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【医師監修】腱板損傷のリハビリを時期別に解説|自宅でできる運動とやってはいけないことも紹介

腱板損傷のリハビリには、損傷していない腱や周囲の筋肉を鍛え、肩に負担のかかりにくい動作を身につける効果が期待できます。
ただし、リハビリは残っている機能を補い、痛みや動かしにくさの改善を目指すものであり、断裂した腱板そのものを元どおりに修復する治療ではありません。
「つなげる治療ではないなら意味がないのでは」と感じる方もいますが、そうではありません。断裂が残ったままでも、保存療法により約70%の方は症状が軽快すると報告されています。(文献1)
残っている健全な腱と肩甲骨まわりの筋肉が働くようになることで、腕を上げる動作や物を持つ動作を取り戻せるためです。
本記事では、腱板損傷におけるリハビリの効果や代表的なリハビリプログラム、注意点について解説します。
あわせて、炎症が強い時期から筋力をつける時期まで、段階ごとに何を行うのかもまとめました。
腱板損傷は初期の段階でも放置すると完全断裂に進行し、手術が難しくなるほか、再断裂のリスクも高まります。
リハビリや手術を検討しても十分な改善が見込みにくい場合、再生医療が新たな選択肢となることがあります。
\腱板損傷に対する再生医療という選択肢/
再生医療とは、患者さまご自身の脂肪から採取した幹細胞を活用し、損傷した腱板の修復環境を整えることを目指す治療法です。
【こんな方は再生医療をご検討ください】
- リハビリを続けても症状が改善しない
- できる限り手術を避けたい
- 腱板損傷の進行が心配
- 肩の症状が生活や仕事に影響している
リハビリを何カ月も続けている方も、まずはご相談いただけます。現在の症状とリハビリの経過をうかがった上で、再生医療が適応するかどうかをお伝えします。
「注射やリハビリを続けても肩が上がらない」「関節鏡手術は避けたいが痛みを何とかしたい」という方は症状が悪化してしまう前に、まずは当院(リペアセルクリニック)にご相談ください。
目次
腱板損傷はリハビリだけで治るのか?
腱板損傷の治療において、リハビリで改善が可能かどうかは損傷の程度によって異なります。
| リハビリで治る可能性があるケース |
|
|---|---|
| リハビリだけでは難しいケース |
|
そもそも、腱板とは肩に付いている4つの筋肉(棘上筋・棘下筋・肩甲下筋・小円筋)の総称で、腱板損傷はこれらの筋肉の一部が損傷する「部分断裂」または完全に切れる「完全断裂」に分類されます。

ここで押さえておきたいのは、リハビリの目的です。リハビリは断裂した腱をつなげる治療ではなく、残っている健全な腱と肩甲骨まわりの筋肉の働きを高めて、肩の機能を補うものです。
腱そのものが治っていなくても、周囲の機能が高まることで痛みが和らぎ、腕を上げる動作ができるようになるケースは少なくありません。保存療法を選択した場合、約70%の方で症状が軽快すると報告されています。(文献1)
保存療法では、注射療法と運動療法が行われます。なかでも腱板の機能を高める訓練は有効とされています。(文献1)
現在、腱板損傷の治療法の一つとして「再生医療」が注目されています。
自分の脂肪などから採取した細胞を培養・増殖させて注射することで、切れた腱を修復し、肩の機能を回復させることを目指す治療法です。
従来の手術と違い、体に負担をかけずに普段の生活を続けながら治療でき、傷跡や術後の後遺症の心配もほとんどありません。
実際に当院の治療を受けられた方の症例をご紹介します。
“リペア幹細胞” 痛み10段階中10が2に!手術なしで肩の動きを取り戻す!左肩腱板部分断裂 50代 男性
“リペア幹細胞” 痛み10段階中6が2に!動かせる喜びを取り戻す!右肩腱板損傷 60代 女性
“リペア幹細胞” 痛み10段階中10が消失!テニスへの復帰が見えた!右肩腱板損傷 70代 女性
「切らずに治す可能性を知りたい」という方は、ぜひ一度、当院(リペアセルクリニック)にご相談ください。
再生医療で治療した際の実例は以下の動画でも紹介しています。
腱板損傷におけるリハビリの目的や期間
腱板損傷のリハビリでは、損傷していない筋肉や腱の働きを高めるとともに、患部へ負担がかかりにくい動作の習得を目指します。
リハビリ期間の目安は、以下のとおりです。
| 復帰の目安 | リハビリ期間 |
|---|---|
| 日常生活への復帰 | 2〜3カ月程度 |
