺の負担を減らし、再発しにくい状態を目指します。 痛みが強い時期は無理に動かさず、症状が落ち着いてからストレッチや筋力トレーニングを進める流れです。 ふくらはぎのストレッチ 足首の可動域訓練 足裏や下腿の筋力トレーニング また、必要に応じて、テーピングや物理療法を組み合わせる場合もあります。 痛みが残っている状態で急に練習量を戻すと、症状を繰り返してしまうケースがあるため注意が必要です。医師や理学療法士の指導を受けながら、段階的に元の運動量へ戻しましょう。 薬物治療 シンスプリントの痛みが強い場合は、薬物治療が選択肢の一つです。痛みや炎症を抑える目的で、ロキソニンなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)や湿布などが使われます。 ただし、薬で痛みが軽くなっても、すねに負担がかかる原因が解消されたわけではありません。痛み止めを使いながら練習を続けると、症状の悪化に気づきにくくなる場合があるのです。 また、自己判断で市販薬を使い続けるのは避け、痛みが長引く場合は医師に相談しましょう。 装具療法 装具療法では、インソールやサポーターを使い、足裏やすねにかかる負担の軽減を目指します。 扁平足や回内足などで足のアーチが崩れやすい場合は、医療用インソール「足底挿板」で土踏まずを支える方法が有効です。足の動きが安定すると、着地時の衝撃が分散され、すね周辺の筋肉にかかる負担を抑えやすくなります。 ただし、装具だけで原因をすべて取り除けるわけではありません。痛みの程度や足の形に合わない装具を使うと、別の部位に負担がかかる場合もあります。インソールやサポーターを使う際は、医師や理学療法士に相談しながら選ぶと安心です。 再生医療 安静やリハビリテーションを行っても痛みが長引く場合は、再生医療が選択肢になります。 再生医療とは、患者様自身の幹細胞や血液を用いる治療法です。 代表的な方法に、他の細胞に変化する能力を持つ幹細胞を患部に投与する「幹細胞治療」と、血液中の血小板に含まれる成長因子の働きを活用する「PRP療法」があります。 再生医療の種類 詳細 幹細胞治療(かんさいぼうちりょう) 組織の修復に関わる働きを持つ「幹細胞」を患部に投与する治療方法 PRP療法 血液中の血小板に含まれる成長因子などが持つ、炎症を抑える働きや組織修復に関与する働きを利用した治療方法 いずれも入院や手術を必要とせず、日帰りでの施術が可能です。 足に不調があってもスポーツを続けたい方や、手術以外の治療法を検討したい方は以下のページもご覧ください。 シンスプリントの治療後スポーツ復帰にはどのくらい時間がかかる? シンスプリントの治療後、スポーツに復帰できるまでの期間は症状に応じて個人差があり、一概には言えません。 初期の段階で痛みに気づいて練習量を調整できた場合は、比較的早く復帰できることもあります。一方で、運動中や安静時にも痛みが出る段階まで進んでいる場合は、数カ月かかるケースも少なくありません。 痛みが残ったまま練習に戻ると再発しやすいため、すねを押したときの痛みや走ったときの違和感がないかを確認しながら進めましょう。 復帰時は、いきなり元の練習量に戻さず、軽いジョギングや短時間の練習から始めてください。痛みが出ない範囲で少しずつ距離や強度を上げ、違和感が戻る場合は一度運動量を下げることが大切です。 また、スポーツ復帰の時期は自己判断せず、医師や理学療法士の指導を受けながら決めましょう。 まとめ|シンスプリントの症状に当てはまる方は医療機関を受診しよう シンスプリントは、すねの内側に痛みが出るスポーツ障害です。 初期は運動後の違和感程度でも、進行すると運動中や安静時にも痛みが続き、歩行に支障が出るおそれがあります。また、疲労骨折でも似た症状が出るため、痛みが長引くときは自己判断で練習を続けないようにしましょう。 運動中に痛みが強くなる、安静時にも痛む、押すと一点だけ強く痛む場合は、早めに整形外科を受診してください。 なお、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、アスリートにも導入されている再生医療に関する情報提供、簡易オンライン診断を実施しています。シンスプリントの症状に悩んでいる方は、ぜひ一度ご利用ください。 シンスプリントの症状に関するよくある質問 シンスプリントではなく疲労骨折だった場合、歩けますか? 疲労骨折でも、初期段階では歩ける場合があります。 骨が完全に折れるけがとは異なり、小さな負荷が繰り返しかかって起こるため、最初は「歩けるけれど痛い」と感じるケースがあるのです。 ただし、歩けるからといって軽症とは限りません。痛みを我慢して運動を続けると、骨への負担が増えて症状が悪化するおそれがあります。 すねの一点を押すと強く痛む、安静時にも痛む、痛みが長引く場合は、整形外科で検査を受けましょう。 シンスプリントを発症したら病院へ行くべきですか? シンスプリントが疑われる場合は、まず整形外科を受診しましょう。 初期は運動後の違和感だけで済むケースもありますが、疲労骨折など別のけがと症状が似ているため、自己判断で放置しないことが大切です。 早い段階で状態を確認できれば、練習量の調整やリハビリなど、悪化を防ぐ対応につなげやすくなります。 シンスプリントの原因は? シンスプリントは、ランニングやジャンプなどの繰り返しによって、すね周辺の筋肉や骨膜に負担がかかることで起こりやすくなります。 主な原因は、以下のとおりです。 筋肉に過度な負荷がかかっている 扁平足やO脚など、足や脚の形に特徴がある クッション性の低いシューズや、すり減ったシューズを使っている 硬い路面での練習が多い 休息が足りず、疲労が蓄積している とくに、練習量を急に増やしたときや、けがから復帰した直後は注意が必要です。 また、扁平足では土踏まずが沈み込みやすく、着地時の衝撃がすねに伝わりやすくなります。O脚やX脚の方も、走るときにすね周辺へ負担が集中することがあります。 シューズのかかとが削れている場合は、着地のたびに足が傾き、筋肉の緊張につながる点にも注意しましょう。
2025.03.01 -
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「シンスプリントが治らない」「シンスプリントが治らない原因が知りたい」 上記のように、シンスプリントが治らないと悩んでいる方もいるでしょう。 シンスプリントは、ふくらはぎの筋力が弱かったり、脚に負荷がかかりすぎていたりすると思うように治らない可能性があります。 治らないまま放置していると、症状が慢性化するケースもあるため、治らない原因を突き止めて改善するのが大切です。 本記事では、シンスプリントが治らない原因を紹介します。治らない場合の対処法や治療法も解説しているので「シンスプリントが治らない」と悩んでいる方は、ぜひご覧ください。 シンスプリントが治らない原因とは? シンスプリントが治らない原因は、脚に負荷がかかりすぎていたり、脚の筋肉が弱かったりする点があげられます。十分な休息を取れていないと、症状が治らないケースも少なくありません。 ここからは、シンスプリントが治らない原因を5つ紹介します。 シンスプリントを発症する原因や治療法については、以下の記事が参考になります。 脚に負荷がかかりすぎている シンスプリントが治らない原因として、脚に負荷がかかりすぎている点があげられます。 シンスプリントは、すねにある脛骨(けいこつ)と呼ばれる骨膜(こつまく)が炎症を起こし、発症する障害です。 そのため、脚に過度な負荷がかかる動作を続けていると、骨膜の炎症が治りづらくなります。 とくに、ランニングやマラソンなど走る動作の多いスポーツをする方は、脚に大きな負担がかかるため、注意が必要です。 休息を取っていたり、運動しない時期が続いていたりすると、低負荷でも脚にとっては大きな負荷となる可能性もあります。運動していない時期が続いていた場合は、徐々に運動量を増やすよう意識しましょう。 ふくらはぎの筋肉が硬くなっている ふくらはぎの筋肉が硬くなっている方も、シンスプリントが治らない可能性があります。ふくらはぎが硬いと、骨に付着している骨膜が引っ張られやすく、炎症を起こしやすくなります。 さらに、ふくらはぎの筋肉が硬いと、足首関節の柔軟性が失われやすい点も治らない原因です。 足首の関節が硬いと、体の重心を前方に上手く移動できず、着地のときにしゃがむ動作がしにくくなります。その結果、脛骨や筋肉に大きな負荷がかかり、シンスプリントが治りにくくなります。 脚の筋肉が弱い 脚の筋肉不足もシンスプリントが治らない原因の1つです。脚の筋肉が弱いと、運動動作による衝撃によって、すねに負担がかかりやすくなります。 怪我によって筋力が落ちている状態から負荷の強い動作をすると、シンスプリントが治らない・再発しやすいため注意しましょう。 十分な休息を取れていない シンスプリントが治らない原因は、十分な休息を取れていない点もあげられます。 スポーツ後に、ストレッチやマッサージで筋肉を休めていないと、筋肉が硬くなりやすくなります。 ジャンプをしたり、ランニングをしたりなど脚に過度な負荷がかかった後は、ストレッチやマッサージで疲労を軽減させましょう。ストレッチやマッサージは、ふくらはぎの柔軟性を高める効果も期待できます。 治療方法が間違っている シンスプリントの治療を受けても治らない場合は、治療方法が間違っている可能性もあります。 シンスプリントの治療方法は、リハビリテーションや薬物療法などいくつかの方法があります。 症状や体質によって合った治療方法は異なるため、他の治療を試すと症状が改善するケースも少なくありません。 治らないままシンスプリントを放置しているとどうなる? シンスプリントが治らないまま放置していると、慢性化したり、骨折につながったりするリスクがあります。「痛みはあるけれど運動はできる」「時間が経てば治るのでは」と考えている方は、注意が必要です。 シンスプリントが治らないまま放置するリスクを2つ紹介します。 症状が慢性化してしまう シンスプリントが治らないまま放置していると、症状が慢性化する可能性があります。 シンスプリントが慢性化すると、すね周辺に普段は見られない血管が作られます。新たな血管と神経が一緒になると、シンスプリントによる痛みは治りにくくなるため、注意が必要です。 慢性化したシンスプリントは、痛みの原因となっている血管と神経にアプローチしないと、根本的な改善は期待できません。 骨折につながる シンスプリントを放置していると、疲労骨折につながる恐れもあります。 疲労骨折とは、骨に小さな負荷が加わり続ける影響で発生する骨折です。慢性的なスポーツ障害であり、ランニングやジャンプをするスポーツ選手に多く見られます。 疲労骨折は、痛みがあっても運動を続けられるケースが多い傾向にあります。その結果、気付いたらシンスプリントが疲労骨折になっている可能性もあるため、注意が必要です。 治らないシンスプリントは疲労骨折かもしれません! 「なかなかシンスプリントが治らない」と悩んでいる方は、疲労骨折の可能性も考えられます。疲労骨折は、痛みがあっても運動を続けられるケースが多いため、自分自身で判断するのは難しいのが特徴です。 ここからは、治らないシンスプリントと疲労骨折の違いを紹介します。 ダメージを受ける部位 シンスプリントは、すねの内側にある筋肉や骨膜がダメージを受け、炎症を起こす障害です。筋肉や骨膜がダメージを受けるものの、骨にダメージは加わりません。 一方で疲労骨折は、骨に小さなダメージが加わり続ける影響で、徐々にヒビが入る骨折です。名前の通り、骨にヒビが入る点がシンスプリントとの大きな違いです。 シンスプリントと疲労骨折は、すね周辺に痛みが生じる点は共通していますが、ダメージを受ける部分が異なる点を理解しておきましょう。 痛みや腫れ シンスプリントと疲労骨折は、痛みや腫れの度合い、生じる範囲などが異なります。それぞれの違いを見てみましょう。 痛み 腫れ 症状が出る範囲 シンスプリント ・鈍痛 ・徐々に痛みが強くなる ・腫れは軽度で広範囲に出ることがある ・10cmと範囲が広い 疲労骨折 ・鋭い痛み ・急に痛みが現れる ・骨折部位に腫れが出る ・5cm以下と範囲が狭い シンスプリントと疲労骨折を比較すると、症状は疲労骨折の方が強く出る傾向にあります。とくに、運動時にピンポイントで痛みが生じる場合は、疲労骨折が疑われます。 ただし、自分自身で症状を判断するのは難しく、症状に当てはまるからといって必ずしも疲労骨折だとは言い切れません。痛みや腫れなどの症状に当てはまる方は、悪化する前に医療機関を受診しましょう。 シンスプリントが治らない場合の対処法 シンスプリントが治らない場合は、シューズやインソールを変えたり、トレーニング計画を見直したりするのがおすすめです。 長引く症状を放置すると、疲労骨折のリスクもあるため、自分に合った対処法を見つけましょう。 ここからは、シンスプリントが治らない場合の対処法を4つ紹介します。 シューズやインソールを変える シンスプリントが治らない場合は、運動時に使用しているシューズやインソールを変えてみましょう。 靴底がすり減ったシューズや、クッション性の低いインソールを使用していると、足に衝撃が加わりやすくなります。 歪みや痛みの原因にもなるため、以下のようなシューズやインソールで脚への負担を軽減しましょう。 靴底が厚いシューズ 横幅が広いシューズ 靴底がカーブしているシューズ 土踏まずをサポートしてくれるインソール クッション性が高いシューズは、足の土踏まずにかかる負担を軽減してくれます。すねが内側に倒れるリスクも低減できるため、運動時の安定性が向上します。 メーカーによってサイズや履き心地の良さは異なるため、店舗で試し履きをして自分の足にあっているかを確認しましょう。 運動時のフォームを改善する 運動時のフォームを改善するのも、シンスプリントが治らない際の対処法としておすすめです。 不適切な運動フォームは、ふくらはぎをはじめ、体に負荷がかかりやすくなります。スポーツによって正しいフォームは異なるため、一度見直してみましょう。 多くのスポーツで共通する動作として、ランニングがあげられます。正しいランニングフォームのポイントは以下の通りです。 頭を真っ直ぐに保つ 体幹を意識して背筋を伸ばす 肩の力を抜く 腕は体の横で曲げて前後に振る 一度にすべてを完璧に行うのは難しいため、少しずつ正しいフォームを身に着けましょう。 適切な筋力トレーニングやストレッチを行う 適切な筋力トレーニングやストレッチを行うことも大切です。シンスプリントは、ふくらはぎの筋肉や足首関節が硬いと治りにくくなります。 とくに、ヒラメ筋や後脛骨筋などのふくらはぎのストレッチは、シンスプリントの痛みを軽減する効果が期待できます。 アキレス腱ストレッチのように、足を前後に開き、ふくらはぎの筋肉を伸ばしましょう。ゆっくりと30秒程度かけて伸ばすのがポイントです。 後ろに伸ばした脚の膝を伸ばしてしまうと、ストレッチ効果を期待できないため、必ず曲げた状態で行いましょう。 また反動をつけてストレッチすると、筋肉を痛める恐れがあるため、ゆっくりと行うのが大切です。 トレーニングの計画を見直す シンスプリントが治らない方は、トレーニングの計画も見直しましょう。急激に運動量を増やしたり、負荷の強いトレーニングを続けて行ったりすると、シンスプリントを悪化させる原因になります。 現在行っているスポーツに加え、スイミングやサイクリングなどのクロストレーニングを取り入れると、シンスプリントの原因となる筋肉への負荷を軽減できます。 クロストレーニングは普段使わない筋肉を刺激し、左右の筋力バランスを整える効果があります。 またトレーニングをしない休息日を設けることも大切です。筋肉や骨を休められるよう、トレーニング計画を見直しましょう。 治らないシンスプリントの治療方法 シンスプリントが治らない場合は、自己対処だけでなく専門的な治療を受けることが重要です。放置すると症状が慢性化や疲労骨折につながる恐れがあるため、医療機関を受診しましょう。 ここからは、治らないシンスプリントの治療法を4つ紹介します。 リハビリテーション シンスプリントの代表的な治療に、リハビリテーションがあげられます。脚全体の機能を高め、シンスプリントの痛み軽減や、再発防止するのが主な目的です。 単に痛みを改善するだけでなく、スポーツ復帰を目指せるよう、リハビリテーションを行います。 具体的には、足裏のアーチ構造や柔軟性、足指の機能不全などをチェックし、1人ひとりに合ったアプローチを行います。 脚だけでなく全身の筋肉バランスを確認しながらリハビリテーションを行うのが一般的です。 薬物療法 シンスプリントの炎症によって痛みが生じている場合は「非ステロイド性消炎鎮痛剤」と呼ばれるロキソニンなどの湿布を貼り、炎症を抑えます。症状によっては、飲み薬が処方されるケースもあります。 ただし、痛み止めや湿布などの薬物療法は、一時的に痛みが軽減されても、根本的な改善にはつながりません。 根本的な原因が改善されていないにもかかわらず「痛みが改善され治った」と考えていると、再発するリスクもあるため注意が必要です。 手術療法 慢性化している場合は、手術療法が必要になる可能性があります。炎症を起こしている骨や筋肉や、骨の異常な成長を取り除く手術が代表的です。 ただし、基本的にシンスプリントは、リハビリテーションや薬物療法で改善を期待できます。 シンスプリントが慢性化しないよう、治らないと放置せず、早い段階で医療機関を受診することが大切です。 再生医療 シンスプリントは再生医療で改善を期待できます。再生医療は、幹細胞治療やPRP療法などが代表的です。 従来の治療法でシンスプリントが治らない場合は、幹細胞治療やPRP治療などの再生医療も選択肢の一つです。リペアセルクリニックでは、これらの再生医療を提供していますので、お悩みの方はぜひご相談ください。 メール相談やオンラインカウンセリングも受け付けています。 まとめ|シンスプリントが治らない場合はトレーニングや治療方法を見直そう シンスプリントが治らない原因は、脚に負荷がかかりすぎていたり、ふくらはぎの筋肉が硬かったりする可能性があげられます。 治らないシンスプリントを放置していると、疲労骨折を起こすリスクもあるため、放置するのは控えましょう。 シンスプリントが治らない場合は、シューズやインソールを変えたり、トレーニング計画を見直したりすることが大切です。 さらに、シンスプリントの根本的な原因を改善するためにも、症状に合った治療を受けましょう。 リペアセルクリニックでは、再生医療を提供しています。メール相談やオンラインカウンセリングも受け付けていますのでお気軽にお問い合わせください。
2025.03.01 -
