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【医師監修】突き指と骨折の違い・見分け方を解説!痛みを放っておくのはNG

投稿日: 2023.02.27
更新日: 2024.10.15

バレーボールやバスケットボールなどの球技はもちろん、スポーツ経験者であれば、誰しも一度は突き指をした経験があることでしょう。

軽くみられがちな怪我であるため、突き指をしてもそのまま放置が一般的になっています。しかし、骨折の可能性があるため、たかが突き指とあなどってはいけません。

本記事では、突き指と骨折の違いや見分け方を中心に紹介します。突き指の治りが悪い方や痛みが引かない方は要チェックです。

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突き指と骨折の違い

突き指と骨折の違い

結論、突き指は「現象」を表し、骨折は「状態」を表します。つまり、怪我した状況は「突き指」なのですが、その結果「骨折」が起きた!といった判断になるのです。

突き指は、物によって指先に衝撃が加わることで発症する手指の怪我の総称です。突き指を起こした結果、骨折はもちろん靭帯損傷や腱の断裂など細かくケースがわかれています。

一般的に使われている突き指は、骨折を伴っていないケースが多いのも事実です。突き指をしてしまったら自己判断はせずに、一度専門の医療機関で詳しく検査してもらうことをおすすめします。

「突き指」した結果「骨折」となる

  • ・突き指:現象
  • ・骨折:状態

※ただし、突き指がすべて骨折になるわけではない

突き指と骨折の見分け方

「最近突き指をしたけど、骨折していないか心配」とお悩みの方に向けて、一般的に区分される突き指と骨折の見分け方を紹介します。

突き指と骨折の見分け方は以下の通りです。

症状 突き指の場合 骨折の場合
疼痛 軽度(1週間程度で完治) 強い(長期間続く)
腫れ 軽度(1週間程度で完治) 顕著(長期間続く)
変形 腱損傷の場合は確認できる(伸ばせない) 場合によっては確認できる(動かせない)

上記のように、突き指と骨折は目視だけで見抜くことが難しいため、症状が1週間以上続くようであれば整形外科院を受診してみましょう。

また、どこを受診するか悩む方は、オンライン・電話から当クリニックにお気軽にご相談ください。親切丁寧に対応いたします。

スポーツ外傷は⼿術しなくても治療できる時代です。

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【骨折を伴わない】突き指の症状

骨折のあるなしに関わらず、突き指の症状としてまず痛みが出ます。その後腫れ・赤み・動かしづらさなどの炎症症状がみられることが多いです。

軽症な突き指なら、1週間程度で炎症は落ち着きます。一方で靭帯や腱の断裂など重症な場合は、指の変形や動かしづらさが長引いてしまうので適切な診断と治療が必要です。

  • 腱の断裂で起こる腱性マレット指

  • ・腱の損傷や断裂を伴う突き指は、『腱性マレット指』と呼ばれます
  • ・指先を伸ばすための腱が切れてしまい、指の第一関節を自力で伸ばせなくなります
  • ・痛みが引いてもなお伸ばせない症状が続いたら、腱性マレット指の可能性があります。
  • ※早急に医師の判断を仰いだ方がいいでしょう。

マレット指

出典:日本整形外科学会『マレット変形』より(https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/mallet_finger.html)

 

マレット指2

出典:日本整形外科学会『マレット変形』より(https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/mallet_finger.html)

【骨折を伴う】突き指の症状

骨折を伴う突き指は、上記の腱性マレット指と似通った症状がみられます。指を自力で最後まで伸ばせない症状ですが、骨折を伴うため痛みや腫れがより強く現れます。

また、骨折を伴う突き指はレントゲン検査で容易に発見できます。骨折の程度にもよりますが手術が必要となるケースもあるため、顕著な痛みや腫れ、症状が長期間続く際はできるだけ早く医療機関を受診しましょう。