| スポーツ・重労働への復帰 | 6カ月程度 |
ただし、損傷の程度や治療方法、年齢、仕事・スポーツの内容によって、必要な期間は異なります。
手術を受けた場合は、これとは別の経過をたどります。手術後は約4週間の固定が必要とされ、その後に2〜3カ月の機能訓練を行うのが一般的です。(文献1)
装具による固定期間を4〜6週間とする場合もあります。(文献2)
また、長期のリハビリや手術を避けたい方には、損傷した腱板の修復を目指す再生医療が選択肢となることもあります。
肩の痛みや動かしにくさが続いている方は、当院(リペアセルクリニック)へご相談ください。
自身の状態を把握したい方は、以下の記事で紹介している腱板損傷の筋力や痛み確認テストを試してみてください。
腱板損傷のリハビリを時期別に解説
腱板損傷のリハビリは、時期によってやるべきことが変わります。
炎症が強い時期に筋力トレーニングを行えば症状は悪化し、逆に動かせる時期に安静を続ければ肩が硬くなります。同じ運動でも、時期を誤れば逆効果になるという点が、腱板損傷のリハビリでもっとも重要なところです。
| 時期 | この時期の目的 | 主に行うこと |
|---|---|---|
| 安静期(炎症が強い時期) | 痛みと炎症を抑える | 三角巾などで安静を保つ。痛みの出ない範囲で肩以外の関節を動かす |
| 動かし始める時期 | 肩が硬くなるのを防ぐ | 自分の力を使わずに肩を動かす運動 |
| 筋力をつける時期 | 残った腱と周囲の筋肉を強化する | 軽い負荷での筋力トレーニング |
※時期の移り方には個人差があります。次の段階へ進むタイミングは、必ず主治医または理学療法士の指示に従ってください。
急性の外傷で断裂した場合は、1〜2週間の固定が行われることがあります。(文献1)
固定期間の有無や長さは、受傷の経緯と損傷の程度によって変わります。
安静期に行うこと
強い痛みや夜間の痛みがある時期です。この段階の目的は、痛みと炎症を抑えることにあります。
肩が固まるのを恐れて無理に動かすのは避けてください。炎症が起きている組織に動きを加えると、痛みが長引く原因になります。
この時期に行うこととしては、次のような内容があげられます。
- 三角巾やアームスリングを用いて肩を安静に保つ
- 熱感がある場合は患部を冷やす
- 肘、手首、指は動かしておく(肩以外が硬くなるのを防ぐため)
- 痛みが慢性化して熱感が引いた段階では、冷やすのをやめて温める
肩そのものについては、腕の力を抜いて体幹の動きで振る運動から解禁されるのが一般的です。腕を自分の力で持ち上げるのではなく、前かがみになって腕を垂らし、体を揺らすことで腕が自然に振れる状態をつくります。
この運動を始めてよいかどうかは、必ず主治医または理学療法士にご確認ください。
動かし始める時期に行うこと
強い痛みや熱感が落ち着いてきたら、肩の動く範囲を取り戻す段階に移ります。
この時期の運動は、自分の肩の筋肉に強い力を入れずに済む方法で行うのが原則です。損傷した腱に負担をかけずに関節を動かすためです。
代表的な運動には次のようなものがあります。
- 棒体操:健康な側の手で棒を持ち、痛む側の腕を下から支えながら持ち上げる
- テーブルスライド運動:椅子に座って机の上に手を置き、上半身を前に倒しながら手を前方へ滑らせる
- 振り子運動:前かがみになり、腕の力を抜いて前後・左右・円を描くように揺らす
いずれも痛みが出ない範囲で行うことが条件です。鋭い痛みを伴うところまで伸ばすと、組織を傷めて炎症が再燃します。
回数や時間の目安は、損傷の程度によって変わります。一律の基準はないため、主治医または理学療法士の指示に従ってください。
筋力をつける時期に行うこと
肩の動く範囲が十分に広がり、日常の動作で強い痛みが出なくなった段階で、筋力トレーニングへ移ります。
鍛える対象は、残っている腱板と肩甲骨まわりの筋肉です。断裂した部分の働きを、周囲の筋肉が補えるようにすることが目的になります。
代表的な運動には次のようなものがあります。
- 壁押し運動:壁の横に立ち、肘を90度に曲げて拳の外側を壁に当て、肩や腕を動かさずに軽く押し続ける
- 外旋運動:脇に丸めたタオルを挟み、肘を90度に曲げて体側に固定したまま、手首を外側へゆっくり開く。慣れてきたら軽いおもりやゴムチューブを用いる
- 肩甲骨を寄せる運動:肩甲骨を背骨側へ引き寄せる
重いダンベルを使った強い負荷は避けてください。肩の表層にある大きな筋肉ばかりが強くなると、腕を上げたときに骨と骨の間で腱がはさまれる状態を招きやすくなります。