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シンスプリントと診断されても、「練習を休みたくない」「大事な試合が近いから、走りながらなんとかしたい」と、悩む方は多いのではないでしょうか。 部活動や競技を続けている方にとって、練習を止める判断は簡単ではありません。 しかし、シンスプリントは痛みを我慢して走り続ければ治る症状ではなく、無理をすると悪化したり、回復までの期間が長引いたりする可能性があるため、注意が必要です。 本記事では、シンスプリントを走りながら治そうとするリスクや、休息と対策の考え方を解説します。痛みを感じながら練習を続けるべきか、迷っている方は参考にしてください。 なお、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、スポーツによる腱や筋肉の損傷に用いられている、再生医療に関する情報提供と簡易オンライン診断を実施しています。気になる症状がある方は、ご登録ください。 【結論】シンスプリントは走りながら治せない|休息と対策が必要 シンスプリントを「走りながら治す」ことは、基本的におすすめできません。 すねの内側に痛みや違和感がある状態で走り続けると、痛みが強くなったり、回復までの期間が長引いたりする可能性があります。 軽い痛みであっても、練習量を減らす、硬い路面を避ける、アイシングやストレッチを取り入れるなど、負担を抑える対策が必要です。 走るたびに痛みが増す、歩行時にも痛む、安静時にも違和感がある場合は、無理に練習を続けず医療機関へ相談しましょう。シンスプリントと診断された際は、走りながら治そうとするのではなく、休息とセルフケアを組み合わせて、痛みの出ない範囲まで負荷を落とすことが大切です。 シンスプリントを発症する原因や治療法については、以下の記事もご覧ください。 テーピングを貼る テーピングの手順は、以下の表を参考にしてください。 手順 内容 1 準備 足をタオルや水で洗い、乾燥させる 2 テープを適切な長さにカットする 5cm幅のキネシオロジーテープを適切な長さにカット 3 貼り始め 足の外側からスネの内側に向かって貼る 4 引っ張りながら貼る 土踏まずを持ち上げるように、膝下まで伸ばす 5 重ね貼り 1本目のテープに1/2~2/3重ねて2本目を貼る 6 クロス貼り 外くるぶしの上からスネの内側へ斜め上に貼る 7 固定 足首を1周するようにテープを巻き、しっかり固定する シンスプリントの痛みがある場合、テーピングで足首や土踏まずの動きを補助すると、すね周辺への負担を抑えやすくなります。 ただし、テーピングは痛みを根本から治す方法ではなく、練習量の調整や休息とあわせて行う補助的な対策です。貼る際は、5cm幅のキネシオロジーテープや7.5cm幅のバンテージを使用します。自分で貼るのが難しい場合は、トレーナーやテーピングに詳しい人に確認してもらうと良いでしょう。 以下の記事では、シンスプリントのテーピング方法を詳しく解説しています。 運動後にアイシング アイシングの手順は、以下の表を参考にしてください。 手順 内容 1 準備 ビニール袋に氷を入れ、空気を抜いて患部にフィットさせる 2 冷却時間 1回のアイシングは15~20分を目安にする 3 頻度 必要に応じて1日数回行う 4 注意点 凍傷防止のためタオルを挟む、長時間のアイシングは避ける シンスプリントの痛みが運動後に出る場合は、アイシングで患部を冷やしましょう。すねの内側に熱感や違和感があるときは、冷却によって炎症や痛みを一時的に抑えることが可能です。 1回のアイシングは15~20分を目安にし、必要に応じて間隔を空けて行います。氷を直接肌に当てると凍傷の原因になるため、タオルを挟んで冷やしてください。 アイシングは運動後のケアとして取り入れやすい方法ですが、痛みが続く場合や歩行時にも痛む場合は、練習を中止して医療機関に相談しましょう。 負荷のかからない練習量と環境にする シンスプリントの悪化を防ぐには、練習量と練習環境を見直すことが重要です。痛みがある状態で走り込みを続けると、すねの内側にかかる負担が増え、症状が長引く場合があります。 とくに、以下のような状況では注意が必要です。 不整地や硬い地面での運動・練習 足の疲労によって衝撃を吸収しにくい状態での練習 急な走り込みや練習量の増加 負担を減らすには、無理な走り込みを避け、芝生や土のグラウンドなど衝撃の少ない場所を選びましょう。また、痛みが出る日は距離や本数を減らし、痛みの出ない範囲まで練習内容を調整してください。 シューズを変える シューズを見直す際は、以下のポイントを確認しましょう。 ポイント 解説 クッション性だけに頼らない ・クッションは分厚ければ良いものではない ・シューズの形状や高さが衝撃吸収能力に影響を与えることがある 走り方に合わせたシューズを選ぶ ・走り方に応じて、つま先と踵の高さが異なるシューズを選ぶと衝撃吸収能力が向上する 足部の安定性を保つ ・分厚いクッションが足部の不安定さを引き起こす可能性がある ・安定性を保てるシューズを選ぶこと 普段のトレーニングに合わせる ・分厚いクッションは不要 ・普段のトレーニングに合わせて、クッション性や形状を選ぶこと 自分に合ったシューズの選び方 ・足のアーチや走り方に合わせたシューズを選び、フィッティングを受けることが大切 クッション性の低い靴や、かかとがすり減った靴で走ると、すね周辺に負担がかかりやすくなります。 ただし、クッションが厚ければシンスプリントを予防できるとは限りません。シューズを選ぶ際は、足のアーチ、走り方、普段の練習内容に合っているかを確認しましょう。 自分だけで判断しにくい場合は、専門店でシューズフィッティングを受けるのがおすすめです。 マッサージ・ストレッチで柔軟性を高める シンスプリントでは、ふくらはぎや足裏の硬さがすね周辺の負担につながる場合があります。 すねやふくらはぎ周辺の筋肉のこわばりを和らげるケアとして、マッサージやストレッチを行いましょう。とくに入浴後は、筋肉が温まりやすくおすすめです。 ただし、強く押したり、痛みを我慢して伸ばしたりすると、かえって逆効果になりかねません。痛みが強い、安静時も痛い場合には、セルフケアで済ませず医療機関に相談してください。 シンスプリントの治し方を知りたい場合におすすめのマッサージ シンスプリントの負担を抑えるには、すねや足裏まわりの筋肉をやさしくほぐすケアも効果的です。 ここでは、自宅で取り入れやすいマッサージの方法を紹介します。 アイスマッサージ アイスマッサージの手順は、以下の表を参考にしてください。 ステップ 詳細 注意点 準備するもの 小さな袋に氷を入れる、またはアイスパックを使用する ・直接氷を肌に当てないようにする ・氷が肌に直接触れると凍傷の原因になる アイシング部位 スネの内側や足首周りを対象にアイスを当てる ・アイシングを行う部位を清潔に保つこと ・傷や炎症がひどい場合は無理に行わない アイスを当てる方法 5〜10分間、円を描くようにアイスを当てながらマッサージする ・長時間行いすぎないように注意する ・冷却しすぎると血行が逆に悪くなり、症状の悪化につながる 休憩後の再実施 冷却後、少し休憩してから再度実施するとより効果的 ・休憩時間を設けることで、肌や筋肉に過度な負担をかけずに効果的にアイスマッサージを行える 主な効果 患部を冷やし、運動後の痛みや熱感を一時的に抑える ・冷却後に違和感があれば、すぐに中止する ・必要に応じて医師に相談する アイスマッサージは、氷を入れた小さな袋やアイスパックを使い、すねの内側や足首周りを冷やしながら行います。円を描くように5〜10分ほど当て、冷やしすぎないよう注意しましょう。 氷を直接肌に当てると凍傷の原因になるため、タオルを挟むか、肌の状態をこまめに確認し、冷却後にしびれや強い違和感がある場合は中止してください。 足裏のマッサージ 足裏のマッサージは、以下の表を参考にしてください。 ステップ 詳細 注意点 準備するもの とくに準備は必要なく、手やマッサージオイルなどの使用もできる ・マッサージを行う際には爪を切り、硬い部分で引っかからないようにする マッサージ部位 足の前部からかかとに向かって、親指や指の腹でマッサージする ・強すぎない圧力でマッサージを行う ・過度な圧力を加えるとマッサージを行った箇所に負担がかかる マッサージの方法 円を描くように優しく押しながらマッサージし、30秒〜1分間行う ・アーチ部分をとくに重点的にマッサージするが、無理に押さない ・少しでも違和感を感じた場合は中止する 両足をマッサージ 反対側も同様にマッサージする ・両足を同じ方法でマッサージするのが大切 ・片方だけを行うことは偏った負担をかける原因になる 主な効果 足裏の筋肉をほぐすと、アーチ部分の負担を軽減し、シンスプリントの症状を抑える効果が期待できる ・マッサージ後は無理のない範囲で、足を軽くストレッチすると、筋肉がさらにリラックスしやすくなる 足裏のマッサージは、親指や指の腹を使い、足の前部からかかとに向かってやさしく押しながら行います。 土踏まずのアーチ部分を中心に、30秒〜1分ほど円を描くようにほぐしましょう。 ただし、強く押しすぎると足裏に痛みが出る場合があります。心地良いと感じる圧で押し、違和感があれば中止してください。 スネの内側のマッサージ スネの内側のマッサージは、以下の表を参考にしてください。 ステップ 詳細 注意点 準備するもの 手だけで行えるが、マッサージオイルなどを使用しても良い ・圧力を加える前に手やオイルでスネ部分を軽く温めておくと、よりリラックスできる マッサージ部位 スネの内側、脛骨の周辺を指の腹でマッサージする ・強い力を加えすぎないように注意する ・違和感を感じたら、すぐに中止する マッサージの方法 上から下に向けて円を描くように軽く押しながら、マッサージする ・1~2分間マッサージする ・スネの筋肉がリラックスした感覚を覚える 反対側のマッサージ 反対側のスネも同様にマッサージする ・両側をバランスよくマッサージする ・片方だけに偏らないようにする 主な効果 スネの内側の筋肉をほぐし、筋肉の緊張を和らげる ・強く押しすぎないように、リラックスした状態で行う スネの内側をマッサージする際は、脛骨の周辺を指の腹でやさしく押します。上から下へ円を描くように、1〜2分ほどかけてほぐしましょう。 痛みがある部分を強く押すと、違和感が増す場合があります。左右どちらかだけに偏らず、反対側も同じように行い、痛みが強い日は無理に続けないでください。 シンスプリントの負担を軽減するストレッチ シンスプリントの負担を抑えるには、ふくらはぎや足首まわりの柔軟性を保つことも大切です。 ここでは、すね周辺への負担を軽減するためのストレッチ方法を解説します。 後脛骨筋(こうけいこつきん)ストレッチ 後脛骨筋のストレッチは、以下の表を参考にしてください。 ステップ 手順 ポイント 1 準備 座った状態で、片足をもう一方の太ももに乗せる リラックスして姿勢を安定させる 2 足首を曲げる 乗せた足のつま先を手で持ち、足首を内側にゆっくりと曲げる 無理に力を入れず、心地良い伸びを感じる程度に調整する 3 キープ 足首の内側を曲げた状態を15~30秒間保持する 深呼吸しながら、筋肉の伸びを意識する 4 反対側も実施 ゆっくり元の位置に戻し、反対側の足も同様に行う 左右交互に2~3回繰り返す 後脛骨筋は、すねの内側から足首まわりに関係する筋肉です。 座った状態で足首をゆっくり曲げ、反動をつけずに15〜30秒ほど伸ばしましょう。 痛みを我慢して強く曲げると、すねや足首に余計な負担がかかる場合があります。伸びている感覚がある程度にとどめ、違和感が強いときは中止してください。 腓腹筋(ひふくきん)ストレッチ 腓腹筋のストレッチは、以下の表を参考にしてください。 ステップ 方法 ポイント 1 姿勢をとる 壁の前に立ち、片足を一歩後ろに引く 後ろ足のかかとを床につけたままにする 2 体を前に倒す 壁に手をつき、前足の膝を軽く曲げながら体を前方に倒す 背筋を伸ばし、無理に体を曲げすぎないようにする 3 ストレッチを保持 ふくらはぎが伸びるのを感じながら15~30秒キープ 反動をつけず、ゆっくりと伸ばす 4 反対側も行う 片側が終わったら反対の足も同様にストレッチする 毎日継続して行うことで効果が期待できる 腓腹筋は、ふくらはぎの表面側にある筋肉です。 壁に手をつき、後ろ足のかかとを床につけたまま体を前に倒すと、ふくらはぎが伸びやすくなります。 反動をつけると筋肉に急な負荷がかかるため、15〜30秒ほど静かに伸ばしましょう。 ヒラメ筋ストレッチ ヒラメ筋のストレッチは、以下の表を参考にしてください。 ステップ 方法 ポイント 1.姿勢をとる 壁の前に立ち、片足を一歩後ろに引く。 後ろ足のかかとを床につけたままにする。 2.ひざを曲げる 後ろ足のひざを軽く曲げ、ふくらはぎの下部(ヒラメ筋)を伸ばす。 背筋を伸ばし、ゆっくりと動作を行う。 3.ストレッチを保持 ふくらはぎの下部に伸びを感じながら15~30秒キープ。 反動をつけず、無理のない範囲で行う。 4.反対側も行う 片側が終わったら反対の足も同様にストレッチする。 呼吸を意識して、リラックスしながら行う。 ヒラメ筋は、ふくらはぎの深い部分にある筋肉です。 壁に手をつき、後ろ足のひざを軽く曲げると、ふくらはぎの下部を伸ばしやすくなります。腓腹筋のストレッチと似ていますが、ひざを曲げる点がポイントです。 反動をつけず、15〜30秒を目安にゆっくり伸ばしましょう。 シンスプリントを予防するための練習メニュー シンスプリントの予防には、足裏やふくらはぎの筋力を保ち、着地時の衝撃を受け止めやすくすることが大切です。 ここでは、すね周辺への負担を減らすための練習メニューを紹介します。 タオルギャザー タオルギャザーは、足裏の筋力を鍛えるトレーニングです。 床にタオルを広げ、足の指でたぐり寄せる動作を繰り返します。行う際は、かかとの位置をできるだけ動かさず、足指だけでタオルを引き寄せるようにしましょう。 足裏のアーチを意識しながら行うと、着地時の衝撃を受け止める力を鍛えやすくなります。 両脚ヒールレイズ 両脚ヒールレイズは、ふくらはぎの後面にある腓腹筋やヒラメ筋を鍛えるトレーニングです。 まっすぐ立った状態で、両足のかかとをゆっくり上げ下げします。動作中は膝を伸ばし、体が前後にふらつかないように注意しましょう。 かかとを高く上げるよりも、足首からふくらはぎにかけての動きを丁寧に行うことが大切です。痛みがある場合は、壁や椅子に手を添えて負荷を調整してください。 チューブを使った筋力トレーニング チューブを使った筋力トレーニングは、足首やふくらはぎ周辺の筋肉を鍛える方法です。 トレーニングチューブを足にかけ、足首をゆっくり動かしながら負荷を加えます。 始めるときは、弱い負荷から行いましょう。急に強い抵抗をかけると、すねやふくらはぎに負担がかかり、痛みが強くなる場合があります。 動作は反動を使わず、足首の向きと動かす範囲を確認しながら行うことが大切です。違和感が出る場合は無理に続けず、回数や負荷を下げましょう。 ランジ ランジは、太ももやお尻、ふくらはぎを使いながら、片脚で体を支える力を高めるトレーニングです。 足を前後に開き、前脚に体重を乗せながら、膝をゆっくり曲げて戻します。動作中は、前脚の膝が内側に入らないように注意しましょう。 膝や足首の位置がぶれると、すねや足首まわりに余計な負担がかかる場合があります。痛みがある時期は無理に行わず、まずは浅い角度から始めてください。 フォームが安定しない場合は、壁や椅子に手を添えて行うと取り入れやすくなります。 片足スクワット 片足スクワットは、片脚で体を支えながら、お尻や太ももまわりの筋力を鍛えるトレーニングです。 片脚立ちの姿勢から膝をゆっくり曲げ、体が左右にぶれない範囲で戻します。動作中は、膝が内側に入らないように注意してください。膝とつま先の向きがずれると、すねや膝まわりに負担がかかりやすくなります。 深くしゃがむ必要はありません。フォームが崩れる場合は、壁や椅子に手を添え、浅い角度から始めましょう。 まとめ|シンスプリントは走りながら治せないけど、対策・改善は可能 シンスプリントは、痛みを我慢して走りながら治すのではなく、休息と負荷の調整を優先することが重要です。 すねの内側に違和感がある状態で練習を続けると、痛みが強くなったり、回復までに時間がかかったりします。 痛みが軽い段階では練習量を減らす、硬い路面を避ける、アイシングやストレッチを取り入れるなど、すねへの負担を抑えましょう。テーピングやシューズの見直しも、補助的な方法として役立ちます。 走るたびに痛みが増す、歩行時にも痛む、安静時にも違和感がある場合は、自己判断で練習を続けず医療機関に相談してください。 なお、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、スポーツによる腱や筋肉の損傷に用いられている、再生医療に関する情報提供と簡易オンライン診断を実施しています。スポーツによる足の痛みでお悩みの方は、ぜひ一度ご利用ください。 走りながらシンスプリントを治したい方からよくある質問 シンスプリントの主な原因はなんですか? シンスプリントは、ランニングやジャンプ動作の繰り返しによって、すねの内側に負担がかかるのが主な原因です。 急に練習量を増やしたり、硬い路面で走り続けたりすると、筋肉や骨膜への負荷が強くなります。 足の疲労で衝撃を吸収しにくくなることも、痛みにつながる要因です。 とくに、部活動の走り込みやスポーツ再開直後に練習量を増やした場合は注意しましょう。 シンスプリントは走りながら治すのではなく病院に行くべきですか? シンスプリントの痛みがある場合は、走りながら治そうとせず、必要に応じて医療機関で相談しましょう。 すねの内側に痛みがある状態で練習を続けると、症状が長引いたり、疲労骨折との見分けがつきにくくなったりする場合があります。 とくに、走るたびに痛みが強くなる場合や、歩行時・安静時にも痛みや違和感がある場合に無理は禁物です。部活動や大会前で休みにくい場合でも、無理に走り続ける判断は避けましょう。 シンスプリントを1日で治せますか?完治までどのくらいですか? シンスプリントを1日で完治させるのは困難です。施術やセルフケアで一時的に痛みが軽くなる場合はありますが、すねの内側にかかっている負担や損傷が1日で回復するわけではありません。 症状の程度にもよりますが、シンスプリントは改善までに数週間かかることがあります。痛みが強い場合や、休んでも痛みが続く場合は、疲労骨折など別の原因が隠れている可能性もあるため、整形外科を受診しましょう。 シンスプリントの治療に筋膜リリースは有効ですか? 筋膜リリースは、整体院などでシンスプリントの施術として用いられる場合があります。 ただし、シンスプリントに対して必ず有効と断定できるものではありません。 日本整形外科スポーツ医学会の資料では、シンスプリントの治療として、以下が示されています。 運動量を減らす アイスマッサージ 外用薬の使用 足底や足関節周囲の筋肉強化 ストレッチング (文献1) 筋膜リリースを受ける場合も、痛みを我慢して走り続けるのではなく、練習量の調整や医療機関での確認を優先しましょう。 シンスプリントに湿布は効果的ですか? 湿布は、シンスプリントによる痛みを一時的に和らげる目的で使われる場合があります。 ただし、湿布だけでシンスプリントを根本から治すことは困難です。 痛みを抑えて走り続けるためではなく、あくまで負担を減らすための補助として活用しましょう。 参考文献 (文献1) スポーツ損傷シリーズ 15. シンスプリント|日本整形外科スポーツ医学会
2025.02.28 -
- 足部、その他疾患
- 下肢(足の障害)
