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突き指を早く治すには正しい処置が大事!湿布・テーピングの仕方を紹介【医師監修】

公開日: 2023.02.17
更新日: 2024.11.06

突き指を早く治すにはどうしたら良いのかな。
湿布やテーピングの正しいやり方がわからない。

この記事を読んでいるあなたは、突き指の手当てが必要な状況なのではないでしょうか。

「病院へ行くべきか知りたい」と、思っているかもしれません。

結論、突き指は適切な処置をすれば早く治る可能性があります。ただし、誤った処置をすると、炎症が悪化して完治が遅れるケースも珍しくありません。

本記事では、湿布やテーピングなどを使った突き指の正しい処置について、詳しく説明します。

記事を最後まで読めば正しい応急処置がわかり、突き指を早く治せるでしょう。

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突き指を早く治す3つの方法

突き指は、指先にものが強くぶつかって、腫れや痛み、内出血、関節の動きの制限などが起こるケガです。

自然に治るケースもありますが、適切な処置をすれば早く治る可能性が高まります。本章では突き指を早く治す3つの方法について説明します。

湿布

突き指をしたときに痛みや炎症を抑える湿布を貼れば、突き指のつらい症状をやわらげられます。

痛みや炎症を抑える成分の例は、以下のとおりです。

  • ロキソプロフェン
  • ジクロフェナク
  • インドメタシン
  • フェルビナク

また、湿布には貼ったときに温かく感じる「温感タイプ(温湿布)」とひんやり感じる「冷感タイプ(冷湿布)」があります。温感・冷感は「感じ方」だけの問題のため、実際はどちらを貼っても効果は同じです。

しかし、突き指の直後は炎症によって指が熱を持った状態のため、冷感タイプの方が心地よく感じられるでしょう。

RICE処置

突き指を早く治すには、以下4つの項目の頭文字を取って名付けられた応急処置方法「RICE処置」もおすすめです。

R:Rest(安静)
I:Icing(冷却)
C:Compression(圧迫・固定)
E:Elevation(挙上)

RICE処置には、痛みや腫れを軽減し、回復を助ける効果が期待できます。本章の内容をもとに、具体的な方法を理解しておきましょう。

Rest:無理に動かさず「安静」にする

怪我をした直後は無理に動かさず、安静にしましょう。炎症や痛みがあるのに無理に動かすと、怪我の状態や症状を悪化させる恐れがあります。

Icing:怪我をした部分を「冷却」する

怪我による炎症をやわらげるため、以下の方法で傷めた指を冷やしましょう。

1. 氷のうやビニール袋に氷水を入れて患部に当てる
2. 15分ほど冷やして患部の感覚がなくなったら外す
3. また痛みが出てきたら冷やす

1〜3の流れを繰り返します。

氷が手に入らない場合は、保冷剤をタオルに包んだり、流水で冷やしたりしても良いでしょう。

ただし、冷やしすぎると凍傷(とうしょう:やけどの逆。冷えすぎによって起こる組織の障害)になり、さらに指を傷める可能性があります。

使う水の温度や氷の量によってどの程度冷えるかは異なるため、冷やす時間は指の様子を見ながら調節してみてください。

Compression:テーピングや包帯で「圧迫・固定」する

腫れていて指を曲げると痛い場合は、圧迫して腫れを抑えたり、固定して動きにくくしたりしましょう。木や金属の板を指に沿うように当てる、テーピングや包帯で固定するなどの方法があります。

ただし、圧迫部位が青くなる、冷たくなる、痺れが出るなどの場合は圧迫が強すぎる可能性があるため、少し緩めるようにしてください。(文献2

Elevation:心臓より高い位置に「挙上」する

腫れを予防、軽減するために、怪我をした指を心臓より高い位置まで挙上(きょじょう:持ち上げること)しましょう。心臓より高く上げることで、怪我でたまった血液が流れ、腫れをやわらげられます。

テーピング

テーピングは、前述したRICE処置の「圧迫・固定」にあたる処置です。指の動きを固定し、無理な動きによる痛みや炎症の悪化を予防できます。

テーピングの方法は、以下の2種類です。

  • 怪我をした指だけテーピングをする
  • 怪我をした指と隣の指を一緒に固定する(バディテーピング)