軽い負荷で回数を重ねるのが原則です。負荷の設定と進め方については、主治医または理学療法士にご相談ください。
「今の自分がどの時期にあるのか判断がつかない」という方へ。現在の症状とこれまでの経過をうかがった上で、状況を整理してお伝えします。
>>肩の痛みについて、「リペアセルクリニック」に無料電話相談する
腱板損傷のリハビリでおこなわれる代表的な3つのプログラム
腱板損傷のリハビリでおこなわれる代表的な3つのプログラムを紹介します。
- 筋力トレーニング
- ストレッチ
- 日常生活の指導
順番に見ていきましょう。
筋力トレーニング
機能低下が認められた腱板に対しては、リハビリとして積極的なトレーニングを指導します。
腱板は体の深いところに位置するため「インナーマッスル」と呼ばれます。そのため、腱板損傷のリハビリを目的とした筋トレは、インナーマッスルに焦点を当てたトレーニングが効果的です。
たとえば、腱板を鍛えるトレーニングでは、筋トレ用のゴム製チューブやタオルを活用して、対象部位を効果的に鍛えるやり方が有効です。
ただし、腱板に収縮時痛(力を入れたときの痛み)や、伸張痛(ストレッチのように筋肉が伸ばされたときの痛み)が出現し、断裂が疑われる腱板に対しては積極的なトレーニングはおこなわず、ほかの腱板に対する運動をおこなうようにします。
ストレッチ
ストレッチには、腱板の可動域を広げたり、筋肉の緊張状態をほぐしたりする効果があります。
たとえば、肩の上げ下げや肩回しの動きは腱板損傷の回復に効果が期待できます。
痛みを伴うような過剰なストレッチは、病態の悪化や筋の防御性収縮を招き逆効果となりますので、深呼吸とあわせて実施するなどリラックスをしながら無理なく進めましょう。
日常生活の指導
腱板損傷の症状を悪化させないために、日常生活における動作の指導もおこなわれます。
以下は、日常生活のなかで腱板に負荷がかかりやすい動作の一例です。
- 衣服の着脱
- 荷物の持ち運び
- 寝るときの姿勢
損傷を起こしている部位や症状の程度に応じて、個々に合った動作指導がおこなわれます。
衣服の着脱については、着るときは痛む側の腕から袖を通し、脱ぐときは痛くない側から先に抜くと、肩をひねる動きを避けられます。
寝るときは、痛む側の肩を下にしないでください。体重が患部に直接かかり、夜間の痛みが強まる原因になります。横向きで寝る場合は痛む側を上にし、抱き枕などで腕を支えると負担が和らぎます。
日常生活で避けたい動作については、以下の記事で詳しく解説しています。
腱板損傷のリハビリでやってはいけない3つのNG行為
腱板損傷のリハビリに取り組む際、やってはいけない行為があります。
- 発症直後に無理をして動かすこと
- 焦って負荷をかけすぎること
- リハビリを怠ること
順調な回復を図るためにも、紹介する3つのポイントをおさえてリハビリに臨みましょう。
発症直後に無理をして動かすこと
腱板損傷の発症直後は、肩の動かしにくさや筋力低下がみられても、関節内で炎症が起きている可能性があります。
この時期に無理に肩を動かすと、痛みや炎症が悪化するおそれがあるため、以下の点には注意しましょう。
- 三角巾などの固定具を使用して患部を安静に保つ
- 医師の指示を受けてからリハビリを始める
- 炎症の状態に合わせて段階的に運動量を増やす
リハビリは自己判断で進めず、患部の炎症が落ち着いてから、医師や理学療法士の指導のもとで行うことが大切です。
とくに避けたいのが、痛みを我慢して腕を頭上まで振り上げる動作です。五十肩の「動かさないと固まる」というイメージから同じことをしてしまう方がいますが、腱板損傷では損傷部をさらに傷めることにつながります。
また、安静やリハビリ、薬物療法などを続けても肩の痛みや動かしにくさが残る場合には、現在の治療方法を見直す必要があります。
こうした場合に検討される治療法の一つが、患者さまご自身の細胞や血液を用いて、損傷した組織の修復を目指す再生医療です。
「リハビリを続けても肩の痛みが軽減しない」「できるだけ手術を避けたい」という方は、当院(リペアセルクリニック)へご相談ください。
>>肩の痛みについて、「リペアセルクリニック」に無料電話相談する
焦って負荷をかけすぎること
リハビリ開始時は、自動介助運動(患者自身が力を入れ、セラピストが補助をする運動)から開始し、徐々に自動運動へと移行します。
自動運動でも痛みを感じずに運動できれば、抵抗運動のように腱板筋に負荷をかけていきます。
