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ヘルニアの初期症状は腰の痛みや足のしびれ!対処方法を医師が解説
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「最近前屈で腰が痛い」「なんとなく足がしびれる気がする」そんなときにインターネットで検索すると、ヘルニアの可能性があると目にするかもしれません。
「今出ている症状がヘルニアなのかセルフチェックできる?」「病院に行った方がいいのかな?」と疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
結論からいえば、腰の痛みや足のしびれはヘルニアの初期症状の可能性があります。
放置すると症状が悪化し、治療が長引くリスクもあるため、早めに整形外科を受診しましょう。
本記事ではヘルニアの初期症状について詳しく解説するほか、自分でチェックする方法や対処方法までご紹介します。
「ヘルニアの初期症状かもしれない」と悩んでいる人は、ぜひ最後までチェックしてください。
目次
ヘルニアの初期症状は主に「腰の痛み」と「足のしびれ」
ヘルニアの初期症状は、主に「腰の痛み」と「足のしびれ」です。
ヘルニアは腰の骨である「腰椎」の間にある「椎間板」が変性(もろく変化すること)して起きる疾患で、椎間板の中にある髄核(ずいかく:椎間板の中心にあるゼリー状の組織)が神経を圧迫するために痛みやしびれを生じます。
このとき神経は圧迫を受けているだけでまだ損傷までは至っていないため、初期症状では腰や足に広がる軽い痛み・しびれが特徴です。もし放置して神経が損傷した場合には、筋力低下や感覚の麻痺といった症状がみられるでしょう。
なお、ヘルニアについて詳しくは以下の記事で解説しています。興味がある人はぜひこちらもご覧ください。
ヘルニアの初期症状はとくに前屈みや中腰姿勢で生じやすい
ヘルニアの初期症状は、とくに前屈や中腰姿勢で感じやすいため注意してください。
ヘルニアは前述のとおり椎間板がもろく変化して生じる疾患です。椎間板が変性すると中にある髄核(ずいかく:椎間板の中心にあるゼリー状の組織)の周囲がもろくなってしまい、後ろに押し出されやすくなります。椎間板の後ろには神経が通っていて、押し出された髄核によって神経が圧迫されるために痛み・しびれを感じるのがヘルニアです。
この髄核の後方への突出は、腰を屈める動きでより強くなります。そのため、前屈や中腰姿勢では通常の姿勢よりも髄核が後ろに押し出されやすくなるので、痛みやしびれを感じやすくなるでしょう。
症状が進行すると強い痛みや筋力低下がみられる
ヘルニアを放置しておくと、神経が椎間板内の髄核に強く圧迫され、損傷してしまうことがあります。
神経が損傷した結果、みられる症状は以下のとおりです。
- 腰の強い痛み
- 足の筋力低下
- お尻から足にかけての痺れ
- 腰から下の感覚が鈍くなる
- 尿や便のコントロールができなくなる
これらの症状はヘルニアが重症化したときに生じます。
ヘルニアがきっかけで坐骨神経痛などの坐骨神経症状も強くなり、日常生活に支障が出るケースも多いため注意が必要です。
なお、坐骨神経症状については以下の記事で詳しくまとめているため、こちらもチェックしてみてください。
ちなみに、当院「リペアセルクリニック」で実施している再生医療はヘルニアにも効果が期待できる治療法です。
ヘルニアの辛い症状にお悩みの方は、メール相談もしくはオンラインカウンセリングにてお気軽にご相談ください。
\まずは当院にお問い合わせください/
【セルフチェック】ヘルニアの初期症状が出る動作一覧
ヘルニアで腰の椎間板に負担がかかると、痛みやしびれなどの症状が出る場合があります。
ヘルニアの初期症状が出やすくなる動作は以下のとおりです。
- 歯磨き・顔洗いなどでの前屈み
- 座りっぱなし・立ちっぱなし
- 寝返り
- 重たいものを持ち上げる
- 咳・くしゃみ
上記の動作で腰の痛みや足のしびれを感じた場合、ヘルニアの初期症状である可能性があります。
また、強い痛みや脱力感があり、立つことや座ること、物を持ち上げられないといった場合には、ヘルニアが進行しているかもしれないため早めに受診しましょう。
