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脳出血の後遺症とは?部位別の症状とリハビリ・治療法を解説【医師監修】
脳出血を発症すると、運動麻痺や感覚障害などの後遺症が出る可能性があります。ただし、後遺症はリハビリや適切な治療を継続することで、機能の回復や症状の改善を目指せる場合があります。
リハビリをおこなう際は、焦らず段階的に進めることが大切です。負担のかかる無理な運動をすると、症状の悪化や再出血のリスクが高まります。
本記事では、脳出血による後遺症の種類や部位別の違いを解説します。回復過程やリハビリ以外の治療法も紹介するので、後遺症の改善を目指している方は、ぜひ参考にしてみてください。
\脳出血の後遺症に対する再生医療という選択肢/
脳出血による手足の麻痺やしびれ、言葉の障害といった後遺症に対しては、再生医療という治療の選択肢もあります。
再生医療とは、患者様ご自身の血液や細胞が持つ自然治癒力を活用し、損傷した神経や周囲組織の修復を促す治療法です。
【こんな方は再生医療をご検討ください】
・手足の麻痺やしびれ、言葉の障害などが長期間続いている
・リハビリを継続しているが、改善の実感が得にくい
・発症から6カ月以上が経過し、回復期リハビリを終えている
・手術や入院治療を終えたが、後遺症が残っている
目次
脳出血で後遺症が出るリスク
脳出血の後遺症は、出血による脳のダメージがどこに残るかで変わります。脳の細胞は、体を動かす、感覚を受け取る、言葉を理解するなどの働きを担っています。そのため、出血でこれらの領域が傷つくと、麻痺やしびれ、言語障害などが続く場合があります。
脳出血は、脳の中を通る細い血管が破れて血液が流れ出る病気です。(文献1)以前は「脳溢血(のういっけつ)」とも呼ばれていました。出血によって脳が圧迫されたり、周囲の神経細胞が障害されたりすると、治療後も症状が残ることがあります。
後遺症の出方は、出血量だけで決まるわけではありません。出血した部位、治療までの時間、年齢や全身状態、リハビリの進み方によっても変わります。まずは、出血部位によって症状がどう異なるのかを見ていきましょう。
【出血部位別】後遺症の現れ方の違い
脳出血の後遺症は、出血が起きた部位によって現れ方が異なります。大脳の片側で大きな出血が起きると、反対側の手足に力が入りにくくなり、小脳や脳幹を含む部位で出血が起きると眼球の動きの異常や意識障害などが現れる場合があります。(文献1)
以下は、出血部位ごとに現れやすい症状の傾向です。
| 項目 | 現れやすい症状の傾向 |
|---|---|
| 被殻 | 出血と反対側の片麻痺が中心。言語を司る側では、言葉が出にくいこともある。 |
| 視床 | 片麻痺に加え、しびれや感覚の鈍さが目立つことがある。 |
| 皮質下(前頭葉・頭頂葉・側頭葉・後頭葉) | 半側空間無視、視野の欠けなど。部位により症状が異なる。(文献2) |
| 小脳 | めまい、吐き気、ふらつき、ろれつの回りにくさが中心。 |
| 橋(脳幹) | 意識障害、両側の麻痺、呼吸の異常など。重症化しやすい。 |
※実際の症状には個人差があり、必ずしも表のとおりになるとは限りません。あくまで参考としてご覧ください。
脳出血で残りうる後遺症の種類
脳出血の後遺症は、体の動きや感覚、言葉、飲み込みなどに現れます。代表的な7種類を確認しましょう。
| 項目 | 症状の内容 |
|---|---|
| 運動麻痺 | 手足の力が入りにくい。左右どちらかの半身に出やすい。 |
| 感覚障害 | 感覚の鈍さ、痛みの感じにくさ、しびれなど。 |
| 言語障害 | 失語症は、話す・聞く・読む・書く力の障害。構音障害は、発音の障害。 |
| 視野障害 | 視野の欠け、見える範囲の狭さ、物が二重に見えるなど。 |
| 嚥下障害 | 食事や水分を飲み込みにくい。誤嚥性肺炎のリスクがある。 |
| 高次脳機能障害 | 記憶障害、注意障害、遂行機能障害、半側空間無視など。 |
| 感情障害 | 気分の落ち込み、意欲低下、感情のコントロールの難しさなど。 |
脳出血による後遺症は、運動機能から精神面まで幅広く現れます。症状に応じた治療やリハビリを続け、着実な回復を目指すことが大切です。
高次脳機能障害については、こちらの記事が参考になります。
脳出血による後遺症に対しては、再生医療という治療の選択肢もあります。再生医療とは、患者様ご自身の血液や細胞が持つ自然治癒力を活用する治療法です。
後遺症の改善や再生医療にご興味がある方は当院「リペアセルクリニック」までお気軽にご相談ください。
\無料相談受付中/
脳出血による後遺症の軽減が期待できるリハビリの進め方
脳出血後のリハビリは、時期に合わせて進めることが重要です。発症直後の急性期、機能回復を目指す回復期、自宅生活を支える維持期に分けて考えます。急性期・回復期・維持期の内容を順番に見ていきましょう。
急性期
急性期は、命を守る治療が最優先です。脳出血の発症から約2週間は、体の状態が不安定になりやすい時期です。血圧管理や再出血予防を優先し、リハビリは医師や専門スタッフの判断に沿って慎重に始めます。
しかし、ずっとベッドで安静にしていると「廃用症候群」(寝たきりによって筋肉の衰えや関節の硬化が起こる症状)を引き起こすおそれがあります。廃用症候群になると、床ずれや感染症のリスクも高まるため、注意が必要です。
急性期のメインとなるリハビリは、手足のストレッチや体位の交換といったベッドの上でできる軽い運動です。
回復期