腱板損傷後に肩を挙げる動作を取り戻すには、フォーム修正と同じく時間がかかることがあるため、焦らずリハビリに取り組みましょう。
リハビリを怠ること
腱板損傷を発症してから長期間が経過している場合は、関節包の硬化による筋肉の伸張性低下や、疼痛による関節拘縮を起こすケースが多くなります。
リハビリを怠ると症状が慢性化する可能性があるので、医師の指示に従って継続的にリハビリを実施しましょう。
肩の腱板断裂を放置するリスクについては、以下の記事で詳しく解説しています。
リハビリで改善しない場合の目安
保存療法で軽快するのは約70%の方です。(文献1)
一方で、リハビリだけでは十分な効果が得られない方がいるのも事実です。
次のような状態が続く場合は、治療方針を見直す時期にあたります。
- 適切なリハビリを数カ月続けても、夜間の痛みや動かしたときの痛みが変わらない
- 腕を自分の力で上げられない状態が続いている
- 肩の後ろ側の筋肉がやせて、へこんで見える
- 腕を動かすたびに肩の奥で引っかかる感じや音がする
保存療法で痛みと運動障害が改善しない場合、手術が検討されます。(文献1)
ただし、手術と保存療法の二択とは限りません。手術を避けたい方や、長期の固定と入院が難しい方には、再生医療という選択肢もあります。
腱板損傷に効果的なリハビリを実践し回復を目指そう
腱板損傷は、受傷からの経過や損傷の程度によって症状が異なるため、状態に合わせたリハビリが重要です。
リハビリでは、残っている肩の機能を引き出し、痛みを抑えながら日常生活に必要な動きを取り戻していきます。
同じ運動でも、時期を誤れば逆効果になります。炎症が強い時期は安静を保ち、落ち着いてから動かし始め、動く範囲が戻ってから筋力をつけるという順序を守ってください。
本記事で紹介した運動を参考に、専門医の指導のもと、無理のない範囲で続けましょう。
一方で、以下のような方はリハビリ以外の治療も検討する必要があります。
- リハビリを続けても痛みや可動域が改善しない
- 腕が上がらず、日常生活に支障がある
- 関節鏡手術を勧められたが、できるだけ避けたい
- 長期入院や術後のリハビリが難しい
リハビリを続けても痛みや可動域が改善しない場合や、損傷の程度が大きい場合は、再生医療も選択肢の一つとなります。
リハビリを続けても痛みや動かしにくさが改善しない方、手術以外の治療法を検討したい方は、ぜひ当院(リペアセルクリニック)へご相談ください。
腱板損傷のリハビリに関するよくある質問
腱板損傷のリハビリではどのようなトレーニングをしますか?
時期によって内容が変わります。
炎症が強い時期は安静が中心で、肩は腕の力を抜いて振る運動から始めます。動かし始める時期は、健康な側の手や机を使って肩に力を入れずに動かす運動です。
筋力をつける時期になると、壁を押す運動や、肘を体側に固定したまま手首を外へ開く運動などを行います。
どの段階でどれだけ行うかは、損傷の程度によって変わります。自己判断で進めず、主治医または理学療法士の指示に従ってください。
腱板損傷でしてはいけないことは何ですか?
リハビリに関しては、痛みを我慢して腕を頭上まで振り上げることがもっとも避けたい動作です。損傷部をさらに傷める原因になります。
そのほか、炎症が強い時期の筋力トレーニング、重いダンベルを使った強い負荷、痛む側の肩を下にして寝ることも避けてください。
腱板損傷はどのくらいの期間で治りますか?
日常生活への復帰は2〜3カ月程度、スポーツや重労働への復帰は6カ月程度が目安です。
ただし、これは症状が落ち着くまでの期間であり、断裂そのものが修復される期間ではありません。断裂が残ったまま、周囲の機能で補える状態を目指すのが保存療法の考え方です。
手術を受けた場合は、約4週間の固定のあと2〜3カ月の機能訓練が必要になります。(文献1)
リハビリを続けても良くならない場合はどうすればよいですか?
保存療法で軽快するのは約70%の方とされており、全員がリハビリだけで改善するわけではありません。(文献1)
適切なリハビリを数カ月続けても痛みと動かしにくさが変わらない場合は、まず主治医に相談し、画像検査で現在の状態を確認してもらってください。断裂が広がっている可能性もあります。
その上で、手術以外の選択肢を検討したい方には再生医療という方法もあります。現在の症状とリハビリの経過をうかがった上で、適応の可否をお伝えします。
参考文献























