PLDD治療、メリットとデメリット(リスク)について
公開日: 2024.03.12更新日: 2024.11.27
目次
PLDD治療、メリットとデメリット(リスク)について?解説します
PLDD(Percutaneous Laser Disc Decompression経皮的レーザー椎間板減圧術)は、椎間板ヘルニアなどの脊椎疾患の治療法の一つです。この治療は、レーザーを使用して椎間板内の圧力を低下させ、痛みを軽減することを目的としたものです。
PLDDは主に頚椎や腰椎のヘルニア治療に用いられ、従来の手術に比べて侵襲性が低いことから注目を集めています。
今回の記事では、PLDDとはどのようなものか、そして考えられるメリットとデメリット、更にリスクについて解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。
PLDD(Percutaneous Laser Disc Decompression)とは
PLDDは、椎間板ヘルニアをレーザーで減圧する手術のことです。
そもそも、椎間板とは椎体という背中の骨と骨の間にある、クッションのような構造物です。椎間板はゲル状の中身である髄核(ずいかく)と、それを包む硬い線維輪(せんいりん)によって形作られています。
引用)脊椎・脊髄の構造と機能
椎間板ヘルニアはこの椎間板が大きく膨らんでしまったり、髄核が線維輪から、しびれや痛みといった症状が出る病気です。
椎間板ヘルニアに対しては、鎮痛薬などを使って症状を和らげていきます。症状が重い、あるいは進行している場合には、 椎間板ヘルニア病変を手術で取り除くことが治療法となります。
そして、手術の一つであるPLDDとは レーザーを用いて椎間板ヘルニアを小さくするというものになります。
PLDDの方法
PLDD手術では、まず皮膚とその下の筋肉に局所麻酔を行い、エックス線透視法を使用して正しい椎間板レベルを評価します。そして、中空針(ちゅうくうしん:中が空洞になっている細い針)を身体に挿入し、椎間板の中心に向けます。
針が所定の位置に配置したか確認し、レーザーファイバー(0.4mm)を中空針から通して髄核の中心に挿入します。次に、レーザーを髄核に照射すると、髄核の内容物が蒸発し椎間板の内部の圧力が低下します。
、椎間板ヘルニアによる症状である痛みやしびれといった症状が改善すると考えられます。
PLDDのメリット
それでは、まずはPLDDのメリットについて解説します。
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日帰り手術
手術後の回復が早く、多くの場合は、 手術当日に退院できるため、入院で行う手術に比べると入院によるストレスや期待できます。
局所麻酔
全身麻酔のリスクを避けることができ、手術中の患者様 の負担が軽減されます。これにより、高齢者や全身麻酔が困難な患者様 でも安全に治療を受けることが期待できます。
再生医療との併用
幹細胞治療などの再生医療と、PLDDを組み合わせることの治療効果については研究が進んでいます。研究によると、再生医療とPLDDを同時に使用することで、椎間板の回復を促進する可能性があると述べられています 。
また、PLDDによって痛み を和らげることと、再生医療による椎間板の機能回復が相乗効果を生み、 長期的な治療効果が期待できます 。
さらに、椎間板の再生を促すことで、椎間板ヘルニアの再発リスクを低減することが可能になるかもしれないと報告されています。
PLDDのデメリット(リスク)とは
では、次にPLDDのデメリットやリスクについて解説します。
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術後後遺症
一部の患者様では、PLDD術後後遺症として、慢性的な痛みやしびれなどの不快感 が残ることもあります。
まとめ・PLDD治療、メリットとデメリット(リスク)について
PLDDは、侵襲性と短い回復期間がメリットとなる治療法です。そして、幹細胞治療と組み合わせることで、患者様にとってはより有効な治療となる可能性もあります。
しかし、適応やリスクを十分に理解し 他の治療法と比較検討した上で、医師と相談のもと適切な治療選択を行うことが重要です。
当院では、脊髄損傷や椎間板の変性に対する再生医療として、自己脂肪由来幹細胞治療を行っています。
これは、自分の脂肪組織や自分の血液 から幹細胞を抽出、、点滴で静脈注射する、あるいは当院独自技術として脊髄腔内に直接幹細胞を投与することができる、脊髄腔内ダイレクト注射療法もあります。
椎間板ヘルニアや術後の後遺症にお悩みの方で再生医療にご興味のある方は、ぜひ一度当院までご相談ください。
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