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腰椎椎間板ヘルニアでやってはいけないこと

最も多くの日本人が悩んでいる健康の問題とはなんでしょうか?

がん? 肺炎? 新型コロナウイルス感染症? 心筋梗塞・・・いえいえ!答えは「腰痛」と「肩こり」です。(平成28年国民健康基礎調査より)

椎間板ヘルニア

 

特に腰痛は、男性の中で最も多く、また女性のなかでも2番目に悩んでいる人が多い症状です。この記事を読まれている人の中にも、腰痛で悩んでいる方が多いのではないでしょうか。

今回は、そんな腰痛の中の約7%を占めるという「腰椎椎間板ヘルニア」と、「腰椎椎間板ヘルニアになった方がやってはいけないこと」について解説していきます。

 

腰椎椎間板ヘルニアとは

腰椎とは腰にある背骨のことです。骨盤の上で、上半身の重さを支えている5つの骨を腰椎と言います。この背骨(腰椎)は1つずつ椎間板と呼ばれるクッションでつながっており、クッションがあることで腰を回したり伸ばしたりするなどの動きが可能になります。

腰椎椎間板ヘルニアとは、腰に過度な負担がかかることなどによりクッション(椎間板)が壊れ、神経を圧迫することで腰痛が出現する病気です。

 

腰椎椎間板ヘルニアでやってはいけないこと

腰椎椎間板ヘルニアを起こしてしまう原因の一つに、椎間板に過度な負担がかかることがあげられます。

腰に負担をかける動作

では、腰への負担をかけてしまうような動作とはどのようなものでしょうか。なんとなく、腰に負担がかかる場面は思い起こすことができますね。重いものを持ったり、中腰の体勢を続けていたりした時に腰が痛んだ経験がある人も多いのではないでしょうか。

1966年に日常生活における動作と腰にかかる負担についての報告がされています。

この報告によると、立ったまま前かがみになると、ただ立っているときと比べて約1.5倍の圧が腰にかかることがわかりました。さらに中腰で20㎏のものを持とうとすると、ただ立っているときの2倍以上の負担が腰にかかることも判明しています。

1999年には、新しい計測機器を用いて腰の負荷をさらに正確に測定した報告がされています。

その報告によると、座っているときの腰の負担は立っているときとほとんど変わりなかったということです。その代わり、中腰になっているときの腰の負荷は立っているときの2倍。さらに中腰で20㎏のものを持っているときの腰の負荷は実に4.5倍にもなるということがわかりました。

また重いものを持ちあげるときには、膝をかがめて持ち上げるようにすることで、腰の負荷を2/3程度まで減少させることができたと報告されています。

これらの報告から、腰部への過度な荷重がかかる場面は、中腰になっているときであることがわかりました。また重い荷物を持つ際には、膝を曲げて腰を折らない体勢をとることで腰の負担が減ることが科学的に判明しています。

腰椎椎間板ヘルニアと診断された方は、ぜひこのような科学的根拠に基づいて、腰に負担をかけないような動作を行うようにしてください。

立っているときと比較して

腰への負担
中腰になっているとき

2倍

中腰で20㎏の持つと 4.5倍

上記のように腰に負担を与えないためには、姿勢をよくすることが大切であることが分かります。

 

喫煙

腰椎椎間板ヘルニアは、喫煙との関係が深い疾患であることが知られています。

喫煙者は、1.27倍、腰椎椎間板ヘルニアの発症リスクが上がることがわかっています。たばこの中に含まれるニコチンが椎間板周囲の毛細血管を収縮させ、椎間板に栄養が充分に行き渡らなくなることで椎間板がもろくなり、腰椎椎間板ヘルニアのリスクが上がるようです。

それだけではなく、非喫煙者は喫煙者に比べて痛みの程度が低く、痛み止めの内服量も少なく済んだという報告もあります。

つまり喫煙者は腰椎椎間板ヘルニアになりやすいだけでなく、腰椎椎間板ヘルニアによる痛みも強く、なかなか痛み止めを飲んでも疼痛のコントロールが難しいことが示唆されています。

喫煙は腰椎椎間板ヘルニアに非常に悪い影響を与えます。腰椎椎間板ヘルニアの患者さんで喫煙をされている人は、これを機に禁煙をするほうが良いでしょう。

・喫煙者の発症リスクは、1.27倍

・喫煙者は、痛みの程度も高くなる傾向がある

 

まとめ

今回は腰椎椎間板ヘルニアとは何か、腰椎椎間板ヘルニアと診断された患者さんが日常生活で気を付けるべき注意点をお伝えしました。

・中腰での動作は避ける

・重いものを持つときには膝を曲げて持つ

・姿勢をよくする

・喫煙者の方は、禁煙する

上記に気を付けて、腰椎椎間板ヘルニアにならない!悪化させないような生活を送りましょう。

 

S013

監修:医師 加藤 秀一

 

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