  • 骨折の症状で起こる骨性マレット指

  • ・突き指による骨折で多いのが、『骨性マレット指』です
  • ・指先だけでなく、中間部分(骨幹部)や、関節の脱臼骨折などもあります
  • ・指を伸ばすための腱が付いている部分が、剥がれるように骨折(剥離骨折)する
  • ・痛みや腫れが大きい場合、骨折の可能性がああります。医療機関を受診してください

骨性マレット指

出典:日本整形外科学会『マレット変形』より(https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/mallet_finger.html)

突き指・骨折を起こしやすいスポーツ

突き指・骨折を起こしやすい代表的なスポーツは球技です。中でもバレーボールやバスケットボール、野球に多くみられます。

それぞれのスポーツをやっていて、どのような場面で突き指が起きやすいのかを説明します。

バレーボール

バレーボールは、ブロックのときとオーバーハンドレシーブのときに突き指を起こすことが多いです。特にブロックではジャンプのタイミングが遅れたり、指先に力が入っていなかったりすると突き指につながります。

ボール自体は軽いのものの、アタックの時はボールのスピードが速いため突き指を起こしやすいです。

バスケットボール

バスケットボールは、パスを受けるときやボールをカットするときなどに受傷するケースが多いです。また、相手と激しくぶつかり合いながらダッシュ・ストップ・ターン・ジャンプなどさまざまな動きを伴うため、ボールに接触せずとも突き指をしてしまうこともあります。

バスケットボールのボールは他の球技と比べ重く、軽く当たるだけでも怪我につながるケースが多いです。

野球

野球で突き指を発症するシーンは、守備のときが大半です。特に多いのが打者が打ったゴロを捕球する際で、両手で捕ろうとして投げる側の手にぶつけてしまうケースです。また、球との衝突だけでなく、走塁・守備時のスライディングでも発症してしまうことがあります。

ボール自体は小さいですが硬さがあり、不規則なバウンドをした時にケガへとつながりやすくなります。

突き指の落とし穴

軽くみられがちなケガの代表格とも言える突き指ですが、後々に大きな影響を及ぼすこともあるので注意が必要です。

上記でも紹介した通り、突き指の中にも腱の断裂や骨折といった重度の損傷が隠されており、自然治癒で治りきらないこともあります。発症後は迅速なアイシングを心がけつつ、何度もいうように突き指症状が長引く場合は最寄りの医療機関を受診しましょう。

放っておいても治らない?

腱の断裂や剥離骨折(マレット指)は、痛みが引いたからといって普段通りに動かしていると、骨や腱がつながらず完全に伸ばせなくなる恐れもあります。

装具やテーピングによる固定や、場合によっては手術をするケースもあります。ケガの状態によって治療方針はさまざまなのでケガの程度を見極めることが大切です。

受診の目安は骨折だけじゃない!

レントゲンでは骨の形態しか確認できません。レントゲン撮影後も症状がなかなか落ち着かなかったり、指が完全に伸ばせなかったりした際は事後症状を伝えるためにも再度専門医を受診しましょう。

詳細検査を実施すると、腱が切れていたといったパターンも少なくありません。

ケガをしてからすぐに固定をしておけば保存療法で済む場合もありますが、痛みを堪えて動かしてしまったために手術が必要になることもあります。結果的に完治までの時間がかかってしまい、スポーツ復帰の遅れにつながりかねません。

「たかが突き指」と決めつけず、できるだけ早く然るべき医療機関へ受診するよう心がけましょう。

まとめ|突き指の痛みが長引くときは専門医を受診しよう

突き指は、スポーツ(特に球技)をする方々にとっては身近な怪我です。ただの軽い怪我だと思って放置すると、骨折を含め大きな問題につながりかねません。また、骨折を伴う場合は痛みや腫れが顕著なことと同時に、腱の断裂や靭帯損傷といった外傷が隠れていることもあります。

症状が長期間にわたって継続し、骨折や腱の断裂が疑われる場合は躊躇なく整形外科院を受診しましょう。

当院でも、突き指や骨折の相談を受けつけているので、ぜひお気軽にお問い合わせしてみてください。

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