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シンスプリント(すねの内側に走る痛み)に悩まされている方は多いのではないでしょうか。 とくにランナーやジャンプ動作の多いスポーツ選手は、この痛みで思うように練習ができず、「いつになったら治るのか」と不安を抱えてしまいます。 シンスプリントは放置すると慢性化し、練習や試合への影響も長引く恐れがあるため、早期のケアと原因の把握が重要です。 本記事では、シンスプリントの原因やメカニズムを丁寧に解説しつつ、よく混同される疲労骨折との違いにも触れます。 痛みの出方や回復のスピードは人それぞれですが、症状と向き合い適切に休養を取ることで、回復を早めることが期待できます。 「どのくらい休む必要があるのか」「休んでいる間にできることは?」といった不安を解消し、スポーツに早く復帰するためのヒントを見つけていただければ幸いです。 シンスプリントの原因・メカニズム シンスプリントとは、別名で脛骨過労性骨膜炎とも呼ばれ、すねの内側(脛骨内側)に慢性的な痛みや違和感が生じる障害の総称です。 使いすぎ症候群(オーバーユース)のひとつで、走ったり飛んだりする激しい運動のスポーツに多く見られます。 バスケットボールやサッカー、ランニングを伴うスポーツを頻繁にしている選手に多く、日本では春先にクラブ活動が活発になる新学期の4月ごろから発症が増加します。 発生要因はさまざまですが、過剰なトレーニングや足に負担のかかるランニングフォームのような内的要因から、硬いグラウンドや路面でのトレーニング、クッションが薄いシューズの使用で足に負担がかかることで起きる外的要因などが考えられます。 すねには前脛骨筋や後脛骨筋をはじめとする複数の筋肉が付着しており、これらが強い衝撃や過度な運動量にさらされることで、脛骨(けいこつ)の周りにある骨膜が炎症を起こし、痛みが発生します。 とくに練習量を急激に増やしたり、柔軟不足のままハードなトレーニングを続けたりすると、負荷が一気にかかりシンスプリントが起こりやすくなります。 症状としては、初期段階では走り始めやジャンプ前後に鈍い痛みを感じ、休めばある程度治まります。 しかし、進行すると何もしていないときでも痛むようになり、さらに放置すると慢性化して長期離脱を余儀なくされるケースも珍しくありません。 早い段階で休養に入り、運動量の調整が大切です。 なお、シンスプリントを発症する原因や治療法については、以下の記事が参考になります。 疲労骨折との違い シンスプリントと同じように「すねの痛み」を伴う症状として、疲労骨折がよく挙げられます。 どちらもランナーやスポーツ選手に多い障害ですが、症状は根本的には大きく異なる状態です。 シンスプリント:すねの骨膜が炎症を起こしている 疲労骨折:骨自体にひび(亀裂)が入った状態 シンスプリントはあくまで炎症や微細な負荷が蓄積した結果であり、骨折とは段階が違います。 痛みの出方や治り方も異なるため、痛みが強く「骨がじんじんする」「力をかけるとさらに痛い」と感じた場合は、単なるシンスプリントではなく疲労骨折を疑う必要があります。 ただ、混合して認識されてしまう点としては、痛みの発生カ所が似ている点です。 疲労骨折もシンスプリントもふくらはぎの内側に痛みを感じるため、区別が難しいとされています。 いずれにせよ、疲労骨折が進行してしまった場合、医療機関でレントゲンやMRIで骨折かどうか判断してもらえるので、自己判断で放置せず専門家に相談が重要です。 シンスプリントと疲労骨折を混同したまま練習を続けると、回復までに長期間かかるリスクが一気に高まりますので、早めの対処を心がけましょう。 シンスプリント完治まで休む期間 シンスプリントは症状の度合いによって休む期間や復帰に向けたアクションも変わります。 身体と相談しながら休む期間を設定しましょう。 軽症~中度の目安 シンスプリントが比較的軽度の段階であれば、目安として2週間程度の安静を保つことで痛みがかなり和らぐケースが多いとされています。 ただし、痛みが引いたからといってすぐに元の運動量に戻してしまうと、再び負荷がかかって再発するリスクが高まります。 軽度から中度の場合でも、無理をせず段階的に運動を再開しましょう。 運動を完全に休む期間は、人によっては「1週間程度で痛みがおさまる」こともありますが、痛みがなくなった直後が最も危険ともいえます。 焦って運動強度を以前の水準まで一気に戻すと、痛みがぶり返して長引く原因になるからです。 そのため、「痛みが消えたあともしばらくは負荷を抑え、様子をみながら徐々に復帰する」ことが大切になります。 重症例や慢性化したときの休む期間 痛みが強い場合や、何度も繰り返して慢性化してしまったケースでは、完治までに2〜3カ月以上の休養が必要になることがあります。 さらに、痛みがずっと続く難治性のシンスプリントでは、半年以上にわたって治療とリハビリを続ける必要が生じることも珍しくありません。 とくに慢性化すると炎症が長期間にわたって続き、骨膜や周囲組織へのダメージが深刻になりがちです。 こうした場合は、痛みの度合いや経過を慎重に観察しながら、医療機関での検査やリハビリ指導を受ける必要があります。 短期間で無理に運動を再開すると、さらに症状が悪化し復帰までの期間が長期化してしまう可能性があるため注意しましょう。 シンスプリントで休んでいる期間にするべきこと シンスプリントによる痛みが強いときは、患部への負荷への負担を減らし、炎症を抑えましょう。(文献1) 痛みがあるまま運動を続けると症状が悪化し、結果的に長期離脱につながるリスクがあります。以下のポイントを意識して早期復帰を目指しましょう。 発症直後の治療法 シンスプリントを発症して痛みが強い急性期には、まず患部の安静が欠かせません。 以下のような保存療法を組み合わせると、痛みの軽減と回復を早めることが期待できます。 安静 痛みが出る運動を控え、患部への負担を極力減らす アイシング 炎症や痛みが強いときは、1回15〜20分程度を目安に1日数回冷やす 痛み止めの内服・外用 必要に応じて使用し、炎症や痛みを抑える 物理療法 病院やクリニックで電気療法・超音波治療によって、血流促進や組織の回復を助ける 装具療法(インソール) その方の足に合ったオリジナルのインソールを作成します。足底のアーチを足の形と合わせて作成し、痛みを軽減する 急性期の炎症が落ち着くと痛みも和らぎますが、ここで安易に「もう大丈夫だろう」と判断すると再発リスクが高まります。 痛みがある程度引いた状態でも、医師やトレーナーの指導を受けながら慎重に運動量を調整しましょう。 シンスプリントの一般的な治療法 痛みが落ち着いた後や、慢性期においては、以下のようなアプローチで症状の改善や再発防止を目指します。 ストレッチ・マッサージ ふくらはぎや足首まわりの筋肉が硬くなると、すねへの負荷が増しやすくなります。適切なストレッチやマッサージで、筋肉を柔軟に保つことが大切です。 テーピングやサポーター 足首やすねの筋肉をサポートし、骨膜への負担を軽減できます。正しい貼り方や装着方法を学び、運動時に活用すると効果的です。 湿布の活用 痛みが強い場合や炎症を抑えたいときには、鎮痛成分や消炎成分を含む湿布を活用する方法もあります。運動後に患部へ貼ることで、熱感や腫れをある程度コントロールし、回復を促進するサポートになる可能性があります。ただし、肌がかぶれやすい方は注意が必要なため、医師や薬剤師に相談しながら使用しましょう。 シンスプリントにおける再生医療の効果 近年では、自己の細胞や血液成分を活用した再生医療も注目を集めています。 なかでも「PRP療法(多血小板血漿療法)」は、損傷組織の修復や炎症の緩和を促進するとされ、シンスプリントの改善にも一定の可能性が期待されています。 PRP療法では、自分の血液を採取し、血小板を濃縮して患部に注入し、回復をサポートする成長因子を集中して届けます。 通常の保存療法と併用すると、より早期の回復や慢性化の予防につなげられる可能性があり、当クリニックでは、再生医療のプロフェッショナルとして、数多くの患者さまのお悩みを解決して参りました。 PRP療法にご興味がある方は是非以下のリンクにPRP療法についての詳細を記載しておりますので、気になる方は是非ご覧ください。 また、当クリニックでは無料相談も行なっておりますので、不明点などございましたらお気軽にご連絡ください。 シンスプリント完治後の再発予防ポイント シンスプリントが完治した後は、再発を防ぐ工夫が必要になります。 痛みが完全に消えても以前と同じトレーニングをいきなり再開すると再発リスクが高まるため、以下の点を意識しましょう。 運動再開のタイミング シンスプリントの痛みが落ち着いたあと、いつ・どの程度から運動を再開すべきかは悩みどころです。 治ったからといって、いきなり元の練習量に戻してしまうと、再発するリスクが高くなります。 以下のポイントを意識しながら少しずつ負荷を上げていくことが望ましいでしょう。 トレーニング計画の見直し 急に過度な練習量や負荷をかけないようにします。シーズン初めや運動開始直後の時期には、走行距離やジャンプの回数を徐々に増やし、身体が慣れる時間を設けます 痛みが出始めたら早めに休養を取り、悪化する前の対処が重要です。 シューズと練習環境の改善 クッション性の高いシューズを使用し、靴底がすり減ってきたら早めに買い替えます。できるだけ柔らかい地面を選んで練習し、アスファルトなど硬い路面での長距離走は避けるようにしましょう。 柔軟性の向上 日頃から下腿のストレッチを習慣づけ、ヒラメ筋や後脛骨筋などふくらはぎ周囲の筋肉の柔軟性を高めておきます。運動前のウォーミングアップも入念に行い、筋肉や腱・骨膜への血流を良くしてからスポーツに臨みましょう。 筋力強化とフォーム改善 下肢の筋力、とくに着地の衝撃を支える太ももやふくらはぎの筋力を強化すると、ランニングやジャンプ時の負担を軽減できます。加えてランニングフォームを見直し、着地の際は膝とつま先の方向を揃える、ドスンドスンと音を立てずソフトに着地するといった動作を心がけます。必要に応じて専門家からフォーム指導を受けるのも良いでしょう。 足のアーチサポート 偏平足で土踏まずのクッション機能が低下している人は、衝撃がダイレクトに脛骨へ伝わりやすいため注意が必要です。アーチを支えるインソールを用いることでアーチを強化し、衝撃を和らげましょう。 体重管理 急激な体重増加は下肢への負担を増やします。筋力が追いつかない状態で体重だけ増えるとシンスプリントが再発しやすくなるため、増えた体重を支えられるよう下半身の筋力トレーニングも並行して行ってください また、再発防止のためにはポイントだけでなく以下のステップを意識しましょう。焦らず徐々に身体を慣らしていくことが一番近道です。 歩くことから始める 痛みや違和感がないか確認しながらウォーキングを取り入れてください。 軽いジョギング 短い距離や時間であれば問題ないかをチェックしましょう。 インターバルを十分に取りつつ運動量を増加する 痛みが再発しない範囲で徐々に負荷を高めていき、本格的に復帰を果たしましょう。 もしウォーキング段階で痛みがぶり返すようであれば、再度休養や治療を挟む必要があります。焦らずに段階を踏み、身体の声を聞きながら復帰の速度をコントロールしましょう。 以上の対策を講じ、症状に注意しながら段階的に運動を再開できると、シンスプリントの再発リスクを下げ、スポーツを続けられます。 無理のない計画的なトレーニングとコンディション管理が再発予防の鍵となります。 シンスプリントは十分な休息期間を設けて改善に努めよう シンスプリントは、無理してトレーニングを続ければ続けるほど、症状が長引きやすい障害です。 痛みが出始めた段階で対策を講じ、運動量を調整して、回復期間の短縮が期待できます。 休む期間をつくりたくない気持ちはアスリートであれば誰もが抱えるものですが、やむを得ず長期離脱するよりも、短期の休養や適切なケアを優先したほうが結果的にスポーツへの復帰が早まるケースも少なくありません。 自分だけでは回復の見通しが立たない場合や、慢性的な痛みで悩んでいる方は、医療機関の受診を検討してみてください。 痛みの原因を特定し、あなたの状態に合わせた治療プランを立ててもらうことで、再発リスクを抑えながら早期回復を目指せます。 休息をしっかりと取りつつ、シンスプリントの根本的な改善に取り組みましょう。 参考文献 (文献1) 日本スポーツ整形外科学会,「スポーツ損傷シリーズ 15.シンスプリント」 https://jsoa.or.jp/content/images/2023/05/s15.pdf (最終アクセス:2025年02月24日)
2025.02.28 -
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シンスプリントと診断されたけど、テーピングの方法がわからない 自分でもできる、テーピング方法を知りたい シンスプリントのテーピング方法でお困りではありませんか。 シンスプリントは、適切な処置をせずに放置しておくと症状が悪化する可能性があります。負担を減らすためには、正しい方法でテーピングを行う必要があります。 そこで、本記事では以下について解説します。 シンスプリントについて テーピングが効果的な理由 テーピングした方が良いのか テーピングの巻き方・貼り方 間違ったテーピングの巻き方・貼り方 治癒と予防策 テーピングについて、正しい知識と手順を身につけ、快適なコンディションを目指しましょう。 シンスプリントとは シンスプリントは、脛骨(けいこつ)の内側下部に炎症を起こすスポーツ障害で、過労性脛骨骨膜炎(かろうせいけいこつこつまくえん)とも呼ばれています。 症状の特徴は、運動時や運動後に脛骨(けいこつ)の内側の中央付近にズキズキとした違和感があることです。 主にランニングやジャンプをよく行うスポーツ選手に見られる症状で、バスケットボール、サッカー選手、陸上選手などが発症しやすいといわれています。 また、発症しやすい年齢としては12〜16歳がピークで、女性の方が男性の約1.5倍多いのも特徴です。 シンスプリントの原因は過度の運動や固いグラウンドなどの練習で発症します。症状のステージは1〜4あり、ステージ3になると運動に支障が出るため、練習の中止が必要です。 以下の記事では、シンスプリントを発症する原因や治療法について解説しています。 テーピングがシンスプリントに効果的な理由 テーピングは、筋肉のサポートや関節の安定性を高める役割があります。効果として、負担の軽減・筋・骨膜のサポート・血流促進などが期待できるでしょう。(文献1) 以下では、テーピングがシンスプリントに効果的な理由を解説します。 筋肉・骨膜の負担を軽減できる テーピングは脛骨(けいこつ)周囲の筋肉を適度に圧迫し、過剰な振動や引っ張りを抑制するため、炎症の進行を防ぐ効果が期待できます。 筋肉の動きをサポートするだけでなく、過度な負担やストレスから守るのも、テーピングの役割です。 また、日本サッカー協会(JFA)が発行した、サッカー医学マニュアルでは、シンスプリントに関する記述があり、テーピングが筋肉や骨膜への負担を軽減し、症状の緩和に寄与する可能性が示唆されています。(文献2) 運動を継続しながらも回復をサポート テーピングは、運動中の患部をサポートし、症状を和らげる効果が期待できます。ただしテーピングはあくまで対症療法であり、根本的な原因の解決にはなりません。(文献2) テーピング中の無理な運動はNGです。違和感が長引くようであれば、自己判断はせずに医師に相談しましょう。 シンスプリントはテーピングした方が良いのか 効果 解説 筋肉・骨膜の負担軽減 筋肉の動きを補助し、脛骨(けいこつ)周囲の負担を軽くする。 運動時の衝撃吸収 筋肉の振動を抑え、地面からの衝撃を和らげる。 足首の安定性向上 首の過度な動きを防ぎ、脛骨(けいこつ)へのストレスを軽減する。 (文献3)(文献4)(文献5) テーピングはシンスプリントの症状に対して、負担を軽減する手段として有効です。テーピングの主な目的は、ふくらはぎの筋肉や骨膜への負担を減らし、衝撃を分散させることです。 適切にテーピングを行うことで、脛骨(けいこつ)周囲の筋肉をサポートし、過度な引っ張りを抑える効果が期待されます。 とくにスポーツ時の地面から衝撃が脚に伝わるのを和らげる効果や筋肉の振動を押さえられ、内側に過剰な負担がかかるオーバープロネーション(過回内)を防ぐ役割も果たします。 ただし、テーピングは補助的な手段のため、根本的な改善には適切な運動やストレッチ、休息が不可欠です。テーピングはあくまで、対症療法であることを念頭に置きましょう。 シンスプリントのテーピングの巻き方・貼り方 テーピングの用途 概要 注意点 日常生活のテーピング 伸縮性テープを使用し、足の甲からすねの内側を通り、膝下まで貼る。 適度な張力をかけ、皮膚にシワができないように注意する。 スポーツ競技時のテーピング 足首を90度に保ち、足の甲の中央からすねの内側を通り、膝下までテープを貼る。踵骨(かかとの骨)をサポートする方向に張力を調整。(文献2) かかとの骨を適切にサポートするように張力を調整。(文献2) シンスプリントのテーピングには、主に日常生活用とスポーツ競技用の2種類があります。日常生活でのテーピングは、患部のサポートと症状の軽減を目的とします。 一方でスポーツ競技時のテーピングは、運動中の負担を軽減するのが目的です。以下では、目的別のテーピング方法を解説します。 日常的生活のテーピング 順番 テーピング方法 注意点 1本目 足の外側から始め、脛骨(けいこつ)の内側に沿って膝下まで貼る。 テープの張力が強すぎないように注意する。皮膚にシワができないように貼る。 2本目 1本目に半分から2/3程度重ねて、同様に貼る。 重ねる際は、均等に張力をかけすぎないよう注意し、重ねすぎないようにする。 3本目 外くるぶしの上から脛骨(けいこつ)の内側へ、少し斜め上に向かって貼る。 斜めに貼る方向を間違えると、サポートが不十分になる。 4本目 1本目とクロスするように貼り、テンションをかけながら固定する。 クロスする位置を適切に調整し、違和感の中心部をサポートするようにする。 5本目以降 症状のある部位を中心に、テープをクロスさせながら貼る。 貼りすぎると圧迫が強すぎる可能性がある。 仕上げ 必要に応じて、バンデージテープを上から巻いて固定する。 バンデージテープがきつすぎると血行が悪くなるため、圧力に注意。 日常生活でのテーピングは、シンスプリントによる症状の軽減と患部のサポートを目的としています。症状を和らげ、患部をサポートするために、足の甲から脛骨(けいこつ)内側を通り、膝下までテーピングします。 テープは適度な張力で、皮膚にシワができないように貼りつつ、過度な圧力を避けることが大切です。血行を保つため、適切な圧力で貼りましょう。 スポーツ競技時のテーピング 順番 テーピング方法 注意点 1本目 足首を90度に保ち、足の甲の中央から、すねの内側を通り、膝下までテープを貼る。 テープの張力が強すぎないように、動きやすさを考慮して貼ること。 2本目 1本目に半分から2/3程度重ねて、同様に貼る。 重ねすぎないように注意し、過度な圧迫を避けること。 3本目 足首を90度に保ち、足の甲の中央からすねの内側を通り、膝下までテープを貼る。 斜めの貼り方で足のアーチを支えるため、適切な方向に貼ることが重要。 4本目 足首の外くるぶしの上から、少し斜め上に向かって脛の内側を通り、膝下まで貼る。 クロスする位置を考慮し、脛骨(けいこつ)への過度な負担を避けるように調整。 5本目以降 足首の安定性をサポートするため、テープをクロスさせながら必要な部位を覆う。 過剰に貼ると足首の動きが制限され、競技中のパフォーマンスに影響が出るため、適度な圧力で貼ること。 仕上げ 必要に応じて、バンデージテープを上から巻いてテープを固定する。 バンデージテープがきつすぎると血行を妨げることがあるため、圧力に注意。 スポーツ競技時のテーピングは、動きやすさを保ちつつ負担の軽減が目的です。日常生活のテーピングとは異なり、運動中の衝撃吸収や足首の安定性を意識して貼るようにしましょう。 シンスプリントにおける間違ったテーピングの巻き方・貼り方 テーピングは正しく行うことで、負担の軽減や患部のサポートができます。間違ったやり方は、効果を得られないだけでなく、逆効果になる可能性もあります。 以下では、間違ったテーピングの巻き方・貼り方と正しい貼り方について解説します。 きつすぎる 問題点 正しい貼り方 テーピングを強く巻きすぎると血流が悪くなり、しびれやむくみの原因となる。 貼る際は適度なテンションをかけ、圧迫しすぎないようにする。 筋肉や関節の動きを妨げ、パフォーマンス低下につながる。 貼った後に指一本が入る程度の余裕を持たせる。 長時間の使用で皮膚に負担がかかり、かゆみやかぶれを引き起こすことがある。 こまめに状態を確認し、違和感があればすぐに貼り直す。 脛骨(けいこつ)やふくらはぎの筋肉に適切なサポートを与えられず、テーピングの効果が半減する。 シンスプリントに適したライン(すねの内側の筋肉)に沿って貼る。 違和感の部位に直接貼るのではなく、筋肉の動きをサポートする位置に貼ることが重要。 テーピングを貼る前に、違和感がある場所を確認し、サポートすべき筋肉を意識する。 テーピングを強く巻きすぎると、血流が悪くなり、違和感やしびれを引き起こす可能性があります。テーピングを巻くときは、適度な圧力を意識するようにしましょう。 緩すぎる 問題点 正しい貼り方 テーピングが緩すぎると、適切なサポートが得られず、症状を軽減する効果が低減する。 適度なテンションをかけて密着させる。 テーピングが緩いと筋肉のブレを抑えられない。 テーピングする際に、筋肉が適切にサポートされるよう意識する。 運動中にズレやすくなり、適切な圧力が維持できない。 テーピング後、指一本が入る程度の圧迫感があるか確認する。 テープが動くことで摩擦が生じ、皮膚トラブルの原因になる。 運動前にテープがズレていないかチェックし、必要に応じて貼り直す。 テーピングが緩すぎると効果が得られず、運動中にズレやすくなります。また、テープが動くことで摩擦が生じ、皮膚トラブルを引き起こす可能性もあります。適度なテンションで密着させてテーピングしましょう。 