ヘルニアの初期症状がみられたら早めに整形外科を受診しよう
前屈みや座りっぱなし、立ちっぱなしなどの動作で痛みがあり「ヘルニアかも?」と感じたら、早めに整形外科への受診をおすすめします。
早めに受診すればヘルニアが重症化する前に治療を受けられるため、症状が緩和する可能性が高くなるでしょう。また、早い段階で痛みが緩和されれば日常生活も楽になり、生活の質が向上します。
ヘルニアの症状悪化を予防するためには、適切な方法で運動したり、避けるべき動作を実践したりすることが大切です。そのためにも、早めに整形外科を受診して医師や理学療法士の指導を受けてください。
ヘルニアの初期症状に効果的な治療法2選
ヘルニアの初期症状に対しては、以下の2つが効果的といわれています。
- ストレッチや筋トレ
- 内服や注射
これらの治療を、医師や理学療法士の指導を受けて適切におこなっていくことが重要です。
インターネットで検索するとさまざまな治療法が紹介されていますが、その情報がすべての人に当てはまるとは限りません。
患者さんそれぞれに合わせた治療をしていくために、必ず医師や理学療法士のアドバイスを実践しましょう。
体幹や股関節の筋トレ・ストレッチ
ヘルニアの初期症状には、体幹や股関節の筋トレ・ストレッチが有効です。
体幹を鍛えると腰椎の支えが強くなり、椎間板への負担が軽減されます。
また、股関節は腰椎のすぐ下にある関節であるため、柔軟性を高めることで腰椎の動きを助ける効果があります。ストレッチを行えば腰椎や椎間板の負担が軽減され、ヘルニアの症状の軽減につながるでしょう。
ヘルニアに効果的な筋トレやストレッチの方法は以下の記事で解説しています。ヘルニアの初期症状でお困りの人はぜひご覧ください。
痛み止めの内服や注射
ヘルニアには痛み止めの飲み薬や注射も有効です。
椎間板が神経を圧迫し炎症が起きている場合は、炎症止めや神経症状を抑える薬を内服することで痛みを軽減できる可能性があります。
また、ヘルニアの症状には、麻酔で神経の働きを抑える「ブロック注射」も有効とされています。
ブロック注射は以下の記事で詳しく解説しているため、ぜひこちらもチェックしてください。
ヘルニアを悪化させないための注意点
ヘルニアを悪化させないためには、椎間板への負担をかけないことが大切です。
具体的には、椎間板に大きな負担がかかる動作を避けることと、寝方を工夫すると良いでしょう。
以下に挙げる動作は椎間板へ大きな負担がかかるため、注意してください。
- 重量物を持ち上げる
- 繰り返し腰を捻る
- 長時間座り続けたり中腰を続けたりする
また、夜の寝方にも注意が必要です。横向きに寝ていると、くの字に丸まってしまい、椎間板への負担が大きくなります。
仰向けで腰の下にタオルを入れるなど、腰が丸くならないようにすると良いでしょう。
まとめ|初期症状を察知してヘルニアの悪化を防ごう
ヘルニアの初期段階では、腰の痛みや足のしびれといった症状を感じることがあります。椎間板の負担が大きくなったときに痛みが出やすいのが特徴です。
放置して重症になると、痛みが強くなったり、筋力低下や感覚の麻痺が起こったりすることがあります。
ヘルニアの疑いがある場合は、早めに整形外科を受診しましょう。
ちなみに当院「リペアセルクリニック」では自己の幹細胞を用いた再生医療に取り組んでいます。
ヘルニアによって傷ついた神経の修復にも効果が期待できるため、気になる人はお気軽にメール相談もしくはオンラインカウンセリングからご相談ください。
この記事が少しでもお役に立てれば幸いです。
\まずは当院にお問い合わせください/
ヘルニアについてよくある質問
ヘルニアの初期症状はどんな症状ですか?
腰の痛みや足のしびれといった症状が出ることが多くあります。腰の骨(腰椎)の間にある椎間板の中の髄核が後ろに飛び出し、神経を圧迫するために生じる症状です。
ヘルニアでは病院を受診した方が良いですか?
痛みやしびれなどの症状が続く場合は受診しましょう。
ヘルニアは症状が進行すると痛みが強くなるほか、筋力低下や感覚麻痺といった症状が出てくる可能性があります。
ヘルニアの初期段階で受診すれば、早めに治療を開始できるため、重症化を防ぎやすくなります。