回復期は、日常生活に戻るためのリハビリを本格的に進める時期です。主に次のような訓練を、状態に合わせて行います。
- ベッドサイドでの運動や歩行練習
- 言葉や飲み込みの訓練
- 記憶力や注意力を高める訓練
- 食事・トイレ・入浴などの生活動作訓練
医師や専門スタッフの指導のもと、段階的に運動量を増やしていきましょう。
なお、回復期リハビリテーション病棟への入院期間には、制度上の上限があります。脳血管疾患の場合は原則150日以内です。高次脳機能障害を伴う重症例では、180日以内と定められています。(文献3)この日数は保険診療上の目安です。リハビリテーション自体が、この期間で必ず終了するという意味ではありません。
脳出血の入院期間については、こちらの記事が参考になります。
維持期
維持期は、自宅での生活を続けながら機能を保つ時期です。外来リハビリに通ったり、日常生活の中で体を動かしたりする習慣が大切です。
たとえば、家の中での移動、着替え、食事の準備などもリハビリの一部になります。転倒を防ぐため、手すりの設置や段差の見直しなど住環境の調整も検討しましょう。
脳出血の後遺症に有効な4つの治療方法
脳出血の後遺症には、リハビリ以外の治療法が検討されることもあります。
ここでは、代表的な治療法を4つ紹介します。
CI療法(Constraint-induced movement therapy)
CI療法は麻痺した手を積極的に使う訓練です。麻痺していない手の使用を一時的に制限し、麻痺した手を集中的に使うよう促します。
麻痺した手の機能回復を目指す方法ですが、訓練時間が長くなるため負担は大きい治療法です。
促通反復療法
促通反復療法は、同じ運動を繰り返しおこない、脳の損傷した神経回路の働きを促すことを目指すリハビリ方法です。
電気刺激療法・磁気刺激療法
麻痺した手足の筋肉に弱い電流を流したり、頭部に磁気刺激を与えたりする治療法です。他のリハビリと組み合わせて行われることがあります。
再生医療(幹細胞治療)という選択肢
再生医療は、脳出血の後遺症に対する治療選択肢の一つです。損傷した神経や血管の修復に関わる幹細胞の働きを利用する治療法です。当院「リペアセルクリニック」では、患者様ご自身の脂肪から採取・培養した幹細胞を用います。
再生医療は、脳出血そのものを止めたり、急性期の出血を治療したりするものではありません。脳出血後に残った麻痺やしびれ、言葉の障害などの後遺症に対して行います。
具体的な治療内容や適応について知りたい方は、当院「リペアセルクリニック」にご相談ください。
【こんな方は再生医療をご検討ください】
・手足の麻痺やしびれ、言葉の障害などが長期間続いている
・リハビリを継続しているが、改善の実感が得にくい
・発症から6カ月以上が経過し、回復期リハビリを終えている
・手術や入院治療を終えたが、後遺症が残っている
退院後の生活と活用できる社会保障制度
退院後は、生活を支える公的制度を活用できる場合があります。後遺症によって生活に支障がある場合は、早めに相談先を確認しておきましょう。
| 制度の名称 | 概要 | 相談先 |
|---|---|---|
| 介護保険制度 | 原則65歳以上が対象。40〜64歳でも、脳血管疾患などの特定疾病に該当する場合がある。 | 市区町村の介護保険窓口、地域包括支援センター |
| 障害年金 | 後遺症により生活や仕事に制限がある場合、対象になることがある。 | 年金事務所、街角の年金相談センター |
| 身体障害者手帳 | 麻痺や言語障害などが一定程度残る場合、申請できることがある。 | 市区町村の障害福祉窓口、主治医、医療ソーシャルワーカー |
退院後の生活全般について解説している、こちらの記事もご覧ください。
脳出血の後遺症にお悩みの方は当院にご相談ください
脳出血は、運動麻痺や感覚障害などの後遺症が残ることがある病気です。安静による筋力低下を防ぐためにも、状態に合わせたリハビリが欠かせません。回復段階に合わせて、無理のない範囲で継続しましょう。
近年では、脳出血後の後遺症に対する治療法として「再生医療」という選択肢もあります。再生医療は、脳出血そのものを治す治療ではなく、後遺症として残った症状の軽減を目指す治療選択肢です。具体的な治療内容や適応に不安がある方は、当院「リペアセルクリニック」にお気軽にお問い合わせください。
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脳出血の後遺症に関するよくある質問
脳梗塞と脳出血における後遺症の違いはなんですか?
脳梗塞と脳出血は、原因は異なりますが後遺症が似ることがあります。
脳梗塞は、脳の血管が詰まる病気です。一方、脳出血は血管が破れて出血する病気です。どちらも脳にダメージが生じるため、手足の麻痺や感覚の障害、記憶力や注意力の低下などが残る場合があります。後遺症の種類や程度は、発症した部位や重症度によって異なります。
後遺症の症状は、いつ頃に固定しますか?
症状が固定する時期には個人差があります。一般的には、発症から6カ月程度までの回復期に大きな回復がみられることが多いとされています。ただし、これは目安であり、すべての方に当てはまるわけではありません。維持期に入ってからも、リハビリの継続で緩やかに改善する場合があります。症状が固定したかどうかは自己判断せず、必ず主治医に確認してください。
参考文献
(文献1)
脳内出血|MSDマニュアル プロフェッショナル版
(文献2)
失認|MSDマニュアル プロフェッショナル版
(文献3)
リハビリテーション科|済生会今治病院