貼る位置を間違えている 問題点 正しい貼り方 脛骨(けいこつ)やふくらはぎの筋肉に適切なサポートを与えられないため、テーピングの効果が半減する。 シンスプリントに適したライン(すねの内側の筋肉)に沿って貼る。 違和感のある部位に直接貼るだけでは、十分なサポートにならず、根本的な負担軽減につながらない。 テーピングをする前に、違和感のある場所を確認し、サポートすべき筋肉の位置を意識する。 筋肉の動きを考慮せずに貼ると、適切なサポートが得られず、運動時の負担が軽減されない。 貼る位置を確認し、適切な方向にサポートするよう調整する。 間違ったカ所に貼ることで、テープのズレや剥がれが起こりやすくなる。 皮膚に密着させ、動きに対応できるよう貼り方を工夫する。 テーピングは貼る位置が重要であり、間違えると効果が得られません。 シンスプリントに適したライン(すねの内側の筋肉)を確認し、肌に密着させて動きに合わせてフィットさせましょう。 伸縮テープの伸ばしすぎ 問題点 正しい貼り方 伸縮性のあるキネシオテープを強く引っ張りすぎると逆効果。筋肉への負担が増加。 伸縮テープは最大限に引っ張らない。 過度なテンションで貼ると、皮膚に過剰なストレスがかかり、かゆみや炎症の原因になることも 貼った後に皮膚が突っ張りすぎていないか確認する。 強く引っ張ることで血流が悪くなり、むくみや違和感を引き起こす可能性がある。 適度なテンションで貼り、血流を妨げないようにする。 身体の動きに合わせてテープが剥がれやすくなり、効果が持続しにくい。 テープの端は引っ張らずに貼り、密着させる。 伸縮テープを伸ばしすぎるとかえって筋肉への負担が増すリスクがあります。伸縮テープは最大限に引っ張らず、適度なテンションで貼りましょう。 汗や皮脂を拭かずにそのまま貼る 問題点 正しい貼り方 汗や皮脂がついたままテーピングを貼ると、すぐに剥がれてしまう。 テーピングをする前に肌を清潔にし、乾燥させる。 とくに運動中は発汗しやすいため、テープが剥がれやすくなる。 汗をかきやすい人は、スプレー式の粘着剤(プレタップスプレー)を使うと持続時間が長くなる。 剥がれたテープが摩擦を引き起こし、皮膚トラブルの原因になる。 貼る前にタオルやウェットティッシュで汗や皮脂を拭き取る。 テーピングがズレやすく、効果を十分に発揮できない。 テープを貼る際にしっかり押さえ、肌に密着させる。 汗や皮脂がついたままテーピングをすると、すぐに剥がれてしまいます。テーピングを行う前に必ず、肌を水で洗い、タオルで拭いた後に数分乾燥させましょう。 長時間つけっぱなしにする 問題点 正しい貼り方 何日も貼りっぱなしにすると、皮膚かぶれや、汗による蒸れでかゆみが発生する。 1日ごとに貼り替える(運動後は特に剥がす) テーピングの粘着力が弱まり、適切なサポートができなくなる。 使用する際は、しっかりと密着するように貼り、時間が経ったら新しいものに交換する。 皮膚に負担がかかり、炎症やかぶれが悪化する可能性がある。 肌に異常が出た場合はすぐに外し、保湿を行う。 何日もテープを貼りっぱなしにすると、皮膚かぶれや汗による蒸れでかゆみを引き起こす可能性があります。また、テーピングの粘着力も弱まり効果を得られません。 テーピングは1日ごとに張り替え、運動後には剥がして新しいものに取り替えるようにしましょう。 シンスプリントの治療と予防|テーピング以外の対策 シンスプリントの治療には、テーピングに加えて適切な治癒と予防が重要です。以下ではシンスプリントの治癒と予防策について解説します。 安静 シンスプリントを発症し、脚に違和感を感じた場合は、激しい運動を控え安静にしましょう。違和感を抱えたまま運動を続けると、炎症の悪化や、疲労骨折を引き起こす恐れがあります。 無理せず、アイシングや軽いストレッチを行い、改善しない場合は医師に相談しましょう。 アイシング 手順 詳細 1. アイシング用具を準備 氷を袋に入れ、タオルで包むか、冷却パッドを使用する。 2. アイシングの時間 15~20分間、冷却を行う。 3. 休憩時間 1時間以上の間隔をあけ、再度アイシングを行う。 4. 直接肌に氷を当てない 氷が直接肌に触れると凍傷のリスクがあるため、タオルで包む。 5. アイシングの回数 日に数回(最大で4回)繰り返す。運動後や症状を感じたときに行う。 (文献6) シンスプリントに対して、アイシングは炎症などを抑えられる有効な手段です。冷却によって血管が収縮し、炎症を引き起こす物質の流れを抑制します。 アイシングを行う際は、凍傷を避けるためにも氷を肌に直接当てたり、長時間同じカ所を触れさせたりしないようにしましょう。 ストレッチ 無理のないストレッチを行うことで、筋肉の緊張やストレスを軽減できます。シンスプリント時に効果的なストレッチ方法として、後脛骨筋のストレッチやヒラメ筋のストレッチがあります。 どれも一定のスペースがあれば、自宅で行えるストレッチ方法です。ストレッチを行う際は、無理に負荷をかけるのではなく、ゆっくり筋肉を慣らしていく感覚で行うことが大切です。 以下の記事では、シンスプリントに効果的なストレッチの方法を詳しく解説しています。 適切なシューズの選択 項目 ポイント サイズ かかとがフィットし、つま先に約1cmの余裕を確保する。 クッション性 着地時の衝撃を吸収し、関節や筋肉への負担を軽減する。しかし、クッション性と怪我の予防に関する明確なエビデンスはないため、過信は禁物。(文献7)(文献8) アーチサポート 足のアーチ(扁平足・ハイアーチ)に適した設計を選ぶ。 通気性 汗や湿気を逃がし、快適性を維持するメッシュ素材が望ましい。 アウトソールのグリップ スポーツの種類に適した滑りにくいソールを選ぶ。 耐久性 長期間使用できる素材と構造の靴を選ぶ。 シンスプリントを引き起こさないためには、適切なシューズを選ぶことも大切です。クッション性の低いシューズの使用や、かかとのすり減った靴は脛骨(けいこつ)に負荷がかかります。 シューズの寿命は、約400〜800キロメートルとされており、使い古したシューズは買い換えるようにしましょう。 シューズ選びに不安がある方は、専門店でフィッティング(足に合った靴の選定や履き心地の確認など)を受けると良いでしょう。 テーピングで改善しないシンスプリントは当院にご相談ください シンスプリントの症状に対してテーピングは適切に行えば、効果を得られます。しかし、間違えた巻き方・貼り方をすると効果が得られません。それどころか症状を悪化させる可能性があります。 テーピングは正しく行うようにし、貼ったカ所にかゆみやかぶれなどの違和感を感じた場合はすぐに剥がすようにしましょう。 また、テーピングで改善しない場合は、当院「リペアクリニック」にご相談ください。再生医療を活用して組織の回復を助け、シンスプリントの改善を目指した診察を行っています。 テーピングで改善せず、辛いシンスプリントでお悩みの方は「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてお気軽にお問い合わせください。 参考文献 (文献1) シンスプリントに対する治療コストの比較 ─テーピングと装具との比較から─JPTA 三浦雅史,川口徹 pp.1-1 https://www.jstage.jst.go.jp/article/cjpt/2011/0/2011_Cb1152/_pdf?utm_source=chatgpt.com(最終アクセス:2025年2月24日) (文献2) 財団法人日本サッカー協会「F-MARCサッカー医学マニュアル」2007年 https://www.jfa.jp/medical/pdf/F-MARC_Football_Medicine_Manual.pdf?utm_source=chatgpt.com(最終アクセス:2007年3月30日) (文献3) Urvashi Sharma&AkhouryGourang Kumar Sinha(2010),Comparison of effectiveness of kinesio taping with nonelastic taping and no taping in players with acute shin splints,ResarchGate,11(1)1-10 https://journals.lww.com/iaph/fulltext/2017/11010/comparison_of_effectiveness_of_kinesio_taping_with.6.aspx(Accessed:2025-02-24) (文献4) Mehran Mostafavifar&Jess Wertz,James Borchers(2012),A systematic review of the effectiveness of kinesio taping for musculoskeletal injury - PubMed https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/23306413/(Accessed:2025-02-24) (文献5) Jae-Hong Kim, et al. (2018),The effects of Kinesiotape on acute lateral ankle sprain: study protocol for a randomized controlled trial - PMC https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC5819177/(Accessed:2025-02-24) (文献6) Chris M Bleakley,et al. (2012 ),Should athletes return to sport after applying ice? A systematic review of the effect of local cooling on functional performance - PubMed https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/22121908/(Accessed:2025-02-24) (文献7) Laurent Malisoux, et al. (2020),Shoe Cushioning Influences the Running Injury Risk According to Body Mass: A Randomized Controlled Trial Involving 848 Recreational Runners - PubMed https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31877062/(Accessed:2025-02-24) (文献8) Naoko Aminaka,et al.(2018),NO IMMEDIATE EFFECTS OF HIGHLY CUSHIONED SHOES ON BASIC RUNNING BIOMECHANICS,1-10 https://hrcak.srce.hr/file/283953(Accessed:2025-02-24)
2025.02.28 -
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シンスプリントは、走り込みやジャンプ動作の繰り返しにより、すね周辺の筋肉や骨膜に負担がかかって起こりやすいスポーツ障害です。 部活動やランニング再開後にすねの内側が痛むと、「練習を続けて良いのか」と迷う方もいるのではないでしょうか。 本記事では、シンスプリントの原因筋や発症メカニズム、練習量・フォーム・シューズ・路面などの原因を解説します。再発予防策も紹介するので、痛みを繰り返さないための参考にしてください。 なお、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、スポーツによる腱や筋肉の損傷などの治療に用いられている、再生医療に関する情報の提供と簡易オンライン診断を実施しています。気になる症状がある方は、ご登録ください。 シンスプリントの原因筋と発症メカニズム シンスプリントの痛みは以下のように、ふくらはぎ周りにある下腿内側筋群が関係しています。 原因筋 特徴 ヒラメ筋 下腿の内側上付近の痛みに関与するとされる、主要な原因筋の一つ 後脛骨筋(こうけいこつきん) ヒラメ筋より後側にあり、脛骨の骨膜を牽引する要因になる 長趾屈筋(ちょうしくっきん) 下腿の内側中付近の痛みに関与するとされる 過度な運動で下腿の筋肉が疲労すると、筋肉の柔軟性が低下します。 硬くなった筋肉が付着部である脛骨の骨膜を繰り返し引っ張ると、骨膜に細かな損傷や炎症が起こり、すねの内側に痛みが出やすくなるのです。 さらに、扁平足や回内足など足のアライメント異常、疲労による衝撃吸収力の低下も骨膜への負担を強めます。練習量だけでなく、足の形や筋肉の状態も発症に関わる点を押さえておきましょう。 シンスプリントの症状については、以下の記事も参考にしてみてください。 シンスプリントの原因 シンスプリントは、走る・跳ぶ動作の繰り返しによって、すね周辺の筋肉や骨膜に負担が積み重なることで起こりやすくなります。 ここでは、過剰なトレーニングや急な運動量の増加、フォーム、シューズ、路面、筋力・柔軟性など、シンスプリントにつながる主な原因を見ていきましょう。 過剰なトレーニング シンスプリントの原因は一つに限らず、練習量・足の使い方・足の構造・運動環境などが重なって発症しやすくなります。主な原因は以下の通りです。 原因 詳細 過剰なトレーニング 長時間のランニングやジャンプによるヒラメ筋・後脛骨筋・長趾屈筋の疲労と骨膜への炎症 急激な運動量の増加 運動初心者や再開者に起こりやすい急激な負荷増加による筋肉と骨膜への過度なストレス 不適切なランニングフォームや身体の使い方 過回内足や扁平足による衝撃増大や関節柔軟性の低下による骨膜の微細損傷 足の構造や筋力の問題 扁平足や過回内足などのアライメント異常と筋力不足による骨膜への牽引増加 運動環境の影響 硬い路面やクッション性の乏しいシューズによる衝撃増幅と骨膜への反復ダメージ たとえば、部活動で走り込みが増えた時期や、マラソンの練習で急に走行距離を伸ばしたタイミングでは、すねの内側にある筋肉や骨膜へ負担が集中します。 運動量が多い状態が続くと、ヒラメ筋・後脛骨筋・長趾屈筋などが疲労し、柔軟性が低下するため注意しましょう。 予防するには、練習量を一気に増やさず、痛みの有無を確認しながら段階的に調整することが大切です。 練習後にすねの内側が痛む場合は、休養やアイシングを取り入れ、痛みを我慢したまま負荷を重ねないようにしましょう。 急激な運動量の増加 走る距離や練習時間を急に増やすと、シンスプリントを発症しやすくなります。 とくに、新入部員や運動を再開したばかりの方は、下腿の筋肉や骨膜が負荷に慣れていないため、短期間での走り込みやジャンプ練習がすねの痛みにつながりかねません。 原因 詳細 走行距離の急な増加 すね周辺の筋肉が負荷に慣れる前に、脛骨の骨膜へ繰り返しストレスがかかりやすい 練習時間の急な延長 疲労したヒラメ筋や後脛骨筋などが硬くなり、骨膜を牽引しやすくなる ジャンプやダッシュの反復 着地や切り返しの衝撃が積み重なり、下腿内側の筋肉と骨膜に負担が集中しやすい 運動初心者・再開直後の負荷 筋力や柔軟性が十分に戻っていない状態で練習量を増やすと、痛みが出やすい 回復不足のまま続ける練習 組織の回復が追いつかず、運動後にも痛みが残りやすくなる 練習量が急に増えると、ヒラメ筋や後脛骨筋などが疲労し、脛骨の骨膜を繰り返し引っ張ります。 回復が追いつかないまま練習を続けると、運動中だけでなく、運動後にも痛みが残りやすくなるため注意しなければなりません。予防するには、走行距離や練習時間を段階的に増やし、痛みが出た日は負荷を落とすことが重要です。 部活動やマラソン練習では、「周りと同じメニューをこなす」よりも、すねの痛みや疲労感に合わせて調整しましょう。 不適切なランニングフォーム ランニングフォームが乱れると、着地時の衝撃がすねの内側に偏り、シンスプリントの原因になることがあります。 とくに足首が内側へ倒れ込む動きや、足のアーチが崩れた状態では、下腿の筋肉や骨膜に負担がかかりやすくなるため注意してください。 原因 詳細 過剰な衝撃がすねに伝わる着地 かかとからの強い着地による骨膜や筋肉への反復負担、オーバープロネーション(足首が内側に過度に倒れ込む動き)による足への負担 オーバープロネーション(過回内) 足首の過度な内倒れによる骨膜の牽引と筋肉への不均等な負担 筋力や柔軟性のバランスの乱れ 足首やふくらはぎの筋力不足・硬さによる衝撃吸収力の低下 足の指の使い方の問題 足指の機能低下による足の安定性不足と衝撃分散不良 足のアーチ構造の問題 扁平足による足底クッション性低下と着地衝撃の直達 ランニングフォームの乱れは、下腿への負担を偏らせます。かかとから強く着地したり、体重が片側に偏ったりすると、骨膜や周囲の筋肉が繰り返し刺激を受けてしまいます。 なかでも、足首が内側に過度に倒れ込むオーバープロネーションは、シンスプリントにつながる代表的な要因の一つです。扁平足で足裏のアーチが低い場合も、着地の衝撃を吸収しにくくなります。 痛みを繰り返す場合は、自己流でフォームを直そうとせず、整形外科や理学療法士、スポーツトレーナーなどに相談しましょう。 シューズと路面の問題 シンスプリントは、シューズの状態や走る路面の硬さによっても起こりやすくなります。 足に合わない靴やクッション性の低い靴を使い続けると、着地時の衝撃がすね周辺へ伝わりやすくなるため注意が必要です。 原因 詳細 シューズのクッション性不足 薄い底や硬い素材による衝撃吸収力の低下と骨膜への直接負担 靴底の摩耗や劣化 片側に偏った荷重による筋肉と骨膜への不均等なストレス 足に合わないシューズの使用 足形に合わない靴による安定性低下と下肢関節への余計な負担 硬い路面での運動 アスファルトやコンクリートによる地面衝撃の直達と負担増加 クッション性の乏しいシューズや、かかとが摩耗した靴を使っていると、着地時の衝撃を十分に吸収できません。左右どちらかの靴底だけがすり減っていると、体重のかかり方に偏りが生じ、下腿の筋肉や骨膜へ不均等な負担がかかりやすいのです。 アスファルトやコンクリートのような硬い路面で長時間走ることも、シンスプリントの誘因になります。部活動やランニングで同じコースばかり走っている場合は、芝生や土のグラウンド、トラックなどを組み合わせると、すねへの衝撃を抑えやすくなります。 また、足の形に合ったランニングシューズを選び、靴底の摩耗を定期的に確認する意識も大切です。 筋肉量・柔軟性の不足 下腿の筋力や柔軟性が不足していると、ランニングやジャンプ時の衝撃をうまく吸収できず、すね周辺に負担が集中しやすくなります。 とくに運動を始めたばかりの方や、久しぶりに運動を再開した方は筋肉が負荷に慣れていないため、注意したいところです。 原因 詳細 筋力不足による負担集中 前脛骨筋・腓腹筋・ヒラメ筋のバランス不良による後脛骨筋や長趾屈筋への過剰負担 筋力バランスの乱れと身体連動性の低下 骨盤周囲や背筋の硬直による下肢筋肉への負担集中と衝撃吸収力低下 筋肉の柔軟性不足 ふくらはぎやすね周囲の筋硬直による骨膜への牽引増加 筋力不足が起こりやすい状況 初心者や運動再開者に多い筋力低下と柔軟性不足 筋肉ケアの重要性 後脛骨筋やヒラメ筋のマッサージ・筋トレ・ストレッチによる骨膜負担軽減 下腿の筋力が不足していると、着地時の衝撃を支えきれず、骨膜への負担が増えます。また、ふくらはぎやすね周囲の筋肉が硬くなると、動作のたびに脛骨の骨膜が引っ張られ、炎症につながりかねません。 シンスプリントを防ぐには、下腿や足部を安定させる筋力トレーニングと、柔軟性を保つストレッチを組み合わせることが大切です。 とくに運動後は、ヒラメ筋や後脛骨筋などに疲労が残りやすいため、ふくらはぎ周辺をゆっくり伸ばして筋肉の張りを整えましょう。 体重の増加 体重が増えると、ランニングやジャンプの着地時に足へかかる負担も大きくなります。 