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骨頭壊死はどんな痛み?痛むタイミングや初期症状も解説【医師監修】

公開日: 2023.08.01
更新日: 2024.11.06

歩いていると、股関節に痛みを感じるようになってきた……

そんな人がインターネットで検索すると、「骨頭壊死」という単語を見かけることもあるでしょう。

「骨頭壊死」の文字をみて「骨が壊死したらどうなるの?」「どんな痛み?」と、怖くなっている人もいるかもしれません。

結論、骨頭壊死とは骨の一部が壊死する疾患で、針で刺されたような痛みを感じるのが特徴です。大腿骨や股関節に体重を乗せたときや動かしたときに痛むケースが多くあります。

本記事では骨頭壊死でどのような痛みが出るか、またどんなときに痛みを感じやすいかをまとめました。記事を最後まで読めば、骨頭壊死がどのような痛みなのかがわかり、自分の症状と照らし合わせて病院に行くべきか判断できるでしょう。

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【結論】骨頭壊死になると「針で刺された」のような痛みを感じる

結論からいえば、骨頭壊死が起きると鋭い痛みを感じるようになります。これは骨頭にある骨軟骨が壊死し、痛みを感じる神経(痛みの受容体)が刺激されるためです。

この神経は「自由神経終末」と呼ばれる組織で、チクチクと鋭い痛みを発生させることが特徴と言われています。

そもそも骨頭壊死とは、関節を構成する骨頭への血流が途絶えることで、骨の一部が壊死する疾患です。

さまざまな病気や怪我が原因で血流が途絶えるといわれていますが、はっきりと原因がわからないことも多々あります。

原因が不明な骨頭壊死は「特発性骨壊死」と呼ばれていて、大腿骨(太ももの骨)に多い疾患です。

骨頭壊死は体重を乗せたときや関節運動で痛みを感じやすい

骨頭壊死が起きると、体重を乗せたときや関節を動かしたときに痛みを感じるようになります。

たとえば、大腿骨頭壊死の場合、立って体重を乗せたときに、壊死した骨頭に負荷がかかり、股関節に痛みを感じるでしょう。

また、股関節を動かしたとき(とくに内側に捻ったとき)にも大腿骨頭の壊死部に刺激が入るため、痛みを感じる可能性が高いです。

過去におこなわれた大腿骨頭壊死患者へのアンケートでも、「歩行時に痛みでずり足で歩いた」「痛みで足が上がらない」との回答が多く寄せられています。
(参考:羽原美奈子,前沢政次 ほか.特発性大腿骨頭壊死症患者が体験する生活上の困難.社会医学研究.2008,26(1),p.31-40

骨頭壊死は大腿骨や股関節に起こりやすい

骨頭壊死は上腕骨(腕の骨)や脛骨(すねの骨)にも発症しますが、大腿骨骨頭に多く発生しやすいといわれています。大腿骨頭は体重がかかりやすい上、股関節の中に入り込んで血流が乏しいためです。

骨頭が壊死しただけでは痛みはありませんが、体重がかかることで壊死部がつぶれ、痛みを感じるようになります。

大腿骨頭壊死は骨折や脱臼に伴って起きることが多いため、予防のために転倒しないことが大切です。

また、アルコールもリスクとなるため、予防を考えたい人は生活習慣も見直しましょう。

治療では保存療法で杖の使用やリハビリを検討します。痛みや大腿骨頭の変形が強い場合は、手術も適応です。

なお、大腿骨頭壊死については以下の記事でも詳しく解説しています。気になる人はぜひこちらもチェックしてみてください。

骨頭壊死の初期症状

骨頭壊死の初期症状は壊死部分とその周囲の鋭い痛みです。とくに関節へ体重を乗せたときや関節を動かしたときに痛みを感じます。

たとえば大腿骨頭壊死では、体重をかけたときや足を上げたときの股関節痛が初期症状として多く、腰痛や殿部(お尻付近)・大腿部に痛みが出ることも珍しくありません。症状が進行すると骨の変形に伴う可動域制限や、変形性関節症へと移行していきます。

また、「単純性関節炎」は骨頭壊死と似た症状が出る疾患として有名です。急激に増悪する痛みが特徴ですが、関節の変形は伴いません。そのため、レントゲン画像の撮影で骨頭壊死との鑑別が可能です。

骨頭壊死は早期発見・早期治療が必要な疾患です。少しでも初期症状に当てはまる人は、ぜひ当院「リペアセルクリニック」のメール相談、もしくはオンラインカウンセリングにてお気軽にご相談ください。

大腿骨頭壊死について詳しく知りたい人はこちらの記事も参考にしてください。

骨頭壊死の原因

骨頭壊死は、関節の骨折や関節の脱臼に引き続いて起こることがあります。

特発性骨頭壊死の場合は、危険因子として、免疫異常の疾患(膠原病)や臓器移植などによるステロイド投与による副作用、アルコール、喫煙が関連していることがわかってきています。

とくに、ステロイドやアルコールについては国際的に基準が設けられており、ステロイドやアルコールをある程度の量を摂取した方に起こった骨頭壊死では、ステロイドやアルコールとの関連が考えられます。

また、関節の構造的に血流が乏しいと、骨頭壊死に至る可能性が高くなるため要注意です。

骨頭壊死で多い大腿骨頭壊死の場合、大腿骨の骨頭は、股関節内に深くおさまって血管が少ない特徴があります。そのため、何らかの原因で血流障害が起こると、骨に栄養や酸素などが運ばれなくなり、壊死が起こってしまうのです。

まとめ|骨頭壊死では鋭い痛みを感じる!症状が悪化する前に早めの受診がおすすめ

今回は骨頭壊死の痛み方についてまとめました。

骨頭壊死が起きると、体重をかけたときや関節運動時に鋭い痛みが生じます。とくに股関節の大腿骨頭に発症することが多く、初期症状の段階で早期発見・早期治療を進めていくことが重要です。

当院「リペアセルクリニック」では、大腿骨や股関節などの痛みに関する治療として、再生医療を行っています。骨頭壊死の初期症状に当てはまる痛みを感じたら、当院のメール相談オンラインカウンセリングからご相談いただければ嬉しく思います。

この記事がすこしでも骨頭壊死で悩んでいる人の助けになれば幸いです。

骨頭壊死についてよくある質問

Q. 大腿骨頭壊死では必ず股関節が痛くなるの?

A. 必ずしも、股関節が痛くなるわけではありません。

自覚症状としては、比較的急に生じる股関節部痛が特徴的ですが、腰痛、膝痛、殿部痛などで初発する場合もあります。

Q.大腿骨頭壊死では、必ず手術が必要なの?

A. 骨頭壊死の病期によっては、手術が必要となる場合もあります。

一方、再生医療で骨頭壊死を治療する試みも始まっています。

当院では、エコーや特殊なレントゲン装置、そして特殊な注射針を使用して股関節内の軟骨損傷している部位を精査して、ダイレクトに幹細胞を注入する再生医療を用いた治療を行っています。また、PRP(多血小板血漿)の併用で、さらなる効果の増強を目指しています。

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