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膝が痛む場所、場所から分かる膝の病気

膝が痛む場所、場所から分かる膝の病気

膝という部分は、太ももに付着している大腿骨、足のすねに位置する脛骨および腓骨、そしていわゆるお皿と呼ばれている膝蓋骨などが組み合わさって構成されています。

これらの骨組織は日常生活や運動時などに膝を曲げ伸ばしするときに上半身などを含めた全身の体重を支える重要な役割を担っていますが、通常では接合が浅いために普段から安定した動きが可能となるように半月板、靭帯などの周囲組織が補助しています。

このような膝を構成する各々の構造物組織が外傷や加齢に伴い、異常が発生して損傷を受けたりすると、その部位に応じた膝の痛みを自覚することになります。

今回は、「膝が痛む場所からわかる膝疾患に関する情報」を詳しく解説していきましょう。

膝が痛む

「膝の内側」が痛む膝の病気とは

「膝の内側が痛む膝の病気」として代表的なものに「変形性膝関節症」が考えられます。

一般的に中高年の人々が膝痛を自覚して、歩行運動や階段の昇り降り、正坐などの日常動作が困難になった場合にはほとんどが変形性膝関節症である場合が多く、高齢者においては膝の痛みの大部分は変形性膝関節症が原因と言われています1)。

そもそも膝関節部というのは靭帯や筋肉、骨組織が蝶つがいのようにスムーズに動く部位であり、骨表面はクッションの役割を果たしている軟骨で覆われています。

ところが、変形性膝関節症ではこの軟骨組織が加齢に伴ってすり減って破壊されることが分かっており、関節が滑らかに動かなくなるのみならず膝関節部に炎症を引き起こして、特に膝内側部に腫れや痛みなどの症状を認めることになります。

本疾患の初期段階では運動するときや仕事で膝部分に重い負担がかかった際に、膝の内側に疼痛症状を自覚することが多く、同部が腫れあがる、あるいは硬く隆起して患部を押すと圧痛を感じると言われています。

「膝の外側」が痛む膝の病気とは

「膝の外側部に痛みを覚える膝」の病気として、「腸脛靱帯炎(いわゆるランナー膝)」が知られています。

ランニングをしていて膝が痛くなった人も多いと思いますが、本疾患は陸上競技のランナーなどに多く認められることが知られており、膝や足先を酷使した場合に特に膝の外側部にズキズキした疼痛症状を自覚することが特徴的とされています。

ランニングを開始して間もない方や筋力が弱いケース、O脚で体重が外側にかかりやすい人で罹患しやすいと言われており、特にランニング場面においては着地時に過剰な負荷がかかるとされている下り坂を走るときに膝の痛みが増強します。

初期の状態では、長距離の陸上競技、サイクリング、スキー、バスケットボールなどの競技中にのみ疼痛症状が出現し安静にすると軽快しますが、次第に病状が悪化すると運動後のみならず日常生活にも痛みを感じて支障をきたすと伝えられています。

「膝の上側」が痛む膝の病気とは

「膝の上側が痛む」際には、膝の皿と筋肉の付着部が裂けて炎症が引き起されている場合や膝関節内部に液体が貯留している可能性が高いと考えられます。

特に、膝の上側が痛む膝の病気としてよく知られているのは、「大腿四頭筋付着部炎」です。

本疾患は、膝の皿の部分とふともも筋肉の付着部周囲に強い炎症が起こっている状態であり、患部を押すと圧痛を認めますし、普段の生活の中で階段を登る、ジャンプするなど膝を曲げ伸ばし運動した際に膝の皿の上がひどく痛むことが多いとされています。

この疾患は、小学生から中学生ぐらいの年代の子供で罹患数が多く、フィギュアスケートやバレーボール、あるいはバスケットボールなどを始めとして膝部分をよく駆使するスポーツ競技者で発症し、飛び跳ねる、繰り返して屈伸動作をすると膝を損傷しやすくなります。

「膝の裏側」が痛む膝の病気とは

「膝の裏側に痛みを自覚」しやすい膝の病気として、関節リウマチや膝靱帯損傷などが考えられます。

関節リウマチという疾患は、自己免疫の異常により軟骨組織や骨成分が破壊されて関節が変形して関節部位で炎症が引き起こされて、腫脹所見や激しい疼痛症状を認める病気です。

関節リウマチの患者数は現在のところ80万人程度存在すると推定されており、発症する好発年齢性別は30代から50代前後の中年女性であることが知られています。

初期症状としては手足の手指領域の関節部が左右対称性に腫れる、或いは毎朝に指がこわばる、そして発熱や倦怠感、食思不振などの全身症状が出現することも経験されます。

そして、膝部分には一般的に4つの靱帯が存在しており、それぞれの場所によって内側側副靱帯、外側側副靱帯、前十字靱帯、後十字靱帯に分類されています。

交通事故やスポーツ受傷など外傷イベントによって大きな力が膝関節に加重されて、万が一膝の靱帯に強い損傷が生じると膝の裏側が痛むことも考えられます。

通常では、内側および外側側副靱帯は横方向、また前・後十字靱帯は膝の前後方向の動きを司っており、特に内側側副靱帯と前十字靱帯が損傷を受けやすいと考えられています。

まとめ・膝が痛む場所、部位から分かる膝の病気

今回は膝が痛む場所からわかる膝疾患について詳しく解説してきました。個々の経過や受傷状況などによって専門医による診察が重要であることは言うまでもありませんが、膝の痛む場所によってそれぞれ特徴的な膝疾患があることも事実です。

膝の痛む部位別、膝疾患早見表 疑いのある病変
  • 「膝の内側」が痛む膝の病気
変形性膝関節症の疑い
  • 「膝の外側」が痛む膝の病気
腸脛靱帯炎(いわゆるランナー膝)の疑い
  • 「膝の上側」が痛む膝の病気
大腿四頭筋付着部炎の疑い
  • 「膝の裏側」が痛む膝の病気
関節リウマチ、膝靱帯損傷の疑い

このような膝の痛みで思い当たる場合は、早めに病院や整形外科にて診察を受けることを心がけて下さい。早めの治療が回復への近道です。

今回の記事の情報が少しでも参考になれば幸いです。

 

No.S062

監修:医師 加藤 秀一

 

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