とくに短期間で体重が増えた場合は、下腿の筋肉や骨膜が負荷に慣れておらず、シンスプリントを発症するリスクが高まります。 原因 詳細 急激な体重増加 短期間で足にかかる負担が増え、すね周辺の筋肉や骨膜へストレスが集中しやすい 肥満体形による下肢への負担 ランニングやジャンプの着地時に、脛骨周辺へ繰り返し衝撃が加わりやすい 運動再開時の負荷増加 体重が増えた状態で急に運動を始めると、下腿の筋肉が疲労しやすくなる 回復が追いつきにくい状態 足にかかる負荷が大きいまま練習を続けると、骨膜への負担が蓄積しやすい 必ずしも、体重の増加でシンスプリントの発症が決まるわけではありませんが、足にかかる負担が増えた状態で走り込みやジャンプ練習を行うと、すねの内側に痛みが出やすくなります。 運動不足の解消やダイエット目的で運動を始めた方も、まずはウォーキングや軽いジョギングから始め、痛みの有無を確認しながら運動量を増やしていきましょう。 足の構造 扁平足や回内足など足の構造に特徴があると、着地時の衝撃をうまく吸収できず、すね周辺へ負担がかかりやすくなります。 足裏のアーチが低い方や、足首が内側に倒れ込みやすい方は、シンスプリントの原因として足の使い方も確認しておきましょう。 原因 詳細 扁平足 足裏のアーチが低く、着地時の衝撃を吸収しにくいため、すね周辺へ負担が伝わりやすい 回内足・過回内 足首が内側へ倒れ込み、後脛骨筋や長趾屈筋などに負担がかかりやすい 足部アーチの低下 足裏のクッション機能が弱まり、ランニングやジャンプ時の衝撃が分散されにくい 下肢アライメント(足・膝・股関節の並びや角度)の乱れ 足首・膝・股関節の動きが連動しにくくなり、骨膜への牽引が増えやすい 扁平足では足裏のアーチが低いため、地面からの衝撃が吸収されにくく、すねの内側に負担が集まりやすくなります。 回内足や過回内がある場合も、足首が内側へ倒れ込み、下腿の筋肉が引っ張られやすい状態になりやすいのです。 ただし、足の形だけでシンスプリントになるわけではありません。練習量の増加や筋力不足、シューズの問題などが重なると痛みにつながりやすい点を押さえておきましょう。 運動環境の影響 シンスプリントは、練習場所や路面の状態によっても発症しやすくなります。 硬い地面で走る時間が長いほど、着地時の衝撃がすね周辺へ伝わりやすくなるため、練習環境の見直しも大切です。 原因 詳細 硬い路面でのランニング アスファルトやコンクリートでは着地時の衝撃が大きくなり、脛骨周辺へ負担がかかりやすい 長時間の同じコースでの練習 同じ傾斜や路面を走り続けることで、片側の下腿へ負担が偏りやすい クッション性の乏しいグラウンド 地面からの反発が強く、ふくらはぎやすね周辺の筋肉が疲労しやすい 休養不足のまま続ける練習 組織の回復が追いつかず、骨膜への負担が蓄積しやすい アスファルトやコンクリートは、芝生や土のグラウンドに比べて負荷が強くなりやすく、走り込みが続く時期はシンスプリントの痛みにつながる場合があります。 部活動やランニングで同じコースを繰り返し走っている場合は、路面の状態にも目を向けましょう。 シンスプリントの治療法 シンスプリントの治療では、まず痛みを悪化させる運動を控え、すね周辺への負担を減らすことが基本です。痛みがあるまま走り込みやジャンプ練習を続けると、炎症が長引いたり、疲労骨折との判別が難しくなったりする場合があります。 症状が軽い段階では、休養を取りながらアイシングやストレッチなどのセルフケアで、下腿の負担を整えることも有効です。あわせて、靴底の摩耗やクッション性、足へのフィット感を確認し、必要に応じてシューズやインソールを見直しましょう。 痛みが続く、安静時にも痛む、一点に強い痛みがある場合は、自己判断で運動を続けず整形外科を受診してください。 シンスプリントが治らない原因や詳しい治療法については、以下の記事でも詳しく解説しています。 シンスプリントの再発予防策 シンスプリントは、一度痛みが落ち着いても、練習量やフォーム、シューズの状態を見直さないと再発するリスクがあります。 ここでは、運動量の調整やコンディション管理、シューズ・路面の見直し、筋トレ・ストレッチなどの再発予防策を見ていきましょう。 運動量とコンディション管理 シンスプリントの再発を防ぐには、痛みが落ち着いた後も運動量を急に戻さないことが大切です。 練習量だけでなく、疲労の残り方や筋肉の柔軟性も確認しながら、下腿への負担を調整しましょう。 内容 詳細 運動量を段階的に増やすことで負担を調整 急激な練習増加を避けた段階的な負荷調整による炎症再発防止 適切なウォームアップとクールダウンによる筋肉の準備・回復 柔軟性向上と疲労除去による衝撃吸収力改善と回復促進 体調や筋肉の柔軟性の維持・管理 ストレッチと筋トレによる下肢柔軟性維持と骨膜負担分散 適切な休息と体重管理による負担軽減 疲労蓄積予防と適正体重維持による下肢負担軽減 再発予防では、練習量を週単位で少しずつ増やし、痛みや強い疲労がある日は負荷を下げる判断が必要です。 運動前後のウォームアップとクールダウンを行い、ふくらはぎやすね周辺の柔軟性を保つことで、着地時の衝撃を分散しやすくなります。 あわせて、十分な休養や睡眠、食事による体調管理も欠かせません。体重が増えると下肢への負担も大きくなるため、運動量とあわせて日々のコンディションを整えましょう。 以下の記事では、シンスプリントにおけるテーピングの方法を詳しく解説しています。 シューズ・路面・インソール シンスプリントの再発予防では、練習内容だけでなく、足元の環境を見直すことも欠かせません。 シューズのクッション性や路面の硬さ、インソールによる足の支え方によって、すね周辺にかかる負担は変わります。 内容 詳細 衝撃吸収力が予防の要 クッション性シューズやインソールによる地面衝撃の緩和と骨膜への負担軽減 足のアライメント補正による負担軽減 インソールによる扁平足や過回内の補正と重心移動の安定化 適切な路面選びによる負担軽減 土や芝など柔らかい路面による衝撃減少と炎症再発防止 個別のフィット感で疲労軽減 足形に合った靴やカスタムインソールによる安定性確保とフォーム維持 クッション性が落ちたシューズや、靴底が摩耗した靴を使い続けると、着地時の衝撃がすねに伝わりやすくなります。扁平足や過回内がある場合は、インソールで足のアーチを支え、重心の偏りを整える方法も有効です。 また、アスファルトやコンクリートだけに偏らず、芝生や土のトラックなど柔らかい路面でも練習しましょう。 シンスプリントを走りながら治せるのかどうか解説している以下の記事もご覧ください。 筋トレ・ストレッチ シンスプリントの再発予防では、下腿や足部の筋力を保ち、筋肉の柔軟性を落とさないことが大切です。 筋力不足や筋肉の硬さがあると、走る・跳ぶ動作のたびに骨膜へ負担がかかりやすくなります。 内容 詳細 筋力強化で衝撃吸収力を向上 後脛骨筋やヒラメ筋の強化による衝撃吸収力改善と骨膜負担軽減 筋肉の柔軟性向上で負担を分散 ストレッチによる筋緊張緩和と骨膜牽引力低下 姿勢とフォームの改善 関節周囲筋群のバランス改善による正しい姿勢と走行フォーム維持 継続的なケアで疲労の蓄積防止 筋耐久性向上によるフォーム乱れ防止と再発リスク低減 下腿や足部の筋力を高めると、着地時の衝撃を受け止めやすくなり、すね周辺への負担を分散できます。 かかとを持ち上げるカーフレイズなどの足首の運動などは、ふくらはぎや足部を支える筋肉を鍛えるのに有効です。 あわせて、ふくらはぎや太もものストレッチで柔軟性も保ちましょう。筋肉が硬いまま運動を続けると、脛骨の骨膜が引っ張られやすくなるため、運動後は疲労を残さないようにしてください。 シンスプリントに効くストレッチについては、以下の記事で詳しく解説しています。 ウォームアップ・クールダウン シンスプリントの再発を防ぐには、運動前後のケアを習慣にすることが大切です。 筋肉や関節の準備不足、運動後の疲労残りは、すね周辺への負担につながります。 内容 詳細 筋肉と関節の準備(ウォームアップ) 筋肉と関節の柔軟性向上と血流促進による負担分散 運動後の筋肉の回復促進(クールダウン) 筋緊張緩和と疲労物質除去による炎症予防と回復促進 正しいフォームを維持しやすくする 筋肉の準備による着地安定化と骨膜への過剰負担防止 継続的な習慣化が身体に良い効果をもたらす 柔軟性維持と疲労回復機能向上による再発リスク低減 準備が不十分なまま走り込みやジャンプ練習を始めると、下腿の筋肉が硬い状態で衝撃を受けやすくなります。運動後は、クールダウンでふくらはぎやすね周辺の緊張をゆるめ、疲労を残さないようにしましょう。 痛みを繰り返す場合は自己流のケアだけで続けず、医療機関やトレーナーに相談しながら練習内容を調整することも大切です。 まとめ|原因不明のシンスプリントは医療機関を受診しよう シンスプリントは、練習量やフォーム、シューズ、路面、筋力・柔軟性などが重なって起こりやすいスポーツ障害です。 原因を一つに決めつけず、負担が増えている要素を見直すことで、再発予防につなげやすくなります。 痛みが出た場合は、走り込みやジャンプ練習などの症状を悪化させる動作を一度控え、負荷を調整してください。また、日頃からストレッチや筋力トレーニングを行い、発症を防ぐ意識も大切です。 症状を放置すると回復が遅れて競技復帰にも影響します。長引く場合は早めに医療機関を受診しましょう。 なお、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、スポーツによる腱や筋肉の損傷などの治療に用いられている、再生医療に関する情報の提供と簡易オンライン診断を実施しています。気になる症状があれば、ぜひご利用ください。 シンスプリントの原因に関するよくある質問 大人はシンスプリントになりやすいですか? 大人でも、急に運動を再開した場合はシンスプリントになりやすい傾向があります。 久しぶりのランニングやフットサル、バスケットボールなどで練習量を増やすと、下腿の筋力不足や足関節の柔軟性低下により、すね周辺へ負担がかかりやすくなるため注意しましょう。 シンスプリントの症状が出たら、サポーターを使うべきですか? 痛みが出た直後から数週間程度までの初期段階では、サポーターが患部の保護や負担軽減に役立つ場合があります。運動時にすね周辺を支えることで、痛みのある部位にかかる刺激を抑えやすくなるのです。 ただし、痛みがない場面や就寝中に使い続ける必要はありません。長期間頼りすぎると、筋力低下や関節の硬さにつながる可能性があります。 症状に合わせて使用時間を調整し、痛みが落ち着いたらサポーターなしで動ける状態を目指しましょう。 テーピングはシンスプリントに対して、どんな効果がありますか? テーピングは、炎症が起きている部位を支え、筋肉や骨膜への余計なストレスを減らす目的で使われます。痛みの軽減や、ジャンプ・ダッシュ時のすね周辺のブレを抑えるサポートとして有効です。 また、関節の安定性を高めることで、疲労によるフォームの乱れを抑えやすくなります。 ただし、テーピングだけで原因を解消できるわけではありません。痛みが続く場合は、練習量やシューズ、筋力・柔軟性もあわせて見直しましょう。 シンスプリントでマッサージする場合の注意点は? 何もしていなくても痛む、我慢できないほど痛い、一点に強い痛みがある場合は、マッサージやストレッチで悪化する恐れがあります。 疲労骨折が疑われる場合は、マッサージを行わず整形外科を受診しましょう。 成長期の子どもはシンスプリントになりやすいですか? 成長期の子どもは骨や筋肉、腱が未発達で負担に弱く、シンスプリントを起こしやすい状態です。とくに、練習量の急増や硬い路面、不適切なシューズ、筋力や柔軟性の不足が重なるとリスクが高まります。 予防には、段階的な練習や休養の確保、シューズ・環境の見直しが重要です。 体力があればシンスプリントは防げますか? 体力や筋力があることはシンスプリント予防に一定の効果がありますが、それだけでは防げません。練習量の急増、硬い路面や不適切なシューズ、扁平足などの足の特徴、柔軟性の低下などが重なると発症するリスクが高まります。 シンスプリントは運動量・環境・身体特性が複合的に関与するため、休養やシューズの見直し、ストレッチ、フォーム改善などを含む総合的な対策が必要です。 シンスプリントと疲労骨折はどう違いますか? シンスプリントと疲労骨折は、いずれも下腿に起こるランニング障害ですが、病態や重症度に違いがあります。 シンスプリントは、脛骨内側の骨膜に繰り返しの衝撃や筋肉の牽引が加わり炎症を起こす状態で、運動時に鈍い痛みが出て休むと軽快することが多いのが特徴です。 一方、疲労骨折は骨そのものに微細なひびが入った状態で、安静時にも痛みが続くケースがあり、X線やMRIなどの画像検査で診断しなければなりません。 そのため、シンスプリントは運動量の調整やケアで改善を目指すケースが多いのに対し、疲労骨折では運動の中止や固定、画像検査による診断が必要になることがあります。痛みが強い場合や長引く場合は、自己判断せず整形外科を受診しましょう。 疲労骨折については、以下の記事もご覧ください。 家族がシンスプリントになったときの対処法や注意点はありますか? 家族がシンスプリントになった場合は、無理に運動を続けさせず休養を確保することが大切です。練習後のアイシングやストレッチを促すほか、シューズやインソールの状態を確認しましょう。 痛みが強い、もしくは長引く場合は、医療機関の受診が必要です。とくに、成長期の子どもは症状を軽視しやすいため、家族が早期に対応しましょう。
2024.11.27 -
- 足部、その他疾患
- 下肢(足の障害)
「足の指の付け根に、ピリピリとした痛みやしびれを感じる」 「病院に行くほどではないけれど、自分でできる対処法があれば知りたい」 モートン病による痛みで、思うように日常生活を送れず、上記のように悩む人もいるでしょう。 モートン病は、足指に痛みやしびれを感じる神経の病気で、放置すると日常生活に支障をきたすケースがあるのも事実です。しかし、ツボ押しやストレッチなどの対処法を知っていれば、症状を緩和する効果が期待できます。 この記事では、モートン病に対してツボの効果はあるのか解説します。ツボ押しと一緒に行うと効果的な治療法や、再発予防のための生活習慣についても紹介するので、ぜひチェックしてください。 モートン病はツボで治る? モートン病は、足の指にしびれ・痛み・焼けるような感覚などの神経症状が現れる病気です。中指と薬指の間に多くみられますが、人差し指と中指、薬指と小指の間に症状が出る場合もあります。 ツボ押しはモートン病の症状を緩和する効果が期待できますが、モートン病自体が完全に治るわけではありません。 ツボ押しは、血行を促進し筋肉の緊張を和らげたり、痛みを軽減したりする効果があります。モートン病の症状が軽いケースでは、ツボ押しで症状が改善する可能性があります。しかし、症状が進行していると、ツボ押しだけでは十分な効果が得られないケースがあるのも事実です。 ツボ押しはあくまで補助的な手段として考え、整形外科での治療と並行して行うと、より効果的です。症状が改善しない人や悪化する人は、早めに専門医に相談し、適切な治療を受けましょう。 モートン病に関しては、こちらの記事もご参照ください。 モートン病に効果があるツボと押し方 モートン病の症状を緩和させる効果が期待できるツボは、主に4つあります。ツボとは経穴(けいけつ)ともいわれ、身体を流れるエネルギーである「気」が経路に沿って並んでいる体表面のポイントです。押し方は、以下を参考にしてください。 <押し方> 両手の親指を重ねて、ツボを5〜10秒かけてゆっくり押す 痛気持ち良いぐらいの強さで押す 息は止めず、深く呼吸をしながらツボを押す 1セット3〜5回を目安に行う 以下に、各ツボの特徴を解説します。 「承山」の特徴 承山(しょうざん)は、ふくらはぎの中央で、アキレス腱から少し上にあるツボです。つま先立ちをした際、ふくらはぎにできるへこみを探すと見つけやすいでしょう。 承山は足のしびれや痛み・腰痛や頭痛・目のトラブルに効くといわれており、多くの症状に対応できる万能なツボです。押す際は、親指を重ねてツボに当て、ゆっくりと押してください。 「下承山」の特徴 下承山(しもしょうざん)は、承山から指幅3本分下にあるツボです。承山と同様に、ふくらはぎの筋肉とアキレス腱の境目あたりに位置します。 下承山は、足底における痛みやモートン病の症状、足首の痛みに対して用いられます。親指をツボに当て、ゆっくりと押し上げるようにしましょう。 「築賓」の特徴 築賓(ちくひん)は、内くるぶしの1番高い部分から、指幅7本分上にあるツボです。 腰痛や股関節痛、首コリなどの症状に用いられるだけでなく、下半身全体の血流が良くなるといわれ、手足の冷えに対する効果もあります。指で押す以外にも、かかとでアキレス腱から築賓までこするように押すのもおすすめです。 「漏谷」の特徴 漏谷(ろうこく)は、内くるぶしから指幅8本分ほど上に位置するツボです。 腰痛や肩の痛み、足底の痛みに用いられるケースが多くみられます。他にも、下肢の疲れやむくみの緩和にも効果が期待できます。指の腹で円を描くように、優しくマッサージしましょう。 ツボ押しの注意点 正しくツボ押しをするには、力加減やタイミングを守る必要があります。ツボ押しで注意すべきポイントを解説するので、ぜひチェックしてください。 強く押しすぎない ツボを刺激するときは、強く押しすぎないように注意してください。ツボ押しは、強く押せば効果が高まるわけではありません。強く押しすぎると、筋肉や組織を傷つけ、揉み返しを起こす可能性があります。 「痛気持ち良い」と感じるくらいの適度な力で押すと、症状改善につながります。また、長く押すほど効果が出るわけではないため、5〜10秒ほどの時間で刺激しましょう。 ツボ押しは、症状が出ている側と同じ側を刺激するのが基本です。右足に症状がある場合は、右側のツボにゆっくりと圧をかけると、無理なく効果を引き出せます。 避けるべきタイミングに注意する ツボ押しには、以下の避けるべきタイミングがあります。 怪我をしているとき 感染症にかかっているとき 妊娠中 食後 飲酒後 ツボを押す前から痛むとき 上記の状態では、怪我や体調が悪化する可能性があるため、注意してください。入浴後や就寝前などのリラックスしているときにツボ押しを実践しするのがおすすめです。 ツボを押す前から痛みを感じている場合は、炎症を起こしている可能性があります。無理にツボ押しするのではなく、整形外科を受診し相談しましょう。 モートン病の症状 モートン病の主な症状は、以下のとおりです。 足指の痛み しびれ 焼けるような感覚 とくに、中指と薬指の間に多くみられます。他にも、人差し指と中指の間や薬指と小指の間に発症するケースも少なくありません。 歩行時やつま先立ちをした際に、足指の付け根付近に鋭い痛みを感じます。痛み以外には、足の指がしびれたり、熱く感じたりするケースもあります。 人によっては「足の裏に小石があるような感覚」や「靴下の中でシワが寄っているような感覚」といった違和感を訴える場合があるのも事実です。症状の感じ方には個人差があるため、気になる症状がある人は、整形外科を受診しましょう。 些細な違和感でも、気になる症状がありましたらお気軽にご相談ください。 モートン病の原因 モートン病の主な原因は、足指の付け根にある神経が圧迫されることです。 具体的な生活習慣は、以下のとおりです。 ハイヒールやつま先が狭い靴を履く機会が多い 長時間の立ち仕事をしている つま先立ちを繰り返す ランニングをやりすぎる モートン病は、ハイヒールを履く機会が多い中年以降の女性に多く発症するといわれています。また、足のアーチ構造が崩れやすい外反母趾(がいはんぼし)や扁平足(へんぺいそく)も足指への負担が大きくなりやすくモートン病のリスクが高まると考えられています。 モートン病でツボ押しにプラスすると効果的な治療 モートン病における症状緩和には、ツボ押しだけではなく、ストレッチと運動・適切な靴の選択・インソール・足底挿板の挿入を補助的に行うのが効果的です。 具体的に解説するので、参考にしてください。 ①ストレッチと運動 モートン病の症状を緩和させるには、ストレッチや運動が効果的です。 