突き指の応急処置には、隣の指が添え木の代わりになる「バディテーピング」が効果的です。

指を曲げると痛い場合は、指を伸ばしたまま固定して曲がらないようにします。

少し動かせるようになったら、隣の指を固定から外し、怪我をした指のみをテーピングすると良いでしょう。

やってはいけない突き指の応急処置

「指を引っ張る」「痛い部分を揉む」などの応急処置は、突き指を悪化させる可能性があるため避けてください。

肩の怪我に多い「脱臼」が指に起きた場合は、はずれた関節を戻すために医師が指を引っ張るケースがあります。

しかし、症状の悪化を引き起こす恐れがあるため、突き指した部分を自己判断で引っ張るのは避けましょう。

また、突き指した部分を揉むと、炎症がひどくなり怪我の状態を悪化させる可能性があります。マッサージのように揉むことは避け、応急処置には「安静・冷却・圧迫固定・挙上」のRICE処置をおこなうようにしましょう。

湿布で突き指が治らないなら骨折の可能性もある

痛みや腫れがひどい場合は骨折している可能性があるため、整形外科への受診が必要です。

突き指が原因で指先が曲がり、伸びない状態を「マレット変形」または「槌指(つちゆび)」と呼びます。

マレット変形は、傷めた部分が腱か骨かにより、以下2つのタイプに分けられます。(文献1

腱性マレット変形:指を伸ばす伸筋腱が切れて、関節を伸ばせない状態
骨性マレット変形:腱がついている骨が折れて(骨折)、ずれた状態

骨性マレット変形(骨折)の場合、すぐに手術が必要なケースもあります。

処置が遅れると回復が困難になる可能性もあるため、応急処置で良くならない、痛みや腫れが強いなどの場合は早めに整形外科へ受診してください。

当院「リペアセルクリニック」でも、突き指や骨折の相談を受け付けています。指の痛みや腫れがひどく、医療機関での受診を検討している方は当院の「メール相談」や「オンラインカウンセリング」からお気軽にお問い合わせください。

突き指と骨折の違いについての記事はこちら:

まとめ|突き指には湿布が有効だが必要に応じて受診しよう

本記事では、突き指を早く治すための正しい応急処置を解説しました。

突き指は自然に治るケースもありますが、適切な応急処置や必要に応じた受診によって早期の回復が期待できます。

代表的な突き指の応急処置方法は「湿布」「RICE処置」「テーピング」です。しかし、突き指の症状が強く、強い腫れや痛みが続く場合は骨折している可能性があるため、早めに整形外科を受診しましょう。

当院「リペアセルクリニック」は、突き指や骨折に関する相談を受け付けています。治療やリハビリに時間のかかる大きなケガの場合は、再生医療による治療も可能です。

突き指について気になる点がある場合は、「メール」もしくは「オンラインカウンセリング」にて当院へご相談ください。

突き指の湿布についてよくある質問

突き指の湿布に冷えピタなどの冷却シートは使えますか。

冷えピタをはじめとする冷却シートは、突き指にはあまり意味がありません。冷却シートの効果は「ひんやりした感じがある」程度にとどまり、突き指の炎症を抑えるほどの冷却はできないためです。

突き指の応急処置で冷やす際は氷水や氷のうなどで、患部をしっかりと冷やすようにしましょう。

突き指に冷湿布を貼れば冷やさなくても良いですか。

冷湿布を使う場合も、突き指をした部分は必ず冷水や氷水で冷やしてください。冷湿布のひんやり感は「メントール」や「水分」によるもので、突き指の炎症を抑えるほどの冷却効果はないためです。

突き指に対する湿布の効果は患部の冷却ではなく、有効成分が患部の炎症を直接鎮めることで得られます。突き指をしたら患部を良く冷やし、そのあとに炎症を抑えるための湿布を貼るようにしましょう。

参考文献一覧

文献1
マレット変形(槌指)|日本整形外科学会

文献2
保健だより|京都市保育課

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