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【痛み止め】関節症に使うステロイド注射の効果は?気になる副作用も解説

公開日: 2022.04.01
更新日: 2024.11.06

「痛み止めにステロイド注射を使う効果は?」
「痛み止めのステロイド注射はどんな副作用があるの?」

ステロイドは、変形性膝関節症や変形性股関節症を始め、各種関節症の保存療法(薬物療法)で、痛み止めとして使われているメジャーな薬です。

ステロイドは痛み止めの薬として効果を発揮します。ただ、ステロイドの副作用が気になり、怖いと感じる方もおられるはずです。

今回は関節症の痛み止めに使われる機会が多いステロイド注射の効果副作用などをご説明いたします。

最後まで読んでいただければ、ステロイド注射を使うメリットとデメリットを理解できるので、治療を受けるべきか迷われている方は参考にしてみてください。

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関節症に痛み止めのステロイド注射を使う効果は2つ

関節症に痛み止めのステロイド薬(ステロイド注射)を使う効果を2つ解説します。

鎮痛効果
抗炎症作用

鎮痛効果

ステロイド薬を使うメリットには、鎮痛効果による痛みの緩和があげられます。

各種関節症の発症初期には、保存療法(薬物療法)がおこなわれるケースが一般的です。

ステロイド注射は痛みを緩和させる目的で、以下のようなときに使います。

・生活を送るときの不自由さを減らすため
・運動療法による治療効果を高めるため

とくに運動療法を行うときに痛みがあると、痛む部位を守ろうとするあまり、ほかの筋肉や組織に力が入りがちです。結果としてほかの部位まで痛める可能性もあります。

保存療法を有効に進めるためにも、ステロイド注射で痛みを減らす必要があるのです。

抗炎症作用

ステロイド薬には、炎症(痛みの原因)を和らげる抗炎症作用があります。

痛みの原因物質の産生を抑えられると、鎮痛(痛みを抑える)効果が期待できるのです。

各種関節症の保存療法では、初期の段階ではステロイド注射で痛みを緩和しながら炎症を防ぎ、リハビリなどの運動療法における効果を上げる目的で使います。

痛み止めのステロイド注射に関する副作用

ステロイドに悪いイメージがあるのは、副作用があると聞いたからではないでしょうか。

実際に、ステロイド注射の副作用のひとつに「骨が脆くなる」点があげられます。そのため、事前の骨の検査や年齢によっては、ステロイド治療を行えない場合があるのです。

以下で、副作用における一例をまとめています。

【ステロイドの副作用】

・ステロイド注射を長期間、あるいは短期間に多く投与された場合
→股関節の「大腿骨頭」、肩関節の「上腕骨頭」、
 「膝関節」の骨への血流が阻害され、骨の組織が壊死する危険性がある

・短期的に大量に使ったり、長期的に使ったりした場合
→骨の代謝やホルモンの産生に影響を与える

・長期的に使うと骨を脆くする危険性がある
→「大腿骨骨頭壊死」「上腕骨頭壊死」「膝関節骨壊死」
 といった困難な症状を招く可能性もある

【骨粗鬆症のリスク】

・ステロイド注射は短期間に多くの投与、あるいは長期間使うと、
 骨やホルモンの代謝に影響を与えかねない

【感染症になりやすい】

・ステロイド注射は免疫を抑制するため、
 長期間、関節内に投与を行うと「化膿性関節炎」になる危険性がある

・関節炎になった場合、抗生物質の内服による治療や、
 重症化した場合は、関節内の洗浄が必要になる

しかし、ステロイド注射は、変形性膝関節症や変形性股関節症、肩の関節症などの痛みに対して鎮痛、消炎(炎症をとりさること)の改善効果が得られます。

デメリットを過大評価すると使うのをためらってしまいがちです。

先にステロイド注射を使うデメリットを知っておくと、ステロイド治療に対する判断の一助となり、医師の診断や意見を理解する上でも役立ちます。

医療機関などで医師の管理のもと、適切にステロイド治療を行えると、必要以上に怖がる必要はなくなるはずです。

【長期使用はNG】痛み止めのステロイド注射は根本治療にならない

ステロイド注射は、関節症の痛みで困っている場合に高い鎮痛効果が期待できます。

ただ、副作用があるステロイド注射を長期間、継続して使うのはおすすめできません。短期間でも大量に使うのは避けましょう。

また、ステロイド治療は、骨の変形や軟骨のすり減りなど、関節の状態を修復する効果はありません。病気の進行を止めるなど、根本的な治療を目的としていないのです。

たとえば、変形性関節症は進行する病気です。変形性関節症の人がステロイド治療を行っても、最終的には手術が必要となる可能性があります。

関節症におけるステロイドでの治療方法について

治療と医師

関節症でのステロイド治療は、内服薬と注射があります。

症状や状態にもよりますが、内服薬で痛みに対する効果が感じにくくなった場合に、関節内にステロイド薬を直接注射する流れが一般的です。

ステロイド薬を関節に注射すると、抗炎症作用により痛みを改善します。ただ、何度も申しますが、長期的な使用や短期の大量投与は、副作用のリスクがあるので避けましょう。

また、関節症の症状が進行するとステロイドの効果が減少して、外科的治療として手術の選択を迫られるかもしれません。

しかし、近年はステロイド注射以外にも、手術や入院を避けられる再生医療の治療方法もあります。

再生医療の幹細胞治療では、膝や股関節、肩などの治療において、自身の幹細胞を培養して関節注射を行う流れです。

まとめ|関節症のステロイド注射は痛み止めに効果がある

ステロイド薬は、内服や痛む関節に直接注射する方法で使います。鎮痛効果と抗炎症作用により、痛みを緩和させる効果があります。

ただし、ステロイド注射はメリットがある反面、副作用もあるので注意が必要です。短期的な大量投与や、長期的なステロイド治療は避けるべきです。

ステロイド注射は問題のある部位を修復できないので、根本的な解決はできません。

ただ、医療機関などで医師の管理下で治療するなら、必要以上に怖がる必要はないでしょう。ステロイドの特性を知った上で、治療に使っていただければと思います。

また、関節症に関わる治療のひとつとして、再生医療もあります。ステロイド治療以外で、根本的な治療を探している方は、再生医療の治療方法も視野に入れてご検討ください。

再生医療とは

痛み止めのステロイド注射に関するQ&A

痛み止めのステロイド注射に関して、質問と答えをまとめています。

Q.関節症における痛み止めのステロイド注射は保険適用ですか?

A.はい、一般的には保険適用になります。

ただし、症状や治療方法によっても変わる可能性があるので、詳細は医療機関でご確認ください。

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