足指5本の付け根を結ぶ横アーチは、足裏の血管や神経を守る役割を持つものです。偏平足などでアーチが低下すると、モートン病を発症するリスクが高まります。 偏平足もモートン病も足裏の疲労や痛みが出るため、足裏やふくらはぎのストレッチが症状改善に良いと考えられています。モートン病で重要な横アーチを引き上げるには「タオルギャザーエクササイズ」が効果的です。 <タオルギャザーエクササイズの方法> バスタオルを床に敷き、両足を置く 足指の力でたぐり寄せる すべてたぐり寄せたら戻す タオルギャザーエクササイズは1〜3回を目安に行いましょう。椅子に座った状態でも、立った状態でも可能です。簡単に3回できる人は、タオルの端に1〜2kgの重りや1〜2Lの水が入ったペットボトルを置くと、より運動効果が高まります。 他にも、詳しいマッサージ方法については、こちらも記事をご参照ください。 ②適切な靴の選択 モートン病による痛みを緩和するには、足への負担が少ない靴を履くのが大切です。具体的には、以下のような靴がおすすめです。 中足骨(ちゅうそくこつ)パッドがある靴 クッション性が高い靴 靴底がロッカーソールになっている靴 中足骨パッドとは、靴の中敷きに取り付ける小さなクッションのことです。足裏の横アーチを支える機能を備えており、地面からの衝撃を緩和し神経を圧迫しにくくする効果が期待できます。 歩く際に地面からの衝撃を吸収できるクッション性が高い靴は、神経の圧迫を和らげます。 ロッカーソールとは、つま先部分が上向きに反っている形状をしている靴底を指します。一般的なインソールより歩く際に親指が屈曲しない構造のため、足への負担をかけずに歩けるでしょう。 ③インソール・足底挿板の挿入 モートン病の症状緩和には、靴の中に入れるインソールや足底挿板(そくていそうばん)を活用すると効果的です。インソールには、足裏のアーチを支え、足底にかかる圧力を分散させる効果が期待できます。 整形外科や取り扱いがある専門店でクッション性のあるインソールを購入するか、オーダーメイドで注文すると自分に合ったインソールが作れます。 足底挿板は靴の中敷と似た装具で、義肢装具士に依頼して自分の足に合わせて作成可能です。モートン病は前足部の横アーチ低下に伴って、神経の圧迫がおこるため、アーチをサポートする足底挿板が必要です。整形外科で足底挿板の必要性が認められると、保険で作成できます。 また、代わりとして市販のインソールを購入するのもおすすめです。市販で売られているインソールは手軽に購入できますが、オーダーメイドではない商品が多いため、整形外科医や理学療法士などにどの商品が良いか相談してみましょう。 モートン病の再発を予防するための生活習慣 モートン病は1度改善しても、再発する可能性があります。再発を予防するためにも、日常的な足のケアや定期的な受診などの生活習慣に気を付けましょう。 足のケア モートン病の再発を防ぐには、日常的な足のケアが欠かせません。入浴後など血行が良くなったタイミングで、ふくらはぎや足裏のマッサージを行いましょう。マッサージ方法は以下のとおりです。 <足のマッサージ方法> 足の裏全体を親指で優しく押す 土踏まずや足の付け根を重点的にマッサージする 足の指を広げ、指の付け根を円を描くようにマッサージする 足首を回したりアキレス腱を伸ばしたりするストレッチをする マッサージすると、筋肉の緊張が緩み、神経への圧迫が緩和されます。痛みを感じるようなら、無理せず優しく触れる程度の力で行ってください。 長時間立ち仕事や長時間歩行すると、モートン病の症状は悪化しやすくなります。足が痛かったり疲れていたりするときには、ストレッチやマッサージなどのケアを行いましょう。疲労によりアーチが低下しやすいため、足の疲労を回復させるのが大切です。 定期的な健診を受ける モートン病が良くなってからも、定期的に受診すると再発防止につながります。 保存療法や手術療法で症状が改善しても、モートン病が再発する人は一定数いるため、定期的な受診は大切です。痛みを放置していると悪化してしまうため、定期的に検査を受けましょう。 まとめ|モートン病の症状がツボ押しだけでは緩和しない場合は早めに医療機関へ モートン病は、足の指に痛みやしびれが生じる神経の病気です。 ツボ押しは、モートン病の症状緩和に有効な手段ですが、ツボ押しだけで完治するわけではありません。 とくに、症状が進行している人や、ツボ押しで改善がみられない人は、早めに医療機関を受診しましょう。 モートン病は、保存療法や手術療法など適切な治療により改善する場合が多いですが、再発する人がいるのも事実です。 再発予防のためには、治療後も足のケアを行い、定期的に健診を受けましょう。 なお、当院「リペアセルクリニック」では、モートン病の治療法として再生医療を提供しています。 再生医療には主に「幹細胞治療」と「PRP療法」があります。 手術と比べて体に傷跡が残らず、リハビリの必要もありません。また、体への負担も少なく治療後の早期社会復帰にも期待ができる治療法です。
2024.10.23 -
- 足部、その他疾患
- 下肢(足の障害)
モートン病は足指の付け根が立位や歩行などで負荷がかかり痛みが生じる疾患です。 足の痛みは日常生活に大きく影響するため、できるだけ症状を減らしたいと困っている方も多いでしょう。 この記事では、モートン病の原因や初期症状、治療法などを詳しく解説しています。セルフチェックも用意していますので、足の状態を把握したい方はご活用ください。 モートン病とは? モートン病は、足指の間のしびれ、痛み、灼熱感などの神経症状が出現する疾患です。症状が出現するのは主に中指と薬指の間が多いですが、人差し指と中指、薬指と小指の間に発症する場合もあります。 モートン病の原因と初期症状について、詳しく見ていきましょう。 モートン病の原因は主に「つま先立ちのような姿勢」 モートン病の原因は、つま先立ちの姿勢を長時間続けることです。つま先立ちの姿勢は、足指につながる神経を圧迫するため神経障害を発症します。 以下はつま先立ちの姿勢を引き起こす要因です。 ヒールの高い靴の着用 外反母趾や扁平足などの足の形態異常 ダンスやバレエなど足を酷使するスポーツ ジョギングやランニングなど前足に繰り返し力がかかる運動 モートン病は中年以降の40代〜60代の女性に多く発症すると言われています。しかし、年代問わずつま先に負担がかかる姿勢が続くと、発症する可能性があります。 モートン病の初期症状は「つま先のしびれ、痛み」など 以下は、モートン病の初期症状です。 靴を脱ぐと痛みやしびれが軽減する 足指の付け根に違和感や軽い痛みが生じる 足の指で握ったり、足の指を広げたりすると痛む 最初は、足指の感覚に対する違和感や軽い痛みからはじまります。初期段階は症状が一時的で、時間が経つと症状がおさまるケースも少なくありません。 悪化してくると、強い痛みやしびれなどが長時間続いたり、突然激痛が走ったりする症状が見られます。 モートン病のセルフチェック方法 以下はモートン病のセルフチェックポイントです。当てはまるものがないか確認してみてください。 足の指の付け根に痛みやしびれを感じる 足の付け根をつまむ、押す、叩くと痛む 歩行時や長時間の立ち仕事で足裏に痛みが走る 足の指を曲げたり広げたりすると痛みが強まる 靴を履いていると痛みが強まり、脱ぐと和らぐ ヒールや先の細い靴を履くと、痛みやしびれが悪化する モートン病を正確に診断するには整形外科の受診が必要です。当てはまる項目があれば、近くの整形外科での診察を検討してみましょう。 モートン病の治療 モートン病は放置すると症状が悪化し、歩行が困難になる場合もあります。 症状の進行を防ぐための治療法としては、主に以下5つがあります。 保存療法(マッサージ・ツボ押し・運動) 薬物療法 手術療法 再生医療 順番に解説します。 保存療法(マッサージ・ツボ押し・運動) モートン病の治療では、マッサージやツボ押しなどの保存治療が行われます。 ツボ押し(指圧療法)は、足の血流を改善し、痛みをやわらげる方法です。とくに、以下4つのツボが症状の緩和に役立つと考えられています。 承山(しょうざん):ふくらはぎの裏面 下承山(げしょうざん):ふくらはぎの裏側 築賓(ちくひん):ふくらはぎの内側 漏谷(ろうこく):すねの内側 ただし、ツボ押しの効果には個人差があり、医学的に確立された治療法ではありません。 筋力を鍛える運動もモートン病の症状緩和につながります。 横アーチ(足の横方向のカーブ)を支えるために、足の裏の筋肉を強化しましょう。 たとえば、タオルギャザーは簡単にできる運動です。床にタオルを敷き、指を使って手前に引き寄せると、足の裏の筋肉が鍛えられます。 意識的に指を広げたり、指を上げたりする運動もモートン病に効果があります。 【関連記事】 モートン病のマッサージ方法とは?痛みに効果的なセルフケアを解説【医師監修】 モートン病に対するツボの効果とは?代替治療を取り入れて症状を改善しましょう 靴の変更・足底挿板の作成 靴の変更・足底挿板の作成も保存療法の1つです。 足に合った靴やインソール(靴の中敷き)を選ぶと、歩くときの痛みを軽減できます。 靴を選ぶ際は、足に優しいデザインを意識しましょう。以下は、モートン病で負担のかかりにくい靴の特徴です。 靴底が柔らかい かかとが低い つま先が広め 自分に合った靴を選べば、歩くときの負担が軽減します。 足底挿板(そくていそうばん)は、足を正しい位置に保つための特別な中敷きです。専門の技術者に依頼して、足の形や状態に合わせて作ってもらいます。 モートン病は、足のアーチ(土踏まずのようなカーブ)が低下することで神経が圧迫され、痛みやしびれを引き起こします。そのため、アーチを支える足底挿板を使うと、負担が減り、症状が楽になりやすいです。 市販のインソールも使えますが、形や厚みがさまざまなので、専門家に相談して選ぶのがおすすめです。足に合っていないものを使うと、逆に痛みが増すリスクがあります。 薬物療法 モートン病の薬物療法では、消炎鎮痛剤によって痛みや炎症を抑えます。 これは、モートン病を治すというより痛みに対処するための治療方法です。 痛みが軽減しない場合は、ステロイド注射や局所神経ブロック注射を行う場合もあります。 手術療法 手術は、運動療法や薬の治療を試しても症状が良くならない場合に選ばれます。 モートン病で代表的なのは、痛みが出ている部位周囲の組織を取り除く手術です。 神経ごと取り除くため、そこから先の感覚はなくなってしまいます。、違和感が残る場合もありますが、術後1週間から2週間で以前と同じように歩けるようになります。 再生医療 モートン病の治療法には「再生医療」の選択肢もあります。 再生医療には、幹細胞治療とPRP(多血小板血漿)療法などがあります。 幹細胞治療では、自身の幹細胞を培養して患部に注射し、損傷している組織の修復と再生を促す治療法です。 PRP療法では、自分の血液を採取して血小板を濃縮し、修復を助ける成分を含んだ液体を患部に注射します。血小板は体の傷を治す働きを持つため、損傷した組織の修復や痛みの軽減が期待できます。 どちらも注射のみの治療なので、手術のように傷跡が残る心配や術後のリハビリの必要がありません。体への負担が少ないため、再生医療は早い回復が期待できる治療法です。 モートン病でやってはいけないこと モートン病では、症状を悪化させないためにやってはいけないことがあります。 長時間同じ姿勢を取らない ハイヒールや幅の狭い靴は避ける 以下で具体的な内容を解説します。 長時間同じ姿勢を取らない 長時間立ったり歩いたりすると、足に負荷がかかり続けるため、症状が悪化する原因になります。 仕事上、そうせざるを得ないことも多いかもしれませんが、少しでも姿勢を変えて足を休められると良いです。 また、自宅で家事をしているといつの間にか立っている時間が長くなるでしょう。そのため、休憩時間を少しずつ挟んで足を休めるのが大切です。 ハイヒールや幅の狭い靴は避ける モートン病は前足部への負荷が原因となりやすいため、ハイヒールや幅の狭い靴は避けましょう。 とくにハイヒールは、常に足趾の付け根が圧迫されている状態であり、モートン病や外反母趾など足の疾患につながります。 まとめ|モートン病の理解を深めて適切な治療を進めよう モートン病は、放置すると痛みが強くなり、歩行が困難になる場合もあります。症状が悪化すると手術が必要になるケースもあるため、早めの対処が大切です。 本記事で紹介したセルフチェックを活用し、万が一、モートン病が疑われれば、整形外科の受診を検討しましょう。 「できるだけ身体に負担の少ない治療を進めたい…」という方に、選択肢の1つとして考えてほしいのが「再生医療」という新しい治療法です。 再生医療は、傷ついた組織の修復と再生を促し、治療期間の短縮が期待できます。 モートン病に関するよくある質問 モートン病は再発のリスクがありますか? モートン病は保存療法や手術療法で治療しても再発する可能性があります。そのため、足へ負担がかかりにくい生活習慣やインソールや靴などをフィットしたものに変更するなど、足へのケアが大切です。 また、定期的に病院を受診すれば、再発したとしても早期発見・早期治療ができるため、症状が改善しやすくなるでしょう。 モートン病は何科を受診すればいいですか? モートン病が疑われる場合は、整形外科を受診しましょう。整形外科では、歩行時の痛みやしびれの原因を詳しく調べ、適切な治療方法を提案します。 参考文献 長田瑞穂ほか「モートン病の足部タイプと足底挿板療法について」『骨・関節系理学療法』 https://www.jstage.jst.go.jp/article/cjpt/2005/0/2005_0_C0442/_article/-char/ja/(最終アクセス:2025年2月25日) 梅﨑泰侑ほか「足部形態の違いからとらえた足部内在筋群エクササイズの筋活動に対する即時効果」『理学療法科学』38(6)pp444-450 https://www.jstage.jst.go.jp/article/rika/38/6/38_444/_pdf/-char/ja(最終アクセス:2025年2月25日) 三森 経世「関節リウマチ,抗炎症薬とステロイド薬,内科医が診るべき骨・関節疾患:治療の新展開」『日本内科学会雑誌』第97巻 第10号pp17-22 平成20年10月10日 https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/97/10/97_2393/_pdf(最終アクセス:2025年2月25日)
2024.10.21 -
- 足部、その他疾患
- 下肢(足の障害)
モートン病によるつらい痛みで悩んでいませんか。モートン病は自宅でのマッサージにて症状の緩和が期待できます。 モートン病による足の指や足裏の痛みは、自宅でマッサージを行うことで症状の緩和が期待できます。症状を放置すると歩行が難しくなる場合もあるため、早めのケアや専門機関の受診をおすすめします。 この記事では、モートン病に効果的なマッサージやセルフケアについて解説します。 今回紹介しているマッサージを実践して、足の痛みから解放されましょう。 また、モートン病は放置すると症状が進行し、痛みやしびれが強くなるだけでなく、痛みをかばう歩き方になることで、膝や腰など他の部位まで痛める可能性もあります。 セルフケアや既存の治療で限界を感じているなら、「再生医療」もご検討ください。 \再生医療とは/ 再生医療は、マッサージやインソールのような対症療法とは異なり、患者さまご自身の細胞や血液の力(自然治癒力)を利用する治療法です。 【こんな方は再生医療をご検討ください】 マッサージやインソール、靴の変更を試したが、痛みが改善しない 痛みが悪化し、歩くのが困難になってきた 痛み止め(処方薬)やステロイド注射を続けているが、効果が一時的 手術はできるだけ避けたい 「この痛みと、いつまで付き合えばいいのか」と悩む前に、ご自身の細胞を使った根本的な治療の選択肢として、まずは当院(リペアセルクリニック)の無料カウンセリングにて、お気軽にご相談ください。 モートン病のマッサージ方法3選 モートン病の症状軽減に効果的なマッサージを3つご紹介します。 青竹踏みマッサージ 足指のマッサージ 足首のマッサージ いずれも自宅の隙間時間でできるマッサージ方法です。モートン病の症状でお悩みの方は、上記のマッサージ方法を実践してみてください。 青竹踏みマッサージ 青竹踏みは、縦に半分に割った竹を踏むことで足裏をマッサージする方法です。本物の竹を用意するのが難しい場合、100円ショップにてプラスチック製の青竹の購入が可能です。 実際には、下記の3ステップで行います。 1.裸足になって青竹の上に乗る 2.青竹の上で足踏みをする 3.1.~2.を数分繰り返す 青竹踏みマッサージには、以下のような効果が期待できます。ぜひ青竹踏みマッサージを実践してみてください。 血の巡りを良くする 浮腫みを軽減する 冷え性を軽減する ストレスを解消する モートン病の症状にも効果的なマッサージです。足裏を刺激するため、痛みが強い場合は無理のない範囲で行いましょう。 足指のマッサージ モートン病に効果的な足指のマッサージは、以下の2つです。椅子または床に座りながら行ってみてください。 期待できる効果 方法 指圧マッサージ 足指をほぐす 1.痛みが出ている箇所の足裏と足の甲を手の指で挟める 2.心地良い圧で押す 3.上記を30~50回繰り返す 横アーチのマッサージ つま先立ちで重心がかかっている部分の負担を軽減する 1.足指をぎゅっと強く握る 2.足裏のしわが寄っている部分に両手の親指を当てる 3.親指に強めに圧をかけ、外側に滑らせる 4.上記を数回繰り返す モートン病の症状がつらく、足の指がうまく曲がらない方もいるかもしれません。その場合は、手で足の指を押すようにサポートして曲げると、少し楽に曲げられるでしょう。 また、痛みや熱感がつらい場合は無理して行わないようにしてください。 足首のマッサージ 足首のマッサージも、モートン病の症状緩和におすすめです。以下の5ステップで実践してみてください。 1・立った状態で、手で床を押す 2.右足を後ろに下げ、踵を床につける 3.左足に重心を乗せ、膝を曲げる 4.3.の状態で数秒キープ 5.左右の足を交代し、2.~4.を同様に行う つま先を外に向けると、モートン病が悪化する可能性があります。つま先はまっすぐ前に向けるように意識して行ってみてください。 足首を動かせる範囲が狭いと、モートン病で痛みが出ている部分に負担がかかりやすくなります。そのため、足首のマッサージにて足首の可動域を広げると、足の前側の負担が和らいで痛みの改善が期待できるでしょう。 モートン病の痛みに効果的なマッサージ以外の方法3選 モートン病の症状の緩和に効果的なセルフケアは、以下の3つです。 湿布の貼付 靴の変更 ツボ押し モートン病の症状で悩まれている方は、前述で紹介したマッサージとあわせて実践してみてください。 湿布の貼付 モートン病による痛みがつらい場合は、消炎鎮痛効果のある湿布剤またはテープ剤の使用がおすすめです。痛む場所や足裏の上にあるアーチ部分に直接貼付しましょう。 また、貼り薬のタイプには以下の2種類が存在します。 貼り薬の種類 特徴 メリット 湿布(パップ剤) 外側が布になっているジェル状の張り薬 貼る部分がジェル状になっており、皮膚への負担が少ない テープ剤 ガムテープのようにペラペラな貼り薬 粘着力が強く、関節のような動かす部分にも密着する 靴や靴下を履いて仕事をする方には、テープ剤がおすすめです。その反面、かぶれやすいデメリットも存在するため、気になる方は湿布(パップ剤)を使用しましょう。 消炎鎮痛効果のある貼り薬は、多くの薬局やドラッグストアで販売されています。痛みや炎症がつらい場合は、貼り薬の使用も試してみてください。 靴の変更 モートン病の改善には、いつも使用している靴の見直しも大切です。ソールが柔らかい靴やヒールが低い靴に変えてみましょう。 つま先が狭い靴や高いヒールの靴は前足部が圧迫され、モートン病の症状が悪化しやすくなります。そのため、踵が低くつま先の幅がゆったりしている靴に変えると症状の軽減が期待できます。 また、以下の方法も足に負担をかけないためおすすめです。 スニーカーのような靴の幅を足やベルトで調整できる靴にする クッション性のあるインソールを靴に入れる 市販で売られている靴のインソールは薄いものが多く、衝撃から足を十分に保護できない可能性があります。市販のインソールでも痛みが続く場合はオーダーメイドで注文するのも一つの手です。 ツボ押し ツボ押しは、モートン病の根本的な改善にはつながりません。しかし、痛みを緩和する可能性がはあります。 とくに以下の3つは、モートン病に効果的なツボであるといわれています。 承山(しょうざん) 位置:つま先立ちをしたとき、ふくらはぎにできるくぼみの位置 期待できる効果:足の痛みやしびれ 築賓(ちくひん) 位置:ふくらはぎのふくらみの内側で、内くるぶしから指7本くらい上の位置 期待できる効果:下半身の血行促進 漏谷(ろうこく) 位置:内くるぶしの上部から指8本くらい上のむこうずねの後ろ側にあるへこみ 期待できる効果:足底の痛み モートン病に対するツボの効果を詳しく知りたい方は、下記のコラムを参考にしてください。 つま先立ちが続くとモートン病になりやすい つま先立ちが続くと、足底の前の部分に負担がかかりモートン病になりやすい傾向があります。 つま先立ちにより足指の付け根が圧迫されると、そこに通っている神経も傷ついてしまいます。その結果、モートン病が発症する可能性があるのです。 モートン病になりやすい一因として、下記のような行動があります。 踵の高いハイヒールやパンプスを履く 長時間にわたり中腰の作業を行う バレエのようなつま先立ちが続くスポーツをする 思い当たる方は、上記の行動を避けるようにしてみてください。 モートン病の初期症状は「足指間の痛みやしびれ」 モートン病は、しびれや痛み・灼熱感などの神経症状が足の指の間にあらわれる病気です。 つま先立ちのような姿勢を長時間続けることで、足指につながる神経の圧迫が要因として考えられています。 モートン病は、足の中指や薬指の間に症状があらわれる場合が数多く見られます。ただし、人差し指と中指、薬指と小指の間などに発症することも少なくありません。 モートン病になりやすい人は、ハイヒールをよく履く女性や、長時間にわたる立ち仕事をしている方です。日頃の靴や仕事環境を見直すことで改善につながる可能性が期待できるでしょう。 モートン病を放置すると痛みが足全体に行きわたる モートン病を放置して悪化すると、痛みやしびれが足全体にいきわたり、最悪歩行困難に陥る場合もあります。また、立っているときだけではなく、静止状態のときにも痛みやしびれを強く感じることもあるでしょう。 モートン病を発症した初期は歩行が難しくなるほどではなく、少し違和感がある程度の場合が多くみられます。そのため、ひどくなるまで放置されてしまうことも少なくありません。 症状によっては、痛みがある部分を切開する手術をする可能性もあります。場合によっては神経を取り除いて痛みの緩和を試みます。その結果、取り除いた神経がある指先の感覚がなくなり、日常生活に支障が出るリスクもあるでしょう。 そのため、モートン病の症状が見られた際は、重症化する前に早めの対処が大切です。 マッサージをしても改善しない場合は受診の検討を マッサージやセルフケアをしても症状が改善されない、または何度も繰り返される場合は、受診をおすすめします。 我慢できないほど症状が強くなっている場合は、セルフケアのみでは症状が緩和されにくいほど悪化している可能性があります。また、モートン病以外の病気の疑いも考えられるでしょう。そのため、専門家による診断や治療が適切です。 病院では、以下のようなモートン病の検査が行われます。 マルダーテスト:足指の間の付け根付近で足を横から挟むように圧迫し、痛みがある確認する MRI検査:骨以外にも神経や靭帯の様子まで画像検査できるため、モートン病による障害部分を確認できる モートン病の治療法では以下の記事でも詳しく解説しています。気になる方は、下記のコラムも参考にしてください。 まとめ|モートン病の症状を緩和させて足の痛みから解放されましょう モートン病の症状は、マッサージやセルフケアで早期の緩和が期待できます。しかし、放置すると歩行困難になり手術するリスクも否定できません。 マッサージやセルフケアで改善が見られない場合は、放置せず早めに受診するようにしましょう。 また手術を避けたい方は、再生医療も選択肢の一つになります。 再生医療を知りたい方は、以下の動画でも解説していますので、ぜひご覧ください https://youtu.be/NeS1bk2i5Gs?si=jPlCZu6NTz1tAksh 無料カウンセリングも承りますので、気になる方はぜひ当院までご連絡ください。 モートン病についてよくある質問 モートン病のときにやってはいけないことはありますか? モートン病が疑われるときは、長時間の立ちっぱなしや歩行は避けるようにしましょう。足に負担がかかり続けてしまい、痛みがあらわれる要因になります。 とくに、モートン病のときには、足にかかる衝撃を分散させる能力が低下しているため、足裏に負担がかかりやすい状態です。 仕事でやむを得ず長時間立たなければならない場合もあるかもしれません。その際は、ヒールの低い靴へ変えたり、靴の中にインソールを入れたりすると足への負担を減らせるでしょう。 モートン病になったら何科を受診したら良いですか? 整形外科への受診をお勧めします。整形外科では主に足のような運動器官の病気やけがを専門領域としています。そのため、モートン病も整形外科の専門領域のため、適切な処置をしてくれるでしょう。 病院では、モートン病に対して以下のような治療を行います。 足底挿板(インソール)の作成 運動療法 薬物療法(痛みが強いときはブロック注射をする場合もあり) モートン病の治療について詳しく知りたい方は、下記のコラムも参考にしてください。
2024.10.14 -
- 上肢(腕の障害)
- 下肢(足の障害)
- スポーツ外傷
「足の甲が痛くて、ランニングができない」「足の甲の疲労骨折と診断されたけど、どうすればいいの?」 多くのランナーが足の甲の疲労骨折(中足骨疲労骨折)に悩まされており、ランニングを続ける上での大きな障壁となっています。足の甲の疲労骨折に気づかずランニングを続けてしまうと、症状が進行してしまい、練習や大会への参加が難しくなってしまうおそれがあります。もし足の甲の疲労骨折が疑われる症状がみられた場合は、早期の治療と再発防止が重要です。 本記事では、足の甲(中足骨)の疲労骨折の原因や治療法、ランニング時の注意点について解説します。正しい理解とケアにより、ランニングを安全に続けるためのヒントになれば幸いです。 足の甲を疲労骨折してしまい、どういった処置が必要かわからない方は、当院リペアセルクリニックのメール相談やオンラインカウンセリングもご活用ください。 疲労骨折の症状と治療期間については、以下の記事でもご覧ください。 足の甲の疲労骨折とは「足の甲の骨に微小な亀裂が生じている状態」 まずはじめに、疲労骨折とは、繰り返しのストレスによって骨に微小な亀裂が生じている状態のことです。一度の強い衝撃ではなく、長期的な負荷の蓄積が原因で起こることが多いケガです。 そして、足の甲に起こる疲労骨折は、「中足骨」という足の甲にある5本の長い骨にヒビが入っている状態です(中足骨疲労骨折)。中足骨は足の土踏まずを形成し、体重を支えるという重要な役割を担っています。ランニングでは、体重が中足骨に繰り返しかかるため、疲労骨折が起こりやすくなります。 とくに、以下のような要因が重なると、リスクが高まります。 急激なトレーニング量の増加 不適切なランニングフォーム 硬い地面でのランニング 足に合わない靴の使用 骨密度の低下 これらの原因について理解を深め、適切な予防策を講じることが大切です。 足の甲の疲労骨折には「早期発見・初期対応」が重要 足の甲の疲労骨折は、症状を理解し、見逃さないようにすることが大切です。 疲労骨折は、徐々に症状が現れることが多いため、初期段階での適切な対応が重要です。 足の甲の疲労骨折の見分け方【セルフチェック】 症状 説明 足の甲の痛み とくに第2、第3中足骨に多く見られます。この部位は体重の大部分を支えるため、疲労骨折のリスクが高くなります。 歩行時や運動時の痛み 活動により痛みが増悪するのが特徴です。ランニングや長時間の歩行で痛みを感じる場合は要注意です。 安静時の痛みの持続 疲労骨折の場合、安静にしていても痛みが続くことがあります。夜間の痛みで睡眠が妨げられる場合もあります。 腫れや圧痛 患部が腫れ、触ると痛みを感じます。腫れによって靴が窮屈に感じられる場合もあります。 皮膚の発赤や熱感 炎症によって、患部の皮膚が赤くなったり、熱を持ったりするケースがあります。 これらの症状が継続する場合は、早めに医師の診察を受けることが重要です。 セルフチェックのポイントとしては、痛みや腫れがあるか、押して痛みがあるかを確認しましょう。放置すると、症状が悪化し、回復に時間がかかってしまう可能性があります。 整形外科医に相談し、必要な検査を受けることをおすすめします。整形外科では、レントゲンやMRIなどの画像検査を行い疲労骨折の有無を診断します。 足の甲の疲労骨折の応急処置は「アイシング・安静」 足の甲の疲労骨折が疑われる場合、以下の初期対応を行いましょう。 対応 方法 安静 無理な運動は控え、患部を休ませることが大切です。継続的な負荷は症状を悪化させる原因となります。医師の指示に従って、適切な期間の安静を取りましょう。 冷却 アイスパックを用いて患部を冷やすことで、炎症と痛みを和らげることができます。1日数回、15分から20分程度行います。アイシングは、とくに初期の痛みのコントロールに効果的です。 圧迫 弾性包帯などを使って患部を適度に圧迫すると、腫れを抑える効果が期待できます。ただし、強く締めすぎないよう注意が必要です。圧迫は、炎症による腫れを軽減し、安静を補助します。 挙上 患部を心臓よりも高い位置に上げることで、重力により腫れを軽減する効果が期待できます。座ったり横になったりする際に、クッションなどを使って足を高くすると良いでしょう。挙上は、とくに安静時の腫れの管理に役立ちます。 医師の指示にしたがって、適切な期間、前述した初期対応を行うことが、回復に向けての大切なステップです。 症状が改善されない場合は、追加の治療が必要になる場合もあります。自己判断せずに、医師とよく相談しながら治療を進めていきましょう。 足の甲の疲労骨折における2つの治療法 足の甲の疲労骨折の治療は、症状の重さによって異なります。主な治療法は以下の2つです。 保存的治療法(安静・固定) 運動療法とリハビリテーション 軽度の場合は上記の治療で改善する場合がほとんどですが、重度の場合は手術が必要になることもあります。整形外科医から、症状に合わせた適切な治療法を紹介してもらうことが大切です。 本章を参考に、足の甲の疲労骨折における治療の選択肢を理解しておきましょう。 保存的治療法(安静・固定) 多くの場合、中足骨疲労骨折は安静と固定によって治癒します。ギプスやブーツを使って足を固定し、骨の回復を促します。 固定期間は症状によって異なりますが、一般的には以下の通りです。 軽度の場合:4~8週間 中等度の場合:8~12週間 重度の場合:12週間以上 固定期間中は患部に負荷をかけないように注意しましょう。松葉杖などを使って歩行し、足に体重がかからないような心がけが大切です。医師の指示に従い、定期的な診察を受けて、回復の進捗を確認しましょう。 運動療法とリハビリテーション ギプスやブーツを外した後は、徐々に日常生活や運動に復帰していきます。ただし、いきなり骨折前と同じレベルの活動を再開するのは避けましょう。 たとえば、ランニングをしている方の場合、いきなり以前と同じ距離や強度で走りはじめるのは危険です。医師と相談しながら短い距離からはじめ、徐々に走行距離を伸ばすようにしてください。 徐々に運動量を増やしていくことには、多くのメリットがあります。たとえば、足の筋力と柔軟性が改善されて、日常生活動作がスムーズに行えるようになります。 スポーツに復帰する際も、最初は短時間の練習からはじめ、体の状態を見ながら徐々に練習時間を増やしていくことが望ましいです。 このように、活動レベルを段階的に上げていくことで、再骨折のリスクを減らせるでしょう。 また、足を長期間固定していると、筋力が低下してしまうため、リハビリテーションで、足の筋力維持と柔軟性の向上を図ります。 運動療法とリハビリテーションにより、足の甲の疲労骨折の回復が促進され、患者さんの生活の質も向上するでしょう。 足の甲の疲労骨折の予防策3選 足の甲の疲労骨折を予防・再発防止策として、以下3つの方法が挙げられます。 ランニングフォームとフットウェアの調整 強化運動と柔軟性の向上 生活習慣の見直し 足の甲の疲労骨折を未然に防ぎ、ランニングやスポーツを快適に楽しみましょう。 ランニングフォームとフットウェアの調整 足の甲の疲労骨折の予防・再発防止には、ランニングフォームやフットウェアの調整が大切です。 具体的なポイントは以下のとおりです。 調整ポイント 補足 ランニングフォーム 前足部や中足部への着地を避ける つま先や足の中央部分から着地すると、足の甲の骨(中足骨)へのストレスが増大する。 かかとから着地し、足全体で衝撃を吸収するよう意識する。 過度なプロネーションを抑える プロネーション(足の内側への倒れ込み)が強すぎると、中足骨へのストレスが増大する。 足首を安定させるためのトレーニングを取り入れる。 足首の倒れ込みを防ぐようなインソールを使用する。 フットウェア クッション性と安定性のあるシューズを選ぶ 衝撃の吸収性に優れ、足首の動きを適度にサポートするシューズを選ぶ。 着地時の衝撃を分散し、足の動きを安定させる。 オーダーメイドのインソールを検討する 足の形状や動きに合わせてカスタマイズされたインソールの使用で、足の甲への負荷を軽減する。 ランニングフォームの改善には、ランニングコーチやスポーツ医学の専門家のアドバイスを求めることをおすすめします。また、足の状態に合わせたシューズ選びについては、ランニングショップの専門スタッフに相談するのも良いでしょう。 強化運動と柔軟性の向上 さらに、疲労骨折の再発を防ぐには、地面に足が着くときの衝撃を和らげるための全身的なバランス強化と偏りの調整を図ることがポイントになります。 体幹トレーニングをベースとして、足や下肢の筋力を維持・向上させることが重要です。 以下のような運動を定期的に行うことをおすすめします。 運動 効果 つま先立ち 下腿三頭筋(ふくらはぎ)の強化 タオルギャザー 足指の筋力強化 ワンレッグスクワット 大腿四頭筋、ハムストリングス、臀筋群の強化 アキレス腱のストレッチ 下腿三頭筋の柔軟性向上 バランス運動 足首の安定性と固有感覚の改善 これらの運動を週に2~3回、15~20分程度行うことを目安にしましょう。筋力強化と柔軟性の向上は、怪我のリスクを減らし、パフォーマンスの向上にもつながりやすいです。 自分に合ったペースで、無理なく継続的にトレーニングを行うことが大切です。必要に応じて、理学療法士やトレーナーに相談し、適切な運動プログラムを作成してもらうことをおすすめします。 生活習慣の見直し 日々の生活習慣も、足の健康に大きな影響を与えます。以下の点に注意して、足への負担を減らすことが大切です。日々の生活習慣も、足の健康に大きな影響を与えます。以下の点に注意して、足への負担を減らすことが大切です。 習慣 説明 適切な体重の維持 体重増加は足への負担を増大させ、疲労骨折のリスクを高めます。適切な体重管理が重要です。 バランスの取れた食事 骨の健康に必要なカルシウムやビタミンDを十分に摂取しましょう。乳製品、魚、野菜などを積極的に取り入れましょう。 十分な睡眠 睡眠不足は疲労を蓄積させ、怪我のリスクを高めます。1日7~8時間の睡眠を確保しましょう。 禁煙 喫煙は血流を悪化させ、骨密度の低下を招きます。禁煙は足の健康維持に欠かせません。 適度な休養 オーバートレーニングは疲労骨折のリスクを高めるため、適度な休養を取ることが大切です。疲労が蓄積しないように注意しましょう。 体重増加は足への負担を増大させ、疲労骨折のリスクを高めます。適切な体重管理が重要です。 適切な体重管理のためには、バランスの取れた食事と適度な運動が欠かせません。急激な減量や極端な食事制限は避け、自分に合ったペースで体重コントロールを行うことが重要です。また、定期的に体重や体脂肪率をチェックし、自身の体の変化を把握しておくことをおすすめします。 これらの生活習慣を見直し、改善することで、足の健康を長期的に維持しやすくなります。足の甲の疲労骨折は、ランナーにとって深刻な問題ですが、適切な治療と予防策を講じることで乗り越えられます。専門家のアドバイスを参考に、自分に合ったケア方法を見つけ、実践していくことが大切です。そうすることで、足の健康を維持し、ランニングをより長く、より快適に続けていくことができるでしょう。 まとめ|足の疲労骨折を理解し安全にランニングを続けよう 足の甲の疲労骨折は、足の甲にある中足骨にひびが入っている状況です。放置すると、手術が必要なほど症状が重くなってしまう可能性もあります。そのため、早期に足の疲労骨折に気づき、対処することが大切です。 また、足の甲の疲労骨折を繰り返さないためにフォームや生活習慣の見直しも併せて行いましょう。 足の甲の疲労骨折にお悩みの方、また疲労骨折ではないかと不安に思っている方は、当院でもメール相談やオンラインカウンセリングを行っていますので、ぜひお気軽にご相談ください。 ほかの部位の疲労骨折について知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。 参考文献一覧 文献1 MSDマニュアル家庭版,中足骨の骨折,2022−09 文献2 MSDマニュアル家庭版,足の疲労骨折,2021−12 文献3 兵庫医科大学病院,もっとよく知る!病気ガイド,Jones(ジョーンズ)骨折(第5中足骨疲労骨折) 文献4 順天堂大学医学部附属順天堂医院整形外科・スポーツ診療科,Jones骨折・第5中足骨疲労骨折 文献5 横浜市スポーツ医科学センター,リハビリ室コラム,第2~4中足骨疲労骨折のリハビリテーション 文献6 一般社団法人日本骨折治療学会,骨折の解説,第5中足骨骨折・いわゆる下駄履き骨折と疲労骨折 文献7 一般社団法人日本骨折治療学会,骨折の解説,疲労骨折, 文献8 日本臨床整形外科学会,中足骨の疲労骨折 文献9 前園恵慈,日本臨床スポーツ医学会誌,陸上競技選手の低リスク骨盤・ 下肢疲労骨折の現状と競技復帰時期の検討,第27巻第3号 文献10 日本臨床スポーツ医学会誌,骨・関節のランニング障害に対しての提言,Vol. 13 Suppl. 2005.p243-248 文献11 日本スポーツ整形外科学会,スポーツ外傷の応急処置
2024.10.07 -
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「膝の疲労骨折はどんな痛みが現れる?」 「主な原因やなりやすい人は?」 「効果的な予防法を知りたい」 膝の疲労骨折は、ランニングなどで膝に繰り返し小さな力が加わることで引き起こされます。痛みを我慢してそのまま運動を続けてしまうと、疲労骨折が悪化してしまう恐れがあるため注意が必要です。 本記事では膝の疲労骨折の概要をはじめとして、以下を解説します。 主な症状と原因 なりやすい人 検査方法と診断について 治療方法 予防法3選 膝の疲労骨折を疑うポイントも解説しています。本記事を膝の疲労骨折の早期発見に役立ててください。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。 運動における膝の痛みなど、スポーツ外傷について気になることがある方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 膝の疲労骨折は頻度の少ない疾患 膝の疲労骨折とは、膝に繰り返し小さな力が加わり引き起こされた骨折のことです。 以下のようなスポーツの種目での受傷が見られています。 サッカー ボクシング マラソン 野球 バスケットボール バドミントン バレーボール 膝の疲労骨折は発生頻度が少ない傾向です。例えば、膝蓋骨(しつがいこつ:膝の前面にある三角形の骨)における疲労骨折の発生頻度は、疲労骨折の全体の約0.2〜3%ほどと報告があります。(文献1) 膝の疲労骨折の主な症状 膝の疲労骨折を起こしている場合は、以下のような症状が現れる傾向です。 圧迫するような痛み 膝前面の痛み 膝の疲労骨折を疑うポイントは、上記の痛みの継続に加えて、腫れや外傷の既往がない場合です。そのまま運動を続けてしまうと悪化する恐れもあります。疲労骨折が疑われる症状がある場合は、医療機関を受診しましょう。 膝の疲労骨折の原因 膝を問わず疲労骨折は以下のような原因で引き起こされます。 筋肉の過度の緊張により骨が引っ張られる 骨に繰り返し衝撃が与えられる 使いすぎによる筋肉の疲弊により骨への負担が強くなる (文献2) 以上に加えて、以下のような誘因が重なり疲労骨折は引き起こされます。 発生の誘因 詳細 技術・体力の問題 ・筋力不足 ・筋力の不均衡 ・未熟な技術やフォーム ・体の柔軟性不足 練習・環境の問題 ・トレーニング量の急激な増加や質の変化 ・体力や技術に見合わないトレーニング ・足に合っていないシューズ ・固すぎるまたは柔らかすぎる練習場 膝の疲労骨折になりやすい人 膝の疲労骨折になりやすい人は、定期的かつ長時間のトレーニングを実施している方に多い傾向です。 例えば、膝付近でも、疲労骨折が起こりやすい脛骨内側顆部(けいこつないそくかぶ:すねの骨の上端部)においては、以下のような運動を継続することで受傷が起きています。 【脛骨内側顆部疲労骨折の報告例】 性別 年齢 誘因となる運動 受傷までの期間 男性 34歳 毎日5〜6kmジョギング 3〜4日 男性 61歳 毎日2kmジョギング 3日 男性 34歳 毎日2kmジョギング 10日 男性 16歳 ボクシングの練習 1カ月以内 男性 15歳 サッカーの練習 数日 (文献3) これらの継続的な膝への負担が疲労骨折の原因になっています。脛骨内側顆部においては、軽い運動や労働によっても、受傷する場合があります。 一方、膝蓋骨の疲労骨折においては、運動強度の高い10〜20歳代の受傷割合が多く、繰り返すジャンプ動作の多いスポーツやランニングにおいて起きやすい傾向です。(文献1) 膝の疲労骨折の検査方法と診断 膝の疲労骨折では、以下のような診察や検査の結果を総合的に考慮して診断をします。 項目 内容 問診 症状の詳細、痛みの出現時期、外傷の既往歴の有無、トレーニング状況などの確認 身体の診察 関節の可動域、腫れ、痛み程度の確認 レントゲン検査 画像による骨折の状況の確認 MRI検査 画像による骨周囲の腫れや炎症など軽微な所見の確認 疲労骨折の場合はレントゲン検査だけでは、異常が見つからないことが多いです。そのため、疲労骨折を早期発見するには、MRI検査も実施する必要があります。 膝の疲労骨折の治療方法 膝の疲労骨折は多くの場合、原因となったスポーツ活動等を禁止して安静にすれば治癒します。 しかし、状態によっては、以下のような治療が必要です。 治療方法 詳細 保存療法 ギプスや装具により安静を保持する療法 手術療法 スクリューを用いて骨折部位を固定する 早期のスポーツ復帰を望む場合は、手術療法が推奨されることもあります。スポーツ復帰までの期間は、状態によって異なり、骨折部の痛みや筋力の回復状況を見ながらの判断が必要です。骨折部に負担がかからないトレーニングにおいては、状況に応じて許可されることもあります。 関節付近の骨折で変形している場合は、再生医療が適用されるケースがあります。骨折後、しばらくしてからも後遺症に悩んでいる方は、以下の再生医療の症例記事をご覧ください。 膝の疲労骨折の予防法3選 膝の疲労骨折の予防法には、以下のようなものがあります。 トレーニング量や方法を見直す 正しい身体動作を身に付ける トレーニング用具や環境を調整する それぞれの詳細を解説します。 1.トレーニング量や方法を見直す 膝の疲労骨折が起きる原因として、過度な練習量や不適切な練習方法が原因になっている場合があります。 トレーニング量や方法は以下の項目を考慮して決める必要があります。 スポーツの種目 年齢 技術 体力 とくに年齢において、小児の場合などは骨が未成熟であるため、弱い力でも繰り返し与えると疲労骨折が起きるリスクがあります。経験や勘ではなく、専門のコーチやトレーナーから指導を受けて、トレーニング量や方法を見直すことが大切です。 2.正しい身体動作を身に付ける 適切な身体動作を身に付けることは、膝の疲労骨折の予防において必要です。 例えば、ランニングでは以下のようなフォームを心がけるだけでも、疲労骨折の予防につながります。 体の上下運動を少なくする 柔らかく足が前に運ばれるようにする これらのフォームであれば、膝・すねへの衝撃が少なくなり疲労骨折のリスク低下が期待できます。 3.トレーニング用具や練習環境を調整する トレーニング用具や練習環境の調整は、膝の疲労骨折において大切です。トレーニング用具は、基本的には、競技者の体格や技術、体力に合ったものを選択します。 練習環境においては、路面の形状や硬さを考慮してトレーニング用具を選びましょう。例えば、コンクリートの路面でランニングを行う際は、足にフィットしていることはもちろん、クッションが十分に効いているシューズを着用するなどが挙げられます。 まとめ|膝の疲労骨折は早期発見が重要!痛みがある場合は受診しよう 膝の疲労骨折が疑われる場合は、膝前面の痛み、圧迫するような痛みなどが現れます。腫れや外傷の既往がないときはとくに膝の疲労骨折を疑ってください。 歩けるからといって、痛みを我慢して運動を続けてはいけません。軽症であった疲労骨折が悪化する恐れもあるためです。 膝の疲労骨折の多くは、安静により自然治癒します。しかし、悪化してしまうと装具による固定や手術が必要になる場合もあります。疑われる症状が現れている場合は早期に医療機関を受診してください。 膝の疲労骨折を予防するには、トレーニング内容や身体動作、練習環境などの見直しが重要です。経験や勘を頼りにするのではなく、専門のトレーナーやコーチにトレーニング内容の見直しなどを依頼しましょう。 膝の疲労骨折に関する疑問 自然治癒する? 膝だけでなく疲労骨折の多くは安静により自然治癒します。とはいえ、受診をしないで放置したり、自己判断で治療を中断したりするのは推奨できません。定期的に医療機関を受診して適切な治療を進めてください。 早く治すには? 早く治すには、早期診断と適切な治療が必要です。痛みを我慢して運動をすると、骨折の状態が悪化することもあります。医療機関を受診して、医師の指示に沿った治療を受けましょう。 運動しながら治すことはできる? 疲労骨折を受傷した場合は、運動の中止が必要です。運動を中止しないと疲労骨折が悪化する恐れがあります。骨折部に負担がかからなければ、運動を行っても良い場合があります。運動は医師の指示に従って再開してください。 参考文献 (文献1) スポーツ選手に対するCannulated Cancellous Screw による膝蓋骨疲労骨折の治療経験|日本臨床スポーツ医学会誌 (文献2) スポーツによる疲労骨折のメカニズムと予防|国立大学法人信州大学 (文献3) 両側に発症した脛骨内側顆部疲労骨折の2例|東北膝関節研究会会誌
2024.10.04 -
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「ジャンパー膝とオスグッド病の違いは何?」 「スポーツを続けるために必要な方法は?」 ジャンパー膝とオスグッド病は症状がよく似ていて、見分けがつかないケースも多いのではないでしょうか。 どちらもジャンプ競技で繰り返し膝を使うことで発症しますが、痛みが出る膝の部位が異なります。 この記事では、ジャンパー膝とオスグッド病の原因と症状の違いや、それぞれの治療法について解説していきます。 ジャンパー膝とオスグッド病の一般的な見分け方や対処法についても紹介するので、ぜひ最後までお読みください。 ジャンパー膝とオスグッド病の違い【比較表】 ジャンパー膝とオスグッド病は、どちらもジャンプスポーツが原因で膝まわりの痛みが出るため似たような疾患に見えがちです。 しかし、発症する原因や影響を受ける膝の部位が異なります。それぞれの定義や原因、症状を比較表で整理しました。 項目 ジャンパー膝 オスグッド病 定義 膝蓋腱の炎症 脛骨粗面の剥離(はくり) 原因 ジャンプ動作や走行が多いスポーツ ジャンプ動作や走行が多いスポーツ 症状 スポーツ時の膝蓋腱の痛み・腫れ 脛骨粗面の突出、スポーツ時の脛骨粗面の痛み・腫れ 影響を受ける部位 膝蓋腱(膝蓋骨の下の靭帯) 脛骨粗面(膝蓋骨の下にある突出している骨) はじめに、それぞれの原因の違いについて説明していきます。 【関連記事】 ジャンパー膝(膝蓋腱炎)とは?症状チェックと効果的なストレッチ・テーピング技術 オスグッド・シュラッター病|成長期の少年の膝に発症するスポーツ障害 ジャンパー膝とオスグッド病の原因の違い ジャンパー膝とオスグッド病は、いずれも膝への負荷が強いスポーツで起きやすい点が共通しています。 しかし、主に痛む場所は成長期特有の影響があるかどうかなど、発症の仕組みには違いがあります。それぞれ詳しく見ていきましょう。 ジャンパー膝の原因 ジャンパー膝(膝蓋腱炎)は膝蓋骨(膝のお皿の部分)のすぐ下にある膝蓋腱にストレスがかかり、炎症が起こる疾患です。 バレーボールやバスケットボール、サッカーなどのスポーツで多くみられ、繰り返し行うジャンプ動作が主な原因です。 ジャンプスポーツによる膝の使いすぎ(オーバーユース)が続くと、膝蓋腱に過度なストレスがかかり、組織に小さな損傷や炎症が起こって慢性的な痛みを発症させます。 オスグッド病の原因 オスグッド病(オスグッド・シュラッター病)は小学校高学年から中学生の成長期に、脛骨粗面(膝蓋骨の下にあるわずかに突出している骨の部分)の軟骨が剥がれる疾患です。 原因はジャンパー膝と同じで、ジャンプや走行、ボールを蹴る動作などで膝を頻回に使うことで生じます。 この時期は軟骨から骨に成長する時期なので、膝を伸ばす動作の繰り返しで脛骨粗面の軟骨が剥がれることにより痛みが増します。 ジャンパー膝とオスグッド病の症状の違い ジャンパー膝とオスグッド病に見られる主な症状は、どちらもスポーツ中の膝まわりの痛みです。それぞれ詳しく見ていきましょう。 ジャンパー膝の症状 ジャンパー膝に見られる典型的な症状は、ジャンプや走る動作、階段の昇り降りのときに見られる膝蓋腱の痛みです。 膝蓋腱の痛みは程度により軽症と中等症、重症に分類されます。 重症度 痛みの程度 軽症 スポーツの後や歩いた後に痛む 中等症 活動開始期と終わった後に痛む 重症 活動中や後の痛みで続行困難 重症化して膝蓋腱に断裂がある場合は、手術が必要になる可能性もあります。 軽症や中等症のうちは専門家と相談した上でスポーツの継続が可能ですが、症状を悪化させないためにも、毎日ケアを続けることが大切です。 オスグッド病の症状 オスグッド病に見られる症状は、脛骨粗面の痛みや腫れ、突出です。 痛みはスポーツ中に見られ、休んでいるときに軽快する点がジャンパー膝とよく似ています。 症状は脛骨粗面以外の部位には見られません。症状が悪化すると、剥がれた骨片を取り出す手術が必要になる可能性もあります。 ジャンパー膝とオスグッド病の発症部位の違い ジャンパー膝とオスグッド病の発症部位はそれぞれ膝蓋腱と脛骨粗面です。どちらの疾患も、膝の曲げ伸ばしによる大腿四頭筋の作用が影響して発症します。 以下に詳しく解説していきます。 ジャンパー膝の発症部位 ジャンパー膝で影響を受ける膝の部位は、大腿四頭筋(太もも前面の筋肉)につながる膝蓋腱です。膝蓋腱は大腿四頭筋の伸び縮みに伴って脛骨(すねの骨)や膝蓋骨の動きをコントロールし、膝の曲げ伸ばしを可能としています。 スポーツをしている時のジャンプやダッシュ、ストップ、ターンなどの動作は、急激な膝の曲げ伸ばしを繰り返し行っているため、膝蓋腱の負担も大きいのです。 この状態が続くと膝蓋腱に過度なストレスがかかり、組織に小さな損傷や炎症が起こって慢性的な痛みを発症させます。 オスグッド病の発症部位 オスグッド病で影響を受ける膝の部位は、大腿四頭筋の下端が付着する脛骨粗面です。膝の曲げ伸ばしを繰り返すと、大腿四頭筋の伸び縮みによって脛骨粗面に刺激が加わります。 小学生から中学生にかけて骨が成長している時期は、この刺激により脛骨粗面の軟骨が急激に剥がれやすくなるのです。 軟骨が剥がれると、脛骨粗面まわりに炎症が起き、痛みや腫れを発症させます。 ジャンパー膝とオスグッド病の診断方法と治療方法の違い ジャンパー膝やオスグッド病が疑われる場合は、整形外科で問診や触診、画像診断などの診断と鎮痛薬や外用薬の投与による治療を行います。 それぞれ詳しく見ていきましょう。 ジャンパー膝の診断方法と治療方法 ジャンパー膝の診断では問診や触診、MRI、超音波検査などを行います。膝蓋腱をゆびで圧迫した時に痛みが強まることや、MRIや超音波による画像診断で筋肉や腱の変性が確認できることで確定診断となります。 ジャンパー膝の治療は、患部の安静や練習量を減らすこと、炎症を抑えるための鎮痛剤や外用薬を使用することです。膝蓋腱に負担のかかるジャンプやダッシュの練習を減らすだけでも、症状の改善に効果があります。 また、医薬品は市販ではなく医師に処方されたものを使用しましょう。症状によってはステロイド注射を行うこともあります。 オスグッド病の診断方法と治療方法 オスグッド病の診断は問診や触診、レントゲン検査で可能です。問診で実際の話を聞きながら、痛みが出るときの状況や、痛みが出る部位を確認します。 脛骨粗面の状態を触診やレントゲン検査で確認し、痛みや腫れ、突出、軟骨の剥離が認められると確定診断になります。 オスグッド病の症状を治すためには、スポーツを控えて安静にすることが大切です。軟骨から骨に成長する3〜6カ月間は痛みが出やすい時期なので、負担をかけないようにできるだけ休息をとりましょう。 痛みが強いようなら、医師から処方された飲み薬やぬり薬などを使用することもあります。 なお、膝の痛みの治療には「再生医療」の選択肢が挙げられます。再生医療は、損傷を起こしている骨や細胞に幹細胞を投与する治療法です。 再生医療について詳しく知りたいという方は、メール相談、オンラインカウンセリングも承っておりますので、ぜひご活用ください。 ジャンパー膝とオスグッド病の予防策の違い ジャンパー膝やオスグッド病の予防策には、アイシングや大腿四頭筋のストレッチ、膝蓋腱バンドの装着などがあります。 痛みの症状に悩んでいる方は、専門医と相談しながらこれらの方法を行うようにしましょう。詳しく解説していきます。 ジャンパー膝の予防策 ジャンパー膝の予防には、大腿四頭筋のストレッチや筋力トレーニングが大切です。症状を管理しながらスポーツを続けていく場合は、スポーツ直後のアイシングや、スポーツ中の膝蓋腱バンドの装着も必要になります。 過去の論文ではジャンパー膝の予防策に、傾斜台上での片脚立ちスクワットが効果的であると報告されています。(文献1) ジャンパー膝の予防に重要な、片脚立ちスクワットや大腿四頭筋のストレッチの方法について見ていきましょう。 【片脚立ちスクワット】 ①25度程度の傾斜台を準備し、降りの方向に顔を向けて立つ (※傾斜台がなければ、スロープやタオルを使用して、立った姿勢で踵の位置が上がるように工夫する) ②片脚立ちになり、股関節と膝関節を曲げながらお尻を床に近づける。膝の位置が足の位置より前方に出ないように注意する ③股関節と膝関節を伸ばして片脚立ちの姿勢に戻る。10回連続で行い、1日3セットほど行う。きつく感じるようであれば、必要に応じて手すりを持ちながら行う 【大腿四頭筋のストレッチ(膝を曲げると痛む場合の方法)】 ①ストレッチをする側の膝を床につき、ストレッチをしない側の膝を立てて片膝立ちの姿勢になる ②上半身を起こしながら身体を前方に移動させ、太もも前面の筋肉を伸ばす ③20秒〜30秒ほど時間をかけて動きを行い、10秒ほど休んだ後にもう一度行う ※スポーツをした後は必ず行う 【大腿四頭筋のストレッチ(膝を曲げても痛みがでない場合の方法)】 ①床に両膝を伸ばして座った後、ストレッチをする側の膝を曲げて踵をお尻に近づける ②両手を床について身体を支えながら、上半身を後ろに倒して太もも前面の筋肉を伸ばす ③20秒〜30秒ほど時間をかけて動きを行い、10秒ほど休んだ後にもう一度行う ※スポーツをした後は必ず行う オスグッド病の予防策 オスグッド病の予防策と管理方法は、アイシングや大腿四頭筋のストレッチ、ベルトの装着です。 オスグッド病は痛みが出なければスポーツが可能ですが、症状を悪化させないためにこれらを継続して行うことが大切です。 【アイシング】 練習直後にアイシングを15〜30分ほど行いましょう。激しい運動の後は脛骨粗面のまわりにより炎症が起こりやすく、熱感や腫れが強まります。 できるだけ早く患部を冷やし、炎症を抑えることで症状の悪化を防げるわけです。氷を入れた袋を患部に持続的に当てるか、弾性包帯で巻きつけて固定すると効果的です。 【バンドを装着する】 ジャンパー膝やオスグッド病の治療として、膝蓋腱の走行に横断して取り付けるバンド(サポーター)の装着が効果的です。 バンドによる膝蓋腱の圧迫は、腱の走行を変化させて負担を減らせることが明らかになっています。 スポーツ中の膝蓋腱や脛骨粗面に対する過剰なストレスが減り、痛みの緩和が期待できます。 まとめ|ジャンパー膝とオスグッド病の違いを把握して判断に役立てよう ジャンパー膝とオスグッド病は、どちらもジャンプ競技で膝を伸ばす動作を繰り返すことで起こる症状です。 似ている疾患ですが、以下のように発症部位や診断方法、治療方法などに違いがあります。 疾患 発症部位 診断方法 治療方法 ジャンパー膝 膝蓋腱(膝蓋骨の下の靭帯) 問診 触診 MRI 超音波検査 安静 練習量を減らす 鎮痛剤 外用薬(湿布など) オスグッド病 脛骨粗面(膝蓋骨の下にある突出している骨) 問診 触診 レントゲン検査 安静 内服薬 外用薬 どちらの症状でも違和感を感じたら、早めに医療機関を受診しましょう。スポーツを継続するためには、早期発見・早期治療が大切です。 また、身体的な負担が少ない治療法として、再生医療も選択肢の1つです。 再生医療では、入院を必要としません。患者様自身から採取した脂肪や血液に加工を施し、患部に注射・点滴を行います。 再生医療について詳しくは、当院リペアセルクリニックにお気軽にお問い合わせください。 ジャンパー膝とオスグッド病の違いに関するよくある質問 ジャンパー膝とオスグッド病はどれくらいで治りますか? ジャンパー膝の回復期間は、痛みの度合いや腱へのダメージ具合で異なります。 軽症なら1〜2カ月ほどで落ち着く例がある一方、炎症が強まると2〜3カ月を要するケースも珍しくありません。 オスグッド病は骨の成長段階が関連し、半年で改善する例から2年ほどかかる例まで幅広い経過を示します。成長期特有の個人差も影響し、同じような症状でも回復期間にばらつきが見られる点が特徴です。 いずれの場合も痛みが続くときは無理をせず、医師の指示に従いリハビリを続けてください。 ジャンパー膝とオスグッド病でやってはいけないことを教えてください ジャンパー膝でやってはいけないことは、以下の通りです。 痛みを我慢しての練習や試合の継続 膝への負担が大きいジャンプ動作の繰り返し 適切な休息を取らずに連日のトレーニング また、オスグッド病では以下の行為はやってはいけません。 成長期の過度な筋トレや運動の継続 素人判断での自己流マッサージや処置 どちらの症状も初期段階では適切な休息と負荷軽減で回復可能ですが、無視して運動を続けると骨の変形や痛みの慢性化を招くリスクがあります。 違和感や痛みを感じたら、すぐに運動強度を調整し、症状が続く場合は早めに専門医を受診しましょう。 参考文献 (文献1) Visnes, H., Hoksrud, A., Cook, J., & Bahr, R. British Journal of Sports Medicine 39巻 11号 pp847~850 2005年 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/16244196/(最終アクセス:2025年4月19日)
2024.10.02







